説明

貯槽側板の更新施工法

【課題】 貯槽の側板を下部及び上部にわたって取替える際に、貯槽の周囲が狭く重機が入らず作業性が良くない場合に、安全性に優れ作業性が良い側板の更新施工法を提供する。
【解決手段】 通路25の作業エリア26にクレーンなどの重機27を設置し、貯槽1の下部に設置したローラー10、11を使用してリボルバー工法で側板3を水平に回転させて上段N段目の側板3−Nの更新作業を行い、一周にわたって更新が終了した後に、下段の側板に順次移動して更に一周の更新を繰り返すことによって側板の更新作業を継続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯槽の周囲の作業場所が狭く、火気取扱いなどの安全面も厳しく制限されている場合に、作業性良く安全に解体するための貯槽側板の更新施工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
円筒形の鋼製の側板周壁を有する大型の貯槽は、建設後長い年月を経過し老朽化すると、安全のために補修する必要が生じている。また、貯槽の用途変更や立地条件等の変更によって、側板の部分又は全体を更新する必要も生じている。
【0003】
従来一般の円筒形貯槽を補修する場合は、図示はしないが、まず円筒形貯槽の側板周壁の外周全体に総足場を仮設し、その足場上で作業者が側板周壁をガス切断等で切断してブロック化し、そのブロック化した側板をクレーン等の重機で吊り上げて降下し、高所より順次下部に向かって補修作業を行っている。このように重機を使って高所より下部に向かって補修する方法は、貯槽周囲にわたって重機が移動する広い作業場所が必要であった。殊に、周囲に危険物を貯蔵する貯槽、稼動設備などがある場所では、重機を使用する作業場所が制限され、火気の飛散対策などの大規模で厳重な安全対策も要求されている。
【0004】
作業性と安全性を配慮した従来技術には、例えば本出願人による特公平2−33821号公報の「円筒形タンクの周壁組立方法」の発明がある。この発明は、まず最下段の周壁を組み、その上端縁にローラーを配置し、このローラーで周壁を回転させながら、限られた一定場所でクレーンと作業足場を使用して上位周壁部を積み上げていく構築法である。
【0005】
特開平8−270226号公報「タンク側板取替施工法」の発明は、貯槽内面に補強リングを水平に取付け、縦通し部材、ホースシューなどの部材で固定し、屋根上に設置した側板吊揚げ治具を使用しウインチで側板を順次下段から切断して取替えるようにしたものである。
【0006】
また、特開平10−148044号公報「二重殻タンクの構築方法及び同方法に用いられる側板搭載装置」の発明は、最上段側板の上端縁に側板搭載装置を取付け、ホイストレールに吊支ホイストを取付けて側板を構築するものである。
【0007】
さらにまた、本出願人による特開平10−61246号公報の「円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法」の発明は、貯槽の上部の周壁を水平に切断し、ローラーを所定間隔に配設し、回転させながら上部を切断解体し補修する工法であり、また、本出願人による特願2005−277263号の「貯槽の回転解体工法」の発明は、大掛かりな仮設足場を必要とすることなく、所定箇所の解体作業架台と側板下方全周に設置したローラーによって貯槽を回転させながら順次下方に向かって解体を行う工法である。
【0008】
【特許文献1】特公平2−33821号公報
【特許文献2】特開平8−270226号公報
【特許文献3】特開平10−148044号公報
【特許文献4】特開平10−61246号公報
【特許文献5】特願2005−277263号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来一般の貯槽の補修方法は、貯槽の全周囲にわたってクレーン等大形の重機が移動する広い作業場所が必要であり、周囲が防液堤に囲われて狭い場合や周囲に危険物を貯蔵する貯槽、稼動設備などがある場所では、作業場所が制限されていた。また、重機の移動と吊上げ降下に伴う地盤の養生や火気の飛散対策などの大規模で厳重な安全対策も要求されていた。
【0010】
本出願人による特公平2−33821号公報の「円筒形タンクの周壁組立方法」に開示されている発明は、最下段の周壁の上端縁にローラーを配置し回転させながら上位周壁部を一定場所で積み上げていく安全性と作業効率に優れた組立て方法であるが、大形クレーンと作業足場の設置が必要であり、新規貯槽を下段から順次積上げて構築するのには適しているが、既設貯槽を上下から修復するのには適する工法ではない。
【0011】
特開平8−270226号公報「タンク側板取替施工法」の発明は、膨大な仮設足場などを設ける必要がなく、作業能率良く補修する工法であるが、屋根上の吊揚げ治具の設置と移設が煩雑であり、側板上下に沿った長い縦通し部材などを必要とするため、大きな貯槽には適さない。
【0012】
また、特開平10−148044号公報「二重殻タンクの構築方法及び同方法に用いられる側板搭載装置」の発明は、側板上端縁を利用して二重殻タンクの内外槽相互の側板を構築するものであって、一重殻の既設貯槽側板の修復に適する工法ではなかった。
【0013】
さらにまた、本出願人による特開平10−61246号公報の「円筒形貯槽周壁上部の解体補修工法」に開示されている発明は、ウインドガーダーが取付けられている大型浮屋根式円筒形貯槽の周壁上部を解体補修する場合に適する工法であって、貯槽の周壁上部を回転させながら安全に効率良く一定場所で所定箇所を解体補修することができ、また、本出願人による特願2005−277263号の「貯槽の回転解体工法」の発明は、所定箇所の解体作業架台と全周設置のローラーによって貯槽側板を回転させながら順次下方に向かって作業性良く解体するものであるが、上記本出願人によるローラーを配置した回転施工法は、いずれも側板の中間部を残すなどして下部と上部を共に取替えるのには適した工法ではなかった。
【0014】
この発明の目的は、上述のような従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、貯槽の側板を下部及び上部にわたって取替える際に、貯槽の周囲が狭く重機が入らず作業性が良くない場合に、安全性に優れ作業性が良い側板の更新施工法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1記載の貯槽側板の更新施工法は、側板を取替える円筒形貯槽の所定エリアに吊上げ搬送用の重機を設置し、最下段1段目と2段目など低位置の側板はレールリフト工法で周方向に移送し、中間から上方の複数段の側板はリボルバー工法で全回転させ、上記重機を使用して吊上げ搬送して取替えるものである。
【0016】
請求項2記載の貯槽側板の更新施工法は、上記低位置の側板を取替えるレールリフト工法は貯槽外周壁面の所定高さ位置に、搬送用レールを水平円周方向の全周にわたって取り付け、この搬送用レールにトロリ付きチェーンブロックを懸架して外周壁全周を水平移動可能として、このトロリ付きチェーンブロックを重機の代替として搬送に利用し既設側板の搬出及び新設側板の搬入を行い、また上記中間から上方の複数段の側板を取替える上記リボルバー工法は、全周切断して分離し取替えを行った最下段の新設側板の上端縁に、既設側板2段目をくり抜きながら、上部の荷重を支持し回転させる複数のローラー機材を順次設置し、このローラー機材のモーター駆動によって上方に位置する貯槽全体を一周回転させながら、まず最上段の側板の一周取替えを行い、次いで上記ローラー機材で貯槽を一周回転させながら下段の側板を一周取替え、順次側板各段を下方に向かって取替え、最後にローラー機材設置部位の既設側板は、上記レールリフト工法によって既設側板及びローラー機材を除去し新規側板を差込んで取替えるものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の貯槽側板の更新施工法は、側板を取替える円筒形貯槽の所定エリアに吊上げ搬送用の重機を設置し、最下段1段目と2段目など低位置の側板はレールリフト工法で周方向に移送し、中間から上方の複数段の側板はリボルバー工法で全回転させ、上記重機を使用して吊上げ搬送して取替えるので、貯槽の周囲が狭く作業性の良くない場合においても、大掛かりな重機の移動などを必要とすることなく簡単なレールリフト機材とローラー機材及び所定位置の重機を用いて更新施工することができる。また、周囲に稼動中の貯槽や機器設備がある場合に、所定位置の重機を使って吊上げ搬送を行うので、重機の移動及び吊り搬送に伴う地盤の養生や落下飛散防止対策などを必要とすることなく安全に更新作業ができる。
【0018】
請求項2記載の貯槽側板の更新施工法は、上記低位置の側板を取替えるレールリフト工法は貯槽外周壁面の所定高さ位置に、搬送用レールを水平円周方向の全周にわたって取り付け、この搬送用レールにトロリ付きチェーンブロックを懸架して外周壁全周を水平移動可能として、このトロリ付きチェーンブロックを重機の代替として搬送に利用し既設側板の搬出及び新設側板の搬入を行い、また上記中間から上方の複数段の側板を取替える上記リボルバー工法は、全周切断して分離し取替えを行った最下段の新設側板の上端縁に、既設側板2段目をくり抜きながら、上部の荷重を支持し回転させる複数のローラー機材を順次設置し、このローラー機材のモーター駆動によって上方に位置する貯槽全体を一周回転させながら、まず最上段の側板の一周取替えを行い、次いで上記ローラー機材で貯槽を一周回転させながら下段の側板を一周取替え、順次側板各段を下方に向かって取替え、最後にローラー機材設置部位の既設側板は、上記レールリフト工法によって既設側板及びローラー機材を除去し新規側板を差込んで取替えるので、貯槽の周囲を広範囲に移動する大型の重機の設置を必要とすることなく、最下段の側板を取替えた後に上段の側板から順次作業性良く取替え更新を行うことができる。また、重機を用いた作業は所定のエリア内で行うので安全作業となり、貯槽の更新作業は低位置と回転による上段から下段への移動とによって順次進行するため、作業性が良く短い工期で能率良く施工することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
この発明に係る貯槽側板の更新施工法、レールリフト工法とリボルバー工法を組み合わせた手順の概略を、項目1〜8に示す。1.接続配管、付属物等を貯槽から切り離し縁切りする。貯槽周囲に接続している配管、付属物などを縁切りし、貯槽を回転可能にする。2.側板2段目より上方の所定位置に、レールリフト工法で使用するレール部材、トロリ付チェーンブロック等を設置する。(レールリフト工法の準備)3.側板1段目をレールリフト工法で更新する。(レールリフト工法の施工) 既設の側板1段目の所定幅を切断、搬出し、次いで、新規の側板1段目を搬入し溶接施工する。順次周方向に繰返し施工する。搬出、搬入の移送には、上記トロリ付チェーンブロック等を使用する。4.既設側板2段目をくり抜き、リボルバー工法で使用する回転用プロテクターとローラー部材を設置する。(リボルバー工法の準備) プロテクターは既設側板2段目の下端縁全周にわたって水平に設置し、ローラー部材は新設側板1段目上端縁の所定位置に隔離してセットする。5.ローラーで回転させながらリボルバー工法で側板最上段全周から下段全周にわたって、順次側板の3段目まで更新する。(リボルバー工法の施工) 所定の作業エリアに重機を設置して所定位置にて吊上げ移動する。6.側板2段目をレールリフト工法で更新する。(レールリフト工法の施工)既設の側板2段目の所定幅を切断し、回転用プロテクター、ローラー部材も除去し搬出する。次いで、新規の側板2段目を搬入し溶接施工する。順次周方向に繰返し施工する。側板の搬出、搬入の移送には、レール部材及びトロリ付チェーンブロック等を使用する。7.レール部材、トロリ付チェーンブロック等を取り外す。8.配管など付属物の縁切りを復旧する。
【0020】
この発明に係る貯槽側板の回転更新施工法の実施形態を、図1乃至図6に基づいて説明する。 図1は、最下段1段目の側板を、レール吊上げ搬送工法、つまりレールリフト工法によって交換している状況を示す全体説明図、図2は図1のレールリフト工法の縦断面状況を示す図である。図3aは、新規更新した側板1段目の上端部に、既設の側板2段目をくり抜いてローラー及びプロテクターを設置した正面図であり、図3bはその縦断面を示す。図4は、貯槽の上部側板を、全回転工法、つまりリボルバー工法で交換している状況を示す全体説明図である。図5は、レールリフト工法で側板1段目上端部のローラー及びプロテクターを除去し側板2段目を交換している状況を示す縦断面図である。図6は、貯槽周辺の平面配置図である。
【0021】
図6のハッチングで示すように、更新施工を行う円筒形の貯槽1は、周囲の三方を既設貯槽と防液提24に囲まれ、前方は通路25に面している。 このように周囲が狭い場所では、貯槽の周囲全体にわたって重機を移動させて、吊り作業や搬入、搬出の作業を行うことは困難である。そこで、前方の通路25を作業エリア26として、この限定された作業エリア2
6にクレーン等大形の重機を設置して吊上げや搬入搬出の作業を行う。
【0022】
図1に示すように、貯槽1の通路25を作業エリア26とし、この所定の作業エリア内に重機27を設置して、更新する側板片の運搬作業を行う。 貯槽1の側板3の上方、所定高さ位置、例えば側板2段目又はn段目の円周方向全周にわたって水平方向に搬送用のレール4を設置し、重機27が使用することができない周囲の最下段側板1段目など下方の側板は、このレール4を使用して吊上げ移送を行う。 このように側板1段目など下方の側板は、レール4を使用するレールリフト工法で周方向に向かって順次搬出、搬入して更新する。
【0023】
図2に示すように、側板n段目位置、例えば側板2段目3−2の壁面に、レールリフト工法で使用するレール4を設置し、このレール4に吊上げ用のトロリ付チェーンブロック7を懸架する。レール4は例えばI型鋼を用いて周方向に連続させ、このレール4の取付部材6及びブラケット7は成形鋼材を用いて隔離して複数個を側板面に固着する。複数個のトロリ付チェーンブロック7をレール4に懸架し、切断除去した側板1段目3−1の単片を吊上げて搬出し、次いで新規の側板1段目3−1の単片を吊上げて搬入して上記除去した位置に取付ける。
【0024】
リボルバー工法を実施するためには、図3a,図3bに示すように、新規設置した側板1段目3−1の周壁上部、既設の側板2段目3−2をくり抜いてピッチ1メートルから数メートル程度隔離した適所に、円周方向にわたって複数の開口部9を切り欠き、この開口部9に回転ローラー10を設置する。また電動で回転して送り出す駆動ローラー11を必要数適所に設置する。12は架台、13は荷重支持用のブラケットである。
【0025】
図3aに示すように、既設の側板2段目3−2の下端縁を水平に切断し、円周方向に沿って回転用のプロテクター14を固着する。このプロテクター14に上記ローラー10、11を当ててガイドし、上部の側板3が水平に円滑に回転するように設置する。また、図3bに示すように、新規の側板1段目3−1の内側底板の間には、成形鋼材からなる傾斜材のサポート15を設置して側板3を垂直に安定化させて支持する。上記準備した後に、上部側板及び付属物が、内外の部材に接触することなく水平かつ円滑に一回転することを確認する。
【0026】
図4に示すように、通路25の作業エリア26に、クレーンなどの重機27を設置し、 上記のように設けたローラー10、11を使用し、リボルバー工法で側板3を水平に回転させて、側板上部N段目の更新作業を行い、一周にわたって更新が終了した後に、下段の側板に順次移動してさらに一周の更新を行い、順次下段の側板に移動して、上方から下方に向かって側板3の更新作業を継続する。
【0027】
このように、重機27を所定位置の作業エリア26に設置して、貯槽を回転させながら順次取替部材の搬入、搬出を行うため、作業はやり易くなる。側板上部の取替えは、上方から下方に向けて順次作業が進行するため、安全性に優れ作業性が良く短時間で能率良く更新をすることができる。
【0028】
図5に示すように、リボルバー工法で使用したローラー10、11の除去、及び既設の側板2段目3−2の更新は、側板n段目位置、例えば側板3段目3−3壁面に取付けたレール4とトロリ付チェーンブロック7を搬出、搬入に使用してレールリフト工法で行う。
【0029】
上述のように、更新施工する貯槽の周囲が狭く作業性が良くない場合、周囲に稼動中の貯槽や設備がある場合などに、周囲を移動する重機を必要とすることなく、簡単なレールリフト部材とローラー回転部材と所定位置の重機を用いて安定的に側板の更新施工を行うことができる。また、周囲が広く搬送に適する所定エリアにて重機を用いた作業を行うので、貯槽全周に火気や切断片などが飛散することなく、大掛かりな防炎シートなどの仮設材や養生材も低減することができ、安全作業で作業性良く更新作業ができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
この発明に係る貯槽の回転解体工法は、周囲が狭く限られた場所や周囲に危険物などがある種々の構築物などの限られた修復作業において、簡単かつ安全に行うことができるため、簡単なレール部材とローラー部材と重機を設置して更新施工を行う場合に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明に係るレールリフト工法で貯槽の最下段1段目側板を交換している状況を示す全体説明図である。
【図2】図1のレールリフト工法の実施状況を示す縦断面図である。
【図3a】新規更新の側板1段目上に、既設の側板2段目をくり抜いてローラー及びプロテクターを設置した正面図である。
【図3b】図3aの縦断面図である。
【図4】リボルバー工法で貯槽の上部側板を交換している状況を示す全体説明図である。
【図5】レールリフト工法でローラー及びプロテクターを除去し側板2段目を交換している状況を示す縦断面図である。
【図6】解体する貯槽の配置状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 貯槽 2 屋根 3 側板 3−1 側板1段目 3−2 側板2段目 3−N 側板N段目4 レール5 取付架台 6 ブラケット 7 トロリ付チェーンブロック 8 底板 9 切断開口部10 回転ローラー11 駆動ローラー12 架台13 ブラケット14 プロテクター15 傾斜材サポート24 防液堤25 通路26 作業エリア27 重機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側板を取替える円筒形貯槽の所定エリアに吊上げ搬送用の重機を設置し、最下段1段目と2段目など低位置の側板はレールリフト工法で周方向に移送し、中間から上方の複数段の側板はリボルバー工法で全回転させ、上記重機を使用して吊上げ搬送して取替えることを特徴とする貯槽側板の更新施工法。
【請求項2】
上記低位置の側板を取替えるレールリフト工法は、貯槽外周壁面の所定高さ位置に、搬送用レールを水平円周方向の全周にわたって取り付け、この搬送用レールにトロリ付きチェーンブロックを懸架して外周壁全周を水平移動可能として、このトロリ付きチェーンブロックを重機の代替として搬送に利用し既設側板の搬出及び新設側板の搬入を行い、また上記中間から上方の複数段の側板を取替える上記リボルバー工法は、全周切断して分離し取替えを行った最下段の新設側板の上端縁に、既設側板2段目をくり抜きながら、上部の荷重を支持し回転させる複数のローラー機材を順次設置し、このローラー機材のモーター駆動によって上方に位置する貯槽全体を一周回転させながら、まず最上段の側板の一周取替えを行い、次いで上記ローラー機材で貯槽を一周回転させながら下段の側板を一周取替え、順次側板各段を下方に向かって取替え、最後にローラー機材設置部位の既設側板は、上記レールリフト工法によって既設側板及びローラー機材を除去し新規側板を差込んで取替えることを特徴とする請求項1記載の貯槽側板の更新施工法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−321357(P2007−321357A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−149774(P2006−149774)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(000147729)株式会社石井鐵工所 (67)
【Fターム(参考)】