調達支援システム、調達支援方法及びプログラム
【課題】部品の調達を支援することができる調達支援システム、調達支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】調達支援システムは、調達支援サーバ1と、調達支援データベース2とを備えている。調達支援データベース2は、調達する部品の納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題原因について、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題要素ごとに、納期遅延に関する現在の状況を記憶する。調達支援サーバ1は、納期遅延に関する現在の状況に応じてポイントを設定し、設定したポイントから部品のリスクポイントを算出し、算出した部品のリスクポイントに基づいて、部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する。
【解決手段】調達支援システムは、調達支援サーバ1と、調達支援データベース2とを備えている。調達支援データベース2は、調達する部品の納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題原因について、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題要素ごとに、納期遅延に関する現在の状況を記憶する。調達支援サーバ1は、納期遅延に関する現在の状況に応じてポイントを設定し、設定したポイントから部品のリスクポイントを算出し、算出した部品のリスクポイントに基づいて、部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調達支援システム、調達支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、企業では、複数の担当者がそれぞれ独自に部品の調達を行い、例えば、週報等により現在の調達に関する情報を報告している。しかし、週報等により報告では、問題が生じている部品に対して、誰がどのように対応しているかが分かりづらいという問題がある。また、週報等による報告では、報告前の類似品への対応が不十分なものとなってしまう。これらの問題を解決するため、部品の調達に関して、様々な提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、検査部門及び製造部門が部品品質情報を共有化することにより、部品品質の改善を速やかに行なうことのできる品質情報解析支援装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−122817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、部品の調達に関する情報をデータベース化しても、例えば、部品の調達を行っている担当者個人の判断のばらつきにより、漏れ、遅れ等が発生してしまうおそれがある。このため、問題となる部品の管理が十分に行われるように、さらに部品の調達を支援することができるシステムの提供が求められている。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、部品の調達を支援することができる調達支援システム、調達支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる調達支援システムは、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段と、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段と、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段と、
を備える、ことを特徴とする。
【0007】
前記リスク情報は、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題要素と、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題原因とを有し、
前記リスク情報記憶手段は、前記各納期問題原因について、前記納期問題要素ごとに、納期遅延に関する現在の状況が記憶され、
前記リスクポイント算出手段は、前記納期遅延に関する現在の状況に応じてポイントを設定し、設定したポイントから部品のリスクポイントを算出してもよい。
【0008】
前記判別手段により前記予防措置を実施すると判別されたときに、その部品を調達する担当者を、通常の担当者よりも部品の納期遅延予防の可能性の高い担当者に決定する担当者決定手段を、さらに備えてもよい。
【0009】
本発明の第2の観点にかかる調達支援方法は、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶ステップと、
前記リスク情報記憶ステップで記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出ステップと、
前記リスクポイント算出ステップで算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別ステップと、
を備える、ことを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
コンピュータを、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、部品の調達を支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態にかかる調達支援システム、調達支援方法及びプログラムについて説明する。
【0013】
図1に本実施の形態の調達支援システムの構成を示す。図1に示すように、調達支援システムは、調達支援サーバ1と、調達支援データベース2と、通信ネットワーク3と、通信ネットワーク3を介して接続された利用者用端末4(41〜4n)と、を備えている。
【0014】
調達支援サーバ1は、調達支援システムに関する各種の処理をするためのものである。図2に調達支援サーバ1の構成図を示す。図2に示すように、調達支援サーバ1は、通信制御部11と、処理制御部12と、データ記憶部13と、を備えている。
【0015】
通信制御部11は、例えば、ルータなどの所定の通信装置から構成され、調達支援サーバ1と通信ネットワーク3とを接続する。通信制御部11は、例えば、通信ネットワーク3を介して、利用者用端末4から、各種データ(情報)の受信を行う。
【0016】
処理制御部12は、通信制御部11を介して通信を行い、また、各種の情報を処理する。処理制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備え、データ記憶部13から読み出した動作プログラムを実行する等により各種の処理を実行する。
【0017】
データ記憶部13は、半導体メモリ、磁気ディスク記録装置などから構成され、各種の情報やプログラムを記録する。
【0018】
調達支援データベース2は、調達支援システムに関する各種の情報を記憶するデータベース(DB)である。図3に調達支援データベース2の構成を示す。図3に示すように、調達支援データベース2は、利用者情報DB21と、部品情報DB22と、発注情報DB23と、リスク評価情報DB24と、画像情報DB25と、を備えている。
【0019】
利用者情報DB21は、部品の調達を行う、調達支援システムの利用者に関する情報を記憶するデータベースである。利用者情報DB21には、例えば、図4に示すように、利用者ID、氏名、役職、メールアドレス、パスワード等が記憶されている。ここで、利用者IDは、利用者の識別情報である。パスワードは、利用者が調達支援システムにログインするためのパスワードである。
【0020】
部品情報DB22は、調達可能な部品に関する情報を記憶するデータベースである。部品情報DB22には、例えば、図5に示すように、部品番号、部品名、メーカー名、仕入れ先等が記憶されている。また、部品情報DB22には、各部品について、後述する納期遅延の問題を引き起こす可能性のある要素(納期問題要素)の有無、及び、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある原因(納期問題原因)を有するか否かが記憶されている。
【0021】
発注情報DB23は、発注(調達)部品に関する情報を記憶するデータベースである。発注情報DB23には、例えば、図6に示すように、発注番号、部品番号、数量、担当者ID、仕入れ先、納期、進捗情報等が記憶されている。進捗情報には、その部品の納期について、担当者と仕入れ先との交渉状況により得た情報、例えば、仕入れ先との交渉日時とその結果(予定納期日)が記憶されている。
【0022】
リスク評価情報DB24は、調達する部品のリスク評価に関する情報を記憶するデータベースである。リスク評価情報DB24には、納期問題原因について、納期問題要素ごとに、遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性に関する現在の状況が記憶されている。納期問題原因としては、急激な増産、市場逼迫、生産縮小・中止、品質不具合、改廃等がある。納期問題要素としては、トラブル前科品、海外生産品、受注生産品、特別管理部品等がある。
【0023】
例えば、納期問題原因が急激な増産の場合について、納期問題要素ごとの遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性に関する現在の状況の一例を図7に示す。図7に示すように、遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性について、それぞれの状況に応じたリスクポイントが定められている。リスクポイントは、部品の納期遅延リスクを数値化したものであり、例えば、遅延の程度の場合、「1週間(1W)」が「1」ポイント、「1ヶ月(1M)」が「3」ポイント、「数ヶ月(数M)」が「5」ポイント、「生産中止(中止)」が「7」ポイントと定められている。遅延の頻度の場合、「ない」が「0」ポイント、「たまに」が「1」ポイント、「多い」が「3」ポイントと定められている。遅延の可能性の場合、その可能性に応じて「0」〜「5」に定められている。このため、納期問題原因が急激な増産であって、納期問題要素がトラブル前科品の場合、図7に示すように、リスクポイントは、(遅延の程度:「5」)+(遅延の頻度:「3」)+(遅延の可能性:「3」)=「11」ポイントとなる。
【0024】
リスク評価情報DB24には、図7に示すような情報が納期問題原因ごとに、記憶されている。このため、リスク評価情報DB24に記憶された情報に基づいて、図8に示すようなリスク評価表が作成される。リスク評価表は、部品の納期に関するリスク情報を客観的なデータに変換(数値化)し、部品の納期に関するリスクを顕在化させることができる。このリスク評価表を用いることにより、部品のリスクポイントを求めることができる。例えば、納期問題原因として「急激な増産」と「市場逼迫」とが考えられ、調達対象となる部品が納期問題要素の「トラブル前科品」、「海外生産品」に該当する場合、この部品のリスクポイントは、(急激な増産の「11」+「9」)+(市場逼迫の「9」+「7」)=「36」ポイントとなる。このリスク評価表は、後述するリスク評価処理における部品のリスク評価に用いられる。
【0025】
画像情報DB25は、後述する各処理で表示される様々な画像を構成する情報を記憶するデータベースであり、これらの画像を生成するための様々な素材の画像、各種フォームなどを記憶する。
【0026】
通信ネットワーク3は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの所定の通信プロトコルに基づくインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークである。
【0027】
利用者用端末4は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。利用者用端末4は、例えば、後述するように、ログイン、発注情報登録処理、進捗情報登録処理などの処理における操作入力等に用いられる。
【0028】
以上のように構成された調達支援システムによれば、発注情報DB23に発注(調達)部品に関する情報が記憶されているので、部品の調達に関する情報をリアルタイムで一元管理することができる。また、各利用者が発注情報DB23に登録された情報を見ることにより、情報の共有化を図ることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0029】
次に、以上のように構成された調達支援システムを用いた調達支援方法について説明する。以下、事前登録、ログイン、発注情報登録処理、進捗情報登録処理、発注情報表示処理、リスク評価処理の順に説明する。
【0030】
(事前登録)
利用者が調達支援システムを利用するには、調達支援システムに事前登録をすることが必要になる。まず、利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して調達支援サーバ1に、利用者の氏名、役職、メールアドレス等の情報を調達支援サーバ1に送信する。調達支援サーバ1(処理制御部12)は、利用者の氏名等の情報を受け取ると、利用者ID及びパスワードを発行し、例えば、メールで利用者用端末4に利用者ID及びパスワードを送信する。また、処理制御部12は、受信した所定の情報、利用者ID及びパスワードを利用者情報DB21に登録する。これにより、利用者による事前登録が完了する。なお、本システムの管理者を設け、この管理者が利用者の事前登録を行ってもよい。
【0031】
(ログイン)
利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して、調達支援サーバ1により提供されるWebサイトにアクセスし、受信したID(ログイン名)及びパスワードを入力する。処理制御部12は、送信されたログイン名及びパスワードから利用者であると認めると、例えば、図9に示すようなメニュー画面の情報(HTML形式の情報)を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4にメニュー画面を表示する。メニュー画面には、図9に示すように、発注情報DB23に発注情報を登録する「発注情報登録」、発注情報DB23に進捗情報を登録する「進捗情報登録」、発注情報DB23に登録された発注情報を内容を表示させる「発注情報表示」等のメニュー欄が配置されている。利用者は、利用者用端末4を操作して、このメニュー画面から「発注情報登録」、「進捗情報登録」等をクリックすることにより、発注情報の登録や、進捗情報の登録等の処理を行うことができる。
【0032】
(発注情報登録処理)
発注情報登録処理は、部品の発注に関する情報を登録する処理である。図10は、発注情報登録処理を説明するためのフローチャートである。以下、本システムの利用者(部品調達の担当者)が部品の発注に関する情報を登録する場合を例に説明する。なお、本システムの管理者を設け、この管理者が発注情報登録処理を行ってもよい。
【0033】
まず、処理制御部12は、図9に示すメニュー画面を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4にメニュー画面を表示させる(ステップS1)。次に、処理制御部12は、メニュー画面から「発注情報登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS2)。すなわち、利用者がメニュー画面から「発注情報登録」をクリックしたか否かを判別する。処理制御部12は、「発注情報登録」がクリックされていないと判別すると(ステップS2;No)、この処理を終了する。
【0034】
処理制御部12は、「発注情報登録」がクリックされていると判別すると(ステップS2;Yes)、図11に示す登録画面を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に登録画面を表示させる(ステップS3)。登録画面には、発注番号、部品番号、数量等の入力欄が設けられている。利用者が利用者用端末4を操作して、入力欄に必要な事項を入力し、「登録」を選択(クリック)することにより発注情報を登録することができる。なお、入力する項目を選択し、「一覧」を選択(クリック)することにより、その項目に入力する事項の一覧を表示することができる。
【0035】
次に、処理制御部12は、「登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS4)。処理制御部12は、「登録」が選択されていると判別すると(ステップS4;Yes)、作成された発注情報を発注情報DB23に記憶し(ステップS5)、この処理を終了する。
【0036】
(進捗情報登録処理)
進捗情報登録処理は、発注した部品の進捗状況に関する情報を登録する処理であり、部品調達の担当者(利用者)が仕入れ先との交渉状況に関する情報(進捗情報)を発注情報DB23に登録する処理である。図12は、進捗情報登録処理を説明するためのフローチャートである。
【0037】
まず、処理制御部12は、図9に示すメニュー画面を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4にメニュー画面を表示させる(ステップS11)。次に、処理制御部12は、メニュー画面から「進捗情報登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS12)。処理制御部12は、「進捗情報登録」がクリックされていないと判別すると(ステップS12;No)、この処理を終了する。
【0038】
処理制御部12は、「進捗情報登録」がクリックされていると判別すると(ステップS12;Yes)、発注情報DB23に登録されている発注情報の一覧を示す一覧画面を作成し、作成した一覧画面を示す情報を利用者用端末4に送信して、利用者用端末4に一覧画面を表示させる(ステップS13)。
【0039】
次に、処理制御部12は、発注情報が選択されているか否かを判別する(ステップS14)。処理制御部12は、発注情報が選択されていると判別すると(ステップS14;Yes)、選択された発注情報に記憶されている情報(発注番号、部品番号、数量、担当者ID、納期、進捗情報等)を利用者用端末4に送信して、利用者用端末4に選択された発注情報を表示させる(ステップS15)。
【0040】
なお、この表示された発注情報は、前述の登録画面の各項目に発注番号、部品番号、数量等の情報が登録されたものである。利用者は、利用者用端末4を操作して、進捗情報の入力欄に必要な事項を入力し、「登録」を選択(クリック)することにより進捗情報を登録することができる。
【0041】
次に、処理制御部12は、「登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS16)。処理制御部12は、「登録」が選択されていると判別すると(ステップS16;Yes)、作成された進捗情報を発注情報DB23に記憶する(ステップS17)。
【0042】
続いて、処理制御部12は、作成された進捗情報に納期問題原因、及び、納期問題要素に関する情報が有るか否かを判別する(ステップS18)。処理制御部12は、納期問題原因、及び、納期問題要素に関する情報がないと判別すると(ステップS18;No)、この処理を終了する。処理制御部12は、納期問題原因や納期問題要素に関する情報があると判別すると(ステップS18;Yes)、部品情報DB22に登録されている対応する部品に、納期問題原因や納期問題要素に関する情報を記憶し(ステップS19)、この処理を終了する。
【0043】
このように、利用者により、その発注した部品の進捗状況に関する最新の進捗情報が発注情報DB23に登録されるので、発注した部品の進捗状況を容易に管理することができる。
【0044】
(発注情報表示処理)
発注情報表示処理は、発注情報DB23に登録されている発注情報を表示する処理である。発注情報表示処理は、ステップS12で「発注情報表示」を選択しているか否かを判別すること以外、前述のステップS11〜S15とほぼ同様の処理により実行される。この処理により、利用者は、発注情報DB23に登録されている発注情報の内容、及び、その進捗情報(現在の状況)を知ることができる。
【0045】
(リスク評価処理)
リスク評価処理は、発注(調達)部品の納期に関するリスクを評価する処理である。このリスク評価処理により評価したリスク(リスクポイント)に応じて、担当者の設定、変更、発注日の前倒し(先行手配)等の各種の予防措置を実施することができる。本実施の形態では、発注情報DB23に発注情報が登録された場合(部品発注前)にリスク評価(リスクポイントの算出)を行い、算出したリスクポイントに応じて担当者を決定する場合を例に説明する。図13は、リスク評価処理を説明するためのフローチャートである。
【0046】
まず、処理制御部12は、発注情報DB23に発注情報が登録されたか否かを判別する(ステップS21)。処理制御部12は、発注情報DB23に発注情報が登録されたと判別すると(ステップS21;Yes)、登録された発注情報にかかる部品を特定する。(ステップS22)。
【0047】
次に、処理制御部12は、特定した部品の納期問題原因、及び、納期問題要素を特定する(ステップS23)。本実施の形態では、部品情報DB22に部品の納期問題原因、及び、納期問題要素が登録されており、処理制御部12は、特定した部品について、部品情報DB22に記憶されている、この部品の納期問題原因、及び、納期問題要素を特定する。
【0048】
続いて、処理制御部12は、特定した納期問題原因、及び、納期問題要素に基づいて、特定した部品のリスクポイントを算出する(ステップS24)。具体的には、リスク評価情報DB24に記憶された情報に基づいて、図8に示すようなリスク評価表を作成し、作成したリスク評価表を用いて、特定した部品のリスクポイントを算出する。例えば、納期問題原因として「急激な増産」と「市場逼迫」とが特定され、納期問題要素として「トラブル前科品」と「海外生産品」とが特定されている場合、特定された部品のリスクポイントは、(急激な増産・トラブル前科品の「11」)+(急激な増産・海外生産品の「9」)+(市場逼迫・トラブル前科品の「9」)+(市場逼迫・海外生産品の「7」)=「36」ポイントとなる。
【0049】
次に、処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上か否かを判別する(ステップS25)。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上でないと判別すると(ステップS25;No)、通常の担当者を担当者に決定する(ステップS26)。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上であると判別すると(ステップS25;Yes)、通常の担当者よりも納期問題予防(解決)の可能性の高い者、例えば、通常の担当者の上司を担当者に決定する(ステップS27)。例えば、通常の担当者が役職を有しない者の場合、係長、課長等の上司を担当者に決定する。そして、処理制御部12は、決定した担当者を発注情報DB23に登録し(ステップS28)、この処理を終了する。
【0050】
このように、リスクポイントが高い部品、すなわち、部品の納期管理について問題が生じるおそれの高い部品の発注については、その担当者を通常の担当者の上司にしている。このため、通常の担当者を担当者とした場合よりも早期に納期問題を解決しやすくなる。このような担当者の決定を自動的に行うことにより、部品の調達を容易にすることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態によれば、発注情報DB23に発注(調達)部品に関する情報が記憶されているので、部品の調達に関する情報をリアルタイムで一元管理することができる。また、各利用者が発注情報DB23に登録された情報を見ることにより、情報の共有化を図ることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0052】
また、本実施の形態によれば、納期問題原因、及び、納期問題要素に基づいて、部品の納期に関するリスクポイントを算出しているので、部品の納期に関するリスクを顕在化させることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0053】
さらに、本実施の形態によれば、リスクポイントが高い部品については、そのしているので、通常の担当者を担当者とした場合よりも早期に納期問題を解決しやすくなる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0054】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な他の実施の形態について説明する。
【0055】
上記実施の形態では、算出したリスクポイントに応じて担当者を決定した場合を例に本発明を説明したが、発注した部品の納期遅延に対する予防措置を実施することができるものであればよく、例えば、発注日の前倒し(先行発注)するように、発注日を決定してもよい。また、発注期間を延ばしてもよい。
【0056】
上記実施の形態では、部品の納期遅延に対する予防措置として、担当者を通常の担当者の上司に決定する場合を例に本発明を説明したが、例えば、算出したリスクポイントが50以上の場合には係長、70以上の場合には課長を担当者としてもよい。また、決定する担当者は、納期問題を予防(解決)可能な者であれば、通常の担当者の上司でなくてもよい。
【0057】
上記実施の形態では、発注前にリスク評価処理を行って担当者を決定した場合を例に本発明を説明したが、例えば、発注後にリスク評価処理を行ってもよい。発注後のリスク評価処理としては、任意の時期に行うことが可能であるが、進捗情報が所定期間以上進展がない場合などに行うことが好ましい。図14は、かかる場合のリスク評価処理を説明するためのフローチャートである。
【0058】
この場合、まず、処理制御部12は、進捗情報が所定期間以上進展がないか否かを判別する(ステップS31)。処理制御部12は、進捗情報が所定期間内に進展があると判別した場合には(ステップS31;No)、この処理を終了する。処理制御部12は、進捗情報が所定期間以上進展がないと判別した場合には(ステップS31;Yes)、前述のステップS22〜25と同様に、部品のリスクポイントを算出し、算出した部品のリスクポイントが所定数以上か否かを判別する(ステップS25)。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上でないと判別すると(ステップS25;No)、この処理を終了する。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上であると判別すると(ステップS25;Yes)、担当者の上司を担当者に変更し(ステップS32)、変更した担当者を発注情報DB23に登録して(ステップS33)、この処理を終了する。この場合にも、評価したリスクポイントに応じて、担当者を、例えば、その上司などに変更することにより、発注前にリスク評価処理を行った場合と同様の効果を得ることができる。さらに、部品の調達に関して、部品発注後の状況の変化に対応した支援することができる。
【0059】
また、発注後のリスク評価処理においては、例えば、図15に示すように、算出した部品のリスクポイントが所定数以上でない場合(ステップS25;No)であっても、進捗情報が所定期間以上進展がないか否かを判別し(ステップS41)、進捗情報が所定期間以上進展がない場合(ステップS41:Yes)には、担当者の上司を担当者に変更し(ステップS32)、変更した担当者を発注情報DB23に登録してもよい(ステップS33)。このように、算出したリスクポイントが所定数以上でなくとも、発注した部品の納期遅延に対する予防措置が実施できるようにしてもよい。
【0060】
リスク評価処理は、発注前または発注後のいずれか一方で実施される場合に限定されるものではなく、発注前及び発注後の双方で実施してもよい。また、発注後のリスク評価処理の実施回数は、一回に限定されるものではなく、複数回実施してもよい。
【0061】
また、発注後のリスク評価処理においては、納期遅延に対する予防措置として、例えば、部品の納期を確認する旨のメールを担当者に送信するものであってもよい。この場合、処理制御部12は、納期遅延に対する予防措置を実施すると判別すると(例えば、ステップS41:Yes)、利用者情報DB21に登録された利用者のメールアドレスから担当者のメールアドレスを特定し、リスク評価処理を行った部品の納期を確認する旨のメールを特定したメールアドレスに送信する。
【0062】
上記実施の形態では、納期問題原因について、納期問題要素ごとに、遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性が記憶されたリスク評価情報DB24に基づいてリスク評価表を作成し、作成したリスク評価表を用いてリスクポイントを算出した場合を例に本発明を説明したが、調達する部品の納期に関するリスク情報を客観的なデータに変換(数値化)し、部品のリスクポイントが算出可能なものであればよく、例えば、納期問題原因について、納期問題要素ごとに、遅延の可能性に関する現在の状況に基づいてリスク評価表を作成したものであってもよい。
【0063】
上記実施の形態では、進捗情報登録処理において、納期問題原因、及び、納期問題要素に関する情報を記憶(登録)する場合を例に本発明を説明したが、納期問題に関する情報のみを登録してもよい。
【0064】
本発明の実施の形態にかかる調達支援サーバ1は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROMなど)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する調達支援サーバ1を構成することができる。
【0065】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態に係る調達支援システムの構成を示す図である。
【図2】図1の調達支援サーバの構成を示す図である。
【図3】図1の調達支援データベースの構成を示す図である。
【図4】利用者情報データベースの一例を示す図である。
【図5】部品情報データベースの一例を示す図である。
【図6】発注情報データベースの一例を示す図である。
【図7】リスク評価情報データベースの一例を示す図である。
【図8】リスク評価表の一例を示す図である。
【図9】メニュー画面の一例を示す図である。
【図10】発注情報登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】登録画面の一例を示す図である。
【図12】進捗情報登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】リスク評価処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】リスク評価処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図15】リスク評価処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0067】
1 調達支援サーバ
2 調達支援データベース
3 通信ネットワーク
4 利用者用端末
11 通信制御部
12 処理制御部
13 データ記憶部
21 利用者情報データベース
22 部品情報データベース
23 発注情報データベース
24 リスク評価情報データベース
25 画像情報データベース
【技術分野】
【0001】
本発明は、調達支援システム、調達支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、企業では、複数の担当者がそれぞれ独自に部品の調達を行い、例えば、週報等により現在の調達に関する情報を報告している。しかし、週報等により報告では、問題が生じている部品に対して、誰がどのように対応しているかが分かりづらいという問題がある。また、週報等による報告では、報告前の類似品への対応が不十分なものとなってしまう。これらの問題を解決するため、部品の調達に関して、様々な提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、検査部門及び製造部門が部品品質情報を共有化することにより、部品品質の改善を速やかに行なうことのできる品質情報解析支援装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−122817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、部品の調達に関する情報をデータベース化しても、例えば、部品の調達を行っている担当者個人の判断のばらつきにより、漏れ、遅れ等が発生してしまうおそれがある。このため、問題となる部品の管理が十分に行われるように、さらに部品の調達を支援することができるシステムの提供が求められている。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、部品の調達を支援することができる調達支援システム、調達支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる調達支援システムは、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段と、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段と、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段と、
を備える、ことを特徴とする。
【0007】
前記リスク情報は、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題要素と、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題原因とを有し、
前記リスク情報記憶手段は、前記各納期問題原因について、前記納期問題要素ごとに、納期遅延に関する現在の状況が記憶され、
前記リスクポイント算出手段は、前記納期遅延に関する現在の状況に応じてポイントを設定し、設定したポイントから部品のリスクポイントを算出してもよい。
【0008】
前記判別手段により前記予防措置を実施すると判別されたときに、その部品を調達する担当者を、通常の担当者よりも部品の納期遅延予防の可能性の高い担当者に決定する担当者決定手段を、さらに備えてもよい。
【0009】
本発明の第2の観点にかかる調達支援方法は、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶ステップと、
前記リスク情報記憶ステップで記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出ステップと、
前記リスクポイント算出ステップで算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別ステップと、
を備える、ことを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
コンピュータを、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、部品の調達を支援することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態にかかる調達支援システム、調達支援方法及びプログラムについて説明する。
【0013】
図1に本実施の形態の調達支援システムの構成を示す。図1に示すように、調達支援システムは、調達支援サーバ1と、調達支援データベース2と、通信ネットワーク3と、通信ネットワーク3を介して接続された利用者用端末4(41〜4n)と、を備えている。
【0014】
調達支援サーバ1は、調達支援システムに関する各種の処理をするためのものである。図2に調達支援サーバ1の構成図を示す。図2に示すように、調達支援サーバ1は、通信制御部11と、処理制御部12と、データ記憶部13と、を備えている。
【0015】
通信制御部11は、例えば、ルータなどの所定の通信装置から構成され、調達支援サーバ1と通信ネットワーク3とを接続する。通信制御部11は、例えば、通信ネットワーク3を介して、利用者用端末4から、各種データ(情報)の受信を行う。
【0016】
処理制御部12は、通信制御部11を介して通信を行い、また、各種の情報を処理する。処理制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を備え、データ記憶部13から読み出した動作プログラムを実行する等により各種の処理を実行する。
【0017】
データ記憶部13は、半導体メモリ、磁気ディスク記録装置などから構成され、各種の情報やプログラムを記録する。
【0018】
調達支援データベース2は、調達支援システムに関する各種の情報を記憶するデータベース(DB)である。図3に調達支援データベース2の構成を示す。図3に示すように、調達支援データベース2は、利用者情報DB21と、部品情報DB22と、発注情報DB23と、リスク評価情報DB24と、画像情報DB25と、を備えている。
【0019】
利用者情報DB21は、部品の調達を行う、調達支援システムの利用者に関する情報を記憶するデータベースである。利用者情報DB21には、例えば、図4に示すように、利用者ID、氏名、役職、メールアドレス、パスワード等が記憶されている。ここで、利用者IDは、利用者の識別情報である。パスワードは、利用者が調達支援システムにログインするためのパスワードである。
【0020】
部品情報DB22は、調達可能な部品に関する情報を記憶するデータベースである。部品情報DB22には、例えば、図5に示すように、部品番号、部品名、メーカー名、仕入れ先等が記憶されている。また、部品情報DB22には、各部品について、後述する納期遅延の問題を引き起こす可能性のある要素(納期問題要素)の有無、及び、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある原因(納期問題原因)を有するか否かが記憶されている。
【0021】
発注情報DB23は、発注(調達)部品に関する情報を記憶するデータベースである。発注情報DB23には、例えば、図6に示すように、発注番号、部品番号、数量、担当者ID、仕入れ先、納期、進捗情報等が記憶されている。進捗情報には、その部品の納期について、担当者と仕入れ先との交渉状況により得た情報、例えば、仕入れ先との交渉日時とその結果(予定納期日)が記憶されている。
【0022】
リスク評価情報DB24は、調達する部品のリスク評価に関する情報を記憶するデータベースである。リスク評価情報DB24には、納期問題原因について、納期問題要素ごとに、遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性に関する現在の状況が記憶されている。納期問題原因としては、急激な増産、市場逼迫、生産縮小・中止、品質不具合、改廃等がある。納期問題要素としては、トラブル前科品、海外生産品、受注生産品、特別管理部品等がある。
【0023】
例えば、納期問題原因が急激な増産の場合について、納期問題要素ごとの遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性に関する現在の状況の一例を図7に示す。図7に示すように、遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性について、それぞれの状況に応じたリスクポイントが定められている。リスクポイントは、部品の納期遅延リスクを数値化したものであり、例えば、遅延の程度の場合、「1週間(1W)」が「1」ポイント、「1ヶ月(1M)」が「3」ポイント、「数ヶ月(数M)」が「5」ポイント、「生産中止(中止)」が「7」ポイントと定められている。遅延の頻度の場合、「ない」が「0」ポイント、「たまに」が「1」ポイント、「多い」が「3」ポイントと定められている。遅延の可能性の場合、その可能性に応じて「0」〜「5」に定められている。このため、納期問題原因が急激な増産であって、納期問題要素がトラブル前科品の場合、図7に示すように、リスクポイントは、(遅延の程度:「5」)+(遅延の頻度:「3」)+(遅延の可能性:「3」)=「11」ポイントとなる。
【0024】
リスク評価情報DB24には、図7に示すような情報が納期問題原因ごとに、記憶されている。このため、リスク評価情報DB24に記憶された情報に基づいて、図8に示すようなリスク評価表が作成される。リスク評価表は、部品の納期に関するリスク情報を客観的なデータに変換(数値化)し、部品の納期に関するリスクを顕在化させることができる。このリスク評価表を用いることにより、部品のリスクポイントを求めることができる。例えば、納期問題原因として「急激な増産」と「市場逼迫」とが考えられ、調達対象となる部品が納期問題要素の「トラブル前科品」、「海外生産品」に該当する場合、この部品のリスクポイントは、(急激な増産の「11」+「9」)+(市場逼迫の「9」+「7」)=「36」ポイントとなる。このリスク評価表は、後述するリスク評価処理における部品のリスク評価に用いられる。
【0025】
画像情報DB25は、後述する各処理で表示される様々な画像を構成する情報を記憶するデータベースであり、これらの画像を生成するための様々な素材の画像、各種フォームなどを記憶する。
【0026】
通信ネットワーク3は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの所定の通信プロトコルに基づくインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワークである。
【0027】
利用者用端末4は、例えば、通信機能を有するコンピュータなどから構成されている。利用者用端末4は、例えば、後述するように、ログイン、発注情報登録処理、進捗情報登録処理などの処理における操作入力等に用いられる。
【0028】
以上のように構成された調達支援システムによれば、発注情報DB23に発注(調達)部品に関する情報が記憶されているので、部品の調達に関する情報をリアルタイムで一元管理することができる。また、各利用者が発注情報DB23に登録された情報を見ることにより、情報の共有化を図ることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0029】
次に、以上のように構成された調達支援システムを用いた調達支援方法について説明する。以下、事前登録、ログイン、発注情報登録処理、進捗情報登録処理、発注情報表示処理、リスク評価処理の順に説明する。
【0030】
(事前登録)
利用者が調達支援システムを利用するには、調達支援システムに事前登録をすることが必要になる。まず、利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して調達支援サーバ1に、利用者の氏名、役職、メールアドレス等の情報を調達支援サーバ1に送信する。調達支援サーバ1(処理制御部12)は、利用者の氏名等の情報を受け取ると、利用者ID及びパスワードを発行し、例えば、メールで利用者用端末4に利用者ID及びパスワードを送信する。また、処理制御部12は、受信した所定の情報、利用者ID及びパスワードを利用者情報DB21に登録する。これにより、利用者による事前登録が完了する。なお、本システムの管理者を設け、この管理者が利用者の事前登録を行ってもよい。
【0031】
(ログイン)
利用者は、利用者用端末4から通信ネットワーク3を介して、調達支援サーバ1により提供されるWebサイトにアクセスし、受信したID(ログイン名)及びパスワードを入力する。処理制御部12は、送信されたログイン名及びパスワードから利用者であると認めると、例えば、図9に示すようなメニュー画面の情報(HTML形式の情報)を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4にメニュー画面を表示する。メニュー画面には、図9に示すように、発注情報DB23に発注情報を登録する「発注情報登録」、発注情報DB23に進捗情報を登録する「進捗情報登録」、発注情報DB23に登録された発注情報を内容を表示させる「発注情報表示」等のメニュー欄が配置されている。利用者は、利用者用端末4を操作して、このメニュー画面から「発注情報登録」、「進捗情報登録」等をクリックすることにより、発注情報の登録や、進捗情報の登録等の処理を行うことができる。
【0032】
(発注情報登録処理)
発注情報登録処理は、部品の発注に関する情報を登録する処理である。図10は、発注情報登録処理を説明するためのフローチャートである。以下、本システムの利用者(部品調達の担当者)が部品の発注に関する情報を登録する場合を例に説明する。なお、本システムの管理者を設け、この管理者が発注情報登録処理を行ってもよい。
【0033】
まず、処理制御部12は、図9に示すメニュー画面を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4にメニュー画面を表示させる(ステップS1)。次に、処理制御部12は、メニュー画面から「発注情報登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS2)。すなわち、利用者がメニュー画面から「発注情報登録」をクリックしたか否かを判別する。処理制御部12は、「発注情報登録」がクリックされていないと判別すると(ステップS2;No)、この処理を終了する。
【0034】
処理制御部12は、「発注情報登録」がクリックされていると判別すると(ステップS2;Yes)、図11に示す登録画面を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4に登録画面を表示させる(ステップS3)。登録画面には、発注番号、部品番号、数量等の入力欄が設けられている。利用者が利用者用端末4を操作して、入力欄に必要な事項を入力し、「登録」を選択(クリック)することにより発注情報を登録することができる。なお、入力する項目を選択し、「一覧」を選択(クリック)することにより、その項目に入力する事項の一覧を表示することができる。
【0035】
次に、処理制御部12は、「登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS4)。処理制御部12は、「登録」が選択されていると判別すると(ステップS4;Yes)、作成された発注情報を発注情報DB23に記憶し(ステップS5)、この処理を終了する。
【0036】
(進捗情報登録処理)
進捗情報登録処理は、発注した部品の進捗状況に関する情報を登録する処理であり、部品調達の担当者(利用者)が仕入れ先との交渉状況に関する情報(進捗情報)を発注情報DB23に登録する処理である。図12は、進捗情報登録処理を説明するためのフローチャートである。
【0037】
まず、処理制御部12は、図9に示すメニュー画面を画像情報DB25から読み出して、利用者用端末4に送信し、利用者用端末4にメニュー画面を表示させる(ステップS11)。次に、処理制御部12は、メニュー画面から「進捗情報登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS12)。処理制御部12は、「進捗情報登録」がクリックされていないと判別すると(ステップS12;No)、この処理を終了する。
【0038】
処理制御部12は、「進捗情報登録」がクリックされていると判別すると(ステップS12;Yes)、発注情報DB23に登録されている発注情報の一覧を示す一覧画面を作成し、作成した一覧画面を示す情報を利用者用端末4に送信して、利用者用端末4に一覧画面を表示させる(ステップS13)。
【0039】
次に、処理制御部12は、発注情報が選択されているか否かを判別する(ステップS14)。処理制御部12は、発注情報が選択されていると判別すると(ステップS14;Yes)、選択された発注情報に記憶されている情報(発注番号、部品番号、数量、担当者ID、納期、進捗情報等)を利用者用端末4に送信して、利用者用端末4に選択された発注情報を表示させる(ステップS15)。
【0040】
なお、この表示された発注情報は、前述の登録画面の各項目に発注番号、部品番号、数量等の情報が登録されたものである。利用者は、利用者用端末4を操作して、進捗情報の入力欄に必要な事項を入力し、「登録」を選択(クリック)することにより進捗情報を登録することができる。
【0041】
次に、処理制御部12は、「登録」が選択されているか否かを判別する(ステップS16)。処理制御部12は、「登録」が選択されていると判別すると(ステップS16;Yes)、作成された進捗情報を発注情報DB23に記憶する(ステップS17)。
【0042】
続いて、処理制御部12は、作成された進捗情報に納期問題原因、及び、納期問題要素に関する情報が有るか否かを判別する(ステップS18)。処理制御部12は、納期問題原因、及び、納期問題要素に関する情報がないと判別すると(ステップS18;No)、この処理を終了する。処理制御部12は、納期問題原因や納期問題要素に関する情報があると判別すると(ステップS18;Yes)、部品情報DB22に登録されている対応する部品に、納期問題原因や納期問題要素に関する情報を記憶し(ステップS19)、この処理を終了する。
【0043】
このように、利用者により、その発注した部品の進捗状況に関する最新の進捗情報が発注情報DB23に登録されるので、発注した部品の進捗状況を容易に管理することができる。
【0044】
(発注情報表示処理)
発注情報表示処理は、発注情報DB23に登録されている発注情報を表示する処理である。発注情報表示処理は、ステップS12で「発注情報表示」を選択しているか否かを判別すること以外、前述のステップS11〜S15とほぼ同様の処理により実行される。この処理により、利用者は、発注情報DB23に登録されている発注情報の内容、及び、その進捗情報(現在の状況)を知ることができる。
【0045】
(リスク評価処理)
リスク評価処理は、発注(調達)部品の納期に関するリスクを評価する処理である。このリスク評価処理により評価したリスク(リスクポイント)に応じて、担当者の設定、変更、発注日の前倒し(先行手配)等の各種の予防措置を実施することができる。本実施の形態では、発注情報DB23に発注情報が登録された場合(部品発注前)にリスク評価(リスクポイントの算出)を行い、算出したリスクポイントに応じて担当者を決定する場合を例に説明する。図13は、リスク評価処理を説明するためのフローチャートである。
【0046】
まず、処理制御部12は、発注情報DB23に発注情報が登録されたか否かを判別する(ステップS21)。処理制御部12は、発注情報DB23に発注情報が登録されたと判別すると(ステップS21;Yes)、登録された発注情報にかかる部品を特定する。(ステップS22)。
【0047】
次に、処理制御部12は、特定した部品の納期問題原因、及び、納期問題要素を特定する(ステップS23)。本実施の形態では、部品情報DB22に部品の納期問題原因、及び、納期問題要素が登録されており、処理制御部12は、特定した部品について、部品情報DB22に記憶されている、この部品の納期問題原因、及び、納期問題要素を特定する。
【0048】
続いて、処理制御部12は、特定した納期問題原因、及び、納期問題要素に基づいて、特定した部品のリスクポイントを算出する(ステップS24)。具体的には、リスク評価情報DB24に記憶された情報に基づいて、図8に示すようなリスク評価表を作成し、作成したリスク評価表を用いて、特定した部品のリスクポイントを算出する。例えば、納期問題原因として「急激な増産」と「市場逼迫」とが特定され、納期問題要素として「トラブル前科品」と「海外生産品」とが特定されている場合、特定された部品のリスクポイントは、(急激な増産・トラブル前科品の「11」)+(急激な増産・海外生産品の「9」)+(市場逼迫・トラブル前科品の「9」)+(市場逼迫・海外生産品の「7」)=「36」ポイントとなる。
【0049】
次に、処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上か否かを判別する(ステップS25)。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上でないと判別すると(ステップS25;No)、通常の担当者を担当者に決定する(ステップS26)。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上であると判別すると(ステップS25;Yes)、通常の担当者よりも納期問題予防(解決)の可能性の高い者、例えば、通常の担当者の上司を担当者に決定する(ステップS27)。例えば、通常の担当者が役職を有しない者の場合、係長、課長等の上司を担当者に決定する。そして、処理制御部12は、決定した担当者を発注情報DB23に登録し(ステップS28)、この処理を終了する。
【0050】
このように、リスクポイントが高い部品、すなわち、部品の納期管理について問題が生じるおそれの高い部品の発注については、その担当者を通常の担当者の上司にしている。このため、通常の担当者を担当者とした場合よりも早期に納期問題を解決しやすくなる。このような担当者の決定を自動的に行うことにより、部品の調達を容易にすることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態によれば、発注情報DB23に発注(調達)部品に関する情報が記憶されているので、部品の調達に関する情報をリアルタイムで一元管理することができる。また、各利用者が発注情報DB23に登録された情報を見ることにより、情報の共有化を図ることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0052】
また、本実施の形態によれば、納期問題原因、及び、納期問題要素に基づいて、部品の納期に関するリスクポイントを算出しているので、部品の納期に関するリスクを顕在化させることができる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0053】
さらに、本実施の形態によれば、リスクポイントが高い部品については、そのしているので、通常の担当者を担当者とした場合よりも早期に納期問題を解決しやすくなる。このため、本システムにより、部品の調達を支援することができる。
【0054】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な他の実施の形態について説明する。
【0055】
上記実施の形態では、算出したリスクポイントに応じて担当者を決定した場合を例に本発明を説明したが、発注した部品の納期遅延に対する予防措置を実施することができるものであればよく、例えば、発注日の前倒し(先行発注)するように、発注日を決定してもよい。また、発注期間を延ばしてもよい。
【0056】
上記実施の形態では、部品の納期遅延に対する予防措置として、担当者を通常の担当者の上司に決定する場合を例に本発明を説明したが、例えば、算出したリスクポイントが50以上の場合には係長、70以上の場合には課長を担当者としてもよい。また、決定する担当者は、納期問題を予防(解決)可能な者であれば、通常の担当者の上司でなくてもよい。
【0057】
上記実施の形態では、発注前にリスク評価処理を行って担当者を決定した場合を例に本発明を説明したが、例えば、発注後にリスク評価処理を行ってもよい。発注後のリスク評価処理としては、任意の時期に行うことが可能であるが、進捗情報が所定期間以上進展がない場合などに行うことが好ましい。図14は、かかる場合のリスク評価処理を説明するためのフローチャートである。
【0058】
この場合、まず、処理制御部12は、進捗情報が所定期間以上進展がないか否かを判別する(ステップS31)。処理制御部12は、進捗情報が所定期間内に進展があると判別した場合には(ステップS31;No)、この処理を終了する。処理制御部12は、進捗情報が所定期間以上進展がないと判別した場合には(ステップS31;Yes)、前述のステップS22〜25と同様に、部品のリスクポイントを算出し、算出した部品のリスクポイントが所定数以上か否かを判別する(ステップS25)。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上でないと判別すると(ステップS25;No)、この処理を終了する。処理制御部12は、算出した部品のリスクポイントが所定数以上であると判別すると(ステップS25;Yes)、担当者の上司を担当者に変更し(ステップS32)、変更した担当者を発注情報DB23に登録して(ステップS33)、この処理を終了する。この場合にも、評価したリスクポイントに応じて、担当者を、例えば、その上司などに変更することにより、発注前にリスク評価処理を行った場合と同様の効果を得ることができる。さらに、部品の調達に関して、部品発注後の状況の変化に対応した支援することができる。
【0059】
また、発注後のリスク評価処理においては、例えば、図15に示すように、算出した部品のリスクポイントが所定数以上でない場合(ステップS25;No)であっても、進捗情報が所定期間以上進展がないか否かを判別し(ステップS41)、進捗情報が所定期間以上進展がない場合(ステップS41:Yes)には、担当者の上司を担当者に変更し(ステップS32)、変更した担当者を発注情報DB23に登録してもよい(ステップS33)。このように、算出したリスクポイントが所定数以上でなくとも、発注した部品の納期遅延に対する予防措置が実施できるようにしてもよい。
【0060】
リスク評価処理は、発注前または発注後のいずれか一方で実施される場合に限定されるものではなく、発注前及び発注後の双方で実施してもよい。また、発注後のリスク評価処理の実施回数は、一回に限定されるものではなく、複数回実施してもよい。
【0061】
また、発注後のリスク評価処理においては、納期遅延に対する予防措置として、例えば、部品の納期を確認する旨のメールを担当者に送信するものであってもよい。この場合、処理制御部12は、納期遅延に対する予防措置を実施すると判別すると(例えば、ステップS41:Yes)、利用者情報DB21に登録された利用者のメールアドレスから担当者のメールアドレスを特定し、リスク評価処理を行った部品の納期を確認する旨のメールを特定したメールアドレスに送信する。
【0062】
上記実施の形態では、納期問題原因について、納期問題要素ごとに、遅延の程度、遅延の頻度、遅延の可能性が記憶されたリスク評価情報DB24に基づいてリスク評価表を作成し、作成したリスク評価表を用いてリスクポイントを算出した場合を例に本発明を説明したが、調達する部品の納期に関するリスク情報を客観的なデータに変換(数値化)し、部品のリスクポイントが算出可能なものであればよく、例えば、納期問題原因について、納期問題要素ごとに、遅延の可能性に関する現在の状況に基づいてリスク評価表を作成したものであってもよい。
【0063】
上記実施の形態では、進捗情報登録処理において、納期問題原因、及び、納期問題要素に関する情報を記憶(登録)する場合を例に本発明を説明したが、納期問題に関する情報のみを登録してもよい。
【0064】
本発明の実施の形態にかかる調達支援サーバ1は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROMなど)から当該プログラムをインストールすることにより、上述の処理を実行する調達支援サーバ1を構成することができる。
【0065】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態に係る調達支援システムの構成を示す図である。
【図2】図1の調達支援サーバの構成を示す図である。
【図3】図1の調達支援データベースの構成を示す図である。
【図4】利用者情報データベースの一例を示す図である。
【図5】部品情報データベースの一例を示す図である。
【図6】発注情報データベースの一例を示す図である。
【図7】リスク評価情報データベースの一例を示す図である。
【図8】リスク評価表の一例を示す図である。
【図9】メニュー画面の一例を示す図である。
【図10】発注情報登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】登録画面の一例を示す図である。
【図12】進捗情報登録処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】リスク評価処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】リスク評価処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図15】リスク評価処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0067】
1 調達支援サーバ
2 調達支援データベース
3 通信ネットワーク
4 利用者用端末
11 通信制御部
12 処理制御部
13 データ記憶部
21 利用者情報データベース
22 部品情報データベース
23 発注情報データベース
24 リスク評価情報データベース
25 画像情報データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段と、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段と、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段と、
を備える、ことを特徴とする調達支援システム。
【請求項2】
前記リスク情報は、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題要素と、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題原因とを有し、
前記リスク情報記憶手段は、前記各納期問題原因について、前記納期問題要素ごとに、納期遅延に関する現在の状況が記憶され、
前記リスクポイント算出手段は、前記納期遅延に関する現在の状況に応じてポイントを設定し、設定したポイントから部品のリスクポイントを算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の調達支援システム。
【請求項3】
前記判別手段により前記予防措置を実施すると判別されたときに、その部品を調達する担当者を、通常の担当者よりも部品の納期遅延予防の可能性の高い担当者に決定する担当者決定手段を、さらに備える、ことを特徴とする請求項1または2に記載の調達支援システム。
【請求項4】
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶ステップと、
前記リスク情報記憶ステップで記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出ステップと、
前記リスクポイント算出ステップで算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別ステップと、
を備える、ことを特徴とする調達支援方法。
【請求項5】
コンピュータを、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段と、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段と、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段と、
を備える、ことを特徴とする調達支援システム。
【請求項2】
前記リスク情報は、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題要素と、納期遅延の問題を引き起こす可能性のある納期問題原因とを有し、
前記リスク情報記憶手段は、前記各納期問題原因について、前記納期問題要素ごとに、納期遅延に関する現在の状況が記憶され、
前記リスクポイント算出手段は、前記納期遅延に関する現在の状況に応じてポイントを設定し、設定したポイントから部品のリスクポイントを算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の調達支援システム。
【請求項3】
前記判別手段により前記予防措置を実施すると判別されたときに、その部品を調達する担当者を、通常の担当者よりも部品の納期遅延予防の可能性の高い担当者に決定する担当者決定手段を、さらに備える、ことを特徴とする請求項1または2に記載の調達支援システム。
【請求項4】
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶ステップと、
前記リスク情報記憶ステップで記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出ステップと、
前記リスクポイント算出ステップで算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別ステップと、
を備える、ことを特徴とする調達支援方法。
【請求項5】
コンピュータを、
調達する部品の納期遅延リスクに関するリスク情報を記憶するリスク情報記憶手段、
前記リスク情報記憶手段に記憶されたリスク情報に基づいて、前記部品の納期遅延リスクを数値化し、数値化した納期遅延リスクから当該部品のリスクポイントを算出するリスクポイント算出手段、
前記リスクポイント算出手段により算出された部品のリスクポイントに基づいて、当該部品の納期遅延を予防する予防措置を実施するか否かを判別する判別手段、
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−334639(P2007−334639A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−165784(P2006−165784)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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