説明

調整式流体駆動照明装置

【課題】調整式流体駆動照明装置を提供する。
【解決手段】ノズル、前記ノズルに接続される少なくとも一つの発光素子、
前記ノズルに接続されるつかみ部、及び前記ノズルと前記つかみ部との間に移動され、且つ前記発光素子に電気的に接続されたタービン発電機を含み 前記タービン発電機は、少なくとも一つの回転ブレードを有し、前記タービン発電機が、前記ノズルに移動した時、前記回転ブレードは、前記ノズルに流れる流体の衝撃によって回転され、前記タービン発電機が発電することにより前記発光素子の発光を駆動し、前記タービン発電機が、前記つかみ部に移動した時、前記回転ブレードは、前記ノズルに流れる前記流体の衝撃を受けず、発電を停止させる調整式流体駆動照明装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調整式流体駆動照明装置に関し、特に、操作の柔軟性及び効率を増進できる調整式流体駆動照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、消防員にとって、火事現場において消火時で最重要な二つの安全要素が給水と照明である。従来においては、消防員は、必ず手に消火ノズルを持ち、水を得る以外、大半は、ヘルメットの懐中電灯を用いて、火事現場に照明を提供している。しかしながら、消防員が消火時に着る装備は通常20kg以上であることから、ヘルメットに重い懐中電灯をつけると余分な負担となり、消火作業の進行に不利である。もう一つは、消火ホースが強大な水圧であることから、消防員が効果的に制御して、消火を行うには、必ず消火ノズルを両手でしっかり握らなければならない。よって、消防員が重い懐中電灯を握り、火事現場に照明と周辺環境の安全照明を提供する余分な手や体力がない。
【0003】
上述の問題を解決するために、従来技術(特許文献1)は、タービン発電機が消防ノズルの流体通路内にはめ込み固定されてなる流体駆動照明装置を掲示している。この従来の流体駆動照明装置は、消防ノズルの流体通路に流れる水流を用いて、タービン発電機のブレードを回転させ、電力を発生させ、照明を提供する。しかしながら、タービン発電機を消火ノズルの流体通路内に固定するやり方は、何時使用しても水圧、または流量に対してある程度の損失を引起こすため、複雑で予測できない火事現場で使用するのは、不利である。
【0004】
また、従来技術(特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5)には、各種の従来の流体駆動照明装置を掲示している。同様に、構造上の制限があることから、これらの従来の流体駆動照明装置は、複雑で予測できない火事現場で使用するのは、不利である。
【0005】
【特許文献1】台湾特許第I269850号
【特許文献2】日本特開第2005−278902号
【特許文献3】米国特許第6,036,333号
【特許文献4】米国特許第6,116,520号
【特許文献5】韓国特許第100308732号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、調整式流体駆動照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の問題を解決するため、本発明は、ノズル、前記ノズルに接続される少なくとも一つの発光素子、前記ノズルに接続されるつかみ部、及び前記ノズルと前記つかみ部との間に移動され、且つ前記発光素子に電気的に接続されたタービン発電機を含み、前記タービン発電機は、少なくとも一つの回転ブレードを有し、前記タービン発電機が、前記ノズルに移動した時、前記回転ブレードは、前記ノズルに流れる流体の衝撃によって回転され、前記タービン発電機が発電することにより前記発光素子の発光を駆動し、前記タービン発電機が、前記つかみ部に移動した時、前記回転ブレードは、前記ノズルに流れる前記流体の衝撃を受けず、発電を停止させる。
【0008】
同時に、本発明に基づいた調整式流体駆動照明装置は、リボルバーを更に含み、回転及び移動の方式で前記つかみ部に接続され、且つ前記タービン発電機に隣接し、前記タービン発電機が前記ノズルと前記つかみ部との間を移動するための駆動に用いられる。
【0009】
また、本発明の前記つかみ部は、内ネジ部を有し、前記リボルバーは、外ネジ部を有し、前記外ネジ部は、前記内ネジ部を係合する。
【0010】
また、本発明は、プッシュロッドを更に含み、前記リボルバーに隣接され、かつ前記タービン発電機に接続される。
【0011】
また、本発明は、少なくとも一つの弾性素子を更に含み、前記タービン発電機と前記つかみ部との間に接続され、前記タービン発電機に弾力回復を提供するのに用いられる。
【0012】
また、本発明は、引き金を更に含み、回転の方式で前記つかみ部を接続し、且つ前記タービン発電機を接続し、前記タービン発電機が前記ノズルと前記つかみ部との間を移動するための駆動に用いられる。
【0013】
また、本発明は、ねじりバネを更に含み、前記引き金と前記つかみ部との間を接続し、前記引き金に弾力回復を提供するのに用いられる。
【0014】
また、本発明は、支持ロッド、固定チューブ、自転軸、バネ、及びボタンを更に含み、前記つかみ部は、仕切り板を有し、前記タービン発電機は、前記仕切り板の上に設置され、前記支持ロッドは、前記仕切り板に穿通して設置され、且つ前記タービン発電機に接続され、前記固定チューブは、前記仕切り板の下に設置され、前記自転軸は、移動の方式で前記固定チューブに設置され、且つ前記支持ロッドに隣接され、前記バネは、前記支持ロッドの上を穿通して設置され、且つ前記仕切り板と前記自転軸との間に接続され、及び前記ボタンは、前記自転軸に接続され、前記タービン発電機が前記ノズルと前記つかみ部との間を移動するための駆動に用いられる。
【0015】
また、本発明の前記回転ブレードは、径方向ブレードである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の調整式流体駆動照明装置は、操作員が予測できない火事現場で思うままに適当な照明と消火の流体源を取得して、個人と仲間の安全を確保し、且つ消火の効率を上げることができる。同時に、火事現場の被災者が光源を辿り、火事現場から脱出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明についての目的、特徴、長所が一層明確に理解されるよう、以下に実施形態を例示し、図面を参照にしながら、詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1Aと図1Bを参照下さい。本実施例の調整式流体駆動照明装置100は、消火に応用することができ、主に、ノズル110、複数の発光素子120、つかみ部130、タービン発電機(タービン発電機組)140、リボルバー150、プッシュロッド160及び複数の弾性素子170を含む。
【0019】
ノズル110の片端部111は、流体供給パイプ(図に図示しない)に接続することができる。本実施例のノズル110は、消火ノズルである。
【0020】
複数の発光素子120は、ノズル110に接続されている。詳しく言えば、複数の発光素子120は、ノズル110のもう一つの端部112に設置することができる。また、本実施例の発光素子120は、高輝度のLED、または電球などである。
【0021】
つかみ部130は、ノズル110に接続されている。本実施例のつかみ部130は、ノズル110の端部111と端部112との間に位置する。また、つかみ部130は、内ネジ部131を有する。
【0022】
タービン発電機140は、複数の発光素子120に電気的に接続されている。且つ、タービン発電機140は、複数の回転ブレード141を有する。本実施例の複数の回転ブレード141は、径方向ブレード、衝撃式ブレード、または軸流式ブレードである。
【0023】
リボルバー150は、同時に、回転及び移動の方式でつかみ部130に接続されており、且つリボルバー150は、プッシュロッド160によって、タービン発電機140に隣接している。即ち、プッシュロッド160は、リボルバー150に隣接し、タービン発電機140に接続されている。また、特別なのは、リボルバー150は、外ネジ部151を有し、及び外ネジ部151は、つかみ部130の内ネジ部131を係合する。上述のように、リボルバー150を回転することによって、リボルバー150がつかみ部130内を(上下)移動することができ、これにより、タービン発電機140を駆動し、タービン発電機140がノズル110とつかみ部130との間を移動する。
【0024】
複数の弾性素子170は、タービン発電機140とつかみ部130の内壁との間にそれぞれ接続されている。本実施例の弾性素子170は、バネである。
【0025】
続いては、調整式流体駆動照明装置100で消火の作動方式を説明する。
【0026】
まず、操作員、または消防員は、手にノズル110を握り、且つノズル110の流体出口(即ち、端部112)を火源、または火事現場に向け、ノズル110に流れる流体(例えば、水)を火源、または火事現場に向け噴出させる。
【0027】
火事現場が暗くて照明が必要な時、操作員は、片手でリボルバー150を回転し、リボルバー150をつかみ部130内において(上へ)移動させることができる。そして、これにより、図1Bに示すように、タービン発電機140が駆動され、タービン発電機140がノズル110に(上へ)移動する。この時、タービン発電機140の回転ブレード141は、ノズル110内部に流れる流体(水)の衝撃を受け、回転され、タービン発電機140を発電させ、電力を発生させる。同時に、タービン発電機140は、発電により発生された電力をノズル110の流体出口(端部112)上に位置する複数の発光素子120に伝送して、複数の発光素子120を発光させる。消防員は、消火と同時に火事現場の照明を兼ねることができ、消火の安全性と便利性を高めることができる。
【0028】
一方、火事現場の光線が充分の時、または更に高い流体圧力、または流量で消火操作が必要な時、操作員は、リボルバー150を片手で逆方向に回転し、リボルバー150をつかみ部130内において(下へ)移動させる。そして、これにより、図1Aに示すように、タービン発電機140が駆動され、タービン発電機140がつかみ部130に(下へ)移動する。この時、タービン発電機140の回転ブレード141は、ノズル110内部に流れる流体(水)の衝撃を受けることがないため、回転ブレード141の回転が停止される。よって、タービン発電機140は、発電を停止する。ノズル110内部に流れる流体圧力は、タービン発電機140の妨害によって減らされることはなく、ノズル110の流体出口(端部112)から噴出する流体圧力、または流量を高め、さらに消火の効率を高めることができる。
【0029】
また、タービン発電機140をノズル110内(上へ)に移動する過程で、タービン発電機140とつかみ部130の内壁間に接続される弾性素子170は、引伸ばされて、弾性張力を有する。リボルバー150がつかみ部130内に(下へ)移動する過程で、弾性素子170に提供される回復弾力は、タービン発電機140がリボルバー150とともに(下へ)移動するのを確保する。
【実施例2】
【0030】
図2Aと図2Bを参照下さい。本実施例の調整式流体駆動照明装置200は、消火に応用することができ、主に、ノズル210、複数の発光素子220、つかみ部230、タービン発電機240、引き金250、ねじりバネ260を含む。
【0031】
ノズル210の片端部211は、流体供給パイプ(図に図示しない)に接続することができる。同様に、ノズル210は、消火ノズルである。
【0032】
複数の発光素子220は、ノズル210に接続されている。詳しく言えば、複数の発光素子220は、ノズル210のもう一つの端部212に設置することができる。また、同様に、発光素子220は、高輝度のLED、または電球などである。
【0033】
つかみ部230は、ノズル210に接続されている。本実施例のつかみ部230は、ノズル210の端部211と端部212との間に位置する。
【0034】
タービン発電機240は、複数の発光素子220に電気的に接続されている。且つ、タービン発電機240は、複数の回転ブレード241を有する。同様に、複数の回転ブレード241は、径方向ブレード、衝撃式ブレード、または軸流式ブレードである。
【0035】
引き金250は、回転の方式でつかみ部230に接続され、且つ、引き金250は、タービン発電機240に接続されている。上述のように、引き金250が回転することによって、タービン発電機240をノズル210とつかみ部230との間を移動させることができる。
【0036】
ねじりバネ260は、引き金250とつかみ部230との間に接続され、引き金250に弾力回復を提供するのに用いられる。
【0037】
続いては、調整式流体駆動照明装置200で消火の作動方式を説明する。
【0038】
まず、操作員、または消防員は、手にノズル210を握り、且つノズル210の流体出口(即ち、端部212)を火源、または火事現場に向け、ノズル210に流れる流体(例えば、水)を火源、または火事現場に向け噴出させる。
【0039】
火事現場が暗くて照明が必要な時、操作員は、片手で引き金250を押して回転させ、引き金250をつかみ部230内において(時計回り)回転させることができる。そして、これにより、図2Bに示すように、タービン発電機140が駆動され、タービン発電機140がノズル210に(上へ)移動する。この時、タービン発電機240の回転ブレード241は、ノズル210内部に流れる流体(水)の衝撃を受け、回転され、タービン発電機240が発電させ、電力を発生させる。同時に、タービン発電機240は、発電により発生された電力をノズル210の流体出口(端部212)上に位置する複数の発光素子220に伝送して、複数の発光素子220を発光させる。消防員は、消火と同時に火事現場の照明を兼ねることができ、消火の安全性と便利性を高めることができる。また、引き金250の回転によって、タービン発電機240をノズル210に(上へ)移動する過程で、ねじりバネ260は、圧縮されて、弾性張力を有する。
【0040】
一方、火事現場の光線が充分の時、または更に高い流体圧力、または流量で消火操作が必要な時、操作員は、引き金250を放出することができ、引き金250は、ねじりバネ260に提供される弾力回復によって、つかみ部230内において(反時計回り)回転され、そして、これにより、図2Aに示すように、タービン発電機240が駆動され、タービン発電機240がつかみ部230に(下へ)移動する。この時、タービン発電機240の回転ブレード241は、ノズル210内部に流れる流体(水)の衝撃を受けることがないため、回転ブレード241の回転が停止される。よって、タービン発電機240は、発電を停止する。ノズル210内部に流れる流体圧力は、タービン発電機240の妨害によって減らされることはなく、ノズル210の流体出口(端部212)から噴出する流体圧力、または流量を高め、さらに消火の効率を高めることができる。
【0041】
また、状況次第で、ノズル210内部に流れる流体圧力が充分に強い時に、ねじりバネ260の弾性張力を克服できた時、操作員は、引き金250を持続的に押さずにタービン発電機240をノズル210内に固定させることができる。よって、消火の便利性をより高めることができる。ノズル210内部に流れる流体の圧力が小さくなった時、または流体がノズル210内部に再び流れない時、タービン発電機240は、ねじりバネ260に提供される弾力回復によって、つかみ部230内に(下へ)移動することができる。
【実施例3】
【0042】
図3A、図3Bと図3Cを参照下さい。本実施例の調整式流体駆動照明装置300は、消火に応用することができ、主に、ノズル310、複数の発光素子320、つかみ部330、タービン発電機340、支持ロッド350、固定チューブ360、自転軸370、バネ380及びボタン390を含む。
【0043】
ノズル310の片端部311は、流体供給パイプ(図に図示しない)に接続することができる。同様に、ノズル310は、消火ノズルである。
【0044】
複数の発光素子320は、ノズル310に接続されている。詳しく言えば、複数の発光素子320は、ノズル310のもう一つの端部312に設置することができる。また、同様に、発光素子320は、高輝度のLED、または電球などである。
【0045】
つかみ部330は、ノズル310に接続されている。本実施例のつかみ部330は、ノズル310の片端部311と端部312との間に位置する。また、図3A、図3Bに示されるように、つかみ部330は、仕切り板331を有する。
【0046】
タービン発電機340は、複数の発光素子320に電気的に接続されている。且つ、タービン発電機340は、複数の回転ブレード341を有する。本実施例のタービン発電機340は、つかみ部330の仕切り板331の上に設置される。同様に、複数の回転ブレード341は、径方向ブレード、衝撃式ブレード、または軸流式ブレードである。
【0047】
支持ロッド350は、つかみ部330の仕切り板331に穿通して設置され、且つ、支持ロッド350は、タービン発電機340に接続される。
【0048】
固定チューブ360は、つかみ部330の仕切り板331の下に設置される。
【0049】
自転軸370は、移動可能な状態で固定チューブ360に設置され、且つ、自転軸370は、支持ロッド350に隣接される。
【0050】
バネ380は、支持ロッド350の上を穿通して設置され、且つ、バネ380は、つかみ部330の仕切り板331と自転軸370との間に接続される。
【0051】
ボタン390は、自転軸370に接続され、タービン発電機340を駆動させ、これにより、タービン発電機340がノズル310とつかみ部330との間を移動させるのに用いられる。
【0052】
続いては、調整式流体駆動照明装置300で消火の作動方式を説明する。
【0053】
まず、操作員、または消防員は、手にノズル310を握り、且つノズル310の流体出口(即ち、端部312)を火源、または火事現場に向け、ノズル310に流れる流体(例えば、水)を火源、または火事現場に向け噴出させる。
【0054】
火事現場が暗くて照明が必要な時、操作員は、片手でボタン390を押すことができる。図3Bに示されるように、ボタン390の末端の鋸歯は、自転軸370の四枚の鋸歯と接し、且つ自転軸370を上へ押す。同時に、バネ380は圧縮される。支持ロッド350とタービン発電機340も上へ押される。ボタン390が一番上に押された時、鋸歯間の傾斜角度の関係で自転軸370の四枚の鋸歯は左方向に滑り落ち、且つ自転軸370の四枚の鋸歯は、固定チューブ360内側の鋸歯のスライドレールによって遮られる。固定チューブ360内側の鋸歯のスライドレールは、セパレート設計である。プレートと通路は互いに隔てられ、ボタン390が一回押されると、関連機構が上方に遮られる。上述のように、ボタン390を押すことによって、タービン発電機340は、ノズル310に(上へ)移動する。この時、タービン発電機340の回転ブレード341は、ノズル310内部に流れる流体(水)の衝撃を受け、回転されることによって、タービン発電機340に発電をさせ、電力を発生させる。同時に、タービン発電機340は、発電により発生された電力をノズル310の流体出口(端部312)上に位置する複数の発光素子320に伝送して、複数の発光素子320を発光させる。消防員は、消火と同時に火事現場の照明を兼ねることができ、消火の安全性と便利性を高めることができる。
【0055】
一方、火事現場の光線が充分の時、または更に高い流体圧力、または流量で消火操作が必要な時、操作員は、片手で再度ボタン390を押すことができる。ここで、自転軸370は、通路を滑り落ち、タービン発電機340、支持ロッド350、自転軸370、及びボタン390がバネ380に提供される弾力回復によって、下へと原点に戻る。上述のように、図3Aに示すように、ボタン390を再度押すことによって、タービン発電機340は、つかみ部330に(下へ)移動する。この時、タービン発電機340の回転ブレード341は、ノズル310内部に流れる流体(水)の衝撃を受けることがないため、回転ブレード341の回転が停止される。よって、タービン発電機340は、発電を停止する。ノズル310内部に流れる流体圧力は、タービン発電機340の妨害によって減らされることはなく、ノズル310の流体出口(端部312)から噴出する流体圧力、または流量を高め、さらに消火の効率を高めることができる。
【実施例4】
【0056】
図4Aと図4Bを参照下さい。本実施例の調整式流体駆動照明装置400は、消火に応用することができ、主に、第一チューブ410、第二チューブ420、複数の発光素子430、タービン発電機440、及び密封リング450を含む。
【0057】
第一チューブ410は、複数のプレート411を有する。本実施例の第一チューブ410の片端部412は、流体供給パイプ(図に図示しない)に接続することができる。
【0058】
第二チューブ420は、回転可能な状態で第一チューブ410に接続されている。本実施例の第一チューブ410の流体の流動方向の中心軸と第二チューブ420の流体の流動方向の中心軸は、重ね合う。また、第一チューブ410と第二チューブ420は、スプリンクラーの構造を構成することができる。
【0059】
複数の発光素子430は、第二チューブ420に接続されている。詳しく言えば、複数の発光素子430は、第二チューブ420の片端部421に設置することができる。同様に、発光素子430は、高輝度のLED、または電球などである。
【0060】
タービン発電機440は、第二チューブ420に設置され、且つタービン発電機440は、複数の発光素子430に電気的に接続されている。また、タービン発電機440は、複数の回転ブレード441を有する。複数の回転ブレード441は、第一チューブ410の複数のプレート411に隣接して設置され、且つ第一チューブ410の複数のプレート411に対応される。また、複数の回転ブレード441は、複数のプレート411によってそれぞれ選択的に遮蔽される。本実施例の複数の回転ブレード441は、軸流式ブレードである。
【0061】
密封リング450は、第一チューブ410と第二チューブ420との間に設置され、第一チューブ410と第二チューブ420との間に流体密封機能を提供するのに用いられる。
【0062】
続いては、調整式流体駆動照明装置400で消火の作動方式を説明する。
【0063】
まず、操作員、または消防員は、手に第一チューブ410、または第二チューブ420を握り、且つ第二チューブ420の流体出口(即ち、端部421)を火源、または火事現場に向け、第一チューブ410及び第二チューブ420に流れる流体(例えば、水)を火源、または火事現場に向け噴出させる。
【0064】
火事現場が暗くて照明が必要な時、操作員は、第一チューブ410及び第二チューブ420に相対して回転させ、タービン発電機440の回転ブレード441を第一チューブ410のプレート411の外に露出させる。すなわち、回転ブレード441を図4Bに示す実線エリアに位置させる。この時、タービン発電機440の回転ブレード441は、第一チューブ410及び第二チューブ420内部に流れる流体(水)の衝撃を受け、回転されることによって、タービン発電機440を発電させ、電力を発生させる。同時に、タービン発電機440は、発電により発生された電力を第二チューブ420の流体出口(端部421)上に位置する複数の発光素子430に伝送して、複数の発光素子430を発光させる。消防員は、消火と同時に火事現場の照明を兼ねることができ、消火の安全性と便利性を高めることができる。
【0065】
一方、火事現場の光線が充分の時、または更に高い流体圧力、または流量で消火操作が必要な時、操作員は、流体が第一チューブ410と第二チューブ420に流れる前に、または、第一チューブ410と第二チューブ420に流体の供給を停止させた後、第一チューブ410と第二チューブ420を相対して回転させ、タービン発電機440の回転ブレード441を第一チューブ410のプレート411により遮蔽させる。すなわち、回転ブレード441を図4Bに示す虚線(点線)エリアに位置させる。この時、タービン発電機440の回転ブレード441は、第一チューブ410と第二チューブ420内部に流れる流体(水)の衝撃を受けることがないため、回転ブレード441がプレート411の後方に静止される。よって、タービン発電機440は、発電せず、第一チューブ410と第二チューブ420内部に流れる流体圧力は、回転ブレード441の妨害によって減らされることはなく、第二チューブ420の流体出口(端部421)から噴出する流体圧力、または流量を高め、さらに消火の効率を高めることができる。
【0066】
また、本実施例は、二つの回転ブレード441を有するタービン発電機440と二つのプレート411を有する第一チューブ410を例にあげ、説明したがこれを限定するものではない。さらに、具体的に言えば、実際の要求に基づいて、タービン発電機440は、複数の回転ブレード441を有することができ、及び第一チューブ410は、複数の対応プレート411を有することができる。例えば、図4Cに示されるように、三つの回転ブレード441を有するタービン発電機440と三つの対応プレート411を有する第一チューブ410である。
【0067】
上述より、本発明の調整式流体駆動照明装置は、実際の要求に基づいて、タービン発電機をノズルの流体通路に移入、または移出し、または流体通路の流体を選択的にタービン発電機に衝撃させることができる。火事現場に照明が必要な時、且つ流体の供給圧力が充分な時、操作員は、移転機構によって、タービン発電機をノズルの流体通路に容易に移入し、または流体通路の流体をタービン発電機に衝撃させる。タービン発電機が流体の衝撃を受け、発電され、タービン発電機の発光素子に電気接続される。発光させて、火事現場を照らして、消火と救出に協力する。一方、火災が明るい戸外に発生された時(即ち、操作員は、余分な照明補助を必要としない)、単に、移転機構によって、タービン発電機をノズルの流体通路に容易に移出し、または流体通路の流体がタービン発電機を衝撃させずに、調整式流体駆動照明装置を従来の流体噴出の機能に戻し、流体圧力の消耗を影響しない。よって、本発明の調整式流体駆動照明装置は、操作員が予測できない火事現場で思うままに適当な照明と消火の流体源を取得して、個人と仲間の安全を確保し、且つ消火の効率を上げることができる。同時に、火事現場の被災者が光源を辿り、火事現場から脱出することができる。
【0068】
以上、本発明の好適な実施例を例示したが、これは本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限りにおいては、当業者であれば行い得る少々の変更や修飾を付加することは可能である。従って、本発明が保護を請求する範囲は、特許請求の範囲を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1A】本発明の実施例1の調整式流体駆動照明装置の平面図であって、一つの操作状態における平面図である。
【図1B】本発明の実施例1の調整式流体駆動照明装置の平面図であって、もう一つの操作状態における平面図である。
【図2A】本発明の実施例2の調整式流体駆動照明装置の平面図であって、一つの操作状態における平面図である。
【図2B】本発明の実施例2の調整式流体駆動照明装置の平面図であって、もう一つの操作状態における平面図である。
【図3A】本発明の実施例3の調整式流体駆動照明装置の平面図であって、一つの操作状態における平面図である。
【図3B】本発明の実施例3の調整式流体駆動照明装置の平面図であって、もう一つの操作状態における平面図である。
【図3C】本発明の実施例3の調整式流体駆動照明装置の一部の構造の立体分解図である。
【図4A】本発明の実施例4の調整式流体駆動照明装置の平面図である。
【図4B】図4Aに基づいた底面図。
【図4C】図4Aに基づいたもう一つの底面図。
【符号の説明】
【0070】
100、200、300、400…調整式流体駆動照明装置
110、210、310…ノズル
111、112、211、212、311、312、412、421…端部
120、220、320、430…発光素子
130、230、330…つかみ部
131…内ネジ部
140、240、340、440…タービン発電機
141、241、341、441…回転ブレード
150…リボルバー
151…外ネジ部
160…プッシュロッド
170…弾性素子
250…引き金
260…ねじりバネ
331…仕切り板
350…支持ロッド
360…固定チューブ
370…自転軸
380…バネ
390…ボタン
410…第一チューブ
411…プレート
420…第二チューブ
450…密封リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル、
前記ノズルに接続される少なくとも一つの発光素子、
前記ノズルに接続されるつかみ部、及び
前記ノズルと前記つかみ部との間に移動され、且つ前記発光素子に電気的に接続されたタービン発電機を含み、
前記タービン発電機は、少なくとも一つの回転ブレードを有し、
前記タービン発電機が、前記ノズルに移動した時、前記回転ブレードは、前記ノズルに流れる流体の衝撃によって回転され、前記タービン発電機が発電することにより前記発光素子の発光を駆動し、
前記タービン発電機が、前記つかみ部に移動した時、前記回転ブレードは、前記ノズルに流れる前記流体の衝撃を受けず、発電を停止させる調整式流体駆動照明装置。
【請求項2】
回転及び移動可能な状態で前記つかみ部に接続されるリボルバーを更に含み、
前記リボルバーは、前記タービン発電機に隣接し、前記タービン発電機が前記ノズルと前記つかみ部との間を移動するための駆動に用いられる請求項1に記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項3】
前記つかみ部は、内ネジ部を有し、前記リボルバーは、外ネジ部を有し、前記外ネジ部は、前記内ネジ部を係合する請求項2に記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項4】
前記リボルバーに隣接され、かつ、前記タービン発電機に接続されるプッシュロッドを更に含む請求項2または3に記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項5】
前記タービン発電機と前記つかみ部との間に接続される少なくとも一つの弾性素子を更に含み、
前記弾性素子は、前記タービン発電機に弾力回復を提供するのに用いられる請求項1〜4のいずれかに記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項6】
回転可能な状態で前記つかみ部に接続され、且つ前記タービン発電機に接続される引き金を更に含み、
前記引き金は、前記タービン発電機が前記ノズルと前記つかみ部との間を移動するための駆動に用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項7】
前記引き金と前記つかみ部との間に接続されるねじりバネを更に含み、
前記ねじりバネは、前記引き金に弾力回復を提供するのに用いられる請求項6に記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項8】
支持ロッド、固定チューブ、自転軸、バネ、及びボタンを更に含み、
前記つかみ部は、仕切り板を有し、
前記タービン発電機は、前記仕切り板の上に設置され、
前記支持ロッドは、前記仕切り板に穿通して設置され、且つ前記タービン発電機に接続され、
前記固定チューブは、前記仕切り板の下に設置され、
前記自転軸は、移動の方式で前記固定チューブに設置され、且つ前記支持ロッドに隣接され、
前記バネは、前記支持ロッドの上を穿通して設置され、且つ前記仕切り板と前記自転軸との間に接続され、及び
前記ボタンは、前記自転軸に接続され、前記タービン発電機が前記ノズルと前記つかみ部との間を移動するための駆動に用いられる請求項1〜7のいずれかに記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項9】
前記回転ブレードは、径方向、衝撃式、または軸流式ブレードである請求項1〜8のいずれかに記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項10】
少なくとも一つのプレートを有する第一チューブ、
回転可能な状態で前記第一チューブを接続する第二チューブ、
前記第二チューブに接続される少なくとも一つの発光素子、及び
前記第二チューブに設置され、且つ前記発光素子に電気的に接続されたタービン発電機を含み、
前記タービン発電機は、前記プレートに隣接され、且つ前記プレートより選択的に遮蔽された少なくとも一つの回転ブレードを有し、
前記第一チューブと前記第二チューブが、相対して回転し、前記回転ブレードが前記プレートの外に暴露された時、前記回転ブレードは、前記第一チューブと前記第二チューブに流れる流体衝撃によって回転され、前記タービン発電機が発電することにより前記発光素子の発光を駆動し、
前記第一チューブと前記第二チューブが相対して回転し、前記回転ブレードが前記プレートより遮蔽された時、前記回転ブレードは、前記第一チューブと前記第二チューブに流れる流体衝撃を受けず、発電を停止させる調整式流体駆動照明装置。
【請求項11】
前記第一チューブと前記第二チューブとの間に設置される密封リングを更に含む請求項10に記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項12】
前記第一チューブの前記流体の流動方向の中心軸と前記第二チューブの前記流体の流動方向の中心軸は、重なり合う請求項10または11に記載の調整式流体駆動照明装置。
【請求項13】
前記回転ブレードは、軸流式ブレードである請求項10〜12のいずれかに記載の調整式流体駆動照明装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【公開番号】特開2010−12221(P2010−12221A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327020(P2008−327020)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】