説明

調節可能な閾値を用いた睡眠検出

睡眠検出のための装置および方法は、睡眠開始および終了を検出するための調節可能な閾値の使用を含む。睡眠検出方法は、第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整することを含む。第1の睡眠関連信号は調整後の閾値と比較され、この比較に基づいて睡眠が検出される。睡眠関連信号は、インプラント型または外付型センサから得られてよい。睡眠状態を確認するために、付加的な睡眠関連信号が用いられてよい。睡眠検出方法を実施する睡眠検出器装置は、例えばペースメーカーや除細動器等といったインプラント型パルス発生器の構成要素であってよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には睡眠検出に関し、より詳細には、第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整することによって睡眠を検出することに関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠は通常、患者に有益であって元気を回復させるものであり、生活の質に大きな影響を及ぼす。正常な人の典型的な夜間睡眠は、低周波脳波(EEG)活動によって特徴づけられる徐波睡眠(SWS)として知られる睡眠段階から開始する。人が入眠すると脳の活動は低下し、睡眠の深さが漸進的に増加する。睡眠はほぼ90分間隔で浅くなり、急速眼球運動(REM:レム)睡眠として知られる睡眠段階が開始される。REM睡眠は、高頻度EEG活動、突発的な急速眼球運動、骨格筋の弛緩および自律神経活動の高まりによって特徴づけられる。
【0003】
一般的には一晩に4回〜6回のREM期間があり、朝に向かって持続時間および強度が増加する。REM睡眠またはSWS睡眠のいずれにおいても夢を見ることがあるが、夢の性質は睡眠のタイプによって異なる。REM睡眠時の夢は、SWS睡眠時の夢よりも鮮明で強い感情を伴う傾向がある。さらに、REM睡眠が開始すると、自律神経系の活動が劇的に変化する。
【0004】
呼吸疾患または心臓疾患を有する患者において、睡眠中の脳は、呼吸の乱れ、心筋虚血または不整脈を引き起こす可能性がある。REM睡眠は正常な睡眠に必要な要素であるが、例えば、心臓血管疾患または呼吸器不全の患者の夢に伴う自律神経活動の増加および強度の情緒反応には、深刻な結果が伴う可能性がある。
【0005】
睡眠中の呼吸器系の乱れには、睡眠時無呼吸または睡眠時呼吸低下の状態が含まれ得る。睡眠時無呼吸は、閉塞性睡眠時無呼吸を意味する気道閉塞や、中枢型睡眠時無呼吸を意味する中枢神経系の呼吸制御の錯乱によって生じる深刻な呼吸障害である。無呼吸のタイプを問わず、睡眠時無呼吸症の人々は、睡眠中に繰り返し(一晩に数百回ということもあり、しばしば1分間以上)呼吸を止める。睡眠時無呼吸が呼吸の停止を指すのに対して、呼吸低下は異常に遅いまたは浅い呼吸の期間を伴う。無呼吸または呼吸低下が生じる度に、人は、通常の呼吸を再開するために短時間に覚醒するのが一般的である。その結果、睡眠時無呼吸または呼吸低下を有する人々の睡眠は、頻繁な覚醒によって断片的になる場合がある。
【0006】
生理的恒常性を維持するためには、十分な質および量の睡眠が必要である。
睡眠障害または非常に断片的な睡眠の期間が長期化すると、最終的には深刻な健康の問題を生じる。慢性的な睡眠不足は、患者の健康および生活の質に影響を及ぼすさまざまな心臓や呼吸の障害に関連し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は睡眠を検出することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態において、睡眠検出装置は、第1の睡眠関連信号を検出するための第1のセンサと、第2の睡眠関連信号を検出するための第2のセンサとを含み、第1および第2の睡眠関連信号は睡眠を標示する。第1および第2のセンサと接続される睡眠検出器は、第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整するように構成される。睡眠検出器は、第1の睡眠関連信号を調整後の閾値と比較することによって、睡眠状態を検出する。睡眠検出器、第1のセンサおよび第2のセンサのうち1つ以上の構成要素はインプラント型である。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、睡眠検出方法は、第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整することを含む。第1の睡眠関連信号は調整後の閾値と比較され、この比較に基づいて睡眠が検出される。
【0010】
本発明のさらに別の実施形態は、第1の睡眠関連信号の睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整するための手段と、第1の睡眠関連信号を調整後の閾値と比較するための手段と、この比較に基づいて睡眠を検出するための手段とを含む。
【0011】
本発明の別の実施形態において、睡眠検出方法は、複数の睡眠関連信号を検出することを含む。睡眠関連信号のうちの少なくとも2つの間の関係が定められ、この関係は睡眠検出と関連する。この睡眠関連信号の関係を用いて睡眠が検出される。信号を検出することおよび睡眠を検出することのうちの少なくとも一方は、少なくとも部分的にインプラント式で実行される。
【0012】
上述の本発明の開示は、本発明の各実施形態またはすべての実行例を説明することを目的としない。本発明の効果および達成事項は、本発明のより完全な理解と共に、以下の詳細な説明および請求の範囲を添付図面との関連において参照することにより、明らかになり認識されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明はさまざまな変形例および代替形態を有し、それらの詳細を図面に例示し、以下に詳細に説明する。しかしながら、記載されている特定の実施形態に本発明を制限する意図はないことを理解されたい。むしろ、本発明は、添付の請求の範囲に定める本発明の範囲に含まれる全ての変形例、均等物および代替物を包含することが意図される。
【0014】
以下の例示の実施形態の記載において、本明細書の一部を構成する添付図面を参照する。図面には、本発明が実践され得る各種実施形態が例示されている。その他の実施形態を用いてもよく、本発明の範囲を逸脱することなく構造的および機能的な変更がなされ得ることを理解されたい。
【0015】
睡眠関連の恒常性を維持するには、十分な持続時間および質の睡眠が必要である。睡眠障害または質の悪い睡眠の期間が長期化すると、最終的に深刻な健康問題が生じる。睡眠障害の原因を診断するために、睡眠障害に苦しむ人々は、睡眠研究施設で一晩以上過ごす場合がある。睡眠研究施設では、患者は、データ収集のための器具を装着され、訓練された人員により観察されるのが一般的である。研究施設の設定における睡眠評価では、患者の典型的な睡眠パターンの正確な状況を把握するに際して多くの障害がある。例えば、睡眠研究施設で一晩過ごす患者は、一般的に、不慣れな場所における最初の数日間の睡眠の乱れを含む「初日症候群」として知られる状態を経験する。さらに、器具を装着されて観察されつつ眠るのでは、患者の通常の睡眠パターンを現実的に把握できない場合もある。
【0016】
睡眠品質評価は、患者の典型的睡眠パターンに関するデータの取得状況によって変わってくる。睡眠品質評価の最初のステップは、患者が眠っていることを認識するための正確且つ信頼性が高い方法である。患者の睡眠の開始、終了、持続時間、段階および質の検出は、さまざまな状態の治療と関連して用いられ得る。例えば、睡眠中の呼吸障害の検出は、いびきから睡眠時無呼吸までの範囲の睡眠障害で苦しむ患者に適切な治療をもたらすのに有効であり得る。さらに、呼吸障害症状の発現数及び障害の程度、覚醒症状の発現、睡眠障害の期間を含む睡眠データの傾向を長期間にわたって把握することにより、患者の情緒面および身体面の健康に対する洞察が提供され得る。例えば、睡眠パターンに関する知見は、心臓治療または呼吸治療を含む患者の多くの治療形態に影響する可能性がある。
【0017】
心調律管理(CRM)治療との関連においては、例えば、睡眠または非睡眠状態の認識に基づいてペースメーカーの下限速度を調整することは有利であり得る。睡眠期間に対応して下限速度を調整することは、CRM装置のバッテリー寿命を長持ちさせることに加え、患者の睡眠の質を改善する可能性がある。さらに、睡眠を認識することによって不整脈治療が改善される可能性がある。REM睡眠からの覚醒の期間は、心疾患患者の不整脈の可能性の高まりと関係付けられている。従って、睡眠を認識する能力は、睡眠に伴う不整脈を予測して検出し、睡眠中に対不整脈治療を提供する能力を強化し得る。
【0018】
また、睡眠状態を正確に認識する方法により、呼吸治療も強化され得る。睡眠時無呼吸に対する処置は、睡眠中の患者に一定または調節可能な空気の流れを供給する気道陽圧装置、上気道を開くための舌下神経の周期的な電気刺激、および睡眠時無呼吸の発生を抑制するまたは無呼吸現象を終了させるために患者を覚醒させる心臓心房のオーバードライブペーシングを含み得る。これらの各方法、および呼吸障害の処置法は、患者が眠っていることを確実に検出することにより改良され得る。
【0019】
本発明の各種実施形態は、睡眠の状態と関連付けられた信号を用いて睡眠を検出することを含む。本発明の一実施形態は、第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整することを含む。第1の睡眠関連信号は調整後の閾値と比較され、この比較に基づいて睡眠が検出される。睡眠関連信号の検出、第1の睡眠関連信号と睡眠閾値との比較、および睡眠の検出のうちの少なくとも1つは、少なくとも部分的にインプラント式で実行される。
【0020】
本発明の別の実施形態は、2つ以上の睡眠関連信号の関係を定めることを含む。この関係は睡眠検出に関連する。この関係を用いて睡眠が検出される。睡眠関連信号の検出および/または睡眠の検出は、少なくとも部分的にインプラント式で実行される。
【0021】
関係を定めることには、例えば、睡眠関連信号のうちの少なくとも1つに関連付けられた睡眠基準を設定することを含む。この基準は、例えば、睡眠の状態に関連した閾値または他の指数であってよい。睡眠の検出には、一つ以上の睡眠関連信号の状態を睡眠基準と比較することが含まれる。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、睡眠関連信号は、外付型センサまたはインプラント型センサから得られてよく、外部の睡眠検出器によって分析されてよい。一部または全てのセンサは、それらを睡眠検出器に接続するための遠隔通信機能(例えばトランシーバの無線ブルートゥース通信用送信機)を有してよい。
【0023】
本発明の別の実施形態によれば、睡眠関連信号は、外付型またはインプラント型センサから得られてよく、インプラント型装置によって分析されてよい。睡眠検出器は、また、他の機能(例えば心臓ペースメーカーまたは除細動機能)も実行する装置の構成要素であってよい。一部または全てのセンサは、例えば遠隔測定法によって、インプラント型装置と無線接続されてよい。
【0024】
本システムの一実施形態によれば、睡眠検出方法は、当該技術分野で公知の多くのペーシングモードで動作し得るデュアルチャンバ型ペースメーカー装置として構成されるインプラント型心調律管理(CRM)システムにおいて実装され得る。本発明のシステム及び方法は、例えば、睡眠ポリグラフ計装置、呼吸モニタおよび心臓モニタを含む様々なタイプのインプラント型または外付型の診断用医療装置においても実装され得る。加えて、本発明のシステム及び方法は、多くのインプラント型または外付型の治療用医療装置(例えば持続的気道陽圧法(CPAP)装置または舌下神経刺激装置)において実装され得る。
【0025】
図1は、本発明の実施形態よる睡眠検出のために用いられ得る睡眠検出装置100のブロック図である。睡眠検出装置は、睡眠と関連付けられた睡眠関連信号を検出する複数のセンサ101、102、103、104を含む。検出される睡眠と関連付けられた睡眠関連信号の代表的なセットには、身体運動、心拍数、QT間隔、眼球運動、呼吸数、経胸腔インピーダンス、1回換気量、毎分換気量、身体姿勢、脳波図(EEG)、心電図(ECG)、電気眼位図(EOG)、筋電図(EMG)、筋緊張、体温、時刻、睡眠時間履歴、血圧及びパルス酸素飽和度測定が含まれる。
【0026】
睡眠検出センサ101から得られる第1の睡眠関連信号は、睡眠の開始および終了を検出するために睡眠閾値と比較される、睡眠と関連付けられた信号である。閾値調整センサ102から得られる第2の睡眠関連信号は、睡眠閾値を調整するために用いられる。図1には1台の睡眠検出センサおよび1台の閾値調整センサが示されているが、複数の睡眠検出センサに対応する任意の数の閾値または他の指数を用いてよい。さらに、複数の睡眠検出信号の閾値または指数を調整するために、任意の数の調整センサからの信号を用いてよい。必要に応じて、確認センサ103、104から得られる付加的な睡眠関連信号を、睡眠状態の開始または終了を確認するために用いてよい。
【0027】
センサ101、102、103、104から得られる睡眠関連信号は、検出回路121、122、123、124を含むセンサドライバ/検出器システム110により受信される。検出回路121、122、123、124は、例えば、各センサ信号用の増幅器、信号処理回路および/またはA/D変換回路を含んでよい。センサドライバ/検出器システム110は、センサ101、102、103、104を作動させるために必要なセンサ駆動回路111、112、113、114を更に含んでよい。
【0028】
特定の実施形態によれば、睡眠検出器130は、駆動回路111、112、113、114に制御信号を送信すると共に、検出回路121、122、123、124から信号を受信する。睡眠検出器130は、本発明の睡眠検出方法を実施するためにメモリ回路132と協動するマイクロプロセッサコントローラ131を含んでよい。メモリ回路132は、睡眠検出を実施するためのプログラムデータ、睡眠検出と関連付けられたパラメータ(例えば睡眠閾値)、又は選択された期間にわたる睡眠の開始および終了に関する履歴データを格納するために用いられてよい。
【0029】
睡眠検出器130は、第1の睡眠関連信号のレベルを第2の睡眠関連信号により調整される睡眠閾値と比較し、この比較に基づいて睡眠の開始または終了を判定するように構成される。睡眠検出器130は、1つ以上の睡眠関連信号に関連付けられた1つ以上の閾値または指数を用いてよい。加えて、睡眠検出器130は、睡眠閾値または指数を調整するために、1つ以上の睡眠関連信号を用いてよい。さらに、睡眠検出器130は、更に多くの睡眠関連信号を用いて、睡眠の開始または終了を確認してよい。
【0030】
睡眠検出器130は、睡眠に関連付けられた各種信号を他の装置、睡眠検出装置の他の構成要素、データ記憶装置および/または表示装置に通信するための出力回路133を含んでよい。睡眠と関連付けられた信号は、例えば、睡眠検出信号、睡眠検出と関連付けられたパラメータ(例えば睡眠閾値)、および/または睡眠に関連した履歴データ(例えば、睡眠閾値の設定に用いられ得る睡眠時間履歴データまたはその平均値)を含んでよい。睡眠検出器は、例えば、有線または無線通信チャネルを介して他の装置と通信してもよい。
【0031】
センサ101、102、103、104は、インプラント型センサまたは外付型センサを含んでよい。一実施形態において、センサ101、102、103、104は配線接続を介してセンサドライバ/検出器回路110に接続され、従って睡眠検出器130に接続される。別の実施形態では、センサ101、102、103、104およびセンサドライバ/検出器回路110は、無線通信機能(例えばブルートゥース送信機またはトランシーバ)を含む検出装置に組み込まれ、無線リンクを介して睡眠検出器130と接続されてよい。睡眠検出器130および/またはセンサドライバ/検出器回路110は、インプラント型または外付型の装置に組み込まれてよい。
【0032】
図2は、本発明の原理に基づき睡眠検出のために用いられ得るインプラント型医療装置の一実施形態の部分図である。図2に示されるインプラント型装置は、心臓内リードシステム202に電気的および物理的に接続されたインプラント型ペースメーカー200を含む心調律管理(CRM)システムである。心臓内リードシステム202は人体に移植され、心臓内リードシステム202は部分的に心臓201に挿入される。心臓内リードシステム202は、心臓201が発する心臓の電気信号を検出して分析し、心臓201の心臓不整脈を治療するために所定条件下で心臓201に電気エネルギーを供給するために用いられる。
【0033】
図2に示されるCRM200はデュアルチャンバ装置であり、右心房および右心室からの信号を検出して、右心房および右心室にペーシングパルスを供給する機能がある。心拍動を調整するため、または、例えば心拍動を低い速度に保つために、心臓に低エネルギーペーシングパルスが送られてもよい。電気的除細動/除細動機能を含む構成においては、電気的除細動または除細動を必要とする不整脈が検出された場合、心臓に高エネルギーパルスも送られ得る。
【0034】
心臓内リードシステム202は、右心室リードシステム204および右心房リードシステム205を含む。右心室リードシステム204は、右心室先端(RV-tip)ペーシング/検出電極212および経胸腔インピーダンス測定に適した1つ以上の電極213、214、216を含む。1つの構成において、インピーダンス検出および駆動電極216、214、213はリング電極として構成される。インピーダンス駆動電極213は、例えば右心室218内に配置されてよい。インピーダンス検出電極214は右心房220内に配置されてよい。あるいは、またはそれに加えて、インピーダンス検出電極216は、上大静脈222内において右心房220上部または右心房220近傍に配置されてよい。
【0035】
右心室リードシステムがインピーダンス駆動電極213および先端電極212を含む、2電極インピーダンス検出構成も可能である。この構成においては、先端電極212を、インピーダンス検出電極および心臓検出/ペーシング電極として用いてよい。インピーダンス検出および駆動電極の別の配置および組合せも可能である。
【0036】
心房リードシステム205は、心房先端(A-tip)心臓ペーシング/検出電極256を含む。
【0037】
図2の構成において、心臓201内に心臓内リードシステム202が配置され、心房リードシステム205の一部は右心房220内に延び、右心室リードシステム204の複数の部分は右心房220を通って右心室218に延びる。心房先端電極256は、右心房220をペーシングし且つ右心房220の心臓活動を検出するために右心房220内の適切な位置に配置される。右心室先端電極212は、右心室218をペーシングし且つ右心室218の心臓活動を検出するために右心室218内の適切な位置に配置される。
【0038】
心臓内リードシステムは、複数の心腔の様々な検出、ペーシングおよび除細動機能を可能にするための、検出電極、ペーシング電極および除細動電極の付加的な構成を含んでよい。1つの構成において、例えば、右心室リード及び右心房リードは、二極式の検出および/またはペーシングのための付加的な電極を含んでよい。更に、右心室リード及び右心房リードは、電気的除細動または除細動のための付加的な電極を含んでよい。
【0039】
別の構成においては、心臓内リードシステムは、睡眠検出および単腔心臓ペーシングを実施するための右心房または右心室に配置された電極を有する単一のリードのみを有してよい。更に別の実施形態においては、心臓内リードシステムは、左心室または左心房に隣接する位置に末端電極を位置決めするために冠状静脈洞および冠状静脈に挿入される心内膜リードを含んでよい。
【0040】
他の心臓内リードおよび電極構成、並びに当該技術分野で公知の構成も可能であり、本システムの範囲内であるものと考える。
【0041】
次に図3を参照すると、本発明の睡眠検出方法論の実施に適した、ペースメーカーとして構成されたCRMシステム300の実施形態のブロック図が示されている。図3は、複数の機能ブロックに分割されたCRM300を示す。これらの機能ブロックが構成及び実装され得る多くの可能な構成が存在することが当業者には理解されよう。図3に示される実施形態は、1つの可能な機能的な構成である。CRM300は、本発明の実施形態に従って睡眠関連信号を受信して睡眠を検出するための睡眠検出回路320を含む。
【0042】
一実施形態において、睡眠検出回路320は、人体への移植に適したハウジング390内に収容され気密密閉されたCRM回路310の一部として組み込まれる。CRM300への電力は、CRM300内に収容された電気化学的電池電源312によって供給される。CRMハウジング390には、更に、CRM回路310への心臓内リードシステム導体の物理的且つ電気的取り付けを可能にするためのコネクタブロック(図示せず)が取り付けられる。
【0043】
CRM回路310は、心臓に対するペーシング治療の提供に加えて睡眠を検出するための回路を有する、プログラム可能マイクロプロセッサに基づくシステムとして構成されてよい。心臓信号は、検出器回路360により検出され、ペースメーカー制御システム350に送られてよい。ペースメーカー制御350により制御されパルス発生器340により生成されたペーシングパルスは、心臓のさまざまな不整脈の治療のために心臓に送られる。
【0044】
メモリ回路316は、睡眠検出および/または心臓ペーシングおよび検出に関与するさまざまな装置動作のためのパラメータを格納してよい。メモリ回路316は、例えばインピーダンスドライブ/検出回路330、心臓信号検出器システム360およびアクセロメータ335等といったCRM回路310の構成要素によって受信された睡眠関連信号を標示するデータを格納してよい。
【0045】
睡眠検出回路320は、心臓信号検出器システム360、インピーダンスドライバ/検出器回路330およびアクセロメータ335から得られる信号を受信して、本発明の原理に従って睡眠の開始および終了の検出を含む操作を実行する。睡眠検出回路320には、睡眠履歴関連データを格納する履歴データ格納部318が接続されてよい。このようなデータは、外部のプログラマユニット380に送信されてよく、必要に応じてまたは所望により、さまざまな診断目的のために用いられ得る。
【0046】
CRM300が外部のプログラマユニット380と通信できるようにするために、CRM回路310には遠隔測定回路314が接続される。一実施形態において、遠隔測定回路314およびプログラマユニット380は、プログラマユニット380と遠隔測定回路314間との間で信号およびデータを送受信するためのループアンテナおよび無線周波数遠隔測定リンクを用いる。このようにして、移植中および移植後に、CRM回路310とプログラマユニット380との間でプログラム命令およびデータが転送される。
【0047】
外科医は、プログラムコマンドによって、CRMが用いるさまざまなパラメータを設定または修正できる。これらのパラメータは、睡眠検出および閾値調整のためにどの睡眠関連信号を用いるか、並びに初期睡眠検出閾値等といった、睡眠検出中に用いられる睡眠検出パラメータの設定を含んでよい。加えて、CRMシステム300は、プログラマユニット380に、例えば、睡眠に費やされた時間、睡眠期間が生じた時刻、睡眠時間履歴データ、および睡眠期間中の覚醒回数等を含む、検出された睡眠期間に関連する格納データをダウンロードしてよい。
【0048】
CRM300のハウジング390内に配置されたアクセロメータ335を用いて、患者の活動および姿勢と関連付けられた信号が検出されてもよい。アクセロメータは患者の活動に反応し、アクセロメータ信号は活動レベル、作業負荷および/または姿勢と相関してもよい。アクセロメータ335から得られた信号は睡眠検出回路320と接続され、例えば、ペースメーカー回路によって速度適応型のペーシング療法を実施するために用いられ得る。
【0049】
インピーダンス検出電極214、インピーダンス駆動電極213およびインピーダンスドライバ/検出器回路330は、経胸腔インピーダンスに関連する電圧信号を検出するために用いられる。経胸腔インピーダンス測定は、呼吸と関連付けられたさまざまなパラメータを計算するために用いられてよい。睡眠検出回路320の制御下で、インピーダンスドライバ回路332は、インピーダンス駆動電極213と缶電極(can electrode)309との間において血液中を流れる電流を発生する。缶電極309に相対するインピーダンス検出電極214における電圧は、経胸腔インピーダンスの変化につれて変化する。インピーダンス検出電極214と缶電極309との間で発生する電圧信号は、インピーダンスドライバ/検出器回路330内に配置されたインピーダンス検出増幅器334により検出され、更なる処理のために睡眠検出回路320に送られる。
【0050】
図4に示されるインピーダンス検出電極214で発生する電圧信号は、経胸腔インピーダンスと比例しており、呼吸の吸気の間はインピーダンスが増加し、呼吸の呼気の間はインピーダンスが減少する。図4に示されるインピーダンス測定値のピーク間遷移は一息で吸入される空気の量と比例しており、1回換気量を意味する。インピーダンス測定値を更に処理し、一息で移動する空気量に対応する1回換気量、または1分間毎に移動する空気量に対応する毎分換気量を判定してもよい。
【0051】
インピーダンスおよびアクセロメータ測定値に加えて、心拍数または他の心機能を表す心臓信号も、睡眠検出と関連して用いられてよい。図3に戻ると、心臓信号は、右心室先端検出電極212および右心房先端検出電極256を用いて検出される。より詳しくは、右心室信号は右心室先端電極212と缶電極309との間で生じる電圧として検出されてよい。右心室心臓信号は、検出器システム360内に配置された右心室V検出増幅器362により検出され増幅される。右心室V検出増幅器362の出力は、例えば、検出器システム360内のシグナルプロセッサおよびA/Dコンバータと接続されてよい。処理済の右心室信号は、ペースメーカー制御350および睡眠検出回路320に送られてよい。
【0052】
右心房心臓信号は、検出器システム360内に配置された右心房A検出増幅器364により検出され増幅される。右心房A検出増幅器364の出力は、信号処理回路により処理され、ペースメーカー制御350および睡眠検出回路320によって受信されてよい。
【0053】
ペースメーカー制御350は、予め設定されたペーシング療法に従って適切な条件下でペーシング刺激パルスを右心室先端電極212および右心房先端電極256のそれぞれに送るためのペーシング制御信号を、パルス発生器回路340に送信する。
【0054】
図5は、本発明の原理に従って睡眠を検出する方法を示す。第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値が設定される。睡眠閾値は、例えば、1群の被験者を用いて取得した睡眠と関連付けられた睡眠閾値の臨床データから決定されてよい。睡眠閾値は、睡眠状態の検出対象である特定の患者から得た履歴データを用いて決定されてもよい。例えば、所与の患者の睡眠時間履歴を格納し、その患者の睡眠時間履歴と関連付けられたデータを用いて睡眠閾値を決定してもよい。
【0055】
510において、第1の睡眠関連信号が検出される。520において、睡眠と関連付けられた第2の睡眠関連信号が検出される。第1および第2の睡眠関連信号は、例えば、患者に埋め込まれた、患者に外部的に取り付けられた、または患者の近くに配置されたセンサから検出されてよい。第1および第2の睡眠関連信号は、例えば上述の睡眠と関連付けられた代表的な睡眠関連信号等といった、睡眠の状態と関連付けられた任意の信号であってよい。
【0056】
530において、第1の睡眠関連信号に対して設定された睡眠閾値が、第2の睡眠関連信号を用いて調整される。例えば、第2の睡眠関連信号が、睡眠状態と整合しない高レベルの活動を標示している場合には、第1の睡眠関連信号に対する睡眠閾値を下方に調整し、睡眠状態の検出前に、低減されたレベルの第1の睡眠関連信号の検出が必要となるようにしてもよい。
【0057】
第1の睡眠関連信号が、調整された睡眠閾値による睡眠と整合する場合(540)には、550において睡眠状態が検出される。第1の睡眠関連信号が調整済の睡眠閾値を用いた睡眠と整合しない場合には、550で睡眠の状態が検出されるまで、510、520において第1および第2の睡眠関連信号の検出が継続され、530において閾値が調整される。
【0058】
図6に示される本発明の別の実施形態においては、アクセロメータおよび毎分換気量センサが、睡眠と関連付けられた第1および第2の信号として用いられる。610において、予備アクセロメータ信号睡眠閾値が決定される。例えば、予備睡眠閾値は、1群の被験者から得た臨床データまたは或る期間にわたって患者から得た履歴データから決定されてよい。
【0059】
620において、上述のようにインプラント型心臓ペースメーカーに組み込まれてよいアクセロメータを用いて、患者の活動レベルがモニタされる。あるいは、アクセロメータは、外部的に患者に取り付けられてよい。625において、患者の毎分換気量(MV)信号がモニタされる。MV信号は、例えば、インプラント型心臓装置を用い、上述の経胸腔インピーダンス法を用いて取得されてよい。MV信号を決定する他の方法も可能であり、本発明の範囲内であると考えられる。
【0060】
この例では、アクセロメータ信号は、睡眠閾値に関連する睡眠検出信号を表す。MV信号は、睡眠閾値を調整するために用いられる閾値調整信号である。この例では、630において、睡眠確認信号を供給するために心拍数がモニタされる。
【0061】
アクセロメータ睡眠閾値を加減するために、患者のMV信号を用いて閾値調整が達成されてよい。睡眠と関連付けられた期待MVレベルに対して患者のMV信号が低い場合には、アクセロメータ睡眠閾値が増加される。同様に、睡眠と関連付けられた期待MVレベルに対して患者のMV信号レベルが高い場合には、アクセロメータ睡眠閾値が減少される。このように、患者のMVレベルが高いときに、患者が眠っていると判定するには、より活動が低いことが必要である。逆に、患者のMVレベルが比較的低いときには、より高い活動レベルにおいて睡眠が検出され得る。睡眠状態を決定するために2つの睡眠関連信号を用いることにより、患者の睡眠状態の判定に睡眠関連信号を1つだけ用いる従来の方法よりも、睡眠検出の精度が高まる
【0062】
生のセンサ信号を処理するために、さまざまな信号処理技術が使用されてよい。例えば、各睡眠関連信号の複数のサンプルの移動平均を算出し、睡眠関連信号として用いてよい。さらに、睡眠関連信号をフィルタリングおよび/またはデジタル化してよい。635において、睡眠と関連付けられた期待MVレベルに対してMV信号が高い場合には、640において、アクセロメータ睡眠閾値が減少される。635において、睡眠と関連付けられた期待MVレベルに対してMV信号が低い場合には、645において、アクセロメータ睡眠閾値が増加される。
【0063】
650において、検出されたアクセロメータ信号が調整済の睡眠閾値以下であり、665において、患者が現在は睡眠状態でない場合には、680において、睡眠状態を確認するために患者の心拍数がチェックされる。680において、患者の心拍数が睡眠と整合する場合には、690において、睡眠の開始が判定される。患者の心拍数が睡眠と整合しない場合には、患者の睡眠関連信号のモニタリングが継続される。
【0064】
650において、アクセロメータ信号が調整済の睡眠閾値以下であり、665において、患者が現在睡眠状態である場合には、睡眠状態の継続が判定され、これから生じる睡眠終了を検出するために患者の睡眠関連信号のモニタリングが継続される。
【0065】
650において、アクセロメータ信号が調整済の睡眠閾値より高く、660において、患者が現在は睡眠状態でない場合には、690において睡眠開始が検出されるまで、患者の睡眠関連信号のモニタリングが継続される。650において、アクセロメータ信号が調整済の睡眠閾値より高く、660において、患者が現在睡眠状態である場合には、670において睡眠の終了が検出される。
【0066】
図7〜図9のグラフは、MV信号を用いたアクセロメータ睡眠閾値の調整を説明するものである。睡眠状態と関連する相対的信号レベルを決定するために、或る期間にわたり、患者の活動とアクセロメータとMV信号との関係の傾向が把握される。図7Aは、アクセロメータ信号によって標示される活動を示す。図7Bは、同期間における患者の心拍数をグラフ化したものである。このアクセロメータ信号は、23:00の僅か前から開始し6:00まで継続する比較的低い活動レベルを伴う睡眠期間を標示している。心拍数は、アクセロメータにより示される活動レベルに適切に追従しており、睡眠に対応する同じ期間の低い心拍数を示している。このアクセロメータの傾向は、睡眠検出の閾値の設定に用いられる。
【0067】
図8は、MV信号の基線の傾向のグラフである。患者の毎分換気量の履歴データが8ヵ月の期間にわたってグラフ化されている。MV信号の傾向を示すデータを用いて、睡眠と関連付けられたMV信号レベルを決定する。この例では、履歴データを用いた複合MV信号は、ほぼ21:00から8:00までの期間に生じる比較的低いMVレベルを有する略正弦波形状を示す。この低いMVレベルが睡眠の期間と関連付けられる。睡眠と関連付けられたMV信号レベルを用いて、睡眠閾値の調整を行う。
【0068】
図9は、MV信号を用いたアクセロメータ睡眠閾値の調整を例示する。上述のように取得された基線アクセロメータ信号データを用いて、初期睡眠閾値910が設定される。患者のMV信号が、睡眠と関連付けられた期待MVレベルに対して低い場合には、920のように、アクセロメータ睡眠閾値が増加される。患者のMV信号レベルが、睡眠と関連付けられた期待MVレベルに対して高い場合には、930のように、アクセロメータ睡眠閾値が減少される。患者のMVレベルが高いときには、患者が眠っていることを判定するために、アクセロメータが、より低い活動を検出することが必要である。しかし、患者のMVレベルが比較的低い場合には、より高い活動レベルで睡眠が検出され得る。睡眠状態を判定するための睡眠閾値の調整に、2つの睡眠関連信号を用いることにより、従来の方法よりも睡眠検出の精度が高まる。
【0069】
上述の睡眠検出メカニズムを改良するために、更なる睡眠関連信号を検出して用いてもよい。例えば、患者の姿勢を検出する姿勢センサを用いて、睡眠を確認してもよい。姿勢センサが垂直姿勢を示す場合には、この姿勢センサ信号を、睡眠検出および閾値調整信号を用いた睡眠の判定に優先するように用いてよい。睡眠の判定または確認と関連して、上述した睡眠と関連付けられた睡眠関連信号の代表的なセットを含む他の信号も用いてよい。
【0070】
上述の好ましい実施態様には、本発明の範囲を逸脱することなくさまざまな変形および追加が行われ得る。したがって、本発明の範囲は、上述の特定の実施形態によって限定されず、添付の特許請求の範囲およびその均等物のみにより定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施形態による睡眠検出装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による睡眠検出のために用いられ得るインプラント型医療装置の一実施形態の部分図である。
【図3】本発明の実施形態による睡眠検出の実施に用いられ得るインプラント型医療装置のシステムブロック図である。
【図4】本発明の実施形態による睡眠検出と関連して用いられる血液インピーダンスのグラフである。
【図5】本発明の実施形態による睡眠検出方法を示すフロー図である。
【図6】本発明の実施形態によるアクセロメータおよび毎分換気量センサを用いた睡眠検出方法を示すフロー図である。
【図7A】本発明の実施形態による睡眠検出方法の実施に用いられ得る、患者の活動を経時的に示すアクセロメータ信号のグラフである。
【図7B】本発明の実施形態による睡眠検出方法の実施に用いられ得る、患者の活動を経時的に示す心拍数信号のグラフである。
【図8】本発明の実施形態による睡眠検出方法の実施に用いられ得る、患者の呼吸を示す毎分換気量信号のグラフである。
【図9】本発明の実施形態によるMV信号を用いたアクセロメータ睡眠閾値の調整を例示するグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整することと、
前記第1の睡眠関連信号を前記調整後の閾値と比較することと、
前記比較に基づいて睡眠を検出することと、
を含む睡眠検出方法であって、
前記調整、比較または検出ステップのうちの少なくとも1つが少なくとも部分的にインプラント型で実行される、睡眠検出方法。
【請求項2】
前記第1の睡眠関連信号または前記第2の睡眠関連信号のうちの少なくとも1つが生理的信号である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の睡眠関連信号に関連付けられた前記睡眠閾値を設定することを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記睡眠閾値が臨床データに基づいて設定される、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記睡眠閾値が前記第1の睡眠関連信号を用いて設定される、請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記比較に基づいて睡眠を検出することが、
前記第1の睡眠関連信号が前記調整後の閾値より低くなった場合に睡眠開始を検出することと、
前記第1の睡眠関連信号が前記調整後の閾値より高くなった場合に睡眠終了を検出することと、
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記第1の睡眠関連信号が患者の活動と関連付けられる、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記第1の睡眠関連信号がアクセロメータ信号である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記第1の睡眠関連信号がインプラント型センサを用いて検出される、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記第1の睡眠関連信号が外付型センサを用いて検出される、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記第2の睡眠関連信号が患者の呼吸と関連付けられる、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記第2の睡眠関連信号が経胸腔インピーダンスを含む、請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記第2の睡眠関連が毎分換気量を含む、請求項1記載の方法。
【請求項14】
前記第2の睡眠関連信号が1回換気量を含む、請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記第2の睡眠関連信号が心機能と関連付けられる、請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記第2の睡眠関連信号がQT間隔信号を含む、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記第2の睡眠関連信号がインプラント型センサを用いて検出される、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記第2の睡眠関連信号が外付型センサを用いて検出される、請求項1記載の方法。
【請求項19】
前記睡眠を検出することが、インプラント型装置を用いている睡眠を検出することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項20】
前記インプラント型装置がインプラント型パルス発生器である、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記睡眠を検出することが、外部装置を用いて睡眠を検出することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項22】
前記睡眠を検出することが、第3の睡眠関連信号を用いて睡眠を確認することを更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項23】
前記睡眠を検出することが、
第3の睡眠関連信号を所定値と比較することと、
前記比較に基づいて睡眠を確認することと、
を更に含む、請求項1記載の方法。
【請求項24】
前記第3の睡眠関連信号が姿勢検出器信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記第3の睡眠関連信号が体温信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項26】
前記第3の睡眠関連信号がEOG信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項27】
前記第3の睡眠関連信号がEEG信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項28】
前記第3の睡眠関連信号がEMG信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項29】
前記第3の睡眠関連信号が呼吸信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項30】
前記第3の睡眠関連信号が心臓信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項31】
第1の睡眠関連信号を検出するように構成される第1のセンサと、
第2の睡眠関連信号を検出するように構成される第2のセンサと、
前記第1のセンサおよび前記第2のセンサと接続され、前記第1の睡眠関連信号と関連付けられた睡眠閾値を前記第2の睡眠関連信号を用いて調整すると共に、前記第1の睡眠関連信号を前記調整後の閾値と比較することにより睡眠状態を検出するように構成される睡眠検出器と、
を含む睡眠検出装置であって、
前記第1のセンサ、前記第2のセンサおよび前記睡眠検出器のうちの1つがインプラント型構成要素を含む、睡眠検出装置。
【請求項32】
前記睡眠閾値が臨床データに基づいて設定される、請求項31記載の装置。
【請求項33】
前記睡眠検出器が、前記第1の睡眠関連信号を用いて前記睡眠閾値を設定するように更に構成される、請求項31記載の装置。
【請求項34】
前記睡眠検出器が、前記第1の睡眠関連信号が前記調整後の閾値より低くなった場合に睡眠開始を検出すると共に、前記第1の睡眠関連信号が前記調整後の閾値より高くなった場合に睡眠終了を検出するように構成される、請求項31記載の装置。
【請求項35】
前記第1の睡眠関連信号が患者の活動と関連付けられる、請求項31記載の装置。
【請求項36】
前記第1の睡眠関連信号が心臓信号を含む、請求項31記載の装置。
【請求項37】
前記第1の睡眠関連信号が呼吸信号を含む、請求項31記載の装置。
【請求項38】
前記第1の睡眠関連信号がアクセロメータ信号を含む、請求項31記載の装置。
【請求項39】
前記第1の睡眠関連信号がインプラント型センサから得られる、請求項31記載の装置。
【請求項40】
前記第1の睡眠関連信号が外付型センサから得られる、請求項31記載の装置。
【請求項41】
前記第2の睡眠関連信号が心臓信号を含む、請求項31記載の装置。
【請求項42】
前記第2の睡眠関連信号が呼吸信号を含む、請求項31記載の装置。
【請求項43】
前記第2の睡眠関連信号が経胸腔インピーダンス信号を含む、請求項31記載の装置。
【請求項44】
前記第2の睡眠関連信号が毎分換気量信号を含む、請求項31記載の装置。
【請求項45】
前記第2の睡眠関連信号がインプラント型センサから得られる、請求項31記載の装置。
【請求項46】
前記第2の睡眠関連信号が外付型センサから得られる、請求項31記載の装置。
【請求項47】
前記睡眠検出器がインプラント型装置を含む、請求項31記載の装置。
【請求項48】
前記睡眠検出器が外部装置を含む、請求項31記載の装置。
【請求項49】
前記睡眠検出器がパルス発生器の構成要素として構成される、請求項31記載の装置。
【請求項50】
前記睡眠検出器が治療的な装置の構成要素として構成される、請求項31記載の装置。
【請求項51】
前記睡眠検出器が心臓ペースメーカーとして構成される、請求項31記載の装置。
【請求項52】
前記睡眠検出器が患者モニタリング装置の構成要素として構成される、請求項31記載の装置。
【請求項53】
第3の睡眠関連信号を検出する第3のセンサを更に含み、
前記睡眠検出器が、前記第3の睡眠関連信号を閾値と比較し、該比較に基づいて睡眠状態を確認するように更に構成される、請求項31記載の装置。
【請求項54】
前記第3の睡眠関連信号が心臓信号を含む、請求項53記載の装置。
【請求項55】
前記第3の睡眠関連信号が呼吸信号を含む、請求項53記載の装置。
【請求項56】
前記第3の睡眠関連信号が体温信号を含む、請求項53記載の装置。
【請求項57】
第1の睡眠関連信号に関連付けられた睡眠閾値を第2の睡眠関連信号を用いて調整する手段と、
前記第1の睡眠関連信号を前記調整後の閾値と比較する手段と、
前記比較に基づいて睡眠を検出する手段と、
を含む睡眠検出システムであって、
前記調整、比較または検出する手段のうちの1つがインプラント型構成要素を含む、睡眠検出システム。
【請求項58】
前記第1の睡眠関連信号と関連付けられた前記睡眠閾値を設定する手段を更に含む、請求項57記載のシステム。
【請求項59】
第3の睡眠関連信号を検出する手段と、
前記第3の睡眠関連信号を所定値と比較する手段と、
前記比較に基づいて睡眠を確認する手段と、
を更に含む請求項57記載のシステム。
【請求項60】
複数の睡眠関連信号を検出することと、
前記睡眠検出と関連する関係であって前記睡眠関連信号のうちの少なくとも2つの間の関係を定めることと、
前記睡眠関連信号の関係を用いて睡眠を検出することと、
を含む睡眠検出方法であって、
前記睡眠関連信号を検出すること、前記関係を定めることおよび前記睡眠を検出することの少なくとも1つが少なくとも部分的にインプラント型で実行される、 睡眠検出方法。
【請求項61】
前記関係を定めることが、患者活動信号と呼吸信号との関係を定めることを含む、請求項60記載の方法。
【請求項62】
前記関係を定めることが、心臓信号と呼吸信号との関係を定めることを含む、請求項60記載の方法。
【請求項63】
前記関係を定めることが睡眠基準を設定することを含む、請求項60記載の方法。
【請求項64】
前記睡眠基準を設定することが、前記睡眠関連信号のうちの1つに関連付けられた睡眠閾値を設定することを含む、請求項63記載の方法。
【請求項65】
前記睡眠基準を設定することが、前記睡眠基準を修正することを更に含む、請求項63記載の方法。
【請求項66】
前記睡眠基準を設定することが、前記睡眠基準の感度を調整することを更に含む、請求項63記載の方法。
【請求項67】
前記睡眠関連信号のうちの少なくとも1つが生理的信号である、請求項60記載の方法。
【請求項68】
前記睡眠関連信号のうちの少なくとも1つが非生理的信号である、請求項60記載の方法。
【請求項69】
前記睡眠を検出することが、前記睡眠関連信号のうちの少なくとも1つの状態を睡眠基準と比較することを含む、請求項60記載の方法。
【請求項70】
前記睡眠閾値が、睡眠時間履歴と関連するデータを用いて設定される、請求項3記載の方法。
【請求項71】
前記睡眠閾値が、睡眠時間履歴と関連するデータを用いて設定される、請求項31記載の装置。
【請求項72】
前記第3の睡眠関連信号が血圧信号を含む、請求項23記載の方法。
【請求項73】
前記第3の睡眠関連信号が血圧信号を含む、請求項53記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−508745(P2006−508745A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−557558(P2004−557558)
【出願日】平成15年12月4日(2003.12.4)
【国際出願番号】PCT/US2003/038477
【国際公開番号】WO2004/049931
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(592245720)カーディアック ペースメーカーズ,インコーポレイテッド (26)
【Fターム(参考)】