説明

誘導加熱装置及び誘導加熱方法

【課題】エネルギーや材料の無駄な消費を軽減すると共に作業効率の良い誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】導電性の被加熱材Mを誘導加熱する筒型の加熱炉1と、複数の非導電性部材Zを直列状に収納する保管部2と、加熱炉1の入口1aと保管部2の一端部2a近傍の間を往復移動して非導電性部材Zを搬送する第1移送手段6と、加熱炉1の出口1b近傍と保管部2の他端部2b近傍の間を往復移動して非導電性部材Zを搬送する第2移送手段7と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱装置及び誘導加熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、誘導加熱コイルを有する加熱炉内に、複数の被加熱材を順次送り込んで、先に入れた被加熱材を、後に入れた被加熱材で押し出すようにして、加熱した被加熱材を次工程設備の熱間鍛造設備へ供給する方法が一般に行われていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平2−197068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、熱間鍛造設備がトラブルにより被加熱材を受け入れられない場合や、加熱予定個数に達した場合、或いは、供給されるべき被加熱材の個数が足らなくなった場合に、加熱作業(運転)を中断又は終了するが、加熱炉内に複数の被加熱材が残存してしまい、焼きざまし材が発生し、加熱作業(運転)を再開する時の作業効率が低下するといった問題があった。また、熱間鍛造設備に送る必要のない被加熱材を熱するため無駄な電力(エネルギー)を消費してしまうという問題があった。また、加熱炉に残存した被加熱材を破棄しなければならない場合もあり、材料無駄も生じていた。
【0005】
そこで、本発明は、エネルギーや材料の無駄な消費を軽減すると共に作業効率の良い誘導加熱装置及び誘導加熱方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の誘導加熱装置は、導電性の被加熱材を誘導加熱する筒型の加熱炉と、複数の非導電性部材を直列状に収納する保管部と、上記加熱炉の入口近傍と上記保管部の一端部近傍の間を往復移動して上記非導電性部材を搬送する第1移送手段と、上記加熱炉の出口近傍と上記保管部の他端部近傍の間を往復移動して上記非導電性部材を搬送する第2移送手段と、を備えたものである。
また、上記加熱炉と上記保管部の長手方向長さを略同一に設定し、上記保管部の長手方向を上記本加熱炉の軸心に略平行に配設したものである。
【0007】
また、導電性の被加熱材を誘導加熱する筒型の加熱炉と、複数の非導電性部材を直列状に収納する保管部と、上記被加熱材を保温する筒型の保温炉と、上記加熱炉の入口近傍と上記保管部の一端部近傍と上記保温炉の一方口近傍の間を往復移動して上記非導電性部材を搬送する第1移送手段と、上記加熱炉の出口近傍と上記保管部の他端部近傍と上記保温炉の他方口近傍の間を往復移動して上記被加熱材と上記非導電性部材を搬送する第2移送手段と、を備えたものである。
また、上記加熱炉と上記保管部と上記保温炉の長手方向長さを略同一に設定し、上記保管部の長手方向、及び、上記保温炉の軸心を、上記加熱炉の軸心に略平行に配設したものである。
【0008】
また、本発明の誘導加熱方法は、導電性の被加熱材を、誘導加熱コイルを有する筒型の加熱炉に通過させ、上記被加熱材を電磁誘導にて加熱する誘導加熱方法に於て、加熱作業を中断する際、若しくは、加熱作業を終了する際に、上記加熱炉の入口から非導電性部材を押し込み、上記加熱炉の出口から上記被加熱材を押し出す方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、加熱作業を中断する際、若しくは、加熱作業を終了する際に、焼きざまし材の発生を軽減でき、かつ、材料の廃棄を軽減できる。熱間鍛造設備等の次工程設備に送る必要のない被加熱材を加熱する必要がなく、無駄なエネルギー(電力)の消費を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の一形態を示す一部断面簡略側面図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示す一部断面簡略平面図である。
【図3】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図4】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図5】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図6】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図7】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図8】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図9】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図10】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図11】誘導加熱装置の作用及び誘導加熱方法を説明する一部断面簡略平面図である。
【図12】他の実施形態を示す一部断面簡略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図示の実施形態に基づき本発明を詳説する。
図1及び図2に於て、本発明の誘導加熱装置は、導電性の被加熱材Mを加熱する本加熱用の誘導加熱コイル10を有する筒型の加熱炉1と、複数の非導電性部材Zが直列状に収納される平面視細長矩形状の保管部2と、保温用の誘導加熱コイル30を有する筒型の保温炉3と、を備えている。
【0012】
加熱炉1は、出口1b側を、熱間鍛造設備等の次工程設備4へのシュータやコンベア等の受け入れ部40近傍に配設している。加熱炉1は被加熱材Mや非導電性部材Zが通過する加熱用貫孔11を有している。
保管部2は、チェーンコンベア等の搬送手段21と、搬送手段21に直列状に載置される非導電性部材Zをガイドする一対の側壁部材22,22と、を有している。言い換えると、搬送手段21と一対のガイド用の側壁部材22,22は、非導電性部材Zを直列状に収納する平面視細長矩形状の収納路20を形成している。保管部2は、一端部2a(排出部)から非導電性部材Zが排出され、他端部2b(受入部)から非導電性部材Zが収納(載置)される。また、保管部2の一端部2a側に、搬送手段21(収納路20)から非導電性部材Zが落下するのを防止するストッパ部材90を設けている。
保温炉3は被加熱材Mや非導電性部材Zを収納する保温用貫孔31を有している。
【0013】
図1及び図2に示すように、加熱炉1を通過したブロック状の導電性の被加熱材Mが、次工程設備4に送られる通常の加熱作業(運転)状態において、保管部2及び保温炉3は、複数の非導電性部材Zを直列状に収納している。
保管部2の収納路20及び保温炉3の保温用貫孔31に収納されている非導電性部材Zの個数は同じである。また、保管部2内の非導電性部材Zの個数及び保温炉3内の非導電性部材Zの個数は、加熱炉1の加熱用貫孔11に被加熱材Mが入りきれる個数(収容限界個数や満杯個数とも言う)と同数である。
【0014】
非導電性部材Zは、高い耐火性(耐熱性)を有する材料を主とするものをブロック状に形成したものである。高い耐火性を有する材料とは、例えば、キャスタブル(キャスター)、セラミック、アルミナセメント、耐火レンガ材、耐火セメント材等である。非導電性部材Zは被加熱材Mの長手方向長さは同寸法である。非導電性部材Zと被加熱材Mとは同形状(同寸法)とする。
【0015】
加熱炉1の長手方向長さT1と、保管部2の長手方向長さT2と、保温炉3の長手方向長さT3を略同一に設定している。言い換えると、本加熱用貫孔11と収納路20と保温用貫孔31の長手方向長さT1,T2,T3を略同一に設定している。
略同一の長さとは、0.9倍乃至1.1倍の長さ寸法である。例えば、加熱炉1の長手方向長さT1を100%とすると、保管部2と保温炉3の長手方向長さT2,T3を、加熱炉1の長手方向長さT1の90%以上110%以下に設定している。
【0016】
また、保管部2の長手方向、及び、保温炉3の軸心L3を、加熱炉1の軸心L1に略平行に配設している。
そして、加熱炉1の隣に保管部2を配設し、保管部2の隣に保温炉3を順次配設している。つまり、加熱炉1と保温炉3の間に保管部2を配設している。
加熱炉1の入口1aから出口1bへ向かう方向を前方向と呼ぶと、加熱炉1と保管部2と保温炉3とを、平面視で、横方向(左右方向)に並設している。そして、加熱炉1の入口1aと保管部2の一端部2aは横方向に隣り合って配設され、保管部2の一端部2aと保温炉3の一方口3aは横方向に隣り合って配設されている。また、加熱炉1の出口1bと保管部2の他端部2bは横方向に隣り合って配設され、保管部2の他端部2bと保温炉3の他方口3bは横方向に隣り合って配設されている。
【0017】
また、加熱炉1の入口1a近傍と、保管部2の一端部2a近傍と、保温炉3の一方口3a近傍と、の間を、平面視で、横方向(加熱炉1の軸心L1に直交する方向)に直線状に往復移動して非導電性部材Zを移送する第1移送手段6を備えている。
第1移送手段6は、平面視で加熱炉1の軸心L1の直交方向に配設される一対のレール61,61と、レール61,61に沿って往復移動する基台62と、基台62の駆動源であって基台62を横方向に直線往復移動させるように伸縮するエアシリンダ等の第1アクチュエータ63と、を備えている。
【0018】
さらに、第1移送手段6の基台62上に、倒立三角形の各頂点位置に配設した鎖車等の回転体64a,64a,64aにチェーン64bを懸架した第1チェーンコンベア64を設けている。回転体64a,64a,64aの内の1つは図示省略の電気モータにて回転駆動され、水平状上面載置部が図2に示す矢印N6の方向(加熱炉1の軸心L1に平行な方向)に送りを与えるように、正逆切換自在に駆動されるものである。
また、第1移送手段6の基台62上に、第1チェーンコンベア64に水平状に載置された被加熱材M又は非導電性部材Z(載置物)をガイドする一対のガイド部材65,65と、載置物があるか否かを判定するための第1検知手段66と、を備えている。なお、第1チェーンコンベア64」やガイド部材65の支持部材等は図示省略している。
【0019】
さらに、第1移送手段6の基台62上に、第1チェーンコンベア64上に載置された被加熱材M又は非導電性部材Zを、前方へ押し出す(加熱炉1の入口1a又は保温炉3の一方口3aへ押し込む)前方押出プッシャ8を備えている。
前方押出プッシャ8は、加熱炉1の長手方向長さT1より短いプッシャロッド81を有している。プッシャロッド81の作動ストロークは、加熱炉1の長手方向長さT1より短く設定している。
【0020】
また、加熱炉1の入口1a近傍に、被加熱材Mを供給する材料供給手段5を備えている。
材料供給手段5は、図示省略するが公知のロボットやチェ−ンコンベアやシュート等を備えている。一般にビレットと呼ばれているブロック状の金属製の被加熱材Mを、チェ−ンコンベア等の材料待機部50から、加熱炉1の入口1a近傍に位置決めされたチェーンコンベア64の水平上面に供給(載置)するものである。
【0021】
また、加熱炉1の出口1b近傍と、保管部2の他端部2b近傍と、保温炉3の他方口3b近傍と、の間を、平面視で、横方向に直線状に往復移動して、被加熱材Mや非導電性部材Zを移送する第2移送手段7を備えている。
第2移送手段7は、平面視で加熱炉1の軸心L1の直交方向に配設される一対のレール71,71と、レール71,71に沿って往復移動する基台72と、基台72の駆動源であって基台72を横方向に直線往復移動させるように伸縮するエアシリンダ等の第2アクチュエータ73と、を備えている。
【0022】
さらに、第2移送手段7の基台72上に、倒立三角形の各頂点位置に配設した鎖車等の回転体74a,74a,74aにチェーン74bを懸架した第2チェーンコンベア74を設けている。回転体74a,74a,74aの内の1つは図示省略の電気モータにて回転駆動され、水平状上面載置部が図2に示す矢印N7の方向(加熱炉1の軸心L1に平行な方向へ)に送りを与えるように、正逆切換自在に駆動されるものである。
また、第2移送手段7の基台72上に、第2チェーンコンベア74に水平状に載置された被加熱材M又は非導電性部材Zをガイドする一対のガイド部材75,75と、第2チェーンコンベア74上に載置物があるか否かを判定するための第2検知手段76と、を備えている。
【0023】
さらに、第2チェーンコンベア74の上方に、第2チェーンコンベア74と同期駆動して、第2チェーンコンベア74に水平状に載置された被加熱材M又は非導電性部材Zの上面に押圧状態で接触して被加熱材M及び非導電性部材Zの移動(搬送)をスムーズにする補助ローラ77を有している。なお、第2チェーンコンベア74、ガイド部材75及び補助ローラ77の支持部材等や、第2チェーンコンベア74及び補助ローラ77の駆動源等は図示省略している。
【0024】
また、保温炉3の他方口3bの近傍に、第2チェーンコンベア74上の載置物(被加熱材M又は非導電性部材Z)を、後方へ押し出す(保温炉3の他方口3bへ押し込む)後方押出プッシャ9を備えている。
後方(保温炉他方口用)押出プッシャ9は、保温炉3の長手方向長さT3より短いプッシャロッド91を有している。また、プッシャロッド91の作動ストロークは、保温炉3の長手方向長さT3より短く設定している。
また、第2移送手段7は、次工程設備4の受け入れ部40と加熱炉1の出口1bの間、かつ、後方押出プッシャ9と保温炉3の他方口3bの間、に設けられている。
【0025】
なお、本発明は、設計変更可能であって、加熱炉1と保管部2と保温炉3とを上下方向、又は、左右方向と上下方向とを組み合わせて、略平行に配設しても良く、並設する順序も自由である。例えば、左右方向に並設する場合に、加熱炉1と保管部2の間に保温炉3を配設しても良い。また、保管部2と保温炉3の間に加熱炉1を配設しても良い。また、加熱炉1と保温炉3を左右方向に隣合わせて配設し、加熱炉1の上方又は下方に保管部2を配設しても良い。
また、第1検知手段66及び第2検知手段76の投光器及び受光器の配設位置は自由である。つまり、被加熱材Mや非導電性部材Zがあるか否かを検知できれば良い。
また、前方押出プッシャ8を、第1移送手段6の基台62上に配設せず、加熱炉1の入口1aと、保温炉3の一方口3aと、に夫々対応するように、2箇所に分割して設け床面に固設するも良い。
また、様々な形状の被加熱材Mが使用される多品種生産の場合は、被加熱材Mの全長より短い非導電性部材Zを形成し、複数個の非導電性部材Zの組合せ(整数倍)で、被加熱材Mの様々な全長に対応させるのが好ましい。被加熱材Mより短い非導電性部材Zを用いる場合は、第1・第2検知手段66,76の配設位置を変更すると共に新たな検知手段を設け、さらに、プッシャロッド81,91の押出ストローク等を制御して対応する。
なお、搬送手段21、材料待機部50は、チェーンコンベアが望ましいが、載置物を平行移動できればよく、ベルトコンベア等でも良い。前方・後方押出プッシャ8,9は、電動式の往復作動装置が望ましい。
【0026】
次に、本発明の誘導加熱装置の作用及び本発明の誘導加熱方法について説明する。
先ず、加熱炉1に被加熱材Mを順次送り込み次工程設備4に加熱した被加熱材Mを送る通常の加熱作業について説明する。
図1及び図2に於て、材料供給手段5によって、第1チェーンコンベア64に被加熱材Mを供給し、第1チェーンコンベア64を駆動させると共に前方押圧プッシャ8で被加熱材Mを加熱炉1内に押し込む(乗せかえる)。材料供給手段5からの被加熱材Mを、順次押し込むことで、加熱炉1内で、後入れの被加熱材Mで先入れの被加熱材Mを押し進め、加熱炉1を満杯状態にする。
そして、通常の加熱作業(運転)は、満杯状態の加熱炉1に被加熱材Mを押し込んで、出口1bから加熱された被加熱材Mを押し出す。加熱炉1から押し出された被加熱材Mは第2チェーンコンベア74及び補助ローラ77の駆動によって、スムーズに第2チェーンコンベア74の水平状上面載置部に載置される(乗せかえられる)。第2チェーンコンベア74の駆動によって、被加熱材Mは次工程設備4へ接続されている受け入れ部40に送られる。
次工程設備4が正常作動している場合は、加熱炉1に被加熱材Mを順次送り込むと共に次工程設備4に加熱した被加熱材Mを順次送る通常の加熱作業(運転)が継続される。
【0027】
そして、通常の加熱作業を終了する場合(加熱終了運転)や、次工程設備4が正常に運転可能で(被加熱材Mの不足等で)加熱作業を中断する場合について説明する。
図3(a)に示すように、次工程設備4に送るべき最後の被加熱材M(加熱すべき最後の被加熱材M)を加熱炉1に押し込み、材料供給手段5による第1チェーンコンベア64への被加熱材Mの供給を停止する。
図3(b)に示すように、第1アクチュエータ63を短縮させ、第1チェーンコンベア64を、加熱炉1に入口1a近傍から保管部2の一端部2a近傍に移動する。ストッパ部材90が解除され、保管部2の搬送手段21及び第1チェーンコンベア64の駆動にて、保管部2から非導電性部材Zが第1チェーンコンベア64の水平状上面載置部に載置される。
図3(c)に示すように、ストッパ部材90が戻り、第1移送手段6にて非導電性部材Zを加熱炉1の入口1a近傍に移送(搬送)する。非導電性部材Zが第1チェーンコンベア64及び前方押圧プッシャ8の作動にて加熱炉1に押し込まれる。出口1bから加熱された被加熱材Mが押し出され、第2チェーンコンベア74に載置される。押し出された被加熱材Mは第2チェーンコンベア74及び補助ローラ77の駆動によって、スムーズに次工程設備4に送られる。
【0028】
再び、第1移送手段6にて保管部2から非導電性部材Zを加熱炉1に移送する。
図4(d)に示すように、非導電性部材Zを加熱炉1に押し込むと共に加熱されている被加熱材Mを押し出す。その後、押し出した被加熱材Mを次工程設備4への受け入れ部40に送る。
このように、加熱炉1に、非導電性部材Zを順次押し込み、被加熱材Mを順次押し出して、次工程設備4に送る運転を繰り返す。
図4(e)に示すように、保管部2内の全ての非導電性部材Zを加熱炉1に押し込むと、加熱終了予定個数目の最後の被加熱材Mが押し出される。
図4(f)に示すように、最後の被加熱材Mが次工程設備4に供給され加熱作業が終了する。つまり、加熱終了運転が終了する。加熱炉1は、非導電性部材Zで満杯状態となる。保管部2は空状態となる。
【0029】
次に、加熱炉1が非導電性部材Mで満杯となっている状態から、加熱作業を再開する場合(加熱再開運転)について説明する。
図5(a)に示すように、材料供給手段5を作動させ、二点鎖線で示すように被加熱材Mを第1チェーンコンベア64に載置する。加熱炉1に被加熱材Mを前方押出プッシャ8で押し込み、出口1bから非導電性部材Zを押し出す。押し出された非導電性部材Zを第2チェーンコンベア74に載置させる。
図5(b)に示すように、第2移送手段7にて非導電性部材Zを加熱炉1の出口1b近傍から保管部2の他端部2b近傍に移送(搬送)し、第2チェーンコンベア74及び補助ローラ77と、搬送手段21を駆動させて、非導電性部材Zを保管部2に収納する。
その後、図示省略するが、加熱炉1に被加熱材Mを押し入れると共に、非導電性部材Zを加熱炉1から押し出し、押し出した非導電性部材Zを保管部2に収納する運転(工程)を繰り返し、加熱炉1が被加熱材Mで満杯状態になると、最後の非導電性部材Zが押し出される。
図5(c)に示すように、第2移送手段7にて、最後の非導電性部材Zを保管部2の他端部2b近傍に移送し、保管部2に収納して、加熱再開運転が終了する。
そして、図1及び図2に示したような通常の加熱作業運転を行う。
【0030】
次に、次工程設備4が様々なトラブルによって、被加熱材Mの受け入れができなくなった場合(緊急中断運転)について説明する。
先ず、材料供給手段5から第1チェーンコンベア64への供給を停止する。
図6(a)に示すように、第1チェーンコンベア64を、加熱炉1の入口1a近傍から保温炉3の一方口3a近傍に移動する。
図6(b)に示すように、後方押出プッシャ9を作動させ、保温炉3の他方口3b側にある非導電性部材Zを押圧する。一方口3aから非導電性部材Zを押出し、第1チェーンコンベア64に非導電性部材Zを載置させる。
図6(c)に示すように、第1移送手段6にて保温炉3から取り出した非導電性部材Zを加熱炉1の入口1a近傍に移送し、前方押出プッシャ8にて加熱炉1内に押し込む。出口1bから加熱された被加熱材Mが押し出され、第2チェーンコンベア74に載置される。
【0031】
図7(d)に示すように、第2搬送手段7にて保温炉3の他方口3b近傍に加熱された被加熱材Mを移送し、後方押出プッシャ9にて保温炉3内に押し込む。この際、予め保温炉3の一方口3a近傍に配設した第1チェーンコンベア64に、非導電性部材Zが載置されるように、後方押出プッシャ9にて押し込む。そして、第1チェーンコンベア64上の非導電性部材Zを加熱炉1の入口近傍まで移送し、加熱炉1内に押し込む。
その後、図示省略するが、保温炉3内の非導電性部材Zを加熱炉1に送り、加熱炉1の被加熱材Mを保温炉3に送る運転(工程)を繰り返す。
そして、図7(e)に示すように、保温炉3にあった最後の非導電性部材Zを加熱炉1に押し込み、加熱炉1に残っていた最後の被加熱材Mを押し出す。加熱炉1が非導電性部材Zで満杯状態となる。
図7(f)に示すように、最後の被加熱材Mを保温炉3に収納し、保温炉3が被加熱材Mで満杯状態となって、緊急中断運転(保温切換運転)を終了する。被加熱材Mは保温炉3内で適切な温度に保温される。
【0032】
次に、次工程設備4のトラブルが解消され、被加熱材Mの受け入れが可能となって、保温炉3内で保温されていた被加熱材Mを次工程設備4に送る場合(復帰運転)について説明する。
図8(a)に示すように、第1チェーンコンベア64を保管部2の一端部2a近傍に位置決めし、搬送手段21と第1チェーンコンベア64を作動させて非導電性部材Zを保管部2から取り出す。
図8(b)に示すように、取り出した非導電性部材Zを、第1移送手段6にて保管部2の一端部2a近傍から保温炉3の一方口3a近傍に移送し、保温炉3内に押し込み、予め保温炉3の他方口3b近傍に配設した第2チェーンコンベア74に、保温炉3内から押し出された被加熱材Mを載置させる。保温されていた被加熱材Mを、第2移送手段6にて次工程設備4への受け入れ部40(加熱炉1の出口1b)近傍に移送し、次工程設備4に送る。
図8(c)に示すように、加熱炉1の入口1a近傍に第1チェーンコンベア64を配設し、材料供給手段5を作動させ、被加熱材Mを第1チェーンコンベア64に載置する。
【0033】
図9(d)に示すように、第1チェーンコンベア64上の被加熱材Mを加熱炉1に押し込み、加熱炉1内の非導電性部材Zを押し出す。押し出された非導電性部材Zを、第2チェーンコンベア74に載置させる。
図9(e)に示すように、非導電性部材Zを第2移送手段7にて移送して他端部2b側から保管部2に収納すると共に、予め一端部2a近傍に位置決めしていた第1チェーンコンベア64に非導電性部材Zを載置させる(一端部2aから非導電性部材Zを取り出す)。
図9(f)に示すように、第1・2チェーンコンベア64,74を保温炉3近傍に位置決めし、チェーンコンベア64上の非導電性部材Zを押し込み、第2チェーンコンベア74に、保温されていた被加熱材Mを載置させる。そして、保温されていた被加熱材Mを次工程設備4(加熱炉1の出口1b)近傍に移送し、保温されていた被加熱材Mを次工程設備4に送る。
そして、第1チェーンコンベア64を加熱炉1の入口1a近傍に配設し、材料供給手段5にて第1チェーンコンベア64に被加熱材Mを載置する。
【0034】
図9の(d)(e)(f)を用いて説明した運転(工程)を繰り返す。つまり、加熱炉1の入口1aから被加熱材Mを入れると共に出口1bから非導電性部材Zを取り出し、保管部2の他端部2bから非導電性部材Zを入れると共に一端部2aから非導電性部材Zを取り出し、保温炉3の一方口3aから非導電性部材Zを入れると共に他方口3bから保温されていた被加熱材Mを取り出し、保温されていた被加熱材Mを次工程設備4に送る運転(作業)を繰り返す。
【0035】
すると、図10(g)に示すように、加熱炉1内に最後の非導電性部材Zが残存し、保温炉3内に保温されていた最後の被加熱材Mが残存し、保管部2は非満杯状態となり、第2チェーンコンベア74上に加熱炉1から押し出された非導電性部材Zが載置され、第1チェーンコンベア64上には載置物がない状態となる。
図10(h)に示すように、第2移送手段7にて非導電性部材Zを保管部2の他端部2b近傍に移送し、非導電性部材Zを他端部2b側から保管部2に入れると共に一端部2aから非導電性部材Zを取り出す。
図10(i)に示すように、保管部2から取り出した非導電性部材Zを保温炉3の一方口3a近傍に移送し、保温炉3の一方口3aから非導電性部材Zを入れると共に他方口3bから保温されていた最後の被加熱材Mを取り出し、保温されていた最後の被加熱材Mを、次工程設備4(加熱炉1の出口1b)近傍に移送し、次工程設備4に送る。保温炉3にあった全ての被加熱材Mが次工程設備4に送られた状態となる。
【0036】
図11(j)に示すように、材料供給手段5から第1チェーンコンベア64に載置された被加熱材Mを、加熱炉1に入れると、最後の非導電性部材Zが加熱炉1から第2チェーンコンベア74上に取り出される。
図11(k)に示すように、加熱炉1からの最後の非導電性部材Zを保管部2に収納する。加熱炉1が被加熱材Mで満杯状態となり、保管部2及び保温炉3が非導電性部材Zで満杯状態となって、保温していた被加熱材Mを次工程設備4に送る復帰運転が終了する。そして、図1及び図2に示すような通常の加熱作業運転を実行する。
【0037】
ところで、加熱作業の終了又は中断する際に、仮に、金属製の長尺棒材を加熱炉1に押し込んで被加熱材Mを押し出すように構成すると、押出作業中に金属製の長尺棒材に電流が流れ、製造に関係のない電力が消費され無駄が発生してしまう。また、長尺棒材は非導電性材料での形成は困難であると共に、押出作業や載置作業の際に破損する虞が高くなる。また、押出用プッシャロッドが長尺となり装置全体が長くなってしまう等の問題がある。
しかし、本発明は、上述のように、加熱炉1内に複数の被加熱材Mを順次送り込んで、先に入れた被加熱材Mを、後に入れた非導電性部材Zで押し出すようにすると、加熱作業を終了又は中断する際に、加熱炉1内に被加熱材Mが残存することがなく、焼きざまし材を発生させずに終了又は中断を可能としている。また、誘導加熱コイル10,30の非導電性部材Zに対応する部分には、電力が発生せず、無駄な電力消費を防止している。
また、ブロック状の非導電性部材Zは、破損又は劣化しても複数の内不具合なものだけを交換すればよく、1本の長尺棒材に比べてメンテナンス(保守・管理)が容易である。
また、前方・後方押出プッシャ8,9のプッシャロッド81,91の長さ及び作動ストロークを短く設定することを可能とし、装置全体の全長の短縮化を可能としている。
また、プッシャロッド81,91が加熱炉1又は保温炉3内に僅か(1つの被加熱材Mより短い長さ)しか挿入されず、プッシャロッド81,91に電流が流れることで消費される無駄な電力を軽減している。
また、保温炉3は誘導加熱コイル30を用いるため、予熱を必要とせず無駄なエネルギー(電力)の消費を軽減している。
【0038】
次に、図12に他の実施形態を示す。
他の実施の形態は、保温炉3を省略したものである。また、前方押出プッシャ8を、第1移送手段6の基台62に設けず、床面等に固設している。保温炉3を省略したことで、横方向にもコンパクトな装置となっている。
他の構成は、図1乃至図11で説明した実施形態と同様である。
【0039】
以上のように、本発明の誘導加熱装置は、導電性の被加熱材Mを誘導加熱する筒型の加熱炉1と、複数の非導電性部材Zを直列状に収納する保管部2と、加熱炉1の入口1a近傍と保管部2の一端部2a近傍の間を往復移動して非導電性部材Zを搬送する第1移送手段6と、加熱炉1の出口1b近傍と保管部2の他端部2b近傍の間を往復移動して非導電性部材Zを搬送する第2移送手段7と、を備えたので、加熱作業を終了する場合や中断する場合に、焼きざまし材の発生を軽減でき、かつ、材料の廃棄を軽減できる。熱間鍛造設備等の次工程設備4に送る必要のない被加熱材を加熱する必要がなく、無駄なエネルギー(電力)の消費を防ぐことができる。加熱炉1内に被加熱材Mが残存することがなくなる。また、前方押出プッシャ8のプッシャロッド81の長さ及び作動ストロークを短く設定でき、装置全体の全長の短縮化を可能にしている。プッシャロッド81に電流が流れることで消費される電力量を軽減できる。また、誘導加熱コイル10の非導電性部材Zに対応する部分は電力消費が発生せず、被加熱材Mの加熱に関係のない無駄な電力消費を軽減している。すなわち、装置全長の短縮化と加熱炉1の無駄な電力消費の軽減とを可能にしている。焼きざまし材が発生して材料を廃棄するような無駄を軽減できる。
【0040】
また、加熱炉1と保管部2の長手方向長さT1,T2を略同一に設定し、保管部2の長手方向を本加熱炉1の軸心L1に略平行に配設したので、装置全体をコンパクトにでき、小スペースに設置できる。非導電性部材Zの移送時間を短くできる。
【0041】
また、導電性の被加熱材Mを誘導加熱する筒型の加熱炉1と、複数の非導電性部材Zを直列状に収納する保管部2と、被加熱材Mを保温する筒型の保温炉3と、加熱炉1の入口1a近傍と保管部2の一端部2a近傍と保温炉3の一方口3a近傍の間を往復移動して非導電性部材Zを搬送する第1移送手段6と、加熱炉1の出口1b近傍と保管部2の他端部2b近傍と保温炉3の他方口3b近傍の間を往復移動して被加熱材Mと非導電性部材Zを搬送する第2移送手段7と、を備えたので、加熱作業を終了する場合や中断する場合に、焼きざまし材の発生を軽減でき、かつ、材料の廃棄を軽減できる。熱間鍛造設備等の次工程設備4に送る必要のない被加熱材を加熱する必要がなく、無駄なエネルギー(電力)の消費を防ぐことができる。加熱炉1内に被加熱材Mが残存することがなくなる。また、次工程設備4が材料を受け入れ可能になると即座に保温炉3から適切な温度に保温された被加熱材Mを供給でき、効率良く作業できる。また、誘導加熱コイル10,30の非導電性部材Zに対応する部分は電力消費が発生せず、被加熱材Mの加熱に関係のない無駄な電力消費を軽減している。また、加熱炉1の入口1a側に付設すべき前方押出プッシャ8(アクチュエータ)としては、ブロック状とした非導電性部材Zの1個分よりも僅かに大きい長さ寸法をストローク長とするエアシリンダや電動式アクチュエータで十分であり、装置全体の全長の短縮化を可能にしている。また、プッシャロッド81,91に電流が流れることで消費される電力量を軽減できる。すなわち、装置全長の短縮化と加熱炉1及び保温炉3の無駄な電力消費の軽減とを可能にしている。本発明は、保温炉3への被加熱材Mの出し入れを可能とし、次工程設備4の一時停止(チョコ停)及び復帰に柔軟に対応できるものである。
【0042】
また、加熱炉1と保管部2と保温炉3の長手方向長さT1,T2,T3を略同一に設定し、保管部2の長手方向、及び、保温炉3の軸心L3を、加熱炉1の軸心L1に略平行に配設したので、装置全体をコンパクトにでき、小スペースに設置できる。被加熱材Mや非導電性部材Zの移送時間を短くできる。
【0043】
また、本発明の誘導加熱方法は、導電性の被加熱材Mを、誘導加熱コイル10を有する筒型の加熱炉1に通過させ、被加熱材Mを電磁誘導にて加熱する誘導加熱方法に於て、加熱作業を中断する際、若しくは、加熱作業を終了する際に、加熱炉1の入口1aから非導電性部材Zを押し込み、加熱炉1の出口1bから被加熱材Mを押し出すので、加熱作業を中断する際、若しくは、加熱作業は終了する際に、焼きざまし材の発生を軽減でき、かつ、材料の廃棄を軽減できる。熱間鍛造設備等の次工程設備に送る必要のない被加熱材を加熱する必要がなく、無駄なエネルギー(電力)の消費を防ぐことができる。また、加熱炉1の入口1a側に付設すべき前方押出プッシャ8(アクチュエータ)としては、ブロック状とした非導電性部材Zの1個分よりも僅かに大きい長さ寸法をストローク長とするエアシリンダや電動式アクチュエータで十分であり、コンパクトな装置を構成できる。
【符号の説明】
【0044】
1 加熱炉
1a 入口
1b 出口
2 保管部
2a 一端部
2b 他端部
3 保温炉
3a 一方口
3b 他方口
6 第1移送手段
7 第2移送手段
10 誘導加熱コイル
L1 加熱炉の軸心
L3 保温炉の軸心
T1 (加熱炉の)長手方向長さ
T2 (保管部の)長手方向長さ
T3 (保温炉の)長手方向長さ
M 被加熱材
Z 非導電性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性の被加熱材(M)を誘導加熱する筒型の加熱炉(1)と、複数の非導電性部材(Z)を直列状に収納する保管部(2)と、上記加熱炉(1)の入口(1a)近傍と上記保管部(2)の一端部(2a)近傍の間を往復移動して上記非導電性部材(Z)を搬送する第1移送手段(6)と、上記加熱炉(1)の出口(1b)近傍と上記保管部(2)の他端部(2b)近傍の間を往復移動して上記非導電性部材(Z)を搬送する第2移送手段(7)と、を備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項2】
上記加熱炉(1)と上記保管部(2)の長手方向長さ(T1)(T2)を略同一に設定し、
上記保管部(2)の長手方向を上記本加熱炉(1)の軸心(L1)に略平行に配設した請求項1記載の誘導加熱装置。
【請求項3】
導電性の被加熱材(M)を誘導加熱する筒型の加熱炉(1)と、複数の非導電性部材(Z)を直列状に収納する保管部(2)と、上記被加熱材(M)を保温する筒型の保温炉(3)と、上記加熱炉(1)の入口(1a)近傍と上記保管部(2)の一端部(2a)近傍と上記保温炉(3)の一方口(3a)近傍の間を往復移動して上記非導電性部材(Z)を搬送する第1移送手段(6)と、上記加熱炉(1)の出口(1b)近傍と上記保管部(2)の他端部(2b)近傍と上記保温炉(3)の他方口(3b)近傍の間を往復移動して上記被加熱材(M)と上記非導電性部材(Z)を搬送する第2移送手段(7)と、を備えたことを特徴とする誘導加熱装置。
【請求項4】
上記加熱炉(1)と上記保管部(2)と上記保温炉(3)の長手方向長さ(T1)(T2)(T3)を略同一に設定し、
上記保管部(2)の長手方向、及び、上記保温炉(3)の軸心(L3)を、上記加熱炉(1)の軸心(L1)に略平行に配設した請求項3記載の誘導加熱装置。
【請求項5】
導電性の被加熱材(M)を、誘導加熱コイル(10)を有する筒型の加熱炉(1)に通過させ、上記被加熱材(M)を電磁誘導にて加熱する誘導加熱方法に於て、
加熱作業を中断する際、若しくは、加熱作業を終了する際に、上記加熱炉(1)の入口(1a)から非導電性部材(Z)を押し込み、上記加熱炉(1)の出口(1b)から上記被加熱材(M)を押し出すことを特徴とする誘導加熱方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−74181(P2012−74181A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216769(P2010−216769)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000152239)株式会社ウチノ (5)
【Fターム(参考)】