診断アッセイのためのカートリッジ
カートリッジは、サンプル(血液、尿などを含むが、これらに限定されない)を受け取るために提供される。上記カートリッジは、サンプルコンテナからのサンプルを受け取るための投入ポートまたはドックを含む。第一のチャンバは、上記投入ポートと流体連絡している。フローセルは、第一のチャンバと流体連絡している。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含む。上記試薬は、キャリブラント、反応体を含む流体、反応体を含まない流体、サンプルなどであり得る。圧力ポートは、圧力源(シリンジポンプなどを含むが、これらに限定されない)と結合されるように構成される。ベントポートもまた提供される。上記カートリッジは、シールドするような態様で流体を維持するように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、一般に診断アッセイに関し、より特定すると、診断アッセイにおけるサンプルの収集および処理のために使用されるカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
(関連技術の説明)
多種多様な生理学的に活性な化合物を量的に測定する能力は、診断および治療に対する補助として重要である。医療産業は、個人の健康状態、薬剤の投与水準、違法薬剤の使用、ゲノム配列などを決定するために、生理的な流体における種々の要素を測定する能力にますます依存するようになった。
【0003】
1つ以上の検体のための生物学的サンプルの診断アッセイは、代表的に臨床実験上の決定を必要とした。しかしながら、医師のオフィスおよび家庭においてアッセイ決定を実行し得ることにますます焦点が当てられてきた。
【0004】
血液は、しばしば、患者の健康を診断するための、またはその患者に投与された薬剤の効用をチェックするためのサンプル源である。迅速なる凝血、多数の光吸収物質および蛍光物質の存在、組成物における変形、アッセイにおいて使用される試薬に関する変化に対する感受性、酸素の存在または不存在における変動など、血液を使用するには多数の障害がある。幾つかの方法が、高希釈率、抗凝血剤の添加および血漿およびその細胞成分への血液の分離などの困難の影響を減じるために使用された。
【0005】
しばしば、真空管または注射器などの血液収集容器が使用される。上記サンプルの上記アッセイへの送達は、血液の上記容器からアッセイデバイスへの移送を必要とする。上記移送は、臨床医に対する危険な接触と、上記検体との変質の両方の危険を増加させる。マイクロタイトレーションプレートまたは他のサンプル保持容器において流体サンプルの吸光性を測定するための種々の光度計が、市販されている。そのような装置の例は、MR600 Microplate Reader(Dynatech Laboratories Inc.、Alexandria、Va)およびVmax Kinetic Microplate Reader(Molecular Devices、Palo Alto、Calif.)である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
生物学的サンプルの改良された診断アッセイデバイスが必要である。サンプル解析を取得し、そのための場所を提供する改良されたカートリッジがさらに必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明の目的は、シールドされた態様において流体を維持するカートリッジを提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、ストッパーとサンプル容器本体とを引き離すことなしに、サンプル容器のストッパーを除去することにより、サンプル容器から直接的にサンプルを除去するように構成されたカートリッジを提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、上記カートリッジが検出デバイスに配置される場合に、この検出デバイスに関する光学的な読み取りエリアの正確な登録を提供するために、弾力性を有する光学的な読み取りエリアを有するカートリッジを提供することである。
【0010】
本発明のなお別の目的は、乱流を提供する少なくとも1つのチャンバを有するカートリッジを提供することである。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、サンプルの計量された流れを生み出すカートリッジを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、サンプルと緩衝剤とを分離するギャップを生み出すカートリッジを提供することである。
【0013】
本発明の上記目的および他の目的は、サンプルを受け取るためのカートリッジにおいて成し遂げられる。投入ポートは、サンプル容器からサンプルを受け取る。第一のチャンバは、上記投入ポートと流体連絡(in fluid communication)している。フローセルは、上記第一のチャンバと流体連絡している。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートは、圧力源と結合されるように構成される。ベントポートが提供される。上記カートリッジは、シールドされた態様で流体を維持するように構成される。第一のセンサは、上記ベントポートに隣接して配置される。第二のセンサは、上記フローセルに隣接して配置される。第一のセンサは、上記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、上記第二のセンサは、上記フローセルを介して流体の流れの制御を提供する。
【0014】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、ストッパーおよびサンプル容器本体を有するサンプル容器を受け取るように構成された流入ポートおよび流出ポートを含む。上記流入ポートおよび流出ポートは、そのストッパーと上記サンプル容器本体を引き離すことなしに、このサンプル容器のストッパーを除去することにより、このサンプル容器から直接的にサンプルを除去するように構成される。第一のチャンバは、上記流入ポートと流体連絡している。フローセルは、上記第一のチャンバと流体連絡している。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートは、圧力源と結合されるように構成される。ベントポートが含まれる。
【0015】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、流入ポートおよび流出ポートを有する。第一のチャンバは、上記流入ポートと流体連絡している。フローセルは、上記第一のチャンバと流体連絡している。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートは、圧力源と結合されるように構成される。ベントポートおよび光学的な読み取りエリアが提供される。上記読み取りエリアは、上記カートリッジが検出デバイスに位置する場合に、この検出デバイスに関する光学的な読み取りエリアの正確な登録を提供するために、弾力性を有する。
【0016】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、流入ポートおよび流出ポート、流入ポートと流体連絡する第一のチャンバおよびこの第一のチャンバと流体連絡するフローセルを有する。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含み、乱流を提供する。圧力ポートが提供され、圧力源と結合するように構成される。ベントポートもまた提供される。
【0017】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、流入ポートおよび流出ポート、この流入ポートと流体連絡する第一のチャンバ、およびこの第一のチャンバと流体連絡するフローセルを有する。上記フローセルは、乱流を提供する少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートが提供され、圧力源と結合するように構成される。サンプルベントポートおよび緩衝剤ベントポートが提供される。サンプルは、サンプルと緩衝剤を分離するギャップを提供するために計測される。
【0018】
本発明の別の実施形態において、生物学的サンプルの診断アッセイを実行するための方法が提供される。カートリッジは、上記サンプルを受け取り、フローセルと結合した第一のチャンバを含む。第一のセンサは、上記第一のチャンバに上記サンプルのアリコットを提供するために使用される。第二のセンサは、上記フローセルを通る流体の流れの制御を提供するために使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(本実施形態の詳細な説明)
図1に例示されるように、本発明の1つの実施形態において、サンプル(血液、尿などを含むが、これらに限定されない)を受け取るためのカートリッジ10が提供される。上記カートリッジ10は、サンプルコンテナ14からサンプルを受け取るために、投入ポートまたはドック12を含む。第一のチャンバ16は、上記投入ポート12と流体連絡している。フローセル18は、第一のチャンバ16と流体連絡している。上記フローセル18は、少なくとも1つの試薬を含む。上記試薬は、キャリブラント(calibrant)、反応体を含む流体、反応体を含まない流体、サンプルなどであり得る。圧力ポート20は、圧力源22(シリンジポンプなどを含むが、これに限定されない)と結合されるように構成される。ベントポート24もまた提供される。上記カートリッジ10は、シールドされた態様で流体を維持するように構成される。1つの実施形態において、上記サンプルコンテナ14は、そのストッパーと上記サンプルコンテナ本体とをチューブ抽出器を使用して引き離すことなしに、除去されるように構成される。上記サンプルコンテナが除去された後に、上記チューブ抽出器は、延長された位置に存在し続け得る。
【0020】
第一のセンサ26は、上記ベントポートに隣接して配置される。第二のセンサ28は、上記フローセルに隣接して配置される。上記第一のセンサ26は、サンプルのアリコット(aliquot)を第一のチャンバ16に提供し、上記第二のセンサ28は、上記フローセル18を介する流体の流れの制御を提供する。上記第二のセンサ28は、上記フローセル18を介する流体の流れを制御するように圧力を改変する。上記センサ26および28は、種々の型であり得る(光センサ、電荷結合素子、光検出器もしくは光アレイ、PMT、CMOSなどを含むが、これらに限定されない)。上記センサ26および28は、デジタル画像処理回路に結合され得る。上記センサ26および28は、光学的な変化、電気的な変化、機械的な変化などの上記フローセル18における上記サンプルの変化を検出するために使用され得る。上記光学的な変化は、光反射特性、吸光特性および蛍光特性を含むが、これらに限定されない。電気的な変化は、導電性、静電容量、インピーダンス、磁気擾乱などを含むが、これらに限定されない。上記センサ26および28は、デジタル画像処理回路に結合される電荷結合素子(CCD)光検出器アレイであり得、上記CCD光検出器の前面に光線集束レンズを含む。
【0021】
ここに図2aから図2cを参照すると、カートリッジ110は、それぞれが、ストッパー118およびサンプルコンテナ本体120を用いるサンプルコンテナ116を受け取るように構成される、流入ポート112および流出ポート114を含む。上記流入ポート112および流出ポート114は、上記ストッパー118と上記サンプルコンテナ本体120とを引き離すことなしに、このストッパー118を除去することにより、上記サンプルコンテナ116から直接的にサンプルを除去するように構成される。上記ストッパー118は、上記サンプルコンテナ本体120が上記ストッパー118とともに引かれると同時に、除去される。上記サンプルコンテナ116に対するサンプルの除去の間、上記サンプルコンテナ本体120ではなく上記ストッパー118は、上記サンプルコンテナ116からのサンプルの除去に起因して被る実質的にすべての負荷摩擦を保つ。
【0022】
第一のチャンバ122は、上記流入ポート112と流体連絡している。フローセル124は、第一のチャンバ122と流体連絡している。上記フローセル124は、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポート126が提供され、圧力源128(この場合もまた、シリンジポンプなどであり得る)と結合されるように提供され構成される。ベントポート130が提供される。
【0023】
上記カートリッジ110は、直接的に上記サンプルコンテナ116からサンプルを除去する。
【0024】
上記ベントポート130は、流体の通過を最小限にする物質を含む。上記ベントポート130は、疎水性物質を含み得る。上記カートリッジ110の本体は、薄板状要素132および成形された要素134を含み得る。上記薄板状要素132および成形された要素134は、試薬の格納および混合のための十分なカートリッジ本体の厚さを提供する。
【0025】
上記カートリッジ112は、上記サンプルコンテナ116の挿入および除去を可能とする十分な寸法を有する。上記サンプルコンテナ116は、血液チューブであり得る。1つの実施形態において、上記カートリッジ110は、乾燥コンポーネントと湿潤コンポーネントとの分離を提供する。
【0026】
図3aから図3cに例示される別の実施形態において、カートリッジ212は、流入ポート214および流出ポート216を含む。第一のチャンバ218は、流入ポート214と流体連絡している。フローセル220は、第一のチャンバ218と流体連絡している。上記フローセル220は、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポート222は、圧力源224(この場合もまた、シリンジポンプであり得る)と結合されるように構成される。ベントポート226が含まれる。光学的読み込みエリア228は、上記カートリッジが検出デバイスに位置する場合に、検出デバイス230に関する光学的読み込みエリア228の正確な登録を提供するために、弾力性を有する。
【0027】
図4aから図4cに例示される別の実施形態において、カートリッジ310は、流入ポート312および流出ポート314を含む。第一のチャンバ316は、上記流入ポート312と流体連絡している。フローセル318は、第一のチャンバ316と流体連絡している。上記フローセル318は、少なくとも1つの試薬を含む。上記フローセル318は、乱流を提供するように構成される。圧力ポート320は、圧力源322と結合されるように構成される。ベントポート324が提供される。フローチャネル324は、流れにおいて<10%だけの制御変動値を提供する。
【0028】
ポンピング、重力、遠心力および気圧の少なくとも1つにより流体の流れを提供する流体の動源326が含まれる。上記フローセル318は、流体の流路において流れの少なくとも一部の遮断を提供する。上記フローセル318は、渦であり得る。上記フローセル318は、少なくとも1つの反応束縛パートナー(抗体などを含むが、これに限定されない)を含み得る。上記反応束縛パートナーは、特に検体を直接的に、または間接的に束縛し得る任意の物質であり得る。
【0029】
上記反応抗体は、フローセル12の表面、フローセル12の流路(半透膜の形態であり得る)、上記流路で固定化された粒子上などに存在し得る。上記反応束縛パートナーは、流路で固定化され得る。光学的な検出を容易にするために、1つ以上の染料が含められ、上記反応束縛パートナーと混合され得る。感知するための電気的な手段および他の手段は、他の非干渉性添加物を用いて補助され得る。異なる特性を有する染料ベースライン画像データを含有させることが利用され得る。限定ではなく例示として、上記異なる特性は、強度、頻度、磁場および測定可能な属性において異なり得る。
【0030】
サンプルオーバーフローチャンバ330は、固定化された抗体とともに上記エリアを介して流れた流体を受け取る。上記サンプルオーバーフローチャンバ330は、上記フローセル318と結合される。
【0031】
図5aから図5bに例示される別の実施形態において、カートリッジ410は、流入ポート412および流出ポート414を含む。第一のチャンバ416は、上記流入ポート412と流体連絡している。フローセル418は、第一のチャンバ416と流体連絡している。上記フローセル418は、第一のチャンバ416と流体連絡する。上記フローセル418は、少なくとも1つの試薬を含み、乱流を提供するように構成される。緩衝剤チャンバ420が提供される。圧力ポート422は、圧力源424と結合されるように構成される。サンプルベントポート424および緩衝剤ベントポート426もまた提供される。サンプルは、サンプルと緩衝剤とを分離するギャップを提供するように計量される。上記ギャップは空気ギャップであり得る。1つの実施形態において、上記空気ギャップは、5マイクロリッターから200マイクロリッターである。
【0032】
上記流入ポート412は、サンプルコンテナと並列する。シリンジポンプが、提供され、サンプルコンテナに圧力を生み出し、上記サンプルコンテナの外へ、および上記カートリッジ410に物質を進めるように構成され得る。
【0033】
1つの実施形態において、全血フィルタ428が含められ、血漿を計量されたフローチャネル430に通過させる。多重膜マトリックス432が含まれ得る。上記多重膜マトリックス432は、非浸透性膜、密封膜、およびこの非浸透性膜と密封膜との間に位置する吸水膜を含み得る。両面接着剤が上記密封膜の上面にあり得る。少なくとも1つのアクセスポートは、上記密封膜を介して上記吸水膜に伸長する。
【0034】
カートリッジ410は、接合体とサンプルとを混合する精密流チャンバ434を含み得る。上記精密流チャンバ434への流れは、非毛管現象による。制限ではなく例示として、圧力は、上記精密流チャンバ434への流れを提供するために精密流チャンバ434から排出される。1つの実施形態において、電磁弁436は、実質的に即座の流動停止を提供する。
【0035】
オーバーフローチャンバ438は、上記精密流チャンバ434における逆流を制限する。上記オーバーフローチャンバ438は、上記カートリッジ410における汚染の減少を提供する。受動ゲート440が提供され得、上記緩衝剤チャンバ420と結合され得、上記カートリッジ410の非選択エリアへの流れを制限するように構成される。
【0036】
カートリッジ10、110、210、310および410は、まとめてカートリッジ510と呼ばれる。すべてのカートリッジは、上記センサ26および28を含み得る。
【0037】
(実施例1)
この実施例において、カートリッジ510は、上記フローセルと同じである測定チャンバを含む。モニタデバイスは、上記測定チャンバへの、または上記測定チャンバからの少なくとも1つ以上のサンプルまたは試薬の導入および排出を示す信号を直接的にチェックし、かつ生成する。ロジックリソースは、上記信号を受け取り、上記測定チャンバへの、または上記測定チャンバからのサンプルの導入および排出のタイミングの比較を行う。上記比較は、上記測定チャンバにおけるサンプルの有効な反応の時点の確認を呈示する。上記反応の有効性は、十分かつ完全な反応に十分であると決定された時間枠において2つ以上の試薬の併用により定義される。
【0038】
(実施例2)
この実施例において、上記サンプルは、種々の手段(ポンプ力(プラスの圧力か、またはマイナスの圧力かのいずれかによる排出)、重力、遠心力、空気移動などを使用しての、層流、吸収を含むが、これらに限定されない)により、カートリッジ510に導入される。種々のセンサが利用され得る(光センサ、電荷結合素子、光検出器もしくは光アレイ、PMT、CMOSなどを含むが、これらに限定されない)。上記センサは、デジタル画像処理回路に結合される。上記センサは、上記測定チャンバにおける上記サンプルの変化を検出するために使用される。そのような光学的な変化は、光反射特性、吸光特性および蛍光特性を含むが、これらに限定されない。電気的な変化は、導電性、静電容量、インピーダンス、磁気擾乱などを含むが、これらに限定されない。上記センサは、デジタル画像処理回路に結合される電荷結合素子(CCD)光検出器アレイであり得、上記CCD光検出器の前面に光線集束レンズを含む。
【0039】
(実施例3)
この実施例において、エネルギー源は、上記測定チャンバと相互反応するエネルギーの出力を生み出す。上記センサは、光強度、波長の測定、電気容量の測定、導電性の測定、インピーダンスおよび/または磁界などであり得る出力を受け入れるように配置される。モニタデバイスは、上記エネルギー源および/または上記センサを含み得る。上記モニタデバイスは、上記測定チャンバ内側の事象の進行を直接的にチェックし得る。上記測定チャンバにおける事象の進行は、サンプル導入、キャリブラント導入、サンプルの洗い流し、キャリブラント排出、試薬導入などを含むが、これらに制限されない。
【0040】
(実施例4)
この実施形態において、上記モニタデバイスは、機械的な変化に対する上記サンプルの応答の提示を提供する。そのような機械的な変化は、サンプルまたは試薬の流れを生み出すためのポンプの動き、空気の動き、上記測定チャンバにおける反応エリアの動き、上記測定チャンバの動き、上記測定チャンバにおける二次的な反応に関する機械的な応答、上記測定チャンバにおける流体の流入または排出のセンシングなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0041】
(実施例5)
この実施例において、上記モニタデバイスは、上記測定チャンバにおける変化を検出し、この変化に応じて、上記測定チャンバにおいて、サンプル、試薬またはキャリブラントの少なくとも1つの十分な量があるかどうかを決定する。
【0042】
(実施例6)
この実施例において、測定チャンバは、マトリックスを用いる、またはマトリックスを用いない、固相標識混合チャンバである。上記マトリックスは、上記サンプルと結合ように標識された試薬を含み得る。上記結合剤は、ガラス繊維構造であり得るチャンバ壁上、またはマトリックス内に存在し得る。ガラス繊維は、固定化された固相抗体のために使用され得る。上記ガラス繊維は、より大きな表面積の使用を可能とし、当該型の構造を介して上記サンプルを押し込むことをより容易にし得る。上記流体の接触は、サンプル/標識の混合相互反応を最大限にするために曲がった経路を通る流率または流量を増加することにより高められた流れまたは混合を停止することにより、拡張され得る。
【0043】
(実施例7)
この実施例において、上記カートリッジ510は、迅速であり得る上記流体の動源により加えられる力により精密に制御された速さで上記測定チャンバから流体を受け取る精密に寸法が付けられたフローチャネルを含む。精密制御は、流量において10%未満の変動率を生み出し、こうして、ポンピングメカニズム制御に基づく精密フローチャネルを通る通過時間を生み出す。精密制御は、流量、流体に加えられる力などを制御するデバイスおよびスキームを用いて成し遂げられ得る。上記フローチャネルは、フロー制御チャンバを導く。上記流量制御チャンバから、流体サンプルは、固定化された抗体マトリックスに流れ込む。上記マトリックスは、サンプルオーバーフローチャンバに結合される。排出口は、上記カートリッジ510を通って流れるように流体を引き寄せる吸引力を提供するために使用される。透明膜窓は、上記精密フローチャネルおよび上記マトリックスをカバーする。上記透明窓は、上記マトリックスからの蛍光または他のインジケータが検出されることを可能とする。利用される他のインジケータは、色、磁気特性の変化、化学ルミネセンスなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0044】
(実施例8)
この実施例において、標識された抗体は、混合マトリックスを介して精密にポンプピングされた流れを使用して上記サンプルと完全に混合される。結果として生じる混合物は、上記標識された抗体と上記サンプルに含まれる検体との結合を制御するために、正確な速さで流体の動源の制御の下に流される。
【0045】
(実施例9)
この実施例において、流体の流れは、上記混合チャンバに迅速に流れ込み、上記測定チャンバ自体によりゆっくりと流れ込む。上記サンプルの抗原が上記標識された抗体に結合しつつあるときに、上記精密フローチャネルを通って流体が流れる。上記流体の流れは、十分な保温時間を可能とするように正確に制御される。上記流体は、上記精密フローチャネルを通って非常にゆっくりとした速さで流れる。上記流量は、約2ul/秒〜15ul/秒である。
【0046】
(実施例10)
この実施例において、上記精密フローチャネルを出ると、上記混合物は、さらなる混合が均質性を帯びさせる乱流に起因して生じるチャンバへと上記流体の動源により押し込まれる。上記チャンバは、高い表面のマトリックスに固定化された抗体を含む測定チャンバへ上記反応混合物を流れ込ませるような方法で構成される。上記反応混合物は、固定化された抗体などではあるが、これに限定されない、混合物に内包する物質と密接に接触した状態で上記マトリックスを通って流れる。上記精密流ステップ中に上記標識抗体と結合したサンプルにおける検体は、上記固定化された抗体にさらに結合される。次いで、任意の標識物質から実質的に自由であるさらなるサンプルは、蛍光ゾーンにおける任意の非特異的結合をも減少させるために、マトリックスを通るように強いられる。過度に混合されたサンプルおよび混合されていないサンプルは、ポンプ作用などにより、空のサンプルオーバーフローチャンバへと移動させられる。
【0047】
(実施例11)
この実施例において、混合されたサンプル/標識が、固定化された抗体チャンバを通過して流れた後に、洗浄緩衝剤がサンプル/標識を完全に除去するために導入され、この導入により、背景干渉を減少させる。代替的に、上記サンプルは、直接注入ポートを介して上記固定化された抗体チャンバへ直接的に流れ込む。緩衝剤は、標識混合チャンバを介してポンプピングされ、標識注入ポートを介して上記固定化された抗体チャンバに運び込まれる。
【0048】
本発明の種々の実施形態の上述の記載は、例示および説明の目的のために示された。上記記載は、網羅的であること、または開示された正確な形態に本発明を制限することを意図しない。明らかに、多くの改変および変形は、当業者に明らかである。本発明の範囲は、以下の請求項およびそれらの等価物により定義されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明のカートリッジの1つの実施形態の概略図である。
【図2a】図2aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図2b】図2bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図2c】図2cは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図3a】図3aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図3b】図3bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図3c】図3cは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図4a】図4aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図4b】図4bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図4c】図4cは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図5a】図5aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図5b】図5bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、一般に診断アッセイに関し、より特定すると、診断アッセイにおけるサンプルの収集および処理のために使用されるカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
(関連技術の説明)
多種多様な生理学的に活性な化合物を量的に測定する能力は、診断および治療に対する補助として重要である。医療産業は、個人の健康状態、薬剤の投与水準、違法薬剤の使用、ゲノム配列などを決定するために、生理的な流体における種々の要素を測定する能力にますます依存するようになった。
【0003】
1つ以上の検体のための生物学的サンプルの診断アッセイは、代表的に臨床実験上の決定を必要とした。しかしながら、医師のオフィスおよび家庭においてアッセイ決定を実行し得ることにますます焦点が当てられてきた。
【0004】
血液は、しばしば、患者の健康を診断するための、またはその患者に投与された薬剤の効用をチェックするためのサンプル源である。迅速なる凝血、多数の光吸収物質および蛍光物質の存在、組成物における変形、アッセイにおいて使用される試薬に関する変化に対する感受性、酸素の存在または不存在における変動など、血液を使用するには多数の障害がある。幾つかの方法が、高希釈率、抗凝血剤の添加および血漿およびその細胞成分への血液の分離などの困難の影響を減じるために使用された。
【0005】
しばしば、真空管または注射器などの血液収集容器が使用される。上記サンプルの上記アッセイへの送達は、血液の上記容器からアッセイデバイスへの移送を必要とする。上記移送は、臨床医に対する危険な接触と、上記検体との変質の両方の危険を増加させる。マイクロタイトレーションプレートまたは他のサンプル保持容器において流体サンプルの吸光性を測定するための種々の光度計が、市販されている。そのような装置の例は、MR600 Microplate Reader(Dynatech Laboratories Inc.、Alexandria、Va)およびVmax Kinetic Microplate Reader(Molecular Devices、Palo Alto、Calif.)である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
生物学的サンプルの改良された診断アッセイデバイスが必要である。サンプル解析を取得し、そのための場所を提供する改良されたカートリッジがさらに必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
本発明の目的は、シールドされた態様において流体を維持するカートリッジを提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、ストッパーとサンプル容器本体とを引き離すことなしに、サンプル容器のストッパーを除去することにより、サンプル容器から直接的にサンプルを除去するように構成されたカートリッジを提供することである。
【0009】
本発明のさらなる目的は、上記カートリッジが検出デバイスに配置される場合に、この検出デバイスに関する光学的な読み取りエリアの正確な登録を提供するために、弾力性を有する光学的な読み取りエリアを有するカートリッジを提供することである。
【0010】
本発明のなお別の目的は、乱流を提供する少なくとも1つのチャンバを有するカートリッジを提供することである。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、サンプルの計量された流れを生み出すカートリッジを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、サンプルと緩衝剤とを分離するギャップを生み出すカートリッジを提供することである。
【0013】
本発明の上記目的および他の目的は、サンプルを受け取るためのカートリッジにおいて成し遂げられる。投入ポートは、サンプル容器からサンプルを受け取る。第一のチャンバは、上記投入ポートと流体連絡(in fluid communication)している。フローセルは、上記第一のチャンバと流体連絡している。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートは、圧力源と結合されるように構成される。ベントポートが提供される。上記カートリッジは、シールドされた態様で流体を維持するように構成される。第一のセンサは、上記ベントポートに隣接して配置される。第二のセンサは、上記フローセルに隣接して配置される。第一のセンサは、上記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、上記第二のセンサは、上記フローセルを介して流体の流れの制御を提供する。
【0014】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、ストッパーおよびサンプル容器本体を有するサンプル容器を受け取るように構成された流入ポートおよび流出ポートを含む。上記流入ポートおよび流出ポートは、そのストッパーと上記サンプル容器本体を引き離すことなしに、このサンプル容器のストッパーを除去することにより、このサンプル容器から直接的にサンプルを除去するように構成される。第一のチャンバは、上記流入ポートと流体連絡している。フローセルは、上記第一のチャンバと流体連絡している。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートは、圧力源と結合されるように構成される。ベントポートが含まれる。
【0015】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、流入ポートおよび流出ポートを有する。第一のチャンバは、上記流入ポートと流体連絡している。フローセルは、上記第一のチャンバと流体連絡している。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートは、圧力源と結合されるように構成される。ベントポートおよび光学的な読み取りエリアが提供される。上記読み取りエリアは、上記カートリッジが検出デバイスに位置する場合に、この検出デバイスに関する光学的な読み取りエリアの正確な登録を提供するために、弾力性を有する。
【0016】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、流入ポートおよび流出ポート、流入ポートと流体連絡する第一のチャンバおよびこの第一のチャンバと流体連絡するフローセルを有する。上記フローセルは、少なくとも1つの試薬を含み、乱流を提供する。圧力ポートが提供され、圧力源と結合するように構成される。ベントポートもまた提供される。
【0017】
本発明の別の実施形態において、カートリッジは、流入ポートおよび流出ポート、この流入ポートと流体連絡する第一のチャンバ、およびこの第一のチャンバと流体連絡するフローセルを有する。上記フローセルは、乱流を提供する少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポートが提供され、圧力源と結合するように構成される。サンプルベントポートおよび緩衝剤ベントポートが提供される。サンプルは、サンプルと緩衝剤を分離するギャップを提供するために計測される。
【0018】
本発明の別の実施形態において、生物学的サンプルの診断アッセイを実行するための方法が提供される。カートリッジは、上記サンプルを受け取り、フローセルと結合した第一のチャンバを含む。第一のセンサは、上記第一のチャンバに上記サンプルのアリコットを提供するために使用される。第二のセンサは、上記フローセルを通る流体の流れの制御を提供するために使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(本実施形態の詳細な説明)
図1に例示されるように、本発明の1つの実施形態において、サンプル(血液、尿などを含むが、これらに限定されない)を受け取るためのカートリッジ10が提供される。上記カートリッジ10は、サンプルコンテナ14からサンプルを受け取るために、投入ポートまたはドック12を含む。第一のチャンバ16は、上記投入ポート12と流体連絡している。フローセル18は、第一のチャンバ16と流体連絡している。上記フローセル18は、少なくとも1つの試薬を含む。上記試薬は、キャリブラント(calibrant)、反応体を含む流体、反応体を含まない流体、サンプルなどであり得る。圧力ポート20は、圧力源22(シリンジポンプなどを含むが、これに限定されない)と結合されるように構成される。ベントポート24もまた提供される。上記カートリッジ10は、シールドされた態様で流体を維持するように構成される。1つの実施形態において、上記サンプルコンテナ14は、そのストッパーと上記サンプルコンテナ本体とをチューブ抽出器を使用して引き離すことなしに、除去されるように構成される。上記サンプルコンテナが除去された後に、上記チューブ抽出器は、延長された位置に存在し続け得る。
【0020】
第一のセンサ26は、上記ベントポートに隣接して配置される。第二のセンサ28は、上記フローセルに隣接して配置される。上記第一のセンサ26は、サンプルのアリコット(aliquot)を第一のチャンバ16に提供し、上記第二のセンサ28は、上記フローセル18を介する流体の流れの制御を提供する。上記第二のセンサ28は、上記フローセル18を介する流体の流れを制御するように圧力を改変する。上記センサ26および28は、種々の型であり得る(光センサ、電荷結合素子、光検出器もしくは光アレイ、PMT、CMOSなどを含むが、これらに限定されない)。上記センサ26および28は、デジタル画像処理回路に結合され得る。上記センサ26および28は、光学的な変化、電気的な変化、機械的な変化などの上記フローセル18における上記サンプルの変化を検出するために使用され得る。上記光学的な変化は、光反射特性、吸光特性および蛍光特性を含むが、これらに限定されない。電気的な変化は、導電性、静電容量、インピーダンス、磁気擾乱などを含むが、これらに限定されない。上記センサ26および28は、デジタル画像処理回路に結合される電荷結合素子(CCD)光検出器アレイであり得、上記CCD光検出器の前面に光線集束レンズを含む。
【0021】
ここに図2aから図2cを参照すると、カートリッジ110は、それぞれが、ストッパー118およびサンプルコンテナ本体120を用いるサンプルコンテナ116を受け取るように構成される、流入ポート112および流出ポート114を含む。上記流入ポート112および流出ポート114は、上記ストッパー118と上記サンプルコンテナ本体120とを引き離すことなしに、このストッパー118を除去することにより、上記サンプルコンテナ116から直接的にサンプルを除去するように構成される。上記ストッパー118は、上記サンプルコンテナ本体120が上記ストッパー118とともに引かれると同時に、除去される。上記サンプルコンテナ116に対するサンプルの除去の間、上記サンプルコンテナ本体120ではなく上記ストッパー118は、上記サンプルコンテナ116からのサンプルの除去に起因して被る実質的にすべての負荷摩擦を保つ。
【0022】
第一のチャンバ122は、上記流入ポート112と流体連絡している。フローセル124は、第一のチャンバ122と流体連絡している。上記フローセル124は、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポート126が提供され、圧力源128(この場合もまた、シリンジポンプなどであり得る)と結合されるように提供され構成される。ベントポート130が提供される。
【0023】
上記カートリッジ110は、直接的に上記サンプルコンテナ116からサンプルを除去する。
【0024】
上記ベントポート130は、流体の通過を最小限にする物質を含む。上記ベントポート130は、疎水性物質を含み得る。上記カートリッジ110の本体は、薄板状要素132および成形された要素134を含み得る。上記薄板状要素132および成形された要素134は、試薬の格納および混合のための十分なカートリッジ本体の厚さを提供する。
【0025】
上記カートリッジ112は、上記サンプルコンテナ116の挿入および除去を可能とする十分な寸法を有する。上記サンプルコンテナ116は、血液チューブであり得る。1つの実施形態において、上記カートリッジ110は、乾燥コンポーネントと湿潤コンポーネントとの分離を提供する。
【0026】
図3aから図3cに例示される別の実施形態において、カートリッジ212は、流入ポート214および流出ポート216を含む。第一のチャンバ218は、流入ポート214と流体連絡している。フローセル220は、第一のチャンバ218と流体連絡している。上記フローセル220は、少なくとも1つの試薬を含む。圧力ポート222は、圧力源224(この場合もまた、シリンジポンプであり得る)と結合されるように構成される。ベントポート226が含まれる。光学的読み込みエリア228は、上記カートリッジが検出デバイスに位置する場合に、検出デバイス230に関する光学的読み込みエリア228の正確な登録を提供するために、弾力性を有する。
【0027】
図4aから図4cに例示される別の実施形態において、カートリッジ310は、流入ポート312および流出ポート314を含む。第一のチャンバ316は、上記流入ポート312と流体連絡している。フローセル318は、第一のチャンバ316と流体連絡している。上記フローセル318は、少なくとも1つの試薬を含む。上記フローセル318は、乱流を提供するように構成される。圧力ポート320は、圧力源322と結合されるように構成される。ベントポート324が提供される。フローチャネル324は、流れにおいて<10%だけの制御変動値を提供する。
【0028】
ポンピング、重力、遠心力および気圧の少なくとも1つにより流体の流れを提供する流体の動源326が含まれる。上記フローセル318は、流体の流路において流れの少なくとも一部の遮断を提供する。上記フローセル318は、渦であり得る。上記フローセル318は、少なくとも1つの反応束縛パートナー(抗体などを含むが、これに限定されない)を含み得る。上記反応束縛パートナーは、特に検体を直接的に、または間接的に束縛し得る任意の物質であり得る。
【0029】
上記反応抗体は、フローセル12の表面、フローセル12の流路(半透膜の形態であり得る)、上記流路で固定化された粒子上などに存在し得る。上記反応束縛パートナーは、流路で固定化され得る。光学的な検出を容易にするために、1つ以上の染料が含められ、上記反応束縛パートナーと混合され得る。感知するための電気的な手段および他の手段は、他の非干渉性添加物を用いて補助され得る。異なる特性を有する染料ベースライン画像データを含有させることが利用され得る。限定ではなく例示として、上記異なる特性は、強度、頻度、磁場および測定可能な属性において異なり得る。
【0030】
サンプルオーバーフローチャンバ330は、固定化された抗体とともに上記エリアを介して流れた流体を受け取る。上記サンプルオーバーフローチャンバ330は、上記フローセル318と結合される。
【0031】
図5aから図5bに例示される別の実施形態において、カートリッジ410は、流入ポート412および流出ポート414を含む。第一のチャンバ416は、上記流入ポート412と流体連絡している。フローセル418は、第一のチャンバ416と流体連絡している。上記フローセル418は、第一のチャンバ416と流体連絡する。上記フローセル418は、少なくとも1つの試薬を含み、乱流を提供するように構成される。緩衝剤チャンバ420が提供される。圧力ポート422は、圧力源424と結合されるように構成される。サンプルベントポート424および緩衝剤ベントポート426もまた提供される。サンプルは、サンプルと緩衝剤とを分離するギャップを提供するように計量される。上記ギャップは空気ギャップであり得る。1つの実施形態において、上記空気ギャップは、5マイクロリッターから200マイクロリッターである。
【0032】
上記流入ポート412は、サンプルコンテナと並列する。シリンジポンプが、提供され、サンプルコンテナに圧力を生み出し、上記サンプルコンテナの外へ、および上記カートリッジ410に物質を進めるように構成され得る。
【0033】
1つの実施形態において、全血フィルタ428が含められ、血漿を計量されたフローチャネル430に通過させる。多重膜マトリックス432が含まれ得る。上記多重膜マトリックス432は、非浸透性膜、密封膜、およびこの非浸透性膜と密封膜との間に位置する吸水膜を含み得る。両面接着剤が上記密封膜の上面にあり得る。少なくとも1つのアクセスポートは、上記密封膜を介して上記吸水膜に伸長する。
【0034】
カートリッジ410は、接合体とサンプルとを混合する精密流チャンバ434を含み得る。上記精密流チャンバ434への流れは、非毛管現象による。制限ではなく例示として、圧力は、上記精密流チャンバ434への流れを提供するために精密流チャンバ434から排出される。1つの実施形態において、電磁弁436は、実質的に即座の流動停止を提供する。
【0035】
オーバーフローチャンバ438は、上記精密流チャンバ434における逆流を制限する。上記オーバーフローチャンバ438は、上記カートリッジ410における汚染の減少を提供する。受動ゲート440が提供され得、上記緩衝剤チャンバ420と結合され得、上記カートリッジ410の非選択エリアへの流れを制限するように構成される。
【0036】
カートリッジ10、110、210、310および410は、まとめてカートリッジ510と呼ばれる。すべてのカートリッジは、上記センサ26および28を含み得る。
【0037】
(実施例1)
この実施例において、カートリッジ510は、上記フローセルと同じである測定チャンバを含む。モニタデバイスは、上記測定チャンバへの、または上記測定チャンバからの少なくとも1つ以上のサンプルまたは試薬の導入および排出を示す信号を直接的にチェックし、かつ生成する。ロジックリソースは、上記信号を受け取り、上記測定チャンバへの、または上記測定チャンバからのサンプルの導入および排出のタイミングの比較を行う。上記比較は、上記測定チャンバにおけるサンプルの有効な反応の時点の確認を呈示する。上記反応の有効性は、十分かつ完全な反応に十分であると決定された時間枠において2つ以上の試薬の併用により定義される。
【0038】
(実施例2)
この実施例において、上記サンプルは、種々の手段(ポンプ力(プラスの圧力か、またはマイナスの圧力かのいずれかによる排出)、重力、遠心力、空気移動などを使用しての、層流、吸収を含むが、これらに限定されない)により、カートリッジ510に導入される。種々のセンサが利用され得る(光センサ、電荷結合素子、光検出器もしくは光アレイ、PMT、CMOSなどを含むが、これらに限定されない)。上記センサは、デジタル画像処理回路に結合される。上記センサは、上記測定チャンバにおける上記サンプルの変化を検出するために使用される。そのような光学的な変化は、光反射特性、吸光特性および蛍光特性を含むが、これらに限定されない。電気的な変化は、導電性、静電容量、インピーダンス、磁気擾乱などを含むが、これらに限定されない。上記センサは、デジタル画像処理回路に結合される電荷結合素子(CCD)光検出器アレイであり得、上記CCD光検出器の前面に光線集束レンズを含む。
【0039】
(実施例3)
この実施例において、エネルギー源は、上記測定チャンバと相互反応するエネルギーの出力を生み出す。上記センサは、光強度、波長の測定、電気容量の測定、導電性の測定、インピーダンスおよび/または磁界などであり得る出力を受け入れるように配置される。モニタデバイスは、上記エネルギー源および/または上記センサを含み得る。上記モニタデバイスは、上記測定チャンバ内側の事象の進行を直接的にチェックし得る。上記測定チャンバにおける事象の進行は、サンプル導入、キャリブラント導入、サンプルの洗い流し、キャリブラント排出、試薬導入などを含むが、これらに制限されない。
【0040】
(実施例4)
この実施形態において、上記モニタデバイスは、機械的な変化に対する上記サンプルの応答の提示を提供する。そのような機械的な変化は、サンプルまたは試薬の流れを生み出すためのポンプの動き、空気の動き、上記測定チャンバにおける反応エリアの動き、上記測定チャンバの動き、上記測定チャンバにおける二次的な反応に関する機械的な応答、上記測定チャンバにおける流体の流入または排出のセンシングなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0041】
(実施例5)
この実施例において、上記モニタデバイスは、上記測定チャンバにおける変化を検出し、この変化に応じて、上記測定チャンバにおいて、サンプル、試薬またはキャリブラントの少なくとも1つの十分な量があるかどうかを決定する。
【0042】
(実施例6)
この実施例において、測定チャンバは、マトリックスを用いる、またはマトリックスを用いない、固相標識混合チャンバである。上記マトリックスは、上記サンプルと結合ように標識された試薬を含み得る。上記結合剤は、ガラス繊維構造であり得るチャンバ壁上、またはマトリックス内に存在し得る。ガラス繊維は、固定化された固相抗体のために使用され得る。上記ガラス繊維は、より大きな表面積の使用を可能とし、当該型の構造を介して上記サンプルを押し込むことをより容易にし得る。上記流体の接触は、サンプル/標識の混合相互反応を最大限にするために曲がった経路を通る流率または流量を増加することにより高められた流れまたは混合を停止することにより、拡張され得る。
【0043】
(実施例7)
この実施例において、上記カートリッジ510は、迅速であり得る上記流体の動源により加えられる力により精密に制御された速さで上記測定チャンバから流体を受け取る精密に寸法が付けられたフローチャネルを含む。精密制御は、流量において10%未満の変動率を生み出し、こうして、ポンピングメカニズム制御に基づく精密フローチャネルを通る通過時間を生み出す。精密制御は、流量、流体に加えられる力などを制御するデバイスおよびスキームを用いて成し遂げられ得る。上記フローチャネルは、フロー制御チャンバを導く。上記流量制御チャンバから、流体サンプルは、固定化された抗体マトリックスに流れ込む。上記マトリックスは、サンプルオーバーフローチャンバに結合される。排出口は、上記カートリッジ510を通って流れるように流体を引き寄せる吸引力を提供するために使用される。透明膜窓は、上記精密フローチャネルおよび上記マトリックスをカバーする。上記透明窓は、上記マトリックスからの蛍光または他のインジケータが検出されることを可能とする。利用される他のインジケータは、色、磁気特性の変化、化学ルミネセンスなどを含み得るが、これらに限定されない。
【0044】
(実施例8)
この実施例において、標識された抗体は、混合マトリックスを介して精密にポンプピングされた流れを使用して上記サンプルと完全に混合される。結果として生じる混合物は、上記標識された抗体と上記サンプルに含まれる検体との結合を制御するために、正確な速さで流体の動源の制御の下に流される。
【0045】
(実施例9)
この実施例において、流体の流れは、上記混合チャンバに迅速に流れ込み、上記測定チャンバ自体によりゆっくりと流れ込む。上記サンプルの抗原が上記標識された抗体に結合しつつあるときに、上記精密フローチャネルを通って流体が流れる。上記流体の流れは、十分な保温時間を可能とするように正確に制御される。上記流体は、上記精密フローチャネルを通って非常にゆっくりとした速さで流れる。上記流量は、約2ul/秒〜15ul/秒である。
【0046】
(実施例10)
この実施例において、上記精密フローチャネルを出ると、上記混合物は、さらなる混合が均質性を帯びさせる乱流に起因して生じるチャンバへと上記流体の動源により押し込まれる。上記チャンバは、高い表面のマトリックスに固定化された抗体を含む測定チャンバへ上記反応混合物を流れ込ませるような方法で構成される。上記反応混合物は、固定化された抗体などではあるが、これに限定されない、混合物に内包する物質と密接に接触した状態で上記マトリックスを通って流れる。上記精密流ステップ中に上記標識抗体と結合したサンプルにおける検体は、上記固定化された抗体にさらに結合される。次いで、任意の標識物質から実質的に自由であるさらなるサンプルは、蛍光ゾーンにおける任意の非特異的結合をも減少させるために、マトリックスを通るように強いられる。過度に混合されたサンプルおよび混合されていないサンプルは、ポンプ作用などにより、空のサンプルオーバーフローチャンバへと移動させられる。
【0047】
(実施例11)
この実施例において、混合されたサンプル/標識が、固定化された抗体チャンバを通過して流れた後に、洗浄緩衝剤がサンプル/標識を完全に除去するために導入され、この導入により、背景干渉を減少させる。代替的に、上記サンプルは、直接注入ポートを介して上記固定化された抗体チャンバへ直接的に流れ込む。緩衝剤は、標識混合チャンバを介してポンプピングされ、標識注入ポートを介して上記固定化された抗体チャンバに運び込まれる。
【0048】
本発明の種々の実施形態の上述の記載は、例示および説明の目的のために示された。上記記載は、網羅的であること、または開示された正確な形態に本発明を制限することを意図しない。明らかに、多くの改変および変形は、当業者に明らかである。本発明の範囲は、以下の請求項およびそれらの等価物により定義されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、本発明のカートリッジの1つの実施形態の概略図である。
【図2a】図2aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図2b】図2bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図2c】図2cは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図3a】図3aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図3b】図3bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図3c】図3cは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図4a】図4aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図4b】図4bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図4c】図4cは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図5a】図5aは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【図5b】図5bは、本発明のカートリッジの別の実施形態の概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
サンプル容器からサンプルを受け取るための投入ポートと、
該投入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルと、
圧力源と結合するように構成された圧力ポートと、
該カートリッジがシールドされた態様で流体を維持するように構成される、ベントポートと、
該ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび該フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、該第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、該フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一のセンサおよび第二のセンサと
を含む、カートリッジ。
【請求項2】
前記第二のセンサは、前記フローセルを介する流体の流れを制御するように圧力を改変する、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記フローセルは、少なくとも1つの流体を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
ストッパーおよびサンプル容器本体を有するサンプル容器を受け取るように構成された流入ポートおよび流出ポートであって、該流入ポートおよび流出ポートは、該ストッパーを分離することなしに圧力を加えることにより該サンプル容器から直接的にサンプルを除去するように構成されている、流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
ベントポートと
を含む、カートリッジ。
【請求項5】
前記サンプル容器は、チューブ抽出器を使用して、前記ストッパーと前記サンプル容器本体とを引き離すことなしに除去されるように構成される、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記サンプル容器が除去された後に、前記チューブ抽出器は、拡張された位置に存在し続ける、請求項5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、該フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一および第二のセンサ
をさらに含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記ストッパーは、前記サンプル容器本体が該ストッパーとともに引っ張られると同時に除去される、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記サンプル容器に対するサンプルの除去の間、該サンプル容器本体ではなく前記ストッパーが、該サンプル容器からのサンプルの除去に起因して被る実質的にすべての負荷摩擦を有する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記カートリッジは、前記サンプル容器から直接的にサンプルを除去する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記ベントポートは、流体の通過を最小限にする物質を含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記ベントポートは、疎水性物質を含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記カートリッジの本体は、薄板状要素および成形された要素を含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記薄板状要素および成形された要素は、試薬の格納および混合に十分なカートリッジ本体の厚さを提供する、請求項13に記載のカートリッジ。
【請求項15】
前記カートリッジは、前記サンプル容器の挿入および除去を可能にするのに十分な寸法を有する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項16】
前記サンプル容器は、血液チューブである、請求項11に記載のカートリッジ。
【請求項17】
前記カートリッジは、乾燥要素と湿潤要素との分離を提供する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項18】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
ベントポートと、
光学的な読み取りエリアであって、該光学的な読み取りエリアは、該カートリッジが検出デバイスに配置される場合に、該検出デバイスに関する該光学的な読み取りエリアの正確な登録を提供するために、弾力性を有する、光学的な読み取りエリアと
を含む、カートリッジ。
【請求項19】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、前記フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一および第二のセンサ
をさらに含む、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項20】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルであって、乱流を提供するように構成されたフローセルと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
ベントポートと
を含む、カートリッジ。
【請求項21】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、前記フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、該第一および第二のセンサ
をさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項22】
流れにおいて<10%だけの制御変動値を提供するフローチャネルをさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項23】
ポンピング、重力、遠心力および空気圧の少なくとも1つにより、流体の流れを提供する流体の動源をさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項24】
前記フローセルは、流体の流路における流れの少なくとも部分的な遮断を提供する、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項25】
前記フローセルは、渦である、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項26】
乾燥試薬は、前記フローセルの壁上にある、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項27】
前記乾燥試薬は、前記フローセル壁上に噴霧される、請求項19に記載のカートリッジ。
【請求項28】
固定化された抗体は、固定化された抗体チャンバに位置する、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項29】
固定化された抗体を伴って前記エリアを通って流れた流体を受け取るためのサンプルオーバーフローチャンバであって、該サンプルオーバーチャンバは、前記フローセルに結合されている、サンプルオーバーチャンバ
をさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項30】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルであって、該フローセルは、少なくとも1つ以上の試薬を含み、乱流を提供するように構成されているフローセルと、
緩衝剤チャンバと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
サンプルベントポートと、
緩衝剤ベントポートであって、サンプルは、サンプルと緩衝剤とを分離するギャップを提供するように計量される、緩衝剤ベントポートと
を含む、カートリッジ。
【請求項31】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、前記フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一よび第二のセンサ
をさらに含む、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項32】
前記ギャップは、空気ギャップである、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項33】
前記ベントポートは、サンプル容器と並列し、前記シリンジポンプは、該サンプル容器に圧力を生み出し、該サンプル容器の外へ該カートリッジへと物質を進めるように構成される、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項34】
計量されたフローチャネルに血漿を通過させる全血フィルタをさらに含む、請求項32に記載のカートリッジ。
【請求項35】
前記ギャップは、5マイクロリッターから200マイクロリッターである、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項36】
多重膜マトリックスをさらに含む、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項37】
前記多重膜マトリックスは、非浸透性膜、密封膜および該非浸透性膜と該密封膜との間に位置する吸水膜を含む、請求項36に記載のカートリッジ。
【請求項38】
前記多重膜マトリックスは、前記密封膜の上面にある両面接着剤をさらに含む、請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項39】
前記密封膜を介して前記吸水膜に伸長する少なくとも1つのアクセスポートをさらに含む、請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項40】
精密流チャンバが接合体とサンプルとを混合する、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項41】
精密流チャンバへの流れは、非毛管現象による、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項42】
前記精密流チャンバへの流れを提供するように、圧力がフローチャンバから排出される、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項43】
実質的に即座の流動停止を提供する電磁弁をさらに含む、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項44】
前記精密流チャンバにおいて逆流を制限するためのオーバーフローチャンバをさらに含む、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項45】
前記オーバーフローチャンバは、前記カートリッジにおいて汚染の減少を提供する、請求項44に記載のカートリッジ。
【請求項46】
緩衝剤チャンバと結合され、前記カートリッジの非選択エリアへの流れを制限するように構成された受動ゲートをさらに含む、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項47】
生物学的サンプルの診断アッセイを実行する方法であって、該方法は、
フローセルと結合した第一のチャンバを含むサンプルを受け取るためのカートリッジを提供することと、
該カートリッジにおけるサンプルを受け取ることと、
該第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供するために第一のセンサを利用することと、
該フローセルを介する流体の流れの制御を提供するために第二のセンサを利用することと
を含む、方法。
【請求項48】
流れにおいて<10%だけの制御変動値を提供するためにフローチャネルを利用することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記カートリッジにおいて流体の流れを提供するために流体の動源を利用することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記流体の動源は、ポンピング、重力、遠心力および空気圧の少なくとも1つから選択される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
流体の流路において流れの少なくとも部分的な遮断を提供するために前記フローセルを利用することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
前記カートリッジにおいて固定化された抗体を提供することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項53】
前記フローセルにおいてサンプルの流れを監視することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項54】
前記サンプルの有効な反応が生じたときを確認することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
前記フローセルにサンプル、試薬またはキャリブラントの少なくとも1つの十分な量があるかどうかを決定することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項56】
前記サンプルと結合させるために標識された試薬を含み得るマトリックスを提供することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項57】
前記カートリッジにおいて流れの精密な制御を提供することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項58】
前記精密制御は、前記カートリッジにおいて流量の10%未満の変動値を生じる、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記カートリッジにおいて標識された抗体と前記サンプルとを混合することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項60】
サンプルに含まれた検体と前記標識された抗体との結合を制御することをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項1】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
サンプル容器からサンプルを受け取るための投入ポートと、
該投入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルと、
圧力源と結合するように構成された圧力ポートと、
該カートリッジがシールドされた態様で流体を維持するように構成される、ベントポートと、
該ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび該フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、該第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、該フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一のセンサおよび第二のセンサと
を含む、カートリッジ。
【請求項2】
前記第二のセンサは、前記フローセルを介する流体の流れを制御するように圧力を改変する、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記フローセルは、少なくとも1つの流体を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
ストッパーおよびサンプル容器本体を有するサンプル容器を受け取るように構成された流入ポートおよび流出ポートであって、該流入ポートおよび流出ポートは、該ストッパーを分離することなしに圧力を加えることにより該サンプル容器から直接的にサンプルを除去するように構成されている、流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
ベントポートと
を含む、カートリッジ。
【請求項5】
前記サンプル容器は、チューブ抽出器を使用して、前記ストッパーと前記サンプル容器本体とを引き離すことなしに除去されるように構成される、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記サンプル容器が除去された後に、前記チューブ抽出器は、拡張された位置に存在し続ける、請求項5に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、該フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一および第二のセンサ
をさらに含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記ストッパーは、前記サンプル容器本体が該ストッパーとともに引っ張られると同時に除去される、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記サンプル容器に対するサンプルの除去の間、該サンプル容器本体ではなく前記ストッパーが、該サンプル容器からのサンプルの除去に起因して被る実質的にすべての負荷摩擦を有する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記カートリッジは、前記サンプル容器から直接的にサンプルを除去する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記ベントポートは、流体の通過を最小限にする物質を含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記ベントポートは、疎水性物質を含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記カートリッジの本体は、薄板状要素および成形された要素を含む、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記薄板状要素および成形された要素は、試薬の格納および混合に十分なカートリッジ本体の厚さを提供する、請求項13に記載のカートリッジ。
【請求項15】
前記カートリッジは、前記サンプル容器の挿入および除去を可能にするのに十分な寸法を有する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項16】
前記サンプル容器は、血液チューブである、請求項11に記載のカートリッジ。
【請求項17】
前記カートリッジは、乾燥要素と湿潤要素との分離を提供する、請求項4に記載のカートリッジ。
【請求項18】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
ベントポートと、
光学的な読み取りエリアであって、該光学的な読み取りエリアは、該カートリッジが検出デバイスに配置される場合に、該検出デバイスに関する該光学的な読み取りエリアの正確な登録を提供するために、弾力性を有する、光学的な読み取りエリアと
を含む、カートリッジ。
【請求項19】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、前記フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一および第二のセンサ
をさらに含む、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項20】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルであって、乱流を提供するように構成されたフローセルと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
ベントポートと
を含む、カートリッジ。
【請求項21】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、前記フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、該第一および第二のセンサ
をさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項22】
流れにおいて<10%だけの制御変動値を提供するフローチャネルをさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項23】
ポンピング、重力、遠心力および空気圧の少なくとも1つにより、流体の流れを提供する流体の動源をさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項24】
前記フローセルは、流体の流路における流れの少なくとも部分的な遮断を提供する、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項25】
前記フローセルは、渦である、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項26】
乾燥試薬は、前記フローセルの壁上にある、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項27】
前記乾燥試薬は、前記フローセル壁上に噴霧される、請求項19に記載のカートリッジ。
【請求項28】
固定化された抗体は、固定化された抗体チャンバに位置する、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項29】
固定化された抗体を伴って前記エリアを通って流れた流体を受け取るためのサンプルオーバーフローチャンバであって、該サンプルオーバーチャンバは、前記フローセルに結合されている、サンプルオーバーチャンバ
をさらに含む、請求項20に記載のカートリッジ。
【請求項30】
サンプルを受け取るためのカートリッジであって、該カートリッジは、
流入ポートおよび流出ポートと、
該流入ポートと流体連絡する第一のチャンバと、
該第一のチャンバと流体連絡するフローセルであって、該フローセルは、少なくとも1つ以上の試薬を含み、乱流を提供するように構成されているフローセルと、
緩衝剤チャンバと、
圧力源と結合されるように構成された圧力ポートと、
サンプルベントポートと、
緩衝剤ベントポートであって、サンプルは、サンプルと緩衝剤とを分離するギャップを提供するように計量される、緩衝剤ベントポートと
を含む、カートリッジ。
【請求項31】
前記ベントポートと隣接して配置された第一のセンサおよび前記フローセルと隣接して配置された第二のセンサであって、該第一のセンサは、前記第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供し、該第二のセンサは、前記フローセルを介して流体の流れの制御を提供するように構成されている、第一よび第二のセンサ
をさらに含む、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項32】
前記ギャップは、空気ギャップである、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項33】
前記ベントポートは、サンプル容器と並列し、前記シリンジポンプは、該サンプル容器に圧力を生み出し、該サンプル容器の外へ該カートリッジへと物質を進めるように構成される、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項34】
計量されたフローチャネルに血漿を通過させる全血フィルタをさらに含む、請求項32に記載のカートリッジ。
【請求項35】
前記ギャップは、5マイクロリッターから200マイクロリッターである、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項36】
多重膜マトリックスをさらに含む、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項37】
前記多重膜マトリックスは、非浸透性膜、密封膜および該非浸透性膜と該密封膜との間に位置する吸水膜を含む、請求項36に記載のカートリッジ。
【請求項38】
前記多重膜マトリックスは、前記密封膜の上面にある両面接着剤をさらに含む、請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項39】
前記密封膜を介して前記吸水膜に伸長する少なくとも1つのアクセスポートをさらに含む、請求項37に記載のカートリッジ。
【請求項40】
精密流チャンバが接合体とサンプルとを混合する、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項41】
精密流チャンバへの流れは、非毛管現象による、請求項30に記載のカートリッジ。
【請求項42】
前記精密流チャンバへの流れを提供するように、圧力がフローチャンバから排出される、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項43】
実質的に即座の流動停止を提供する電磁弁をさらに含む、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項44】
前記精密流チャンバにおいて逆流を制限するためのオーバーフローチャンバをさらに含む、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項45】
前記オーバーフローチャンバは、前記カートリッジにおいて汚染の減少を提供する、請求項44に記載のカートリッジ。
【請求項46】
緩衝剤チャンバと結合され、前記カートリッジの非選択エリアへの流れを制限するように構成された受動ゲートをさらに含む、請求項41に記載のカートリッジ。
【請求項47】
生物学的サンプルの診断アッセイを実行する方法であって、該方法は、
フローセルと結合した第一のチャンバを含むサンプルを受け取るためのカートリッジを提供することと、
該カートリッジにおけるサンプルを受け取ることと、
該第一のチャンバにサンプルのアリコットを提供するために第一のセンサを利用することと、
該フローセルを介する流体の流れの制御を提供するために第二のセンサを利用することと
を含む、方法。
【請求項48】
流れにおいて<10%だけの制御変動値を提供するためにフローチャネルを利用することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記カートリッジにおいて流体の流れを提供するために流体の動源を利用することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記流体の動源は、ポンピング、重力、遠心力および空気圧の少なくとも1つから選択される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
流体の流路において流れの少なくとも部分的な遮断を提供するために前記フローセルを利用することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
前記カートリッジにおいて固定化された抗体を提供することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項53】
前記フローセルにおいてサンプルの流れを監視することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項54】
前記サンプルの有効な反応が生じたときを確認することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
前記フローセルにサンプル、試薬またはキャリブラントの少なくとも1つの十分な量があるかどうかを決定することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項56】
前記サンプルと結合させるために標識された試薬を含み得るマトリックスを提供することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項57】
前記カートリッジにおいて流れの精密な制御を提供することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項58】
前記精密制御は、前記カートリッジにおいて流量の10%未満の変動値を生じる、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記カートリッジにおいて標識された抗体と前記サンプルとを混合することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項60】
サンプルに含まれた検体と前記標識された抗体との結合を制御することをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【公表番号】特表2008−524605(P2008−524605A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547055(P2007−547055)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/046831
【国際公開番号】WO2006/069328
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(507203537)ファーストラク, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/046831
【国際公開番号】WO2006/069328
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(507203537)ファーストラク, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】
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