説明

記録装置

【課題】 記録装置の操作部のスイッチ類を必要最小限にとどめても本体装置のみで所望の処理の実行を指示でき、ユーザーの操作性向上とコストダウンの両立を可能とする。
【解決手段】 インクタンク交換モード中にタンクホルダの装着位置でインクタンクの脱着が検出された場合、その脱着の順番を記憶しておき、カバークローズ後にインクタンクの脱着順と対応した処理が規定されたテーブルと比較して対応した処理が存在した場合にはその処理を設定することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のインクタンクを独立して脱着可能なインクタンク装着部を有する記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インクジェット記録装置は、高品質の印刷とランニングコストの低下を可能にするために、シアン、マゼンタ、イエロー、黒(以下C,M,Y,K)などインクを独立したインクタンクに収納し、タンクホルダに各々装着可能となっている。
【0003】
また、インクジェット記録装置には、記録ヘッドの目詰まりの状態を調べるためのチャートを印刷する機能や、記録ヘッドの目詰まりを除去するためのクリーニング機能、記録ヘッドの取付け誤差を補正するヘッド位置調整機能等のメンテナンス機能を有している。これらのメンテナンス機能は、ユーザーが必要に応じてインクジェット記録装置に接続したパーソナルコンピュータ(以下PC)上で起動したプリンタ制御用のアプリケーションから実行を指示する方法が一般的である。
【0004】
これらのメンテナンス機能をPCとの接続を行わずに記録装置の本体のみで実行させるためには記録装置にメンテナンス機能の実行を指示するための操作パネルが必要となる。
【0005】
しかしながら、インクジェット記録装置の低価格化を実現するためには、記録装置の操作部はスイッチ類を必要最小限にとどめて極力簡素にする必要がある。
【0006】
このような課題を解決するために、操作パネルに電源スイッチの他に一つのボタンスイッチを設け、ボタンスイッチを押している押圧操作時間長さを測定し、測定結果に応じて異なる動作の実行モードを設定する制御手段を備えた記録装置が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−283659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のように、操作パネルのボタンスイッチの押圧操作時間によって異なる処理を実行させるには、ボタンスイッチの押圧操作時間を計る必要があり、押圧操作時間を少しでも間違うと別の処理を実行してしまうという問題がある。また、記録装置本体にLEDを設けボタンスイッチの押している間は周期的に点滅させることによってユーザーに押圧操作時間を知らせる等の方法も考えられるが、設定できる処理の数が増えた場合にLEDの点滅を数え間違えるなどの問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の記録装置は、記録媒体にインクを吐出して情報を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給するインクが収容された複数のインクタンクを独立して脱着可能なインクタンク装着部と、を有し、インクタンクが前記インクタンク装着部の装着位置に装着されたことを検出する手段と、該検出手段によってインクタンクの装着された順番を記憶する手段と、該記憶手段によって記憶されたインクタンクの装着順番に応じて実行する処理を設定する手段と、を有し、該設定手段によって設定された処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、インクタンクがインクタンク装着部の装着位置に装着された順番に対応して実行する処理を設定することを可能とする。これによって、操作パネルのボタンスイッチの押圧操作時間を少しでも間違うと別の処理を実行してしまう課題を解決できる。そして、記録装置の操作部のスイッチ類を必要最小限にしても所望の処理の実行を指示でき、ユーザーの操作性向上とコストダウンの両立を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例である。
【実施例1】
【0011】
以下、図面を参照して本発明における一実施例を説明する。
【0012】
図1は、従来からの一般的なインクジェット記録装置を示す斜視図である。図1に示されるインクジェット記録装置100では、互いに平行なリードスクリュー104およびガイド軸105が筐体に備えられている。リードスクリュー104およびガイド軸105には、キャリッジ101がリードスクリュー104およびガイド軸105と平行な方向に移動可能に取り付けられている。キャリッジ101は、キャリッジモーター(不図示)によってリードスクリュー104が回転されることで平行移動させられる。
【0013】
キャリッジ101には、図2に基づいて後述するような、インクジェットヘッド102を備えたインクジェットヘッドカートリッジが搭載されている。インクジェットヘッド102の吐出面の移動軌跡面の近傍には、紙押さえ板109が備えられている。
【0014】
また、インクジェット記録装置100には、被記録媒体である記録用紙106をインクジェットヘッド102の記録領域に向けて搬送する給紙ローラ107と、インクジェットヘッド102により記録された記録用紙106を排出する排紙ローラ108とが備えられている。給紙ローラ107および排紙ローラ108は、不図示のモータにより回転される。
【0015】
インクジェットヘッド102から吐出されるインクが、インクジェットヘッド102の吐出口面と対向する記録用紙106に付着することによって、記録用紙106の表面に記録画像が形成される。インクジェットヘッド102による記録用紙106への記録と連動して、モータにより回転される給紙ローラ107および排紙ローラ108と、紙押さえ板109とによって記録用紙106がインクジェット記録装置の外部に排出される。
【0016】
図2は、図1に示したキャリッジ101に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジについて説明するための図である。図2(a)が、キャリッジ101に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジを示す斜視図であり、図2(b)が、図2(a)に示したインクジェットヘッドカートリッジにおいてインクタンクを取り外した状態を示す斜視図である。
【0017】
図2(a)および図2(b)に示すように、インクジェットヘッドカートリッジ201は、インクジェットヘッド102を備えたタンクホルダ103と、タンクホルダ103に着脱自在に設けられたインクタンク111,112,113,114とで構成されている。インクタンク111はブラックのインク用、インクタンク112はイエローのインク用、インクタンク113はマゼンタ色のインク用、インクタンク114はシアンのインク用である。このようにインクタンク111,112,113,114のそれぞれがタンクホルダ103に対して着脱自在となり、それぞれのインクタンクが交換可能となっていることにより、インクジェット記録装置における印刷のランニングコストが低減される。
【0018】
インクタンク111,112,113,114のそれぞれの内部には、対応する色のインクが収納されている。また、それぞれのインクタンクには、インクタンク内のインクをインクジェットヘッド102に供給するためのインク供給口が形成されている。例えば、インクタンク111にはインク供給口211が形成されており、インクタンク111がタンクホルダ103に装着された状態でインクタンク111内のブラックのインクがインク供給口211を介してインクジェットヘッド102に供給される。
【0019】
図3は、本発明を適用したインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。図中、301は、プリンタ全体を制御するCPU−P(中央演算処理装置)であって、ROM−P303内の制御プログラムにより以下の制御を実行する。2つのセンサ(キャリッジ・エンコーダ・センサ313、紙挿入センサ312)や操作パネルに設けられた各種スイッチ309〜311などから複合制御ユニット304を介して各種の指示信号が入力される。また、I/Fコントローラ320から読みだしたホストからインターフェース321へ印字コマンド送られてくる。前記各種の指示信号や前記印字コマンドに基づいて、モータドライバ314,315,316を介して3つのモータ(キャリアモータ317、紙送りモータ318、給紙モータ319)の回転制御を行う。さらに、複合制御ユニット304を介して記録ヘッド(インクジェットヘッド)305に記録データを出力して、印字データを記録ヘッドに転送し、コマンドに対応した印字制御を行う。
【0020】
302は、RAM−P(プリンタRAM:一時記憶メモリ)である。302は、印字のための展開データ、ホストからの受信データ(印字コマンドや印字データ)を一時蓄えておく受信バッファ、印字速度などの必要な情報を格納するためのワーク、CPU−P301のワークエリア等として使用される。
【0021】
303は、ROM−P(プリンタROM:読み出し専用メモリ)である。303は、CPU−P301が実行する印字データを記録ヘッド305に転送し、印字を行わせる印字制御プログラムやキャリアや紙送りを制御するためのプログラム、プリンタエミュレーションプログラム、あるいは印字フォント等を備えている。
【0022】
304は、複合制御ユニットで、記録ヘッド305、電源LED309の点灯、消灯、点滅動作や、電源S/W310、カバーオープンS/W311の検知、紙挿入センサ312の検知機能などを有する。
【0023】
記録ヘッド305は、インクジェットヘッド102、キャリッジ101(図1参照)に搭載されたインクジェットカートリッジ201(図2参照)と同義であり、前記説明のとおりである。
【0024】
306は、記録ヘッド305において、インクタンク111,112,113,114(図2参照)がタンクホルダ103(図2参照)に脱着されたかどうかの検出を行うインクタンク装着検出部である。
【0025】
307は、インクタンク内のインクの残量を光学的に検知するインク残量検知部である。
【0026】
308は、装着されたインクタンクのIDを識別するインクタンク識別部である。
【0027】
314,315,316は、各々のモータを駆動制御するモータドライバである。
【0028】
317,318,319は、前記モータドライバに接続されたモータで、CPU−P301の指示により、モータドライバによって駆動制御される。
【0029】
キャリアモータ317は、サーボ制御を行うためDCサーボモーターが、紙送りモータ318、給紙モータ319は、P−CPUで制御しやすいステッピングモーターが用いられている。
【0030】
320は、I/Fコントローラーで、321のI/Fを介してホスト側コンピュータに接続され、ホスト側コンピュータよりの指令データおよび印字データを受信し、プリンタ側のエラー情報などを送信する双方向インターフェースである。I/F321にはセントロインターフェースやUSBインターフェースなどの各種インターフェースがある。
【0031】
330は、印字枚数、印字吐出ドット数、インクタンク交換回数、印字ヘッド交換回数、ユーザー命令クリーニング動作実行回数、などを記憶するための不揮発性随時書き込みメモリで、書き込まれた内容は、電源が切れても保持される。
【0032】
図4は、本発明を適用したインクタンクの装着順と対応するインクタンク装着順処理設定処理終了後に実施される処理項目を表すテーブル1の概念図であり、ROM-P303(図3)に記憶されている。インクタンクの装着順は、インクタンク交換モード中に、インクタンク111,112,113,114(図2参照)がタンクホルダ103(図2参照)脱着されたかどうかをインクタンク装着検出部306(図3参照)が監視する。インクタンク111,112,113,114が脱着された場合には脱着されたインクタンク種別(C,M,Y,K)を脱着された順番にRAM-P302(図3参照)に記憶される。図4のテーブル1の処理項目に関しては本実施例では主として記録装置本体のメンテナンス機能である、ノズルチェックパターン印字処理、記録ヘッドのクリーニング処理、記録ヘッドのレジストレーション処理などを記載した。
【0033】
図5は、本発明の第一の実施例におけるインクジェット記録装置のインクタンク装着順処理設定処理1を示すフローチャートである。
【0034】
S101では、インクタンク交換を行うためのカバーがオープンされたかどうかについてカバーオープンSW311(図3参照)を監視する。カバーオープンが検出されたらインクタンク交換モード開始処理(S102)を実行しキャリッジ101(図1参照)に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジ201(図2参照)がカートリッジ交換位置に移動する。S103では、インクタンク111,112,113,114(図2参照)がタンクホルダ103(図2)から脱着されたかどうかをインクタンク装着検出部306(図3)が監視する。脱着された場合には脱着されたインクタンク種別(C,M,Y,K)を脱着された順番にRAM-P302(図3参照)に記憶する(S104)。S103、S104の処理をカバークローズされるまで行い、カバークローズが検出されたら(S105)、インクタンク交換モード終了処理(S106)を実行してインクジェットヘッドカートリッジ201(図2)を待機位置(ホームポジション)に移動させる。S107では、図4に示すようなインクタンク装着順と処理項目の対応テーブル1を参照して全てのインクタンクの装着順がテーブル1に一致した処理項目が存在する場合に対応する処理の設定をRAM-P302(図3参照)に記憶する(S108)。S109では、インクタンク交換処理が終了するまで待ち、終了したら、S108で設定した処理を実行(S110)して終了する。
【実施例2】
【0035】
図6は、本発明の第二の実施例におけるインクジェット記録装置のインクタンク装着順処理設定処理2を示すフローチャートである。
【0036】
S201では、インクタンク交換を行うためのカバーがオープンされたかどうかについて図3のカバーオープンSW311を監視する。カバーオープンが検出されたらインクタンク交換モード開始処理(S202)を実行しキャリッジ101(図1参照)に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジ201(図2参照)がカートリッジ交換位置に移動する。S203では、インクタンク111,112,113,114(図2参照)がタンクホルダ103(図2参照)から脱着されたかどうかをインクタンク装着検出部306(図3参照)が監視する。脱着された場合には脱着されたインクタンク種別(C,M,Y,K)を脱着された順番にRAM-P302(図3参照)に記憶する(S204)。S203、S204の処理をカバークローズされるまで行い、カバークローズが検出されたら(S205)、インクタンク交換モード終了処理(S206)を実行してインクジェットヘッドカートリッジ201(図2参照)を待機位置(ホームポジション)に移動させる。S207では、インクタンク111,112,113,114(図2参照)のインク残量が各々変化したかどうかをインク残量検知部307(図3)で検知した結果とインクタンク脱着前に検知してRAM-P302(図3参照)に記憶しておいた値とを比較する。S207で比較した結果、一つでもインク残量値に変化があった場合にはインク交換処理がなされたとみなして終了する。全てのインクタンクにおいてインク残量に変化がない場合にはS208に移行する。S208では、図4に示すようなインクタンク装着順と処理項目の対応テーブル1を参照して全てのインクタンクの装着順がテーブル1に一致した処理項目が存在する場合に対応する処理の設定をRAM-P302(図3参照)に記憶する(S209)。S210では、インクタンク交換処理が終了するまで待ち、終了したら、S209で設定した処理を実行(S211)して終了する。
【実施例3】
【0037】
図7は、本発明の第三の実施例におけるインクジェット記録装置のインクタンク装着順処理設定処理3を示すフローチャートである。
【0038】
S301では、インクタンク交換を行うためのカバーがオープンされたかどうかについて図3のカバーオープンSW311を監視する。カバーオープンが検出されたらインクタンク交換モード開始処理(S302)を実行しキャリッジ101(図1参照)に搭載されるインクジェットヘッドカートリッジ201(図2参照)がカートリッジ交換位置に移動する。S303では、インクタンク111,112,113,114(図2参照)がタンクホルダ103(図2参照)から脱着されたかどうかをインクタンク装着検出部306(図3参照)が監視する。脱着された場合にはS304に移行する。S304では、S303で脱着が検出されたインクタンクのIDがインクタンク識別部308(図3参照)で識別され、脱着前に同じ装着位置に装着されていたインクタンクのIDと同じかどうかを判断する。IDが同じ場合には、脱着されたインクタンク種別(C,M,Y,K)を脱着された順番にRAM-P302(図3参照)に記憶する(S305)。IDが異なる場合には脱着されたインクタンクの記憶を行わない。S303、S304、S305の処理をカバークローズされるまで行う。カバークローズが検出されたら(S306)、インクタンク交換モード終了処理(S307)を実行してインクジェットヘッドカートリッジ201(図2参照)を待機位置(ホームポジション)に移動させる。S308では、図4に示すようなインクタンク装着順と処理項目の対応テーブル1を参照して全てのインクタンクの装着順がテーブル1に一致した処理項目が存在する場合に対応する処理の設定をRAM-P302(図3参照)に記憶する(S309)。S310では、インクタンク交換処理が終了するまで待ち、終了したら、S309で設定した処理を実行(S311)して終了する。
【0039】
以上で説明したように、本発明の実施例において、インクタンク交換モード中にタンクホルダの装着位置でインクタンクの脱着が検出された場合、その脱着の順番を記憶しておく。カバークローズ後にインクタンクの脱着順と対応した処理が規定されたテーブルと比較して対応した処理が存在した場合にはその処理を設定することを可能にする。これによって、操作パネルのボタンスイッチの押圧操作時間を少しでも間違うと別の処理を実行してしまう問題を解決する。そして、記録装置の操作部のスイッチ類を必要最小限にとどめても本体装置のみで所望の処理の実行を指示でき、ユーザーの操作性向上とコストダウンの両立を可能とする。
【0040】
また、装着されたインクタンク内のインク残量と脱着前に前記インクタンク装着部の同じ位置に装着されていたインクタンク内のインク残量とが異なると判断された場合には、前記設定手段によって実行する処理を設定しないことを可能とする。これによって、ユーザーがインク無し状態を解消するためにインクタンクの交換を行った際に、インクタンクの脱着の順番に対応した処理が前記規定されたテーブルに存在してしまった場合にも、対応した処理が実行されてしまうことを防ぐことを可能とする。
【0041】
また、脱着前に装着されていたインクタンクと異なるインクタンクが装着されたと識別された場合には、前記設定手段によって実行する処理を設定しないことを可能とする。これによって、インク残量検知手段を有さない場合でも、ユーザーがインクタンクを交換することを意図してインクタンクの脱着を行った場合に対応した処理が実行されてしまうことを防ぐことを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】一般的なインクジェット記録装置の斜視図である。
【図2】一般的なインクジェットヘッドカートリッジを示す斜視図である。
【図3】一般的なインクジェット記録装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】インクタンクの装着順と対応するインクタンク装着順処理設定処理終了後に実施される処理項目を表すテーブル1の概念図である。
【図5】インクタンク装着順処理設定処理1を示すフローチャートである。
【図6】インクタンク装着順処理設定処理2を示すフローチャートである。
【図7】インクタンク装着順処理設定処理3を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
100 インクジェット記録装置
101 キャリッジ
102 インクジェットヘッド
103 タンクホルダ
111,112,113,114 インクタンク
306 インクタンク装着検出部
301 CPU−P
302 RAM−P
303 ROM−P
304 ASIC(複合制御ユニット)
305 記録ヘッド
306 インクタンク装着検出部
307 インクタンク残量検知部
308 インクタンク識別部
309 LED
310 電源SW
311 カバーオープンSW
312 紙検出センサ
313 キャリアエンコーダセンサ
314 キャリアモータドライバ
315 紙送りモータドライバ
316 給紙モータドライバ
317 キャリアモータ
318 紙送りモータ
319 給紙モータ
320 I/Fコントローラ
321 I/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドと、
該記録ヘッドに供給するインクが収容された複数のインクタンクを独立して脱着可能なインクタンク装着部と、を有し、
該インクタンク装着部の装着位置に複数のインクタンクがそれぞれ装着されたことを検出する検出手段と、
該検出手段によって検出された複数のインクタンクの装着された順番を記憶する記憶手段と、
該記憶手段によって記憶された複数のインクタンクの装着順番に応じて実行する処理を設定する設定手段と、を有し、
前記設定手段によって設定された処理を実行することを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記インクタンク装着部の前記装着位置に装着されたインクタンク内のインク残量を検知する検知手段と、
該検知手段の結果を記憶する記憶手段と、
前記検知手段によって検知された前記インクタンク装着部の前記装着位置に装着されたインクタンク内のインク残量と前記記憶手段によって脱着前に前記インクタンク装着部の同じ位置に装着されていたインクタンク内のインク残量とを比較する比較手段と、を有し、
該比較手段によって、前記インクタンク装着部の装着位置に装着されたインクタンク内のインク残量と、前記記憶手段によって脱着前に前記インクタンク装着部の同じ位置に装着されていたインクタンク内のインク残量とが異なる残量であると判断された場合には、複数のインクタンクの装着順番に応じて実行する処理を前記設定手段によって設定しないことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項3】
前記インクタンク装着部の装着位置に装着されたインクタンクが、脱着前に前記インクタンク装着部に装着されていたインクタンクと同じかどうかを識別する識別手段を有し、
前記識別手段によって脱着前に装着されていたインクタンクと異なるインクタンクが装着されたと識別された場合には、複数のインクタンクの装着順番に応じて実行する処理を前記設定手段によって設定しないことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項4】
前記設定手段によって設定される処理が前記記録装置のメンテナンス処理であることを特徴とする請求項1記載の記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−183767(P2008−183767A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−18067(P2007−18067)
【出願日】平成19年1月29日(2007.1.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】