説明

赤色光蛍光材料およびその製造方法、ならびに白色光蛍光装置

【課題】第1光線により励起されて赤色光を放射するのに適した赤色発光蛍光材料の提供。
【解決手段】化学式(1)の特徴を有する赤色発光蛍光材料である。A323(MO48:Eu3+………………(1)(Aは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)または銀(Ag)を示す。Bは、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)またはバリウム(Ba)を示す。Cは、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)またはランタン(La)を示す。Mは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはモリブデンとタングステンの組合せを示す。)該赤色発光蛍光材料は、輝度が高く、色純度が良い。また、赤色発光蛍光材料の成分は酸化物であるため、化学的安定性が良く、寿命が長いという利点を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤色発光蛍光材料およびその製造方法、ならびに赤色発光蛍光材料を使用した白色光蛍光装置に関するものであり、特に、色純度が高く、輝度が高く、化学的安定性の良い赤色発光蛍光材料、および上述した赤色発光蛍光材料の製造方法、ならびに赤色発光蛍光材料を使用した白色光蛍光装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、グリーンテクノロジーの繁栄により、省エネルギー、小型、低電圧駆動および水銀フリー等の利点を有する白色光発光ダイオード(白色LED)が、平面ディスプレイのバックライトモジュールや一般照明に幅広く使用されている。白色LEDの発光性能を高めるためには、発光材料の研究が重要な役割を演じる。そして、多くの新しい蛍光材料が次々に提供されている。
【0003】
米国特許第5,998,925号が開示する白色光発光装置は、主に、セシウムがドープされたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(yttrium aluminium garnet, YAG)蛍光粉(Y3Al512:Ce3+、YAG:Ce)を用いて青色LEDから放出された青色光を黄色光に変換し、青色光と黄色光を混合することによって白色光を生成する。しかしながら、青色LEDおよびセシウムがドープされたYAG蛍光粉によって生成された白色光は、色温度が高くなるという問題を常に抱えている。特に、操作電流を上げた時、色温度が高い問題はますます深刻になる。さらに、このような方法で生成された白色光は、光スペクトルが赤色波長の成分を含んでいないため、白色光の演色評価数(color render index, CRI)は約80しかなく、上記の白色発光装置を使った照明用光源には演色性が不十分な問題が生じる。その結果、例えば、上述した白色光によって照射された物体には、弱い橙色が現れる。
【0004】
これらの問題は、白色光の光スペクトルに赤色波長の成分を追加することによって解決することができる。米国特許第6,580,097号では、赤色発光蛍光材料および緑色発光蛍光材料の両方を含んだ二重蛍光体合成システムを取り入れた青色LEDを用いて、白色光を生成する。二重蛍光体合成システムは、硫黄(Y22S:Eu3+、Bi3+;SrS:Eu2+;SrY24:Eu2、またはCaLa24:Ce3+)を含んだ赤色発光蛍光粉および希土類イオンがドープされた緑色発光蛍光材料を含んでおり、上述した二重蛍光体合成システムを取り入れた青色LEDによって生成された白色光は、より優れた演色性を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,998,925号
【0006】
【特許文献2】米国特許第6,580,097号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した青色LEDおよび二重蛍光体合成システムを使用することによって、色温度や演色性の問題を生じさせずに白色光を生成することができるが、使用する蛍光粉の成分には空気中の湿気に反応しやすい硫化物が含まれており、結果的に二重蛍光体合成システムの化学的安定性が乏しくなる。また、紫外線を長時間照射した場合には、二重蛍光体合成システムが崩壊して寿命が短くなる可能性がある。さらに、硫化物の熱安定性が乏しいため、硫化物を主成分とする蛍光粉を応用する場合には、多くの制限を受ける。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、輝度が強く、色純度の高い光を提供することのできる赤色発光蛍光材料を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、また、低い焼結温度で化学的安定性の良い赤色発光蛍光材料を得ることのできる赤色発光蛍光材料の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
本発明は、さらに、上述した赤色発光蛍光材料を使用した、寿命が長く、演色性の良い白色光発光装置を提供することを目的とする。
【0011】
本発明は、第1光線により励起されて赤色光を放射するのに適した赤色発光蛍光材料を提供する。この赤色発光蛍光材料は、以下の特徴を有する。赤色発光蛍光材料の化学式は、次の通りである:
323(Mo48:Eu3+ ………………(1)
化学式(1)において、Aは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)または銀(Ag)を示す。Bは、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)またはバリウム(Ba)を示す。Cは、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)またはランタン(La)を示す。Mは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはモリブデンとタングステンの組合せ(Mox(1-x))を示す。
【0012】
本発明の1つの実施形態において、第1光線の波長範囲は、360nm〜550nmの間である。
【0013】
本発明の1つの実施形態において、第1光線の波長範囲は、近紫外光の波長範囲が394±10nm、青色光の波長範囲が465±10nm、または黄緑色光の波長範囲が535±10nmである。
【0014】
本発明の1つの実施形態において、赤色光の波長は、614nmである。
【0015】
本発明の1つの実施形態において、Mがモリブデンとタングステンの組合せ(Mox(1-x))を示す時、xはモル分率であり、xは0〜1の間である。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、赤色光の色座標は、(0.66、0.33)である。
【0017】
本発明の1つの実施形態において、赤色光の相対輝度は、1.5〜1.8(cd/m2)である。
【0018】
本発明の1つの実施形態において、赤色発光蛍光材料は、白色光発光ダイオードに使用するのに適している。
【0019】
本発明は、また、赤色発光蛍光材料の製造方法を提供する。赤色発光蛍光材料の製造方法は、以下のステップを含む。まず、化学剤量により混合物を提供する。この混合物は、三酸化モリブデン、三酸化タングステンまたは三酸化モリブデンと三酸化タングステンの組合せのいずれかと、金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、三価金属酸化物および希土酸化物を含む。それから、混合物を混合および研磨する。その後、混合および研磨した後の混合物を焼結して、赤色発光蛍光材料を形成する。
【0020】
本発明の1つの実施形態において、赤色発光蛍光材料の製造方法は、さらに、ハロゲン化されたアンモニウム塩を溶剤として提供することを含む。このハロゲン化されたアンモニウム塩の重量パーセントは10wt%である。
【0021】
本発明の1つの実施形態において、上述した混合物を混合および研磨する時間は、30分である。
【0022】
本発明の1つの実施形態において、混合物の焼結温度は、600℃〜800℃である。
【0023】
本発明の1つの実施形態において、混合物の焼結時間は、6〜10時間の間である。
【0024】
本発明の1つの実施形態において、赤色発光蛍光材料は、次の化学式(1)を有する:
323(Mo48:Eu3+ ………………(1)
ここで、Aは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)または銀(Ag)を示す。Bは、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)またはバリウム(Ba)を示す。Cは、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)またはランタン(La)を示す。Mは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはモリブデンとタングステンの組合せ(Mox(1-x))を示す。
【0025】
本発明の1つの実施形態において、赤色発光蛍光材料の製造方法は、さらに、赤色発光蛍光材料の物理および化学特性を鑑定する特性鑑定ステップを含む。
【0026】
本発明の1つの実施形態において、特性鑑定ステップは、X線回折分析、フォトルミネセンス(photoluminescence, PL)分光分析、色度座標分析、または紫外光−可視光反射スペクトル分析を含む。
【0027】
本発明は、さらに、第1光線を放射する発光ダイオードチップおよびフォトルミネセンス蛍光体を含む白色光発光装置を提供する。フォトルミネセンス蛍光体は、少なくとも上述した赤色発光蛍光材料を含む。フォトルミネセンス蛍光体は、第1光線により励起されて第2光線を放射し、第1光線と第2光線を混合して白色光にする。
【0028】
本発明の1つの実施形態において、第1光線の波長範囲は、360nm〜550nmの間である。
【0029】
本発明の1つの実施形態において、第1光線の波長範囲は、近紫外光の波長範囲が394±10nm、青色光の波長範囲が465±10nm、または黄緑色光の波長範囲が535±10nmである。
【0030】
本発明の1つの実施形態において、フォトルミネセンス蛍光体は、さらに、黄色発光蛍光材料、青色発光蛍光材料または緑色発光蛍光材料を含み、赤色発光蛍光材料は、黄色発光蛍光材料、青色発光蛍光材料、緑色発光蛍光材料およびその組合せを配合して用いるのに適する。
【発明の効果】
【0031】
本発明の赤色発光蛍光材料は新しい化学構造を採用しているため、色純度が高く、輝度の強い赤色光を提供することができる。特に、本発明の赤色発光蛍光材料の製造方法では、赤色発光蛍光材料の成分は酸化物で、化学的安定性の乏しい硫化物は含まれていないため、赤色発光蛍光材料の化学的安定性が良い。また、焼結温度が低いため、エネルギー消費も少ない。さらに、本発明の白色光発光装置は上記の赤色発光蛍光材料を使用するため、演色性が良く、寿命の長い白色光を提供することができる。
【0032】
本発明の上記及び他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る赤色発光蛍光材料の製造方法を示す概略的フローチャートである。
【図2】本発明の実施形態に係る赤色発光蛍光材料の励起光スペクトルを示す図であり、励起光スペクトルは実施形態1〜5に対応する。
【図3】本発明の実施形態に係る赤色発光蛍光材料の色度座標を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る白色光発光装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照してさらに詳細に説明する。各図面および関連説明において、同一または類似する構成要素には同一の参照番号を使用する。
【0035】
本発明は、独特な化学結晶構造を有し、色純度が高く、輝度の高い赤色光を生成することのできる新しい赤色発光蛍光材料を提供する。さらに、先行技術の演色性が不十分な問題を解決するため、新しい赤色発光蛍光材料は硫化物を含まない構造を有しており、最終的には化学的安定性が乏しい問題を解決することができる。赤色発光蛍光材料およびその製造方法、ならびに赤色発光蛍光材料を使用した白色光発光装置について、以下に説明する。
【0036】
(赤色発光蛍光材料)
本発明の赤色発光蛍光材料は、第1光線により励起されて赤色光を放射するのに適する。赤色発光蛍光材料は、化学式(1)を有する。
323(MO48:Eu3+ ………………(1)
ここで、Aは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)または銀(Ag)を示す。Bは、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)またはバリウム(Ba)を示す。Cは、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)またはランタン(La)を示す。Mは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはモリブデンとタングステンの組合せ(Mox(1-x))を示す。
【0037】
注意すべきこととして、Mがモリブデンとタングステンの組合せ(Mox(1-x))を示す時、xはモル分率であり、xは0〜1の間である。第1光線の波長の範囲は、350nm〜550nmの間である。つまり、赤色発光蛍光材料は、紫外光〜青色光の周波帯および黄緑色の周波帯を有する第1光線によって励起されて赤色光を放射するのに非常に適している。
【0038】
化学式(1)において、A323(MO48は赤色発光蛍光材料の主体構造であり、Eu3+は赤色発光蛍光材料の主体構造がドープされた三価ユーロピウムイオンである。赤色発光蛍光材料は、主に、上述した金属原子A、アルカリ土類金属原子Bおよび希土類金属原子Cによって形成された8つの共有結合を有する特殊なMO4結晶構造であり、特殊なMO4結晶構造の三価ユーロピウムイオンがドープされることによって、第1光線のエネルギーを吸収し、赤色光を放射する。
【0039】
赤色発光蛍光材料は、特定の波長を有する光を吸収するのに優れている。好ましい3つの吸収波長は、近紫外光の波長範囲が394±10nm、青色光の波長範囲が465±10nm、または黄緑色光の波長範囲が535±10nmである。特定の波長を有する光のエネルギーを吸収した後、赤色発光蛍光材料は赤色光の形式で吸収したエネルギーを解放する。この赤色光の波長は、例えば、614nmである。
【0040】
赤色発光蛍光材料によって放射された赤色光は、NTSC色座標が(0.66、0.33)に位置する色純度を有する。つまり、赤色光の色純度は、飽和赤色に近い(図3に示す)。さらに、赤色光の相対輝度は、1.5〜1.8(cd/m2)である(表1に示す)。
【0041】
赤色発光蛍光材料は、輝度が高く、色純度の良い赤色光を提供することができるため、白色LEDに応用するのに非常に適している。
【0042】
(赤色発光蛍光材料の製造方法)
図1は、本発明の実施形態に係る赤色発光蛍光材料の製造方法を示す概略的フローチャートである。図1を参照すると、まず、ステップS1において、化学剤量により混合物を提供する。この混合物は、三酸化モリブデン、三酸化タングステンまたは三酸化モリブデンと三酸化タングステンの組合せのいずれかと、金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、三価金属酸化物および希土酸化物を含む。
【0043】
さらに詳しく説明すると、上述した赤色発光蛍光材料の製造方法では、上記の化学式(1)で示されるモル分率(mole fraction)によって、赤色発光蛍光材料の全ての成分の組成比例を設定することができ、金属炭酸塩は、例えば、炭酸リチウム(Li2CO3)であり、アルカリ土類金属炭酸塩は、例えば、炭酸バリウム(BaCO3)であり、三価金属酸化物は、例えば、酸化ユーロピウム(Eu23)であり、希土酸化物は、例えば、酸化ガドリニウム(Gd23)である。
【0044】
次に、ステップS2において、上記の混合物を混合し、それらを研磨する。混合物をより均一に混合するために、ステップS2において、混合および研磨を行う時間は、約30分必要である。
【0045】
さらに、ステップS3において、混合および研磨した後の混合物を焼結して、赤色発光蛍光材料を形成する。焼結の手順は、例えば、均一に混合して研磨した上記の混合物を酸化アルミニウムの坩堝に入れ、それから、混合物を入れた酸化アルミニウムの坩堝を高温炉の中に入れて、600℃〜800℃の間の温度で約6〜10時間焼結を行う。最終的に、赤色発光蛍光材料を得ることができる。
【0046】
このようにして得た赤色発光蛍光材料は、酸化物形態であり、次の化学式を有する:A323(MO48:Eu3+。ここで、Aは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)または銀(Ag)を示す。Bは、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)またはバリウム(Ba)を示す。Cは、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)またはランタン(La)を示す。Mは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはモリブデンとタングステンの組合せ(Mox(1-x))を示す。
【0047】
さらに、焼結ステップS3において、重量パーセントが10wt%のハロゲン化されたアンモニウム塩を追加することができる。このハロゲン化されたアンモニウム塩は、焼結を助ける溶剤として機能する。
【0048】
引き続き図1を参照すると、ステップS4に示すように、上述したステップS1〜S3の後に得た赤色発光蛍光材料に対して特性鑑定ステップを行い、赤色発光蛍光材料の特性を鑑定する。特性鑑定ステップは、X線回折分析、フォトルミネセンス(PL)分光分析、色度座標分析、または紫外光−可視光反射スペクトル分析を含むが、これらに限定されない。
【0049】
注意すべきこととして、赤色発光蛍光材料の製造方法において、主な成分は、三酸化モリブデン、三酸化タングステンまたは三酸化モリブデンと三酸化タングステンの組合せのいずれかと、金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、三価金属酸化物および希土酸化物であり、必要とされる焼結温度は600℃〜800℃だけである。先行技術を比較すると、先行技術では、セシウムがドープされたYAG蛍光材料(必要とされる焼結温度は、1,500℃)、ケイ酸塩およびゲルマニウム塩類の蛍光材料(必要とされる焼結温度は、1,000℃〜1,200℃)、および硫黄を含む赤色発光蛍光材料(必要とされる焼結温度は、1,100℃〜1,200℃)を使用しているが、本発明の赤色発光蛍光材料の製造方法は、焼結温度が低く、製造に必要なエネルギー消費が少なく、製造コストが低いという利点がある。
【0050】
本発明の赤色発光蛍光材料は、酸化物で構成され、化学的安定性の低い硫化物を含まないため、化学的安定性が良く、紫外線に長時間照射して使用する場合、あるいは高温の環境において使用する場合でも、寿命が長く、幅広く応用することができる。
【0051】
以下に、上記の製造方法に基づいて製造した5組の赤色発光蛍光材料を提供し、特性鑑定の結果を図2および図3に示す。図2は、本発明の実施形態に係る赤色発光蛍光材料の励起光スペクトルを示す図であり、この励起光スペクトルは実施形態1〜5に対応する。図3は、本発明の実施形態に係る赤色発光蛍光材料の色度座標を示す図である。さらに、現有の2つの商用赤色発光蛍光材料についても説明し、本発明の利点をより明確に比較する。
【0052】
(第1実施形態)
図1に示すように、必要な化学剤量に基づいて炭酸リチウム(Li2CO3)、炭酸バリウム(BaCO3)、酸化ユーロピウム(Eu23)、酸化ガドリニウム(Gd23)および酸化タングステン(WO3)を量り、混合物を形成する。次に、混合物を30分研磨して、酸化アルミニウムの坩堝に入れる。その後、高温炉の中に酸化アルミニウムの坩堝を入れて、600℃〜800℃の間の温度で約6〜10時間焼結を行う。最終的に、赤色発光蛍光材料Li3Ba2Gd3(WO48:Eu3+を得ることができる。
【0053】
それから、Li3Ba2Gd3(WO48:Eu3+に対して紫外光−可視光反射スペクトル分析、フォトルミネセンス(PL)分光分析および色度座標分析を行う。フォトルミネセンス(PL)分光分析の結果は、図2に示すように、赤色発光蛍光材料(Li3Ba2Gd3(WO48:Eu3+)の吸収ピークが複数出ている。蛍光特性分析の結果は、表1に示すように、赤色発光蛍光材料(Li3Ba2Gd3(WO48:Eu3+)の放射ピーク(波長614nm)およびその相対輝度を示してある。色度座標分析は、図3に示すように、赤色発光蛍光材料(Li3Ba2Gd3(WO48:Eu3+)によって放射された赤色光の色度座標を見ることができる。
【0054】
詳しく説明すると、例えば、蛍光分光測定装置(Spex Fluorolog-3 spectrofluorometer, Instruments S.A., Edison, N.J., U.S.A.)を使用して上述したフォトルミネセンス(PL)分光分析を行い、異なる波長を有する第1光線を提供することができる(図示せず)。第1光線の波長範囲は、360nm〜550nmにわたる。それから、蛍光分光測定装置によって生成された第1光線が赤色発光蛍光材料を通過した後、Hamamatsu Photonics R928等の光電子増倍管を使用して、吸収された第1光線の強度または赤色発光蛍光材料によって放射された第2光線の強度を測定する。色度座標は、Laiko DT-100等のカラーアナライザーによって測定される。
【0055】
図2を参照すると、第1実施形態における赤色発光蛍光材料(Li3Ba2Gd3(WO48:Eu3+)の励起光スペクトルは、吸収ピークがx=0を示す。第1実施形態の励起光スペクトルは、近紫外光の波長範囲が394±10nm、青色光の波長範囲が465±10nm、および黄緑色光の波長範囲が535±10nmにおいて顕著な吸収強度が見られるが、特に、最も顕著な吸収強度は、近紫外光の波長範囲が394nmで現れる。250nm〜350nmの間の他の吸収ピークは、主に電荷移動吸収(charge transfer band, C.T.B)によって生じる。
【0056】
上述した波長のエネルギーを吸収した後、赤色発光蛍光材料は波長が614nmの赤色光を放射する。図3を参照すると、赤色発光蛍光材料によって放射された赤色光の色座標は、NTSC色座標システムにおいて(0.66、0.33)になるため、赤色光の色純度は飽和赤色に近い。
【0057】
(第2実施形態)
第1実施形態に類似して、第2実施形態では、図1に示した製造方法を利用して、必要な化学剤量に基づいて炭酸リチウム(Li2CO3)、炭酸バリウム(BaCO3)、酸化ユーロピウム(Eu23)、酸化ガドリニウム(Gd23、)、酸化タングステン(WO3)および酸化モリブデン(MoO3)を量り、混合物を形成する。次に、混合物を研磨および焼結した後、赤色発光蛍光材料Li3Ba2Gd3(WO46(MoO42:Eu3+を得ることができる。
【0058】
同じ方法で、第2実施形態の赤色発光蛍光材料に対して特性鑑定ステップを行い、その結果を図2および図3に示す。第2実施形態における赤色発光蛍光材料Li3Ba2Gd3(WO46(MoO42:Eu3+の励起光スペクトルは、x=2を示す。
【0059】
第2実施形態において、金属モリブデン酸塩対金属タングステン酸塩のモル分率は、2:6である。第2実施形態における赤色発光蛍光材料の光スペクトルは、ピーク強度が異なることを除いて、第1実施形態に類似するため、説明を省略する。
【0060】
(第3実施形態)
第2実施形態の製造方法に類似して、第3実施形態において、Li3Ba2Gd3(WO44(MoO44:Eu3+を得ることができる。同じ方法で、第3実施形態の赤色発光蛍光材料に対して特性鑑定ステップを行い、その結果を図2および図3に示す。第3実施形態における赤色発光蛍光材料(Li3Ba2Gd3(WO44(MoO44:Eu3+)の励起光スペクトルは、x=4を示す。
【0061】
第3実施形態において、金属モリブデン酸塩対金属タングステン酸塩のモル分率は、4:4である。第3実施形態における赤色発光蛍光材料の光スペクトルは、ピーク強度が異なることを除いて、第1および第2実施形態に類似する。特に、図2の励起光スペクトルでは、第3実施形態の材料(Li3Ba2Gd3(WO44(MoO44:Eu3+)の強度が最大である。
【0062】
(第4実施形態)
第2実施形態の製造方法に類似して、第4実施形態において、Li3Ba2Gd3(WO42(MoO46:Eu3+を得ることができる。同じ方法で、第4実施形態の赤色発光蛍光材料に対して特性鑑定ステップを行い、その結果を図2および図3に示す。第4実施形態における赤色発光蛍光材料(Li3Ba2Gd3(WO42(MoO46:Eu3+)の励起光スペクトルは、x=6を示す。
【0063】
第4実施形態において、金属モリブデン酸塩対金属タングステン酸塩のモル分率は、6:2である。第4実施形態における赤色発光蛍光材料の光スペクトルは、ピーク強度が異なることを除いて、第1、第2および第3実施形態に類似するため、説明を省略する。
【0064】
(第5実施形態)
第1実施形態に類似して、図1に示した製造方法を利用して、必要な化学剤量に基づいて炭酸リチウム(Li2CO3)、炭酸バリウム(BaCO3)、酸化ユーロピウム(Eu23)、酸化ガドリニウム(Gd23、)および酸化モリブデン(MoO3)を量り、混合物を形成する。次に、混合物を研磨および焼結した後、赤色発光蛍光材料Li3Ba2Gd3(MoO48:Eu3+が得られる。同じ方法で、第5実施形態の赤色発光蛍光材料に対して特性鑑定ステップを行い、その結果を図2および表1に示す。第5実施形態における赤色発光蛍光材料Li3Ba2Gd3(MoO48:Eu3+の励起光スペクトルは、x=8を示す。
【0065】
第1実施形態〜第5実施形態の相違点は、三酸化タングステンが完全に三酸化モリブデンと置き換えられていることである。第5実施形態における赤色発光蛍光材料の光スペクトルは、ピーク強度が異なることを除いて、第1、第2、第3および第4実施形態に類似するため、説明を省略する。
【0066】
上記の分析結果から、第1〜第5実施形態の赤色発光蛍光材料は、近紫外光の波長範囲が394±10nm、青色光の波長範囲が465±10nm、および黄緑色光の波長範囲が535±10nmにおいて顕著な吸収強度が見られることがわかる。特に、最も顕著な吸収強度は、近紫外光の波長範囲が394nmにおいて現れ、赤色発光蛍光材料は波長が614nmの赤色光を放射することができる。
【0067】
以上のように、赤色発光蛍光材料は、色純度が高く、輝度が高く、化学的安定性の良い赤色光を提供することができる。結論を証明するため、第1〜第5実施形態の赤色発光蛍光材料と商用赤色発光蛍光材料(参照例1および参照例2)の比較を行った。第1実施形態で述べた測量機器を同じ条件で用いて、第1〜第5実施形態の材料および参照例1および2に対して測定を行い、その結果を表1に示す。
【表1】

【0068】
表1を参照すると、「第1〜第5実施形態」は、第1〜第5実施形態の赤色発光蛍光材料を意味する。「参照例1」は、Kasei Optonix P22-RE3等の商用赤色発光蛍光材料Y22S:Eu3+を意味する。「参照例2」は、Kasei Optonix KX-681B等の商用赤色発光蛍光材料La22S:Eu3+を意味する。
【0069】
表1から、「第1〜第5実施形態」の色度座標が「参照例1」の色度座標と同じ(0.66、0.33)であることがわかる。つまり、第1〜第5実施形態の赤色発光蛍光材料の赤色光色純度は、商用赤色発光蛍光材料の色純度と同じで、NTSCによって定義された純赤色(0.67、0.33)に近い。
【0070】
注意すべきこととして、「第1〜第5実施形態」の相対輝度は、「参照例1および2」の相対輝度よりも大きい。特に、第3実施形態において、タングステン対モリブデンのモル分率は4:4であり、相対輝度は表1の中で最高値の1.8(cd/m2)である。表1の全ての項目から、比較結果は、本発明の赤色発光蛍光材料によって放射された赤色光が、色純度が良いだけでなく、相対輝度も現有の商用材料よりも高いことを示している。
【0071】
(白色光発行装置)
図4は、本発明の実施形態に係る白色光発光装置を示す図である。図4を参照すると、白色光発光装置200は、発光ダイオードチップ210と、フォトルミネセンス蛍光体220とを含む。発光ダイオードチップ210は、第1光線L1を放射し、フォトルミネセンス蛍光体220は、少なくとも上述した赤色発光蛍光材料を含む。フォトルミネセンス蛍光体220は、第1光線L1によって励起されて第2光線L2を放射する。その後、第1光線L1と第2光線L2を混合して白色光にする。
【0072】
第1光線L1の波長は、360nm〜550nmの間でもよい。第1光線L1の波長範囲が、近紫外光の波長範囲が394±10nm、青色光の波長範囲が465±10nm、または黄緑色光の波長範囲が535±10nmの時、第1光線L1はフォトルミネセンス蛍光体220(少なくとも上述した赤色発光蛍光材料を含む)をより優れた励起を行うことができるため、フォトルミネセンス蛍光体220は第2光線L2を放射することができる。
【0073】
また、上述したフォトルミネセンス蛍光体220は、さらに、黄色発光蛍光材料(図示せず)、青色発光蛍光材料(図示せず)または緑色発光蛍光材料(図示せず)を含むことができる。上述した赤色発光蛍光材料は、黄色発光蛍光材料、青色発光蛍光材料、緑色発光蛍光材料およびその組合せを配合して用いるのに適する。
【0074】
さらに詳しく説明すると、白色光発光装置200において、フォトルミネセンス蛍光体220は、単に本発明の赤色発光蛍光材料だけでもよいが、二重蛍光体合成システム、またはマルチ蛍光体合成システムでもよい。例えば、フォトルミネセンス蛍光体220が単に本発明の赤色発光蛍光材料だけの時、発光ダイオードチップ210は、例えば、青緑色LEDを選択することができる。同時に、発光ダイオードチップ210によって放射された第1光線L1(青緑色光)および赤色発光蛍光材料によって放射された第2光線L2(赤色光)を混合して、白色光にする。
【0075】
フォトルミネセンス蛍光体220が二重蛍光体合成システムの時、フォトルミネセンス蛍光体220は、例えば、本発明の赤色発光蛍光材料と別の黄色発光蛍光材料の混合でもよい。この時、発光ダイオードチップ210は、例えば、青色LEDを選択して、第1光線L1(青色光)を放射することができるが、第2光線L2は赤色光と黄色光が混合された光である。第1光線L1と第2光線L2を混合すると、白色光が生成される。
【0076】
一方、フォトルミネセンス蛍光体220は、本発明の赤色発光蛍光材料、緑色発光蛍光材料および青色発光蛍光材料の混合でもよい。この時、発光ダイオードチップ210は、例えば、紫外光LEDを選択して、第1光線(紫外光)を放射することができるが、フォトルミネセンス蛍光体220によって生成された第2光線L2は、青色光、緑色光および赤色光が混合された光である。その後、青色光、緑色光および赤色光を混合した光を紫外光と混合して、白色光を生成する。
【0077】
上記の説明から、白色光発光装置200は、異なる蛍光体の合成システム、異なる発光ダイオードおよびその組合せを使用して、白色光の生成を行うことができることがわかる。本分野において通常の知識を有する者であれば、応用練習に基づいて組合せを調整することができる。
【0078】
以上をまとめると、赤色発光蛍光材料およびその製造方法、ならびに白色光発光装置は、少なくとも以下の利点を有する。
【0079】
赤色発光蛍光材料は独特の結晶構造を有し、色純度が高く、輝度の高い赤色光を生成することができるため、白色光の演色性を高めることができる。また、本発明の赤色発光蛍光材料は酸化物であるため、硫化物を有する従来の蛍光粉と比べて、本発明は化学的安定性(防湿および耐熱)が良い。さらに、本発明の赤色発光蛍光材料の製造方法は、必要とされる焼結温度が低く、エネルギー消費が少ないという利点がある。そして、上述した赤色発光蛍光材料を使用した白色光発光装置は、寿命が長く、より幅広く応用できる利点がある。
【0080】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【符号の説明】
【0081】
200 白色光発光装置
210 発光ダイオードチップ
220 フォトルミネセンス蛍光体
L1 第1光線
L2 第2光線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光線により励起されて赤色光を放射するのに適した、以下の化学式(1)を有する赤色発光蛍光材料であって、
323(MO48:Eu3+ ………………(1)
Aが、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)または銀(Ag)を示し、
Bが、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)またはバリウム(Ba)を示し、
Cが、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)またはランタン(La)を示し、
Mが、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはモリブデンとタングステンの組合せを示す赤色発光蛍光材料。
【請求項2】
前記第1光線の波長範囲が360nm〜550nmの間である請求項1記載の赤色発光蛍光材料。
【請求項3】
前記第1光線の波長範囲が、
近紫外光の波長範囲394±10nm、
青色光の波長範囲465±10nm、
黄緑色光の波長範囲535±10nm
を有する請求項1記載の赤色発光蛍光材料。
【請求項4】
前記赤色光の波長が614nmである請求項1記載の赤色発光蛍光材料。
【請求項5】
前記Mがモリブデンとタングステンの組合せ(Mox(1-x))を示す時、xがモル分率であり、xが0〜1の間である請求項1記載の赤色発光蛍光材料。
【請求項6】
前記赤色光の色座標が(0.66、0.33)である請求項1記載の赤色発光蛍光材料。
【請求項7】
前記赤色光の相対輝度が1.5〜1.8(cd/m2)である請求項1記載の赤色発光蛍光材料。
【請求項8】
前記赤色発光蛍光材料が白色発光ダイオードに使用するのに適した請求項1記載の赤色発光蛍光材料。
【請求項9】
化学剤量により、三酸化モリブデン、三酸化タングステンまたは三酸化モリブデンと三酸化タングステンの組合せのいずれかと、金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、三価金属酸化物および希土酸化物から成る混合物を提供することと、
前記混合物を混合および研磨することと、
混合および研磨の後で前記混合物を焼結して、赤色発光蛍光材料を形成することと
を含む赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項10】
重量パーセントが10wt%であるハロゲン化されたアンモニウム塩を溶剤として提供することをさらに含む請求項9記載の赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項11】
前記混合物を混合および研磨する時間が30分である請求項9記載の赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項12】
前記混合物の前記焼結の温度が600℃〜800℃である請求項9記載の赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項13】
前記混合物の前記焼結の時間が6〜10時間である請求項9記載の赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項14】
前記赤色発光蛍光材料が、以下の化学式(1)を有し、
323(MO48:Eu3+ ………………(1)
Aが、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)または銀(Ag)を示し、
Bが、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)またはバリウム(Ba)を示し、
Cが、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)またはランタン(La)を示し、
Mが、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはモリブデンとタングステンの組合せを示す請求項9記載の赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項15】
前記赤色発光蛍光材料の物理および化学特性を鑑定する特性鑑定ステップをさらに含む請求項9記載の赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項16】
前記特性鑑定ステップが、
X線回折分析、フォトルミネセンス分光分析、色度座標分析、または紫外光−可視光反射スペクトル分析を含む請求項15記載の赤色発光蛍光材料の製造方法。
【請求項17】
第1光線を放射する発光ダイオードチップと、
少なくとも請求項1に記載の前記赤色発光蛍光材料を有するフォトルミネセンス蛍光体と
を含み、前記フォトルミネセンス蛍光体が、前記第1光線に励起されて第2光線を放射し、前記第1光線と前記第2光線を混合して白色光にする白色光発光装置。
【請求項18】
前記第1光線の波長範囲が360nm〜550nmの間である請求項17記載の白色光発光装置。
【請求項19】
前記第1光線の波長範囲が、
近紫外光の波長範囲394±10nm、
青色光の波長範囲465±10nm、
黄緑色光の波長範囲535±10nm
を有する請求項17記載の白色光発光装置。
【請求項20】
前記フォトルミネセンス蛍光体が、
黄色発光蛍光材料、青色発光蛍光材料または緑色発光蛍光材料をさらに含み、
前記赤色発光蛍光材料が、前記黄色発光蛍光材料、前記青色発光蛍光材料、前記緑色発光蛍光材料およびその組合せを配合して用いるのに適した請求項17記載の白色光発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−229388(P2010−229388A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−248645(P2009−248645)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(509112785)中華映管股▲ふん▼有限公司 (6)
【Fターム(参考)】