説明

貯遊技媒体管理システム

【課題】遊技店の会員数を増加させることを課題とする。
【解決手段】会員管理システム3では、会員カード処理機70のリーダライタ75にて携帯電話機80に内蔵されるICチップ81からICチップ識別情報『IDm』を読み取らせ、会員管理T/C10にてICチップ識別情報『IDm』を会員識別情報として仮会員管理テーブル14bに登録させることで、遊技客が所持する携帯電話機80をリーダライタ75にかざす操作を行わせるだけで会員登録を行うことができるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め登録された遊技客が預け入れた遊技媒体を貯遊技媒体として管理する貯遊技媒体管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技やパチスロ遊技を提供するパチンコ店等の遊技店では、該遊技店の会員を遊技客から募り、会員登録を希望した会員に対して会員カードを発行するとともに、この会員カードを利用した貯玉・貯メダルサービスやメールによる情報通知サービス等を行っている。
【0003】
具体的には、遊技客が、住所、氏名及び電話番号等の個人情報を記入した会員申込用紙を遊技店の係員に渡して会員登録を要求すると、遊技店の係員は、この遊技客の個人情報を管理装置に登録するとともに、会員カードIDが記録された会員カードを会員に発行する。このようにして会員カードを取得した各会員は、特許文献1等に記載されるように、獲得したパチンコ玉やメダルを貯玉・貯メダルするとともに、この貯玉・貯メダルを後日再プレイしたり、景品に交換することができる。
【0004】
このように、会員サービスを提供する遊技店には、各会員の貯玉・貯メダルを管理装置で管理するとともに、玉貸し機やメダル貸し機等の台間機で貯玉・貯メダルを再プレイ可能にする貯玉・貯メダルシステムが導入されることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−210818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、遊技客が会員登録を行う場合には、会員申込用紙に個人情報を記入する時間や、遊技店側で会員登録作業や会員カード発行作業を行う時間等を要するため、遊技客が実際に会員カードを取得するまでには時間を要するため、その間遊技客は遊技を行うことができない。その結果、遊技客の会員加入への意欲を削ぐこととなり、遊技店の会員数はなかなか拡大しない状況になる。
【0007】
このことから、いかにして遊技客の会員登録に係る手間を軽減し、遊技店の会員数を増加させるかが極めて重要な課題となる。
【0008】
本発明は、上述した従来技術による課題を解消するためになされたものであり、遊技客の貯遊技媒体サービスに係る利便性を向上させることができる貯遊技媒体管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、予め登録された遊技客が預け入れた遊技媒体を貯遊技媒体として管理する貯遊技媒体管理システムであって、登録された遊技客を識別するための遊技客識別情報と貯遊技媒体の数を特定するための貯遊技媒体情報とを対応付けて記憶し管理する貯遊技媒体管理装置と、前記貯遊技媒体管理装置と通信可能に設けられる貯遊技媒体取扱端末とを備え、前記貯遊技媒体取扱端末は、登録された遊技客が所持する会員用記憶媒体を受け付ける会員用記憶媒体受付手段と、前記会員用記憶媒体受付手段にて受け付けた会員用記憶媒体から遊技客識別情報を読み出す遊技客識別情報読出手段と、遊技客が所持する携帯端末を受け付ける携帯端末受付手段と、前記携帯端末受付手段にて受け付けた携帯端末から携帯端末識別情報を読み出す携帯端末識別情報読出手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記貯遊技媒体管理装置は、前記携帯端末識別情報に対応付けて前記遊技客識別情報を記憶する記憶手段と、前記貯遊技媒体取扱端末から前記携帯端末識別情報を特定する情報を含めた問合せを受け付け、前記記憶手段にて記憶している情報に基づいて、当該携帯端末識別情報に対応した遊技客識別情報を特定する情報を前記貯遊技媒体取扱端末に送信する送信手段とを備え、前記貯遊技媒体取扱端末は、前記携帯端末識別情報読出手段にて読み出された携帯端末識別情報を含めた情報を前記貯遊技媒体管理装置に送信して問合せを行う問合せ手段と、前記貯遊技媒体管理装置から送信された前記遊技客識別情報に基づいて、前記遊技客識別情報に対応する貯遊技媒体情報の更新依頼を前記貯遊技媒体管理装置に対して行う貯遊技媒体更新依頼手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記貯遊技媒体取扱端末は、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体を計数する遊技媒体計数手段と、遊技客による所定の操作を受け付ける操作受付手段とをさらに備え、前記遊技媒体計数手段により遊技媒体が計数されている場合に、前記携帯端末受付手段により登録された遊技客の携帯端末を受け付けているならば、前記操作受付手段に対する操作を受け付けたことを条件として、前記貯遊技媒体管理装置に対して貯遊技媒体情報の更新依頼を行うことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記貯遊技媒体取扱端末は、遊技客が遊技によって獲得した遊技媒体数から特定される価値の大きさを記録した獲得価値記憶媒体を受け付ける獲得価値記憶媒体受付手段と、前記獲得価値記憶媒体受付手段が受け付けた獲得価値記憶媒体にて特定される価値の範囲内で交換可能な景品の選択を受け付ける景品選択受付手段と、前記景品選択受付手段にて景品の選択を受け付けた後、選択の確定操作に用いられる確定操作手段とをさらに備え、前記獲得価値記憶媒体受付手段により獲得価値記憶媒体が受け付けられている場合に、前記携帯端末受付手段により登録された遊技客の携帯端末を受け付けているならば、前記確定操作手段による操作を受け付けたことを条件として、前記貯遊技媒体管理装置に対して貯遊技媒体情報の更新依頼を行うことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記発明において、前記貯遊技媒体取扱端末は、所定の操作手段を表示するとともに当該操作手段への操作を受け付ける表示操作手段をさらに備え、前記携帯端末受付手段にて携帯端末を受け付けたことに応答して、前記表示操作手段への表示制御を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、予め登録された遊技客が預け入れた遊技媒体を貯遊技媒体として管理する貯遊技媒体管理システムであって、登録された遊技客を識別するための遊技客識別情報と貯遊技媒体の数を特定するための貯遊技媒体情報とを対応付けて記憶し管理する貯遊技媒体管理装置と、前記貯遊技媒体管理装置と通信可能に設けられる貯遊技媒体取扱端末とを備え、前記貯遊技媒体取扱端末は、登録された遊技客が所持する会員用記憶媒体を受け付ける会員用記憶媒体受付手段と、前記会員用記憶媒体受付手段にて受け付けた会員用記憶媒体から遊技客識別情報を読み出す遊技客識別情報読出手段と、遊技客が所持する携帯端末を受け付ける携帯端末受付手段と、前記携帯端末受付手段にて受け付けた携帯端末から携帯端末識別情報を読み出す携帯端末識別情報読出手段とを備えるよう構成したので、遊技客の貯遊技媒体サービスに係る利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1に係る会員管理システムのシステム構成を示す図である。
【図2】実施例1に係る会員管理システムを構成する各装置の機能ブロック図である。
【図3】仮会員登録レシートの一例を示す図である。
【図4】仮会員管理テーブルに記憶される情報の一例を示す図である。
【図5】実施例1に係る仮会員登録依頼処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図1に示した携帯電話機80を用いた計数貯玉を説明するための説明図である。
【図7】図1に示した携帯電話機80を用いた景品交換を説明するための説明図である。
【図8】仮会員登録レシートの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る会員管理システム(会員管理方法)の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明に係る会員管理システムを実施例1として説明した後に、本発明に含まれる他の実施例を実施例2として説明する。
【実施例1】
【0017】
以下の実施例1では、本実施例1に係る会員管理システムのシステム構成を説明してから、この会員管理システムを構成する各装置の構成および処理の流れを説明する。なお、本実施例1では、本発明をパチンコ遊技を対象とする遊技システムに適用する例を説明するが、パチスロ遊技を対象としてさらに含めた遊技システム又はパチスロ遊技のみを対象とする遊技システムにも本発明を同様に適用することができる。
【0018】
まず、本実施例1に係る会員管理のシステム構成について説明する。図1は、実施例1に係る会員管理システムのシステム構成を示す図である。この会員管理システムは、パチンコ店等の遊技店に登録された会員に対して貯玉サービスに代表される各種会員サービスを提供するものである。
【0019】
同図に示すように、遊技店内には、遊技店にて予め登録処理された遊技客の会員情報を管理する管理装置、ターミナルコントローラ(以下、これを適宜「会員管理T/C」と言う)10を頂点にして、島コントローラ20、景品管理装置60及び会員カード処理機70が接続された構成となる。
【0020】
さらに、島コントローラ20には、各島に設置された複数のパチンコ機40それぞれに併設されたカード処理ユニット(以下、これを適宜「CRユニット」と言う)30が接続されており、また、会員カード処理機70には、会員サービスとして代表的な貯玉サービスを提供するための窓口となる計数機50または景品管理装置60が接続されている。
【0021】
このうち、CRユニット30は、プリペイドカードPCに関連付けられた度数の残数(以下、残度数と言う)を上限としてパチンコ玉の貸出し処理を行うことを主機能とするものであるが、本実施例1では、会員管理T/C10にて記憶管理される貯玉残高と引き換えにパチンコ玉の再貸出しを行う再プレイ機能も付加されている。また、パチンコ機40は、パチンコ玉を遊技領域に発射して遊技者がパチンコ遊技を行う装置である。
【0022】
計数機50は、遊技客が獲得したパチンコ玉を計数する計数機であり、その計数結果を会員カード処理機70に出力する。なお、本実施例1では、計数機50はパチンコ玉の計数機能のみを有することとし、計数結果がバーコード印字された計数レシートを発行する印字機能、並びに、会員管理T/C10にて記憶管理される貯玉残高に計数結果の一部または全部を貯玉加算させる計数貯玉機能は、後述する会員カード処理機70が有することとする。
【0023】
景品管理装置60は、遊技店内のカウンタに配設される景品交換用の端末装置である。具体的には、計数レシートにバーコード印字された計数結果(獲得玉数)もしくは会員管理T/C10にて記憶管理される貯玉残高から交換が希望される景品の玉数を減算する管理を行うとともに、交換される景品が特殊景品である場合には、景品払出機65に特殊景品の払出しを指示し、また、交換される景品が一般景品である場合には、その一般景品の払出しを促す報知を遊技店の係員に行う。なお、計数レシートの計数結果の一部または全部は、会員カード処理機70を通じて貯玉残高に加算させることもできる。
【0024】
会員カード処理機70は、会員カードの記録情報を読み取るカードリーダを備えた会員用の端末装置であり、会員カードから読み取った会員番号(以下、これを適宜「会員ID」と言う)に対応する貯玉残高への加算依頼または減算依頼を会員管理T/C10に行う機能を本来的な機能として有するが、本実施例1では、多くの遊技客が所持する携帯端末として代表的な携帯電話機80を会員カードの代わりに使用させる趣旨から、携帯電話機80内のICチップ81に一意に付与される識別情報(例えば、ICカードの製造番号である『IDm』など)を会員識別情報として流用するために、ICカードに記憶される情報を読み取るリーダライタ75を具備している。
【0025】
会員管理T/C10は、遊技店における会員の統括管理を行う管理装置であり、詳細は後述するが、会員加入している遊技客の会員情報として、貯玉残高、個人属性情報や暗証番号などの情報を管理するテーブル(後述する会員管理テーブル14a及び仮会員管理テーブル14b)を有している。これらの会員情報うち貯玉残高については、会員カード処理機70からの貯玉更新依頼に応答して更新処理を行っており、例えば、計数機50に接続される会員カード処理機70から貯玉加算(いわゆる計数貯玉)を依頼された場合には、該当する貯玉口座の貯玉残高に対する加算処理を行い、また、景品管理装置60に接続される会員カード処理機70から貯玉減算を依頼された場合には、該当する貯玉口座の貯玉残高に対する減算処理を行う。
【0026】
ここで、上記した貯玉サービスに代表される各種会員サービスを提供するためには、会員管理T/C10にて貯玉残高を含む会員情報を会員ごとに管理する必要があるが、本実施例1に係る会員管理システムは、かかる会員管理を行う上で個々の会員を特定する鍵となる会員識別情報をいかに簡便に登録するかに着眼しており、遊技客の会員登録に係る手間を軽減する構成を実現する点にその特徴がある。
【0027】
すなわち、本実施例1に係る会員管理システムでは、会員カード処理機70のリーダライタ75にて携帯電話機80に内蔵されるICチップ81からICチップ識別情報『IDm』を読み取らせ、会員管理T/C10にてICチップ識別情報『IDm』を会員識別情報として仮会員管理テーブル14bに登録させることで、遊技客が所持する携帯電話機80をリーダライタ75にかざす操作を行わせるだけで会員登録を行うことができるようにしている。
【0028】
したがって、本実施例1に係る会員管理システムによれば、遊技客の会員登録に係る手間(会員申込用紙を記入する労力や時間)を大幅に軽減することができ、遊技客の会員加入への意欲が削がれることがなくなり、遊技店の会員数を増加させることが可能になる。
【0029】
さらに、本実施例1に係る会員管理システムでは、携帯電話機80のICチップ識別情報『IDm』を用いて個々の会員を一意に特定するので、各種会員サービスを提供する場合に、遊技店来店時以外でも多くの用途で利用され、遊技客によって定常的に所持されている可能性が高い携帯電話機80を会員カードの代わりに使用させることができ、遊技客に会員カードを携帯させる手間を省くことも可能になる。また、遊技店側で行われるべき会員登録作業や会員カード発行作業の手間を省くことも可能になる。
【0030】
また、本実施例1に係る会員管理システムによれば、既存の技術で携帯電話機が利用される時のように個々の遊技客を電話番号で特定するのではなく、携帯電話機80のICチップ識別情報『IDm』を用いて個々の遊技客を一意に特定するので、携帯電話機80のメモリに記憶される電話番号を会員カード処理機70に伝達するために専用のアプリをダウンロードする操作など煩雑な操作手続を行わずとも極めて簡易な操作(携帯電話機80のかざし操作)を行うだけで会員登録でき、会員登録を手軽に行うことができるとともに、携帯電話機80の通信機能に依存せず、携帯電話機80内のICチップ81とリーダライタ75とが元来有する通信機能を利用して通信を行うので通信費用も必要なくなる。
【0031】
なお、本実施例1では、ICチップ81内蔵の携帯電話機80を用いて会員登録を行う例を例示したが、必ずしもICチップ81が内蔵される携帯端末は携帯電話機80である必要はなく、他の携帯端末(例えば、携帯電話機80にICチップ81が内蔵されないカード状のICカードやコイン状のICコインの他、ICチップ81を内蔵する他の媒体など)であってもかまわない。また、一意に採番された識別子を記憶するICチップであれば、ICチップの規格または分類を問わず、本発明を同様に適用することができる。
【0032】
次に、本実施例1に係る会員管理システムを構成する各装置の構成を説明する。図2は、実施例1に係る会員管理システムを構成する各装置の機能ブロック図である。同図に示すように、この会員管理システム3は、携帯電話機80のICカード製造番号『IDm』を会員識別情報とした会員登録依頼を行う会員カード処理機70と、携帯電話機80のICカード製造番号『IDm』を会員識別情報として登録する会員管理T/C10とから構成される。なお、以下では、説明の便宜上、携帯電話機80内のICチップ81に記憶されるICチップ識別情報『IDm』を後述する仮会員管理テーブル14bに登録する会員登録を「簡易会員登録」と総称し、また、正規の会員登録が行われた「本会員」と区別するために、簡易会員登録のみが行われ、個人情報の一部しか開示されていない遊技客を「仮会員」と総称する。
【0033】
このうち、会員カード処理機70は、会員が所持する会員カードまたは携帯電話機80を通じて貯玉サービスを提供するためのマンマシンインターフェースであり、図2に示すように、タッチパネル71と、IF部72と、カードリーダ73と、プリンタ74と、リーダライタ75と、記憶部76と、制御部77とを備える。
【0034】
タッチパネル71は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイスで構成される表示入力手段である。例えば、仮会員登録が行われる場合に、遊技客の属性情報(例えば、電話番号、生年月日やフリーワードなど)の入力を促す表示を行うとともに、これらの情報を入力させるためのテンキーボタンや英字ボタンなどを表示する。
【0035】
IF部72は、当該会員カード処理機70と他の装置(例えば、会員管理T/C10、計数機50や景品管理装置60などの装置)の間で各種通信の制御を行うためのインターフェースである。
【0036】
カードリーダ73は、各種カードに記録される磁気データを読み取るためのカードリーダであり、具体的には、会員カードに磁気記録された会員IDを読み取る。なお、本実施例1では、会員カードを磁気カードとする例としたが、会員カードがICカードである場合には会員カードの読み取りもリーダライタ75に兼務させればよく、カードリーダ73は不要となる。
【0037】
プリンタ74は、予め取り付けられた紙媒体に所定の内容を印刷する印刷機であり、具体的には、仮会員登録が行われると、記憶部76に記憶される印字内容情報76aを参照して仮会員登録レシート(図3参照)を印字発行する。また、会員カード処理機70が計数機50に接続されている場合には、計数機50から計数結果が通知された後にタッチパネル71にて計数レシートの発行ボタンが押下されると計数レシートを印字発行する。なお、仮会員登録レシートには、登録日時、会員番号(会員ID)や会員規約などの内容が印字され、また、計数レシートには、計数時刻、計数値やレシート番号などの計数情報が印字される。
【0038】
かかる仮会員登録レシートを発行する理由は、仮会員は個人情報のごく一部しか遊技店に開示しておらず、仮会員本人を確認するための情報が乏しいので、携帯電話機80の紛失時または機種変更時にその届出者が携帯電話機80での仮会員登録を行った本人であることを証明できるようにするために発行されるものであり、この仮会員登録レシートを用いて仮会員本人であることが確認されると、紛失前または機種変更前のIDmに対応付けられた会員情報を紛失後または機種変更後のIDmに対応付ける移行処理が許容される。
【0039】
リーダライタ75は、ICカード内のICチップと通信を行うことにより情報の読取りまたは書込みを行うものであり、具体的には、携帯電話機80内のICチップ81に組み込まれたアンテナコイルに弱電波を送信すると、ICチップ81ではアンテナコイルにより発電が行われて通信が可能となるので、ICチップ81との通信によりICチップ識別情報『IDm』を取得する。なお、このリーダライタ75は、特許請求の範囲における「情報取得装置」に相当する。
【0040】
記憶部76は、制御部77による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、例えば、仮会員登録レシートまたは計数レシートとして印字発行するフォーマット及びその印字内容を印字内容情報76aとして記憶している。
【0041】
制御部77は、会員カード処理機70の全体制御を行う制御部であり、本発明に密接に関連するものとしては、仮会員登録依頼部77a及び貯玉更新依頼部77bを備える。なお、貯玉更新依頼部77bについては、会員カード処理機70が計数機50に接続されるか、或いは景品管理装置60に接続されるのかによって動作内容が相違するので、それぞれのケースを区別して説明する。
【0042】
仮会員登録依頼部77aは、リーダライタ75により取得された携帯電話機80のICチップ識別情報を仮会員管理テーブル14bに登録するように依頼する処理部である。具体的には、携帯電話機80のICチップ識別情報『IDm』を会員管理T/C10に問合せ、会員管理T/C10により当該ICチップ識別情報『IDm』が「未登録」であると応答された場合に、タッチパネル71を通じて遊技客の属性情報の入力を受け付けた後に、当該ICチップ識別情報『IDm』及び属性情報(例えば、電話番号、生年月日やフリーワードなど)を対応付けて登録するように依頼する。
【0043】
貯玉更新依頼部77bは、会員管理テーブル14a及び仮会員管理テーブル14bにて管理される貯玉残高の更新処理を依頼する処理部である。具体的には、仮会員登録依頼部77aによりICチップ識別情報『IDm』の問合せが行われた際に、会員管理T/C10側にて当該ICチップ識別情報『IDm』が「登録済み」であると確認された場合には、問い合せたICチップ識別情報『IDm』と対応付けた会員ID及び貯玉残高が会員管理T/C10により返信されるので、以後の処理はこの会員IDを用いて、当該会員カード処理機70が接続される店内機器の種類に応じて貯玉更新依頼を行う。このように、『IDm』の問合せ後に遊技店が採番した本来の会員IDを用いて貯玉更新依頼を行うのは、携帯電話機80のICチップ識別情報『IDm』を遊技客の識別情報とした場合でも会員管理システムのソフトウェア面での改変を最小限に抑えるためである。
【0044】
例えば、計数機50に接続されている場合には、計数機50の計数結果を貯玉残高に加算する計数貯玉を目的とした「かざし操作」と判別できるので、計数機50から獲得玉の計数結果が得られたことを契機に、タッチパネル71に貯玉ボタンを表示させて貯玉加算操作を受け付け、この貯玉加算操作が行われたならば計数値(獲得玉)分の貯玉加算依頼を会員管理T/C10に行う。なお、ここでは、計数値すべてを貯玉残高に加算するように依頼する例を説明したが、遊技客が指定する玉数を貯玉加算するように依頼してもよい。
【0045】
また、景品管理装置60に接続されている場合には、景品管理装置60における計数レシートの読取可否に応じて計数レシートの貯玉加算もしくは貯玉を用いた景品交換のいずれを目的として「かざし操作」が行われたかを判別できる。例えば、貯玉を用いた景品交換が行われるケースを例に挙げて説明すると、景品管理装置60にて遊技店の係員による景品選択の入力が行われ、該選択された景品の交換玉数が通知されたことを契機に、交換玉数分の貯玉減算依頼を会員管理T/C10に行う。
【0046】
次に、会員管理T/C10の内部構成を説明する。この会員管理T/C10は、遊技店における会員の統括管理を行う管理装置であり、図2に示すように、入力部11と、出力部12と、IF部13と、記憶部14と、制御部15とを備える。なお、かかる会員管理T/C10は、特許請求の範囲における「管理装置」に相当する。
【0047】
入力部11は、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、出力部12は、液晶パネルやディスプレイ等の表示デバイスであり、また、I/F部13は、会員管理T/C10と接続される他の装置(例えば、島コントローラ20、CRユニット30、計数機50、景品管理装置60及び会員カード処理機70などの装置)との間でデータ通信を行うためのインターフェースである。
【0048】
記憶部14は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、会員申込用紙への記入を通じて一定の個人情報が登録された会員の会員情報を管理する会員管理テーブル14a及び仮会員登録を通じて個人情報の一部のみが登録された仮会員の会員情報を管理する仮会員管理テーブル14bを有する。
【0049】
このうち、会員管理テーブル14aは、会員IDごとに会員の貯玉残高及び詳細属性情報を対応付けて記憶するテーブルである。この会員管理テーブル14aの大部分は、既存のものと同様の構成となるが、仮会員登録を経た後に正規の会員登録が行われた遊技客のために、ICチップ識別情報『IDm』を管理するフィールドが追加されている点が相違する。なお、ここで言う「詳細属性情報」とは、氏名、住所、電話番号及びメールアドレスなど遊技店が本会員登録を行う際に開示必須項目と規定する属性情報を指す。
【0050】
仮会員管理テーブル14bは、会員ID及びICチップ識別情報ごとに簡易属性情報を対応付けて記憶するテーブルである。例えば、図4に示すように、会員ID「00001」及びIDm「FEDCBA9876543210」に、貯玉残高「1000(個)」、電話番号「090−××××−××××」、生年月日「1969 6/28」及びフリーワード「member」などを対応付けて記憶している。また、ここで言う「簡易属性情報」とは、携帯電話機80の紛失時または機種変更時に仮会員の本人確認を行うために最小限必要な電話番号、生年月日及びフリーワードなど属性情報を指す。
【0051】
制御部15は、会員管理T/C10を全体制御する制御部であり、仮会員登録処理部15a及び貯玉管理部15bを有する。実際には、図示しないROMや不揮発性メモリに記憶したプログラムをCPUにロードして実行し、仮会員登録処理部15a及び貯玉管理部15bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0052】
仮会員登録処理部15aは、仮会員登録依頼部77aからの仮会員登録依頼に応答して仮会員登録を行う処理部である。具体的には、同一のICチップ識別情報を持つ仮会員同士の重複登録ならびに同一のICチップ識別情報を持つ本会員と仮会員の重複登録を防止するとともに、既登録の仮会員又は本会員の貯玉更新処理を円滑に行うために、仮会員登録依頼部77aからICチップ識別情報『IDm』を受け付けると、会員管理テーブル14a及び仮会員管理テーブル14bを検索して同一のICチップ識別情報『IDm』が登録されているか否かを確認する。
【0053】
このとき、当該ICチップ識別情報『IDm』が登録されていない場合には、ICチップ識別情報『IDm』について新たな会員ID(空き番の会員ID)を採番し、これらICチップ識別情報『IDm』及び会員IDとともに、その後に追加受付が行われた簡易属性情報を仮会員管理テーブル14bに登録する仮会員登録を行い、一方、当該ICチップ識別情報『IDm』が登録されている場合には、該当する会員ID及び貯玉残高を仮会員登録依頼部77aに返信する。
【0054】
貯玉管理部15bは、会員管理テーブル14a及び仮会員管理テーブル14bに記憶される貯玉残高に対する更新処理を行う処理部である。具体的には、貯玉更新依頼部77bから会員IDを含む貯玉更新依頼を受け付けた場合に、会員管理テーブル14aまたは仮会員管理テーブル14bに記憶される該当会員IDの貯玉残高に対して更新依頼玉数分の加算処理または減算処理を行う。なお、当然のことながら、貯玉減算処理を行う際に貯玉残高が足りない場合には、貯玉更新依頼部77bにエラー信号が返信される。
【0055】
次に、本実施例1に係る会員管理システムの主たる特徴である仮会員登録依頼処理を説明する。図5は、実施例1に係る仮会員登録依頼処理の手順を示すフローチャートである。この「仮会員登録依頼処理」は、携帯電話機80を会員カード処理機70にかざす操作がなされた場合に開始される。
【0056】
同図に示すように、遊技客が所持する携帯電話機80を会員カード処理機70にかざす操作が行われると(ステップS101肯定)、仮会員登録依頼部77aは、携帯電話機80に内蔵されるICチップ81からICチップ識別情報『IDm』をリーダライタ75を通じて取得し(ステップS102)、この取得したICチップ識別情報『IDm』を仮会員登録処理部15aに問合せる(ステップS103)。
【0057】
一方、IDmの問合せを受け付けた仮会員登録処理部15aでは、会員管理テーブル14a及び仮会員管理テーブル14bを検索して同一のICチップ識別情報『IDm』を登録しているか否かを確認し、その結果を仮会員登録依頼部77aに返信する。
【0058】
ここで、当該ICチップ識別情報『IDm』が「未登録」であると応答された場合(ステップS104肯定)に、仮会員登録依頼部77aは、タッチパネル71を通じて遊技客の属性情報(例えば、電話番号、生年月日やフリーワードなどの簡易属性情報)の入力を促す画面を表示し、当該属性情報の入力を受け付けた後に(ステップS105)、当該ICチップ識別情報『IDm』及び属性情報を対応付けて登録するように依頼し(ステップS106)、記憶部76に記憶される印字内容情報76aを参照して仮会員登録レシート(図3参照)を印字発行するようにプリンタ74に指示し(ステップS107)、処理を終了する。
【0059】
なお、この仮会員登録依頼を受け付けた仮会員登録処理部15aでは、ICチップ識別情報『IDm』について新たな会員ID(空き番の会員ID)を採番し、これらICチップ識別情報『IDm』及び会員IDとともに、その後に追加受付が行われた簡易属性情報を仮会員管理テーブル14bに登録する仮会員登録が行われる。
【0060】
一方、当該ICチップ識別情報『IDm』が「登録済み」であると応答された場合(ステップS104否定)には、ICチップ識別情報『IDm』と対応付けた会員ID及び貯玉残高が会員管理T/C10により返信されるので、以後の処理はこの会員IDを用いて、当該会員カード処理機70が接続される店内機器の種類に応じた『貯玉更新処理』を会員管理T/C10と連動して行い(ステップS108)、処理を終了する。
【0061】
次に、上記したステップS108における『貯玉更新処理』の一例として携帯電話機80を用いた計数貯玉について説明する。図6は、図1に示した携帯電話機80を用いた計数貯玉を説明するための説明図である。なお、この例では、携帯電話機80を用いた計数貯玉を説明する便宜上、携帯電話機80のICチップ識別情報『IDm』は会員管理テーブル14aもしくは仮会員管理テーブル14bに登録済みであることを前提にして説明する。
【0062】
同図に示すように、計数機50は、遊技客が獲得したパチンコ玉が投入されると(ステップS201)、該投入されたパチンコ玉を計数し(ステップS202)、その計数結果を会員カード処理機70に通知する(ステップS203)。
【0063】
ここで、会員カード処理機70にて上記したステップS101〜ステップS104の処理が行われていれば、即座に貯玉加算操作に移行できるが、携帯電話機80のかざし操作は、計数前、計数中または計数後のいずれのタイミングで行われても計数貯玉を行うことができる。
【0064】
すなわち、会員カード処理機70に計数結果が通知された時点で上記したステップS101が行われていなければ、ステップS101〜ステップS104の処理を行なってから後述するステップS204以降の処理に移行し、上記したステップS101〜ステップS104の処理過程であれば、これらの処理を行ってから後述するステップS204以降の処理に移行し、また、上記したステップS101〜ステップS104の処理が終了していれば、そのまま後述するステップS204以降の処理に移行する。なお、会員カード処理機70に計数結果が通知された時点で計数レシートの発行操作がなされた場合には、計数貯玉は行われない。
【0065】
そして、会員カード処理機70に計数結果が通知され、かつ携帯電話機80のICチップ識別情報に対応する会員ID及び貯玉残高が取得されていると(ステップS203終了かつステップS104終了)、会員カード処理機70の貯玉更新依頼部77bは、タッチパネル71に貯玉ボタンを表示させて貯玉加算操作を受け付け(ステップS204)、計数値(獲得玉)分の貯玉加算依頼を会員管理T/C10に行う(ステップS205)。なお、この貯玉加算依頼には、IDmの問合せ時に得た会員IDを含めて行われる。
【0066】
一方、この貯玉加算依頼を受け付けた会員管理T/C10の貯玉管理部15bは、会員管理テーブル14aまたは仮会員管理テーブル14bに記憶される該当会員IDの貯玉残高に対して加算依頼玉数分の加算処理を行い(ステップS206)、処理を終了する。
【0067】
次に、上記したステップS108における『貯玉更新処理』の一例として携帯電話機80を用いた景品交換について説明する。図7は、図1に示した携帯電話機80を用いた景品交換を説明するための説明図である。
【0068】
同図に示すように、景品管理装置60は、会員カード処理機70にて上記したステップS101〜ステップS104の処理が行われた後に、遊技店の係員による景品選択の入力を受け付けると(ステップS301)、該選択された景品の交換玉数を貯玉更新依頼部77bに通知する(ステップS302)。
【0069】
一方、この交換玉数通知を受け付けた貯玉更新依頼部77bは、交換玉数分の貯玉減算依頼を会員管理T/C10に行い(ステップS303)、この貯玉減算依頼を受け付けた会員管理T/C10の貯玉管理部15bは、会員管理テーブル14aまたは仮会員管理テーブル14bに記憶される該当会員IDの貯玉残高に対して減算依頼玉数分の減算処理を行い(ステップS304)、当該減算処理が完了した旨を貯玉更新依頼部77bに応答する(ステップS305)。
【0070】
この減算完了応答を受け付けた貯玉更新依頼部77bは、交換対価の徴収が完了した旨を景品管理装置60に通知し(ステップS306)、この交換対価完了通知を受け付けた景品管理装置60は、たとえば特殊景品が交換景品として選択されていた時には交換玉数分の特殊景品の投出を景品払出機65に指示し(ステップS307)、この指示を受け付けた景品払出機65は、景品管理装置60に指定された個数分の特殊景品を投出し(ステップS308)、処理を終了する。
【0071】
上述してきたように、本実施例1に係る会員管理システム3によれば、会員カード処理機70のリーダライタ75にて携帯電話機80に内蔵されるICチップ81からICチップ識別情報『IDm』を読み取らせ、会員管理T/C10にてICチップ識別情報『IDm』を会員識別情報として仮会員管理テーブル14bに登録させるように構成したので、遊技客の会員登録に係る手間(会員申込用紙を記入する労力や時間)を大幅に軽減することができ、遊技客の会員加入への意欲が削がれることがなくなり、遊技店の会員数を増加させることが可能である。
【0072】
さらに、本実施例1に係る会員管理システム3によれば、会員カード処理機70のリーダライタ75にて取得されたICチップ識別情報『IDm』に基づいて、会員管理テーブル14a及び仮会員管理テーブル14bによって管理される貯玉残高の更新処理を行うこととしたので、遊技客が所持する携帯電話機80をリーダライタ75にかざす操作を行わせるだけで貯玉残高の加減算を行うことができ、貯玉サービスに係る利便性を向上させることが可能である。
【実施例2】
【0073】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
【0074】
例えば、上記した実施例1では、正規の会員である本会員と仮会員に対して同質の会員サービス(貯玉サービス)を提供することとしたが、個人情報の一部しか開示していない仮会員と本会員とを同列に扱ったのでは本会員に加入するインセンティブを低下させるおそれがあるので、仮会員については一定の利用制限を課すようにしてもかまわない。
【0075】
一例を挙げれば、仮会員については、図8に示すような仮会員登録レシートを会員カード処理機70に発行させた上で、貯玉残高(例えば、1000個)に上限を設けたり、また、携帯電話機80を用いた貯玉サービスを利用できる日数(例えば、30日)に期限を課すように貯玉管理部15bを構成すれば、仮会員登録した遊技客がより良質な貯玉サービスを求めるように誘導したり、お試し期間として享受した貯玉サービスを続けて受けたいという期待感を喚起することができ、本会員登録を行うインセンティブを高めることができる。
【0076】
また、上記した実施例1では、会員カード処理機70にリーダライタ75を組み込む実施例を説明したが、会員カード処理機70とリーダライタ75は別体に構成してもよい。また、会員カード処理機70を計数機50または景品管理装置60と別体に構成することとしたが、計数機50や景品管理装置60と会員カード処理機70を一体として構成してもよい。
【0077】
さらに、上記した実施例1では、ICチップ識別情報『IDm』とともにこれに対応する会員IDを発行することとしたが、ICチップ識別情報『IDm』のみで貯玉更新処理を行うようにしてもよい。
【0078】
なお、上記した実施例1では、携帯電話機80を用いた会員サービスとして貯玉サービスを提供する実施例を説明したが、会員サービスは貯玉サービスに限定されるものではなく、各遊技台の履歴情報等を閲覧させる閲覧サービスの他、イベントなどのメール配信サービスなども携帯電話機80をかざす操作だけで提供することができるように会員管理システム3を構成することで、非会員に提供するサービスとの差別化をより明確に行うことができ、遊技客の囲い込みを効果的に行うことが可能になる。
【0079】
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0080】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0081】
以上のように、本発明に係る貯遊技媒体管理システムは、遊技客の貯遊技媒体サービスに係る利便性を向上させる場合に適している。
【符号の説明】
【0082】
3 会員管理システム
10 会員管理T/C
11 入力部
12 出力部
13 IF部
14 記憶部
14a 会員管理テーブル
14b 仮会員管理テーブル
15 制御部
15a 仮会員登録処理部
15b 貯玉管理部
20 島コントローラ
30 カード処理ユニット(CRユニット)
40 パチンコ機
50 計数機
60 景品管理装置
65 景品払出機
70 会員カード処理機
71 タッチパネル
72 IF部
73 カードリーダ
74 プリンタ
75 リーダライタ
76 記憶部
77 制御部
77a 仮会員登録依頼部
77b 貯玉更新処理部
80 携帯電話機
81 ICチップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め登録された遊技客が預け入れた遊技媒体を貯遊技媒体として管理する貯遊技媒体管理システムであって、
登録された遊技客を識別するための遊技客識別情報と貯遊技媒体の数を特定するための貯遊技媒体情報とを対応付けて記憶し管理する貯遊技媒体管理装置と、前記貯遊技媒体管理装置と通信可能に設けられる貯遊技媒体取扱端末とを備え、
前記貯遊技媒体取扱端末は、
登録された遊技客が所持する会員用記憶媒体を受け付ける会員用記憶媒体受付手段と、
前記会員用記憶媒体受付手段にて受け付けた会員用記憶媒体から遊技客識別情報を読み出す遊技客識別情報読出手段と、
遊技客が所持する携帯端末を受け付ける携帯端末受付手段と、
前記携帯端末受付手段にて受け付けた携帯端末から携帯端末識別情報を読み出す携帯端末識別情報読出手段と
を備えたことを特徴とする貯遊技媒体管理システム。
【請求項2】
前記貯遊技媒体管理装置は、
前記携帯端末識別情報に対応付けて前記遊技客識別情報を記憶する記憶手段と、
前記貯遊技媒体取扱端末から前記携帯端末識別情報を特定する情報を含めた問合せを受け付け、前記記憶手段にて記憶している情報に基づいて、当該携帯端末識別情報に対応した遊技客識別情報を特定する情報を前記貯遊技媒体取扱端末に送信する送信手段と
を備え、
前記貯遊技媒体取扱端末は、
前記携帯端末識別情報読出手段にて読み出された携帯端末識別情報を含めた情報を前記貯遊技媒体管理装置に送信して問合せを行う問合せ手段と、
前記貯遊技媒体管理装置から送信された前記遊技客識別情報に基づいて、前記遊技客識別情報に対応する貯遊技媒体情報の更新依頼を前記貯遊技媒体管理装置に対して行う貯遊技媒体更新依頼手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項3】
前記貯遊技媒体取扱端末は、
遊技客が遊技において獲得した遊技媒体を計数する遊技媒体計数手段と、
遊技客による所定の操作を受け付ける操作受付手段と
をさらに備え、
前記遊技媒体計数手段により遊技媒体が計数されている場合に、前記携帯端末受付手段により登録された遊技客の携帯端末を受け付けているならば、前記操作受付手段に対する操作を受け付けたことを条件として、前記貯遊技媒体管理装置に対して貯遊技媒体情報の更新依頼を行う
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項4】
前記貯遊技媒体取扱端末は、
遊技客が遊技によって獲得した遊技媒体数から特定される価値の大きさを記録した獲得価値記憶媒体を受け付ける獲得価値記憶媒体受付手段と、
前記獲得価値記憶媒体受付手段が受け付けた獲得価値記憶媒体にて特定される価値の範囲内で交換可能な景品の選択を受け付ける景品選択受付手段と、
前記景品選択受付手段にて景品の選択を受け付けた後、選択の確定操作に用いられる確定操作手段と
をさらに備え、
前記獲得価値記憶媒体受付手段により獲得価値記憶媒体が受け付けられている場合に、前記携帯端末受付手段により登録された遊技客の携帯端末を受け付けているならば、前記確定操作手段による操作を受け付けたことを条件として、前記貯遊技媒体管理装置に対して貯遊技媒体情報の更新依頼を行う
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の貯遊技媒体管理システム。
【請求項5】
前記貯遊技媒体取扱端末は、
所定の操作手段を表示するとともに当該操作手段への操作を受け付ける表示操作手段をさらに備え、
前記携帯端末受付手段にて携帯端末を受け付けたことに応答して、前記表示操作手段への表示制御を行う
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の貯遊技媒体管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−6113(P2013−6113A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−225772(P2012−225772)
【出願日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【分割の表示】特願2007−22119(P2007−22119)の分割
【原出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】