説明

警告制御装置及び警告制御方法

【課題】過度の携帯電話の置き忘れの警告がなされることを防止する。
【解決手段】携帯可能な通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合に、前記通信端末との通信が行えないことを認識できる警告を行うように制御する制御部を備えた警告制御装置において、前記制御部は、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否かに基づいて前記警告を行うか否かを判定することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、警告制御装置及び警告制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、警告制御装置として、例えば、GPS(Global Positioning System)等により現在位置を検出し、その現在位置を示すマーク(現在位置マーク)を地図画像に重畳させて表示し、また、目的地までの経路を探索し、探索した経路を現在位置マークとともに表示することにより、利用者を所望の目的地まで円滑に導くようにしたナビゲーション装置が知られている。
【0003】
近年、このようなナビゲーション装置は、近距離無線通信デバイス(例えば、ブルートゥース(登録商標)デバイスなど)を備えており、近距離無線通信デバイスを用いて、ナビゲーション装置が搭載された車両の搭乗者(ユーザ)が保持する携帯電話と近距離無線通信を行うことが知られている。
【0004】
そして、近距離無線通信デバイスを用いて携帯電話から音声信号を取得し、ナビゲーション装置が備えるスピーカなどから音声出力する、また、ナビゲーション装置が備えるマイクを介して入力された音声信号を近距離無線通信デバイスを用いて携帯電話へ出力することにより、ハンズフリー通話が可能となる。
【0005】
ところで、このような近距離無線通信デバイスなどの無線通信デバイス、或いは、ケーブル等を用いた有線通信を用いて、車内に携帯電話を置き忘れないように警告する警告制御装置が知られている。
【0006】
例えば、下記の特許文献1(特開2001−285463)では、無線通信端末(携帯電話)と有線通信又は無線通信を用いて通信接続する車載機器において、無線通信端末との通信接続が解除されたとき、或いは、通信接続が維持された状態で自動車のアクセサリー電源(以下、ACC電源)がオフとなったときに、使用者に対し「無線通信端末をお忘れにならないで下さい。」などの警告を行っている。
【0007】
また、車内への置き忘れではなく、車両への乗車時に自宅等に携帯電話を置き忘れることも考えられる。そのため、従来から、ユーザの乗車時(例えば、車両のACC電源がオンされたとき)に、車載機器(例えばナビゲーション装置)が携帯電話へ通信接続を試み、携帯電話と通信接続が行えない場合(携帯電話から応答がない場合)に携帯電話の置き忘れを警告することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−285463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、従来では、ユーザの乗車時(ACC電源がオンされたとき)に、車載機器(例えばナビゲーション装置)が携帯電話へ通信接続を試み、所定時間を経過しても携帯電話と通信接続が行えない場合(携帯電話から応答がない場合)には、必ず携帯電話の置き忘れを警告しているため、ユーザが不快に感じる場合がある。
【0010】
すなわち、所定時間を経過しても携帯電話と通信接続が行えない場合に、携帯電話の置き忘れの警告を行うが、その後、ユーザが携帯電話を取りに戻ることなく、ユーザの所望する目的地へ移動する場合も考えられる。
【0011】
そして、上記のようにユーザが携帯電話を取りに戻ることなく、ユーザの所望する目的地へ移動する場合であっても、該目的地でユーザが車両へ乗車すると(ACC電源がオンされると)、携帯電話の置き忘れが警告され、ユーザが不快に感じることがあった。
【0012】
そこで、本発明では、警告制御装置において、過去に通信端末の置き忘れの警告(通信端末との通信が行えないことを認識できる警告)を行ったか否かに基づいて、通信端末の置き忘れの警告(通信端末との通信が行えないことを認識できる警告)を行うか否かを判定する警告制御装置及び警告制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、携帯可能な通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合に、前記通信端末との通信が行えないことを認識できる警告を行うように制御する制御部を備えた警告制御装置において、前記制御部は、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否かに基づいて前記警告を行うか否かを判定することを特徴とする。
【0014】
さらに、本発明において、前記制御部は、前記通信部を介して前記通信端末との通信が行えず、且つ、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されていない場合に、前記警告を行うと判定し、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報を記憶させることを特徴とする。
【0015】
これにより、通信端末との通信が行えず、且つ、記憶部に警告を行ったことを示す情報が記憶されていない場合は、通信端末の置き忘れが警告される。
【0016】
さらに、本発明において、前記制御部は、前記通信部を介して前記通信端末との通信が行えた場合、又は、前記記憶部に警告を行ったことを示す情報が記憶されている場合、前記警告を行わないと判定することを特徴とする。
【0017】
これにより、通信部を介して通信端末との通信が行えた場合、又は、記憶部に警告を行ったことを示す情報が記憶されている場合は、通信端末の置き忘れの警告がされなくなる。
【0018】
さらに、本発明において、前記制御部は、前記警告を行わないと判定した場合、前記記憶部に記憶された前記警告を行ったことを示す情報を削除することを特徴とする。
【0019】
これにより、通信端末の置き忘れを警告すると判定しない場合(通信部を介して通信端末との通信が行えた場合、又は、記憶部に警告を行ったことを示す情報が記憶されている場合)、記憶部に記憶された警告を行ったことを示す情報が削除され、一度、警告が行われると、一切警告されなくなることを防止できる。
【0020】
さらに、本発明において、前記制御部は、現在位置を検出する現在位置検出部から現在位置を取得し、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否か、及び、前記現在位置に基づいて前記警告を行うか否かを判定することを特徴とする。
【0021】
これにより、記憶部に警告を行ったことを示す情報が記憶されていても、自宅等では、通信端末の置き忘れを警告することができる。
【0022】
さらに、本発明において、前記制御部は、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否か、及び、前記現在位置に基づいて前記警告を行うか否かを判定し、前記警告を行うと判定した場合に、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報及び前記現在位置を記憶させることを特徴とする。
【0023】
これにより、記憶部に警告を行ったことを示す情報が記憶されていても、警告を行った場所では、通信端末の置き忘れを警告することができる。
【0024】
前記課題を解決するために、本願の請求項7にかかる発明は、携帯可能な通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合に、前記通信端末との通信が行えないことを認識できる警告を行うように制御する制御部を備えた警告制御装置の警告制御方法であって、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否かに基づいて前記警告を行うか否かを判定するステップを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明では、過去に通信端末の置き忘れの警告(通信端末との通信が行えないことを認識できる警告)を行ったか否かに基づいて、通信端末の置き忘れの警告を行うか否かを判定するため、通信端末の置き忘れの警告を行った後、ユーザが通信端末を取りに戻ることなく、ユーザの所望する目的地へ移動する場合であっても、該目的地にて通信端末の置き忘れの警告を行わないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の構成ブロック図である。
【図2】本発明の実施例にかかる制御部が行う制御動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例2にかかる制御部が行う制御動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために警告制御装置としてナビゲーション装置を、また、携帯可能な通信端末として携帯電話を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置および携帯電話に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の警告制御装置および通信端末にも等しく適応し得るものである。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の一実施例であるナビゲーション装置1の構成ブロック図である。ナビゲーション装置1は、制御部10、現在位置検出部11、地図記憶部12、表示部13、ブルートゥース(登録商標)通信部14、音声出力部15、ACC電源検出部16、操作部17、ブルートゥース(登録商標)接続機記憶部18、記憶部19を備えて構成される。
【0029】
なお、以下の説明では、ナビゲーション装置1は車両に搭載されている場合を例示するが、これに限ることはなく、ナビゲーション装置1はバイクや自転車などに搭載されていてもよい。
【0030】
また、以下の説明では、ブルートゥース(登録商標)通信部14やブルートゥース(登録商標)接続機記憶部18をBT通信部14、BT接続機記憶部18と省略して説明を行う。
【0031】
制御部10は、CPU、ROM、RAM(いずれも図示せず)からなるプロセッサで構成され、ROM、RAMに記録された制御プログラムに従ってナビゲーション装置1の各部の動作を制御・統括するものである。
【0032】
また、制御部10は、地図記憶部12に記憶された地図情報(ノードデータ、リンクデータなど)に基づき、ユーザが操作部17を介して指定した目的地までの最適な経路を探索する。経路探索は、出発地または現在位置検出部11により検出された現在位置に対応する道路のノードから、目的地に対応するノードに至る間のリンクをダイクストラ法等の手法によって探索し、リンク長(リンクコスト)や所要時間を累積し、総リンク長(走行距離)または総所要時間が最短となる経路を探索する。
【0033】
また、制御部10は、探索した経路に案内地点を設定し、現在位置が案内地点に到達すると、案内地点に対応する案内情報に基づく案内報知を行う。なお、案内報知とは、音声出力部15を介した案内情報に基づく音声案内(右左折・直進)や表示部13を介した交差点拡大図の表示などである。
【0034】
現在位置検出部11は、GPS受信機などで構成され、車両の現在位置や速度、進行方向を検出するものである。現在位置などは、例えば、地球上空を周回している3個以上のGPS衛星から時刻情報及び位置情報を含む電波を受信して処理することにより検出することができる。また、現在位置検出部11がジャイロセンサ、加速度センサ、方位センサ等のセンサ類を備え、また、車両に設けられた速度センサ、舵角センサ等のセンサ類からの出力を取得するインターフェイスを備える場合、これらのセンサからの出力に基づいて、現在位置などを検出してもよい。
【0035】
なお、車両の速度は、速度センサや加速度センサの出力に基づいて算出することが可能であり、また、今回検出した現在位置と直前に検出した現在位置との距離及び現在位置の検出間隔に基づいて算出することが可能である。また、車両の進行方向は、ジャイロセンサの出力又は方位センサの出力に基づいて検出することが可能である。なお、車両の速度や進行方向は、制御部10がセンサなどの出力に基づいて算出してもよい。
【0036】
また、制御部10は、現在位置検出部11が検出した現在位置と地図情報に基づいてマップマッチング処理を行うが、現在位置検出部11がマップマッチング処理を行ってもよいし、制御部10のマップマッチング処理までを含めて現在位置検出部11としてもよい。
【0037】
地図記憶部12は、ハードディスクなどの記憶媒体で構成され、地図記憶部12には、道路の分岐地点等の結節点をノードとする道路ノードデータと、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとした道路リンクデータと、地形図データと、施設情報とを含む地図情報が記憶されている。
【0038】
道路ノードデータには、道路ノード番号、位置座標、接続リンク本数、分岐地点名称等が含まれる。道路リンクデータには、始点および終点となる道路ノード番号、道路種別、ノード間の距離情報であるリンク長(リンクコスト)、所要時間、車線数、車道幅などが含まれる。道路リンクデータには、さらに、リンク属性として橋、トンネル、踏切、料金所、制限速度等のデータが付与される。道路種別とは、高速道路や有料道路の別、国道や都道府県道等の別を含む情報であり、種別以外にも道路の名称を含んでいてもよい。地形図データには、海岸線、湖沼、河川形状などの水系データ、行政境界データ等が含まれる。
【0039】
施設情報は、コンビニや駐車場、ガソリンスタンドなどの施設毎の情報であり、施設情報には、コンビニやガソリンスタンドなどの種別を示す施設種別、○○支店などの施設名称、施設位置、営業時間、ランドマークなどの施設を示す画像などが含まれる。
【0040】
また、地図情報には、案内地点において、右左折、直進、交差点名等の音声ガイダンスを行なうための音声データや交差点等の分岐地点周辺の詳細な地図画像である交差点拡大画像などを含む案内情報も含まれる。
【0041】
表示部13は、例えば、液晶パネルによって構成される。制御部10の指示に基づき、表示部13には、地図記憶部12に記憶された地図情報に基づく地図画像、制御部10により探索された経路、車両の現在位置を示す現在位置マーク等が表示され、また、操作部17による入力作業のための画面が表示される。また、表示部13には、通信端末(携帯電話2)の置き忘れを警告する表示画面が表示される。なお、表示部13は、タッチパネルとすることで、操作部17の機能を持たせることもできる。
【0042】
BT通信部14は、携帯電話2と近距離無線通信(ブルートゥース(登録商標)通信)を行うための通信インターフェイスであり、例えば、携帯電話2の置き忘れの警告やハンズフリー通話の際に利用される。
【0043】
ハンズフリー通話を行う際、BT通信部14は、図示しないアンテナを介して携帯電話2から受信した音声信号などを復調や増幅した後、制御部10へ出力する。また、制御部10から受けた音声信号を変調などした後、図示しないアンテナを介して携帯電話2へ送信する。これにより、携帯電話2と音声信号を含む無線通信が可能でありハンズフリー通話が可能となる。
【0044】
なお、本実施例では、近距離無線通信の一例としてブルートゥース(登録商標)を用いる場合を例示するが、これに限ることはなく、種々の無線通信を用いてもよいし、有線通信を用いてもかまわない。
【0045】
なお、BT通信部14を用いてブルートゥース(登録商標)通信を行う場合、予めナビゲーション装置1と携帯電話2とがペアリング登録しておく必要がある。
【0046】
ペアリング登録は、例えば、制御部10がBT通信部14を介して、周囲のブルートゥース(登録商標)対応通信端末(携帯電話2など)を探索(応答要求を送信)し、BT通信部14がブルートゥース(登録商標)対応通信端末(携帯電話2など)から応答信号を受信すると、制御部10は、応答があったブルートゥース(登録商標)対応通信端末(携帯電話2など)の機器種別(機器名称)の一覧を表示部13に表示する。
【0047】
そして、この一覧表示の中でユーザによって選択されたブルートゥース(登録商標)対応通信端末(ここでは携帯電話2)とパスキーなどを含む情報を相互に交換して認証を行うことでナビゲーション装置1と携帯電話2がペアリング登録される。
【0048】
なお、ブルートゥース(登録商標)対応通信端末(ここでは携帯電話2)から送信される応答信号には、ブルートゥース(登録商標)アドレス、機器種別(機器名称)などが含まれており、制御部10は、ペアリング登録された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレス、機器種別等をBT接続機記憶部18に記憶させる。
【0049】
音声出力部15は、スピーカなどで構成され、音声出力部10からは、例えば、案内情報に基づく音声ガイダンスや、その他、ナビゲーション装置1の操作に必要な音声、警告等のブザー音等が出力される。音声出力部15からは上記の音声などの他に、BT通信部14から制御部10へ出力された音声信号に基づく音声や、通信端末(携帯電話2)の置き忘れの警告などが音声出力される。なお、音声出力部15がスピーカを備えなくとも、ナビゲーション装置1が設けられる車両に備えられたスピーカを介して音声出力するものであってもよい。
【0050】
ACC電源検出部16は、ナビゲーション装置1が搭載されている車両のACC電源(アクセサリー電源)がオンであるか否かを検出するためのインターフェイスである。ACC電源検出部16は、例えば、車両のキースイッチに接続され、キーの位置を検出するものであってもよいし、車両のACC電源がオンとなった場合にかかる電圧などを検出するものであってもよい。
【0051】
制御部10は、ACC電源検出部16の検出結果を取得し、この検出結果に基づいて車両のACC電源がオンであるか否かを判定する。
【0052】
操作部17は、ユーザによって操作され、出発地、目的地、経由地等の経路探索条件を入力するためのものである。また、操作部17は、上記のタッチパネル以外にも、ナビゲーション装置1に設けられたハードキーで構成されてもよいし、リモコンなどで構成されてもよい。
【0053】
BT接続機記憶部18は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体で構成され、上述した通り、BT接続機記憶部18には、ペアリング登録されたブルートゥース(登録商標)対応通信端末(携帯電話2)のブルートゥース(登録商標)アドレス、機器種別等が記憶される。
【0054】
記憶部19は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記憶媒体で構成される。記憶部19には、制御部10の指示に基づいて、後述する警告を行ったことを示す警告済み情報、警告を行った日時、警告を行ったときの現在位置などが記憶される。また、記憶部19には、通信端末(携帯電話2)の置き忘れの警告を行うための音声データや表示画面データが記憶されている。
【0055】
なお、説明の簡略化ため、地図記憶部12、BT接続機記憶部18及び記憶部19などの記憶媒体を別々の構成としているが、同一の記憶媒体に、地図情報やペアリング登録されたブルートゥース(登録商標)対応通信端末(携帯電話2)のブルートゥース(登録商標)アドレスや機器種別が記憶されてもよい。
【0056】
以上が本発明の一実施例であるナビゲーション装置1の構成である。
【0057】
ここで、従来から行っていた携帯電話2の置き忘れの警告では、車両のACC電源がオンされると、すなわち、ユーザが車両に乗り込みキースイッチを操作してACC電源をオンにすると、ペアリング登録された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信し、所定時間内に携帯電話2から応答がなければ、すなわち、所定時間内に携帯電話2からの応答信号を受信していない場合に「携帯電話をお忘れでないですか?」などの音声出力や表示を行うことで、携帯電話2の置き忘れの警告を行っていた。
【0058】
以上のように、従来では、ユーザの乗車時(ACC電源がオンされたとき)に、ナビゲーション装置1が携帯電話2へ応答要求を行い、所定時間を経過しても携帯電話2から応答がない場合には、必ず携帯電話2の置き忘れを警告している。
【0059】
そのため、上述した通り、携帯電話2の置き忘れの警告を行った後、ユーザが携帯電話2を取りに戻ることなく、ユーザの所望する目的地へ移動する場合、該目的地においても携帯電話2の置き忘れが警告され、ユーザが不快に感じることがあった。
【0060】
そこで、本発明では、携帯電話2の置き忘れの警告を行った際に、警告を行ったことを示す警告済み情報、警告を行った日時、警告を行ったときの現在位置などを記憶しておき、これらの情報にも基づいて、携帯電話2の置き忘れの警告を行うか否かを判定することで、上記の課題を解決する。
【0061】
次に、図2のフローチャートを用いて、本発明のナビゲーション装置1の制御部10が行う制御動作について説明を行う。なお、以下の説明では、ナビゲーション装置1と携帯電話2のペアリング登録が事前に行われており、BT接続機記憶部18には、携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスなどが記憶されているものとして説明を行う。
【0062】
また、以下の説明では、携帯電話2は、送信された応答要求に対して応答を行う(応答信号を送信する)通信待機状態に設定されているものとして説明を行う。
【0063】
まず、制御部10がACC電源検出部16の検出結果に基づいて車両のACC電源がオンされたと判定すると、すなわち、ユーザが車両に乗り込みキースイッチを操作してACC電源をオンにすると(ステップS21)、制御部10は、BT通信部14を介して、BT接続機記憶部18に記憶された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信する(ステップS22)。
【0064】
続いて、制御部10は、BT通信部14を介して応答要求に対する携帯電話2からの応答があったか否かを判定する(ステップS23)。応答がない場合、すなわち、携帯電話2からの応答信号をBT通信部14が受信しておらず、ナビゲーション装置1と携帯電話2がブルートゥース(登録商標)通信を行えない場合(ステップS23のNO)、制御部10は、所定時間(例えば応答要求を送信してから20秒)を経過したか否かを判定する(ステップS24)。
【0065】
ステップS24において、所定時間を経過していなければ(ステップS24のNO)、所定時間を経過するまで携帯電話2からの応答を待ち(ステップS23〜ステップS24)、所定時間を経過すれば(ステップS24のYES)、制御部10は、記憶部19に警告を行ったことを示す警告済み情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS25)。
【0066】
記憶部19に警告済み情報が記憶されていない場合は携帯電話2の置き忘れの警告を行うと判定し(ステップS25のNO)、制御部10は、音声出力部15や表示部13を介して「携帯電話をお忘れでないですか?」などの音声出力や表示を行うことで、携帯電話2の置き忘れの警告を行い(ステップS26)、記憶部19に警告済み情報を記憶させる(ステップS27)。
【0067】
一方、所定時間内に携帯電話2からの応答があった場合(ステップS23のYES)、すなわち、携帯電話2を置き忘れることなく車両に乗り込み、ナビゲーション装置1と携帯電話2がブルートゥース(登録商標)通信を行える場合、及び、記憶部19に警告済み情報が記憶されており携帯電話2の置き忘れの警告を行わないと判定した場合(ステップS25のYES)、制御部10は、携帯電話2の置き忘れの警告を行わず、記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除する(ステップS28)。
【0068】
このように、本発明では、携帯電話2の置き忘れの警告を行った場合、警告を行ったことを示す警告済み情報を記憶しておき、警告済み情報が記憶されていれば、所定時間内に携帯電話2からの応答がない場合であっても、携帯電話2の置き忘れの警告を行わない。
【0069】
そのため、ユーザが携帯電話2を取りに戻ることなく、ユーザが所望する目的地へ移動する場合に、該目的地においても携帯電話2の置き忘れが警告され、ユーザが不快に感じることを防止することができる。
【0070】
また、所定時間内に携帯電話2からの応答があった場合(ステップS23のYES)、及び、記憶部19に警告済み情報が記憶されている場合(ステップS25のYES)に、記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除するため、常に記憶部19に警告済み情報が記憶されることを防止でき、警告が一切行われなくなることを防止できる。
【0071】
なお、記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除するのは、所定時間内に携帯電話2からの応答があった場合(ステップS23のYES)、又は、記憶部19に警告済み情報が記憶されている場合(ステップS25のYES)の何れか1つの場合のみであってもよい。
【0072】
ここで、記憶部19に警告済み情報が記憶されている場合(ステップS25のYES)に、記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除する場合では、前回、ACC電源をオンした際に警告がなされていれば、今回、ACC電源をオンした際に携帯電話2をユーザが保持していなくても警告されない。すなわち、必ず連続して警告されることがなくなるので、上記のように目的地においても携帯電話2の置き忘れが警告され、ユーザが不快に感じることを防止することができる。
【0073】
なお、本実施例では、記憶部19に警告済み情報が記憶されていれば、記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除したが、この場合、ユーザが携帯電話2を取りに戻ることなく、2つ以上の目的地(経由地)へ移動する場合、何れかの目的地で携帯電話2の置き忘れの警告がなされてしまう。
【0074】
すなわち、携帯電話2の置き忘れの警告を行った後、1つ目の目的地(経由地)にて、警告は行わないが警告済み情報を削除してしまうため、2つ目の目的地にて、携帯電話2の置き忘れの警告がなされてしまう。
【0075】
そのため、記憶部19に警告済み情報が記憶されていれば(ステップS25のYES)、すぐに削除するのではなく、複数回、記憶部19に警告済み情報が記憶されていると判定した(ステップS25のYES)場合に、警告済み情報を削除することが好ましい。
【0076】
ここで、この複数回は、ユーザによって操作部17を介して指定された目的地(経由地)の数に基づくことが好ましい。例えば、上記のように、1つの経由地と目的地とが、経路探索条件として指定された場合では、この複数回を2回とすることが好ましい。
【0077】
なお、記憶部19に警告済み情報が記憶されている場合(ステップS25のYES)にのみ警告済み情報を削除する場合であれば、携帯電話2に対して応答要求を送信(ステップS22)する前に、記憶部19に警告済み情報が記憶されているか否かを判定してもよい。
【0078】
次に、携帯電話2からの応答があった場合(ステップS23のYES)に、記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除する場合では、一度、携帯電話2の置き忘れの警告を行うと、次に、携帯電話2からの応答があるまで、携帯電話2の置き忘れの警告がされない。すなわち、携帯電話2を取りに戻らない限り、上記のように目的地において携帯電話2の置き忘れの警告がされないため、ユーザが不快に感じることを防止することができる。
【0079】
なお、本実施例においては、ACC電源がオンされると、携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を行ったが、記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除する場合においては、ACC電源がオンされた際に行う携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対しての応答要求への応答に限定されない。
【0080】
すなわち、車両へ携帯電話2を持ち込んだ際に、記憶部19に記憶されている警告済み情報が削除されればよいため、ユーザが操作部17を介して任意のときに携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を行い、該応答要求に対して応答があった場合にも記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除することが好ましい。また、ユーザが携帯電話2を操作することにより携帯電話2から応答要求があった場合も記憶部19に記憶されている警告済み情報を削除することが好ましい。
【0081】
これにより、携帯電話2の置き忘れの警告を行った後に、ユーザが携帯電話2を取りに戻り、ナビゲーション装置1と携帯電話2との通信接続が行われると(ナビゲーション装置1から応答要求を行い応答がある、又は携帯電話2から応答要求があると)警告済み情報が削除されるため、目的地において、再度、携帯電話2を置き忘れた場合にも携帯電話2の置き忘れの警告を行うことが可能となる。
【実施例2】
【0082】
次に、本発明の第2の実施例について説明を行う。この実施例2では、警告済み情報に加えて警告を行ったときの現在位置も考慮して携帯電話2の置き忘れの警告を行うか否かを判定する場合について説明を行う。
【0083】
本発明の実施例2を図3のフローチャートを参照して説明を行う。ナビゲーション装置1の構成は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0084】
まず、制御部10は、ACC電源検出部16の検出結果に基づいて車両のACC電源がオンされると、すなわち、ユーザが車両に乗り込みキースイッチを操作してACC電源をオンにすると(ステップS31)、制御部10は、BT通信部14を介して、BT接続機記憶部18に記憶された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信する(ステップS32)。
【0085】
続いて、制御部10は、BT通信部14を介して応答要求に対する携帯電話2からの応答があったか否かを判定する(ステップS33)。応答がない場合、すなわち、携帯電話2からの応答信号をBT通信部14が受信していない場合(ステップS33のNO)、所定時間(例えば応答要求を送信してから20秒)を経過したか否かを判定する(ステップS34)。
【0086】
ステップS34において、所定時間を経過していなければ(ステップS34のNO)、所定時間を経過するまで携帯電話2からの応答を待ち(ステップS33〜ステップS34)、所定時間を経過すれば(ステップS34のYES)、制御部10は、記憶部19に警告をしたことを示す警告済み情報が記憶されているか否かを判定する(ステップS35)。
【0087】
記憶部19に警告済み情報が記憶されていない場合に携帯電話2の置き忘れの警告を行うと判定し(ステップS35のNO)、制御部10は、音声出力部15や表示部13を介して「携帯電話をお忘れでないですか?」などの音声出力や表示を行うことで、携帯電話2の置き忘れの警告を行い(ステップS36)、記憶部19に警告済み情報及び現在位置検出部11により検出される現在位置(すなわち、警告を行ったときの現在位置)を記憶させる(ステップS37)。
【0088】
一方、記憶部19に警告済み情報が記憶されている場合(ステップS35のYES)、現在位置検出部11により検出される現在位置が特定の地点付近か否かを判定する(ステップS38)。
【0089】
ここで、特定の地点とは、例えば、予め登録された自宅の位置や、警告を行ったときの現在位置である。すなわち、携帯電話2を置き忘れた可能性が高い地点であることが好ましい。なお、本実施例では、特定の地点として警告を行ったときの現在位置を用いる。
【0090】
すなわち、ステップS38では、現在位置検出部11により検出される現在位置と記憶部19に記憶された警告を行ったときの現在位置との距離差が所定距離以内か否かを判定し、所定距離以内であれば(現在位置が特定の地点付近であれば)携帯電話2の置き忘れの警告を行うと判定し(ステップS38のYES)、制御部10は、音声出力部15や表示部13を介して「携帯電話をお忘れでないですか?」などの音声出力や表示を行うことで、携帯電話2の置き忘れの警告を行い(ステップS36)、記憶部19に警告済み情報及び現在位置検出部11により検出される現在位置(すなわち、警告を行ったときの現在位置)を記憶させる(ステップS37)。
【0091】
一方、現在位置検出部11により検出される現在位置と記憶部19に記憶された警告を行ったときの現在位置との距離差が所定距離以内でなければ(現在位置が特定の地点付近でなければ)携帯電話2の置き忘れの警告を行わないと判定し(ステップS38のNO)、制御部10は、携帯電話2の置き忘れの警告を行うことなく本発明の処理を終了する。
【0092】
なお、所定時間内に携帯電話2からの応答があった場合(ステップS33のYES)、すなわち、携帯電話2を置き忘れることなく車両に乗り込んだ場合、記憶部19に記憶されている警告済み情報及び警告を行ったときの現在位置を削除する(ステップS39)。
【0093】
このように、携帯電話2の置き忘れの警告を行った後、ユーザが携帯電話2を取りに戻らなければ(すなわち、ナビゲーション装置1と携帯電話2との通信接続が行われなければ)、携帯電話2の置き忘れの警告を行ったときの現在位置に戻ってくるまで、携帯電話2の置き忘れの警告がされない。
【0094】
すなわち、実施例1の効果に加え、携帯電話2を置き忘れたと思われる場所(警告を行ったときの現在位置など)では、警告がなされるため、同一の場所で、携帯電話2を忘れることがないように促すことができる。
【0095】
なお、ユーザが携帯電話2を取りに戻った場合、すなわち、第1実施例にて説明した通り、ユーザが操作部17を介して任意のときに携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を行い、該応答要求に対して応答があった場合、また、ユーザが携帯電話2を操作することにより携帯電話2から応答要求があった場合に記憶部19に記憶されている警告済み情報及び警告を行ったときの現在位置を削除するため、ユーザが携帯電話2を取りに戻った後、目的地にて所定時間内に携帯電話2からの応答がなければ(ステップS34のYES)携帯電話2の置き忘れの警告がなされる。
[その他の実施形態]
本発明は、上記の実施例に限らず、種々の変更が可能である。
【0096】
例えば、上記実施例では、ACC電源がオンされた場合に、BT接続機記憶部18に記憶された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信したが、これに限ることはなく、ナビゲーション装置1が車両の各種センサ(例えば、車両のドアの開閉を検出するカーテシスイッチや、シートベルトの連結金具に設けられシートベルトの取り付け状態を検出するスイッチなど)の出力を得ることができるインターフェイスを備えている場合であれば、例えば、ドアが開いたとき、シートベルトが取り付けられたとき(シートベルトを締めたとき)にBT接続機記憶部18に記憶された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信してもよい。
【0097】
なお、ドアが開いたときなどは、ACC電源が供給されていない場合があるため、バッテリ等を備える、若しくは、常時電源供給される車両のバッテリ電源に接続されていることが必要である。
【0098】
また、車速センサや加速度センサの出力に基づいて、所定値以上の速度又は加速度を検出した場合、すなわち、移動を開始した場合に、BT接続機記憶部18に記憶された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信してもよいし、さらに、現在位置検出部11による現在位置が登録されている自宅などの建物から所定距離以上離れた場合に、BT接続機記憶部18に記憶された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信してもよい。
【0099】
また、ACC電源がオンされた場合に、BT接続機記憶部18に記憶された携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信するのではなく、最後に携帯電話2とのブルートゥース(登録商標)通信が解除されたときの現在位置を記憶しておき、ACC電源がオンされた場合に、現在位置が、記憶しておいた最後に携帯電話2とのブルートゥース(登録商標)通信が解除されたときの現在位置付近である場合にのみ、携帯電話2のブルートゥース(登録商標)アドレスに対して応答要求を送信してもよい。
【0100】
また、本実施例においては、ブルートゥース(登録商標)を例示したため、ナビゲーション装置1と携帯電話2が互いにペアリング登録を行ったが、これに限ることはなく、例えば、操作部17を介して携帯電話2の識別情報(アドレスなど)を入力し、ナビゲーション装置1は、ACC電源がオンされたときに、周囲の通信端末に対して識別情報を含む応答信号を送信するように応答要求を行い、受信した応答信号に含まれる識別情報と、予め入力された携帯電話2の識別情報を比較し、同一の識別情報がある場合に、携帯電話2からの応答があった(ステップS33のYES)(通信を行える)と判定してもよい。
【0101】
また、本発明においては、ナビゲーション装置1が表示部13やBT通信部14を備える場合を例示したが、これに限ることはなく、例えば、ナビゲーション装置1が、BT通信部14を備える他の通信装置と通信を行うための通信部を備えており、他の通信装置から携帯電話2の存在の有無(すなわち、携帯電話2からの応答があったか否か)を受信し、受信した内容に基づいて本発明の処理を行ってもよい。
【0102】
同様に、ナビゲーション装置1が、表示部13や音声出力部15を備える他の通信装置と通信を行うための通信部を備えており、制御部10が携帯電話2の置き忘れの警告を行うと判定すると、制御部10は通信部を介して他の通信装置へ携帯電話2の置き忘れの警告を行うように指示することによって警告がなされてもよい。
【0103】
また、上記実施例では、警告済み情報自体を記憶、削除する場合を例示したが、これに限ることはなく、所定の記憶領域(警告済み情報を記憶する記憶領域)に、警告を行った場合であれば1(警告済み情報)を記憶し、警告済み情報を削除する場合であれば0を記憶してもよい。そして、警告済み情報を記憶する記憶領域に1が記憶されていれば、記憶部19に警告済み情報が記憶されている(ステップS35のYES)と判定してもよい。
【0104】
また、携帯電話2の置き忘れの警告を行った場合に、警告を行った日時を記憶しておき、該日時から所定時間(例えば1週間)経過すると、警告済み情報を削除してもよい。
【0105】
また、警告済み情報を記憶する記憶領域を複数有する(すなわち、履歴を残す)場合も考えられるが、警告済み情報が記憶されているか否かの判定では、最後に更新した記憶領域を対象として、警告済み情報が記憶されているか否かを判定することが好ましい。
【0106】
なお、上記実施例においては、通信が行えない場合(応答がない場合)で、且つ、記憶部19に警告済み情報が記憶されていない場合、音声出力部15や表示部13を介して「携帯電話をお忘れでないですか?」などの音声出力や表示を行うことで、携帯電話2の置き忘れの警告を行ったが、警告内容はこれに限ることはない。
【0107】
すなわち、本実施例においては、通信が行えない(応答がない)原因として、携帯電話2の置き忘れとして推測し、携帯電話2の置き忘れの警告を行ったが、その他の原因も考えられるため、例えば、「携帯電話2と通信を行えません」などの警告を行ってもよい。つまり、通信が行えない(応答がない)ことを認識できる警告(通信が行えないことが認識可能な警告)であればよく、上記のような「携帯電話をお忘れでないですか?」などの警告も、ナビゲーション装置1と携帯電話2との通信が行えれば警告されないため、通信が行えない(応答がない)ことを認識できる警告に含まれる。
【符号の説明】
【0108】
1 ・・・ナビゲーション装置
2 ・・・携帯電話
10・・・制御部
11・・・現在位置検出部
12・・・地図記憶部
13・・・表示部
14・・・ブルートゥース(登録商標)通信部
15・・・音声出力部
16・・・ACC電源検出部
17・・・操作部
18・・・ブルートゥース(登録商標)接続機記憶部
19・・・記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯可能な通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合に、前記通信端末との通信が行えないことを認識できる警告を行うように制御する制御部を備えた警告制御装置において、
前記制御部は、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否かに基づいて前記警告を行うか否かを判定することを特徴とする警告制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記通信部を介して前記通信端末との通信が行えず、且つ、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されていない場合に、前記警告を行うと判定し、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報を記憶させることを特徴とする請求項1に記載の警告制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信部を介して前記通信端末との通信が行えた場合、又は、前記記憶部に警告を行ったことを示す情報が記憶されている場合、前記警告を行わないと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の警告制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記警告を行わないと判定した場合、前記記憶部に記憶された前記警告を行ったことを示す情報を削除することを特徴とする請求項3に記載の警告制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、現在位置を検出する現在位置検出部から現在位置を取得し、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否か、及び、前記現在位置に基づいて前記警告を行うか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の警告制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否か、及び、前記現在位置に基づいて前記警告を行うか否かを判定し、前記警告を行うと判定した場合に、前記記憶部に前記警告を行ったことを示す情報及び前記現在位置を記憶させることを特徴とする請求項5に記載の警告制御装置。
【請求項7】
携帯可能な通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合に、前記通信端末との通信が行えないことを認識できる警告を行うように制御する制御部を備えた警告制御装置の警告制御方法であって、
前記通信端末と通信を行うための通信部を介して前記通信端末との通信が行えない場合、記憶部に前記警告を行ったことを示す情報が記憶されているか否かに基づいて前記警告を行うか否かを判定するステップを有することを特徴とする警告制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−173902(P2012−173902A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34082(P2011−34082)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】