説明

赤外線リフロー温度制御装置

【課題】より簡単な構成で、回路基板を均一に加熱することが可能になると共に、実装後(はんだ付け処理後)の電子部品の信頼性を向上させる。
【解決手段】赤外線リフロー温度制御装置30は、電子部品14〜20が載置された回路基板12を有するワーク10を基に取られ、且つ赤外線34を透過可能な赤外線透過部材24と、回路基板12に赤外線透過部材24を被せた状態で、赤外線リフロー装置32から赤外線透過部材24を介して回路基板12に赤外線34を照射する場合に、電子部品14〜20の加熱量を調整するために赤外線透過部材24に形成された着色部26、28とから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表面に回路パターンが形成された回路基板にはんだ及び電子部品を載置した状態で、赤外線リフロー装置から前記回路基板に赤外線を照射してはんだ付け処理を行う際に用いられる赤外線リフロー温度制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、回路基板に形成された回路パターンにはんだ(はんだペースト)及び電子部品を載置した後に、赤外線リフロー装置から前記回路基板に赤外線を照射して該はんだを加熱溶融することで、前記回路基板に対するはんだ付け処理(赤外線リフロー)を行うことが知られている。
【0003】
ところで、電子部品は、サイズや構成物質(材質)の違いにより電子部品毎に熱容量が異なる。また、電子部品毎に、赤外線を吸収しやすい色、あるいは、赤外線を反射しやすい色が表面に塗装されている場合がある。さらに、回路基板上では、電子部品の実装密度が局所的に異なる場合もある。
【0004】
このような状態で、回路基板に赤外線を照射すると、はんだ及び電子部品毎に加熱量にばらつきが生じて、前記回路基板の温度分布に高低差が発生し、この結果、前記はんだの溶融速度に速度差が生じると共に、特定の電子部品(熱容量の小さな電子部品、赤外線を吸収しやすい色で表面が塗装された電子部品、又は、実装密度が高い箇所に配置された電子部品)が過熱状態になるおそれがある。
【0005】
そこで、特許文献1には、近赤外線ヒータと回路基板との間に温度調整マスクを配置し、該温度調整マスクに形成された孔の大小により、前記近赤外線ヒータから前記温度調整マスクを介して前記回路基板に照射される赤外線の量を制御することで前記回路基板の温度分布の均一化を図ることが提案されている。
【0006】
また、特許文献2には、回路基板を覆うように赤外線遮蔽装置を配置し、赤外線の直射を防止したい電子部品の上方の箇所は、高密度のメッシュとするか、あるいは、遮蔽厚寸法を大きくし、一方で、赤外線を透過したい箇所は、低密度のメッシュとするか、あるいは、遮蔽厚寸法を小さくして、赤外線の透過量を制御することが提案されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭64−27794号公報
【特許文献2】特開2003−25062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1及び2の技術では、電子部品のサイズや回路基板での電子部品の配置状態等に応じて、温度調整マスクの孔の大きさや、赤外線遮蔽装置におけるメッシュの密度又は遮蔽厚寸法を調整する必要があるので、これらの赤外線リフロー温度制御装置の成形が煩雑となる。
【0009】
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、より簡単な構成で、回路基板を均一に加熱することが可能になると共に、実装後(はんだ付け処理後)の電子部品の信頼性を向上させることができる赤外線リフロー温度制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、表面に回路パターンが形成された回路基板にはんだ及び電子部品を載置した状態で、赤外線リフロー装置から前記回路基板に赤外線を照射してはんだ付け処理を行う際に用いられる赤外線リフロー温度制御装置において、
前記はんだ及び前記電子部品が載置された前記回路基板を基に取られ且つ前記赤外線を透過可能な赤外線透過部材と、
当該回路基板上に前記赤外線透過部材を被せた状態で前記赤外線リフロー装置から前記赤外線透過部材を介して前記回路基板に赤外線を照射する場合に、前記電子部品の加熱量を調整するために前記赤外線透過部材に形成された着色部とを有することを特徴としている。
【0011】
この発明によれば、前記電子部品の熱容量の違いや、構成物質(材質)の違いや、表面に塗装された色の違いに応じて前記着色部を設けるだけで、前記赤外線リフロー装置から前記赤外線透過部材を介して前記回路基板に前記赤外線を照射した際に、前記着色部に近接する前記電子部品の加熱量が調整されるので、前記はんだ及び前記電子部品が載置された前記回路基板の温度分布を容易に均一化することができる。従って、この発明では、より簡単な構成で、前記回路基板を均一に加熱することが可能になると共に、実装後(はんだ付け処理後)の前記電子部品の信頼性を向上させることができる。
【0012】
また、前記はんだ及び前記電子部品が載置された前記回路基板に対して予め前記赤外線透過部材を型として取ることにより、該赤外線透過部材は、前記回路基板、並びに、該回路基板に載置された前記はんだ及び前記電子部品に合わさる形状となる。これにより、前記赤外線の照射の際に前記回路基板上に前記赤外線透過部材を容易に設置することが可能になると共に、前記赤外線の照射時における前記回路基板の温度分布を正確に制御することができる。
【0013】
ここで、前記着色部は、前記赤外線を吸収する塗料を前記赤外線透過部材に塗布することにより形成されるか、あるいは、前記赤外線を反射する塗料を前記赤外線透過部材に塗布することにより形成される。これにより、前記電子部品の加熱量を容易に制御することができる。具体的に、前記赤外線透過部材のうち、熱容量の大きな電子部品に対向する箇所に、前記赤外線を吸収しやすい黒色塗料を塗布し、一方で、熱容量の小さい電子部品に対向する箇所に、前記赤外線を反射しやすい白色塗料を塗布すれば、前記回路基板における温度分布の均一化を容易に且つ効率よく実現することができる。なお、前記熱容量の大きな電子部品とは、サイズが比較的大きな樹脂モールドされた半導体素子(FETや電力用半導体素子)等であり、前記熱容量の小さな電子部品とは、サイズが比較的小さいチップコンデンサやチップ抵抗器等である。
【0014】
この場合、前記赤外線透過部材は、セレン化亜鉛、石英ガラス、ポリスチレン、ポリエチレン又はパラフィンのような前記赤外線を透過可能な材質からなる。
【0015】
さらに、前記電子部品の熱容量が局部的に異なる場合に、前記赤外線透過部材における前記局部的に熱容量が異なる部分に対応する箇所に前記着色部を形成すると、前記回路基板における温度分布の均一化を効率よく実現することができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、電子部品の熱容量の違いや、構成物質(材質)の違いや、表面に塗装された色の違いに応じて着色部を設けるだけで、赤外線リフロー装置から赤外線透過部材を介して回路基板に赤外線を照射した際に、前記着色部に近接する電子部品の加熱量が調整されるので、はんだ及び前記電子部品が載置された前記回路基板の温度分布を容易に均一化することができる。従って、この発明では、より簡単な構成で、前記回路基板を均一に加熱することが可能になると共に、実装後(はんだ付け処理後)の前記電子部品の信頼性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
この発明の一実施形態に係る赤外線リフロー温度制御装置30について、図1A〜図3Cを参照しながら説明する。
【0018】
図1A〜図1Eに模式的に示すように、赤外線リフロー温度制御装置30は、複数の電子部品14〜20が載置された回路基板12(を有するワーク10)を基に取られ、且つ赤外線34を透過可能な赤外線透過部材24と、該回路基板12に赤外線透過部材24を被せた状態で、赤外線リフロー装置32から赤外線透過部材24を介して回路基板12に赤外線34を照射する場合に、電子部品14〜20の加熱量を調整するために赤外線透過部材24に形成された着色部26、28とから構成される。なお、図1A〜図1Eでは、はんだペーストの図示を省略している。
【0019】
この場合、赤外線透過部材24は、赤外線34を透過可能なセレン化亜鉛、石英ガラス、ポリスチレン、ポリエチレン又はパラフィンからなり、回路基板12に複数の電子部品14〜20が載置された状態で上方から上記の材料22(液状のセレン化亜鉛、石英ガラス、ポリスチレン、ポリエチレン又はパラフィン)を流し込み、この材料22を硬化させることにより型として成形される(図1B及び図1C参照)。
【0020】
また、着色部26、28は、赤外線34を吸収する塗料を赤外線透過部材24に塗布することにより形成されるか、あるいは、赤外線34を反射する塗料を赤外線透過部材24に塗布することにより形成される。具体的に、赤外線透過部材24のうち、熱容量が大きく且つ比較的大きなサイズの電子部品14に対向する箇所に、赤外線34を吸収しやすい黒色塗料を塗布することにより着色部26を形成し、一方で、熱容量が小さく且つ比較的小さなサイズの電子部品16、18に対向する箇所に、赤外線34を反射しやすい白色塗料を塗布することにより着色部28を形成する。
【0021】
この場合、前記熱容量が大きく且つ比較的大きさサイズの電子部品14とは、樹脂モールドされた半導体素子(FETや電力用半導体素子)や電解コンデンサ等であり、一方で、前記熱容量が小さく且つ比較的小さなサイズの電子部品16、18とは、チップコンデンサやチップ抵抗器等である。
【0022】
ここで、図1Eに示すように、各電子部品14〜20が載置された回路基板12に、着色部26、28が形成された赤外線透過部材24を被せた状態で、赤外線リフロー装置32から赤外線透過部材24を介して回路基板12に赤外線34を照射すると、赤外線透過部材24のうち、(1)着色部26、28が形成されていない箇所は、赤外線34が透過するので、回路基板12における赤外線34の照射箇所が加熱され、(2)着色部26は赤外線34を吸収するので、電子部品14の加熱量は、前記照射箇所の加熱量よりも大きくなり、(3)着色部28は赤外線34を反射するので、電子部品16、18の加熱量は、前記照射箇所及び電子部品14の加熱量よりも小さくなる。これにより、回路基板12(ワーク10)全体として温度分布が均一化され、赤外線34の照射に起因した図示しないはんだペーストの加熱溶融によって、回路基板12に対するはんだ付け処理(赤外線リフロー)が行われる。
【0023】
従って、この実施形態によれば、電子部品14〜20の熱容量の違いや、構成物質(材質)の違いや、表面に塗装された色の違いに応じて着色部26、28を設けるだけで、赤外線リフロー装置32から赤外線透過部材24を介して回路基板12に赤外線34を照射した際に、着色部26、28に近接する電子部品14〜20の加熱量が調整されるので、はんだペースト及び電子部品14〜20が載置された回路基板12の温度分布を容易に均一化することができる。これにより、この実施形態では、より簡単な構成で、回路基板12を均一に加熱することが可能になると共に、実装後(はんだ付け処理後)の電子部品14〜20の信頼性を向上することができる。
【0024】
また、はんだペースト及び電子部品14〜20が載置された回路基板12に対して予め赤外線透過部材24を型として取ることにより、該赤外線透過部材24は、回路基板12、並びに、該回路基板12に載置されたはんだペースト及び電子部品14〜20に合わさる形状となる。これにより、回路基板12上に赤外線透過部材24を容易に設置することが可能になると共に、赤外線34の照射時における回路基板12の温度分布を正確に制御することができる。
【0025】
ここで、着色部26は、赤外線34を吸収する黒色塗料を赤外線透過部材24に塗布することにより形成され、一方で、着色部28は、赤外線34を反射する白色塗料を赤外線透過部材24に塗布することにより形成されるので、電子部品14〜18の加熱量を容易に制御することができる。これにより、回路基板12における温度分布の均一化を容易に且つ効率よく実現することができる。
【0026】
図2A〜図2Dは、この実施形態に係る赤外線リフロー温度制御装置30の変形例を示しており、電子部品14が円柱状の電解コンデンサ35である場合を示している。
【0027】
図2Aに示すように、電解コンデンサ35(電子部品14)は、他の電子部品16〜20と比較してもサイズが大きく且つ熱容量が大きい(図1A〜図1E参照)。また、電子部品14の台座部分としての端子部36は、表面が黒色の樹脂で覆われているので、赤外線34が照射されたときには、該赤外線34を吸収して加熱されやすい。従って、この電子部品14は、電解コンデンサ35の加熱量が小さく(熱容量が大きく)、一方で、端子部36の加熱量が大きい(熱容量が小さい)ので、局部的に熱容量が異なる。
【0028】
そこで、この実施形態では、図2Bに示すように、黒色の樹脂からなるキャップ38(天板を有する筒状の赤外線透過部材24)を電解コンデンサ35に被せることにより、赤外線34の照射時に、該電解コンデンサ35が加熱されやすいように制御する。あるいは、このキャップ38を電解コンデンサ35に被せて赤外線34を照射した際に、該電解コンデンサ35が過熱状態になることが予想される場合には、図2Cに示すように、電解コンデンサ35の一部分(側部)のみ囲繞する囲繞部材40(筒状の赤外線透過部材24)とし、この一部分のみ加熱されやすいようにしてもよい。
【0029】
また、上記の変形例では、電解コンデンサ35を加熱しやすくする対策について説明したが、赤外線34を照射した際に、電解コンデンサ35が最初から過熱状態になることが予想される場合には、図2Dに示すように、白色の樹脂からなるキャップ42(天板を有する赤外線透過部材24)を電解コンデンサ35に被せて加熱量を抑制することも可能である。
【0030】
このように、この実施形態に係る赤外線リフロー温度制御装置30の変形例では、電子部品14の熱容量が局部的に異なる場合に、局部的に熱容量が異なる部分に対応する箇所に着色部としてのキャップ38、42や囲繞部材40を配置することにより、回路基板12における温度分布の均一化を効率よく実現することができる。
【0031】
図3Aは、この実施形態に係る赤外線リフロー温度制御装置30が適用される回路基板12(ワーク10)の平面図であり、図3B及び図3Cは、赤外線リフロー温度制御装置30の平面図であり、図1A〜図1Dの回路基板12及び赤外線リフロー温度制御装置30をより具体的に図示したものである。
【0032】
図3Aにおいて、回路基板12上には、複数の電子部品14〜20が載置されている。なお、電子部品14は端子部36を有し、電子部品16〜20は、端子44〜48をそれぞれ有する。
【0033】
図3B及び図3Cに示すように、赤外線リフロー温度制御装置30の赤外線透過部材24は、電子部品14〜20、端子部36及び端子44〜48の形状を考慮して成形されている。すなわち、赤外線透過部材24には、平面視で、電子部品14及び端子部36を覆う被覆部50と、電子部品16及び端子44を覆う被覆部52と、電子部品18及び端子46を覆う被覆部54と、電子部品20及び端子48を覆う被覆部56とが、それぞれ形成されている。
【0034】
そして、図3Bの場合には、赤外線34(図1E参照)を回路基板12に照射した際の過熱状態を抑制するために、各電子部品14〜20に対応する各被覆部50〜56の略中央部に白色塗料が塗布された着色部60〜66がそれぞれ形成されている。この場合、例えば、電子部品18内の半導体素子の箇所に応じて着色部64を設けることにより、赤外線34の照射による前記半導体素子の過熱状態の発生を回避することができる。すなわち、前記半導体素子を樹脂モールドすることにより電子部品18が形成される場合に、樹脂が黒色であれば、赤外線34を吸収して熱せられやすくなるので、少なくとも、前記半導体素子の箇所に応じて着色部64を設けることが望ましい。また、電子部品18を全体的に覆うように、各被覆部54に対し白色塗料を塗布して着色部64を形成すれば、過熱状態の発生を効果的に抑制することができる。
【0035】
一方、図3Cの場合には、赤外線34(図1E参照)を回路基板12に照射した際に、熱容量の大きな電子部品14の加熱量を大きくすると共に、熱容量の小さな電子部品16、20の過熱状態を抑制するために、各電子部品14に対応する各被覆部50の略中央部に黒色塗料が塗布された着色部68が形成され、一方で、各電子部品16、20に対応する各被覆部52、56の略中央部に白色塗料が塗布された着色部62、66が形成されている。なお、図3Cでは、電子部品18に対応する被覆部54に着色部64は形成されていない。すなわち、電子部品18は、電子部品14及び電子部品16、20と比較しても、中間サイズの電子部品であるので、着色部を設けない方が、回路基板12全体の温度分布の均一化を図ることができるためである。
【0036】
図3B及び図3Cの場合においても、電子部品14〜20のサイズや熱容量の大きさに応じて、赤外線透過部材24の各被覆部50〜56に着色部60〜68をそれぞれ設けることにより、赤外線34の照射時における回路基板12全体の温度分布の均一化を容易に図ることができるので、上述した各効果が容易に得られる。
【0037】
上述したように、図3B及び図3Cでは、各被覆部50〜56に着色部60〜68を設ける場合について説明したが、例えば、電子部品14が電解コンデンサ35である場合には、該電解コンデンサ35の側部に黒色塗料の着色部を設け、あるいは、前述の囲繞部材40を配置してもよい。また、赤外線34を吸収する着色部については、上述した黒色塗料や、黒色の樹脂のキャップ38及び囲繞部材40以外にも、該赤外線34を吸収できる材料(例えば、カーボン)を赤外線透過部材24の所定箇所に塗布することにより形成してもよい。
【0038】
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1Aは、回路基板を含むワークの断面図であり、図1Bは、回路基板を樹脂で覆った断面図であり、図1Cは、回路基板から取られた赤外線透過部材の断面図であり、図1Dは、赤外線透過部材に着色部を形成したときの断面図であり、図1Eは、回路基板に赤外線透過部材を被せた状態で赤外線を照射したときの断面図である。
【図2】図2Aは、電解コンデンサに赤外線を照射したときの斜視図であり、図2Bは、電解コンデンサにキャップを被せたときの斜視図であり、図2Cは、電解コンデンサに囲繞部材を配置したときの斜視図であり、図2Dは、電解コンデンサにキャップを被せたときの斜視図である。
【図3】図3Aは、回路基板の平面図であり、図3B及び図3Cは、回路基板に赤外線透過部材を被せたときの平面図である。
【符号の説明】
【0040】
10…ワーク 12…回路基板
14〜20…電子部品 22…材料
24…赤外線透過部材 26、28、60〜68…着色部
30…赤外線リフロー温度制御装置 32…赤外線リフロー装置
34…赤外線 35…電解コンデンサ
36…端子部 38、42…キャップ
40…囲繞部材 44〜48…端子
50〜56…被覆部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に回路パターンが形成された回路基板にはんだ及び電子部品を載置した状態で、赤外線リフロー装置から前記回路基板に赤外線を照射してはんだ付け処理を行う際に用いられる赤外線リフロー温度制御装置において、
前記はんだ及び前記電子部品が載置された前記回路基板を基に取られ、且つ前記赤外線を透過可能な赤外線透過部材と、
当該回路基板上に前記赤外線透過部材を被せた状態で、前記赤外線リフロー装置から前記赤外線透過部材を介して前記回路基板に赤外線を照射する場合に、前記電子部品の加熱量を調整するために前記赤外線透過部材に形成された着色部と、
を有する
ことを特徴とする赤外線リフロー温度制御装置。
【請求項2】
請求項1記載の赤外線リフロー温度制御装置において、
前記着色部は、前記赤外線を吸収する塗料を前記赤外線透過部材に塗布することにより形成されるか、あるいは、前記赤外線を反射する塗料を前記赤外線透過部材に塗布することにより形成される
ことを特徴とする赤外線リフロー温度制御装置。
【請求項3】
請求項2記載の赤外線リフロー温度制御装置において、
前記赤外線透過部材は、セレン化亜鉛、石英ガラス、ポリスチレン、ポリエチレン又はパラフィンからなる
ことを特徴とする赤外線リフロー温度制御装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線リフロー温度制御装置において、
前記電子部品の熱容量が局部的に異なる場合に、前記着色部は、前記赤外線透過部材における前記局部的に熱容量が異なる部分に対応する箇所に形成される
ことを特徴とする赤外線リフロー温度制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−290152(P2009−290152A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144135(P2008−144135)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】