説明

識別コードを利用した視聴状況の調査方法およびその調査システム

【課題】テレビ放送、パソコンサイト、携帯サイト、新聞、雑誌、ポスター等の情報媒体を一世帯のなかで誰が実際に視聴していたか、どの程度の関心を持って、視聴したかを、視聴者の負担少なく、正確かつ迅速に把握できる視聴状況を調査する方法及びそのシステムの提供を目的とする。
【解決手段】
情報媒体に表示された情報コードを使用し、予め登録している携帯端末に係る個人識別情報と照合することにより、視聴者の特定と視聴情報を結合させ、精度の高い視聴情報収集を実現すると同時に、視聴情報を提供してくれた視聴者に対するポイント等として付与することにより、視聴者層の特性を捉えた視聴情報を把握することができる視聴状況の調査方法及びそのシステム提供を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ放送、パソコンサイト、携帯サイト、新聞、雑誌、ポスター、あるいは電子メール等で提供される情報媒体(以下、情報媒体と称する)に対し、視聴者がどれだけの関心を持って見ているか(テレビ放送については、一般には「視聴率」として表現されている)を、把握する調査方法及びそのシステムに関する分野である。
【背景技術】
【0002】
テレビ放送を含む各種メディア、例えば、受信料を支払うことなく無料で提供されるテレビ放送、スポンサーのコマーシャルによって放送を維持している番組、あるいはパソコンサイト、携帯サイト、新聞、雑誌、ポスター、あるいは電子メール、各種イベント等を提供するものにとっては、対象とする顧客(これを「視聴者」と称する)が、どれだけの関心を持っているかは、また、どれだけの視聴者が実際に見てくれたかについては非常に関心の高い問題であり、各種の営業活動を行うにあたっては最重要の課題である。
【0003】
テレビ放送においては、サンプリングした家庭を対象に視聴率調査が広く行なわれている(非特許文献1)。しかしながら、この方法は、1)ピープルメータシステムによる視聴率調査、2)オンラインメータシステムによる視聴率調査、3)日記式アンケートによる個人視聴率といった、形態に合せた調査方法の工夫はなされているが、あくまでサンプリングを前提とした統計学な調査に過ぎず、視聴者の生の声を反映する調査とは言えない。
【0004】
デジタルデータ放送サービス向けの視聴率調査のための視聴データ収集の仕組みとして、デジタル放送受信機に、一定時間間隔で視聴放送局または視聴番組の識別情報をその時の時刻とともにデジタル放送受信機の不揮発性記憶部に記録させ、この記録内容を通信回線インターフェースを通じてセンターサーバーに転送させて視聴調査データを収集し、視聴率を把握する方法がある(特許文献2)。しかしながら、この方法は、デジタル放送受信機が対象であり、同一世帯の中で視聴者が誰であったか、また、関心を持って視聴していたかの確認がなく、画面上にデジタルデータ放送が流れていたものを含むものであり、視聴者を分析することは困難である。さらに、識別情報が、映像情報とは異なる画面に表示されることから、識別情報の認識に複数段階の手間がかかり、視聴者に負担をかけるという難点がある。
【0005】
これらの従来技術の問題点を改良するために、視聴者の属性を把握できる視聴情報収集システムとして、データ放送画面に表示される2次元コードをデコードして得られる接続先のURLと、視聴者の何らかの属性を選択するURLとを視聴情報とし、その視聴情報を収集する方法がある。しかしながら、この方法は、視聴者の何らかの属性を選択するURLを前提としている為、例えば、属性を選択するURLの一例として「男性」「女性」「学生」「主婦」といった予め定められたURLによる選択であり、視聴者の分析にもおのずから限界がある。さらに、その後の視聴情報を提供してくれた視聴者へ報償金あるいは補償金に代わるインセンティブポイントの付与を行なうには、個人識別等で不都合もある。
【0006】
一方、視聴者の意見収集を目的とした、調査機関主導の記述式アンケートによってデジタル放送の視聴者の情報収集を行なう試みもなされている(非特許文献2)。この方法は、「きのう、なんのテレビを見た?」というように、あらかじめ設定されたURL画面に対して回答する方式で、アンケート方式を電子化したものに過ぎず、視聴者の回答に対する手数あるいは手間への配慮がなされていない。同時に、視聴者の視聴行動と回答が必ずしも一致するものではなく作為的な要素が入り込む余地があるという難点がある。
【0007】
上記従来例のように、各種情報媒体の視聴率、あるいは視聴者層の特性を捉えた視聴状況の調査方法は、その目的によって多数の発明が提案されているが、いずれも一長一短である。
【0008】
従来の調査方法では、テレビ放送、パソコンサイト、携帯サイト、新聞、雑誌、ポスター、あるいは電子メール等で提供される情報媒体を重要な営業活動の方策として採用する企業等の組織にとって、視聴状況の調査方法あるいはその調査システムをどのような目的で活用しようとするのかという調査目的の設定、また、視聴状況の調査に協力いただいた視聴者に対してどれだけの報酬(インセンティブポイントとしての付与)を考慮しているかという視聴者へのインセンティブの設定、さらには、視聴者の情報をどのようにして営業活動に活用・貢献させようとしているかという営業活動への利用の観点を明確に意識した調査方法とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2002−271286号公報 「デジタル放送の視聴データ収集システム及び視聴データ収集方法」
【特許文献2】特開2005−176287号公報 「視聴情報収集方法、データ放送番組データ、情報アクセス方法」
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】視聴率について(テレビ放送 RATING GUIDE BOOK)|ビデオリサーチ http://www.videor.co.jp/rating/wh/index.htm
【非特許文献2】テレビ番組視聴質調査 リサーチQ http://www.rq-テレビ放送.com/index_before.php?type=&dialog=0
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記の従来技術の難点を克服するため、テレビ放送、パソコンサイト、携帯サイト、新聞、雑誌、ポスター、あるいは電子メール等で提供される情報媒体に表示されたURL、時間を含む情報コードを使用し、携帯電話などインターネットアクセス機能を有する端末装置(以下、携帯端末と称する)から前記情報媒体に表示されたURLへアクセスし、URLへのアクセスと、予め登録している携帯端末を使用する視聴者に関する情報と照合することにより、視聴者を特定すると共に当該視聴者の視聴情報を把握し、精度の高い視聴情報の収集を実現すると同時に、視聴情報を提供してくれた視聴者に対してインセンティブポイントを付与することにより、視聴者層の特性を捉えた視聴状況を視聴者の負担少なく、正確・迅速に把握することができる視聴状況の調査方法及びそのシステムの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の発明は、
情報媒体を視聴する複数の視聴者の携帯端末から入力される前記情報媒体に表示される識別コードを利用して、視聴者から送信される視聴情報を受信し、当該情報媒体の視聴状況を調査する方法であって、
前記複数の視聴者に対して、視聴状況調査の実施と視聴状況調査に対するインセンティブポイントの付与について広報を行なう広報段階と、
前記視聴状況調査に参加する視聴者を登録する会員登録段階と、
前記情報媒体を視聴した複数の視聴者から提供される視聴情報及び当該視聴者を識別する情報を共に受信する段階と、
受信した前記視聴情報及び前記視聴者を識別する情報を所要の期間蓄積を行い、当該視聴情報及び当該視聴者を識別する情報及び前記会員登録された視聴者情報を解析するデータ解析段階と、
前記視聴情報に対して所定のインセンティブポイント付与基準に沿ってインセンティブポイントを演算・付与するインセンティブポイント演算・付与段階と、
前記視聴者からの要求に応じて当該視聴者のインセンティブポイント情報を提供するインセンティブポイント情報提供段階と、
を含んでなることを特徴とする視聴状況の調査方法である。
【0013】
第2の発明は、第1の発明に付加して、前記広報段階には、視聴者から視聴者情報として入力される総インセンティブポイント数と、前記インセンティブポイントの1ポイント当りの価値が包含されていることを特徴とする視聴状況の調査方法である。
【0014】
第3の発明は、第1ないし第2の発明に付加して、前記視聴者が前記情報媒体を視聴する段階では、前記情報媒体に表示される識別コードは、所定時間間隔で更新されたものであることを特徴とする視聴状況の調査方法である。
【0015】
第4の発明は、第1ないし第3の発明に付加して、前記視聴者から提供される視聴情報は、前記視聴者の携帯端末で読み取られた識別コードを、携帯電話通信網を通じて受信し収集することを特徴とする視聴状況の調査方法である。
【0016】
第5の発明は、第4の発明に付加して、前記視聴者から提供される視聴情報においては、当該視聴者自身の前記情報媒体に対する感想、意見の情報を含むことを特徴とする視聴状況の調査方法である。
【0017】
第6の発明は、第1ないし第5の発明に付加して、インセンティブポイント演算段階では、前記情報媒体単位に、少なくとも性別、年齢別、時間帯別に収集・解析し、その結果を所定の付与インセンティブポイント付与演算基準と照合し、視聴者に付与するインセンティブポイントを演算することを特徴とする視聴状況の調査方法である。
【0018】
第7の発明は、前記第5の発明に付加して、インセンティブポイント演算段階では、前記視聴者の前記情報媒体に対する感想、意見等の情報を、前記情報媒体単位に予め決められたキーワードと照合することにより、視聴者に付与するポイントに対して付加ポイントとして演算することを特徴とする視聴状況の調査方法である。
【0019】
第8の発明は、前記第1ないし第7の発明に付加して、前記識別コードが2次元コード、あるいは、前記情報媒体に表示された所定のパターン、あるいは、1次元コードのいずれかである視聴状況の調査方法である。
【0020】
第9の発明は、第1ないし第8の発明である視聴状況の調査方法によって、視聴者情報の収集・解析を行なう識別コードを利用した視聴状況の調査システムである。
【発明の効果】
【0021】
本発明の視聴状況の調査方法ならびにその調査システムによると、
1.視聴者が視聴情報を視聴状況調査会社へ送信するにあたっては、情報媒体に表示された識別コードを元に行われるため、日記方式などのように後日視聴情報を伝達するものと異なり、実際に視聴している情報媒体そのものから入力されるため、視聴実態に合った視聴状況の調査ができる。
2.また、情報媒体に表示された識別コードを、視聴者の携帯端末の写真撮影機能を使用して直接撮影し読み取ることによって、視聴情報を送信できるため、視聴者の入力作業の負担を軽減できる。
3.また、視聴者は、伝達した視聴情報がどのように利用されるか、さらには、入力した視聴情報に対し、どれだけのポイントが付与されるかが事前に明確となり、視聴者の視聴状況調査への協力に対する意識を向上させることができる。
4.また、視聴情報の送信に際して、意見、感想の入力を行うことができるため、今後の番組編成に当り、視聴者の声を活かすことができる視聴状況調査を実現できる。
5.視聴者から送信された視聴情報には視聴者を識別する情報が付随する。視聴者を識別する情報としては、携帯端末の発信元電子メールアドレス、あるいは、携帯電話の発信者番号、あるいは、携帯端末に組み込まれた端末認識コードなどを利用する。この視聴者識別情報によって視聴者個人を特定することができる。また、視聴者が登録した会員登録情報によって当該視聴者の年齢、性別等の属性を把握することができる。なお、会員登録情報は、視聴情報を送信する前に予め登録することもできるし、あるいは、視聴情報を送信した後会員登録することも可能である。会員登録情報には当該視聴者の識別情報を一緒に登録することが必要である。
視聴者から送信される視聴情報には、視聴した媒体が表示された日付、番組名、放送時間等が含まれる。
これら、視聴者から送信される視聴者を識別する情報及び視聴情報と、登録された会員登録情報を統合して解析することにより、「何月何日、何時のある番組」では、全体で何人程度が視聴していること、視聴者全体の年齢構成、性別等をデータとして層別して把握することが可能となり、今後の情報媒体の送信・放送・展示等について、スポンサー等への営業活動に活用することができる。
具体的には、特定の時間帯において、30〜40歳台の女性の視聴が多いことが把握できれば、化粧品メーカを対象としてスポンサー獲得の営業活動に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の全体のシステム構成を示す一実施例である。
【図2】本発明の処理手順の一実施例を示す図である。
【図3】本発明の広報段階の一実施例である。
【図4】本発明に参加する視聴者の会員登録の手順を示す一実施例である。
【図5】本発明における視聴者からの視聴情報の入力手順を示す一実施例である。
【図6】本発明における収集された視聴情報の蓄積手順を示す一実施例である。
【図7】本発明において、入力された視聴情報に対するインセンティブポイントを付与する手順を示す一実施例である。
【図8】本発明に参加する視聴者に蓄積されたインセンティブポイントを照会する手順を示す一実施例である。
【図9】本発明に使用する識別コードの一実施例を示す図である。
【図10】本発明による視聴情報の解析の一実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、テレビ放送、パソコンサイト、携帯サイト、新聞、雑誌、ポスター、あるいは電子メールで提供される情報媒体の複数の視聴者の携帯端末から入力される前記情報媒体に表示された識別コードを利用して、視聴者の識別情報を含む視聴情報を、収集・解析して視聴状況を調査する方法であり、その内容は、図2の手順により構成される。
その構成は、複数の視聴者に対して識別コードを利用した視聴状況調査ならびにインセンティブポイントに対する広報を行なう広報段階(S1ステップ)と、
視聴状況調査に参加する視聴者を登録する会員登録段階(S2ステップ)と、
前記情報媒体を視聴した複数の視聴者から提供される視聴情報及び当該視聴者を識別する情報を共に受信する段階(S3ステップ)と、
受信した前記視聴情報及び前記視聴者を識別する情報を所要の期間蓄積を行い(S4ステップ)、当該視聴情報及び当該視聴者を識別する情報及び前記会員登録された視聴者情報を解析するデータ解析段階(S5ステップ)と、
前記視聴情報に対して所定のインセンティブポイント付与基準に沿ってインセンティブポイントを演算・付与するインセンティブポイント演算・付与段階(S6ステップ)と、
前記視聴者からの要求に応じて当該視聴者のインセンティブポイント情報を提供するインセンティブポイント情報提供段階(S7ステップ)と、
で構成する。
【0024】
広報段階(S1ステップ)は、視聴者に対して、視聴調査の目的、用途、さらには、視聴調査に協力いただいた視聴者に対して、インセンティブポイントを提供すること、インセンティブポイントの算定方法、付与の方法等について、広く告知する段階である。
告知する手段としては、携帯端末に個別に電子メールで告知する方法、電子メールを予め登録したメールアドレスに一斉に送信するいわゆるメールマガジンの方法によって告知する方法があるがこれに限られない。メールマガジンにて配信された所定のURLアドレスをクリックして所定のURLへ通信接続することによって、インセンティブポイントを付与し、これによって広報機能を高めるという広報方法も選択可能である。
【0025】
視聴者の会員登録段階(S2ステップ)では、視聴状況調査会社のURLが視聴者にとって既知の場合は、視聴者の携帯端末から既知のURLに通信接続し、視聴者の識別情報である携帯端末の電話番号、携帯端末のメールアドレス、視聴者の氏名、住所、性別、年齢等から所要の情報を選択のうえ、視聴状況調査会社に設けられた会員登録データファイルに登録する。
視聴状況調査会社のURLが視聴者にとって不明の場合は、情報媒体に表示されたQRコードなどの識別コードを視聴者の携帯端末の写真撮影機能を使用して撮影して読み取り、当該携帯端末に内蔵された識別コード解析機能によって解析した後、接続先のURLを入手することにより、URLに通信接続し、視聴者の識別情報である携帯端末の電話番号、携帯端末のメールアドレス、視聴者の氏名、住所、性別、年齢等から所要の情報を選択のうえ、視聴状況調査会社に設けられた会員登録データファイルに登録する。
【0026】
前記情報媒体を視聴した複数の視聴者から提供される視聴情報及び当該視聴者を識別する情報を共に受信する段階(S3ステップ)では、
情報媒体を視聴した複数の視聴者は視聴者自身の携帯端末の写真撮影機能を使用して情報媒体に表示される識別コードを撮影して読み取り、当該携帯端末に内蔵された識別コード解析機能によって解析した後、前記識別コードに内包する接続先である視聴状況調査会社に接続し、前記識別コードに内包する前記情報媒体の種別情報、時間情報などの視聴情報と当該視聴者を識別する情報を送信し、視聴状況調査会社は当該視聴情報及び当該視聴者を識別する情報を共に受信する。
情報媒体に表示される識別コードは、テレビ放送などにおいては所定時間間隔(例えば10分単位)で更新されるものであり、新聞、雑誌、ポスター等の情報媒体においては、午前・午後、1日あるいは数週間単位で更新される。
なお、携帯端末においては、識別コードを読み取る機能、及び、それを解読する機能を備えていることが前提である。かかる機能を備えない携帯端末においては、本発明を実施することはできない。
【0027】
受信した前記視聴情報及び前記視聴者を識別する情報を所要の期間蓄積を行う段階(S4ステップ)では、情報媒体を視聴した複数の視聴者から受信した視聴情報及び当該視聴者を識別する情報を、会員登録された視聴者情報と共に解析するため、所要の期間データを蓄積する。
【0028】
当該視聴情報及び当該視聴者を識別する情報及び前記会員登録された視聴者情報を解析するデータ解析段階(S5ステップ)では、情報媒体を視聴した複数の視聴者から受信した視聴情報及び当該視聴者を識別する情報を、会員登録された会員の情報と共に解析する。
視聴者から送信された視聴情報には、視聴者を識別する情報が常に付随する。すなわち、携帯端末の発信元電子メールアドレス、あるいは、携帯電話の発信者番号、あるいは、携帯端末に組み込まれた端末認識コードなどによって視聴者個人を特定することができる。
また、視聴者が登録した会員登録情報によって当該視聴者の年齢、性別等の属性を把握することができる。なお、会員登録情報は、視聴情報を送信する前に予め登録することもできるし、あるいは、視聴情報を送信した後会員登録することも可能である。
視聴者から送信される視聴情報には、視聴した媒体が表示された日付、番組名、放送時間等が含まれる。
視聴者から送信される視聴者を識別する情報及び視聴情報と、登録された会員登録情報を統合してデータを解析し、視聴状況を把握する
【0029】
前記視聴情報に対して所定のインセンティブポイント付与基準に沿ってインセンティブポイントを演算・付与するインセンティブポイント演算・付与段階(S6ステップ)では、
情報媒体単位に収集した視聴情報を、所定のインセンティブポイント演算・付与基準と照合し、視聴者に付与するインセンティブポイントとして演算し記録する。
前記視聴者からの要求に応じて当該視聴者のインセンティブポイント情報を提供するインセンティブポイント情報提供段階(S7ステップ)では、視聴者毎のインセンティブポイントを、視聴者の携帯端末からの要求に応じて、提供するものであり、視聴者自身がインセンティブポイントの現在高等を照会し確認することができる。
視聴者が、インセンティブポイントを換金あるいは商品と交換する手段・方法については、既に各種のポイントと商品交換あるいは換金等の事例が数多く実現活用されており、その方法を利用することによるものとする。
【0030】
本発明で使用する識別コードとしては、QRコードを初めとする2次元コード、あるいは、既に広く普及している一次元のバーコードなどの識別コードの利用のほか、情報媒体に表示された画像そのものを識別コードとして利用することも考えられる。テレビ画面における画像そのものを利用する場合には、放映時間等の把握が容易であり、特定の時間における視聴状況を正確に把握することが可能となる。
【実施例1】
【0031】
本発明は、視聴情報媒体としてテレビ放送、パソコンサイト、携帯サイト、新聞、雑誌、ポスター、あるいは電子メール等に利用することができるが、本実施例では、デジタルテレビ放送を実例として、図1に全体構成を、さらに、詳細を図3〜図9により説明する。なお、本発明の説明に当っては、既存技術を活用する部分、例えば、通信、ネットワーク、その他の従来技術を活用する部分においては、機能を重点に説明する。
【0032】
本発明の全体を図1を使って説明する。本発明は、本発明を管理ならびに営業活動に利用する視聴状況調査会社1と、デジタル放送を提供するデジタル放送会社10と、デジタル放送を放送衛星によって視聴者24へ配給するアップリンクセンター22と、実際にデジタル放送を視聴する視聴者24の4つで構成する。
「視聴状況調査会社」と「デジタル放送会社」と「アップリンクセンター」とは別個独立に存在することが必須ではなく、「視聴状況調査会社」、「デジタル放送会社」、「アップリンクセンター」は、いずれか二者が同一の法人で運営されていても、あるいは、これら三者が同一の法人で運営されていても差し支えない。
実施例では「放送衛星」によるいわゆる「BS放送」の場合を記述しているが「デジタルBS放送」に限定されるものではなく、デジタル放送であれば「通信衛星」を使用した「CS放送」であってもよく、あるいは「衛星」を使用しない「地上波デジタル放送」であっても、本発明を実施することは可能である。
【0033】
視聴状況調査会社1は、視聴者24への視聴状況調査の趣旨、調査の依頼ならびにその調査にご協力いただいた視聴者24へのインセンティブポイントの付与等を含めた広報30と、視聴状況調査の基本となる識別コード26を作成し、後述のデジタル放送会社10が提供する番組と連携して識別コード26をデジタル放送会社へ送信する識別コード生成サーバ3と、本調査に協力して貰う視聴者24の会員登録データを記録する顧客データ、実際の視聴者24の携帯端末25からのネットワーク20、Webサーバ4を通しての視聴情報から受信した情報を蓄積する視聴情報データファイル等を内蔵するデータベース2とで構成する。
データベース2には、視聴者識別情報を記録する「視聴者識別情報データファイル」、視聴者識別情報と共にそれ以外の会員の情報を記録する「会員登録データファイル」、視聴者から送られてくる視聴情報を記録する「視聴情報データファイル」を設ける。
図2などでは、これらのデータベースを別個に設ける場合を前提に記述しているが、これらのデータファイルはいずれか2つを一個に統合して記録することも可能であるし、さらにこれら3個のデータファイルを1個に統合して記録することも可能である。
また、インセンティブポイントを算定するための基準となる「ポイント基準」や各会員に付与したインセンティブポイントを記録するためのデータファイルを設ける。各会員のインセンティブポイントを記録するデータファイルは独立して別個に設けることも、あるいは「会員登録情報データファイル」に併せて記録することも選択可能である。
【0034】
デジタル放送会社10は、予め定められた番組表によって番組を放送するが、放送番組11には、映像、音声ならびに視聴状況調査会社1から提供される識別コード26を重畳させて、放送設備12へ送り出す。
また、データ放送部分にも同様に、視聴状況調査会社1から提供される識別コード26を重畳させ、自動更新させるデータ放送自動更新装置13、データ放送送出設備14を経由して放送設備12へ送り出す。さらに、放送設備12では、上記の放送番組11とデータ放送13とを合成し、「放送番組+デジタル放送」として、放送衛星を管理するアップリンクセンター22等へ送信する。
【0035】
アップリンクセンター22では、受信した「放送番組+デジタル放送」を放送衛星23を経由して、視聴者24へ「放送番組+デジタル放送」を送信し、視聴者24のテレビ放送に実際の映像他の情報として放送する。
【0036】
一方、視聴者24は、番組を視聴している段階で、適宜、画面上の識別コード26を視聴者24自身の携帯端末25の写真撮影機能を使用して読み込み、携帯端末25内に内蔵させた識別コード解析機能によって識別コード26を解析し、識別コード26に包含されているアクセス先のURLを取得し、視聴者24自身のメールアドレスと一緒にネットワーク20等を経由して、視聴情報管理会社のWebサーバ4へ入力措置をとる。入力された情報は、視聴状況調査会社1のデータベース2中の視聴情報データファイルへ記録される。
【0037】
つぎに、視聴者24が視聴状況調査会社1に入力したことに対するインセンティブポイントの照会については、予め所定の期間単位に、視聴状況調査会社1の識別コード生成サーバ3に内蔵されているインセンティブポイント演算機能による視聴者情報の解析演算を行い、さらに、インセンティブポイント情報提供機能によって、視聴者24からの照会の要求に対応できるように構成している。
以上のような構成について、図2に記載のフローチャートに沿って、各ステップの詳細を以下で説明する。
【0038】
図3は、パソコン画面上に表示された視聴状況調査システムについての説明画面を表したものである。
表示画面(S1−1)の中に、提供元である視聴状況調査会社名、調査の目的、さらには、会員登録用のメールアドレス、パスワード等の基本事項を表す領域(S1−2)と、参加方法のガイダンス領域(S1−3)と、視聴状況調査に参加したときの受けられる特典のアナウンス領域(S1−4)、視聴状況調査に参加したときの特典の詳細のアナウンス領域(S1−5)、ならびに、参加する場合にはどうするかのガイダンス領域(S1−6)、その他の領域(S1−7)で構成したものである。
【0039】
図4は、視聴状況調査に参加する視聴者24の会員登録の手順を表したフローチャートであり、会員登録はa)登録先のURLを検索で入手する場合と、b)視聴状況調査のために表示された識別コードを利用する場合の2通りへの対応を可能にしている。
【0040】
a)の場合は、視聴者24の携帯端末25から「視聴状況調査会社名」を入力し、検索しアクセスすることで、該当するURLを入手する(S2−3)。そのURLを入力して該当する登録用の入力画面を取得する(S2−4)。取得した入力画面に登録項目(主に個人情報が該当)、例えば、視聴者24のメールアドレス、パスワード、氏名、住所、年齢、職業等を入力し(S2−5)、データ送信を行なうことで会員登録処理(S2−6)とするものである。この入力されたデータは、前記データベース2内の会員登録データファイル2に記録される。
【0041】
b)の場合は、テレビ放送を視聴している間に、視聴情報を視聴状況調査会社1へ送信する際に、同時に会員登録を行なうものである。
まず、視聴しているテレビ放送画面の識別コードを視聴者24自身の携帯端末内内蔵の写真撮影機能を使用して撮影し、識別コード画像を取り込む(S2−1)。その後、取り込んだ識別コード画像を、携帯端末に内蔵する識別コード解析機能で解析し、視聴者情報の入力先のURLを取得する(S2−2)。取得したURLによって視聴状況調査会社1にネットワーク20を通してアクセスし、入力画面を取得する(S2−4)。以降、a)の場合と同様に、取得した入力画面に登録項目(主に個人情報が該当)、例えば、視聴者24のメールアドレス、パスワード、氏名、住所、年齢、職業等を入力し(S2−5)、データ送信を行なうことで会員登録処理(S2−6)とするものである。この入力されたデータは、前記データベース2内の会員登録データファイル2に記録される。
【0042】
つぎに、視聴者24がテレビ放送を視聴中に視聴情報を視聴状況調査会社へ送信する時の処理内容を図5により説明する。
まず、視聴者24がテレビ放送番組を視聴しているときに、視聴状況調査に協力する場合、視聴者24自身の携帯端末25の写真撮影機能によって、テレビ放送画面上に表示される識別コードを撮影する(S4−1)。その後、携帯端末25内蔵の識別コード解析機能によって識別コードを解析する(S4−2)。この識別コード解析の必須項目は、具体例は後述するがテレビ放送の場合では、いま視聴している「番組(チャネル)」、「時刻」、さらには、「日付コード」(特殊マークによって週内の曜日を識別する場合)である。識別コード解析の結果、視聴状況調査の入力先であるURLを得る(S4−3)。そのURLへのアクセスにより入力画面を得て、携帯端末25の画面上に表示させる(S4−4)。
通常の場合、そのまま視聴状況調査会社1へ送信することで、視聴状況調査の入力情報となり、その後の処理は後述する。この場合の送信の必須項目は、前記識別コード解析結果からの「番組(チャンネル)」、「時刻」、「日付コード」と、視聴者を識別する情報である視聴者の「携帯端末のメールアドレス」である。
一方、視聴している番組に対して意見、感想等があった場合には、(S4−5)で表示した画面の意見、感想入力欄へ、視聴者の番組に対するコメント等を入力する(S4−6)。その後、送信を行なうことによって視聴情報入力処理を完了する(S4−7)。
【0043】
つぎに、視聴状況調査会社1において、視聴者情報を受信した時の処理を図6によって説明する。
視聴者からの視聴者情報を受信する(S5−1)と、受信した視聴者情報のキー項目である「携帯端末メールアドレス」を抽出する(S5−2)。この「携帯端末メールアドレス」をキーにして会員登録データファイル2を検索し、既登録の会員か、新規の視聴者かを確認する(S5−3)。既登録の会員である場合はそのまま処理を継続し、入力情報である「携帯端末メールアドレス」「番組(チャンネル)」「時刻」「日付コード」、さらには「意見、感想」を視聴情報データファイル2に記録する(S5−4)。この処理を入力が発生都度繰返し、所定期間の終了まで繰り返す(S5−5)。
【0044】
一方、(S5−3)で新規会員と判断した場合には、会員登録データファイルに新規会員登録(S5−6)と、会員登録データファイル2にその時の視聴者情報を記録し、引き続き(S5−5)処理を行なう。
【0045】
つぎに、視聴状況調査会社1における視聴情報及びインセンティブポイントにかかる情報の収集・解析について、図7により説明する。
会員登録データファイル2から、蓄積した所定期間の視聴情報を識別コード生成サーバ3に読み込む(S6−1)。その読み込んだ視聴情報を会員順に整列し、識別コード生成サーバ3内にワークファイルとして作成する(S6−2)。このワークファイル内のデータについて、1会員分を1件毎に読み込む(S6−3)。1件毎のデータに対して、「日付」「番組」「時間帯」を確認し(S6−5)、予め定めた付与するポイント基準2と照合することにより入力された1件毎の付与インセンティブポイントを決定し、ワークファイルの1件毎データに記録する(S6−6)。さらに、視聴者からの「意見、感想等」が入力されている場合には、「意見、感想等」のコメント文(S6−7)と、視聴状況調査会社1において、インセンティブポイントを追加付与しても良い建設的なコメントに該当する「キーワード」をあらかじめ設定しておき、このキーワードと照合することにより追加インセンティブポイントを設定する(S6−8)(S6−9)。
この結果を、ワークファイルの該当部分に記録し(S6−10)、1会員の終了まで継続する(S6−11)。
さらに、1会員終了後、全会員終了まで(S6−4)上記の処理を継続するものである。
【0046】
ここで、追加付与に該当する「意見、感想等」の「キーワード」とは、例えば、「興味」「面白い」「つまらない」「工夫」「必要」「改善」等の番組に対するコメントで有効となりそうな語句を指し、これ等の語句が記載されていれば、各語句について、インセンティブポイント1点を付与するものである。これ等の語句は、視聴者に公表せずに、かつ、視聴状況調査会社1で予め定めておくのが好ましい。あるいは、キーワードに変わるものとしては、手数は掛るが、視聴状況調査会社1内で、「意見、感想等」を人の目で確認し、建設的な意見に対して特段の付与ポイントを定めることもできる。
【0047】
一方、視聴者24が入力した視聴情報に対してインセンティブポイントがどのくらいたまったか、あるいは何と交換できるかは、視聴者24の興味のあるところであり、このインセンティブポイント情報の提供方法について、図8により説明する。
まず、視聴状況調査会社1における対応(準備)について、a)のフローチャートにて手順を示す。前記のワークファイルを読み込み(S7−1)、会員別、時系列に整列(ソート)する(S7−2)。その後、所定期間の会員別のインセンティブポイントを集計する(S7−3)。その結果を会員別ポイントファイルに記録する(S7−4)。この処理を行なうことにより、視聴者24からの情報提供の要求に対して、会員別ポイントファイルの内容を当該視聴者に対して提示することができるものである。
【0048】
視聴者24の携帯端末25からの照会を受けたときの対応をb)のフローチャートにて手順を示す。視聴者24の携帯端末25からの照会を受信すると(S7−5)、受信した照会中の携帯端末メールアドレスをキーにして(S7−6)、会員別ポイントファイルにアクセスする(S7−7)。結果を照会依頼された視聴者の携帯端末メールアドレスへ送信と表示を行なう(S7−8)。
インセンティブポイントの情報提供を求めた視聴者には、現在保有するインセンティブポイントを提供する他、過去の累計インセンティブポイントや、既に使用済のインセンティブポイント、インセンティブポイントが使用できる期間、インセンティブポイントの利用時の手続き等を提供することもできる。
【実施例2】
【0049】
本発明の基本となる識別コードについて、図9を基にその内容を説明する。識別コードは、視聴者24の携帯端末25に内蔵されている写真撮影機能を使用して、テレビ放送画面に常時あるいは随時表示される映像を読み込む方式(図9a)、テレビ放送画面を視聴者が加工した後、携帯端末25に内蔵されている写真撮影機能を使用して、テレビ放送画面に表示された内容を読み込む方式(図9b)、あるいは、表示されるテレビ放送画面全部あるいはその一部を読み込み識別コードとして利用する方式(図示せず)などが利用できる。
【0050】
図9a)は、視聴者の携帯端末によって、テレビ放送画面に常時表示されている内容から直接識別コードとして読み込むものの1例を示したものである。
テレビ放送画面に表示された左上の表示26b(これは、13:15の時刻を表わす)、右上の表示26c(これは、現在表示されている番組のチャンネルを表わす)、さらには、右上の表示26cの末尾に特殊マークを付したものである。この特殊マークは、視聴情報の所定期間との関連で設定するようにしたものである。所定期間を1週間とした場合には、7種類の特殊マークを日替わりで表示することで日付を特定するようにしたものである。
この解析ソフトについては、携帯端末会社(図示せず)と連携して、既存技術として一般入用されている画像解析ソフトをコンパクトにし、携帯端末からダウンロードすることで、携帯端末25内蔵の識別コード解析が可能となる。
【0051】
図9b)は、2次元コードとして一般入用されているQRコード26dを利用した例である。この場合、QRコード解析の解像度の関係で、テレビ放送画面に常時表示することは難しいが、視聴者24が、テレビ放送を1操作することで、通常のテレビ放送画面からQRコード画面へ切替ることによって、携帯端末25の写真撮影機能を使用して撮影し、画像を取り込むものである。この画像解析ソフトについても、一般に広く利用されており、図9a)と同様に、携帯端末会社(図示せず)と連携することで実現できるものである。
【0052】
つぎに、本発明の視聴状況の調査方法およびその調査システムによって収集した視聴情報の解析の一例ならびに利用について、図10により説明する。
放送番組は、その内容によって、「報道番組」、「情報番組」、「スポーツ番組」、「教養番組・教育番組」、「娯楽番組」、「ドラマ」‥‥等に、放送の分類として区分されている。図10a)は、視聴者からの視聴情報を、放送の分類と視聴時間帯別に解析した例であり、これによって、時間帯別に、どのような放送の分類がよく視聴されているかが把握できる。また、図10b)は、放送の一分類中の具体的な複数の放送番組が、どの年齢層の視聴者に多く視聴されているかを解析した例である。これによって、どの番組がどの年齢層に多く視聴されているかが把握できる。さらには、図示していないが、これ等に性別の要因を加味することで、男女差等も把握が可能であり、視聴者と番組についての各種の解析を実現することが可能である。これによって得た視聴情報をもとに、時間帯ごとの視聴者特性を把握することができ、30台の女性の視聴が多い時間帯には料理番組を設定するなど、番組の編成に反映させることも可能となる。
ここで、一般の視聴率と大きく異なる点は、視聴情報が統計的な推計の視聴率でなく、「実際に視聴している画面を基に収集された情報である」という点にある。
この点を重視して、前述の各種の視聴情報の解析結果を基に、時間帯別の番組編成のあり方、さらには、スポンサーに対し、どの時間帯の番組は、CMは年齢層をターゲットとしたら良いか等の提言を行うことが可能となる。
さらに、別途、「携帯端末のカメラ機能は付いていますか」、「あなたは、この視聴状況の調査方法およびその調査システムを利用しますか」等のアンケートを行ない、各年齢層別の本発明への参画人員を参画率として統計的に推測し、前記の視聴情報(視聴者数)と組み合わせることで視聴率を算定することも可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 視聴状況調査会社
2 データベース
3 識別コード生成サーバ
4 Webサーバ
10 デジタル放送会社
11 放送番組
12 放送設備
13 データ放送自動更新装置
14 データ放送送出設備
20 ネットワーク
21 携帯電話基地局
22 アップリンクセンター
23 放送衛星
24 視聴者
25 視聴者の携帯端末
26 識別コード
30 広報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報媒体を視聴する複数の視聴者の携帯端末から入力される前記情報媒体に表示される識別コードを利用して、視聴者から送信される視聴情報を受信し、当該情報媒体の視聴状況を調査する方法であって、
前記複数の視聴者に対して、視聴状況調査の実施と視聴状況調査に対するインセンティブポイントの付与について広報を行なう広報段階と、
前記視聴状況調査に参加する視聴者を登録する会員登録段階と、
前記情報媒体を視聴した複数の視聴者から提供される視聴情報及び当該視聴者を識別する情報を共に受信する段階と、
受信した前記視聴情報及び前記視聴者を識別する情報を所要の期間蓄積を行い、当該視聴情報及び当該視聴者を識別する情報及び前記会員登録された視聴者情報を解析するデータ解析段階と、
前記視聴情報に対して所定のインセンティブポイント付与基準に沿ってインセンティブポイントを演算・付与するインセンティブポイント演算・付与段階と、
前記視聴者からの要求に応じて当該視聴者のインセンティブポイント情報を提供するインセンティブポイント情報提供段階と、
を含んでなることを特徴とする視聴状況の調査方法。
【請求項2】
前記広報段階には、視聴者が保有するインセンティブポイント数と、前記インセンティブポイントの1ポイント当りの価値が包含されていることを特徴とする、請求項1に記載の視聴状況の調査方法。
【請求項3】
前記視聴者が前記情報媒体を視聴する段階では、前記情報媒体に表示される識別コードは、所定時間間隔で更新されたものであることを特徴とする、請求項1ないし2に記載の視聴状況の調査方法。
【請求項4】
前記視聴者から提供される視聴情報は、前記視聴者の携帯端末で読み取られた識別コードを、携帯電話通信網を通じて受信し収集することを特徴とする、請求項1ないし3に記載の視聴状況の調査方法。
【請求項5】
前記視聴者から提供される視聴情報においては、当該視聴者自身の前記情報媒体に対する感想、意見の情報を含むことを特徴とする、請求項4に記載の視聴状況の調査方法。
【請求項6】
インセンティブポイント演算段階では、前記情報媒体単位に、少なくとも性別、年齢別、時間帯別に収集・解析し、その結果を所定の付与インセンティブポイント付与演算基準と照合し、視聴者に付与するインセンティブポイントを演算することを特徴とする、請求項1ないし5に記載の視聴状況の調査方法。
【請求項7】
インセンティブポイント演算段階では、前記視聴者の前記情報媒体に対する感想、意見等の情報を、前記情報媒体単位に予め決められたキーワードと照合することにより、視聴者に付与するポイントに対して付加ポイントとして演算することを特徴とする、請求項5に記載の視聴状況の調査方法。
【請求項8】
前記識別コードが2次元コード、あるいは、前記情報媒体に表示された所定のパターン、あるいは、1次元コードのいずれかであることを特徴とする、請求項1ないし7に記載の視聴状況の調査方法。
【請求項9】
前記請求項1ないし8に記載の視聴状況の調査方法によって、視聴者情報の収集・解析を行なうことを特徴とする、識別コードを利用した視聴状況の調査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−233004(P2010−233004A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−79111(P2009−79111)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(509088619)日本BS放送株式会社 (1)
【出願人】(500101689)株式会社デジタルストリート (1)
【Fターム(参考)】