説明

護岸緑化マット、護岸緑化マットユニット、及びこれを用いた施工方法

【課題】既施工されたコンクリート護岸部の撤去なしに低費用と容易な施工で護岸の緑化造成が可能な護岸緑化マット及びこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供する。
【解決手段】天然素材でなるマット本体2と、雑草が植生することを防止する防止シート3と、防止シート3の内部に収容され、植栽された水辺植物の生長を補助する基盤材とを含む護岸緑化マットであって、マット本体2は、一側から一体に延設される支持板22を持ち、防止シート3は、水辺植物が貫通して基盤材に植え込まれることができ、水辺植物の植込みの後、弾性的に圧縮して基盤材を外部から遮断して、雑草が基盤材に浸透することを防止するとともに基盤材の含水機能を補助する護岸緑化マット1と;施工地域の施工面に挿入されて固定される固定具と、前記マット本体を加圧することができるマット固定具とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は護岸緑化マットと、これを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法に係り、より詳しくは水辺植物の植栽を可能にする植栽ホールを持ち、天然素材でなるマット本体と、前記植栽ホールを通じて雑草が植生することを防止する防止シートと、前記防止シートの内部に収容されて、植栽された水辺植物の生長を補助する基盤材とを含んでなり、前記マット本体は、その支持力を補助するために、一側から一体に延設される支持板を持ち、前記防止シートは、水辺植物が貫通して前記基盤材に植え込まれることができ、水辺植物の植込みの後、弾性的に圧縮して前記基盤材を外部から遮断することで、雑草が前記基盤材に浸透することを防止するとともに前記基盤材の含水機能を補助する護岸緑化マットと、これを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、護岸とは、河岸・海岸・堤防を保護して、流水による水辺線の浸食を防止するために、その斜面に施設される工作物を言う。最近、河川流域の土地利用が増大し、都会化が進むにしたがって河川環境の変化が始まっている。このような河川環境の変化は、河川環境整備方式が治水、利水の目的で大規模土木工事を主として進まれた。特に、セメントコンクリートを利用したコンクリート護岸部の施工によって、河川の水質汚染はもちろんのこと、生態系の構成要素として河川植生と河川に生息する魚類及び潮流の生息密度が低下し、生息動植物の多様性が減少するに至り、河川が持つ生態系生息場所としての機能が衰退した。
【0003】
このようなコンクリート護岸部は、河川水が土壌層に染みこむことを物理的に遮断させて自然河川の川辺湿生植生(湿生植生)を乾生化させるだけでなく、川辺植生が提供する陰が消えることによって著しい水温変化が発生し、水中底生生物、魚類の生息場所、産卵場所として機能する河川生態系を毀損させ、ひいては川辺植生地の周辺でえさを取り、植生草むらで隠れて生きる潮流の生息基盤にまで影響を及ぼすことになった。
【0004】
一方、河川の自然植生は、周辺都市居住地域に自然美を提供し、小さな鳥と水鳥などのような生物の生息空間と隠れ場を提供し、波浪と流速による水辺浸食を防止するなど、多様な効果をもたらすことができ、このような効果に対する重要性が広く認識されることによって、このような河川生態系の破損による河川環境に対する関心の増大のため、生態的に毀損した河川環境を再生ないし復旧しようとする試みが行われている。
【0005】
このような河川の緑化を造成するための試みとして、芝草を移植する直接移植と、その他の稲のわらに種子を付着させて作ったマットと、合成繊維に種子を付着させて作った種子付着マットとが使用されているが、直接移植の場合には、雨が多く降るか、河川流水によって土が雨水とともに流下するため、土壌が遺失し易しく、コンクリートの毒性によって芝草の生育が難しくて活着率が極めて低く緑地の造成が効率的でなく、種子付着マットの場合には、ブロック上に支持する別途の固定手段なしに単に紐で結んでおいた程度であるため、護岸の氾濫の際、マットが取り外されて遺失される問題が発生するため、緑地の造成に失敗する可能性が非常に高い問題がある。
【0006】
また、表面に所定の草木類を植栽することができる植生マットを活用する場合には、施工の際、固定のためにワイヤで格子型に結んで支持するか固定用ピンを打ち込んで支持する程度であるため、ワイヤの締結作業が煩わしく、相当な作業時間がかかるだけでなく、外形的に美麗でない問題がある。
【0007】
また、植生マットを固定するワイヤが時間の経過で損傷されることができ、固定用ピンを利用したマットのブロックへの固定が堅固でなくてマットの結束が易しく解除されることができ、これにより、洪水などの発生の際、流速と浮力によってマットがピンから離脱してブロック上で横に遊動するか浮き上がることによって遺失される問題がある。
【0008】
また、施工されたコンクリート護岸部を撤去して水辺植物を植栽する方案が試みされたことがあるが、既に施工されたコンクリート護岸部を撤去するのに相当な費用と工期がかかり、撤去の際に生態系の毀損がさらに発生するおそれがあるため、河川の緑化造成が効率的でない問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、既に施工されたコンクリート護岸部を撤去しなくても水辺植物を植栽することができるので、低費用と容易な施工で河川の緑化造成を具現することができる護岸緑化マットとこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的は、河川の緑化造成のための施工の後に自然状態で分解可能であるので、河川植生が効率よく復元され、河川の植生基盤が活性化するにつれて、活着された植物の根が絡み合って土壌浸食を抑制することができる護岸緑化マットとこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供することである。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、低費用と容易な施工で護岸緑化造成が可能で、隣接したマットを互いに堅く固定することができるので、洪水などの氾濫の際にもめったに損傷されない護岸緑化マットとこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供することである。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、有機土壌に類似の形態に加工した基盤材を充填して構成することで、植栽された植物の生長条件を向上させることができ、植物を植栽することができる空間に植栽された植物の外に雑草のような他の植物が芽生えることを防止することができる護岸緑化マットとこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、護岸緑化マットに供給された水分を最大限長期間にわたって含むことができるので、最小限の管理で植栽された植物の生長条件を維持することができ、洪水や暴雨などによって斜面の上側から下側に多量の水が流れる場合、高速の流速による損傷を防止するために、一定量の水を含むとともに一部を排出することにより流速を減少させることができる護岸緑化マットとこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、植物の生長に適した基盤材を護岸緑化マット自体に含むことにより、自然土壌が必要であるか野生草花類及び水生植物を導入しようとする多様な場所に使用することができ、最小限の基礎作業で施工が可能で工期の短縮と費用の節減を図ることができる護岸緑化マットとこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述した本発明の目的を達成するために、本発明は下記のような構成の護岸緑化マットとこれを用いた護岸緑化マットユニット及び施工方法を提供する。
【0016】
本発明の一実施例によれば、天然素材でなるマット本体と、雑草が植生することを防止する防止シートと、前記防止シートの内部に収容され、植栽された水辺植物の生長を補助する基盤材とを含む護岸緑化マットであって、前記マット本体は、その支持力を補助するように一側から一体に延設される支持板を持ち、前記防止シートは、水辺植物が貫通して前記基盤材に植え込まれるようにし、水辺植物の植込みの後、弾性的に圧縮して前記基盤材を外部から遮断して、雑草が前記基盤材に浸透することを防止するとともに前記基盤材の含水機能を補助する護岸緑化マットが提供される。
【0017】
前記マット本体は、水辺植物の植栽を可能にする植栽ホールを持ち、前記防止シートは、ココナッツ繊維を互いに連結したものに天然ラテックスを塗布してなることができる。
【0018】
前記基盤材は、ココス椰子の果実で採取したコイア及びバーク、サトウキビの中でいずれか1種以上を混合してなることができる。
【0019】
前記マット本体は、自然分解可能な天然ココナッツ繊維でなることができる。
【0020】
本発明の他の実施例によれば、天然素材でなるマット本体と、雑草が植生することを防止する防止シートと、前記防止シートの内部に収容され、植栽された水辺植物の生長を補助する基盤材とを含み、前記マット本体は、その支持力を補助するように、一側から一体に延設される支持板を持ち、前記防止シートは、水辺植物が貫通して前記基盤材に植え込まれることができ、水辺植物の植込みの後、弾性的に圧縮して前記基盤材を外部から遮断して、雑草が前記基盤材に浸透することを防止するとともに前記基盤材の含水機能を補助する護岸緑化マットと;施工地域の施工面に挿入されて固定される固定具と、前記マット本体を加圧することができるマット固定具と、前記固定具とマット固定具が嵌合されて施工面に挿入される固定装置本体と、前記固定装置本体の一側に形成された締結部に締結される締結具を持つ固定装置とを含んでなり;前記固定具の両側に前記護岸緑化マットが密着して配列され、密着して配列された前記護岸緑化マットの間で突出する前記締結部に前記マット固定具が嵌合され、前記締結具が前記締結部に締結されることにより、前記マット固定具が両側に密着された前記マット本体の上面を加圧して前記護岸緑化マットをコンクリート上に堅く固定させる、護岸緑化マットユニットが提供される。
【0021】
前記マット固定具は、板状に伸びてマット本体の上面を加圧する圧着部と、前記圧着部の両端から折り曲げられて延設される押込部とを含むことができる。
【0022】
前記押込部は尖った先端を持ち、マット本体に深く押し込まれて護岸緑化マットを堅く固定することができる。
【0023】
前記護岸緑化マットユニットは、前記マット固定具を加圧して締結される前記締結具の締結がめったに解除されないように、前記マット固定具との間に結合される補助締結具をさらに含み、前記補助締結具は、前記マット固定具が前記マット本体を加圧する加圧力を増大させて前記護岸緑化マットを施工面上に堅く固定させることができる。
【0024】
前記固定装置本体は、施工面の穿孔部に挿入され、切頭円錐状を持つヘッドを持ち、
前記固定具は一端で縦方向に切開された離隔溝を持ち、前記固定具は前記ヘッドに挿入される過程で拡開することにより施工面の穿孔部に圧着され、前記固定装置がコンクリートに堅く固定されることができる。
【0025】
前記離隔溝は、同一間隔で離隔した多数の溝でなり、一端に、前記固定具が外側に拡開するように補助する補助離隔切欠部をさらに含むことができる。
【0026】
前記護岸緑化マットユニットは、施工面上に前記護岸緑化マットが多数列に配列され、一列を成す前記マット本体の支持板に前記締結部が貫通して突出するように配列され、前記支持板から突出した前記締結部の両側に前記護岸緑化マットが他の列を成すように密着して配列されることができる。
【0027】
前記護岸緑化マットユニットは、前記支持板が前記マット本体の底面と接するようにして、施工地域の最上端に密着して配列されて一列を成すことができる。
【0028】
本発明のさらに他の実施例によれば、前記いずれか一つの護岸緑化マットを用いて施工する施工方法であって、 施工面に一定間隔で離隔して、前記固定装置本体が挿入される穿孔部を形成する穿孔段階と、前記穿孔部に、前記固定具が結合された前記固定装置本体を挿入する支持部施工段階と、前記穿孔部に結合された前記固定装置本体の間に前記護岸緑化マットを互いに密着して配列するマット配列段階と、施工面に多数列を成すように密着して配列された前記護岸緑化マットの間に突出した前記締結部に前記マット固定具を挿入し、前記マット固定具が両側に密着して配列された前記マット本体を加圧して固定するように前記締結具を締結するマット固定段階と、水辺植物を前記植栽ホールと前記防止シートに貫通させて前記防止シートに植栽する植栽段階と、を含む、護岸緑化マットの施工方法が提供される。
【0029】
前記支持部施工段階は、前記固定具を前記支持部に嵌合して、前記固定具を外側に拡開しながら、前記固定装置本体が挿入された施工面の穿孔部に密着させる固定具加圧段階をさらに含むことができる 。
【0030】
前記マット配列段階は、前記支持板に前記締結部を貫通させて突出するように結合させ、前記支持板から突出した前記締結部の両側に前記護岸緑化マットを他の列を成すように密着して配列させ、施工面の最上端に配列される前記護岸緑化マットを前記支持板が前記マット本体の底面と接するように配列することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明は前述したような構成及び結合関係によって次のような効果を得ることができる。
【0032】
本発明は、既に施工されたコンクリートを撤去せずにコンクリート上に水辺植物を植栽することができるので、低費用と容易な施工で河川の緑化造成を具現することができ、隣接した植生マットを互いに堅く固定することができるので、洪水などの氾濫の際にもめったに損傷されなくて長期間にわたって最小限の補修費用で使用することができる効果を得ることができる。
【0033】
また、本発明は、供給された水分を長期間にわたって含むことができるので、最小限の管理で植栽された植物の生長条件に適した環境を維持することができ、洪水や暴雨などによって多量の流体が流れる場合、マットが一定量の流体を含むとともに一部を排出するスポンジのように機能して流速を減少させることができるので、施工された護岸緑化マットと植栽された水辺植物が易しく損傷されることを防止することができる効果を得ることができる。
【0034】
また、本発明は、施工された植生マットがコンクリートに堅く固定され、植生マットを全体的に一体化した形態への施工が可能であるので、振動や衝撃による浮き上がりや遊動を防止して、施工された護岸緑化マットが易しく損傷されることを防止することができる効果を得ることができる。
【0035】
また、本発明は、水辺植物を有機土壌に類似の形態に加工された基盤材に植栽するように具現して、向上した生長条件で植物の生長を補助することができ、植栽した植物の外に雑草のような他の植物が芽生えることを防止して、植栽された植物が生長するのに十分な空間を提供することができる効果を得ることができる。
【0036】
また、本発明は、天然素材を利用してマットを具現することにより、時間の経過によって自然状態で分解して有機質肥料として機能するので、河川植生がより効率よく復元することができ、河川の植生基盤が活性化するにつれて活着された植物の根が絡み合うことによって密集して一体化され、これにより、斜面への堅固な固定が可能であって土壌の浸食を抑制することができる効果を得ることができる。
【0037】
また、本発明は、植物生長に適した基盤材をマット自体に含むことにより、自然土壌が必要であるか野生草花類及び水生植物を導入しようとする多様な場所に使用することができ、最小限の基礎作業で施工が可能であり、工期の短縮と費用の節減を図ることができる効果を得ることができる。
【0038】
また、本発明は、時間の経過によって植生マット自体の体積が減少することにより、マットの固定が解除された場合にも、簡単な補修作業でマットの堅固な固定を成すことができるので、最小限の管理と容易な補修が可能である効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施例による護岸緑化マットの斜視図である。
【図2】本発明の一実施例による護岸緑化マットの図1のA−A線についての断面図である。
【図3】本発明の他の実施例による護岸緑化マットユニットに使用される固定装置の分解斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例による護岸緑化マットユニットにおいて、固定装置が穿孔部に結合された状態を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例による護岸緑化マットの施工状態を示す使用状態図である。
【図6】本発明の他の実施例による護岸緑化マットの施工状態を示す使用状態図である。
【図7】本発明の他の実施例による護岸緑化マットの施工が完了した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例による護岸緑化マットに各種植物を植栽した状態を示す斜視図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例による護岸緑化マットの施工方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の一実施例による護岸緑化マットの構成の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0041】
図1は本発明の一実施例による護岸緑化マットの斜視図、図2は本発明の一実施例による護岸緑化マットの図1のA−A線についての断面図である。
【0042】
図1〜図2を参照すれば、本発明による護岸緑化マット1は、コンクリートセメントを利用して施工されたコンクリート護岸部を撤去せずにコンクリート上に直接施工することができるので、容易な施工と低費用で河川の緑化造成を具現することができ、天然素材を利用して時間の経過によって自然分解して有機質肥料の役目をすることによって植物の生長と河川生態系を効率よく修復することができるもので、マット本体2、防止シート3及び基盤材4を含む。
【0043】
前記マット本体2は全体的に中空の直方体状に形成され、その内部に後述する前記防止シート3と基盤材4を収容する一定空間を持ち、自然分解可能な天然ココナッツ繊維で形成され、植栽ホール21と支持板22を含む。また、前記マット本体2は、天然ココナッツ繊維をニードルパンチングしてフェルト状に製作することができる。
【0044】
前記植栽ホール21は前記マット本体2の上面に一定間隔で離隔して形成される多数の貫通孔で、前記護岸緑化マット1に水辺植物を植栽することができる開放部であり、護岸緑化マット1が施工される地域で必要とする十分な水辺植物を植栽することができ、水辺植物の植栽の後、生長に必要な十分な空間が確保されるように、一定間隔で離隔して前記マット本体2に多数が形成でき、好ましくは2列を成し、8個ないし12個の貫通孔でなることもできる。
【0045】
前記支持板22は全体的に四角板状に形成され、前記マット本体2の一側から一体的に一定長さだけ延設され、前記護岸緑化マット1が多数列を成すようにコンクリート上に配設されるとき、後述する固定装置5(図3に図示)によってコンクリートに固定されることができ、一列を成す前記マット本体2の支持板22の上面に他の列を成す前記マット本体2が配列されることにより、施工された前記護岸緑化マット1の間の結合力を増大させることができる。
【0046】
前記防止シート3は全体的に中空の直方体状に形成され、その内部に後述する前記基盤材4を収容することができ、前記マット本体2の内壁に密着して収容できるように、前記マット本体2の内部に決められた空間よりちょっと小さな大きさに形成され、ココナッツ繊維を互いに連結したものに天然ラテックスを塗布して、所定の弾性力を持つシート状に製作できる。また、前記防止シート3は、前記植栽ホール21が外部と連通しないように遮断して、前記防止シート3の内部に収容される後述の前記基盤材4が外部に露出しないようにすることにより、前記基盤材4が含む水分の蒸発を遮断して長期間にわたって水分を含むように補助し、水辺植物の植栽の際、前記植栽ホール21に位置する前記防止シート3の一部を切開して、水辺植物の根が前記基盤材4に植え込まれるようにし、植栽の後、前記防止シート3が弾性的に圧縮されることにより、水辺植物の植栽のために切開された空間に雑草の種子が浸透することを防止することができる。よって、前記護岸緑化マット1に植栽された水辺植物の外に、水辺植物の生長を阻害する他の植物が勝手に生長することを防止することができ、前記防止シート3は天然ラテックスを含んでなるので、水分が接触した後、乾燥しながら硬化することにより、他の植物が勝手に生長することができないだけでなく、前記防止シート3を浸透して基盤材4に接することを遮断することができる。
【0047】
前記基盤材4は全体的に直方体状に形成され、前記防止シート3の内壁に密着して収容されるように、前記防止シート3の内部空間よりちょっと小さな大きさに形成され、ココス椰子の果実から採取した繊維素であるコイア及びバーク、サトウキビの中でいずれか1種以上を混合した混合物が有機土壌に近い形態に再加工されることにより、植栽される水辺植物の生長条件に適するように形成される。このような前記基盤材4は水分を吸収して含有することができ、含有した水分を長期間にわたって保有することができ、前記防止シート3が前記基盤材4の外部への露出を遮断して水分が蒸発することを最小化するように補助して、前記基盤材4がより長期間にわたって水分を含有するようにする。したがって、前記護岸緑化マット1に水辺植物を植栽した後、別に周期的に水分を供給する必要がないので管理が容易であり、雨天の時に供給される水分だけで水辺植物の生長に必要な水分を保有することができる。また、前記基盤材4は、過度な水分が供給された場合、一定量の水分のみを含み、残りの水分は前記防止シート3と水辺植物の植栽のために切開された部分を通じて再び排出することができるのでスポンジのように機能し、施工地域の斜面の上側から下側に流れる流体の流速を減少させることにより、施工された前記護岸緑化マット1と植栽された水辺植物が損傷されることを防止することができる。
【0048】
以下、本発明の他の実施例による護岸緑化マットを利用した護岸緑化マットユニットの好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0049】
図3は本発明の他の実施例による護岸緑化マットを利用した護岸緑化マットユニットに使用される固定装置の分解斜視図、図4は本発明の他の実施例による護岸緑化マットを利用した護岸緑化マットユニットにおいて、固定装置が穿孔部に結合された状態を示す断面図、図5〜7は本発明の他の実施例による護岸緑化マットの施工過程を示す斜視図である。
【0050】
図1〜図4を参照すれば、本発明の他の実施例による護岸緑化マットを利用した護岸緑化マットユニット10は、コンクリートでなる施工面6上で長手方向(B方向、図5に図示)と幅方向(C方向、図5に図示)に密着して配列された前記護岸緑化マット1と、前記護岸緑化マット1を施工面6に固定することができる固定装置5とを含む。
【0051】
図3〜図4を参照すれば、前記固定装置5は、施工面6上に前記護岸緑化マット1を直接施工することができるように、一側は施工面6に穿設された穿孔部61に挿入固定され、他側は施工面6上に多数列に配列される前記護岸緑化マット1の上面を加圧して固定するもので、固定装置本体51、固定具52、マット固定具53、締結具54、及び補助締結具55を含む。また、図5及び図6を参照すれば、前記固定装置5は施工面6に長手方向(B方向)に同一距離(5D)で離隔して多数列に挿入固定され、前記固定装置5が長手方向(B方向)に離隔した距離(5D)は前記マット本体2の長さ(2L)とほぼ一致し、施工面6に幅方向(C)には前記固定装置5の間に挿入配列された前記護岸緑化マット1a、1bの支持板22a、22bを貫通して突出することができる位置に挿入固定され、前記支持板22a、22bから突出した前記固定装置5も同一距離(5D)で離隔して、前記護岸緑化マット1cが固定装置5の間に挿入配列されるようにする。よって、図7を参照すれば、前記護岸緑化マット1がコンクリート6上に列ごとにずれるように多数列に配列されるようにして、前記護岸緑化マットがより堅く施工されるようにし、前記固定装置5は一列において幅方向(C方向)に一定間隔で離隔して二つの固定装置5が形成されるようにすることで、前記護岸緑化マット1をより堅く固定することが好ましい。
【0052】
図3〜図4を参照すれば、前記固定装置本体51は全体的に円筒状に形成され、一側は施工面6の穿孔部61に挿入固定され、他側は施工面6の上側に突出するもので、締結部511と支持部512を含む。
【0053】
前記締結部511は、前記固定装置5が施工面6に結合固定されるとき、施工面6の上側に突出する円筒状のもので、外周面にネジ山が形成されて、後述する前記締結具54と締結できるようにする。
【0054】
前記支持部512は全体的に円筒状の円筒体512aの一端で下方に一定の傾斜角で拡開する切頭円錐形状を持つヘッド512bが結合された構造のものである。前記支持部512は、固定装置5を穿孔部61に挿入固定するとき、穿孔部61の底面に支持され、後述する前記固定具52が切頭円錐状ヘッド512bに嵌合されながら外側に拡開するようにして、前記固定装置5が施工面6に堅く固定されるようにする。
【0055】
前記固定具52は全体的に中空の円筒状に形成されるもので、前記固定装置本体51に嵌合され、前記支持部512の切頭円錐状ヘッド512bに嵌合されて外側に拡開しながらコンクリート6の穿孔部61の内壁61aを加圧することにより、前記固定装置5がコンクリート6に堅く固定されるようにするものであり、離隔溝521と補助離隔切欠部522を含む。また、前記固定具52は支持部512の切頭円錐状ヘッド512bの寸法より小さな寸法に形成され、前記切頭円錐状ヘッド512bに嵌合されて外側に拡開しながら穿孔部61の内壁61aを加圧して前記固定装置5を施工面6に固定させるとともに前記固定具52が固定装置本体51に固定されるようにする。
【0056】
前記離隔溝521は前記固定具52の底面から上側に一定長さだけ延設される溝であり、前記固定具52に一定間隔で離隔して形成される多数の溝に形成されることができ、前記固定具52が支持部512の切頭円錐状ヘッド512bに挿入されるとき、前記固定具52が外側に容易に拡開するように補助する。
【0057】
前記補助離隔切欠部522は離隔溝521の一端に追加に形成される半円状の部分であって、前記離隔溝521より大きく形成されることにより、前記固定具52が一層容易に外側に拡開するようにし、前記離隔溝521と同一間隔で離隔し、離隔溝の数と同一の数で形成されることが好ましい。
【0058】
図3〜図6を参照すれば、前記マット固定具53は全体的に略逆‘U’字形に形成され、施工面6上に多数列に配列された前記護岸緑化マット1の間で上側に突出する前記固定装置本体51の締結部511に嵌合されて、前記護岸緑化マット1のマット本体2の上面を加圧固定するもので、圧着部531と押込部532を含む。
【0059】
前記圧着部531は全体的に長細い四角板状に形成され、前記護岸緑化マット1の間で上側に突出した締結部511の両側マット本体2a、2bの上面を前記圧着部531の底面が加圧することができる面積と長さを有するように形成され、連結孔5311を含む。
【0060】
前記連結孔5311は圧着部531に穿設される円形の通孔で、前記マット固定具53が固定装置本体51の締結部511に嵌合されるようにし、好ましくは前記圧着部531が均等な加圧力で両側マット本体2a、2bを加圧することができるように、前記圧着部531の中央部に形成できる。
【0061】
前記押込部532は圧着部531の両端から下方に折り曲げられて一定長さで延設される細長い板状のもので、四角板532aとその末端に延設される三角板532bとが結合された構造であり、前記護岸緑化マット1a、1bの間で上側に突出した締結部511の両側マット本体2a、2bに差し込まれて、前記護岸緑化マット1a、1bが左右に遊動しないようにし、前記三角板532bは好ましくは直角三角形のものである。前記圧着部531の両端に形成された前記三角板532bはその斜辺が互いに異なる方向に向かうように形成されることにより、両側護岸緑化マット1a、1bの遊動を効率よく防止することができる。
【0062】
前記締結具54は内周面にネジ山が形成されたナット状に形成されるもので、前記固定装置本体51の締結部511と締結され、前記締結部511と螺合されるにしたがって前記マット固定具53を下方に加圧して前記マット固定具53が護岸緑化マット1を加圧しながら堅く固定するようにする。
【0063】
前記補助締結具55は、締結具54と締結部511の締結の際、前記締結具54が前記マット固定具53を加圧する加圧面を増大させて、安定で大きな加圧力で加圧することができるように補助し、締結の後に前記締結具54の螺合が解除されることを防止するもので、平ワッシャ551とスプリングワッシャ552を含んでなる。この際、前記締結部511に嵌合されたマット固定具53の上側に平ワッシャ551、スプリングワッシャ552、締結具54の順に結合されるようにすることが好ましい。
【0064】
図8は本発明の他の実施例による護岸緑化マットユニットに植物が植栽された状態を示す斜視図である。図8を参照すれば、前記護岸緑化マットが施工面6上で長手方向(B方向)には多数列に密着して配列され、幅方向(C方向)には隣接列のものとは前記護岸緑化マット1がずれるように密着して配列されることにより、前記護岸緑化マット1の遊動が防止される。
【0065】
この場合、図5及び図6を参照すれば、一列に密着して配列される前記護岸緑化マット1a、1bの支持板22a、22bは幅方向(C)に隣接して位置する前記固定装置5の締結部511が貫通して前記支持板22a、22bの上側に突出するように配列され、施工面6に施工されて突出した前記固定装置5の締結部511の間に、護岸緑化マット1cが他の列の前記支持板22a、22bの上面に位置するように挿入配列され、施工面6の最上端Eに配列される前記護岸緑化マット1dは、図6に示すように、前記支持板22がマット本体2の底面に向けて折り曲げられて配列されることにより、最上端Eを美麗に仕上げることができる。
【0066】
前記護岸緑化マット1の上側に突出する前記固定装置5の締結部511に、前記マット固定具53、補助締結具55、締結具54の順に結合して、前記圧着部531と押込部532が両側のマット本体2a、2bの上面を加圧することにより、前記護岸緑化マット1がコンクリート6に堅く固定される。
【0067】
図8に示すように、前記護岸緑化マット1の植栽ホール21に位置する前記防止シート3の一部を切開し、植栽しようとする水辺植物8を前記植栽ホール21と防止シート3を通じて、植物生長に適した前記基盤材4に植え込む。
【0068】
この場合、水辺植物8の植栽の後には、前記防止シート3が弾性的に圧縮して、前記基盤材4が外部と連通する空間を最小化することにより、雑草のような他の植物が勝手に生長することを防止することができ、水辺植物8の生長につれて水辺植物8の根が絡み合って前記護岸緑化マットが一体化するので、めったに損傷されなく、前記護岸緑化マット1は天然素材で形成されて時間の経過によって自然分解して有機質肥料として機能し、水辺植物8の生長を補助することができる。また、前記基盤材4は防止シート3によって外部へ露出することが遮断されることにより、前記基盤材4が含有する水分が最小に蒸発するので、前記基盤材4が一層長期間にわたって水分を含有することができ、水辺植物8の植栽の後、別に周期的な水分供給なしにも水辺植物8が生長することができるので、管理が容易であり、前記基盤材4は、過度な水分が供給された場合、一定量の水分のみを含有し残余水分は前記防止シート3と水辺植物の植栽のために切開された部分を通じて再び排出することができるので、スポンジのように機能し、護岸緑化マットが施工された施工面6の上側から下側に流れる流体の流速を減少させることにより、前記護岸緑化マットがめったに流失ないし損傷しないようにする。
【0069】
以下、本発明のさらに他の実施例による護岸緑化マットの施工方法の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0070】
図9は本発明のさらに他の実施例による護岸緑化マットを利用した護岸緑化マットユニットの施工方法のフローチャートである。
【0071】
図9を参照すれば、本発明のさらに他の実施例による護岸緑化マットを利用した護岸緑化マットユニットの施工方法は、穿孔段階(S1)、支持部施工段階(S2)、マット配列段階(S3)、マット固定段階(S4)、及び植栽段階(S5)を含む。
【0072】
前記穿孔段階(S1)は、コンクリートでなる施工面6に、前記固定具本体51が挿入される円筒状の穿孔部61を穿孔する段階である。前記穿孔部61は施工面6で長手方向(B)に同一間隔(5D)で離隔して幅方向(C)に多数列に形成され、一列の穿孔部61と他の隣接列の穿孔部61は互いにずれて配列されるように施工され、図5に示すように、前記固定装置5が列ごとにずれて挿入結合されるようにする。また、前記穿孔部61は、一列において、幅方向(C)に一定間隔で離隔する二つの穿孔部61が形成されるようにして、前記固定装置5による前記護岸緑化マット1の固定が一層堅固になされるようにする。
【0073】
前記支持部施工段階(S2)は、前記穿孔段階(S1)によって施工面6に形成された多数の穿孔部61に、前記固定具52が嵌合された前記固定装置本体51を挿入する段階であり、固定具加圧段階(S21)をさらに含む。
【0074】
前記固定具加圧段階(S21)は、図4を参照すれば、前記支持部施工段階(S2)によって穿孔部61に挿入された前記固定具52を加圧することで、前記固定具52が固定装置本体51に備えられた支持部512の切頭円錐状ヘッド512bに嵌合されながら外側に拡開するようにして、前記固定装置本体51と固定具52を穿孔部61に堅く固定する段階である。この際、前記固定具52が外側に拡開しながら前記穿孔部61の内壁61aをより大きな加圧力で加圧し、前記固定具52が固定装置本体51に締まり嵌合されることによって堅く固定され、前記固定具52は離隔溝521と補助離隔切欠部522によって小さな力によっても容易に拡開しながら前記支持部512の切頭円錐状ヘッド512bに嵌合されることができる。
【0075】
図5〜図7及び図9を参照すれば、前記マット配列段階(S3)は、施工面6に上側に突出するように多数列に固定された前記締結部511の間に前記護岸緑化マット1を配列する段階である。この場合、長手方向(B方向)に密着して配列される前記護岸緑化マット1a、1bの支持板22a、22bが幅方向(C方向)に隣接した他の列に固定された前記締結部511に結合され、前記締結部511が貫通した前記支持板22a、22bの上面に前記護岸緑化マット1cを配列し、このような過程を繰り返すことで、図7に示すように、前記護岸緑化マット1が列ごとにずれて配列されるものである。したがって、長手方向(B方向)に一列に配列された前記護岸緑化マット1a、1bの支持板22a、22bが幅方向(C)に隣接した他の列の前記護岸緑化マット1cの底面に位置し、斜面7の最上端Eに配列される前記護岸緑化マット1dは、図6に示すように、前記支持板22がマット本体2の底面に向けて折り曲げられて底面に重ねて配列されることにより、最上端Eを美麗に仕上げることができ、前記護岸緑化マット1が列ごとに互いにずれて配列されることにより、全体的に一体化した護岸緑化マット1の施工が可能であり、これにより、振動や衝撃による前記護岸緑化マット1の浮き上がり又は遊動による損傷を防止することができる。
【0076】
図3〜図7及び図9を参照すれば、前記マット固定段階(S4)は、施工面6上に配列された前記護岸緑化マット1の両側から上方に突出した前記締結部511にマット固定具53を嵌合して、前記圧着部531と押込部532が両側護岸緑化マット1a、1bのマット本体2a、2bの上面に位置するように結合させた後、前記締結具54を締結部511に螺合して、前記マット固定具53が前記マット本体2a、2bの上面を加圧することによって前記護岸緑化マット1を施工面6に固定する段階である。この場合、前記マット固定具53と締結具54の間に前記補助締結具55がさらに介在されることができる。前記補助締結具55は平ワッシャ551とスプリングワッシャ552でなり、前記平ワッシャ551が締結具54の螺合によって前記マット固定具53を加圧する加圧面が増加して加圧力を増大させることにより、前記護岸緑化マット1をコンクリート6に一層堅く固定させることができ、前記スプリングワッシャ552が締結部511と締結具54間の螺合が解除されることを防止することができるので、長期間にわたって堅固な固定によって、前記護岸緑化マットを利用した護岸緑化マット1がめったに損傷されないようにして補修費用を節減することができる。また、時間の経過によって前記護岸緑化マット1は体積が減少し、これにより前記マット本体2とマット固定具53の間で隙間が発生して堅固な固定できないことがある。この場合、前記締結具54をマット本体2とマット固定具53の間で発生した間隔の分だけ前記締結部511にさらに締結することで簡単に補修することが可能である。
【0077】
図8〜図9を参照すれば、前記植栽段階(S5)は、護岸緑化マット1に水辺植物8を植栽して河川緑化の造成を具現する段階である。前記マット本体2の植栽ホール21に位置する前記防止シート3を一部切開し(31)、水辺植物8を前記植栽ホール21と防止シート3を通じて前記基盤材4に植え込み、水辺植物8の植栽の後、前記防止シート3は弾性的に圧縮して(33)、前記基盤材4を外部に露出させる防止シート3の切開孔を最小化することにより、雑草のような他の植物が勝手に前記防止シート3に植栽されて生長することを防止することができる。また、前記防止シート3によって前記基盤材4の外部への露出を遮断して、前記基盤材4が含有する水分が蒸発することを最小化することができ、よって植栽された水辺植物8に別に周期的に水分を供給しなくても、前記基盤材4が長期間にわたって水分を保有することができるので、管理が容易であり、前記基盤材4は、過度な水分が供給された場合、一定量の水分のみを含有し、残余水分は前記防止シート3と水辺植物8の植栽のために切開された部分を通じて再び排出することができるので、スポンジのように機能し、施工面6の上側から下側に流れる流体の流速を減少させることにより、施工された前記護岸緑化マット1と植栽された水辺植物8が損傷されることを防止することができる。
【0078】
一方、前記護岸緑化マット1に植栽される水辺植物8は、水が接する護岸に施工される護岸緑化マット1の場合には、ネコヤナギ、ツルヨシ、アシ、キショウブ、コガマ、マコモ、ホタルイ、セリなどが植栽されることができ、水が接しない護岸に施工される前記護岸緑化マット1の場合には、コリヤナギ、オギ、チカラシバ、エゾミソハギ、ヨメナ、オグルマなどが植栽されることができ、好ましくは、前記護岸緑化マットを利用した護岸緑化マットユニット10に植栽された水辺植物8が生長しながら根が絡み合って前記護岸緑化マットユニット10が一体化して堅く固定されるように、多年生植物が植栽されることができる。
【0079】
以下、本発明の実施例を説明したが、多様な変更例及び修正例が本発明の範囲に属するものと解釈されなければならなく、本発明の技術的思想を具現するいずれの実施例も本発明の範囲に属するものと解釈されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、河岸、海岸、堤防などを保護して、流水による水辺線の浸食を防止するために、その斜面に適用可能である。
【符号の説明】
【0081】
1 護岸緑化マット
2 マット本体
3 防止シート
4 基盤材
5 固定装置
6 施工面
10 護岸緑化マットユニット
21 植栽ホール
22 支持板
51 固定装置本体
52 固定具
53 マット固定具
54 締結具
55 補助締結具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然素材でなるマット本体と、雑草が植生することを防止する防止シートと、前記防止シートの内部に収容され、植栽された水辺植物の生長を補助する基盤材とを含む護岸緑化マットであって、
前記マット本体は、その支持力を補助するように一側から一体に延設される支持板を持ち、前記防止シートは、水辺植物が貫通して前記基盤材に植え込まれるようにし、水辺植物の植込みの後、弾性的に圧縮して前記基盤材を外部から遮断して、雑草が前記基盤材に浸透することを防止するとともに前記基盤材の含水機能を補助することを特徴とする、護岸緑化マット。
【請求項2】
前記マット本体は、水辺植物の植栽を可能にする植栽ホールを持ち、前記防止シートは、ココナッツ繊維を互いに連結したものに天然ラテックスを塗布してなることを特徴とする、請求項1に記載の護岸緑化マット。
【請求項3】
前記基盤材は、ココス椰子の果実から採取したコイア及びバーク、サトウキビの中でいずれか1種以上を混合してなることを特徴とする、請求項1に記載の護岸緑化マット。
【請求項4】
前記マット本体は、自然分解可能な天然ココナッツ繊維でなることを特徴とする、請求項1に記載の護岸緑化マット。
【請求項5】
天然素材でなるマット本体と、雑草が植生することを防止する防止シートと、前記防止シートの内部に収容され、植栽された水辺植物の生長を補助する基盤材とを含み、前記マット本体は、その支持力を補助するように、一側から一体に延設される支持板を持ち、前記防止シートは、水辺植物が貫通して前記基盤材に植え込まれることができ、水辺植物の植込みの後、弾性的に圧縮して前記基盤材を外部から遮断して、雑草が前記基盤材に浸透することを防止するとともに前記基盤材の含水機能を補助する護岸緑化マットと;
施工地域の施工面に挿入されて固定される固定具と、前記マット本体を加圧することができるマット固定具と、前記固定具とマット固定具が嵌合されて施工面に挿入される固定装置本体と、前記固定装置本体の一側に形成された締結部に締結される締結具を持つ固定装置とを含んでなり;
前記固定具の両側に前記護岸緑化マットが密着して配列され、密着して配列された前記護岸緑化マットの間で突出する前記締結部に前記マット固定具が嵌合され、前記締結具が前記締結部に締結されることにより、前記マット固定具が両側に密着された前記マット本体の上面を加圧して前記護岸緑化マットをコンクリート上に堅く固定させることを特徴とする、護岸緑化マットユニット。
【請求項6】
前記マット固定具は、板状に伸びてマット本体の上面を加圧する圧着部と、前記圧着部の両端から折り曲げられて延設される押込部とを含むことを特徴とする、請求項5に記載の護岸緑化マットユニット。
【請求項7】
前記押込部は尖った先端を持ち、マット本体に深く押し込まれて護岸緑化マットを堅く固定することを特徴とする、請求項6に記載の護岸緑化マットユニット。
【請求項8】
前記護岸緑化マットユニットは、前記マット固定具を加圧して締結される前記締結具の締結がめったに解除されないように、前記マット固定具との間に結合される補助締結具をさらに含み、前記補助締結具は、前記マット固定具が前記マット本体を加圧する加圧力を増大させて前記護岸緑化マットを施工面上に堅く固定させることを特徴とする、請求項5に記載の護岸緑化マットユニット。
【請求項9】
前記固定装置本体は、施工面の穿孔部に挿入され、切頭円錐状を持つヘッドを持ち、
前記固定具は一端で縦方向に切開された離隔溝を持ち、前記固定具は前記ヘッドに挿入される過程で拡開することにより施工面の穿孔部に圧着され、前記固定装置がコンクリートに堅く固定されることを特徴とする、請求項5に記載の護岸緑化マットユニット。
【請求項10】
前記離隔溝は、同一間隔で離隔した多数の溝でなり、一端に、前記固定具が外側に拡開するように補助する補助離隔切欠部をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の護岸緑化マットユニット。
【請求項11】
前記護岸緑化マットユニットは、施工面上に前記護岸緑化マットが多数列に配列され、一列を成す前記マット本体の支持板に前記締結部が貫通して突出するように配列され、前記支持板から突出した前記締結部の両側に前記護岸緑化マットが他の列を成すように密着して配列されることを特徴とする、請求項5に記載の護岸緑化マットユニット。
【請求項12】
前記護岸緑化マットユニットは、前記支持板が前記マット本体の底面と接するようにして、施工地域の最上端に密着して配列されて一列を成すことを特徴とする、請求項11に記載の護岸緑化マットユニット。
【請求項13】
請求項5ないし12のいずれか一つの護岸緑化マットを用いて施工する施工方法であって、前記施工方法は、
施工面に一定間隔で離隔して、前記固定装置本体が挿入される穿孔部を形成する穿孔段階と、
前記穿孔部に、前記固定具が結合された前記固定装置本体を挿入する支持部施工段階と、
前記穿孔部に結合された前記固定装置本体の間に前記護岸緑化マットを互いに密着して配列するマット配列段階と、
施工面に多数列を成すように密着して配列された前記護岸緑化マットの間に突出した前記締結部に前記マット固定具を挿入し、前記マット固定具が両側に密着して配列された前記マット本体を加圧して固定するように前記締結具を締結するマット固定段階と、
水辺植物を前記植栽ホールと前記防止シートに貫通させて前記防止シートに植栽する植栽段階と、を含むことを特徴とする、護岸緑化マットの施工方法。
【請求項14】
前記支持部施工段階は、前記固定具を前記支持部に嵌合して、前記固定具を外側に拡開しながら、前記固定装置本体が挿入された施工面の穿孔部に密着させる固定具加圧段階をさらに含むことを特徴とする、請求項13に記載の護岸緑化マットの施工方法。
【請求項15】
前記マット配列段階は、前記支持板に前記締結部を貫通させて突出するように結合させ、前記支持板から突出した前記締結部の両側に前記護岸緑化マットを他の列を成すように密着して配列させ、施工面の最上端に配列される前記護岸緑化マットを前記支持板が前記マット本体の底面と接するように配列することを特徴とする、請求項13に記載の護岸緑化マットの施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−248700(P2010−248700A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−96267(P2009−96267)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(509103783)長壽産業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】