説明

調光蛍光灯およびその回路

【課題】調光蛍光灯および調光回路、特に、調光回路の埋め込まれた小型調光蛍光灯であって、その光感受性が容易に制御または調整され、それによって周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくくする。
【解決手段】調光蛍光灯において使用するための調光回路は、フィルタ・整流回路1と、周波数制御・共振回路2と、周辺明るさ信号標本化・制御回路4とを含む。有利には、周辺明るさ信号標本化・制御回路4は、集積回路を導入して調光回路の光感受性を正確に制御または調整し、調光回路のオン/オフ状態をスマートに制御する結果、調光回路の出力が周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は調光蛍光灯に関し、より詳細には、外部環境の明るさと、この蛍光灯に一体化した調光回路とに応じて自動的にオン・オフできる小型蛍光灯に関する。
【背景技術】
【0002】
環境保全およびエネルギー節約は一般の人々の関心が増大している問題であり、電灯エネルギーの低減は特に経済価値があり実施するのが実用的である。この目的のため、種々のエネルギー節約型調光ランプまたはスイッチが開発されてきた。例えば、下記特許文献1(中華人民共和国実用新案出願第87201531号)は、その調光組立体が変圧器とフォトレジスタとを含むエネルギー節約型電灯スイッチを開示した。下記特許文献2(中華人民共和国実用新案出願第87213593号)は、フォトレジスタとサイリスタとによってオンとオフに切り替えられる調光ランプを開示した。ところが、これらは両方とも、白熱灯での使用のみに適合されている。下記特許文献3(中華人民共和国実用新案出願第91216850号)は、基部、調光PCB、および透明カバーを含むエネルギー節約型調光蛍光灯であって、その調光回路が、直列に接続された調光スイッチ回路、駆動回路、および負荷回路を含む調光蛍光灯を開示した。調光スイッチ回路は、直列に接続された感光性半導体ダイオード、抵抗器、およびコンデンサを含む。駆動回路は、高電圧トランジスタのコレクタ端子とエミッタ端子間に接続されたコンデンサを含む。負荷回路は、ランプチューブに並列接続された抵抗器と、その並列になった対に直列接続された別の抵抗器とを含む。このような調光ランプは、特定の周辺の明るさの下でオン/オフ操作を実行するのに特別な感光性ダイオードを必要とし、また比較的高価な高電圧コンデンサおよびトランジスタを必要とする。さらに、大きさを合わせて作られた透明カバーは、その適切な作動を維持するために頻繁に掃除せねばならない。これに加えて、明るさおよび暗さの知覚は種々の応用例で異なっており、感光性への異なる規準または要件も存在するが、先行技術の調光ランプは、その感光性を要望に従って順応して制御または調整できないので、異なる状況で広範に使用することができない。さらに、ランプチューブは、取付け用の空間が非常に限定的である小型蛍光灯に置き換えられることがますます一般的になっているので、調光ランプは、その寸法およびその他の要因、例えばその中に採用されている部品等を考慮すると、この小型蛍光灯での使用に適合することができない。さらに、このような調光ランプおよびその他の調光ランプは周辺の明るさの突然の変化の影響も受けやすいので、例えば、このような調光ランプは、電光中、あるいは非常に強力な外部光源(例えば夜間に通過する車両のヘッドライト)により短期間に直接照射される間、突然で急激な外部環境の明るさの変化の影響下に繰り返してオフ/オンになることがある。
【0003】
【特許文献1】中華人民共和国実用新案出願第87201531号
【特許文献2】中華人民共和国実用新案出願第87213593号
【特許文献3】中華人民共和国実用新案出願第91216850号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、調光蛍光灯および調光回路、特に、調光回路の埋め込まれた小型調光蛍光灯であって、その光感受性が容易に制御または調整され、それによって周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくくなり、したがって種々の状況での使用に適合できる調光蛍光灯を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、上記の目的のために提供される本発明の技術的解決とは、調光蛍光灯ならびにその回路、特に小型調光蛍光灯およびこの小型調光蛍光灯と一体化したスマートな調光回路であり、これにより、その光感受性は容易に制御でき、それによって周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくくなる。調光回路は、AC電源に連結されたフィルタ・整流回路と、その入力端子がフィルタ・整流回路の出力端子に連結された周波数制御・共振回路と、その入力端子がフィルタ・整流回路の出力端子に連結されている一方、その出力端子が周波数制御・共振回路に連結されてその出力を制御し、これによって調光回路のオン/オフ状態を制御する周辺明るさ信号標本化・制御回路とを含み、この調光回路は、周辺明るさ信号標本化・制御回路が、有利には、集積回路を導入して調光回路の光感受性を正確に制御または調整し、調光回路のオン/オフ状態をスマートに制御する結果、調光回路の出力が周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくくなることを特徴としている。
【0006】
本発明の好適な実施形態によれば、周辺明るさ信号標本化・制御回路は、プログラマブル集積回路と、複数の抵抗器と、フォトレジスタと、ツェナーダイオードと、複数のコンデンサと、プログラマブル集積回路のそれぞれのピンに相応に連結されたトランジスタとを含む。好ましくは、プログラマブル集積回路は、PIC12F510、PIC12F675、PIC10F220、PIC10F222、またはその他任意の、より高度な、または機能的に等価な集積回路である。別法として、トランジスタはMOSFETである。
【0007】
好ましくは、本発明の好適な実施形態による周辺明るさ信号標本化・制御回路は、周辺の明るさを所定の間隔で連続的に検出し、その後、検出された値に基づいて、「入」、中間、「切」モードを含む3つの異なるモードで選択的に作動し、これによって調光回路のオン/オフ状態を相応に制御するように構成されている。好ましくは、いったん調光回路が電源に連結されると1〜10秒の応答遅れが出ることになり、この間、周辺の明るさが検出、分析、測定されて、調光回路のオン/オフ状態を相応に制御することが可能になる。
【0008】
好ましくは、周辺明るさ信号標本化・制御回路は、周辺の明るさが特定期間に下位レベル以下のままにされている間、「入」モードまたは中間モードで作動し、これによって、調光回路がオンになるか、またはオンのままであるように構成されている。同様に、周辺明るさ信号標本化・制御回路は、周辺の明るさが特定期間に上位レベル以上のままにされている間、「切」モードまたは中間モードで作動し、これによって、調光回路がオフになるか、またはオフのままであるように構成されている。好ましくは、特定期間は3〜30秒に及び、必要に応じて調整することができる。好ましくは、周辺明るさ信号標本化・制御回路は、中間モードでの作動中は不変であり調光回路の最新の作業モードを保持するように構成されているので、その円滑かつ安定した作動を維持することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の好適な実施形態によれば、調光蛍光灯、より具体的には、容易に調整可能な光感受性を有して周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくい小型調光蛍光灯は、前述の種類の調光回路によって実現することができる。この調光蛍光灯は、構成が簡単で性能が安定しており、これと共に使用される電子装置を考慮して寸法が小さいと同時に、別法として、これによって、蛍光灯、特に小型蛍光灯と一体化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のさらなる目的、特性、特徴、および効果を、添付の図面を参照して、より詳細に例示によって説明する。
【実施例】
【0011】
図1を参照すると、この図は、本発明の好適な実施形態による調光蛍光灯において使用するための調光回路のブロック図を示す。調光回路は、AC電源に連結されたフィルタ・整流回路1と、その入力端子がフィルタ・整流回路の出力端子に連結された周波数制御・共振回路2と、その入力端子がフィルタ・整流回路の出力端子に連結されている一方、その出力端子が、周波数制御・共振回路に連結されてその出力を制御し、これによって調光回路のオン/オフ状態を相応に制御する周辺明るさ信号標本化・制御回路4とを含む。従って、このような構成により、調光回路の光感受性の正確な制御または調整、および、周波数制御・共振回路の出力端子に電気結合されたランプ負荷回路3における蛍光灯の「入」・「切」の自動操作が可能になる。
【0012】
図2を参照すると、この図は、本発明の好適な実施形態による調光回路の周辺明るさ信号標本化・制御回路4の回路図を示す。周辺明るさ信号標本化・制御回路4は、プログラマブル集積回路IC2と、その外部回路と、実施装置とを含む。プログラマブル集積回路IC2はそのGNDがグランドに接続され、そのVDDとGNDとの間でコンデンサC11、C13、およびツェナーダイオードZ1が並列接続されており、ツェナーダイオードZ1の正端子はグランドに接続されている。抵抗器R10は、その一端がVDDに接続され、その他端がフィルタ・整流回路の出力端子に接続されている。抵抗器R11が、IC2のVDDピンとINピンとの間に接続されている。コンデンサC14およびフォトレジスタSENSORが、INとグランドとの間で並列接続されている。抵抗器R12は、その一端がIC2のOUTに接続され、その他端がトランジスタQ4のベース(またはゲート)に接続されている。トランジスタQ4のエミッタ(またはソース)はグランド接続されている。抵抗器R13は、その一端がトランジスタQ4のコレクタ(またはドレイン)に接続され、制御端部として働くその他端が周波数制御・共振回路2内の制御点に接続されている。
【0013】
別法として、プログラマブル集積回路IC2は、PIC12F510、PIC12F675、PIC10F220、PIC10F222、または機能的に等価なその他任意の集積回路等とすることができる。PIC12F510またはPIC12F675がプログラマブル集積回路IC2として採用されると同時に、VDDがIC2のピン1、GNDがピン8となり、OUTを選択的にピン2、3、5、6、7の任意の1つに割り当てることができる。PIC12F510のINは、ピン5、6、7の任意の1つに割り当てることができ、PIC12F675のINは、ピン3、5、6、7の任意の1つに割り当てることができる。PIC10F220またはPIC10F222がプログラマブル集積回路IC2として採用されると同時に、VDDがIC2のピン5、GNDがピン2となり、OUTを選択的にピン1、3、4の任意の1つに割り当てることができ、INはピン1または3のいずれかに割り当てることができる。最終的には、OUTおよびINは2つの異なるピンとなり、同一のピンに割り当てることはできない。さらに、VDD、GND、IN、OUTの割り当ては、集積回路のそれぞれのモデルに従って、順応して修正または変更できる一方で、集積回路の特定のまたは異なるモデルを選択してプログラマブル集積回路IC2として使用することができる。
【0014】
周辺明るさ信号標本化・制御回路4は、主として、外部環境の明るさに従って、対応するDC電圧信号をプログラマブル集積回路IC2に提供するのに使用される。この目的のため、このプログラマブル集積回路IC2はフォトレジスタSENSORの感光性を採用しており、その抵抗は外部環境の明るさに反比例しているので、外部環境の明るさが「暗」から「明」まで変化するとフォトレジスタの抵抗が減少し、これによってプログラマブル集積回路IC2のINの電圧レベルは高から中間まで、その後、低まで相応に低下することになる。プログラマブル集積回路IC2に特定のプログラムが入力されると、周辺の明るさに対するINの電圧レベルを連続的に検出することができ、その結果、検出された値に基づいてIC2は選択的に「入」、中間、または「切」モードで作動することができる。特定のプログラムは、周辺の明るさの好適な限度を表す下限閾値および上限閾値をそれぞれ規定することができ、その両方を予め決めておき、必要に応じて容易に調整することができる。検出された周辺の明るさが特定期間に下限閾値以下または上限閾値以上で保持され、具体的にはINの電圧レベルが特定の値よりも持続的に高いかまたは低ければ、プログラマブル集積回路IC2はそれに応じてトランジスタQ4に制御電圧を出力し、このトランジスタQ4がオンまたはオフとなることができ、それによって制御信号が発生する。続いてこの制御信号は、周波数制御・共振回路2の制御点に送信されて最終的にランプ負荷回路3のオン/オフ操作を実行する。検出された周辺の明るさが下限閾値と上限閾値との間で特定期間の間、保持されると、プログラマブル集積回路IC2は中間モードで作動し、その間、INの電圧レベルは通常どおり検出されることになるとともに、OUTの制御電圧は不変のままである。
【0015】
プログラマブル集積回路IC2のOUTは、いったん電源に連結されると、或る期間(1〜10秒でもよい)持続的にHIGHに留まり、その間、INの電圧レベルが1回または複数回、検出されることになる。IC2のINが持続的にHIGHに保持される場合にのみ、OUTはLOWへと変わり、最終的にランプをオンにするが、そうでなければOUTはHIGHに留まり、ランプはオフのままである。
【0016】
作動中、周辺の明るさは連続的に検出されて所定の間隔で(3〜30秒でもよい)、1回または複数回、測定され、検出された値が下限閾値以下に留まる場合は、すなわちプログラマブル集積回路IC2のINは持続的にHIGHに留まる。適切な時間遅延があった後、OUTはLOWを出力してトランジスタQ4をオフにし、したがってランプがオンになることになる。
【0017】
同様に、検出された値が所定の間隔で(3〜30秒でもよい)上限閾値以上に留まる場合は、すなわちプログラマブル集積回路IC2のINは持続的にLOWに留まる。適切な時間遅延を経過後、OUTはHIGHを出力してトランジスタQ4をオンにし、したがってランプがオフになることになる。検出されたINのレベルが、検出プロセス中、少なくとも1回LOW以外にあった場合、周辺明るさ信号標本化・制御回路4が周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくいことを確実にするために、プロセス全体は再起動されることになる。
【0018】
プログラマブル集積回路IC2のINが持続的に中間レベルに留まると、すなわち周辺の明るさは連続的に検出され上限閾値と下限閾値との中間として存在し、OUTの出力電圧は不変のままであり、これによってランプの最新の作動モードも不変のままとなることになる。
【0019】
図3を参照すると、本発明の好適な実施形態による調光蛍光灯の回路図が示される。この図では、調光蛍光灯は、フィルタ・整流回路1と、周波数制御・共振回路2と、周辺明るさ信号標本化・制御回路4と、ランプ負荷回路3とを含む。
【0020】
フィルタ・整流回路1は、AC入力をDC入力に変換可能な既知の回路であり、その出力端子は周波数制御・共振回路2の入力端子に連結され、周波数制御・共振回路の出力端子はランプ負荷回路3に連結されている。
【0021】
周波数制御・共振回路2は、周波数制御回路およびMOSFETを有する集積回路IC1と、その外部回路とを含む。集積回路IC1は、それぞれ、そのピン1がピン8に接続され、ピン2がピン7に接続され、ピン3がピン4に接続され、ピン10がグランド接続されている。コンデンサCbootがピン3、5間に接続されており(すなわちこれらと並列接続されており)、これによってピン5の電圧はピン3と共に相応に変化させることができる。ピン12、15間ではコンデンサC1が接続されて、周波数変動が安定化されている。ピン12、13間ではコンデンサCfが接続され、ピン12、11間では抵抗器Rrefが接続されて、共振周波数はコンデンサCfと抵抗器Rrefの両方によって決定される。ピン12、9間ではコンデンサCpavが接続されて、予熱時間が測定される。ピン14、16間では抵抗器Rhv1およびRhv2が直列に接続されて、IC1への初期電圧源が提供される。ピン8と10(グランド)との中間に抵抗器Rs1およびRs2が並列に接続されて、MOSFETの最大電流が限定される。ピン6、8間ではコンデンサCS9が接続されて、IC1に安定した作動電圧を提供する。ダイオードDS6とコンデンサCS4とが並列に接続されており、ダイオードDS6の正端子はピン8に接続されていると同時に、その負端子はコンデンサCS7の一端に接続されており、コンデンサCS7の他端がピン3に接続されている。ダイオードDS7の正端子はダイオードDS6の負端子に接続されている一方で、ダイオードDS7の負端子はピン6に接続されている。コンデンサCS7、CS4、およびダイオードDS6、DS7からなる回路の部分は、IC1の作動電圧源として働くように使用される。さらに、コンデンサCS7はMOSFETの上昇・下降時間を調整するために採用されている。チョークインダクタL1は、その一端がピン3に接続され、他端が出力端部としてランプ負荷回路3に接続されている。ピン16、10間では2つのコンデンサC3、C4が直列に接続されており、コンデンサC3、C4の接合点は、ランプ負荷回路3と接続する別の出力端部として働き、ここでコンデンサC3、C4はDCブロッキング用に使用することができる。フィルタインダクタL0は、その一端がピン16に接続され、他端がフィルタ・整流回路1の出力端子に接続されて、高周波高調波が除去される。
【0022】
ランプ負荷回路3は、両端部に2つの接続点を有する蛍光灯を含み、周波数制御・共振回路2は両端部でそれぞれ1つの点間で接続されており、蛍光灯と並列接続しているコンデンサC5は別の対の接続点間で接続されている。
【0023】
図2と同様に、図3に示すような周辺明るさ信号標本化・制御回路4は、プログラマブル集積回路IC2と、その外部回路と、実施装置とを含む。本発明のこの実施形態によれば、好ましくは、プログラマブル集積回路IC2はPIC12F510またはPIC12F675であり、それぞれ、VDDがIC2のピン1であると同時に、GNDはピン8であり、OUTはピン7であり、INはピン5である。
【0024】
本発明のこの実施形態によれば、いったん調光蛍光灯が電源に連結されると、プログラマブル集積回路IC2のOUTがまず高電圧レベルを或る期間、例えば4秒、出力し、その間、INの電圧レベルが複数回、検出されることになる。IC2のINが持続的に高電圧レベルに保持される場合にのみ、OUTが低電圧レベルを出力し、蛍光灯をオンにすることになるが、そうでなければOUTは高電圧レベルに留まり、INが中間レベルまたは低電圧レベルに保持される場合、蛍光灯はオフのままである。
【0025】
周辺の明るさが、所定の間隔、例えば10秒、下限閾値以下に留まる場合は、すなわちプログラマブル集積回路IC2のINは持続的にHIGHに留まる。OUTはLOWを出力してトランジスタQ4をオフにし、これによって周波数制御・共振回路2が通常通り機能し、最終的にランプがオンになることになる。
【0026】
同様に、周辺の明るさが検出され、所定の間隔以内、例えば15秒以内で、1.5秒毎に1回の頻度で測定され、検出された値がすべて上限閾値以上に留まる場合は、すなわちプログラマブル集積回路IC2のINは持続的にLOWに留まる。IC2のOUTはHIGHを出力してトランジスタQ4をオンにし、これによって周波数制御・共振回路2の制御点の電圧が減少し、したがって周波数制御・共振回路2が最終的に作動を停止してその後蛍光灯がオフになることになる。INの検出されたレベルが、検出プロセス中、少なくとも1回LOW以外にあった場合、周辺明るさ信号標本化・制御回路4が周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくいことを確実にするために、プロセス全体は再起動されることになる。
【0027】
プログラマブル集積回路IC2のINが持続的に中間レベルに留まる場合、すなわち周辺の明るさが上限閾値と下限閾値との中間で連続的に存在する場合、OUTの出力電圧は不変のままであり、これによってランプの作動モードも不変のままとなることになる。
【0028】
本発明の周辺明るさ信号標本化・制御回路4が、計算を実行する集積回路と、オン/オフ操作を制御するトランジスタQ4との性能を備えていることを特徴とすることは明らかである。これらの装置は比較的小型であるので、これによって調光回路および調光蛍光灯は構成が簡単で動作が信頼できるものとなり、好ましくは小型蛍光灯としての使用に適合される。さらに、プログラマブル集積回路IC2は、要望に応じて、そこに含まれる特定のパラメータおよびソフトウェアの定義を調整して作動モードを変化させることにより、その感光性が種々の応用例に適合するように容易かつ正確に制御または調整できるようにプログラムすることができ、これによって、ランプは自動的にスマートにオン・オフでき、周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくいものとすることができる。この点に関して、本発明により、ランプの寿命延長および電力消費の節約が可能になり、したがってより大きな経済効果がさらに得られる。このランプは、プログラマブル集積回路を使用しているという理由により、ランプ製造後の段階でその感光性および/または作動モードを制御または調整するのに適用できるということに留意すべきである。
【0029】
上述の好適な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明とその請求項の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更、追加、または削除を行うことができ、その要素に等価物を代用できるということが当業者には理解されよう。上述の実施形態は単に例示的なものであり、本発明を限定する例示ではない。例えば、プログラマブル集積回路IC2として、異なるモデルのICが採用される場合には、周辺明るさ信号標本化・制御回路4の回路は相違し、適応性のある修正を要することがある。周波数制御・共振回路2は、制御可能点または接合点を有するその他の任意の回路を導入することもでき、これらの改変および/または修正は全て本発明の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明の好適な実施形態による調光蛍光灯の調光回路のブロック図である。
【図2】図2は、本発明の好適な実施形態による調光回路の周辺明るさ信号標本化・制御回路の回路図である。
【図3】図3は、本発明の好適な実施形態による調光蛍光灯の回路図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調光蛍光灯において使用するための調光回路であって、
AC電源に連結されたフィルタ・整流回路(1)と、
その入力端子が前記フィルタ・整流回路の出力端子に連結された周波数制御・共振回路(2)と、
その入力端子が前記フィルタ・整流回路の前記出力端子に連結されている一方、その出力端子が前記周波数制御・共振回路に連結されて、前記周波数制御・共振回路の出力を制御し、これによって前記調光回路のオン/オフ状態を制御する周辺明るさ信号標本化・制御回路(4)と
を含む調光回路において、
有利には、前記周辺明るさ信号標本化・制御回路(4)が集積回路を導入し、前記調光回路の出力が周辺の明るさの突然の変化の影響を受けにくくなるように、前記調光回路の光感受性を正確に制御または調整するとともに前記調光回路のオン/オフ状態をスマートに制御することを特徴とする調光回路。
【請求項2】
前記周辺明るさ信号標本化・制御回路(4)が、プログラマブル集積回路(IC2)および複数の抵抗器(R10、R11、R12、R13)、フォトレジスタ(SENSOR)、ツェナーダイオード(Z1)、複数のコンデンサ(C11、C13、C14)、ならびに、前記プログラマブル集積回路(IC2)のそれぞれのピンに相応に連結されたトランジスタ(Q4)を含むことを特徴とする請求項1記載の調光回路。
【請求項3】
前記プログラマブル集積回路(IC2)が、PIC12F510、PIC12F675、PIC10F220、PIC10F222、あるいは機能的に等価なその他任意の集積回路であることを特徴とする請求項2記載の調光回路。
【請求項4】
前記トランジスタ(Q4)が水晶三極管またはMOSFETであることを特徴とする請求項2記載の調光回路。
【請求項5】
前記トランジスタ(Q4)が水晶三極管またはMOSFETであることを特徴とする請求項3記載の調光回路。
【請求項6】
前記周辺明るさ信号標本化・制御回路(4)が、周辺の明るさを、所定の間隔で1回または複数回連続的に検出し、その後、検出された明るさに基づいて選択的に「入」、中間、または「切」モードで作動し、これによって、前記調光回路のオン/オフ状態を相応に制御するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の調光回路。
【請求項7】
前記調光回路は、一旦電源に連結されると1〜10秒の応答遅れが出て、この間、周辺の明るさが検出、測定されて、前記調光回路のオン/オフ状態を相応に制御することが可能になるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の調光回路。
【請求項8】
前記周辺明るさ信号標本化・制御回路(4)が、前記「入」モードまたは中間モードで作動し、これによって、周辺の明るさが特定期間に下限閾値以下のままにされている間、前記調光回路がオンになるか、またはオンのままであるように構成されていることを特徴とする請求項6記載の調光回路。
【請求項9】
前記周辺明るさ信号標本化・制御回路(4)が、前記「切」モードまたは中間モードで作動し、これによって、周辺の明るさが特定期間に上限閾値以上のままにされている間、前記調光回路がオフになるか、またはオフのままであるように構成されていることを特徴とする請求項6記載の調光回路。
【請求項10】
前記周辺明るさ信号標本化・制御回路(4)が、前記中間モードでの作動中には不変であり前記調光回路のオン/オフ状態を保持するように構成されていることを特徴とする請求項6記載の調光回路。
【請求項11】
前記特定期間が3〜30秒に及ぶことを特徴とする請求項8記載の調光回路。
【請求項12】
前記特定期間が3〜30秒に及ぶことを特徴とする請求項9記載の調光回路。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項記載の調光回路を備えることを特徴とする小型調光蛍光灯。
【請求項14】
前記調光回路が中に埋め込まれていることを特徴とする請求項13記載の小型調光蛍光灯。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか1項記載の調光回路を備えることを特徴とする調光蛍光灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−227376(P2007−227376A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−38348(P2007−38348)
【出願日】平成19年2月19日(2007.2.19)
【出願人】(501384883)マス テクノロジー(ホンコン)リミテッド (9)
【Fターム(参考)】