説明

警備装置

【課題】遠隔地から警備を設定する場合であっても、警備の空白期間によるセキュリティ性低下を防止できる警備装置の実現。
【解決手段】監視区域31の異常を通報する警備セットモードおよび異常を通報しない警備解除モードの少なくとも2種類の警備状態を有し、警備セットモード中に異常を検出すると通報する警備装置40であって、複数の防犯センサから検知信号が入力されるセンサ信号入力部53と、監視区域に設置されて接点の変化を出力するスイッチ部56と、遠隔解除信号を受け付ける受付手段61と、警備セットモード中に遠隔解除信号を受信すると解除指令を記憶する解除指令記憶手段54と、警備セットモード中に解除指令が記憶されている場合は、複数の防犯センサのいずれかから検知信号を受信した後、第1の所定時間以内にスイッチ部の接点が変化したときに、警備状態を警備解除モードに設定するモード設定手段62と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視区域で異常を検出すると、監視センタに異常通報する警備システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視区域で発生した侵入異常や火災異常などの異常を検出すると、監視センタに異常通報する警備システムが知られている。
【0003】
従来の警備システムでは、監視区域の利用者が外出する場合に警備装置を操作して、防犯センサから検知信号を受信しても異常通報しない警備解除モードから、防犯センサから検知信号を受信すると異常通報する警備セットモードに設定し、また、利用者が監視区域に戻ってくると警備装置を操作して警備解除モードに設定していた。なお、防犯センサが検知する異常とは窓や扉の開や熱源の検知など、外部に対して無防備であったり、人の存在可能性を検知した状態である。
【0004】
特許文献1は、このような警備システムにおいて、携帯電話やPDAなどの通信端末を利用して、監視区域の外より警備状態を自由に設定できるようにした警備装置を、記載している。特許文献1には、携帯電話などから電話回線またはインターネットを介して警備モードの設定信号を受信し、受信した警備モードを設定する警備装置が記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開2006−285671
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された警備装置は、遠隔地からであっても警備モードを自由に変更できるので、例えば、警備装置を操作して適切な警備モードに変更する操作が苦手な子供がいる場合であっても、子供が帰宅する時間に親が遠隔地から警備解除モードを設定可能になるなど利便性が向上する。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された警備装置は、遠隔地から警備解除モードを設定した場合生じるセキュリティ性の低下について考慮していないという問題がある。
【0008】
すなわち、通常、警備セットモードに設定されている場合、監視区域は無人の状態である。もし人がいれば異常となる。この場合、特許文献1の警備装置において、遠隔地から安易に警備解除モードを設定してしまうと、監視区域は無監視かつ無人の状態となり、利用者が戻ってくるまで警備上の空白期間が生じてしまう。
【0009】
このように、遠隔地から警備解除モードを設定する場合においては、セキュリティ性を担保する上で重要な課題が存在する。
【0010】
本発明は、遠隔地から警備を設定する場合であっても、警備の空白期間によるセキュリティ性低下を防止できる警備装置の実現を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を実現するため、本発明の警備装置は、接点の変化を出力するスイッチ部を設け、遠隔地から警備解除モードの設定を指示する遠隔解除信号を受け付けた場合、ただちに警備解除モードに設定せずに、解除指令を記憶しておき、入館したことをセンサが検出した後、所定時間以内にスイッチ部の接点が変化したときに、警備状態を警備解除モードに設定することを特徴とする。
【0012】
すなわち、本発明の警備装置は、監視区域の異常を通報する警備セットモードおよび前記監視区域の異常を通報しない警備解除モードの少なくとも2種類の警備状態を有し、前記警備セットモード中に異常を検出すると通報する警備装置であって、前記監視区域に設置された複数の防犯センサから検知信号が入力されるセンサ信号入力部と、前記監視区域に設置されて接点の変化を出力するスイッチ部と、少なくとも遠隔解除信号を受け付ける受付手段と、前記警備セットモード中に前記受付手段が前記遠隔解除信号を受信すると解除指令を記憶する解除指令記憶手段と、前記警備セットモード中に前記解除指令が記憶されている場合は、前記複数の防犯センサのいずれかから検知信号を受信した後、第1の所定時間以内に前記スイッチ部の接点が変化したときに、警備状態を前記警備解除モードに設定するモード設定手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、遠隔解除信号を受け付けた場合に解除指令を記憶しておき、直ぐには警備解除モードに設定しないのでセキュリティ性は維持される。そして、いずれかのセンサが検知した後、第1の所定時間内にスイッチ部の接点が変化したことを検知したときには、正規の入館者であると判定して警備状態を警備解除モードに設定する。スイッチ部は、通常の押しボタンスイッチでも、踏むかカバンなどを置くことにより接点が変化するマットセンサでも、カバンなどを掛けることにより接点が変化するセンサでよく、これであれば警備モードに変更する操作が苦手な人でも容易に接点を変化させられる。これにより、このような人が入館しても異常にならず、監視区域が無監視かつ無人の状態になるのを回避できる。
【0014】
正規の利用者が警備セットモード中に入館した場合に、警備状態を警備解除モードに設定できるようにするために、利用者の登録認証情報をあらかじめ記憶する認証情報記憶手段をさらに設け、受付手段を、警備解除モードを設定するための現地解除信号をさらに受け付けるように構成し、モード設定手段は、監視区域の入館経路に位置する特定センサから検知信号を受信した後、第2の所定時間以内に受付手段が受け付けた現地解除信号が登録認証情報と一致する認証情報を含んでいれば、警備状態を警備解除モードに設定する。
【0015】
監視区域に利用者が警備状態の移行操作を入力する操作部と、利用者が携帯する利用者端末から警備状態の移行操作を可能にするため利用者端末と通信する通信手段と、を設け、操作部は、警備解除モードの設定操作を受けると現地解除信号を出力し、通信手段は、利用者端末から警備解除モードの設定信号を受信すると遠隔解除信号を出力するように構成する。
【0016】
第1の所定時間が経過したときまたは第2の所定時間が経過したときに、警備解除モードに設定されていなければ異常と判定する。
【0017】
セキュリティ性を維持するために、記憶部に記憶された前記解除指令は、警備状態が前記警備解除モードに設定されるか、記憶後所定時間が経過すると消去されるように構成する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、警備モードを変更する操作が苦手な人が入館しても異常にならないように遠隔地から警備を設定する場合であっても、監視区域が無監視かつ無人の状態になるのを回避でき、警備の空白期間によるセキュリティ性低下を防止できる警備装置が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0020】
図1は、住戸に設けられる本発明の実施形態の警備装置の全体構成を示す図である。図1の下部が住戸の1階部分であり、上部が住戸の2階部分である。図1において、D1およびD2は扉を示し、D1は玄関扉を、D2は裏口扉を示し、各扉にはマグネットセンサなどの開閉を検知する開閉センサMが設けられている。符号Wは窓を示し、各窓Wにも開閉センサMが設けられている。住戸の所望の部分には煙センサSF、人などの移動物体の存在を検出する空間センサPなどが設けられている。他にも各種のセンサが準備されており、必要な箇所に設置される。参照番号40は、警備装置の本体部(以下、単に警備装置と称する。)である。
【0021】
警備装置40には、操作パネル(認証操作部55)が設けられ、利用者は警備装置40の操作パネルを操作して、警備状態を設定する。例えば、住戸が無人になる状態で利用者が外出するときには、警備装置40を警備セットモードに設定するように操作パネルを操作した後、扉D1に鍵を掛けて住戸外に出る。警備装置40は、警備セットモードの設定が操作入力された後、所定時間を経過すると警備セットモードに入る。所定時間は、例えば、利用者が警備装置40を操作して扉D1から出るまでに要する時間より長い時間に設定される。利用者が帰宅したときには、あらかじめ決められている所定の入館経路、例えば、玄関扉D1から入館することが決められている。この場合、玄関扉D1の開閉センサMが特定センサである。利用者が玄関扉D1の鍵を解錠して入館すると、特定センサである玄関扉D1の開閉センサMが開状態になったことを検知して、警備装置40に検知信号を送信する。警備装置40は、特定センサからの検知信号に対しては所定時間の間異常発生と判定しないように構成されており、入館した利用者はこの所定時間の間に警備装置40を操作して警備解除モードに設定する。
【0022】
図2は、本発明の実施形態の警備装置およびそれが接続される警備システムの構成を示すブロック図である。
【0023】
警備システムは、監視センタ10と、監視区域31である住戸に設けられる警備装置40と、を備える。警備装置40は、公衆回線網1を介して監視センタ10と接続される。監視センタ10は、複数の住戸31を監視する。警備装置40は、警備コントローラ50と、サーバ装置70と、を備える。警備装置40の利用者21は、端末22により公衆回線1のインターネットなどを介してサーバ装置70にアクセスすることが可能である。
【0024】
監視センタ10は、警備会社が運営するセンタ装置を備えた施設であり、各監視区域31の警備装置からの情報を受信して処理する統合制御部11と、データを記憶する記憶装置12と、各種情報を表示するディスプレイ13と、を有する。監視員14は、各監視区域31を常時監視している。
【0025】
統合制御部11および記憶装置12は、監視区域の住所、電話番号、警備装置の識別番号、サーバ装置のIPアドレス、利用者氏名、住所、電話番号、利用者端末の電子メールアドレス、過去の対処履歴などを対応付けて記憶管理するデータベースを構成する。また、監視センタ10では、現在勤務している対処員の担当地域、現在の状態なども関連付けて記憶管理されている。
【0026】
監視センタ10のディスプレイ13には、警備装置から受信した異常信号に基づいて対処すべき監視区域の情報および異常の情報が表示される。また、警備装置から復旧信号を受信すると、ディスプレイ13には異常が復旧したことが表示される。
【0027】
監視員14は、かかるディスプレイの表示を見て監視区域に異常が発生していると判断すると、監視区域への警備員の対処指示や、利用者に対する確認処理などの必要な措置をとる。
【0028】
対処員は、通常、各自の担当する地域にて待機又は巡回しており、監視センタ10から対処指示を受けると、異常の発生した監視区域に急行する。
【0029】
警備装置40においては、警備コントローラ50が、状態変化を検知するセンサ57と接続されて利用者住戸内における異常の有無の監視を行う。サーバ装置70は、利用者住戸の正常/異常の情報や警備コントローラ50の動作モードをインターネットに公開する。
【0030】
警備コントローラ50は、警備セットモード中に異常を検知すると、この異常の情報を異常信号として公衆回線網1の電話回線網を介して監視センタ10に送信し、サーバ装置70は、警備コントローラ50が検知した異常の情報からホームページのコンテンツを生成する。利用者21は、利用者端末22から公衆回線網1のインターネットを介してホームページを閲覧する。また、警備コントローラ50は、異常が復旧したことを検知すると異常復旧の情報を復旧信号として監視センタ10に送信し、サーバ装置70は復旧した異常の情報を消去してホームページを更新する。
【0031】
他方、警備解除モード中は、防災センサSFや非常ボタンなど24時間監視する必要がある異常についてのみ上述の処理を実行する。
【0032】
また、サーバ装置70は、警備コントローラ50の警備状態である動作モードが変更されると、この動作モードの情報でホームページのコンテンツを生成する。また、サーバ装置70は、利用者端末22から動作モード変更の要求を受けると警備コントローラ50に動作モード設定の信号を送信する。
【0033】
なお、本実施形態においては、警備装置40としてのサーバ装置70と警備コントローラ50とが別体に構成される例について説明するが、サーバ装置70と警備コントローラ50とは通信可能に構成されていればよく、もちろん一体に構成されていてもよい。一体に構成する場合は、制御部、通信部、記憶部などのハードウェアを、サーバ装置70と警備コントローラ50とで共用するように構成することでコストを低減することができる。
【0034】
図示のように、警備コントローラ50は、制御部51と、通信部52と、センサインターフェース(I/F)53と、記憶部54と、認証操作部55と、スイッチ部56と、を備える。また、制御部51は、受付手段61と、モード設定手段62と、判定手段63と、通報手段64と、を備える。制御部51は、コンピュータなどで構成され、受付手段61、モード設定手段62、判定手段63および通報手段64は、機能ブロックとして構成される。
【0035】
通信部52は、警備コントローラ50と監視センタ10、および警備コントローラ50とサーバ装置70を接続する通信インターフェースである。上述のように、警備コントローラ50と監視センタ10はネットワークとしての公衆回線網1を介して接続され、警備コントローラ50とサーバ装置70はLAN接続される。警備コントローラ50が接続される公衆回線網は電話回線網である。
【0036】
センサI/F53は、監視区域となる住戸内/外の適宜な場所に配置された扉や窓の開閉を検出する開閉センサMや人体を検出する空間センサPなどの防犯センサ、煙感知器や熱感知器などの防災センサSF、利用者に操作される非常ボタンなどの各種センサ57と接続されて、各種センサ57から検知信号を受信する通信インターフェースである。各種センサ57にはそれぞれ固有のID番号が付与されており、検知信号にはこのID番号が含まれる。図2では、センサの例として、住戸の玄関扉D1に設けられた開閉センサMを示してある。
【0037】
記憶部54は、各種センサ57のID番号ごとに、センサの種類、およびセンサの設置位置を対応付けたセンサ情報と、警備装置40を操作する利用者を認証するための登録認証情報と、遠隔解除フラグと、を記憶している。
【0038】
センサ情報には、住戸への入館経路に位置する防犯センサが特定センサとして記憶されている。本実施形態では、特定センサは住戸出入口扉D1の開閉を検知する開閉センサMが特定センサとして記憶された例について説明する。
【0039】
登録認証情報は、利用者の認証情報としてあらかじめ登録された情報である。
【0040】
遠隔解除フラグは、遠隔の利用者端末22からサーバ装置70を介して警備解除モードの設定が指示されたか否かを示すフラグ情報である。警備コントローラ50が最初に電源ONされたとき、遠隔解除フラグはOFFの状態である。記録部54は遠隔解除フラグONの情報を本発明の解除指令として記憶する。なお、遠隔解除フラグは、フラグ情報に限定されず、遠隔の利用者端末22からサーバ装置70を介して警備解除モードの設定が指示されたときに、この指示があったことを記憶できるものであればよい。
【0041】
認証操作部55は、警備セットモードや警備解除モードを設定するために操作されるボタン類と、利用者の認証情報を入力するためのカードリーダと、を備えて構成される。なお、認証操作部55は、カードリーダ以外にテンキーによる暗証番号の入力手段、バイオメトリクス情報の入力手段などが適宜設けられてよい。この場合、記憶部54には、かかる入力手段にて入力される認証情報に対応する登録認証情報が記憶される。
【0042】
認証操作部55は、認証情報の入力とともに警備セットモードの設定操作を受けると認証情報を含む現地セット信号を出力し、認証情報の入力とともに警備解除モードの設定操作を受けると認証情報を含む現地解除信号を出力する。
また、認証操作部55は、対処員や利用者による異常の復旧操作を受けると、操作者を認証し、認証OKであれば制御部51に復旧操作信号を出力する。
【0043】
ここで、警備セットモードとは、防犯センサが監視区域の状態変化を検出したときに、監視センタ10に異常通報するモードである。また、警備解除モードとは、防犯センサが監視区域の状態変化を検出しても異常通報しないモードをいう。なお、防災センサ、非常ボタンによる検知信号を受信すると、警備セットモードと警備解除モードのいずれであっても異常通報される。認証操作部55は、例えば利用者が外出する際に操作して警備セットモードを設定し、帰宅したときに操作して警備解除モードを設定するのに利用される。
【0044】
スイッチ部56は、制御部51と接続され、接点の変化を出力する。スイッチ部56と制御部51との接続は、有線/無線の何れであってもよく、また、センサI/F53を介して接続されてもよい。なお、スイッチ部は、接点出力に限らず、信号を出力するものであってもよく、利用者に起因する状態の変化を出力できるものであればよい。
【0045】
図3から図5は、スイッチ部56の例を示す。
図3は、玄関など住戸出入口の壁面に設けられた、押下げにより接点が変化する押しボタン81をスイッチとする例を示す。利用者が押しボタン81を押下げると接点の変化が出力される。
【0046】
なお、スイッチ部56は、押しボタンに限定されず、警備コントローラ50に利用者の帰宅を接点変化として出力できるものであればどのような形態であってもよく、たとえば、図3に示すように、出入口に置かれるマットセンサ82を、スイッチ部56として利用することも可能である。また、マットセンサ82が配置される場所は出入口に限定されず、廊下などでもよい。
【0047】
さらに、図4に示すように、子供部屋のカバン置き場に配置されて、カバンが置かれた際に接点変化を出力するセンサ(マットセンサでも可)83や、ハンガーなどに衣服が掛けられた際に接点変化を出力する感圧センサ84などであってもよい。
【0048】
なお、スイッチ部56は、別途ボタンを設ける例に限定されない。図5は、警備コントローラ50の外観を示す図である。警備コントローラ50に設けられた認証操作部55など各種機能を設定するボタン85が、スイッチ部56として機能するように構成することも可能である。この場合、警備コントローラ50のいずれかのボタンが押下げられると、制御部51にスイッチ部56の接点が変化したことを出力する。
【0049】
上述のように、警備装置40には、人体を検出する空間センサPなども設けられており、これらのセンサをスイッチ部として機能させることも可能である。この場合、このようなセンサからの検知信号を、スイッチ部56の接点が変化したことを出力する信号として利用する。
【0050】
いずれにしても、スイッチ部56は、警備コントローラ50に認証情報を入力するのが苦手な子供や老人などの利用者が帰宅時に接点を変化させ易いようにかつ、不審者など外部の者からその機能がわからないように設置されていればよい。
【0051】
また、スイッチ部56を各所に設けられる複数のスイッチで構成し、いずれか1つのスイッチの接点が変化したときに接点変化信号を出力するようにしてもよい。
【0052】
受付手段61は、認証操作部55から制御部51に入力される現地セット信号、現地解除信号、および通信部52から制御部51に入力される遠隔セット信号、遠隔解除信号を受け付ける。
【0053】
モード設定手段62は認証操作部55またはサーバ装置70からの入力を受けて警備装置40の動作モード、記憶部54の遠隔制御フラグを設定する。設定した動作モードまたは遠隔制御フラグは、サーバ装置70に出力される。
【0054】
かかるモード設定手段62は、受付手段61を介して認証操作部55から現地セット信号または現地解除信号を受信すると、入力された利用者の認証情報が記憶部54に記憶された登録認証情報にて認証できれば動作モードを該当する警備セットモードまたは警備解除モードに設定する。
【0055】
また、モード設定手段62は、受付手段61を介してサーバ装置70から遠隔セット信号を受信すると全センサ57の正常確認を行い、全てのセンサ57が正常であれば動作モードを警備セットモードに設定する。
【0056】
さらに、モード設定手段62は、警備セットモードに設定されているときに受付手段61を介してサーバ装置70から遠隔解除信号を受信すると記憶部54の遠隔解除フラグをオン(ON)する。モード設定手段62は、この遠隔解除フラグがONされているときに、スイッチ部56の接点変化信号を検出すると動作モードを警備解除モードに設定する。他方、遠隔解除フラグがOFFである場合には、スイッチ部56から入力される接点の変化は無視される。すなわち、遠隔解除フラグがONであるとき、利用者が監視区域に帰宅して、利用者に周知されたボタン押下などによりスイッチ部56の接点を変化させることで、認証操作部55を操作する場合のように認証情報を入力することなく、警備解除モードが設定されるのである。
【0057】
これにより、遠隔から警備コントローラ50の動作モードを設定入力しておくことで、利用者が監視区域に戻ってきたときに警備装置40に認証情報を入力することなく警備解除モードに設定でき、例えば、警備装置40に認証情報を入力する操作が苦手な子供がいる場合であっても、親が遠隔地から警備解除モードの設定を入力しておくことで、認証情報の入力操作無しに解除モードを設定できる。
【0058】
また、遠隔から警備コントローラ50の動作モードを設定入力した時点では警備解除されず警備セットモードが維持され、利用者が監視区域に戻ってきてスイッチ部(押しボタン)56を押下げたときに初めて警備解除となるため、無人の間に警備上の空白期間がなく、セキュリティ性を確保できる。
【0059】
モード設定手段62は、動作モードを警備解除モードに設定するときに記憶部54の遠隔解除フラグをオフ(OFF)する。また、モード設定手段62は、サーバ装置70から遠隔解除キャンセル信号を受信すると、記憶部54の遠隔解除フラグをOFFする。また、モード設定手段62は、遠隔制御フラグをONしてからの時間を計時し、所定時間が経過すると遠隔制御フラグをOFFする。
【0060】
判定手段63は、センサ57から検知信号を受信すると、現在のモードおよび記憶部54のセンサ情報と比較して異常の有無を判定する。すなわち、制御部51は、警備セットモードに設定されているときに、各種センサ57のいずれかが検知信号を受信すると異常と判定し、警備解除モードに設定されているときに、防災センサ、非常ボタンのいずれかから検知信号を受信すると異常と判定する。
【0061】
また、判定手段63は、警備セットモードに設定されているときに、特定センサから検知信号を受信すると計時手段による入館タイマ(例えば30秒)を起動させてこのタイマの計時動作中は特定センサの検知による異常の判定を保留する。この入館タイマは、警備セットモード中に住戸に戻ってきた利用者が認証操作部55を操作して警備解除モードを設定するまでに要する時間、住戸入館経路の特定センサの検知による異常判定を行わないように計時するタイマである。
【0062】
また、判定手段63は、警備セットモードに設定されているとき、かつ遠隔解除フラグがONであるときに、いずれかのセンサから検知信号を受信すると計時手段による帰宅確認タイマ(例えば20秒)を起動させてこのタイマの計時動作中はいずれのセンサによる検知であっても異常の判定を保留する。この帰宅確認タイマは、警備セットモード中に住戸に戻ってきた利用者がスイッチ部56を押下し接点を変化させて警備解除するまでに要する時間中、各センサの検知による異常判定を行わないようにする計時タイマである。なお、帰宅確認タイマの計時動作中はいずれのセンサによる検知であっても以上の判定を保留するため、タイマの時間は短く設定することが防犯上好ましく、入館タイマの計時時間以下とすることが好適である。
【0063】
ここで、警備装置40に認証情報を入力する操作が苦手な子供や老人などにおいては、警備装置40による警備セット/警備解除という仕組みが理解困難な場合が多く、このために、警備セットモード中は特定センサが監視する住戸入館経路(本例では玄関扉D1)から入館するというルールを把握していない場合がある。この場合、警備セットモード中に特定センサが監視する経路以外の経路(例えば裏口扉D2)から入館してしまい他のセンサにより異常と検知される恐れもある。
【0064】
これに対して、本実施形態によれば、スイッチ部(押しボタン)56を押下するという簡便な操作を帰宅した際に必ず行うことを習慣付けておくだけで、前もって遠隔地から警備解除モードの設定を入力しておけば、帰宅した子供や老人がどのような入館経路で入館したとしても認証情報の入力無しで警備解除モードに移行させることができる。
【0065】
通報手段64は、判定手段63にて異常と判定されると、かかる異常を示す異常信号を通信部52より監視センタ10およびサーバ装置70に送信する。異常信号は、警備装置40の識別番号、異常を検知したセンサ57のID番号、センサ57の種類およびその設置位置の情報を含む。
【0066】
また、通報手段64は、認証操作部55からの復旧操作信号の入力により判定手段63にて異常が復旧したと判定されると、復旧信号を監視センタ10およびサーバ装置70に送信する。復旧信号は、警備装置40の識別番号を含む。
【0067】
さらに、通報手段64は、モード設定手段62により設定された動作モードを監視センタ10およびサーバ装置70に送信する。すなわち、警備セットモードが設定されるとセット通知信号を監視センタ10およびサーバ装置70に送信し、警備解除モードが設定されると解除通知信号を監視センタ10およびサーバ装置70に送信する。
また、通報手段64は、モード設定手段62により記憶部54の遠隔解除フラグが変更されるとこれをサーバ装置70に通知する。
【0068】
サーバ装置70は、制御部91と、通信部92と、記憶部93と、を備える。制御部91は、webサーバ手段94を有する。
【0069】
通信部92は、サーバ装置70とネットワーク、およびサーバ装置70と警備コントローラ50を接続する通信インターフェースである。サーバ装置70が接続されるネットワークは公衆回線1で構成されるインターネット網であり、サーバ装置70はインターネット網を介して利用者端末22と接続される。
【0070】
記憶部93は、ROM/RAM、ハードディスクドライブ(HDD)などで構成され、監視センタ10やプロバイダなどから割り当てられたサーバ装置70のIPアドレスと、利用者情報と、異常状態保持テーブルと、動作モードと、遠隔解除フラグ状態と、を記憶している。
【0071】
利用者情報は、警備装置40の利用者ごとに、利用者のID、パスワード、利用者端末22の情報など、利用者を認証するための情報、および利用者端末22の電子メールアドレスを記憶管理するデータベースとして構築されている。
【0072】
異常状態保持テーブルは、異常を検知したセンサ57の情報を記憶するテーブルである。異常状態保持テーブルは、警備コントローラ50から異常信号を受信すると、制御部91の書き込み処理を受けてかかる異常の状態を保持する。また、警備コントローラ50から復旧信号を受信すると、制御部91の書き込み処理により異常の状態がテーブルから消去されて異常状態の保持が解除される。
【0073】
動作モードには、警備コントローラ50から受信した現在の動作モード(警備セットモードまたは警備解除モード)が記憶される。
【0074】
遠隔解除フラグ状態は、警備コントローラ50から受信した現在の遠隔解除フラグのON/OFF状態を記憶している。
【0075】
webサーバ手段94は、サーバ装置70のCPUやMPUに読み込まれて実行されるサーバプログラムにより実現される機能である。webサーバ手段94は、異常状態保持テーブルの情報を示すコンテンツ、および現在の動作モードを示すコンテンツ、および動作モードの変更を入力するコンテンツをインターネットに公開するHTML文書(ホームページ)を記憶している。webサーバ手段94は、記憶部93の異常状態保持テーブル、動作モード、遠隔解除フラグ状態が更新される都度、当該異常状態保持テーブル、動作モード、遠隔解除フラグ状態の情報に基づいてホームページのコンテンツ情報を更新する。
【0076】
webサーバ手段94は、通信部92を介してネットワークからのアクセスがあると、記憶部93に記憶された利用者情報に基づき当該アクセスが利用者端末(利用者)からのアクセスであるか認証を行う。認証処理については既に種々の手法が知られており、それらを使用可能である。ここでは、認証処理についての詳しい説明は省略する。認証処理の結果、利用者端末22からのアクセスであることが認証できればアクセス元である利用者端末22とのセッションを開始してホームページのコンテンツ情報を送信する。
【0077】
また、webサーバ手段94は、セッション中の利用者端末22から動作モードの変更入力としてセット設定信号または解除設定信号を受け付けた場合、かかる動作モードの設定信号として遠隔セット信号または遠隔解除信号を警備コントローラ50に出力する。警備コントローラ50の動作モードが変更されると、webサーバ手段94は、記憶部93に記憶された情報からコンテンツ情報を更新して変更後の動作モードをホームページ上に公開する。
【0078】
さらに、警備コントローラ50の遠隔解除フラグがONされると、webサーバ手段94は、記憶手段93に記憶された情報からコンテンツ情報を更新して遠隔制御フラグがONになっていることをホームページ上に公開すると共に、遠隔制御フラグのONをキャンセル入力するコンテンツをホームページ上に公開する。セッション中の利用者端末22から遠隔制御フラグのキャンセル入力を受け付けた場合、遠隔解除キャンセル信号を警備コントローラ50に出力する。
【0079】
図6は、ホームページの例を示す図であり、(A)は警備モードが警備セットモード時に公開されるホームページの例を示し、(B)は警備モードが警備セットモード時に利用者端末22から警備解除モードを設定したときのホームページの例を示す。図6の(A)のホームページでは、現在の警備モードが警備セットモードであることが表示されると共に、警備解除モードを設定するコンテンツ(ボタン)が表示される。利用者端末22において、このボタンがクリックされるとサーバ装置70に解除設定信号が入力される。図6の(B)のホームページでは、現在の警備モードが警備セットモードであるが警備解除モード設定を受付中であることが表示されると共に、警備解除モード設定をキャンセルするコンテンツ(遠隔制御フラグのONをキャンセル入力するコンテンツ)が表示される。利用者端末22において、このキャンセルするコンテンツ(ボタン)がクリックされるとサーバ装置70に解除キャンセル信号が入力される。なお、図示はしていないが、警備解除モード時には、警備セットモードを設定するコンテンツがホームページに表示される。
【0080】
なお、本実施形態の説明では、webサーバ手段94によりホームページ上で動作モードの変更を受け付ける例を説明したが、本発明はこれに限定されず、利用者端末からサーバ装置70に直接電子メールや所定のコマンドを送信することによりセット設定信号または解除設定信号を送信し、動作モードの変更を受け付けてもよい。この場合、記憶部93の利用者情報に基づいて送信元の認証を行った上で要求を受け付ける。このとき、警備コントローラ50による動作モードの設定結果は、利用者情報に記憶された利用者端末のメールアドレスに電子メールを送信することで通知する構成とすることが好ましい。
【0081】
次に、本実施形態における処理動作を、フローチャートを使用して説明する。
【0082】
図7は、警備コントローラ50による異常発生時の処理を示すフローチャートである。
【0083】
ステップS10で、異常の発生が判定手段63により判定される。
ステップS11で、警備コントローラ50はサーバ装置70に異常信号を送信する。
ステップS12で、警備コントローラ50は監視センタ10に異常信号を送信する。
【0084】
ステップS13で、異常状態が復旧したかを判定し、復旧するまでこの処理を繰り返し、復旧するとステップS14に進む。
ステップS14で、警備コントローラ50はサーバ装置70に復旧信号を送信する。
ステップS15で、警備コントローラ50は監視センタ10に復旧信号を送信する。
【0085】
図8は、警備コントローラ50による遠隔解除フラグに関係する処理を示すフローチャートである。
【0086】
サーバ装置70は利用者端末22から解除設定信号を受信すると、警備コントローラ50に遠隔解除信号が送信される。ステップS20で、警備コントローラ50は遠隔解除信号を受信する。
【0087】
ステップS21では、現在の警備モードが警備セットモードであるか判定し、警備セットモードであればステップS22に進み、警備セットモードでなければ、すなわち警備解除モードであれば終了する。
【0088】
ステップS22では、記憶部54の遠隔解除フラグがONに設定される。
ステップS23では、フラグ監視タイマを起動する。フラグ監視タイマは遠隔解除フラグをONしておく時限を計時するもので例えば30分に設定される。
【0089】
ステップS24では、後述するように、認証操作部55の操作またはスイッチ部56の接点が変化するなどにより、警備解除モードが設定されたかを判定し、警備解除モードが設定された場合にはステップS26に進み、警備解除モードが設定されない場合にはステップS25に進む。
【0090】
ステップS25では、フラグ監視タイマが所定時間(30分)を計時したか、すなわちタイムアップしたかを判定し、タイムアップしていればステップS26に進み、タイムアップしていなければステップS24に戻る。従って、警備解除モードが設定されない場合には、フラグ監視タイマがタイムアップするまでステップS24およびS25を繰り返す。
なお、ステップS25において、サーバ装置70からの遠隔解除キャンセル信号を受信した場合は計時を終了してステップS26に進む。
【0091】
ステップS26では、遠隔解除フラグをOFFして終了する。ここで、ステップS24からステップS26に進んだ場合には、警備解除モードで遠隔解除フラグがOFFされ、ステップS25からステップS26に進んだ場合には、警備セットモードのままで遠隔解除フラグがOFFされることになる。
【0092】
図9は、警備コントローラ50における警備セットモード時の処理を示すフローチャートである。
【0093】
ステップS31では、防犯センサが検知信号を出力したかを判定し、検知信号が出力されていなければ最初に戻り、再度ステップS31を行い、検知信号が出力されていればステップS32に進む。
【0094】
ステップS32では、遠隔解除信号を受け付けたか否かが判定される。すなわち、遠隔解除フラグがONであるかを判定し、ONであればステップS40に進み、ONでなければステップS33に進む。
【0095】
ステップS33では、ステップ31で検知信号を出力したセンサが予め設定された入館経路(本例では玄関扉)のセンサ、すなわち特定センサであるかを判定し、特定センサであればステップS34に進み、特定センサでなければステップS37に進む。
【0096】
ステップS34では、入館タイマを起動する。入館タイマは、前述したように入館した利用者が認証操作部55を操作して警備解除モードを設定するのに要する時間を計時するもので例えば30秒に設定される。
【0097】
ステップS35では、認証操作部55から入力される現地解除信号が、認証により正規であるか判定し、正規であればステップS44に進み、正規でなければ又は認証操作部55から入力がなければステップS36に進む。
【0098】
ステップS36では、入館タイマがタイムアップしたかを判定し、タイムアップしていなければステップS35に戻り、タイムアップしていればステップS37に進む。
【0099】
ステップS37では、遠隔解除フラグがOFFのときに特定センサ以外のセンサが検知信号を出力した場合、または特定センサが検知信号を出力したにもかかわらず所定時間内に認証操作部の入力情報で正規の利用者であると認証されなかった場合であるので、異常と判定し、図7で説明した必要な処理を行い、ステップS31に戻る。
【0100】
ステップS40では、帰宅確認タイマを起動する。帰宅確認タイマは、前述したように遠隔解除フラグがONのときに、帰宅した利用者がスイッチ部56を押下し接点を変化させて警備解除モードを設定するのに要する時間を計時するもので例えば20秒に設定される。
【0101】
ステップS41では、スイッチ部56の接点変化の信号が出力されたかを判定し、出力されていればステップS44に進み、出力されていなければステップS42に進む。
【0102】
ステップS42では、帰宅確認タイマがタイムアップしたかを判定し、タイムアップしていなければステップS41に戻り、タイムアップしていればステップS43に進む。
【0103】
ステップS43では、遠隔解除フラグがONのときに、センサが検知信号を出力したにもかかわらず所定時間内にスイッチ部56の接点変化の信号が出力されなかったので、異常と判定し、図7で説明した必要な処理を行い、ステップS31に戻る。
【0104】
ステップS44では、遠隔解除フラグがONのときにセンサが検知信号を出力した後所定時間内にスイッチ部56の接点変化の信号が出力された場合、または遠隔解除フラグがOFFであるが、特定センサが検知信号を出力した上で所定時間内に認証操作部で正規の利用者であると認証された場合であるので、正常と判定して警備解除モードに設定する。
なお、ステップS32において遠隔監視フラグがONである場合であってもステップS31にて検知したセンサが特定センサであるときはスイッチ部の接点変化だけでなく、認証操作部55の入力が認証できたときに警備解除モードを設定するようにしてもよい。
【0105】
このように、利用者端末22から解除モードの設定が入力された場合には、その後、利用者が帰宅してスイッチ部の接点を変化させるまで警備セットモードが維持されるので、利用者が帰宅するまでの間も警備を有効にできる。
また、利用者が入館する際には何れの入館経路から入ったとしても、入館後にスイッチ部の接点を変化させれば警備を解除するので警備装置の操作が苦手であっても利便性を向上できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、各種の変形例があり得るのはいうまでもない。
例えば、フラグ監視タイマを用いて遠隔解除フラグを所定時間の経過でOFFとしているが、この制約が不要な場合はステップS23,S25を省略し、ステップS24にて警備解除モードが設定されるまで遠隔解除フラグをONに保持しておいても良い。
【0106】
また、本実施形態では警備コントローラの操作部が監視区域となる住戸内に設置される例について説明したがこれに限定されない。
すなわち、警備コントローラの操作部は、住戸の外壁や門柱など監視区域外部に設置されてもよい。この場合、操作部は警備コントローラと有線または無線にて通信するよう構成される。利用者は、外出する際に住戸から出て操作部を操作し警備セットモードの設定操作を行い、住戸に戻ってきたときに入館前に操作部を操作して警備解除モードの設定操作を行う。これを受けて操作部は現地セット信号又は現地解除信号を制御部に出力する。
かかる構成においては、住戸の中に入ってから操作部を操作して警備解除モードを設定する必要がないので、警備セットモード時に入館を検知した場合には異常と判定される。すなわち、図9に示したフローチャートにおいて入館タイマに係る処理が不要となり、ステップS32のNOからステップS37へと進むように構成する。
【0107】
また、警備コントローラの操作部は、リモコンのように可搬性の媒体であってもよい。
この場合、操作部は警備コントローラと無線にて通信するよう構成され、利用者は、外出する際に住戸から出て操作部を操作して警備セットモードの設定操作を行い、住戸に戻ってきたときに住戸に入る前に操作部を操作して警備解除モードの設定操作を行う。これを受けて操作部は現地セット信号又は現地解除信号を制御部に出力する。かかる構成においても、図9に示したフローチャートにおいて入館タイマに係る処理が不要となり、ステップS32のNOからステップS37へと進むように構成する。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、警備装置に適用され、特に遠隔した位置にいる利用者が通信経路を介して警備装置にアクセス可能な警備装置に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】住戸に設けられる本発明の実施形態の警備装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の警備装置およびそれが接続される警備システムの構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態のセンサ部のスイッチの例を示す図である。
【図4】実施形態のセンサ部のスイッチの例を示す図である。
【図5】実施形態のセンサ部のスイッチの例を示す図である。
【図6】実施形態におけるホームページの例を示す図である。
【図7】実施形態における異常発生時の処理を示すフローチャートである。
【図8】実施形態における遠隔解除フラグに関係する処理を示すフローチャートである。
【図9】実施形態における警備セットモード時の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
1 公衆回線網
10 監視センタ
21 遠隔利用者
22 利用者端末
40 警備装置
50 警備コントローラ
70 サーバ装置
56 スイッチ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視区域の異常を通報する警備セットモードおよび前記監視区域の異常を通報しない警備解除モードの少なくとも2種類の警備状態を有し、前記警備セットモード中に異常を検出すると通報する警備装置であって、
前記監視区域に設置された複数の防犯センサから検知信号が入力されるセンサ信号入力部と、
前記監視区域に設置されて接点の変化を出力するスイッチ部と、
少なくとも遠隔解除信号を受け付ける受付手段と、
前記警備セットモード中に前記受付手段が前記遠隔解除信号を受信すると解除指令を記憶する解除指令記憶手段と、
前記警備セットモード中に前記解除指令が記憶されている場合は、前記複数の防犯センサのいずれかから検知信号を受信した後、第1の所定時間以内に前記スイッチ部の接点が変化したときに、警備状態を前記警備解除モードに設定するモード設定手段と、
を備えることを特徴とする警備装置。
【請求項2】
利用者の登録認証情報をあらかじめ記憶する認証情報記憶手段をさらに備え、
前記受付手段は、前記警備解除モードを設定するための現地解除信号をさらに受け付け、
前記モード設定手段は、前記警備セットモード中に前記監視区域の入館経路に位置する特定センサから検知信号を受信した後、第2の所定時間以内に前記受付手段が受け付けた前記現地解除信号が前記登録認証情報と一致する認証情報を含んでいれば、警備状態を前記警備解除モードに設定する請求項1に記載の警備装置。
【請求項3】
前記監視区域に設けられ利用者が認証情報と警備状態の移行操作を入力する操作部と、利用者が携帯する利用者端末と通信する通信手段と、をさらに備え、
前記操作部は、前記警備解除モードの設定操作および認証情報の入力操作を受けると前記現地解除信号を出力し、
前記通信手段は、前記利用者端末から前記警備解除モードの設定信号を受信すると前記遠隔解除信号を出力する請求項2記載の警備装置。
【請求項4】
前記第1の所定時間が経過したとき、または前記第2の所定時間が経過したときに、前記警備解除モードに設定されていなければ異常と判定する判定手段を、さらに備える請求項1記載の警備装置。
【請求項5】
前記解除指令記憶手段に記憶された前記解除指令は、前記警備状態が前記警備解除モードに設定されると消去される請求項1から3のいずれかに記載の警備装置。
【請求項6】
前記解除指令記憶手段に記憶された前記解除指令は、記憶後所定時間が経過すると消去される請求項1から5のいずれかに記載の警備装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−87029(P2009−87029A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−255944(P2007−255944)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000108085)セコム株式会社 (596)
【Fターム(参考)】