説明

読取装置、通信装置、および通信システム

【課題】通信回線を介してFAXデータを送信可能な通信装置と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を有する読取装置において、ユーザにFAXデータ送信中の進捗状況を認識させる。
【解決手段】通信回線を介してFAXデータを外部装置に送信し、FAXデータ送信の進捗状況を示す進捗情報を他の装置へ送信する、通信BOXと通信可能であり、各種情報を表示する表示部を備えた読取装置であって、原稿が読み取られ作成されたFAXデータと、通信回線を介した当該FAXデータの外部装置への送信指示とを、通信BOXへ送信する。また、通信BOXにFAXデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を送信させるタイミングを示すタイミング情報を、通信BOXへ送信する。そして、そのタイミング情報に基づいて、通信BOXから送信される進捗情報を受信し、その進捗情報に基づいて、FAXデータ送信の進捗状況を表示部へ表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信回線を介してファクシミリデータを送信可能な通信装置と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を有する読取装置、当該通信装置、および、当該読取装置と当該通信装置とから構成される通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信装置と通信可能な端末装置が画像を読み取り、通信装置を経由してファクシミリ送信する通信システムが提案されている。
【0003】
特許文献1に記載されている通信システムは、ネットワークを介して接続された親機と子機とによって構成されている複写装置であって、子機に原稿をセットし、ファクシミリ送信処理指令を実行すると、子機により読み取られた画像データは、全ての原稿の読み取りが終了したことを条件として、親機に送信され、親機から、ファクシミリ送信指令に含まれる相手先にファクシミリ送信される。親機によるファクシミリ送信が終了すると、送信結果が子機に送信され、子機の表示部に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−279865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、ファクシミリ送信終了後に送信結果が表示部に表示されるため、子機のユーザは、ファクシミリ送信中における進捗状況を認識することができず不便である。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、通信回線を介してファクシミリデータを送信可能な通信装置と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を有する読取装置において、ユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況を認識させることが可能な読取装置、当該通信装置、および、当該読取装置と当該通信装置とから構成される通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の読取装置は、通信回線を介してファクシミリデータを外部装置に送信するファクシミリデータ送信手段と、前記ファクシミリデータ送信手段によるファクシミリデータ送信の進捗状況を示す進捗情報を他の装置へ送信する進捗情報送信手段と、を備えた通信装置と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を備えた読取装置であって、原稿を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた原稿からファクシミリデータを作成するファクシミリデータ作成手段と、前記ファクシミリデータ作成手段により作成されたファクシミリデータと、前記通信回線を介した当該ファクシミリデータの外部装置への送信指示とを、前記通信装置へ送信するデータ送信手段と、前記送信指示に基づくファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を前記通信装置に送信させるタイミングを示すタイミング情報を、前記通信装置へ送信するタイミング情報送信手段と、前記タイミング情報送信手段により送信したタイミング情報に基づいて、前記通信装置から送信される進捗情報を受信する進捗情報受信手段と、前記進捗情報受信手段により受信した進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信の進捗状況を前記表示部へ表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の読取装置において、前記ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の前記画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得するデータ量取得手段と、前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを作成する進捗度テーブル作成手段と、を備え、前記タイミング情報送信手段は、前記タイミング情報として前記進捗度テーブルを前記ファクシミリデータと関連付けて前記通信装置へ送信し、前記進捗情報受信手段は、前記進捗度テーブルに記憶されたファクシミリデータ量分のファクシミリデータ送信が前記通信装置で行われたことを条件として前記通信装置から送信される、当該ファクシミリデータ量に対応付けられた前記所定の割合を前記進捗情報として、前記通信装置から受信することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の読取装置において、前記原稿は複数ページから構成され、前記ファクシミリデータ作成手段により作成されるファクシミリデータは複数ページから構成されており、前記データ量取得手段は、1ページ分の前記ファクシミリデータに基づくページ画像のうち所定の割合の前記ページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得し、前記進捗度テーブル作成手段は、前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合と、前記ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記ファクシミリデータのページ毎に作成し、前記進捗情報受信手段は、前記所定の割合と、当該所定の割合に対応付けられたページ番号とを、前記進捗情報として受信することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の読取装置において、前記所定の割合を設定可能な設定手段を備え、前記データ量取得手段は、前記設定手段により設定された所定の割合に基づいて、当該進捗度に対応する前記ファクシミリデータ量を取得することを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の読取装置において、前記ファクシミリデータに基づいて表示用データを作成する表示用データ作成手段を備え、前記表示制御手段は、前記進捗情報受信手段により受信された進捗情報に基づいて、前記表示用データに基づいて表示される画像のうち、ファクシミリデータ送信中の部分を、他の部分と異なる態様で前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に記載の発明は、他の装置から取得したファクシミリデータ送信の進捗状況を示す進捗情報を表示する表示部を有する読取装置と通信可能であり、通信回線を介してファクシミリデータを送信可能な通信装置であって、前記読取装置からファクシミリデータと、前記通信回線を介した当該ファクシミリデータの外部装置への送信指示とを受信するデータ受信手段と、前記送信指示に基づくファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を前記読取装置へ送信するタイミングを示すタイミング情報を、前記読取装置から受信するタイミング情報受信手段と、前記送信指示に基づいて、前記ファクシミリデータを、前記通信回線を介して外部装置へ送信するファクシミリデータ送信手段と、前記ファクシミリデータ送信手段におけるファクシミリデータ送信の進捗中状況を示す進捗情報を取得する進捗情報取得手段と、前記タイミング情報受信手段により受信したタイミング情報に基づいて、前記進捗情報を前記読取装置へ送信する進捗情報送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の通信装置において、前記タイミング情報受信手段は、前記ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の前記画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、当該割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記タイミング情報として前記ファクシミリデータと関連付けて前記読取装置から受信し、前記データ受信手段により受信したファクシミリデータのうち、前記ファクシミリデータ送信手段による送信が完了したファクシミリデータ量が、前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致するか否かを判断する判断手段を備え、前記進捗情報取得手段は、前記判断手段により、送信が完了したファクシミリデータ量が、前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致したことを条件として、前記進捗度テーブルのうち、当該ファクシミリデータ量に対応付けられた前記所定の割合を前記進捗情報として取得することを特徴とする。
【0014】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の通信装置において、前記ファクシミリデータは複数のページから構成されており、前記タイミング情報受信手段は、1ページ分のファクシミリデータに基づくページ画像のうち所定の割合の前記ページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、当該割合と、前記ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記タイミング情報として前記ファクシミリデータに関連付けてページ毎に前記読取装置から受信し、前記進捗情報送信手段は、前記進捗情報取得手段により取得された進捗情報のうち、1つの進捗度テーブルに対して少なくとも1つの進捗情報を、前記ページ番号に対応付けて前記読取装置へ送信することを特徴とする。
【0015】
また、請求項9に記載の発明は、請求項6〜8のいずれかに記載の通信装置において、複数台の読取装置と通信可能であり、前記データ受信手段は、前記複数台の読取装置のうち、前記ファクシミリデータの送信元装置を識別可能な識別情報を当該送信元装置から受信し、前記進捗情報送信手段は、前記識別情報から前記送信元装置を特定し、当該送信元装置へ前記進捗情報を送信することを特徴とする。
【0016】
また、請求項10に記載の通信システムは、通信回線を介してファクシミリデータを外部装置へ送信可能な通信装置と、当該通信装置と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を備えた読取装置と、から構成される通信システムにおいて、前記読取装置は、原稿を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた原稿からファクシミリデータを作成するファクシミリデータ作成手段と、前記ファクシミリデータ作成手段により作成されたファクシミリデータと、前記通信回線を介した当該ファクシミリデータの外部装置への送信指示とを、前記通信装置へ送信するデータ送信手段と、前記送信指示に基づくファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を前記通信装置に送信させるタイミングを示すタイミング情報を、前記通信装置へ送信するタイミング情報送信手段と、前記通信装置から前記進捗情報を受信する進捗情報受信手段と、前記進捗情報受信手段により受信した進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信の進捗状況を前記表示部へ表示する表示制御手段と、を備え、前記通信装置は、前記読取装置からファクシミリデータと、前記送信指示とを受信するデータ受信手段と、前記読取装置から送信される前記タイミング情報を受信するタイミング情報受信手段と、前記データ受信手段により受信した前記送信指示に基づいて、前記ファクシミリデータを前記通信回線を介して前記外部装置へ送信するファクシミリデータ送信手段と、前記ファクシミリデータ送信手段におけるファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を取得する進捗情報取得手段と、前記タイミング情報受信手段により受信したタイミング情報に基づいて、前記進捗情報を前記読取装置へ送信する進捗情報送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の通信システムにおいて、前記読取装置は、前記ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の前記画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得するデータ量取得手段と、前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを作成する進捗度テーブル作成手段と、を備え、前記タイミング情報送信手段は、前記進捗度テーブルを前記ファクシミリデータと関連付けて前記通信装置へ送信し、前記通信装置は、前記データ受信手段により受信したファクシミリデータのうち、前記ファクシミリデータ送信手段による送信が完了したファクシミリデータ量が、前記タイミング情報受信手段により前記タイミング情報として受信した前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致するか否かを判断する判断手段を更に備え、前記進捗情報取得手段は、前記判断手段により、送信が完了したファクシミリデータ量が、前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致したことを条件として、前記進捗度テーブルのうち、当該ファクシミリデータ量に対応付けられた前記所定の割合を前記進捗情報として取得することを特徴とする。
【0018】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の通信システムにおいて、前記原稿は複数ページから構成され、前記ファクシミリデータ作成手段により作成されるファクシミリデータは複数ページから構成されており、前記データ量取得手段は、1ページ分の前記ファクシミリデータに基づくページ画像のうち所定の割合の前記ページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得し、前記進捗度テーブル作成手段は、前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合と、前記ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記ファクシミリデータのページ毎に作成し、前記進捗情報送信手段は、前記進捗情報取得手段により取得された進捗情報のうち、1つの進捗度テーブルに対して少なくとも1つの進捗情報を、前記ページ番号に対応付けて前記読取装置へ送信することを特徴とする。
【0019】
また、請求項13に記載の発明は、請求項11または12に記載の通信システムにおいて、前記読取装置は、前記所定の割合を設定可能な設定手段を更に備え、前記データ量取得手段は、前記設定手段により設定された所定の割合に基づいて、前記ファクシミリデータ量を取得することを特徴とする。
【0020】
また、請求項14に記載の発明は、請求項10〜13のいずれかに記載の通信システムにおいて、前記読取装置は、前記ファクシミリデータに基づいて表示用データを作成する表示用データ作成手段を備え、前記表示制御手段は、前記進捗情報受信手段により受信された進捗情報に基づいて、前記表示用データに基づいて表示される画像のうち、ファクシミリデータ送信中の部分を、他の部分と異なる態様で前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0021】
更に、請求項15に記載の発明は、請求項10〜14のいずれかに記載の通信システムにおいて、前記通信装置は、複数台の読取装置と通信可能であり、前記データ受信手段は、前記複数台の読取装置のうち、前記ファクシミリデータの送信元装置を識別可能な識別情報を当該送信元装置から受信し、前記進捗情報送信手段は、前記識別情報から前記送信元装置を特定し、当該送信元装置へ前記進捗情報を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の発明によれば、読取装置で原稿が読み取られ作成されたファクシミリデータが、読取装置と通信可能な通信装置を経由して送信される場合において、ファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を通信装置が送信するタイミングを示すタイミング情報に基づいて、進捗情報を通信装置から受信する。そして、その進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信中の進捗状況を、読取装置の表示部に表示させることにより、読取装置において、ユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況を認識させることができる。
【0023】
また、請求項2に記載の発明は、ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、その所定の割合と、が対応付けて記憶された進捗度テーブルを作成して通信装置へ送信し、進捗度テーブルに基づき送信される進捗情報を通信装置から受信する。これにより、通信装置におけるファクシミリデータ送信の進捗情報として、ファクシミリデータに基づく画像がどの部分まで送信されたかを特定することができる。
【0024】
また、請求項3に記載の発明は、1ページ分のファクシミリデータに基づくページ画像のうち所定の割合のページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、その所定の割合と、ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルをページ毎に作成する。そして、ページ番号と進捗情報としての所定の割合とを対応付けて通信装置から受信する。これにより、送信中のファクシミリデータのページ番号を容易に特定することができる。
【0025】
また、請求項4および請求項13に記載の発明は、ファクシミリデータにおける所定の割合を設定可能とすることにより、各々のファクシミリデータについて、ユーザにより設定された所望の割合に基づいて、ファクシミリデータ送信中の進捗状況をユーザに認識させることができる。
【0026】
また、請求項5および請求項14に記載の発明は、表示用データに基づいて表示される画像のうち、進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信中の部分を、他の部分と異なる態様で表示部に表示させることにより、ユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況をより容易に認識させることができる。
【0027】
また、請求項6に記載の発明は、読取装置から取得したファクシミリデータが、読取装置と通信可能な通信装置を経由してファクシミリデータ送信される場合において、ファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を読取装置へ送信するタイミングを示すタイミング情報に基づいて、進捗情報を読取装置へ送信することにより、ファクシミリデータ送信中の進捗状況を読取装置の表示部に表示させることができる。よって、読取装置において、ユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況を認識させることができる。
【0028】
また、請求項7に記載の発明は、ファクシミリデータのうち送信が完了したファクシミリデータ量が、進捗度テーブルに記憶されたファクシミリデータ量に一致することを条件として、当該ファクシミリデータ量に対応する割合を進捗情報として取得する。これにより、通信装置におけるファクシミリデータ送信の進捗情報として、送信が完了されたデータがファクシミリデータに対して占める割合、すなわち、ファクシミリデータに基づく画像がどの部分まで送信されたかを読取装置に通知することができる。
【0029】
また、請求項8に記載の発明は、進捗度テーブルがファクシミリデータのページ毎に形成され、1つの進捗度テーブルに対して少なくとも1つの進捗情報をページ番号に対応付けて読取装置へ送信することにより、送信されたページを確実に読取装置の表示部に表示させることができる。これにより、例えば、読取装置と通信装置との通信が切断され、当該通信の切断中に1ページ分のファクシミリデータが送信された場合であっても、当該通信が再開されたことを条件として、当該通信の切断中に送信されたファクシミリデータのページ画像を読取装置の表示部に表示させることができる。よって、当該通信の切断中におけるファクシミリデータの送信をユーザに認識させることができる。
【0030】
また、請求項9および請求項15に記載の発明は、ファクシミリデータの送信元装置を識別可能な識別情報を受信することにより、通信装置が複数台の読取装置と通信する場合であっても、受信した識別情報により進捗情報の送信先を容易に特定することができる。
【0031】
また、請求項10に記載の発明は、読取装置で原稿が読み取られ作成されたファクシミリデータが、読取装置と通信可能な通信装置を経由して送信される場合において、通信装置は、通信装置がファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を読取装置へ送信するタイミングを示すタイミング情報に基づいて、通信装置から進捗情報を受信する。そして、読取装置は、受信した進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信中の進捗状況を表示部に表示する。これにより、読取装置において、ユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況を認識させることができる。
【0032】
また、請求項11に記載の発明は、読取装置において、ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、その所定の割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブルが通信装置へ送信される。そして、通信装置において、ファクシミリデータのうち送信が完了したファクシミリデータ量が、進捗度テーブルに記憶されたファクシミリデータ量に一致することを条件として、当該ファクシミリデータ量に対応する割合を進捗情報として読取装置へ送信される。これにより、通信装置におけるファクシミリデータ送信の進捗情報として、ファクシミリデータに基づく画像がどの部分まで送信されたかを特定することができる。
【0033】
さらに、請求項12に記載の発明は、読取装置において、1ページ分のファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、その所定の割合と、ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルがページ毎に作成される。そして、通信装置において、読取装置から受信した進捗度テーブルのうち、1つの進捗度テーブルに対して少なくとも1つの進捗情報をページ番号に対応付けて読取装置へ送信される。これにより、送信されたページを確実に読取装置の表示部に表示させることができる。これにより、例えば、読取装置と通信装置との通信が切断され、当該通信の切断中に1ページ分のファクシミリデータが送信された場合であっても、当該通信が再開されたことを条件として、当該通信の切断中に送信されたファクシミリデータのページ画像を読取装置の表示部に表示させることができる。よって、当該通信の切断中におけるファクシミリデータの送信をユーザに認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施形態の通信システムを示すブロック図である。
【図2】進捗度テーブルの一例を示す図である。
【図3】読取装置の表示部における進捗度の表示例を示す図である。
【図4】読取装置における進捗度表示処理を示すフローチャートである。
【図5】通信BOXにおける進捗度表示処理を示すフローチャートである。
【図6】読取装置における進捗度テーブル作成処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態では、通信装置として、2台の読取装置30、50と通信可能な通信BOX10を例に挙げて説明する。
【0036】
<システムの構成>
本実施形態の通信システム1について、図1を参照して説明する。通信システム1は、公衆電話回線網(PSTN)4(本発明の通信回線に相当)により外部ファクシミリ装置3と通信可能な通信BOX10と、通信BOX10と無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)により無線通信可能に接続された読取装置30、50とを備える。なお、通信BOX10と読取装置30、50との接続方法は、無線LANに限定されるものではなく、有線LAN、USB接続、またはパラレル接続であってもよい。
【0037】
以下、各装置の構成を説明する。まず、通信BOX10について説明する。通信BOX10は、PSTN4に接続されたNCU(Network Control Unit)11と、NCU11を通じて外部ファクシミリ装置3とファクシミリ通信可能なモデム12と、無線LANを構成する各ノードと無線通信可能な通信インターフェースであるWLAN通信部14と、記憶部16と、操作部17と、液晶ディスプレイ等で構成されている表示部19と、制御部20とを備える。
【0038】
記憶部16は、例えば、ハードディスクまたは不揮発性のメモリ(EEPROM)で構成されており、各種データを記憶する。操作部17は、操作キー群を備えており、ユーザ操作可能な入力インターフェースとしての機能を実行する。
【0039】
制御部20は、CPU21と、CPU21が実行する各種プログラムを記憶するROM23と、プログラム実行時に作業領域として使用されるRAM25とを備える。RAM25は、PSTN4を介して受信したファクシミリデータ等を一時的に記憶する。
【0040】
次に、読取装置30について説明する。読取装置30は、記憶部31と、通信BOX10が備えるWLAN通信部14と同等の通信インターフェースであって通信BOX10と無線LANにより通信可能なWLAN通信部34と、ファクシミリデータ送信する原稿等を読み取る読取部35(本発明の読取手段に相当)と、外部ファクシミリ装置3から受信したファクシミリデータ等を印刷する印刷部36と、操作部37と、液晶ディスプレイ等で構成される表示部39と、制御部40とを備える。
【0041】
記憶部31は、例えば、ハードディスクまたは不揮発性のメモリ(EEPROM)で構成されている。記憶部31は、ファクシミリデータ(FAXデータ)32と、進捗度テーブル33と、識別ID(本発明の識別情報に相当)38とを記憶している。FAXデータ32は、読取部35で読み取られた、ファクシミリデータ送信する原稿の画像データが、MH(Modified Huffman)方式、MR(Modified READ)方式、または、MMR(Modified Modified READ)方式で圧縮符号化されたデータとして、記憶部31に記憶されている。識別ID38は、読取装置30を識別可能とする、例えば、英数字等で記載された文字列である。
【0042】
進捗度テーブル33は、図2に示すように、所定の割合(例えば、百分率等)で示される進捗度と、1ページ分のFAXデータ32に基づくページ画像のうち当該進捗度のページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量(FAXデータ量)と、ページ番号と、通信BOX10から読取装置30へ当該進捗度が通知されたか否かを示す通知情報とを対応付けて記憶したものである。ここで、1ページ分のFAXデータ32に基づくページ画像とは、1ページ分のFAXデータ32に対応する、ファクシミリデータ送信する原稿の1ページ分の画像である。本実施形態において、進捗度テーブル33は、原稿の画像データを圧縮符号化する処理と並行して、FAXデータ32のページ毎に作成され、例えば、図2(a)は、FAXデータ32の1ページ目における進捗度テーブル、図2(b)は、FAXデータ32の2ページ目における進捗度テーブルを示す。なお、進捗度テーブル33の作成方法については、後で詳細に説明する。また、本実施形態では、進捗度は、百分率で示し、通知情報は、通知済を「true」、未通知を「false」として示す。
【0043】
図1に示すように、操作部37は、方向キー、文字入力が可能なテンキーボードおよび確定ボタン等により構成され、例えば、ユーザによる進捗度の入力等、各種指令の入力インターフェースとしての機能を実現する。
【0044】
制御部40は、CPU41と、CPU41が実行する各種プログラムを記憶するROM43と、CPU41によるプログラム実行時に作業領域として使用されるRAM45とを備える。
【0045】
次に、読取装置50について説明する。なお、読取装置50は、読取装置30と同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。読取装置50は、記憶部51と、WLAN通信部54と、読取部55(本発明の読取手段に相当)と、印刷部56と、操作部57と、表示部59と、制御部40とを備える。
【0046】
記憶部51は、ファクシミリデータ(FAXデータ)52と、進捗度テーブル53と、識別ID58(本発明の識別情報に相当)とを記憶している。FAXデータ52は、読取部55で読み取られた、ファクシミリデータ送信する原稿の画像データが、読取装置30におけるFAXデータ32と同様の形式で圧縮されて、記憶部51に記憶される。識別ID58は、読取装置50を識別可能とする、例えば、英数字等で記載された文字列である。
【0047】
進捗度テーブル53は、読取装置30における進捗度テーブル33と同様に構成されており、所定の割合(例えば、百分率等)で示される進捗度と、1ページ分のFAXデータ52に基づくページ画像のうち当該進捗度のページ画像を表示するために必要なFAXデータ量と、ページ番号と、通信BOX10から読取装置50へ当該進捗度が通知されたか否かを示す通知情報(例えば、通知済を「true」、未通知を「false」と示す等)とを対応付けて記憶したものである。本実施形態において、進捗度テーブル53は、原稿の画像データを圧縮符号化する処理と並行して、FAXデータ52のページ毎に作成される。
【0048】
制御部60は、CPU61と、CPU61が実行する各種プログラムを記憶するROM63と、CPU61によるプログラム実行時に作業領域として使用されるRAM65とを備える。なお、制御部60は、制御部40と同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。
【0049】
なお、進捗度テーブル33、53の構成は、これに限定されるものではなく、少なくとも、所定の割合で示される進捗度と、1ページ分のFAXデータ32、52に基づくページ画像のうち当該進捗度のページ画像を表示するために必要なFAXデータ量とを対応付けて記憶したものであれば、種々の形態を採用することができる。
【0050】
また、進捗度テーブル33、53は、FAXデータ32、52のページ毎に作成されるのではなく、FAXデータ32、52の各々に対して1つの進捗度テーブル33、53が作成される構成としてもよい。この場合における進捗度は、複数ページから構成されるFAXデータにおいて、1ページ分のFAXデータに基づくページ画像に対して占める割合ではなく、複数ページ分のFAXデータに基づく画像に対して占める割合である。また、この場合におけるFAXデータ量は、1ページ分のFAXデータに基づくページ画像ではなく、複数ページ分のFAXデータに基づく画像のうち、当該進捗度の画像を表示するために必要なデータ量である。更に、通知情報は、「true/false」に限定されるものではなく、例えば、「○/×」等、通知したか否かを判断できるものであれば、種々の形態を採用することができる。
【0051】
<進捗度表示処理>
次に、本実施形態の進捗度表示処理について、図2〜図5を参照して詳細に説明する。本実施形態において、通信BOX10が、読取装置30から送信される送信指示に基づいて、外部ファクシミリ装置3へファクシミリデータ送信を行う場合を想定する。また、本実施形態において、読取装置30から通信BOX10を経由して外部ファクシミリ装置3へ送信されるFAXデータ32は、2ページから構成されているとし、このFAXデータ32に対応する進捗度テーブル33として、図2に示す進捗度テーブル33を例に挙げて説明する。
【0052】
まず、読取装置30における処理について、図2および図3を参照し、図4の読取装置30における進捗度表示処理を示すフローチャートに従って、詳細に説明する。この読取装置30における進捗度表示処理は、CPU41が、ユーザにより操作部37から入力されたファクシミリデータ送信における送信指示を通信BOX10へ送信することを条件として開始される。
【0053】
CPU41は、図4のS400において、FAXデータ32と当該FAXデータ32に対応する進捗度テーブル33と識別ID38と当該FAXデータ32の送信条件とを、通信BOX10へ送信する。ここで、送信条件とは、例えば、送信先番号、モノクロ/カラー送信、片面/両面送信、画質等の条件である。また、S400で送信するFAXデータ32は、読取部35で読み取られ、MH方式、MR方式、または、MMR方式で圧縮符号化されて記憶部31に記憶されているものである。
【0054】
次に、CPU41は、S400で通信BOX10へ送信したFAXデータ32に基づいて表示用データを作成し、RAM45に記憶する(S402)。ここで、表示用データは、FAXデータ32に対応する原稿の画像データの解像度より低い解像度の画像データであり、例えば、FAXデータ32が復元(デコード)された画像データを、縮小した画像データ等である。なお、本実施形態では、表示用データはFAXデータ32のページ毎に作成される。また、本実施形態において、表示用データはRAM45に記憶されるが、記憶部31に記憶されていてもよい。
【0055】
CPU41は、S404において、通信BOX10からS400で送信した送信条件に基づいてファクシミリデータ送信が開始されたことを示す送信開始情報を受信したか否かを判断し、送信開始情報を受信していないと判断された場合(S404:NO)、送信開始情報を受信するまでS404の処理を繰り返す。一方、送信開始情報を受信したと判断された場合、CPU41は、FAXデータ32の1ページ目に対応する進捗度テーブル33(図2(a)参照)を記憶部31から読み出し(S406)、FAXデータ32の1ページ目の表示用データに基づいて表示される表示画像を表示部39に表示する(S408)。ここで、本実施形態では、送信先番号、送信先名称、画質、ページ番号を、表示画像とともに表示部39に表示させる。なお、表示部39に表示させる項目はこれに限定されるものではなく、少なくとも表示画像が表示されれば、種々の形態を採用することができる。
【0056】
CPU41は、1ページ目のFAXデータ32に基づくページ画像のうち、S406で読み出した進捗度テーブル33の第1行目の進捗度に相当する領域に対応する、表示画像の画像領域を、送信中領域として、表示画像に合成して表示する(S410)。ここで、所定のページ(例えば、1ページ目)のFAXデータに基づくページ画像のうち、進捗度テーブル33の所定の進捗度(例えば、第1行目の進捗度)に相当する領域とは、当該ページのFAXデータ32に対応する原稿のページ画像のうち、当該ページにおけるFAXデータ32の送信の開始位置を起点として、進捗度テーブルの当該進捗度に相当する画像領域である。なお、本実施形態において、FAXデータ32の送信の開始位置は各ページの原稿の画像データの左上端に相当する位置とし、また、当該画像データにおいて、左上端から右方向へ順に送信される。
【0057】
すなわち、本実施形態では、図3(a)に示すように、1ページ目の表示画像のうち、FAXデータ32の送信の開始位置に対応する位置(送信開始位置)800を起点として、図2(a)に示す進捗度テーブル33の第1行目の進捗度25%に相当する画像領域(左斜線部分)を、送信中領域81として表示画像に合成して表示する。
【0058】
次に、CPU41は、図4のS411において、通信BOX10から進捗度とページ番号を受信したか否かを判断し、受信していないと判断された場合(S411:NO)、S413の処理へ移行する。一方、進捗度とページ番号を受信したと判断された場合(S411:YES)、CPU41は、受信した進捗度とページ番号とを対応付けてRAM45に記憶する(S412)。
【0059】
そして、CPU41は、S413において、RAM45に進捗度が記憶されているか否かを判断し、RAM45に進捗度が記憶されていないと判断された場合(S413:NO)、S411の処理へ移行する。一方、RAM45に進捗度が記憶されていると判断された場合(S413:YES)、CPU41は、RAM45に記憶されている進捗度のうち、最小の進捗度を取得する(S414)。ここで、最小の進捗度とは、進捗度に対応するページ番号が最も小さい進捗度のうち、進捗度を示す割合が最小のものである。本実施形態において、S414で最小の進捗度として取得された進捗度はRAM45から削除される。
【0060】
なお、本実施形態では、通信BOX10と読取装置30との間の無線通信が切断されているために、1つの進捗度テーブル33に示される全ての進捗度を通信BOX10から受信できなかった場合、当該無線通信が接続されたことを条件として、当該進捗度テーブル33に示される複数の進捗度のうち、少なくとも1つを通信BOX10から受信する。この時、ファクシミリデータ送信の進捗状況が、当該進捗度テーブル33に対応するページの次のページの進捗度テーブル33に示される進捗度に相当する場合、次のページの進捗度テーブル33に示される進捗度と、受信できなかった進捗度とを一緒に通信BOX10から受信する。この場合は、複数の進捗度が受信されてRAM45に記憶されるため(S411〜S412)、S414において、RAM45に記憶された複数の進捗度のうち、最小の進捗度が取得される。
【0061】
次に、CPU41は、S414で取得した進捗度に対応するページ番号と、表示部39に表示されている表示画像のページ番号とが一致するか否かを判断する(S415)。判断の結果、ページ番号が一致しない場合(S415:NO)、CPU41は、S424の処理へ移行する。ここで、S414で取得した進捗度に対応するページ番号と、表示部39で表示されている表示画像のページ番号とが一致しない場合とは、例えば、WLAN通信部14、34による通信BOX10と読取装置30との間の無線通信が切断されたために、1ページ目の進捗度のうち、進捗度「100%」が受信されず、その後、当該無線通信が再度接続され、2ページ目の進捗度(例えば、「25%」等)が受信された場合等である。
【0062】
一方、通信BOX10から受信したページ番号と、表示部39に表示されている表示画像のページ番号とが一致すると判断された場合(S415:YES)、CPU41は、進捗度に基づいて送信済領域を表示する(S416)。すなわち、図3(b)に示すように、CPU41は、進捗度テーブル33(図2(a)参照)に基づいて、表示中の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として、S414で取得した進捗度に相当する画像領域を、送信済領域82(右斜線部分)として、表示画像に合成して表示する。
【0063】
次に、CPU41は、S418において、S414で取得した進捗度が100%であるか否かを判断し、取得した進捗度が100%でない場合(S418:NO)、進捗度に基づいて送信中領域を表示し(S420)、S413の処理へ移行する。具体的には、図3(b)に示すように、CPU41は、図2(a)に示す進捗度テーブル33に基づいて、表示中の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として、S414で取得した進捗度の次の行の進捗度に相当する画像領域のうち、送信済領域を除く画像領域を、送信中領域81(左斜線部分)として、送信済領域82と一緒に、表示画像に合成して表示する。なお、本実施形態において、未送信領域80と送信中領域81と送信済領域82とが異なる態様で表示画像に合成される。
【0064】
CPU41は、図4のS418の判断の結果、S414で取得した進捗度が100%である場合(S418:YES)、通信BOX10からファクシミリデータ送信の終了を示す送信完了情報を受信したか否かを判断し(S422)、送信完了情報を受信したと判断された場合(S422:YES)、本処理を終了する。
【0065】
一方、通信BOX10から送信完了情報を受信していないと判断された場合(S422:NO)、通信BOX10から外部ファクシミリ装置3へ送信されているFAXデータ32に次のページがあるか否かを判断する(S424)。ここで、次のページがあるか否かは、記憶部31に記憶された進捗度テーブル33のうち、次のページに対応する進捗度テーブル33があるか否か、または、S402で作成された表示用データのうち、次のページの表示用データがあるか否かにより判断される。そして、次のページがないと判断された場合(S424:NO)、CPU41は、S422に戻り、S422〜S424の処理を繰り返す。
【0066】
一方、次のページがあると判断された場合(S424:YES)、CPU41は、記憶部31から次のページに対応する進捗度テーブル33を読み出す(S426)。そして、CPU41は、RAM45に記憶された次のページの表示用データに基づいて表示される表示画像を表示部39に表示し(S428)、S410の処理へ移行する。なお、S428において、次のページの表示用データに基づいて表示される表示画像は、S408の1ページ目の表示用データに基づいて表示される表示画像の場合と同様にして表示される。
【0067】
ここで、本実施形態の表示部39における進捗度の表示例を具体的に説明する。図3は、読取装置30の表示部39における進捗度の表示例を示す図であり、(a)は図4のS410における表示例、(b)は進捗度「25%」、(c)は進捗度「50%」、(d)は進捗度「75%」、がページ番号「1」と対応付けられてS414で最小の進捗度として取得された場合の図4のS420における表示例を示す。なお、図3(a)〜(d)において、表示部39の中に示された太字「A」は、原稿の内容の一例である。
【0068】
本実施形態では、図3に示すように、表示部39の右側に、ファクシミリ通信における状態、送信先番号、送信先名称、画質、ページ番号等が表示され、左側に、未送信領域80、送信中領域81、送信済領域82を識別可能に示された、表示用データに基づいて表示される表示画像が表示される。
【0069】
また、本実施形態では、図4のS411において、通信BOX10から進捗度「25%」とページ番号「1」を受信し、S412〜S420の処理を行い、以降、S411において、進捗度「50%」、「75%」、「100%」を、それぞれページ番号「1」と一緒に、順に受信し、受信した順に、それぞれS412〜S420の処理を行う場合を想定する。なお、本実施形態において、通信BOX10から進捗度「25%」とページ番号「1」を受信した際に、RAM45に記憶されている進捗度は無いものとする。
【0070】
まず、図3(a)に示すように、図4のS410において、1ページ目の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として、進捗度テーブル33(図2(a)参照)の第1行目の進捗度25%に相当する画像領域が送信中領域81(左斜線部分)として、未送信領域80と異なる態様で、境界を接するように表示画像に合成されて表示される。
【0071】
次に、図4のS411において、通信BOX10から進捗度「25%」とページ番号「1」を受信し、S412〜S413の処理を行い、S414において、最小の進捗度としてS411で受信した進捗度を取得する。そして、表示画像のページ番号は「1」であり(S415:YES)、また、取得した進捗度は100%でないため(S418:NO)、進捗度「25%」に基づいて送信済領域82および送信中領域81が表示部39に表示される。
【0072】
すなわち、図3(b)に示すように、表示部39に表示中の1ページ目の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として進捗度25%に相当する画像領域が送信済領域82(右斜線部分)として、表示画像に合成されて表示される。また、1ページ目の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として、進捗度テーブル33(図2(a)参照)のうち、受信した進捗度25%の次の行の進捗度50%に相当する画像領域から、送信済領域82を除いた画像領域が送信中領域81(左斜線部分)として、表示画像に合成されて表示される。なお、本実施形態において、送信済領域82と送信中領域81と未送信領域80とがそれぞれ異なる態様で境界を接するように表示される。
【0073】
そして、再び図4のS411に戻り、通信BOX10から進捗度「50%」とページ番号「1」を受信し、S412〜S413の処理を行い、S414において、最小の進捗度としてS411で受信した進捗度を取得する。そして、表示画像のページ番号は「1」であり(S415:YES)、また、取得した進捗度は100%でないため(S418:NO)、進捗度「50%」に基づいて送信済領域82および送信中領域81が表示部39に表示される。
【0074】
すなわち、図3(c)に示すように、1ページ目の表示画像のうち、送信開始位置800を起点とする進捗度50%に相当する画像領域が送信済領域82(右斜線部分)として、表示画像に合成されて表示される。また、1ページ目の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として、進捗度テーブル33(図2(a)参照)のうち、受信した進捗度50%の次の行の進捗度75%に相当する画像領域から、送信済領域82を除いた画像領域が送信中領域81(左斜線部分)として、表示画像に合成されて表示される。
【0075】
さらに、再び図4のS411に戻り、通信BOX10から進捗度「75%」とページ番号「1」を受信し、S412〜S413の処理を行い、S414において、最小の進捗度としてS411で受信した進捗度を取得する。そして、表示画像のページ番号は「1」であり(S415:YES)、また、取得した進捗度は100%でないため(S418:NO)、進捗度「75%」に基づいて送信済領域82および送信中領域81が表示部39に表示される。
【0076】
すなわち、図3(d)に示すように、1ページ目の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として、進捗度75%に相当する画像領域が送信済領域82(右斜線部分)として、表示画像に合成されて表示される。また、1ページ目の表示画像のうち、送信開始位置800を起点として、進捗度テーブル33(図2(a)参照)のうち、受信した進捗度75%の次の行の進捗度100%に相当する画像領域から、送信済領域82を除いた画像領域が送信中領域81(左斜線部分)として、表示画像に合成されて表示される。
【0077】
そして、再び図4のS411に戻り、通信BOX10から進捗度「100%」とページ番号「1」を受信し、S412〜S413の処理を行い、S414において、最小の進捗度としてS411で受信した進捗度を取得する。そして、S415〜S416の処理後、S418において、取得した進捗度が100%であるため(S418:YES)、S422の処理に移行する。
【0078】
本実施形態において、FAXデータ32は2ページから構成されているので、次のページに対応する進捗度テーブル33を読み出し(S426)、次のページの表示用データに基づいて表示される表示画像を表示部39に表示して(S428)、1ページ目と同様に、図3(a)〜(d)のように表示画像が遷移して表示される。
【0079】
また、本実施形態では、S411において、通信BOX10から複数の進捗度を受信した場合、受信した全ての進捗度を、各々の進捗度に対応するページ番号と対応付けてRAM45に記憶する。
【0080】
次に、通信BOX10における処理について、図2を参照し、図5の通信BOX10における進捗度表示処理を示すフローチャートに従って、詳細に説明する。通信BOX10における進捗度表示処理は、CPU21が、ユーザにより読取装置30の操作部37から入力されたファクシミリデータ送信における送信指示を読取装置30から受信することを条件として開始される。
【0081】
CPU21は、図5のS500において、FAXデータ32と当該FAXデータ32に対応する進捗度テーブル33と識別ID38と当該FAXデータ32の送信条件とを、読取装置30から受信し、RAM25に記憶する。
【0082】
次に、CPU21は、S500で受信した進捗度テーブル33のうち、FAXデータ32の1ページ目に対応する進捗度テーブル33(図2(a)参照)の第1行目にフラグを立てる(S504)。そして、CPU21は、外部ファクシミリ装置3へのファクシミリデータ送信を開始する(S506)。具体的には、CPU21は、ファクシミリデータ送信であることを通知するCNG信号(コーリングトーン信号)を、PSTN4を介して外部ファクシミリ装置3へ送信し、その後、ファクシミリ自動受信を通知するCED信号(被呼局識別信号)を受信する。そして、外部ファクシミリ装置3による能力通知や、通信BOXによる通信モードの指示等を示す種々の信号を、PSTN4を介して送受信することにより、外部ファクシミリ装置3へのファクシミリデータ送信が開始される。
【0083】
S508において、CPU21は、S500で受信した送信条件に基づいてファクシミリデータ送信が開始されたことを示す送信開始情報を、S500で受信した識別IDに対応する読取装置へ通知する。すなわち、本実施形態において、CPU21は、読取装置30へ送信開始情報を通知する。そして、CPU21は、PSTN4を介して外部ファクシミリ装置3へ送信が完了したFAXデータ32のデータ量を取得し、当該データ量が、進捗度テーブル33におけるS504でフラグを立てた位置のFAXデータ量に一致するか否かを判断する(S510)。例えば、図2(a)の進捗度テーブル33において、第1行目にフラグがある場合、CPU21は、送信が完了したFAXデータ32のデータ量が、第1行目のFAXデータ量「100キロバイト(kB)」に一致するか否かを判断する。送信が完了したFAXデータ32のデータ量がフラグの位置のFAXデータ量に一致しないと判断された場合(S510:NO)、CPU21は、一致すると判断されるまでS510の処理を繰り返す。
【0084】
一方、送信完了したFAXデータ32のデータ量が、進捗度テーブル33におけるフラグの位置のFAXデータ量に一致すると判断された場合(S510:YES)、CPU21は、進捗度テーブル33のフラグの位置に対応する進捗度とページ番号とを、S500で受信した識別IDに対応する読取装置へ送信する(S512)。すなわち、本実施形態において、CPU21は、当該進捗度とページ番号とを読取装置30へ送信する。例えば、図2(a)の進捗度テーブル33において、第1行目にフラグがある場合、CPU21は、第1行目の進捗度「25%」とページ番号「1」とを読取装置30へ送信する。
【0085】
そして、CPU21は、S512で進捗度とページ番号とを読取装置30へ送信できたか否かを判断し(S514)、送信できなかったと判断された場合(S514:NO)、S518の処理へ移行する。ここで、進捗度とページ番号とを読取装置30へ送信できない場合とは、例えば、WLAN通信部14、34による通信BOX10と読取装置30との間の無線通信が切断されている場合である。
【0086】
一方、進捗度とページ番号とを読取装置30へ送信できたと判断された場合(S514:YES)、CPU21は、S512で送信した進捗度を読取装置30へ通知済として、進捗度テーブル33の通知情報を更新する(S516)。すなわち、図2(a)の進捗度テーブル33において、S512において進捗度「25%」を読取装置30へ送信した場合、CPU21は、進捗度「25%」に対応する第1行目の通知情報を「false」から「true」へ変更する。
【0087】
次に、CPU21は、S512で送信した進捗度が100%であるか否かを判断し(S518)、送信した進捗度が100%でない場合(S518:NO)、進捗度テーブル33に立てられたフラグの位置を次の行に移行し(S520)、S510の処理へ戻る。そして、S518において、読取装置30へ進捗度「100%」を送信したと判断されるまでS510〜S520の処理を繰り返す。
【0088】
一方、S512で送信した進捗度が100%である場合(S518:YES)、CPU21は、外部ファクシミリ装置3へ送信されているFAXデータ32に次のページがあるか否かを判断する(S522)。次のページがあると判断された場合(S522:YES)、CPU21は、次のページに対応する進捗度テーブル33をRAM25から読み出し(S524)、S504の処理へ戻り、S522において、次のページがないと判断されるまで、S504〜S524の処理を繰り返す。
【0089】
一方、外部ファクシミリ装置3へ送信されているFAXデータ32に次のページがないと判断された場合(S522:NO)、CPU21は、ファクシミリデータ送信の終了を示す送信完了情報を、S500で受信した識別IDに対応する読取装置へ送信し(S526)、本処理を終了する。すなわち、本実施形態において、CPU21は、送信完了情報を読取装置30へ送信して、本処理を終了する。
【0090】
なお、本実施形態において、S512で読取装置30へ送信する進捗度は、少なくとも進捗度テーブル33のフラグの位置に対応する進捗度を含むものであれば、種々の形態を採用することができる。
【0091】
例えば、S512で進捗度とページ番号を読取装置30へ送信する際、進捗度テーブル33のうち、フラグの位置の進捗度より小さく、かつ、未通知の進捗度がある場合、フラグの位置の進捗度より小さく、かつ、未通知の進捗度を、フラグの位置の進捗度と一緒に読取装置30へ送信してもよい。ここで、フラグの位置の進捗度より小さく、かつ、未通知の進捗度がある場合とは、例えば、S514で進捗度とページ番号とを読取装置30へ送信できなかったと判断された場合である。また、進捗度テーブル33のうち、フラグの位置の進捗度より小さく、かつ、未通知の進捗度とは、例えば、図2(b)の進捗度テーブル33において、フラグの位置が第3行目にある場合、第3行目の進捗度「75%」より小さく、かつ、通知情報が「false」である、第2行目の進捗度「50%」である。
【0092】
また、本実施形態では、通信BOX10と読取装置30との間の無線通信が切断されているために、進捗度テーブル33に示される全ての進捗度を読取装置30へ送信できなかった場合、当該無線通信が接続されたことを条件として、進捗度テーブル33に示される複数の進捗度のうち、少なくとも1つを読取装置30へ送信する。なお、進捗度テーブル33に示される全ての進捗度を読取装置30へ送信できなかった場合とは、読取装置30において、当該進捗度テーブル33に対応するページの進捗度を1つも受信していない場合であり、すなわち、ユーザが、読取装置30において、当該進捗度テーブルに対応するページのファクシミリデータ送信の進捗状況を認識できていない場合である。また、この場合、読取装置30へ送信する少なくとも1つの進捗度が、少なくとも進捗度「100%」を含むものであれば、そのページの全データを送信できたことをユーザに認識させることができるため、好適である。
【0093】
<進捗度テーブル作成処理>
次に本実施形態の進捗度テーブル作成処理について、図2を参照し、図6の読取装置30における進捗度テーブル作成処理を示すフローチャートに従って、詳細に説明する。本実施形態では、読取装置30が通信BOX10へ送信指示を送信する場合を想定する。すなわち、読取装置30において、読取部35で原稿が読み取られて作成されたFAXデータ32に対応する進捗度テーブル33が作成される場合を想定する。本実施形態は、ユーザによる操作部37の入力に基づいて、所望の進捗度を設定可能であり、設定された進捗度はRAM45に記憶される(本発明の設定手段に相当)。なお、本実施形態において、読取部35で読み取られたFAXデータ32は、2ページから構成され、FAXデータ32の各ページにおいて、進捗度「25%」、「50%」、「75%」が設定されているとし、このFAXデータ32に対応する進捗度テーブル33として、図2に示す進捗度テーブルを例に挙げて説明する。
【0094】
読取装置30における進捗度テーブル作成処理は、操作部37から送信条件が入力され、CPU41が、読取部35による原稿の読み取りを開始することを条件として開始される。
【0095】
CPU41は、図6のS600において、読取部35で読み取られた原稿の画像データをRAM45に記憶する。ここで、読取部35で読み取られた原稿の画像データは、読取部35における原稿の読取処理と並行して、随時、RAM45に記憶される。
【0096】
次に、CPU41は、S602において、原稿の1行(1ライン)分の画像データがRAM45に記憶されたか否かを判断する。RAM45に記憶されている画像データのデータ量が原稿の1行分に満たない場合(S602:NO)、CPU41は、S600の処理へ戻り、RAM45に原稿の1行分の画像データが記憶されるまでS600〜S602の処理を繰り返す。
【0097】
一方、RAM45に原稿の1行分の画像データが記憶されていると判断された場合(S602:YES)、CPU41は、RAM45に記憶された、原稿の1行分の画像データを圧縮してFAXデータ32を作成する(S604)。なお、本実施形態において、FAXデータ32は、画像データがMH方式、MR方式、または、MMR方式で、原稿1行分ずつ圧縮符号化されることにより作成される。
【0098】
次に、CPU41は、FAXデータ32の進捗度を演算する(S606)。すなわち、CPU41は、原稿の何行分の画像データが圧縮されたかに基づいて、S604で圧縮して作成されたFAXデータ32に相当する行数が原稿の1ページに占める割合を演算し、当該割合を進捗度として取得する。
【0099】
そして、CPU41は、S606で取得した進捗度が、予め設定された進捗度に達したか否かを判断する(S608)。すなわち、本実施形態では、進捗度として、「25%」、「50%」、「75%」が設定されているので、これらの進捗度のうち、S608で取得した進捗度と一致するものがあるか否かを判断する。設定された進捗度に達していないと判断された場合(S608:NO)、S600の処理へ戻る。
【0100】
一方、設定された進捗度に達したと判断された場合(S608:YES)、CPU41は、FAXデータ32のデータ量を取得する(S610)。そして、CPU41は、進捗度テーブル33に、FAXデータ32に対応するページ番号と、S610で取得したFAXデータ量と、S606で演算した進捗度とを、対応付けて記憶する。本実施形態では、例えば、FAXデータ32の1ページ目において、S606で進捗度「25%」、S610で「100kB」を取得した場合、図2(a)の進捗度テーブル33の第1行目に示すように、各種情報が対応付けて記憶される。なお、通知情報は、「false」として第1行目の各種情報に対応付けて記憶される。
【0101】
CPU41は、設定された全ての進捗度が、進捗度テーブル33に記憶済みであるか否かを判断し(S613)、設定された進捗度のうち、記憶されていない進捗度があると判断された場合(S613:NO)、S600の処理へ戻る。本実施形態において、設定された進捗度「25%」、「50%」、「75%」のうち、まずS612で「25%」がページ番号とFAXデータ量と対応付けて進捗度テーブル33に記憶される。そして、設定された進捗度のうち、進捗度テーブル33に記憶されていない進捗度があるので、S600〜S613の処理が繰り返され、「50%」、「75%」の順に、それぞれFAXデータ量とページ番号とを対応付けて、進捗度テーブル33に記憶される。
【0102】
一方、設定された全ての進捗度が進捗度テーブル33に記憶されていると判断された場合(S613:YES)、CPU41は、原稿の1ページ分の画像データが圧縮されたか否かを判断する(S614)。原稿の1ページ分の画像データが圧縮されていないと判断された場合(S614:NO)、原稿の1ページ分の画像データが圧縮されるまでS614の処理を繰り返す。
【0103】
一方、原稿の1ページ分の画像データが圧縮されたと判断された場合(S614:YES)、CPU41は、FAXデータ32のデータ量を取得する(S616)。
【0104】
そして、CPU41は、進捗度テーブル33に、FAXデータ32に対応するページ番号と、S616で取得したFAXデータ量と、進捗度「100%」とを、対応付けて記憶する(S618)。本実施形態では、例えば、FAXデータ32の1ページ目において、S616で「250kB」を取得した場合、図2(a)の進捗度テーブル33の第4行目に示すように、各種情報が対応付けて記憶される。なお、通知情報は、「false」として第4行目の各種情報に対応付けて記憶される。
【0105】
そして、CPU41は、FAXデータ32に対応するページの次のページに対応する画像データがあるか否かを判断し(S620)、次のページに対応する画像データがある場合(S620:YES)、S600の処理に戻る。一方、次のページに対応する画像データがない場合(S620:NO)、CPU41は本処理を終了する。
【0106】
本実施形態では、読取部35により読み取られた原稿の画像データは2ページから構成されているため、S620で2ページ目の画像データがあると判断され、S600の処理に戻り、S600〜S620の処理を繰り返すことにより、例えば、図2(b)のような2ページ目に対応する進捗度テーブル33を作成し、本処理を終了する。
【0107】
以上説明したように、読取装置30で原稿が読み取られて作成されたFAXデータ32が、読取装置30と通信可能な通信BOX10を経由して送信される場合において、通信BOX10は、ファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報(例えば、進捗度)を送信するタイミングを示す、タイミング情報(例えば、進捗度テーブル33)に基づいて、進捗情報を読取装置30へ送信する(図5のS512)。そして、読取装置30は、その進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信中の進捗状況を、表示部39に表示させる(図4のS416、S420)。これにより、読取装置30において、ユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況を認識させることができる。
【0108】
また、一般に、原稿を読み取ってFAXデータを作成し、PSTNを介して当該FAXデータを外部ファクシミリ装置へ送信するファクシミリ装置は、当該ファクシミリ装置に備えられたバスラインを介して、ファクシミリデータ送信の進捗情報を随時(例えば、FAXデータ1ライン毎等)取得することが可能である。一方、本実施形態のように、原稿を読み取ってFAXデータを作成する読取装置と無線通信可能な通信装置(例えば、通信BOX10)が、当該読取装置から受信したFAXデータをPSTNを介して外部ファクシミリ装置へ送信する構成において、当該進捗情報を通信装置から読取装置へ随時送信する場合、当該読取装置と当該通信装置との間の無線通信のトラフィックが増大する。これにより、当該無線通信の通信品質が低下するという問題が発生する。
【0109】
そこで、本実施形態では、読取装置30において、タイミング情報(例えば、進捗度テーブル33)を作成して通信BOX10へ送信し、通信BOX10において、当該タイミング情報に基づいて、進捗情報を読取装置30へ送信する(図5のS512)。これにより、原稿を読み取ってFAXデータを作成する読取装置30と無線通信可能な通信BOX10が、当該読取装置30から受信したFAXデータ32をPSTN4を介して外部ファクシミリ装置3へ送信する構成においても、読取装置30と通信BOX10との間の無線通信のトラフィックの増大を抑制しつつ、適切なタイミングでユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況を認識させることができる。
【0110】
また、読取装置30において、FAXデータ32に基づく画像のうち所定の割合の画像を表示するために必要なFAXデータ量と、その所定の割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブル33が作成され(図6)、通信BOX10へ送信される(図4のS400)。そして通信BOX10において、FAXデータ32のうち送信が完了したFAXデータ量が、進捗度テーブル33に記憶されたFAXデータ量に一致することを条件として、当該FAXデータ量に対応する割合を進捗度として読取装置30へ送信される(図5のS510〜S512)。これにより、通信BOX10におけるファクシミリデータ送信の進捗情報として、FAXデータ32に基づく画像がどの部分まで送信されたかを特定することができる。
【0111】
また、進捗度テーブル33は、1ページ分のFAXデータ32に基づくページ画像のうち所定の割合のページ画像を表示するために必要なFAXデータ量と、その所定の割合と、FAXデータ32のページ番号とが対応付けて記憶され、FAXデータ32のページ毎に作成される(図6)。そして、通信BOX10において、1つの進捗度テーブル33に対して少なくとも1つの進捗度をページ番号に対応付けて読取装置30へ送信することにより(図5のS512)、ファクシミリデータ送信されたページを確実に表示部39に表示させることができる。これにより、例えば、読取装置30と通信BOX10との無線通信が切断され、当該無線通信の切断中に1ページ分のFAXデータ32が送信された場合であっても、当該無線通信が再開されたことを条件として、当該無線通信の切断中に送信されたFAXデータ32のページ画像を表示部39に表示させることができる。よって、当該無線通信の切断中におけるFAXデータ32の送信をユーザに認識させることができる。
【0112】
また、FAXデータ32における所定の割合を進捗度として設定可能とすることにより、各々のFAXデータについて、ユーザにより操作部37から設定された所望の進捗度に基づいて、ファクシミリデータ送信中の進捗状況をユーザに認識させることができる。
【0113】
また、表示用データに基づいて表示される表示画像のうち、進捗度に基づいて、ファクシミリデータ送信中を示す送信中領域81を、他の部分と異なる態様で表示部39に表示させることにより(図4のS420)、ユーザにファクシミリデータ送信中の進捗状況をより容易に認識させることができる。
【0114】
さらに、通信BOX10は、FAXデータ32の送信元装置を識別可能な識別ID38を受信することにより(図5のS500)、通信BOX10が複数台の読取装置と通信する場合であっても、受信した識別ID38により進捗度の送信先を容易に特定することができる。
【0115】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の態様を採ることができる。
【0116】
本実施形態では、通信BOX10が、読取装置30からの送信指示に基づいて、外部ファクシミリ装置3へファクシミリデータ送信を行う場合を想定したが、これに限定されるものではなく、読取装置50からの送信指示に基づいて、外部ファクシミリ装置3へファクシミリデータ送信を行ってもよい。この場合、読取装置50における処理は、読取装置30における進捗度表示処理(図4参照)および進捗度テーブル作成処理(図6参照)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0117】
また、本実施形態の通信システム1は、通信BOX10と、2台の読取装置30、50とから構成されているが、これに限定されるものではなく、通信BOX10と、通信BOX10と通信可能な少なくとも1台以上の読取装置と、から構成された通信システムであれば、種々の形態を採用することができる。
【0118】
また、本実施形態では、読取装置30、50を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、PSTN4を介して外部ファクシミリ装置3へファクシミリ送信するファクシミリデータを作成し、通信BOX10へ当該ファクシミリデータを送信可能であり、外部ファクシミリ装置3からPSTN4を介して通信BOX10が受信したファクシミリデータを、通信BOX10から受信可能な装置であれば、種々の形態を採用することができる。
【0119】
また、本実施形態の進捗度表示処理(図4、図5参照)では、読取装置30は進捗度とページ番号を通信BOX10から受信しているが(図4のS411参照)、外部ファクシミリ装置3へ送信したFAXデータ32のデータ量とページ番号とを、通信BOX10から受信する構成としてもよい。この場合、読取装置30は、進捗度テーブル33に基づいて、通信BOX10から受信したデータ量に対応する進捗度を取得し、その進捗度に基づいて進捗状況を表示部39に表示することにより、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0120】
また、本実施形態では、読取装置30は進捗度テーブル33を通信BOX10へ送信しているが、外部ファクシミリ装置3へ送信したFAXデータ32のデータ量とページ番号を、通信BOX10から受信する構成とした場合において、読取装置30は、進捗度テーブルのうち、データ量とページ番号と通知情報のみが対応付けられて記憶されたテーブルを作成し、通信BOX10へ送信してもよい。
【0121】
また、本実施形態の進捗度テーブル作成手段(図6参照)において、進捗度テーブル33の進捗度は、予め、ユーザによる操作部37の入力に基づいて、ユーザ所望の進捗度が設定されているが、予め読取装置30で進捗度が設定されていてもよい。
【0122】
また、本実施形態では、FAXデータ32を復元した画像データに基づいて表示用データを作成しているが(図4のS402参照)、進捗度テーブル表示処理(図6参照)の際に、読取部35で読み取られた原稿の画像データを記憶部31に記憶しておき、当該画像データに基づいて表示用データを作成してもよい。
【0123】
さらに、本実施形態において、読取装置30の表示部39は、表示用データに基づいて表示される表示画像、ファクシミリ通信における状態、送信先番号、送信先名称、画質、ページ番号が表示される構成となっているが(図3参照)、表示部39の表示される項目や配置は、これに限定されるものではなく、少なくとも送信中領域が識別可能に示された表示画像を表示されるものであれば、種々の形態を採用することができる。
【0124】
なお、図4に示すフローチャートにおいて、S400は本発明のデータ送信手段およびタイミング情報送信手段、S402は本発明の表示用データ作成手段、S411は本発明の進捗情報受信手段、S416およびS420は本発明の表示制御手段に相当する。
【0125】
また、図5に示すフローチャートにおいて、S500は本発明のデータ受信手段およびタイミング情報受信手段、S506は本発明のファクシミリデータ送信手段、S510は本発明の判断手段、S512は本発明の進捗情報取得手段および進捗情報送信手段に相当する。
【0126】
また、図6に示すフローチャートにおいて、S604は本発明のファクシミリデータ作成手段、S610およびS616は本発明のデータ量取得手段、S612およびS618は本発明の進捗度テーブル作成手段に相当する。
【符号の説明】
【0127】
1 通信システム
3 外部ファクシミリ装置
4 公衆電話回線網(PSTN)
10 通信BOX
14、34、54 WLAN通信部
16、31、51 記憶部
17、37、57 操作部
19、39、59 表示部
21、41、61 CPU
25、45、65 RAM
30、50 読取装置
32、52 FAXデータ
33、53 進捗度テーブル
38、58 識別ID
80 未送信領域
81 送信中領域
82 送信済領域
800 送信開始位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信回線を介してファクシミリデータを外部装置に送信するファクシミリデータ送信手段と、前記ファクシミリデータ送信手段によるファクシミリデータ送信の進捗状況を示す進捗情報を他の装置へ送信する進捗情報送信手段と、を備えた通信装置と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を備えた読取装置であって、
原稿を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた原稿からファクシミリデータを作成するファクシミリデータ作成手段と、
前記ファクシミリデータ作成手段により作成されたファクシミリデータと、前記通信回線を介した当該ファクシミリデータの外部装置への送信指示とを、前記通信装置へ送信するデータ送信手段と、
前記送信指示に基づくファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を前記通信装置に送信させるタイミングを示すタイミング情報を、前記通信装置へ送信するタイミング情報送信手段と、
前記タイミング情報送信手段により送信したタイミング情報に基づいて、前記通信装置から送信される進捗情報を受信する進捗情報受信手段と、
前記進捗情報受信手段により受信した進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信の進捗状況を前記表示部へ表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする読取装置。
【請求項2】
前記ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の前記画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得するデータ量取得手段と、
前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを作成する進捗度テーブル作成手段と、を備え、
前記タイミング情報送信手段は、前記タイミング情報として前記進捗度テーブルを前記ファクシミリデータと関連付けて前記通信装置へ送信し、
前記進捗情報受信手段は、前記進捗度テーブルに記憶されたファクシミリデータ量分のファクシミリデータ送信が前記通信装置で行われたことを条件として前記通信装置から送信される、当該ファクシミリデータ量に対応付けられた前記所定の割合を前記進捗情報として、前記通信装置から受信することを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項3】
前記原稿は複数ページから構成され、前記ファクシミリデータ作成手段により作成されるファクシミリデータは複数ページから構成されており、
前記データ量取得手段は、1ページ分の前記ファクシミリデータに基づくページ画像のうち所定の割合の前記ページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得し、
前記進捗度テーブル作成手段は、前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合と、前記ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記ファクシミリデータのページ毎に作成し、
前記進捗情報受信手段は、前記所定の割合と、当該所定の割合に対応付けられたページ番号とを、前記進捗情報として受信することを特徴とする請求項2に記載の読取装置。
【請求項4】
前記所定の割合を設定可能な設定手段を備え、
前記データ量取得手段は、前記設定手段により設定された所定の割合に基づいて、当該進捗度に対応する前記ファクシミリデータ量を取得することを特徴とする請求項2または3に記載の読取装置。
【請求項5】
前記ファクシミリデータに基づいて表示用データを作成する表示用データ作成手段を備え、
前記表示制御手段は、前記進捗情報受信手段により受信された進捗情報に基づいて、前記表示用データに基づいて表示される画像のうち、ファクシミリデータ送信中の部分を、他の部分と異なる態様で前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の読取装置。
【請求項6】
他の装置から取得したファクシミリデータ送信の進捗状況を示す進捗情報を表示する表示部を有する読取装置と通信可能であり、通信回線を介してファクシミリデータを送信可能な通信装置であって、
前記読取装置からファクシミリデータと、前記通信回線を介した当該ファクシミリデータの外部装置への送信指示とを受信するデータ受信手段と、
前記送信指示に基づくファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を前記読取装置へ送信するタイミングを示すタイミング情報を、前記読取装置から受信するタイミング情報受信手段と、
前記送信指示に基づいて、前記ファクシミリデータを、前記通信回線を介して外部装置へ送信するファクシミリデータ送信手段と、
前記ファクシミリデータ送信手段におけるファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を取得する進捗情報取得手段と、
前記タイミング情報受信手段により受信したタイミング情報に基づいて、前記進捗情報を前記読取装置へ送信する進捗情報送信手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項7】
前記タイミング情報受信手段は、前記ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の前記画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、当該割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記タイミング情報として前記ファクシミリデータと関連付けて前記読取装置から受信し、
前記データ受信手段により受信したファクシミリデータのうち、前記ファクシミリデータ送信手段による送信が完了したファクシミリデータ量が、前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致するか否かを判断する判断手段を備え、
前記進捗情報取得手段は、前記判断手段により、送信が完了したファクシミリデータ量が、前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致したことを条件として、前記進捗度テーブルのうち、当該ファクシミリデータ量に対応付けられた前記所定の割合を前記進捗情報として取得することを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記ファクシミリデータは複数のページから構成されており、
前記タイミング情報受信手段は、1ページ分のファクシミリデータに基づくページ画像のうち所定の割合の前記ページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量と、当該割合と、前記ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記タイミング情報として前記ファクシミリデータに関連付けてページ毎に前記読取装置から受信し、
前記進捗情報送信手段は、前記進捗情報取得手段により取得された進捗情報のうち、1つの進捗度テーブルに対して少なくとも1つの進捗情報を、前記ページ番号に対応付けて前記読取装置へ送信することを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
複数台の読取装置と通信可能であり、
前記データ受信手段は、前記複数台の読取装置のうち、前記ファクシミリデータの送信元装置を識別可能な識別情報を当該送信元装置から受信し、
前記進捗情報送信手段は、前記識別情報から前記送信元装置を特定し、当該送信元装置へ前記進捗情報を送信することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の通信装置。
【請求項10】
通信回線を介してファクシミリデータを外部装置へ送信可能な通信装置と、当該通信装置と通信可能であり、各種情報を表示する表示部を備えた読取装置と、から構成される通信システムにおいて、
前記読取装置は、
原稿を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた原稿からファクシミリデータを作成するファクシミリデータ作成手段と、
前記ファクシミリデータ作成手段により作成されたファクシミリデータと、前記通信回線を介した当該ファクシミリデータの外部装置への送信指示とを、前記通信装置へ送信するデータ送信手段と、
前記送信指示に基づくファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を、前記通信装置に送信させるタイミングを示すタイミング情報を、前記通信装置へ送信するタイミング情報送信手段と、
前記通信装置から前記進捗情報を受信する進捗情報受信手段と、
前記進捗情報受信手段により受信した進捗情報に基づいて、ファクシミリデータ送信の進捗状況を前記表示部へ表示する表示制御手段と、
を備え、
前記通信装置は、
前記読取装置からファクシミリデータと、前記送信指示とを受信するデータ受信手段と、
前記読取装置から送信される前記タイミング情報を受信するタイミング情報受信手段と、
前記データ受信手段により受信した前記送信指示に基づいて、前記ファクシミリデータを前記通信回線を介して前記外部装置へ送信するファクシミリデータ送信手段と、
前記ファクシミリデータ送信手段におけるファクシミリデータ送信中の進捗状況を示す進捗情報を取得する進捗情報取得手段と、
前記タイミング情報受信手段により受信したタイミング情報に基づいて、前記進捗情報を前記読取装置へ送信する進捗情報送信手段と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項11】
前記読取装置は、
前記ファクシミリデータに基づく画像のうち所定の割合の前記画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得するデータ量取得手段と、
前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを作成する進捗度テーブル作成手段と、を備え、
前記タイミング情報送信手段は、前記タイミング情報として前記進捗度テーブルを前記ファクシミリデータと関連付けて前記通信装置へ送信し、
前記通信装置は
前記データ受信手段により受信したファクシミリデータのうち、前記ファクシミリデータ送信手段による送信が完了したファクシミリデータ量が、前記タイミング情報受信手段により前記タイミング情報として受信した前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致するか否かを判断する判断手段を更に備え、
前記進捗情報取得手段は、前記判断手段により、送信が完了したファクシミリデータ量が、前記進捗度テーブルに記憶されているファクシミリデータ量に一致したことを条件として、前記進捗度テーブルのうち、当該ファクシミリデータ量に対応付けられた前記所定の割合を前記進捗情報として取得することを特徴とする請求項10に記載の通信システム。
【請求項12】
前記原稿は複数ページから構成され、前記ファクシミリデータ作成手段により作成されるファクシミリデータは複数ページから構成されており、
前記データ量取得手段は、1ページ分の前記ファクシミリデータに基づくページ画像のうち所定の割合の前記ページ画像を表示するために必要なファクシミリデータ量を取得し、
前記進捗度テーブル作成手段は、前記データ量取得手段により取得されたファクシミリデータ量と、前記所定の割合と、前記ファクシミリデータのページ番号とが対応付けて記憶された進捗度テーブルを、前記ファクシミリデータのページ毎に作成し、
前記進捗情報送信手段は、前記進捗情報取得手段により取得された進捗情報のうち、1つの進捗度テーブルに対して少なくとも1つの進捗情報を、前記ページ番号に対応付けて前記読取装置へ送信することを特徴とする請求項11に記載の通信システム。
【請求項13】
前記読取装置は、前記所定の割合を設定可能な設定手段を更に備え、
前記データ量取得手段は、前記設定手段により設定された所定の割合に基づいて、前記ファクシミリデータ量を取得することを特徴とする請求項11または12に記載の通信システム。
【請求項14】
前記読取装置は、前記ファクシミリデータに基づいて表示用データを作成する表示用データ作成手段を備え、
前記表示制御手段は、前記進捗情報受信手段により受信された進捗情報に基づいて、前記表示用データに基づいて表示される画像のうち、ファクシミリデータ送信中の部分を、他の部分と異なる態様で前記表示部に表示させることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の通信システム。
【請求項15】
前記通信装置は、複数台の読取装置と通信可能であり、
前記データ受信手段は、前記複数台の読取装置のうち、前記ファクシミリデータの送信元装置を識別可能な識別情報を当該送信元装置から受信し、
前記進捗情報送信手段は、前記識別情報から前記送信元装置を特定し、当該送信元装置へ前記進捗情報を送信することを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−71687(P2011−71687A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220221(P2009−220221)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】