説明

試験装置、試験方法および試験ボード

【課題】ドライバ回路と検査対象デバイスとの隔離を可能としつつドライバ回路のメンテナンスを容易とすること。
【解決手段】検査対象デバイス14を搭載する第1ソケット12と、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路18を搭載する第2ソケット16と、前記第1ソケットと前記第2ソケットとが搭載された試験ボード10と、前記第1ソケットが配置された空間と前記第2ソケットが配置された空間との間を隔離可能な開閉自在のシャッタ20と、を具備する試験装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験装置、試験方法および試験ボードに関し、例えば、検査対象デバイスとドライバ回路を試験ボード上に搭載する試験装置、試験方法および試験ボードに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置等のデバイスの初期不良品を選別する方法としてバーンイン試験がある。バーンイン試験は、環境試験の一種であり、電圧加速(電気的ストレス)と温度加速(熱ストレス)とを組み合わせた試験である。例えば、高温環境下において検査対象デバイス(DUT)を電気的に動作させる。例えば、所定の時間以内に特性が所定範囲外となった場合、当該デバイスを不良とする。
【0003】
バーンイン試験を行なう際には、検査対象デバイスを電気的に動作させるため、ドライバ回路が試験信号を検査対象デバイスに供給する。ドライバ回路は、例えば複雑な波形の信号や高速な信号を検査対象デバイスに供給する。このため、ドライバ回路と検査対象デバイスの距離が長くなると、試験信号の波形品質が悪くなる。このため、波形のよい試験信号を検査対象デバイスに供給するためには、低周波数の試験信号を検査対象デバイスに供給することとなる。よって、検査対象デバイスに所望の電気的ストレスを加えるために長時間を要する。
【0004】
一方、ドライバ回路を検査対象デバイスの近くに配置すると、ドライバ回路の温度が上昇してしまうため、バーンイン試験を比較的低い温度で行なうことになる。よって、所望の熱ストレスが加えられず、長時間を要する。
【0005】
ドライバ回路を搭載した基板と検査対象デバイスを搭載した基板との間に断熱材を設けることにより、ドライバ回路を冷却する技術が知られている(例えば、特許文献1、2)。バーンインボードの間に開閉自在のシャッタを設けることを知られている(例えば、特許文献3)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−23992号公報
【特許文献2】特開平8−211122号公報
【特許文献3】特開平4−147067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、例えば特許文献1および2のような試験装置では、ドライバ回路と検査対象デバイスとの熱的分離は可能となるが、ドライバ回路の交換等のメンテナンスが難しい。また、例えば特許文献3のような試験装置では、ドライバ回路と検査対象デバイスとを別の試験ボードに配置するため、ドライバ回路と検査対象デバイスの距離が長くなってしまう。このように、ドライバ回路を環境試験を行なう検査対象デバイスの環境とは隔離しつつドライバ回路のメンテナンスを容易とすることが求められている。
【0008】
本試験装置、試験方法および試験ボードは、ドライバ回路と検査対象デバイスとの隔離を可能としつつドライバ回路のメンテナンスを容易とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
例えば、検査対象デバイスを搭載する第1ソケットと、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路を搭載する第2ソケットと、前記第1ソケットと前記第2ソケットとが搭載された試験ボードと、前記第1ソケットが配置された空間と前記第2ソケットが配置された空間との間を隔離可能な開閉自在のシャッタと、を具備することを特徴とする試験装置を用いる。
【0010】
例えば、検査対象デバイスを搭載する第1ソケットと、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路を搭載する第2ソケットと、を具備し、表面に、前記第1ソケットが配置された空間と前記第2ソケットが配置された空間との間を隔離可能な開閉自在のシャッタが嵌合する溝が設けられたことを特徴とする試験ボードを用いる。
【0011】
例えば、検査対象デバイスを、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路が搭載された試験ボードに搭載し、前記検査対象デバイスが配置された空間と前記ドライバ回路が配置された空間とが隔離されるようにシャッタを閉じ、前記検査対象デバイスの環境試験を行なうことを特徴とする試験方法を用いる。
【発明の効果】
【0012】
本試験装置、試験方法および試験ボードによれば、ドライバ回路と検査対象デバイスとの隔離を可能としつつドライバ回路のメンテナンスを容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、実施例1に係る試験装置の待機状態を示す模式図である。
【図2】図2は、実施例1に係る試験装置の試験中を示す模式図である。
【図3】図3(a)および図3(b)は、実施例1の試験ボードのそれぞれ平面図および側面図である。
【図4】図4は、実施例1の試験ボードの別の例の平面図である。
【図5】図5は、実施例1に係る試験装置のブロック図である。
【図6】図6は、実施例1に係る試験方法を示すフローチャートである。
【図7】図7は、試験中の実施例1に係る試験装置の平面模式図である。
【図8】図8は、実施例1の変形例に係る試験装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照に実施例について説明する。
【実施例1】
【0015】
バーンイン試験装置を例に環境試験装置について説明する。図1は、実施例1に係る試験装置の待機状態を示す模式図である。図1のように、試験装置100は、環境室30と電源室32とを備えている。図1は、環境室30および電源室32内を透視した側面模式図である。環境室30は、例えば恒温室である。環境室30には、1または複数の試験ボード10を設置可能である。例えば、環境室30は、1または複数の試験ボード10を挿入する1または複数のスロット37を備えている。複数のスロット37は、例えば上下方向に配列されている。環境室30の表側には扉38が設けられている。扉38を開き、試験ボード10をスロット37の奥に差し込むことにより、試験ボード10のコネクタ11が受けコネクタ41に差し込まれる。これにより、電源40と試験ボード10とは、受けコネクタ41およびコネクタ11を介し電気的に接続される。
【0016】
試験ボード10には、検査対象デバイス14を搭載する第1ソケット12と、ドライバ回路18を搭載するソケット16とが配置されている。環境室30には、加熱装置34と冷却装置36とが設けられている。環境室30内には、シャッタ20が設けられている。試験ボード10には、シャッタ20の先端が嵌合する溝19が設けられている。試験の待機中は、シャッタ20は開放されている。これにより。試験ボード10の抜き指しを容易に行なうことができる。また、試験ボード10をスロット37から抜くことにより、検査対象デバイス14または/およびドライバ回路18の交換等を容易に行なうことができる。例えば、ドライバ回路18を異なる種類の回路に交換することにより、異なる試験信号を用いた検査対象デバイス14の試験を容易に行なうことができる。また、例えば、種類の異なる検査対象デバイス14を検査することができる。
【0017】
図2は、実施例1に係る試験装置の試験中を示す模式図である。シャッタ20が閉じることにより、第1ソケット12の空間と第2ソケット16の空間とを遮断することができる。シャッタ20の先端には、キャップ21が設けられている。シャッタ20は、金属や耐熱性樹脂等により形成されている。キャップ21は、樹脂等の柔らかい材料から形成されている。キャップ21により、シャッタ20の先端が試験ボード10に当った際の試験ボード10へのダメージを抑制できる。
【0018】
シャッタ20の先端(例えばキャップ21)が溝19に嵌合することにより、第1ソケット12が設けられた空間33と第2ソケット16が設けられた空間とが熱的に隔離される。シャッタ20が閉じた状態において、加熱装置34が空間33を加熱する。冷却装置36が空間35を冷却する。加熱装置34は、例えば熱源からの循環式の温風または熱風を空間33に供給することにより、空間33を加熱する。冷却装置36は、例えば冷却源からの空気の供給により空間35を冷却する。または、冷却装置36は、吸気により周辺の空気を供給することにより、空間35を冷却する。空間33の温度は、例えば80℃〜125℃の範囲のいずれかに設定される。空間35の温度は、例えば室温に設定される。
【0019】
シャッタ20は、空間33と35とを完全に隔離することが好ましい。例えば、空間33と35とは密閉されていることが好ましい。しかしながら、検査対象デバイス14の温度とドライバ回路18の温度とがそれぞれ所望の温度に保たれる範囲で、空間33と35との間に、一部空気が導通する箇所があってもよい。
【0020】
図3(a)および図3(b)は、実施例1の試験ボードのそれぞれ平面図および側面図である。図3(a)および図3(b)を参照し、試験ボード10上には、1または複数の第1ソケット12と、1または複数の第2ソケット16が搭載される。第1ソケット12には、検査対象デバイス14が搭載される。第2ソケット16には、ドライバ回路18が搭載される。試験ボード10は、例えばガラスエポキシ樹脂等の絶縁層が複数積層された多層基板である。各層には、Cu等の配線が形成されている。
【0021】
コネクタ11から各第1ソケット12に電源線22が、例えば前述のCu等の配線を用い配線されている。電源線22は、図1の電源40から電源電圧を各第1ソケット12に供給する。第2ソケット16から各第1ソケット12に信号線24が例えば前述のCu等の配線を用い配線されている。信号線24は、ドライバ回路18から試験信号を各第1ソケット12に供給する。これにより、各第1ソケット12に搭載された検査対象デバイス14が動作する。図3(a)において、電源線22および信号線24を一部の第1ソケット12について図示しているが、全ての第1ソケット12に電源線22および信号線24が接続されている。また、第2ソケット16と第1ソケット12を接続する信号線24は複数の信号を伝送するため複数の信号線24でもよい。
【0022】
図3(a)においては、全ての第1ソケット12に検査対象デバイス14が搭載されているが、少なくも一部の第1ソケット12に検査対象デバイス14が搭載されていてもよい。第1ソケット12および第2ソケット16は、例えば耐熱性樹脂から形成されている。第1ソケット12が配置された領域と第2ソケット16が配置された領域との間に溝19が設けられている。溝19は、試験ボード10の上面および下面ともに設けられている。試験ボード10の長さ(図3の左右方向)は例えば50cm〜60cmであり、第2ソケット16が搭載された領域(溝19より第2ソケット16側の領域)の長さは、例えば10cm程度である。
【0023】
図4は、実施例1の試験ボードの別の例の平面図である。図3(a)と比べ温度センサ50が第2ソケット16の近くに設けられている。温度センサ52が第1ソケット12の近くに設けられている。温度センサ50および52は、それぞれ空間33および35の温度を検出する。後述する制御部42は、温度センサ50および52が検出した温度に基づき冷却装置36および加熱装置34を制御することができる。これにより、空間33および35の温度を一定に保つことができる。
【0024】
図5は、実施例1に係る試験装置のブロック図である。試験装置100は、第1ソケット12、第2ソケット16、加熱装置34、冷却装置36、シャッタ20、電源40、駆動部44および制御部42を備えている。第1ソケット12および第2ソケット16は、試験ボードに搭載されている。なお、第1ソケット12および第2ソケット16は、それぞれ1つを図示している。検査対象デバイス14およびドライバ回路18がそれぞれ第1ソケット12および第2ソケット16に搭載されている。電源40から第1ソケット12を介し検査対象デバイス14に電源が供給される。電源40から第2ソケット16を介しドライバ回路18に電源が供給される。ドライバ回路18から検査対象デバイス14に試験信号が供給される。ドライバ回路18は、検査対象デバイス14からの出力を受信する。なお、ドライバ回路18から検査対象デバイス14への試験信号は複数のパラレル線により供給されてもよい。
【0025】
駆動部44は、シャッタ20を駆動させ、第1ソケット12が設けられて空間33と第2ソケット16が設けられた空間35とを隔離する。加熱装置34は、空間33を加熱し、冷却装置36は空間35を冷却する。制御部42は、例えばMPU(Micro Processing Unit)である。制御部42は、電源40、駆動部44、加熱装置34および冷却装置36を制御する。例えば、制御部42は、図4に図示した温度センサ50および52を用い、加熱装置34および冷却装置36を制御する。また、制御部42は、ドライバ回路18が受信した検査対象デバイス14の出力信号より、検査対象デバイス14の試験結果を判断する。
【0026】
図6は、実施例1に係る試験方法を示すフローチャートである。図6のように、まず、図3のように、複数の検査対象デバイス14を、複数の検査対象デバイス14に試験信号を出力するドライバ回路18が搭載された試験ボード10に搭載する(ステップS10)。図1のように、試験ボード10を環境室30内のスロット37に挿入し、コネクタ11を電源40と接続させる(ステップS12)。図2のように、制御部42は、複数の検査対象デバイス14が配置された空間33とドライバ回路18が配置された空間35とが隔離されるようにシャッタ20を閉じる(ステップS14)。制御部42は、加熱装置34を用い空間33の温度を上げ、検査対象デバイス14に電源および試験信号を供給することにより、検査対象デバイス14の環境試験を開始する(ステップS16)。制御部42は、検査対象デバイス14に要求されている電源および試験信号を停止する。これにより、バーンイン試験が終了する(ステップS18)。制御部42は、空間33の温度を安全な温度(例えば室温付近)まで低下させる(ステップS20)。制御部42は、シャッタ20を開ける(ステップS22)。試験ボード10を環境室30から取り出す(ステップS24)。検査対象デバイス14を第1ソケット12から取り外す(ステップS26)。検査対象デバイス14のうち良品は出荷対象となり、不良品は出荷対象とならない。その後終了する。
【0027】
実施例1によれば、図3(a)のように、検査対象デバイス14を搭載する第1ソケット12と、検査対象デバイス14に試験信号を出力するドライバ回路18を搭載する第2ソケット16と、が同じ試験ボード10に搭載されている。これにより、ドライバ回路18と検査対象デバイス14とを近づけることができる。このため、例えば複雑な波形の信号または/および周波数の高い信号の波形を維持したまま環境試験を行なうことができる。さらに、第1ソケット12が配置された空間33と第2ソケット16が配置された空間35との間を隔離可能な開閉自在のシャッタ20が設けられている。これにより、ドライバ回路18と検査対象デバイス14との環境を異ならせることができる。例えば、検査対象デバイス14の温度を高くしてバーンイン試験を行なうことができる。ドライバ回路18は、検査対象デバイス14と同じ試験ボード10上に搭載されているが、シャッタ20により、環境試験とは異なる環境において動作することができる。また、同じ試験ボード10上に検査対象デバイス14とドライバ回路18を搭載するため、ドライバ回路18の交換等のメンテナンスを容易に行なうことができる。
【0028】
第1ソケット12と第2ソケット16とは試験ボード10の異なる面(例えば表面と裏面)に搭載されていてもよい。しかしながら、第1ソケット12と第2ソケット16とが試験ボード10の同じ面に搭載されていることが好ましい。これにより、検査対象デバイス14の交換およびドライバ回路18の交換が容易となる。
【0029】
また、シャッタ20は、検査対象デバイス14が配置された空間33とドライバ回路18が配置された空間35とを熱的に隔離することができる。これにより、例えば、ドライバ回路18を検査対象デバイス14と異なる温度とすることができる。例えば、試験装置100は、検査対象デバイス14を加熱する加熱装置34と、ドライバ回路18を冷却する冷却装置36と、を備える。これにより、検査対象デバイス14のバーンイン試験を行なう際に、ドライバ回路18の温度が上昇することを抑制できる。
【0030】
なお、検査対象デバイス14を低温において試験する場合、空間33を冷却し、空間35を加熱することもできる。また、検査対象デバイス14に対し耐湿性試験を行なう場合、空間33の湿度を高め、空間35の湿度を低くすることもできる。これらの試験を行なう場合であっても、シャッタ20により、空間33と空間35とが隔離されるため、ドライバ回路18に環境ストレスが印加されることを抑制できる。さらに、第2ソケット16を扉38側に設けることにより、冷却装置36を設けずとも、扉38を開放することにより、ドライバ回路18を外界と同じ環境とすることもできる。さらに、試験ボード10は、第1ソケット12が上部、第2ソケット16が下部となるように、上下方向に配置されていてもよい。このように、加熱される空間33を環境室30の上部、冷却される空間35を環境室30の下部に設けてもよい。これにより、熱効率をよくすることができる。
【0031】
さらに、図2および図3のように、試験ボード10に溝19が設けられ、シャッタ20が閉じたとき、シャッタ20の先端が溝19に嵌合する。これにより、空間33と空間35とをより密閉することができる。なお、試験ボード10に、溝19を設けず、シャッタ20と試験ボード10との当接により、空間33と35との隔離を行なうこともできる。
【0032】
図2のように、シャッタ20は、複数のスロット37のうち隣接するスロット間、および複数のスロットのうち端のスロットと環境室の内壁との間に設けられている。これにより、環境室30に複数の試験ボード10が収納されている場合も、シャッタ20により、空間33と35とを隔離することができる。
【0033】
図7は、試験中の実施例1に係る試験装置の模式図である。図7のように、環境室30内には試験ボード10の挿入されていないスロット37bがある。シャッタ20は、複数のスロット37のうち一部のスロットに試験ボードが挿入されていない場合、一部のスロットに隣接するシャッタが接触するように閉まる。これにより、スロット37の一部に試験ボード10が挿入されていない場合であっても、シャッタ20により、空間33と35とを隔離することができる。その他の構成は、図2と同じであり説明を省略する。
【0034】
図8は、実施例1の変形例に係る試験装置の平面模式図である。図8のように、試験ボード10の面方向(図8では矢印の方向)にシャッタ20が開閉する。シャッタ20は、開放時には複数のシャッタがジグザグ状に折りたたまれている。折りたたまれたシャッタ20は、環境室30の側壁に形成された収納室内に収納されていてもよい。その他の構成は、実施例1と同じであり、説明を省略する。実施例1のように、シャッタ20は、試験ボード10の面方向に対し交差する方向に開閉してもよい。また、実施例1の変形例1のように、シャッタ20は、試験ボード10の面方向に対し平行な方向に開閉してもよい。
【0035】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0036】
実施例1を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
付記1:
検査対象デバイスを搭載する第1ソケットと、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路を搭載する第2ソケットと、前記第1ソケットと前記第2ソケットとが搭載された試験ボードと、前記第1ソケットが配置された空間と前記第2ソケットが配置された空間との間を隔離可能な開閉自在のシャッタと、を具備することを特徴とする試験装置。
付記2:
複数の前記試験ボードがそれぞれ挿入される複数のスロットを備えた環境室を具備し、前記シャッタは、前記複数のスロットのうち隣接するスロット間、および前記複数のスロットのうち端のスロットと前記環境室の内壁との間に設けられていることを特徴とする付記1記載の試験装置。
付記3:
前記シャッタは、前記複数のスロットのうち一部のスロットに前記試験ボードが挿入されていない場合、前記一部のスロットに隣接するシャッタが接触するように閉まることを特徴とする付記2記載の試験装置。
付記4:
前記試験ボードに溝が設けられ、前記シャッタが閉じることにより、前記シャッタの先端が前記溝に嵌合することを特徴とする付記1から3のいずれか一項記載の試験装置。
付記5:
前記検査対象デバイスを加熱する加熱装置と、前記ドライバ回路を冷却する冷却装置と、を具備することを特徴とする付記1から4のいずれか一項記載の試験装置。
付記6:
前記シャッタは、前記試験ボード10の面方向に対し交差する方向に開閉することを特徴とする付記1から5のいずれか一項記載の試験装置。
付記7:
前記シャッタは、前記試験ボード10の面方向に対し平行な方向に開閉することを特徴とする付記1から5のいずれか一項記載の試験装置。
付記8:
第1ソケットと第2ソケットとは、前記試験ボードの同じ面に搭載されていることを特徴とする付記1から7のいずれか一項記載の試験装置。
付記9:
検査対象デバイスを、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路が搭載された試験ボードに搭載し、前記検査対象デバイスが配置された空間と前記ドライバ回路が配置された空間とが隔離されるようにシャッタを閉じ、前記検査対象デバイスの環境試験を行なうことを特徴とする試験方法。
付記10:
検査対象デバイスを搭載する第1ソケットと、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路を搭載する第2ソケットと、を具備し、表面に、前記第1ソケットが配置された空間と前記第2ソケットが配置された空間との間を隔離可能な開閉自在のシャッタが嵌合する溝が設けられたことを特徴とする試験ボード。
【符号の説明】
【0037】
10 試験ボード
12 第1ソケット
14 検査対象デバイス
16 第2ソケット
18 ドライバ回路
17 スロット
20 シャッタ
30 環境室
33、35 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象デバイスを搭載する第1ソケットと、
前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路を搭載する第2ソケットと、
前記第1ソケットと前記第2ソケットとが搭載された試験ボードと、
前記第1ソケットが配置された空間と前記第2ソケットが配置された空間との間を隔離可能な開閉自在のシャッタと、
を具備することを特徴とする試験装置。
【請求項2】
複数の前記試験ボードがそれぞれ挿入される複数のスロットを備えた環境室を具備し、
前記シャッタは、前記複数のスロットのうち隣接するスロット間、および前記複数のスロットのうち端のスロットと前記環境室の内壁との間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の試験装置。
【請求項3】
前記シャッタは、前記複数のスロットのうち一部のスロットに前記試験ボードが挿入されていない場合、前記一部のスロットに隣接するシャッタが接触するように閉まることを特徴とする請求項2記載の試験装置。
【請求項4】
前記試験ボードに溝が設けられ、前記シャッタが閉じることにより、前記シャッタの先端が前記溝に嵌合することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の試験装置。
【請求項5】
前記検査対象デバイスを加熱する加熱装置と、
前記ドライバ回路を冷却する冷却装置と、
を具備することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の試験装置。
【請求項6】
検査対象デバイスを、前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路が搭載された試験ボードに搭載し、
前記検査対象デバイスが配置された空間と前記ドライバ回路が配置された空間とが隔離されるようにシャッタを閉じ、
前記検査対象デバイスの環境試験を行なうことを特徴とする試験方法。
【請求項7】
検査対象デバイスを搭載する第1ソケットと、
前記検査対象デバイスに試験信号を出力するドライバ回路を搭載する第2ソケットと、
を具備し、
表面に、前記第1ソケットが配置された空間と前記第2ソケットが配置された空間との間を隔離可能な開閉自在のシャッタが嵌合する溝が設けられたことを特徴とする試験ボード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−19718(P2013−19718A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151842(P2011−151842)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】