説明

赤外線センサの光軸自動調整方法、赤外線センサの光軸自動調整システムおよびそれに用いる赤外線センサの光軸調整装置

【課題】設置現場での光軸調整を自動的に行うことができ、また、定期的に光軸合わせを行うこともできる技術を提供する。
【解決手段】センサポール101〜106の各センサポール内に、赤外線信号を送光する送光器と、赤外線信号を受光する受光器とをそれぞれ少なくとも1組備え、センサポールを監視区域内に所定の距離を隔てて設置し、受光器が赤外線信号の遮光を検出することにより警報を発する赤外線監視システムにおいて、送光器の光軸を、直交する2方向に所定角度微動させる光軸揺動手段を設け、監視対象区域の複数の箇所に設置したセンサポール101〜106のうち、隣接したセンサポール同士で、送光器からの光信号が受光器で受光できる範囲に入るように送光器の光軸を手動で粗調整した後、光軸揺動手段を用いて、各送光器の光軸を自動的に微調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不法侵入防止や安全管理のために使用される赤外線センサにおいて、離隔して設置される送光器と受光器との間の光軸を合わせる光軸自動調整システムおよびそれに用いる赤外線センサの光軸調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
敷地内に侵入する不法侵入者の検知には、赤外線を利用した各種の赤外線監視システムが提案されている。例えば、特許文献1には、警戒区域に向け赤外線を放射する複数の送光部を持つ送光器と、送光部に対応する受光部を持つ、警戒区域を隔てて設置された受光器とからなり、受光部が対応する送光部からの赤外線の遮光を検出して警報を発する赤外線警戒装置が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、屋外の警戒区域に複数段設置される対向式の赤外線センサであって、無線信号により取得した標準時間から基準時間を生成する基準時間処理部と、基準時間処理部にて生成した基準時間を使用して、前段の赤外線センサからの信号を次段の赤外線センサへ送光できる送光タイミングを決定する送受光タイミング処理部と、送受光タイミング処理部からの受光タイミングにて赤外線パルスを受光し、前段の赤外線センサからの信号を処理する信号処理部と、赤外線パルスを受光しなかった場合に遮光信号を生成する警報処理部とを有する受光処理部と、送光タイミングにて受光処理部にて処理した信号を赤外線パルスとして送光する送光処理部とを具備する赤外線センサが記載されている。
【0004】
このような、離隔して設置される送光器と受光器を備えた赤外線センサでは、送光器から受光器に向かって放射される赤外線ビームの光軸合わせが重要である。特に、送光器と受光器の間の距離が長くなればなるほど、送光器から放射される光軸のずれが拡大されて赤外線通信の精度を低下させることになる。
【0005】
従来においては、光軸合わせは、赤外線センサの設置現場で、手動で行っていた。
光軸調整機構を備えた赤外線センサとしては、例えば、特許文献3に記載されたものがある。
【0006】
【特許文献1】特開昭62−263489号公報
【特許文献2】特開2005−242710号公報
【特許文献3】実用新案登録第3022155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、光軸調整を手動で行うことは、手間と時間が掛かり、また複数の人数が必要となる。
【0008】
一旦、正確に光軸を調整しても、地盤沈下や地震によって光軸がずれると、再度、現地に行って光軸合わせをしなければ侵入監視ができない。特に、埋め立て地に新設した施設の場合、施設の重量で地盤が沈下していくため、時間と共に赤外線センサの光軸がずれていき、あるところまで行くと作動しなくなることがある。また、地震の場合は、設置現場の地盤が歪んで、光軸がずれ、侵入監視機能が停止することがあるが、技術者が即座に被災地に赴くことが困難な場合があり、復旧に時間がかかる。
【0009】
本発明は、設置現場での光軸調整を自動的に行うことができ、また、定期的に光軸合わせを行うこともできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明の第1の構成は、1つのセンサポール内に、赤外線信号を送光する送光器と、赤外線信号を受光する受光器とをそれぞれ少なくとも1組備え、前記センサポールを監視区域内に所定の距離を隔てて設置し、前記受光器が赤外線信号の遮光を検出することにより警報を発する赤外線監視システムにおいて、
前記送光器の光軸を、直交する2方向に所定角度微動させる光軸揺動手段を設け、
前記監視対象区域の複数の箇所に設置したセンサポールのうち、隣接したセンサポール同士で、送光器からの光信号が受光器で受光できる範囲に入るように前記送光器および前記受光器の光軸を手動で粗調整した後、次の(1)〜(4)のステップで各送光器の光軸を微調整することを特徴とする赤外線センサの光軸自動調整方法である。
(1)特定のセンサポール(以下、「第1のセンサポール」という。)における光軸調整対象の送光器から、隣接したセンサポール(以下、「第2のセンサポール」という。)における受光器に対し、所定レベルの光信号を送光し、
(2)第2のセンサポールにおける受光器が前記光信号を受光したら、第2のセンサポールにおける送光器から、第1のセンサポールにおける受光器に、光軸微動指令信号を送光し、
(3)光軸微動指令信号を受光した第1のセンサポールにおける受光器は、前記光軸調整対象の送光器の光軸揺動手段に対して光軸を所定の微小角度ずつ微動させ、その微動角度毎に第2のセンサポールにおける受光器の受光量を計測する指令を出力し、
(4)第2のセンサポールにおける前記受光器の受光量が最大レベルとなったときの光軸の角度位置で前記光軸調整対象の送光器の角度を固定する。
【0011】
本発明の第2の構成は、1つのセンサポール内に、赤外線信号を送光する送光器と、赤外線信号を受光する受光器とをそれぞれ少なくとも1組備え、前記センサポールを監視区域内に所定の距離を隔てて設置し、前記受光器が赤外線信号の遮光を検出することにより警報を発する赤外線監視システムにおいて、
前記送光器の光軸を、直交する2方向に所定角度微動させる光軸揺動手段を設け、
前記監視対象区域の複数の箇所に設置したセンサポールのうち、隣接したセンサポール同士で、送光器からの光信号が受光器で受光できる範囲に入るように前記送光器および前記受光器の光軸を手動で粗調整した後の各送光器の光軸の微調整を行うための、次の(1)〜(4)の手段を含む赤外線センサの光軸自動調整システムである。
(1)第1のセンサポールにおける光軸調整対象の送光器から、第2のセンサポールにおける受光器に対し、所定レベルの光信号を送光する手段と、
(2)第2のセンサポールにおける受光器が前記光信号を受光したら、第2のセンサポールにおける送光器から、第1のセンサポールにおける受光器に、光軸微動指令信号を送光する手段と、
(3)光軸微動指令信号を受光した第1のセンサポールにおける受光器は、前記光軸調整対象の送光器の光軸揺動手段に対して光軸を所定の微小角度ずつ微動させ、その微動角度毎に第2のセンサポールにおける受光器の受光量を計測する指令を出力する手段と、
(4)第2のセンサポールにおける前記受光器の受光量が最大レベルとなったときの光軸の角度位置で前記光軸調整対象の送光器の角度を固定する手段。
【0012】
この第1および第2の構成においては、監視対象区域を取り囲むように設置した複数のセンサポールの、隣り合うセンサポール間で光信号の送受を行うことができるように、まず光軸の粗調整を行う。受光器が送光器からの光信号を受け取ることができる程度に調整した後、光軸揺動手段を用いて、受光レベルが最大になるように、送光器の光軸を自動調整する。
【0013】
前記第1の構成においては送光器の光軸を調整するようにしているが、さらに、前記受光器の光軸を、直交する2方向に所定角度微動させる受光器用光軸揺動手段を設け、
次の(1)〜(4)のステップで各受光器の光軸を微調整することにより、受光器の光軸も自動調整することができる。
(1)前記第1のセンサポールにおける送光器から、前記第2のセンサポールにおける光軸調整対象の受光器に対し、所定レベルの光信号を送光し、
(2)前記光軸調整対象の受光器が前記光信号を受光したら、制御手段は、当該光軸調整対象の受光器の受光器用光軸揺動手段に、光軸微動指令信号を出力し、
(3)光軸微動指令信号を受信した受光器用光軸揺動手段は、前記光軸調整対象の受光器の光軸を所定の微小角度ずつ微動させ、その微動角度毎に当該光軸調整対象の受光器の受光量を計測する指令を出力し、
(4)前記光軸調整対象の受光器の受光量が最大レベルとなったときの光軸の角度位置で前記光軸調整対象の受光器の角度を固定する。
【0014】
前記光軸の微調整後、受光器の受光レベルを監視しながら、所定の受光レベルとなるように送光器の光信号のパワーを下げることにより、無駄なパワーを削減し、省電力とともに送光器の寿命を長期化することができる。
【0015】
送光器から送光する光信号にセンサポールごとのID番号を付加し、あるセンサポールの受光器で受光した光信号のID番号が、受光すべき正規のセンサポールの送光器からの光信号でないときは、その光信号を送光したセンサポールの送光器の送光パワーを低減させることにより、送光パワーが強すぎて、ほぼ同一直線上に設置した複数のセンサポールのうち次のセンサポールに光信号が飛び越して受光されるのを防止することができる。
【0016】
本発明の第3の構成は、赤外線送光器を取り付けたケースと、
前記ケースを、前記赤外線送光器の光軸に対して略直交する第1の軸回りに、回転自在に支持する第1可動フレームと、
前記第1可動フレームを、前記赤外線送光器の光軸および前記第1の軸の双方に対して略直交する第2の軸回りに、回転自在に支持する第2可動フレームとを有し、
前記ケースにおける前記第2の軸近傍に、前記第2の軸の軸方向に長い長穴を有する第1調整ネジ受けを形成するとともに、前記第1可動フレームに、中途部が前記第1調整ネジ受けの長穴を貫通する第1調整ネジを回転自在に支持し、
前記第1可動フレームにおける前記第1の軸近傍に、前記第1の軸の軸方向に長い長穴を有する第2調整ネジ受けを形成するとともに、前記第2可動フレームに、中途部が前記第2調整ネジ受けの長穴を貫通する第2調整ネジを回転自在に支持し、
前記第1調整ネジに、当該第1調整ネジを回転させることにより第1調整ネジの長手方向に移動する第1のナットを螺合するとともに、前記第1のナットに対して前記第1調整ネジ受けを押圧手段により押し付ける第1の押圧駒を設け、
前記第2調整ネジに、当該第2調整ネジを回転させることにより第2調整ネジの長手方向に移動する第2のナットを螺合するとともに、前記第2のナットに対して前記第2調整ネジ受けを押圧手段により押し付ける第2の押圧駒を設け、
前記第1調整ネジおよび第2調整ネジは、自動操作用の回転機構と結合されていることを特徴とする赤外線センサの光軸調整装置である。
【0017】
この第3の構成においては、第1調整ネジに螺合した第1のナットと第1の押圧駒との間に第1調整ネジ受けが挟み付けられるようにし、また、第2調整ネジに螺合した第2のナットと第2の押圧駒との間に第1調整ネジ受けが押圧手段の押圧力により挟み付けられるようにすることにより、第1調整ネジと第1のナット、第2調整ネジと第2のナットとの間のバックラッシュがなくなり、数十m遠方の受光器に赤外線が到達するときに受光位置がぶれることがなくなり、正確な光軸合わせが自動的にできる。
【0018】
前記ケースの前方に、前記赤外線送光器からの赤外線の光束を収束させるレンズを、焦点距離調整可能に設けることにより、受光器に到達する赤外線のパワーを調節し、遠方まで届き過ぎるときはパワーを絞り込んで、他の受光器の誤動作を抑え、また電力ロスを小さくすることができる。
【0019】
前記第2可動フレームを俯仰方向に所定角度回動および固定可能な第3可動フレームと、前記第3可動フレームを水平方向に揺動および固定可能に支持する固定フレームとからなる角度粗調整機構を設けることにより、自動微調整に先立つ手動による粗調整が容易に行える。
【0020】
前記固定フレームは、縦方向に複数段積み重ね可能な支持ブロックに取り付けられている構成とすることにより、センサポールにおける送光器、受光器の取付を正確かつ容易に行うことができる。また、送光器と受光器の高さ方向の位置関係を支持ブロックの高さにより規定でき、さらに、2個以上の送光器及び受光器を同一センサポールに配置する場合、支持ブロック間にスペーサを介在させることにより、送光器と受光器の高さを変化させることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、以上の構成により、設置現場での光軸調整を自動的に行うことができ、また、定期的に光軸合わせを行うこともできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る赤外線センサの光軸調整装置を正面側から示す斜視図、図2はその光軸調整装置を背面側から示す斜視図、図3はその光軸調整装置の正面図、図4はその光軸調整装置の平面図、図5は図3のA−A線より見た断面図、図6は図3のB−B線より見た断面図である。
【0023】
これらの図において、本実施の形態の光軸調整装置は、赤外線送光器(図示せず)を取り付けたケース1と、ケース1を、赤外線送光器の光軸αに対して略直交する第1の軸X回りに、回転自在に支持する第1可動フレーム2と、第1可動フレーム2を、赤外線送光器の光軸αおよび第1の軸Xの双方に対して略直交する第2の軸Y回りに、回転自在に支持する第2可動フレーム3とを有する。具体的には、図3,図6に示すように、ケース1のX軸上の両側部に設けた凸軸1aと第1可動フレーム2の側部に設けた穴2aとを嵌合させて、ケース1を第1可動フレーム2に対して回転自在に支持し、また、図3,図5に示すように、第1可動フレーム2のY軸上の両側部に設けた凸軸2bと第2可動フレーム3の側部に設けた穴3gとを嵌合させて、第1可動フレーム2を第2可動フレーム3に対して回転自在に支持している。
【0024】
そして、ケース1における第2の軸Y近傍に、第2の軸Yの軸方向に長い長穴を有するU字状の第1調整ネジ受け4を形成するとともに、第1可動フレーム2に、中途部が第1調整ネジ受け4の長穴を貫通する第1調整ネジ5を回転自在に支持する。また、第1可動フレーム2における第1の軸X近傍に、第1の軸Xの軸方向に長い長穴を有するU字状の第2調整ネジ受け6を形成するとともに、第2可動フレーム3に、中途部が第2調整ネジ受け6の長穴を貫通する第2調整ネジ7を回転自在に支持する。
【0025】
図5に示すように、第1調整ネジ5には、第1のナット8を共回りしないように螺合するとともに、第1のナット8に対して第1調整ネジ受け4をスプリング9により押し付ける第1の押圧駒10を設ける。第1調整ネジ5の前方と後方には、ローレット等の滑り止めを形成したつまみ11を被せておく。第1調整ネジ5を回すことにより、ケース1を、Y軸を中心として±θY、微調整することができる。
【0026】
図6に示すように、第2調整ネジ7には、第2のナット12を共回りしないように螺合するとともに、第2のナット12に対して第2調整ネジ受け6をスプリング13により押し付ける第2の押圧駒14を設ける。第2調整ネジ7の前方と後方には、ローレット等の滑り止めを形成したつまみ15を被せておく。第2調整ネジ7を回すことにより、ケース1を、X軸を中心として±θX、微調整することができる。
【0027】
第1調整ネジ5および第2調整ネジ7は、ネジのピッチを短くし、1回転で例えば0.5mm第1のナット8,第2のナット12が直進するようにし、例えば50〜150m遠方の受光器に向けて送光するときに、光軸の調整が細かく行えるようにする。
【0028】
なお、ケース1の前方には、レンズ装着部16が設けられており、回転することによりレンズL(図1参照)を前後に動かし、焦点合わせができるようになっている。また、ケース1は前後に二分割可能になっており、内部に赤外線送光器およびその駆動回路を搭載した基板を取り付けることができるようになっている。
【0029】
第2可動フレーム3には、図3に示すように第3の軸U(第1の軸Xに対して45度傾いた軸)と同軸の凸軸3a,3bが形成され、さらに凸軸3a,3bの下方にナット3c,3dを埋め込んだ固定ボルト穴3e,3fが設けられている。そして、凸軸3a,3bが嵌合する穴17a,17bと、円弧状穴17c,17dを両側に有する第3可動フレーム17を設け、固定ボルト18を円弧状穴17c,17dを通して第2可動フレーム3のナット3c,3dにねじ込み、第3の軸Uの回りに第2可動フレーム3を回動させ、任意の角度で締め付けることにより、第2可動フレーム3の光軸の粗調整を行う。この第3の軸U軸回り(俯仰角)の粗調整角度範囲は、例えば±30度とする。
【0030】
第3可動フレーム17はまた、第3の軸Uと直交する第4の軸Vと同軸の凸軸17eを有しており、さらに凸軸17eの両側に、ナット17fを埋め込んだ固定ボルト穴17gが設けられている。第3可動フレーム17の凸軸17eは図1に示すように固定フレーム19に設けた穴19aに嵌合され、穴19aを中心とする円弧状穴19bを通して固定ボルト20を第3可動フレーム17のナット17fにねじ込み、第3可動フレーム17を第4の軸Vの回りに回動させ、任意の角度で締め付けることにより、第3可動フレーム17の光軸の粗調整を行う。この第4の軸V回り(水平方向の首振り角)の粗調整角度範囲は、例えば±45度とする。
【0031】
なお、固定フレーム19は、縦方向に複数段積み重ね可能な支持ブロック21に一体的に取り付けられている。支持ブロック21には、縦方向の貫通穴21aと突縁21bが形成されており、長尺のレール部材(図示せず)を貫通穴21aに通して縦方向に支持ブロック21を複数結合することにより、後述のセンサポールに、複数対の送光器と受光器を内蔵することができる。支持ブロック21の下面には、突縁21bが嵌合する凹部(図示せず)が形成されており、突縁21bと嵌合することで、支持ブロック21の位置決めを行うようにしている。
【0032】
ここで、図1に示すように、X軸とY軸を45度傾けた状態で第1可動フレーム2と第2可動フレーム3を第3可動フレーム17に取り付け、第1調整ネジ5と第2調整ネジ7を同じ高さにしたのは、第1調整ネジ5と第2調整ネジ7に自動操作用の回転機構を取り付ける場合に、高さ方向のスペースを自動操作用の回転機構が占有することによる設計上の制限を緩和するためである。すなわち、第1調整ネジ5が光軸αの真上に位置し、第2調整ネジ7が光軸αの側部に位置する配置であると、第1調整ネジ5の位置がすでに光軸αの位置よりも高いため、この送光器、受光器を多数積み上げて1箇所のセンサポールを構成するとき、全体の高さを高くせざるを得なくなる不都合を解消するためである。
【0033】
本発明の実施の形態においては、図2に示すように、第1調整ネジ5と第2調整ネジ7の後部に、自動操作用の回転機構が結合されて、それぞれ第1光軸揺動手段22と第2光軸揺動手段23を構成している。図7(a)〜(c)は、第2光軸揺動手段23を用いて第2調整ネジ7を軸回りに回転させ、第1可動フレーム2を上下に俯仰させる様子を示す断面図であり、(a)は基準位置、(b)は光軸を上昇させた状態、(c)は光軸を下降させた状態を示している。
【0034】
第1光軸揺動手段22は、第1モータ31と第1ギヤ部32と第1出力軸33とで構成され、第1モータ31は第1可動フレーム2の背部に固定される第1固定台30に固定され、第1出力軸33は第1調整ネジ5に連結される。
【0035】
また、第2光軸揺動手段23は、第2モータ35と第2ギヤ部36と第2出力軸37とで構成され、第2モータ35は第2可動フレーム3の背部に固定される第2固定台34に固定され、第2出力軸37は第2調整ネジ7に連結される。
【0036】
図7(a)〜(c)において、24は赤外線送光器搭載基板であり、中央部に赤外線LEDや赤外線レーザダイオード等の発光素子25が搭載され、またそのドライブ回路が設けられている。26は外部の制御回路に接続されるリード線をつなぐ端子、27は発光素子25で放射される光を集束する集束レンズ、28は外部に放射される光の放射角を調整する絞りレンズである。レンズ装着部16を回転することにより、絞りレンズ28を進退させ、所望の放射角に光束を絞り込むことができる。ある程度、光束に広がりを持たせると、光軸調整が容易になるが、受光器への到達エネルギーの損失が大きくなるので、適当な光束の広がりとする。
【0037】
図7(a)の基準位置から、第2光軸揺動手段23を一方向に駆動して、第2調整ネジ7を例えば時計方向に回転させると、第2のナット12が、第2調整ネジ7の雄ねじの回転により図面上、右方向に移動させられる。この第2のナット12は、第2調整ネジ受け6を右方向に押すため、第2調整ネジ受け6が設けられている第1可動フレーム2が、Y軸(図3,図5参照)を中心軸として、図7(a)上、時計方向に回転させられ、図7(b)のように、光軸αが、上向きに傾く。
【0038】
一方、図7(a)の基準位置から、第2光軸揺動手段23を他方向に駆動して、第2調整ネジ7を例えば反時計方向に回転させると、第2のナット12が、第2調整ネジ7の雄ねじの回転により図面上、左方向に移動させられる。この第2のナット12が左方向に移動すると、スプリング13によって押圧されている第2の押圧駒14が第2調整ネジ受け6を左方向に押すため、第2調整ネジ受け6が設けられている第1可動フレーム2が、Y軸(図3,図5参照)を中心軸として、図7(a)上、反時計方向に回転させられ、図7(c)のように、光軸αが、下向きに傾く。
【0039】
このように、第2光軸揺動手段23を駆動して第2調整ネジ7を時計方向、または反時計方向に回転することにより第1可動フレーム2を、Y軸を中心として上下に揺動させることができる。このとき、第2の押圧駒14とスプリング13の押圧作用により、第2調整ネジ7の雄ネジ部と、第2のナット12の雌ネジ部との間のガタに基づくバックラッシュを抑えて、僅かなガタが、遠方(例えば100m先)で光軸の位置が大きく振れることを抑制することができる。
【0040】
以上、図7では、ケース1を、Y軸を中心軸として斜め上下方向に揺動させる機構について説明したが、第1調整ネジ5と第1光軸揺動手段22とを用いて、ケース1を、X軸を中心軸として斜め上下方向に揺動させる動作も、同様であるので、説明を省略する。
【0041】
なお、本実施の形態の光軸調整装置は、赤外線送光器として説明しているが、赤外線受光器の光軸調整装置としても適用することができる。
【0042】
不法侵入防止や安全管理のために使用される赤外線センサとして使用する際には、同じセンサポール内に、複数対の赤外線送光器と赤外線受光器が設置され、遠隔設置される他のセンサポールとの間で赤外線信号の授受を行う。
【0043】
図8は複数の赤外線送光器Sと赤外線受光器Rの対を6段設置したセンサポールの1台分を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。設置時には、全体を透光性(赤外線を透過するが、可視光線は吸収する素材が好ましい)のパイプに入れて、耐候性の構造とする。このように、複数の赤外線ビームを、高さを異ならせて送受光するのは、侵入監視の誤検出を防ぎ、検出精度を高めるためである。
【0044】
なお、図8の例では、赤外線送光器Sと赤外線受光器Rの間隔を、支持ブロック間に介在させるスペーサの数を適宜変えることにより、下段は狭く、上段は広く設定している。それは、下段は、警戒区域に地面から侵入する犬、猫、カラス、鳩等の小動物と、地面を這って侵入する人間とを区別して認識しやすくするために赤外線送光器Sと赤外線受光器Rの間隔を上段より密にしたものである。
【0045】
図9は、本実施の形態のセンサポールの設置例を示す概要図であり、本例では6台の赤外センサで警戒区域を囲んで設置した例を示している。本例では、センサポール101〜106を設置し、101をマスターセンサ、102〜106をスレーブセンサとし、各センサポールにID番号を付して、受光した光信号が、どのセンサポールであるかを認識できるようにする。
【0046】
まず、センサポール101〜106の設置時の光軸調整方法を、図10のフローチャートを用いて説明する。
ステップS10では、センサポール設置が完了すると、各赤外線センサの電源をONにする。
【0047】
次いで、ステップS11で、赤外線センサに、前述の第1光軸揺動手段22及び第2光軸揺動手段23を接続する。すなわち、X軸調整用の第1光軸揺動手段22のモータ出力軸を第1調整ネジ5に結合し、Y軸調整用の第2光軸揺動手段23のモータ出力軸を第2調整ネジ7に結合する。
【0048】
ステップS12では、対向する(隣接する)センサポールの送光器と受光器の向きを粗調整する。具体的には、送光器の送光パワーを最大値(または最大近く)にした状態で、対向するセンサポールの受光器が送光器からの光信号を受信できるように、固定ボルト18,20を緩めて第2可動フレーム3のU軸方向の角度と第3可動フレーム17のV軸方向の角度を手動で調整する。このとき、レンズ装着部16に装着されているレンズの位置を調整し、ビームがやや広がるような位置にすると、受光器での光信号の捕捉が容易になる。このように、受光器が、送光器の光源の範囲に入るまで、粗調整を行う(ステップS13)。粗調整が終了すると、固定ボルト18,20を締め付けて、第3可動フレーム17と第2可動フレーム3を固定する。
【0049】
次のステップS14では、第1光軸揺動手段22と第2光軸揺動手段23を用いて第1調整ネジ5と第2調整ネジ7を回転させ、ケース1と第1可動フレーム2の光軸を微調整する。例えば、受光器の受光レベルが高くなるように送光器の光軸を動かしていき、受光レベルが低くなった時点で光軸を逆方向に戻して再び高くなった最高レベルの位置で光軸調整を終了する。具体的には、第1調整ネジ5と第2調整ネジを同じ方向に同時に回転させて垂直方向の角度を調整し、第1調整ネジ5と第2調整ネジ7を逆方向に同時に回転させて水平方向の角度を調整する。回転方向を変えると逆方向に軸が移動する。受光器の受光レベルが高くなって飽和状態になったときは、送光器の送光レベルが所定レベルまで低くなるように自動調整する。調整機構を用いないときは、手動で第1調整ネジ5と第2調整ネジ7を回しながら、光軸調整を行う。
【0050】
光軸の微調整が最適状態になったところで(ステップS15)、光軸調整を終了する(ステップS16)。このような調整を、全てのセンサポールに設置されている、対向する送光器、受光器間について行う。送光レベルの調整には、レンズ装着部16に装着されているレンズの位置を調整し、光束をある程度絞り込むことも併用する場合がある。
【0051】
以上は、送光器の光軸の自動調整方法の説明であるが、受光器の光軸も、受光量が最大になる角度を同様にして探し、その角度に固定することで、送光器と受光器の両方の光軸調整を自動的に行うことができる。
【0052】
ところで、センサポールを設置する際、図11に示すように、直線上に複数のセンサポールを設置する場合がある。このようなとき、No.AのセンサポールからNo.Bのセンサポールに送光するのが本来の目的であるにも拘わらず、No.Cにも光信号が飛び越して送光される場合がある。このような飛び越し送光を防ぐには、次の手順でパワー制御を行う。
【0053】
まず、飛び越し送光かどうかは、各赤外センサに割り当てられているIDで判明する。本例で、センサポールNo.Cは受光した光信号が、センサポールNo.Aから送光された光信号であることを認識した場合、センサポールNo.Bに対して、赤外センサNo.Aに対する送光パワー低下指示を光信号として送光する。それを受けたセンサポールNo.Bは、センサポールNo.Aに対して、パワー低下指示信号を送光する。これを受けて、センサポールNo.Aは、送光パワーを低下させる。但し、センサポールNo.Aから送光される光信号のパワーが、センサポールNo.Bで受光するレベルの閾値以下になるまでのパワー低下は行わない。
【0054】
以上の光軸調整と送光器の送光パワー制御、受光器の受光レベル自動調整を行った後に、本来の侵入警戒のための光信号送受信が可能になる。その光信号送受信の方式としては、本願出願人が開示した特許文献1及び2の技術を用いることができる。
【0055】
なお、本発明による送光器と受光器の光軸の調整は、定期的に、あるいは地震発生後等の必要時に行うことにより、現場に係員が赴かなくても、自動的に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、赤外線センサの光軸調整を、正確にかつ簡素な機構により行うことができる方法および装置として、不法侵入防止や安全管理のために使用される警戒システムに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施の形態に係る赤外線センサの光軸調整装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る赤外線センサの光軸調整装置を背面側から示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る赤外線センサの光軸調整装置の正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る赤外線センサの光軸調整装置の平面図である。
【図5】図3のA−A線より見た断面図である。
【図6】図3のB−B線より見た断面図である。
【図7】(a),(b),(c)は光軸調整装置によって光軸を動かしている状態を示す送光器の断面図である。
【図8】複数の赤外線送光器と赤外線受光器の対を6段設置したセンサポールの1台分を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は斜視図である。
【図9】本実施の形態の赤外線センサの設置例を示す概要図である。
【図10】センサポールの設置時の光軸調整方法を示すフローチャーである。
【図11】飛び越し送光の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0058】
1 ケース
1a 凸軸
2 第1可動フレーム
2a 穴
2b 凸軸
3 第2可動フレーム
3a,3b 凸軸
3c,3d ナット
3e,3f 固定ボルト穴
3g 穴
4 第1調整ネジ受け
5 第1調整ネジ
6 第2調整ネジ受け
7 第2調整ネジ
8 第1のナット
9 スプリング
10 第1の押圧駒
11 つまみ
12 第2のナット
13 スプリング
14 第2の押圧駒
15 つまみ
16 レンズ装着部
17 第3可動フレーム
17a,17b 穴
17c,17d 円弧状穴
17e 凸軸
17f ナット
17g 固定ボルト穴
18 固定ボルト
19 固定フレーム
19a 穴
19b 円弧状穴
20 固定ボルト
21 支持ブロック
21a 貫通穴
21b 突縁
22 第1光軸揺動手段
23 第2光軸揺動手段
24 赤外線送光器搭載基板
25 発光素子
26 端子
27 集束レンズ
28 絞りレンズ
30 第1固定台
31 第1モータ
32 第1ギヤ部
33 第1出力軸
34 第2固定台
35 第2モータ
36 第2ギヤ部
37 第2出力軸
101 センサポール(マスターセンサ)
102〜106 センサポール(スレーブセンサ)
S 赤外線送光器
R 赤外線受光器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つのセンサポール内に、赤外線信号を送光する送光器と、赤外線信号を受光する受光器とをそれぞれ少なくとも1組備え、前記センサポールを監視区域内に所定の距離を隔てて設置し、前記受光器が赤外線信号の遮光を検出することにより警報を発する赤外線監視システムにおいて、
前記送光器の光軸を、直交する2方向に所定角度微動させる光軸揺動手段を設け、
前記監視対象区域の複数の箇所に設置したセンサポールのうち、隣接したセンサポール同士で、送光器からの光信号が受光器で受光できる範囲に入るように前記送光器および前記受光器の光軸を手動で粗調整した後、次の(1)〜(4)のステップで各送光器の光軸を微調整することを特徴とする赤外線センサの光軸自動調整方法。
(1)特定のセンサポール(以下、「第1のセンサポール」という。)における光軸調整対象の送光器から、隣接したセンサポール(以下、「第2のセンサポール」という。)における受光器に対し、所定レベルの光信号を送光し、
(2)第2のセンサポールにおける受光器が前記光信号を受光したら、第2のセンサポールにおける送光器から、第1のセンサポールにおける受光器に、光軸微動指令信号を送光し、
(3)光軸微動指令信号を受光した第1のセンサポールにおける受光器は、前記光軸調整対象の送光器の光軸揺動手段に対して光軸を所定の微小角度ずつ微動させ、その微動角度毎に第2のセンサポールにおける受光器の受光量を計測する指令を出力し、
(4)第2のセンサポールにおける前記受光器の受光量が最大レベルとなったときの光軸の角度位置で前記光軸調整対象の送光器の角度を固定する。
【請求項2】
さらに、前記受光器の光軸を、直交する2方向に所定角度微動させる受光器用光軸揺動手段を設け、
次の(1)〜(4)のステップで各受光器の光軸を微調整することを特徴とする請求項1記載の赤外線センサの光軸自動調整方法。
(1)前記第1のセンサポールにおける送光器から、前記第2のセンサポールにおける光軸調整対象の受光器に対し、所定レベルの光信号を送光し、
(2)前記光軸調整対象の受光器が前記光信号を受光したら、制御手段は、当該光軸調整対象の受光器の受光器用光軸揺動手段に、光軸微動指令信号を出力し、
(3)光軸微動指令信号を受信した受光器用光軸揺動手段は、前記光軸調整対象の受光器の光軸を所定の微小角度ずつ微動させ、その微動角度毎に当該光軸調整対象の受光器の受光量を計測する指令を出力し、
(4)前記光軸調整対象の受光器の受光量が最大レベルとなったときの光軸の角度位置で前記光軸調整対象の受光器の角度を固定する。
【請求項3】
前記光軸の微調整後、受光器の受光レベルを監視しながら、所定の受光レベルとなるように送光器の光信号のパワーを下げることを特徴とする請求項1または2記載の赤外線センサの光軸自動調整方法。
【請求項4】
送光器から送光する光信号にセンサポールごとのID番号を付加し、あるセンサポールの受光器で受光した光信号のID番号が、受光すべき正規のセンサポールの送光器からの光信号でないときは、その光信号を送光したセンサポールの送光器の送光パワーを低減させることを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載の赤外線センサの光軸自動調整方法。
【請求項5】
1つのセンサポール内に、赤外線信号を送光する送光器と、赤外線信号を受光する受光器とをそれぞれ少なくとも1組備え、前記センサポールを監視区域内に所定の距離を隔てて設置し、前記受光器が赤外線信号の遮光を検出することにより警報を発する赤外線監視システムにおいて、
前記送光器の光軸を、直交する2方向に所定角度微動させる光軸揺動手段を設け、
前記監視対象区域の複数の箇所に設置したセンサポールのうち、隣接したセンサポール同士で、送光器からの光信号が受光器で受光できる範囲に入るように前記送光器および前記受光器の光軸を手動で粗調整した後の各送光器の光軸の微調整を行うための、次の(1)〜(4)の手段を含む赤外線センサの光軸自動調整システム。
(1)特定のセンサポール(以下、「第1のセンサポール」という。)における光軸調整対象の送光器から、隣接したセンサポール(以下、「第2のセンサポール」という。)における受光器に対し、所定レベルの光信号を送光する手段と、
(2)第2のセンサポールにおける受光器が前記光信号を受光したら、第2のセンサポールにおける送光器から、第1のセンサポールにおける受光器に、光軸微動指令信号を送光する手段と、
(3)光軸微動指令信号を受光した第1のセンサポールにおける受光器は、前記光軸調整対象の送光器の光軸揺動手段に対して光軸を所定の微小角度ずつ微動させ、その微動角度毎に第2のセンサポールにおける受光器の受光量を計測する指令を出力する手段と、
(4)第2のセンサポールにおける前記受光器の受光量が最大レベルとなったときの光軸の角度位置で前記光軸調整対象の送光器の角度を固定する手段。
【請求項6】
赤外線送光器を取り付けたケースと、
前記ケースを、前記赤外線送光器の光軸に対して略直交する第1の軸回りに、回転自在に支持する第1可動フレームと、
前記第1可動フレームを、前記赤外線送光器の光軸および前記第1の軸の双方に対して略直交する第2の軸回りに、回転自在に支持する第2可動フレームとを有し、
前記ケースにおける前記第2の軸近傍に、前記第2の軸の軸方向に長い長穴を有する第1調整ネジ受けを形成するとともに、前記第1可動フレームに、中途部が前記第1調整ネジ受けの長穴を貫通する第1調整ネジを回転自在に支持し、
前記第1可動フレームにおける前記第1の軸近傍に、前記第1の軸の軸方向に長い長穴を有する第2調整ネジ受けを形成するとともに、前記第2可動フレームに、中途部が前記第2調整ネジ受けの長穴を貫通する第2調整ネジを回転自在に支持し、
前記第1調整ネジに、当該第1調整ネジを回転させることにより第1調整ネジの長手方向に移動する第1のナットを螺合するとともに、前記第1のナットに対して前記第1調整ネジ受けを押圧手段により押し付ける第1の押圧駒を設け、
前記第2調整ネジに、当該第2調整ネジを回転させることにより第2調整ネジの長手方向に移動する第2のナットを螺合するとともに、前記第2のナットに対して前記第2調整ネジ受けを押圧手段により押し付ける第2の押圧駒を設け、
前記第1調整ネジおよび第2調整ネジは、自動操作用の回転機構と結合されている
ことを特徴とする赤外線センサの光軸調整装置。
【請求項7】
前記ケースの前方に、前記赤外線送光器からの赤外線の光束を収束させるレンズを、焦点距離調整可能に設けた請求項6記載の赤外線センサの光軸調整装置。
【請求項8】
前記第2可動フレームを俯仰方向に所定角度回動および固定可能な第3可動フレームと、前記第3可動フレームを水平方向に揺動および固定可能に支持する固定フレームとからなる角度粗調整機構を設けた請求項6または7に記載の赤外線センサの光軸調整装置。
【請求項9】
前記固定フレームは、縦方向に複数段積み重ね可能な支持ブロックに取り付けられている請求項8記載の赤外線センサの光軸調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−87240(P2009−87240A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−258959(P2007−258959)
【出願日】平成19年10月2日(2007.10.2)
【出願人】(390018337)オーテック電子株式会社 (3)
【Fターム(参考)】