説明

記録装置及び記録方法

【課題】管理ファイルのバックアップに伴い、内周側と外周側との間でシークが多発しないようにすることで、騒音の発生を抑制する。
【解決手段】光ディスク106の内周側の予約領域201に記録された管理ファイルを、ファイナライズ処理を行う際に一括して読み出す。そして、バックアップデータとして、光ディスク106の外周側のバックアップ領域203に一括して記録するようにして、予約領域201にある管理ファイルをバックアップ領域203にコピーする場合でも、シークの多発を防ぎ、騒音の多発を防止することができるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録装置、記録方法、プログラム及び記憶媒体に関し、特に、ストリームに依存する管理ファイルをバックアップするために用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、DVDなどの光ディスクに対して映像データや音声データを記録する記録装置が知られている。この様なディスク記録装置においては、図6に示すように、リアルタイムに記録再生する場合に、ディスク記録媒体10上に分割配置された画像音声データ(AV)のファイルを読み出す必要がある。そこで、AVファイルに関連する管理情報のファイル(管理ファイル)を記録する特定の連続領域をディスク記録媒体10上に設け、管理ファイルを常にこの領域に記録するように構成する。このようにすると、記録装置を起動した時、あるいはディスク記録媒体10を挿入した時には、前記領域の先頭位置から管理ファイルを連続的に読み出せばよいので、立ち上がり時間が短縮される。また、前記領域をディスクの最内周に確保する構成とすることにより、さらに処理時間の短縮を可能とするディスク記録再生装置も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
さらに、ディスクに記録した管理ファイルの信頼性を高くするために、内周側に位置する管理ファイルのバックファイルをディスクの外周側に記録するものも知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2002−74851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した様に、管理ファイルのバックファイルをディスクの外周側に記録するような構成では、一つのAVファイルを記録する度にそのAVファイルに関する管理ファイルのバックファイルを記録する。しかしながら、ディスク内周に記録した管理ファイルと同じバックファイルをディスクの外周側に記録する為には、ピックアップをディスク内周側から外周側まで移動させる必要がある。その結果、騒音が多発するという問題点があった。特に、一つのAVファイルを記録する度にバックアップファイルを記録した場合、ピックアップの移動(シーク)が頻繁に実行されることになり、シークモータからの騒音が問題となる。
【0006】
本発明は前述の問題点に鑑み、管理ファイルのバックアップに伴い、内周側と外周側との間でシークが多発しないようにすることで、騒音の発生を抑制することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の記録装置は、画像データをディスク記録媒体に記録すると共に、前記ディスク記録媒体上に予約領域を設け、前記画像データの管理情報を前記予約領域に記録する記録手段と、前記ディスク記録媒体に対するファイナライズの指示に応じて、前記予約領域に記録された複数の前記画像データの管理情報を読み出す読出手段と、前記読出手段によって読み出された前記複数の画像データの管理情報を蓄積するメモリと、前記ディスク記録媒体上に前記予約領域とは不連続なバックアップ領域を設け、前記メモリに蓄積された管理情報をバックアップデータとして、前記バックアップ領域に記録するよう前記記録手段を制御する制御手段と、前記記録手段によって記録されたバックアップデータに従って、前記ディスク記録媒体に関するファイルシステム情報を変更するファイルシステム変更手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の記録方法は、画像データをディスク記録媒体に記録すると共に、前記ディスク記録媒体上に予約領域を設け、前記画像データの管理情報を前記予約領域に記録する記録工程と、前記ディスク記録媒体に対するファイナライズの指示に応じて、前記予約領域に記録された複数の前記画像データの管理情報を読み出す読出工程と、前記ディスク記録媒体上に前記予約領域とは不連続なバックアップ領域を設け、前記読出工程において読み出した前記複数の画像データの管理情報を蓄積するメモリに蓄積された管理情報をバックアップデータとして、前記バックアップ領域に記録するよう前記記録工程における処理を制御する制御工程と、前記記録工程において記録したバックアップデータに従って、前記ディスク記録媒体に関するファイルシステム情報を変更するファイルシステム変更工程とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明のプログラムは、画像データをディスク記録媒体に記録すると共に、前記ディスク記録媒体上に予約領域を設け、前記画像データの管理情報を前記予約領域に記録する記録工程と、前記ディスク記録媒体に対するファイナライズの指示に応じて、前記予約領域に記録された複数の前記画像データの管理情報を読み出す読出工程と、前記ディスク記録媒体上に前記予約領域とは不連続なバックアップ領域を設け、前記読出工程において読み出した前記複数の画像データの管理情報を蓄積するメモリに蓄積された管理情報をバックアップデータとして、前記バックアップ領域に記録するよう前記記録工程における処理を制御する制御工程と、前記記録工程において記録したバックアップデータに従って、前記ディスク記録媒体に関するファイルシステム情報を変更するファイルシステム変更工程とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0010】
本発明の記憶媒体は、前記に記載のプログラムを記憶したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ディスク記録媒体の予約領域に記録された管理情報を、ファイナライズ処理を行う際に読み出し、バックアップデータとして、前記ディスクの予約領域とは不連続なバックアップ領域に記録するようにした。これにより、バックアップファイルの記録に伴ってピックアップのシークが多発しないようにすることが可能となり、騒音が多発することを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の記録装置における全体構成の一例を示すブロック図である。
図1において、101は、撮像素子から出力された電気信号をカメラ信号に変換するカメラ信号処理部であり、102は、カメラ信号処理部101から出力された動画像データをMPEG方式で圧縮符号化するMPEG回路である。
【0013】
103は、MPEG回路102から出力される圧縮データを記憶するストリームバッファであり、104は、ディスクドライブ105とのインターフェイスの役割を担うATAインターフェイスである。105は、光ディスク106との間でデータの読み書きを行うディスクドライブであり、106は、データを記憶する光ディスクである。ディスクドライブ105は、光ディスク106に対して光ビームを照射することによりデータの書き込み、読み出しを行うピックアップ、ディスクからのビーム反射光を受光するセンサを有する。更に、ディスクドライブ105は、ピックアップをディスク半径方向に移動するシークモータや光ディスク106を回転させるスピンドルモータ等のメカニズムを有する。
【0014】
107は、MPEG回路102から出力されるストリームデータの情報(ストリーム情報)を既定のファイルフォーマットに作成する管理情報処理部である。108は、管理情報処理部107から出力されるストリーム情報を蓄積する管理ファイルメモリであり、109は、記録装置100を構成する各ブロックを制御するマイコンである。
【0015】
図1において、撮像素子であるCCD(図示せず)から出力された画像データがカメラ信号処理部101に入力される。カメラ信号処理部101は、入力された画像データに対して周知の処理を施し、MPEG回路102に出力する。MPEG回路102は、入力された画像データをMPEG方式に従って符号化してその情報量を圧縮する。なお、図1の装置は不図示の音声入力部を備えており、入力された音声データもMPEG回路102に出力される。MPEG回路102は画像データと音声データを符号化し、ストリームデータ(画像音声データ)としてストリームバッファ103に出力する。ストリームバッファ103は、MPEG回路102から出力されたストリームデータを蓄積する。
【0016】
ストリームバッファ103内に蓄積されるストリームデータは、マイコン109で監視され、マイコン109はストリームバッファ103に蓄積されたデータが既定サイズを超えた場合に既定サイズ分のストリームデータを読み出す。読み出されたストリームデータは、マイコン109上に実装されているUDF(Universal Disk Format)を用いたファイルシステムに従って、ATAインターフェイス104を経由してディスクドライブ105にファイルとして転送される。ディスクドライブ105は、転送されたファイル(画像音声データ)を光ディスク106の順次指示された物理アドレスに書き込む。
【0017】
また、MPEG回路102は、カメラ信号処理部101から出力された動画像データを圧縮するときに、符号化されたデータのサイズや記録時間長などのストリーム情報を管理情報処理部107に出力する。管理情報処理部107は、MPEG回路102から出力されるストリーム情報を取り込み、バッファとして機能する管理ファイルメモリ108に蓄積する。なお、管理ファイルメモリ108のメモリサイズは、光ディスク106に記録された管理ファイルを一括して蓄積可能なサイズとなっている。
【0018】
管理ファイルメモリ108に蓄積されたストリーム情報は、マイコン109上に実装されているファイルシステムに従って、ストリームの記録終了後に管理ファイルとして読み出される。読み出された管理ファイルは、ATAインターフェイス104を経由してディスクドライブ105に転送され、光ディスク106に記録される。
【0019】
なお、本実施形態では、不図示の操作部によるユーザからの記録開始の指示から記録停止の指示までの間に光ディスク106に記録した一連の画像音声ストリームを一つのファイルとして管理する。また、一つの画像音声ストリームを光ディスク106に記録する度に管理ファイルを作成し、予約領域201に記録する。また、バックアップファイルについては、一つの画像音声ストリームの記録終了時には記録せず、後述の様に、ファイナライズ時に記録する。
【0020】
また、本実施形態では、光ディスク106に記録されているファイルの記録位置や構成などを示すファイルシステム情報(UDF情報)をマイコン109により生成する。そして、一つのストリームデータを光ディスク106に記録する度に、内部のメモリを利用してファイルシステム情報を更新する。そして、装置の電源オフや光ディスク106の排出時などに、光ディスク106の最内周側の所定のUDF領域に書き込む。
【0021】
また、マイコン109は、光ディスク106が装着された際に、このUDF情報を読み出して内部のメモリに蓄積し、光ディスク106に対するデータの記録に従って更新する。更に、後述の様に、光ディスク106のファイナライズに伴い、バックアップファイルを記録した場合にもUDF情報を更新し、光ディスク106のUDF領域に記録する。
【0022】
図2は、2層の光ディスク上の記録フォーマットを示す図である。内周側から順番に予約領域201、ストリーム領域202、及びバックアップ領域203に割り付けられている。
【0023】
内周側にある予約領域(管理領域)201は、管理ファイルメモリ108に蓄積されているストリーム情報(管理ファイル)を記録するための領域である。ストリーム領域202は、ストリームデータを記録するための領域である。外周側のバックアップ領域203は、ファイナライズ処理を行う時に、予約領域201に記録されている管理ファイルをコピーしてバックアップするための領域である。したがって、バックアップ領域203は、予約領域201と同じ容量を確保する。なお、ファイナライズ処理とは、光ディスク106に対して、管理ファイルなど、予め決められたデータを記録することにより、本実施形態の記録装置100以外の装置において、光ディスク106に記録されたデータを再生可能とするための処理である。
【0024】
なお、本実施形態では、管理情報処理部107で生成されるストリーム情報のサイズは、対応するストリームデータの記録時間に比例して大きくなる。そのため、このとき確保する予約領域201のサイズは、光ディスク106に記録可能なストリームデータの記録時間に基づいて決定する。
【0025】
図3は、ファイナライズ処理を行う直前における光ディスク106上の状態を示す図である。ストリーム領域202には、N個のストリームデータが記録され、予約領域201には、ストリームデータと同数の管理ファイルが記録されている。この状態から、操作者からファイナライズ処理の指示を受けると、図4のフローチャートに示すようなバックアップ動作を行う。
【0026】
図4は、本実施形態の記録装置100によるバックアップ動作の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図4に示す各処理は、制御手段として機能するマイコン109の制御によって行われる。
図4において、まず、操作者からファイナライズ処理の指示を受けると、バックアップ動作を開始する。まず、ステップS401において、予約領域201の空き領域をパディングする。図2を参照しながら説明すると、予約領域201に管理ファイルをN個記録した後における空き領域に対してダミーデータを書き込むことによりこの空き領域を埋めるよう、ATAインターフェイス104を介してディスクドライブ105に指示する。
【0027】
次に、ステップS402以降において、予約領域201に記録された管理ファイル(管理情報)を含むデータを光ディスク106のバックアップ領域203にコピーする。まず、ステップS402において、予約領域201の全てのデータをバックアップ領域203にコピーしたかどうかを判断する。この判断の結果、全てのデータをバックアップ領域203にコピーしていない場合は、ステップS403に進む。
【0028】
そして、ステップS403において、マイコン109の制御によりディスクドライブ105は読出手段として機能し、予約領域201の管理ファイルを含むデータを光ディスク106から一括して読み出す。そして、ATAインターフェイス104を経由して管理ファイルメモリ108に蓄積する。なお、読み出すデータのサイズは、管理ファイルメモリ108のメモリサイズ分まで大きくすることが可能であり、管理ファイルの想定される最大サイズとなっている。前述したように管理ファイルメモリ108のメモリサイズは、光ディスク106の予約領域201に記録された管理ファイルを一括して読み出すことができるサイズとなっている。
【0029】
次に、ステップS404において、管理ファイルメモリ108に蓄積されたデータを、ATAインターフェイス104を経由してディスクドライブ105に送る。そして、マイコン109の制御によりディスクドライブ105は記録手段として機能し、光ディスク106のバックアップ領域203に一括して書き込む。そして、ステップS402に戻る。
【0030】
このとき、マイコン109はATAインターフェイス104を介してディスクドライブ105を制御し、予約領域201に記録された管理ファイルを読み出した後、ピックアップをディスク外周のバックアップ領域にシークさせる。
【0031】
一方、ステップS402の判断の結果、予約領域201全てのデータをバックアップ領域203にコピーした場合は、ステップS405に進む。そして、ステップS405において、マイコン109はファイルシステム変更手段として機能し、バックアップ領域203に存在する予約領域201の管理ファイルのバックアップデータを、UDFを用いたファイルシステムに登録し、処理を終了する。
【0032】
次に、管理ファイルのファイルエントリを、UDFを用いたファイルシステムに登録する処理の詳細について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図5に示す各処理は、マイコン109の制御によって行われ、管理ファイルを読み出す場合に、バックアップデータを管理ファイルとして読み出すことができるようにするための処理である。
まず、ステップS501において、バックアップの管理ファイルを、UDFを用いたファイルシステムに全て登録したかどうかを判断する。この判断の結果、全ての管理ファイルを登録していない場合は、ステップS502に進む。
【0033】
そして、ステップS502において、予約領域201にある管理ファイルの「File Entry(ファイルエントリ)」を読み出す。「File Entry」には、ファイルの属性が書かれており、ファイル名、ファイルのディスク上のアドレス、サイズ、更新日時などが書かれている。
【0034】
次に、ステップS503において、読み出した「File Entry」をバックアップ領域203にある管理ファイルの「File Entry」に変換する処理を行う。具体的には、予約領域201にある管理ファイルの「File Entry」のファイル名と、光ディスク106上の管理ファイルのアドレスとをバックアップ領域203にある管理ファイルのものに変更する。この結果、光ディスク106上の管理ファイルのアドレスは、予約領域201の先頭からバックアップ領域203の先頭までの差分を追加したものになる。
【0035】
これらの変更を行った後に、ステップS504において、バックアップ用の管理ファイルの「File Entry」を、UDFを用いたファイルシステムに対して追加し、登録する。そして、ステップS501に戻る。一方、ステップS501の判断の結果、全ての管理ファイルを登録した場合は、処理を終了する。
【0036】
マイコン109は、この様に更新、登録されたファイルシステムの情報をディスクドライブ105により光ディスク106に記録する。
【0037】
以上のように本実施形態においては、光ディスク106の内周側の予約領域201に記録された管理ファイルを、ファイナライズ処理を行う際に一括して読み出す。そして、バックアップデータとして、光ディスク106の外周側のバックアップ領域203に一括して記録するようにした。これにより、予約領域201にある管理ファイルをバックアップ領域203にコピーする場合でも、シークの多発を防ぎ、その結果、騒音の多発を防止することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、ディスク記録媒体の内周側に管理ファイル領域を設け、外周側にバックアップ領域を設けていた。しかしながら、これに限らず、管理ファイル領域とバックアップ領域とがディスク記録媒体上で不連続な場合には、バックアップファイルの記録時に必ずピックアップのシークが発生する。そのため、この様に、管理ファイル領域とバックアップ領域とがディスク記録媒体上で不連続な構成に対しても本発明を同様に適用することができ、同様の効果を持つ。
【0039】
(本発明に係る他の実施形態)
前述した本発明の実施形態における記録装置を構成する各手段、並びに記録方法の各工程は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明に含まれる。
【0040】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0041】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図4、5に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムまたは装置に直接、または遠隔から供給する場合も含む。そして、そのシステムまたは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0042】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0043】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0044】
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどがある。さらに、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)などもある。
【0045】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する方法がある。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記憶媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0046】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0047】
また、その他の方法として、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記録媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0048】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0049】
さらに、その他の方法として、まず記憶媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態における記録装置の全体構成例を示すブロック図である。
【図2】光ディスク上のファイル配置を示す図である。
【図3】ファイナライズ前のディスクの状態の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態におけるバックアップ処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態において、UDFを用いたファイルシステムにFile Entryの登録を行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】光ディスク上のファイル配置を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
100 記録装置
101 カメラ信号処理部
102 MPEG回路
103 ストリームバッファ
104 ATAインターフェイス
105 ディスクドライブ
106 光ディスク
107 管理情報処理部
108 管理ファイルメモリ
109 マイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データをディスク記録媒体に記録すると共に、前記ディスク記録媒体上に予約領域を設け、前記画像データの管理情報を前記予約領域に記録する記録手段と、
前記ディスク記録媒体に対するファイナライズの指示に応じて、前記予約領域に記録された複数の前記画像データの管理情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段によって読み出された前記複数の画像データの管理情報を蓄積するメモリと、
前記ディスク記録媒体上に前記予約領域とは不連続なバックアップ領域を設け、前記メモリに蓄積された管理情報をバックアップデータとして、前記バックアップ領域に記録するよう前記記録手段を制御する制御手段と、
前記記録手段によって記録されたバックアップデータに従って、前記ディスク記録媒体に関するファイルシステム情報を変更するファイルシステム変更手段とを有することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記ファイルシステム変更手段は、前記記録手段によって前記管理情報を前記バックアップ領域に全て記録した後に、ファイルの属性を示すファイルエントリの登録を行うことによりファイルシステムを変更することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記ファイルシステム変更手段は、前記予約領域に記録された管理情報のファイルエントリを前記バックアップデータのファイルエントリに変換して、前記変換したファイルエントリの登録を行うことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記メモリは、前記ディスク記録媒体に記録された全ての前記画像データに対応した管理情報を蓄積可能な容量を持ち、前記読出手段は前記予約領域から前記全ての画像データに対応した管理情報を一括して読み出して前記メモリに蓄積することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項5】
前記記録手段は、前記ファイナライズの指示に応じて、前記ファイルシステム変更手段により変更されたファイルシステム情報を前記ディスク記録媒体に記録することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の記録装置。
【請求項6】
画像データをディスク記録媒体に記録すると共に、前記ディスク記録媒体上に予約領域を設け、前記画像データの管理情報を前記予約領域に記録する記録工程と、
前記ディスク記録媒体に対するファイナライズの指示に応じて、前記予約領域に記録された複数の前記画像データの管理情報を読み出す読出工程と、
前記ディスク記録媒体上に前記予約領域とは不連続なバックアップ領域を設け、前記読出工程において読み出した前記複数の画像データの管理情報を蓄積するメモリに蓄積された管理情報をバックアップデータとして、前記バックアップ領域に記録するよう前記記録工程における処理を制御する制御工程と、
前記記録工程において記録したバックアップデータに従って、前記ディスク記録媒体に関するファイルシステム情報を変更するファイルシステム変更工程とを有することを特徴とする記録方法。
【請求項7】
前記ファイルシステム変更工程においては、前記記録工程において前記管理情報を前記バックアップ領域に全て記録した後に、ファイルの属性を示すファイルエントリの登録を行うことによりファイルシステムを変更することを特徴とする請求項6に記載の記録方法。
【請求項8】
前記ファイルシステム変更工程においては、前記予約領域に記録された管理情報のファイルエントリを前記バックアップデータのファイルエントリに変換して、前記変換したファイルエントリの登録を行うことを特徴とする請求項7に記載の記録方法。
【請求項9】
前記メモリは、前記ディスク記録媒体に記録された全ての前記画像データに対応した管理情報を蓄積可能な容量を持ち、前記読出工程においては、前記予約領域から前記全ての画像データに対応した管理情報を一括して読み出して前記メモリに蓄積することを特徴とする請求項6に記載の記録方法。
【請求項10】
前記記録工程においては、前記ファイナライズの指示に応じて、前記ファイルシステム変更工程において変更したファイルシステム情報を前記ディスク記録媒体に記録することを特徴とする請求項6から9の何れか1項に記載の記録方法。
【請求項11】
画像データをディスク記録媒体に記録すると共に、前記ディスク記録媒体上に予約領域を設け、前記画像データの管理情報を前記予約領域に記録する記録工程と、
前記ディスク記録媒体に対するファイナライズの指示に応じて、前記予約領域に記録された複数の前記画像データの管理情報を読み出す読出工程と、
前記ディスク記録媒体上に前記予約領域とは不連続なバックアップ領域を設け、前記読出工程において読み出した前記複数の画像データの管理情報を蓄積するメモリに蓄積された管理情報をバックアップデータとして、前記バックアップ領域に記録するよう前記記録工程における処理を制御する制御工程と、
前記記録工程において記録したバックアップデータに従って、前記ディスク記録媒体に関するファイルシステム情報を変更するファイルシステム変更工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−282456(P2008−282456A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−123807(P2007−123807)
【出願日】平成19年5月8日(2007.5.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】