説明

話し中の加入者に対して通信を確立する方法および機器

本発明は、電気通信網内にいる少なくとも第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立する方法であって、第1のユーザから、第2のユーザとの電気通信を設定するための要求を受信するステップと、第1のユーザとは異なる第3のユーザとの第2のユーザの電気通信活動を検出するために、上記要求に従って電気通信活動を監視するステップと、第2のユーザの電気通信活動を検出した場合に、第1のユーザとは異なる第3のユーザとの第2のユーザの電気通信活動の終了後に、第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を設定するステップとを含む方法に関する。本発明は、この方法を実行するための装置にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にワークフロー管理における、電気通信管理の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
電気通信は、グローバル化および遠隔地の人物との作業の必要性により、企業にとっては重要な問題となってきている。ワークフロー管理は、ファイル処理を改善し高速化するために企業によって使用される。実際、共通のプロジェクトで作業中の人物達にファイルの更新または変更を知らせる通知を送信するために、コンピュータ・プログラムが使用される。しかし、プロジェクトにおける合意を見いだし、またはプロジェクトで発生した問題を解決するために、異なる協力者間における直接的な電気通信が必要となる場合がある。特に協力者が別の企業の雇用者である場合には、その協力者と連絡を取ろうとすることは、困難であり、時間が掛かることがある(電話中、別の予定で行動中、休暇中、メッセージを受け取っていない等の協力者)。したがって、企業の雇用者による時間の浪費とファイル処理の遅れは、その企業の世界的な生産性の低下につながることがある。
【0003】
この問題に対処するために、ネットワーク通信企業では自動コールバック・システムを開発している。これらのシステムでは、電話を掛けた相手が話し中の場合には、登録しておき、電話を掛けた相手の通話の終了後即座に掛け直すことが可能である。しかし、このようなシステムは、電話を掛けた相手が話し中の場合だけは効率的でも、協力者が仕事場から外出中などの場合には効率的ではない。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一目的は、従来技術における前述の欠点を克服することであり、電気通信網内に存在する少なくとも第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立する方法において、第1のユーザから、第2のユーザとの電気通信を設定するための要求を受信するステップと、第1のユーザとは異なる第3のユーザとの第2のユーザの電気通信活動を検出するために、上記の要求に従って電気通信活動を監視するステップと、第2のユーザの電気通信活動を検出した場合に、第1のユーザとは異なる第3のユーザとの第2のユーザの電気通信活動の終了後に、第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を設定するステップとを含む方法を提供することである。
【0005】
好適には、この方法は、第1のユーザからの要求の受信後に、第1のユーザを通知ステータスに登録し、第2のユーザを監視ステータスに登録する追加ステップを含む。
【0006】
有利には、この方法は、第2のユーザの電気通信活動の検出後に、
検出された第2のユーザに、来るべき第1のユーザとの電気通信設定についてメッセージを送信するステップと、
第1のユーザに、来るべき第2のユーザとの電気通信設定について通知を送信するステップとを含む。
【0007】
本発明の別の態様によれば、この方法は、電気通信設定後に、電気通信設定要求に対応してステータス・データを変更するステップをさらに含む。
【0008】
本発明のさらに別の態様によれば、この方法は、電気通信の設定前に、第1のユーザの応答可能性を確認する追加ステップを含む。
【0009】
一実施形態によれば、通知ステータスに登録されたユーザ達は同一の内部電気通信網に属し、監視ステータスに登録されたユーザ達は外部電気通信網に属する。
【0010】
さらに、監視ステータスに登録された検出された第2のユーザに、来るべき電気通信設定について知らせるためのメッセージを送信するステップは、ボイス・メッセージを送信するステップを含む。
【0011】
別法として、監視ステータスに登録された検出された第2のユーザに、来るべき電気通信設定について知らせるためのメッセージを送信するステップは、第2のユーザのユーザ機器に表示することのできるテキスト・メッセージを送信するステップを含む。
【0012】
本発明の別の態様によれば、電気通信設定要求に対応してステータス・データを変更するステップは、処理済みの要求を除去するステップを含む。
【0013】
本発明のさらに別の態様によれば、この方法は、処理済みの電気通信要求データと電気通信設定日時を記録データ・レポジトリに保存する追加ステップを含む。
【0014】
本発明は、電気通信網内に存在する少なくとも第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立するための機器において、
第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立するための電気通信要求を受信し、処理するための要求検出サーバと、
通知ステータスのユーザと監視ステータスのユーザを電気通信要求データ・レポジトリに登録するための記録サーバと、
一方では電気通信網内に存在する電気通信ユーザの識別情報が第2のユーザの識別情報と一致するか否かを判定するために電気通信活動を監視し、他方では検出された第2のユーザの電気通信活動に関する情報を、介入サーバと通知サーバに転送するよう構成された電気通信トラフィック・アナライザーであって、介入サーバは、検出された第2のユーザに、第1のユーザとの来るべき電気通信設定に関するメッセージを送信するよう構成され、
通知サーバは、第1のユーザに、第2のユーザとの来るべき電気通信設定について通知を送信するよう構成された、電気通信トラフィック・アナライザーと、
検出された第2のユーザが応答可能な場合に、第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を設定するようになされた少なくとも1つの処理手段と、
電気通信要求データ・レポジトリ内の電気通信設定要求に対応するステータス・データを変更するようになされた少なくとも1つの処理手段と
を含むことを特徴とする機器にも関する。
【0015】
本発明は、
要求検出サーバから、第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立するための電気通信要求を受信するようになされた少なくとも1つの処理手段と、
電気通信要求データ・レポジトリに定義されたユーザのステータスを登録するようになされた少なくとも1つの処理手段と、
電気通信要求データ・レポジトリに電気通信要求を登録するようになされた少なくとも1つの処理手段と
を含む記録サーバにも関する。
【0016】
さらに、本発明のさらに別の目的は、一方では電気通信網内に存在する電気通信ユーザの識別情報が第2のユーザの識別情報と一致するか否かを判定するために電気通信活動を監視し、他方では検出された第2のユーザの電気通信活動に関する情報を、介入サーバと通知サーバに転送するよう構成された電気通信トラフィック・アナライザーにも関する。
【0017】
さらなる態様によれば、電気通信トラフィック・アナライザーは、内部電気通信網と外部電気通信網の間での電気通信のやりとりを監視するようになされた少なくとも1つの処理手段を含む。
【0018】
本発明の別の目的は、
電気通信トラフィック・アナライザーから要求を受信し、
電気通信に介入し、電気通信にボイス・メッセージを重畳し、
第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を設定する
ようになされた少なくとも1つの処理手段を含む介入サーバに関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明による機器の構造の概要を示す図である。
【図2】図2は、本発明による方法のフローチャートである。
【図3】図3は、電気通信要求データ・レポジトリの構成の一例を示す表である。
【図4】図4は、記録データ・レポジトリの構成の一例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書で使用する「サーバ」または「トラフィック・アナライザー」という用語は、電気通信網の部分を示している。これは、専用ハードウェア、ならびに、適切なソフトウェアと関連付けられたソフトウェア実行可能ハードウェアを使用することにより提供することができる。これは、単一の専用プロセッサ、単一の共用プロセッサ、または一部を共有とすることのできる複数の個別プロセッサであってよい。さらに、「プロセッサ」という用語が明示されている場合は、ソフトウェア実行可能ハードウェアに限定して理解されるべきではなく、限定はしないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワーク・プロセッサ、特定用途向けIC(ASIC)、利用者書込み可能ゲート・アレイ(FPGA)、ソフトウェア格納用の読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、および不揮発性ストレージを暗黙的に含む場合がある。従来型および/または注文製造による他のハードウェアも含まれる場合がある。
【0021】
本明細書で使用する「内部電気通信網」という用語は、世界規模の電気通信網の限定的一区域を示している。このような内部電気通信網は、一企業のイントラネット・ネットワークであってよい。反対に、「外部電気通信網」という用語は、内部電気通信網という枠で規定された限定的一区域を含まない、1つまたは複数の世界規模ネットワークまたはその一部を示している。
【0022】
本発明は、ネットワーク標準(WIMAX、3G LTE、UMTS、GSM、GPRS、EDGE、他)または輸送支援(無線、光ファイバー、他)が何であるかに関わらず、いかなる固定または移動電気通信網と共に使用することもできるということに留意されたい。
【0023】
本発明は、電気通信網のユーザ間に電気通信を設定することを提供する。本発明は、他の複数の企業の協力者と協同で仕事をする一企業に対して、企業間の電気通信を容易にするために適用することができる。本発明は、外部の協力者の応答可能性を検出するために電気通信トラフィックの分析を参照する。
【0024】
図1は、本発明の構造の概要を示す図である。図には、ボブ、ジム、またはアリスなどの複数のユーザから構成されている、世界規模電気通信網2の一部を構成する内部電気通信網1が示されており、これらのユーザには、相互に通信するためのユーザ電気通信装置が与えられている。図1では、ユーザとその機器とが一体のものとして示されており、ジムは一人の人物を示すのみならず、ジムに関連付けられた、ジムを電気通信網にリンクするユーザ電気通信装置(固定または移動の電話、コンピュータ、PDA等)も示している。
【0025】
上記内部電気通信網1は、外部通信のために外部電気通信網4にリンクされている。
【0026】
内部電気通信網1は、例えば、一企業の電気通信網であってよく、外部電気通信網4は、世界規模電気通信網2のその企業以外の部分またはその一部によって構築される。
【0027】
本発明により二人のユーザ間に電気通信を確立するために、上記内部電気通信網1は以下に列挙する幾つかの装置を含んでいる。
【0028】
要求検出サーバ3は、ユーザ装置から電気通信要求を受信し、また、その要求を記録サーバ5に送信するように構成されている。このような要求は、少なくとも電気通信を要求中のユーザの識別情報(名前、電話番号、IPアドレス、他)と、連絡先として求められているユーザの識別情報を含んでいる。電気通信設定に必要となるか、実際的な理由で必要となる場合には、要求に対して追加情報を付加することができる。例えば、プロジェクトの一部をなす問題を議論するために通信を確立する要求が出された場合、プロジェクト・レファレンスを添付することができる。
【0029】
要求検出サーバ3にリンクされた記録サーバ5は、要求検出サーバ3から電気通信要求を受信し、ユーザの状況を登録するように構成される。
【0030】
通知ステータスと監視ステータスの少なくとも2つの異なるステータスが定義されている。
【0031】
通知ステータスは、電気通信設定を要求中のユーザに電気通信が設定される前の時点で通知するために、電気通信設定を要求中のユーザに与えられる。
【0032】
監視ステータスは、上記の通知ステータスにあるユーザから連絡先として求められているユーザの電気通信網における活動を監視し、それに従い応答可能性を検出するために、連絡先として求められているユーザに与えられる。
【0033】
記録サーバ5は、上記電気通信要求を登録するために、データベースなどの電気通信要求データ・レポジトリ7に電気通信要求を送信する。
【0034】
電気通信トラフィック・アナライザー9は電気通信要求データ・レポジトリ7にリンクされているが、外部の一ユーザと内部電気通信網の一ユーザとの通信活動を検出するために、内部電気通信網の特定の複数ユーザ中の複数のユーザと、外部電気通信網の複数のユーザとの間の電気通信を監視するよう構成されている。
【0035】
より詳細には、電気通信トラフィック・アナライザー9は、内部電気通信網のユーザと通信中の外部電気通信網のユーザの識別情報を特定し、その識別情報を、電気通信要求データ・レポジトリ7に監視ステータスで登録されているユーザの識別情報と比較するように構成されている。
【0036】
上記電気通信トラフィック・アナライザー9は、さらに、既に通信中の監視ステータスにあるユーザに対して、現在の通信が終了した時点で別のユーザとの新規の通信が設定される予定であることを伝えるよう介入サーバ13に要求を送信し、また、通知ステータスにあるユーザに対して、検出された監視ステータスにあるユーザに対して要求していた電気通信が設定されることを伝えるよう通知サーバ11に要求を送信するように構成されている。
【0037】
介入サーバ13は、上記電気通信トラフィック・アナライザー9から要求を受信するものであるが、上記電気通信トラフィック・アナライザー9によって検出された監視ステータスにあるユーザに対して、通知ステータスにある対応するユーザとの電気通信が設定されることを伝えるように構成されている。
【0038】
そのような伝達は、例えば、上記検出されたユーザの現行の通話にボイス・メッセージを重畳させて送信するか、または、検出されたユーザの電気通信装置に表示されるテキスト・メッセージを送信することにより達成される。その呼に関する追加情報および記録サーバ5に登録されている追加情報を表示することもできる。
【0039】
さらに、介入サーバ13は、上記監視ユーザの現行の電気通信が終了した時点で、上記監視ユーザと通知ユーザの間に電気通信を設定することができる。
【0040】
通知サーバ11は、上記電気通信トラフィック・アナライザー9から要求を受信するものであるが、上記の検出された監視ステータスにあるユーザに対応する上記の通知ステータスにあるユーザに通知を送信し、上記通知を上記通知ステータスにあるユーザに送信するように構成されている。
【0041】
本発明をより良く理解できるように、可能な一適用例について図1の図解から説明を始める。
【0042】
内部電気通信網1は、それぞれに電気通信装置を持つアリスとジムという従業員で構成される企業の内部ネットワークである。
【0043】
幾つかのプロジェクトについて、アリスとジムは、例えば外部の協力者ボブと協同で仕事をする。ここで、アリスはボブと連絡を取る必要があり、ボブを電話で呼び出しているとする。ところが、ボブはアリスの電話による呼び出し中に不在であり、アリスとは連絡が取れなかったとする。この状況で、アリスは第2のユーザであるボブを呼び出すことを必要とする第一のユーザを表している。
【0044】
このような状況に関して、本発明は、ボブが現状で不在であっても、アリスにボブとの電気通信を申し込ませるという選択肢を提供する。
【0045】
本発明は、ボブに連絡をつけるための試みを必要としないということに留意されたい。
【0046】
図2は、本発明の方法の別のステップのフローチャートである。
【0047】
最初に、アリスは、ボブと通信するための要求を、自分のユーザ装置を使用して要求検出サーバ3に送信する(ステップ1)。その要求は次いで記録サーバ5に送信され(ステップ2)、電気通信要求データ・レポジトリ7に登録される(ステップ3)。この登録中、アリスのステータスは「通知」(通知ステータス)に設定され、ボブのステータスは「監視」(監視ステータス)に設定される。
【0048】
図3は、電気通信要求データ・レポジトリ7の可能な一構成を表形式で示している。この表は、ファイル、すなわち電気通信を必要とするプロジェクトの参照記号、通知ステータスにあるユーザと監視ステータスにあるユーザの識別情報および各ユーザの個人データ(電話番号、IPアドレス、他)、要求日、および電気通信要求処理の現行ステータスを含む幾つかの欄から構成されている。その企業に必要な場合は、追加情報を付加することができる。
【0049】
電気通信トラフィック・アナライザー9は、企業内部の人物と企業外部の人物との間の呼を監視し、電気通信要求データ・レポジトリ7で監視ステータスにあるユーザを特定するために、これら対話者の識別情報を比較する(ステップ4)。
【0050】
監視ステータスに登録されたユーザが検出された場合(ステップ5)、例えばボブがジムに発呼した場合(または、ジムがボブに発呼した場合でも)、その情報は通知サーバ11に送信される(ステップ6)。したがって、ジムは、第1のユーザであるアリスとは異なる第3のユーザということになる。ボブのこのような電気通信活動を検出した際には、ジムとの通話が終了した後でボブはアリスの電話にも応答可能であろうと推定することができる。電気通信を設定する前に、通知サーバ11は次いで、アリスの応答可能性を確認し、ボブの現行の呼が終了した時点でボブとの電気通信が設定される旨をアリスに通知する(ステップ7)。
【0051】
アリスの応答可能性の状況が介入サーバ13に送信される。
【0052】
アリスが応答可能でない場合、現行の電気通信設定処理は中断される。アリスとボブのそれぞれのステータスは電気通信要求データ・レポジトリ7において未修正のまま通知ステータスと監視ステータスとして維持され、電気通信確立要求のステータスは依然として保留のまま維持される。実際、電気通信トラフィック・アナライザー9は、アリスが既に応答可能でなくなってからボブを検出する場合があるが、これによってアリスがボブと連絡を取りたいという事実が変わることはない。
【0053】
アリスが応答可能である場合、ボブとアリスの電気通信要求が介入サーバ13に送信される(ステップ8)。
【0054】
上記介入サーバ13は、ボブとジムの電気通信が終了した時点で、ボブにアリスとの電気通信が設定されることになっていることを伝える(ステップ9)。これは、例えば、ボブとジムの電気通信中にボイス・メッセージの重畳により、またはボブの電気通信装置にテキスト・メッセージを表示することにより行うことができる。
【0055】
ジムとの通信が終了した時点で、介入サーバ13により、ボブは自動的にアリスとの通信に入れられる(ステップ10)。次いで、この要求に関する情報が、電気通信要求データ・レポジトリ7から除去される(ステップ11)。それでも尚、別の通信に関する情報は、記録データ・レポジトリ内にアーカイブとして保存することができる。
【0056】
アーカイブされたデータの構成を図4に示す。電気通信要求データ・レポジトリ7の場合、記録データ・レポジトリは、電気通信設定の詳細を記入した幾つかの欄を含む表形式で構成されている。
【0057】
外部電気通信網4との全ての電気通信を監視するために、本発明を内部電気通信網1に関して実施すると有利であることに留意されたい。
【0058】
実際、外部の協力者は、原則として、企業内の一人とだけではなく数人と通信することになろう。したがって、本発明は、外部協力者一人一人と企業内のそれぞれの連絡先との間に行われる複数の呼を利用するものである。
【0059】
ボブがアリスに直接発呼した場合(または、同様にアリスがボブに発呼した場合)、その呼は電気通信トラフィック・アナライザー9によって検出され、この場合もその要求は電気通信要求データ・レポジトリ7から除去される。
【0060】
したがって、本発明は、遠隔にいる協力者に対する発呼または遠隔にいる協力者からの発呼を検出し、その協力者の呼が終了した時点での直接的な電気通信を設定することにより、その遠隔にいる協力者との通信に入るためのボイス・メッセージに対する別の解決法を提供するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気通信網内にいる少なくとも第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立する方法において、
前記第1のユーザから、前記第2のユーザとの電気通信を設定するための要求を受信するステップと、
前記第1のユーザとは異なる第3のユーザとの前記第2のユーザの電気通信活動を検出するために、前記要求に従って電気通信活動を監視するステップと、
前記第2のユーザの前記電気通信活動を検出した場合に、前記第1のユーザとは異なる第3のユーザとの前記第2のユーザの前記電気通信活動の終了後に、前記第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を設定するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記第1のユーザからの前記要求の受信後に、前記第1のユーザを通知ステータスに登録し、前記第2のユーザを監視ステータスに登録する追加ステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のユーザの電気通信活動の検出後に、
前記検出された第2のユーザに、来るべき前記第1のユーザとの電気通信設定についてメッセージを送信するステップと、
前記第1のユーザに、来るべき前記第2のユーザとの電気通信設定について通知を送信するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
電気通信の設定後に、前記電気通信設定要求に対応してステータス・データを変更するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
電気通信の設定前に、前記第1のユーザの応答可能性を確認する追加ステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
通知ステータスに登録されたユーザ達は同一の内部電気通信網に属し、監視ステータスに登録されたユーザ達は外部電気通信網に属する、請求項2乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
監視ステータスに登録された前記検出された第2のユーザに、来るべき電気通信設定について知らせるためのメッセージを送信する前記ステップが、ボイス・メッセージを送信するステップを含む、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
監視ステータスに登録された前記検出された第2のユーザに、来るべき電気通信設定について知らせるためのメッセージを送信する前記ステップが、前記第2のユーザのユーザ機器に表示することのできるテキスト・メッセージを送信するステップを含む、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記電気通信設定要求に対応してステータス・データを変更する前記ステップが、処理済みの要求を除去するステップを含む、請求項4乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
処理済みの電気通信要求データと電気通信設定日時を記録データ・レポジトリに保存する追加ステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
電気通信網内にいる少なくとも第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立する機器において、
第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立するための電気通信要求を受信し処理する要求検出サーバ(3)と、
通知ステータスのユーザと監視ステータスのユーザを電気通信要求データ・レポジトリ(7)に登録する記録サーバ(5)と、
一方では電気通信網内にいる電気通信ユーザの識別情報が前記第2のユーザの識別情報と一致するか否かを判定するために電気通信活動を分析し、他方では前記検出された第2のユーザの電気通信活動に関する情報を介入サーバ(13)と通知サーバ(11)に転送するよう構成された電気通信トラフィック・アナライザー(9)とを含み、
前記介入サーバ(13)が、前記検出された第2のユーザに、前記第1のユーザとの来るべき電気通信設定についてメッセージを送信するよう構成され、
前記通知サーバ(11)が前記第1のユーザに、前記第2のユーザとの来るべき電気通信設定について通知を送信するよう構成され、前記機器がさらに、
前記検出された第2のユーザが応答可能な場合に、前記第1のユーザと前記第2のユーザの間に電気通信を設定するようになされた少なくとも1つの処理手段と、
前記電気通信要求データ・レポジトリ(7)内の前記電気通信設定要求に対応するステータス・データを変更するようになされた少なくとも1つの処理手段とを含む、機器。
【請求項12】
要求検出サーバ(3)から、第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を確立するための電気通信要求を受信するようになされた少なくとも1つの処理手段と、
前記電気通信要求データ・レポジトリ(7)に定義されたユーザのステータスを登録するようになされた少なくとも1つの処理手段と、
電気通信要求データ・レポジトリ(7)に電気通信要求を登録するようになされた少なくとも1つの処理手段とを含む、記録サーバ(5)。
【請求項13】
一方では電気通信網内にいる電気通信ユーザの識別情報が前記第2のユーザの識別情報と一致するか否かを判定するために電気通信活動を分析し、他方では前記検出された第2のユーザの電気通信活動に関する情報を介入サーバ(13)と通知サーバ(11)に転送するよう構成された、電気通信トラフィック・アナライザー(9)。
【請求項14】
内部電気通信網(1)と外部電気通信網(4)の間での電気通信のやりとりを分析するようになされた少なくとも1つの処理手段を含む、請求項13に記載の電気通信トラフィック・アナライザー(9)。
【請求項15】
電気通信トラフィック・アナライザー(9)から要求を受信し、
電気通信に介入し、前記電気通信にボイス・メッセージを重畳し、そして、
第1のユーザと第2のユーザの間に電気通信を設定するようになされた少なくとも1つの処理手段を含む、介入サーバ(13)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2011−520369(P2011−520369A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507866(P2011−507866)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際出願番号】PCT/EP2009/054917
【国際公開番号】WO2009/135769
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】