説明

走査線ベースのラスタ画像プロセッサにおける奥行き追跡の方法

一般に、いわゆる「シンクライエント」などコンピューティングリソースが限定された装置を使用した、図形オブジェクト画像を再生するためのイメージングエンジンシステム(699)が開示される。従来型画像処理及びレンダリングに関する多くの発展により、高品質の画像生成が可能となる。このような発展形の1つでは、アニメーションシーケンスにおける1つのフレームとその後のフレームとの間の時間コヒーレンスが利用される。特に、図形オブジェクトのいくつかのエッジ(233,235)は、しばしば、いくつかの連続するフレームにわたって「静的」であり続ける。この一例として、画像背景の細部の描画に使用されるエッジが挙げられる。別の発展形では、図形オブジェクト画像の走査線レンダリングの際に、サブピクセル解像度カバレージビットマスク(Aバッファ29〜34)が、一時に限られた数の走査線について生成されるようにアンチエイリアス処理が行われる。好ましくは、Aバッファは一時にただ1つの画素について生成される。更に別の発展形は、走査線と交差する、xに関して連続する2つのエッジ間に横たわる画素のスパンについて、走査線レンダラで図形オブジェクト画像の走査線のレンダリングを行うことに関する。この画素のスパンについて、この発展では、レンダリング結果内に存在する奥行きのサブセットを維持し、このサブセットは、スパン上に存在し、奥行き順(590)に維持され、対応する奥行きがアクティブでなくなった場合に除去の対象となる奥行きである。更に別の発展形では、ラスタ走査式でレンダリングされるべき画像層の合成スタック(6101〜6107)が簡略化される。レンダリングは、層に寄与する図形オブジェクト間の関係が変更されない2つ以上の画素のランに対して動作可能である。層は、まずグループ(6110、6112、6114)に分けられ、各グループは可変透明度をもつ層(6111、6113)によって隔てられている。これらのグループのうち、一番上のグループでは、ラン内で色が一定である層が、関連付けられた累積寄与をもつ単一の等価色(6115、6116、6117)まで軽減される。他の多くの発展も開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査線レンダラにおいて、走査線と交差する、xに関して順序付けられた連続するエッジ間に横たわる画素のスパンについて、図形オブジェクト画像の走査線のレンダリングを行う方法であって、
前記レンダリング内に存在する1つの奥行きのセットを奥行きの順に維持し、各スパン毎に前記セットは少なくとも前記スパン内でアクティブである奥行きを含み、前記セットは前記対応する奥行きが非アクティブになった場合に奥行きの除去の対象となることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記奥行きのセットは、各スパン毎に更新されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記奥行きのセットは、内容アドレス可能なメモリを使用して維持されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記内容アドレス可能なメモリは、少なくとも奥行きによってアドレスされ、前記スパン内でアクティブな図形オブジェクトに関連するフィル情報を参照することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記奥行きのセットの前記奥行きの順序が、
前記奥行きのセット中の前記奥行きを、前記スパン上での奥行きの相対順序を示す、対応する第2の奥行きと関連付けるステップと、
マップを使用して、前記各第2の奥行きから前記奥行きのセットの関連付けられた各奥行きにマッピングするステップと、
xについて昇順に、各スパン毎に前記奥行きのセット及び前記マップを再利用するステップと、
サブセットへの奥行きの追加及びサブセットからの奥行きの除去の際に、前記奥行きのセット及び前記マップを順序付けられた状態に維持するステップと従ったマップを使用して維持されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記奥行きのセットに奥行きが追加される際に、前記維持は、
前記奥行きのセット内の各奥行きに、前記追加された奥行きよりも高いか低いかについてマーキングし、それによって1つのマークセットを作り出すステップと、
前記内容アドレス可能なメモリに格納された前記奥行きのセットと同じ順序に前記マークセットを順序付けるステップと、
前記マークセットを、前記マップによって決定される、それに関連付けられた第2の奥行きと同じ順序に順序変更するステップと、
前記マップを、前記追加された奥行きを含めて、それぞれに関連付けられた第2の奥行きに従って前記内容アドレス可能メモリ内に格納された、前記奥行きの新しい順序を反映するように順序変更するステップとを含み、前記マップの前記順序変更では前記順序付けられたマークセットを使用することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記奥行きのセットを、現スパンのラスタデータ出力に潜在的に寄与している可能性のある奥行きと、現在寄与していない奥行きとに区画化することを更に含み、前記奥行きのセットは前記奥行き順に維持され、前記奥行きに関する順序付けが前記寄与区画及び前記非寄与区画に個別に施され、前記方法が、
前記スパン内の前記各奥行き毎に、前記区画のうちの対応する1つを示す最上位部分及び前記別個に施された奥行き順序付けを示す最小位部分をもつ複合インデックスを形成し、
マップを用いて前記複合インデックスを順序付けることによって前記区画化及び前記奥行きを順序付け、
前記奥行きのセット中の前記各奥行きの前記複合インデックスを、寄与による前記区画化及び前記スパン上の各区画内の前記奥行きの相対的順序付けのどちらも示す、対応する更なる奥行きに関連付け、
前記マップを使用して、前記各更なる奥行きから前記奥行きのセット中の前記各奥行きの前記複合インデックスにマッピングし、及び
xについて昇順に、各スパン毎に前記1つの奥行きセット及び前記マップを再使用し、
前記奥行きセット及び前記マップは、追加又は除去による前記奥行きのセット中のある奥行きの寄与ステータスの変更に際して、順序付けられた状態を維持することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項8】
更に、前記奥行きのセットへ奥行きが追加される際に、
前記追加奥行きを、寄与している又は寄与していないとタグ付けし、それによって前記追加奥行き用の前記複合インデックスを提供し、
前記奥行きのセット内の各奥行きを、対応する複合インデックスに基づいて前記追加奥行きよりも高い又は低いとマーキングし、それによって前記奥行きのセットと同じ順序に順序付けられ、前記内容アドレス可能メモリに格納されるマークセットを作成し、
前記マークセットを、前記マップによって決定された、それぞれに対応する前記複合インデックスと同じ順序に順序変更し、及び
前記マップを、前記追加された奥行きを含めて、それぞれに関連付けられた更なる奥行きに従って前記内容アドレス可能メモリ内に格納された、前記奥行きの新しい順序を反映するように順序変更し、
前記マップの前記順序変更は、前記順序付けられたマークセットによって決定されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記奥行きのセット内の奥行きが寄与から非寄与に変わる際、
前記寄与区画内の前記奥行きのセット内の各奥行きに対して、変更される奥行きよりも低い場合にマーキングを行い、同様に前記非寄与区画内の前記奥行きのセット内の各奥行きに対して、変更される奥行きよりも高い場合にマーキングを行い、それによって前記奥行きのセットが前記内容アドレス可能メモリに格納されている順序と同じ順序で順序付けられるマークセットを作成するステップと、
前記マークセットを、前記マップによって決定されたそれぞれの複合インデックスの順序に順序変更するステップと、
前記マップを、前記変更された奥行きの寄与ステータスの変更を含めて、それぞれに関連付けられた更なる奥行きに従って、前記内容アドレス可能メモリ内に格納された前記奥行きの新しい順序を反映するように順序変更するステップとを含み、
前記マップの前記順序変更は、前記順序変更されたマークセットを使用することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記レンダリングが前記スパンの前記ラスタデータ出力を決定し、前記各奥行きは対応するフィルと関連付けられ、
前記奥行きのセットと、前記奥行きのセットの各奥行きに関連付けられた前記フィルとを使用して、前記1つの奥行きセットの前記奥行き順序によって提供される奥行き順序をもつフィルのサブセットを作成するステップを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ラスタ画像プロセッサに入力を提供し、前記入力が図形オブジェクトからなるツリーの形状であり、前記ツリーがローカル奥行きによって順序付けられ、前記各図形オブジェクトが1つ又は複数のフィルに関連付けられ、前記各図形オブジェクト内の各フィルは、フィルのローカル奥行きがそれぞれの図形オブジェクトにとってローカルであり、各図形オブジェクトがそれぞれあるローカル奥行きと関連付けられるようにローカル奥行きに関連付けられ、前記各図形オブジェクトの前記ローカル奥行きが対応する親図形オブジェクトにとってローカルであり、前記方法は、
前記図形オブジェクトのツリーの奥行き優先トラバースを行うことにより、対応する前記図形オブジェクトに関連付けられた前記奥行きを決定するステップと、
各図形オブジェクトに関連付けられた前記フィルをローカル奥行き順序でトラバースし、前記トラバース中に遭遇した順序でフィルに連続する奥行きを割り当てるステップと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記内容アドレス可能なメモリは、ハードウェア内に形成されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記内容アドレス可能なメモリは、ソフトウェアによって実装されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項14】
プログラムを記録しており、コンピュータデバイスに、走査線と交差しxに関して順序付けられた連続するエッジ間に横たわる画素のスパンについて、走査線レンダラにおける図形オブジェクト画像の走査線をレンダリングさせるように構成されたコンピュータ可読媒体であって、
前記レンダリング内に存在する1つの奥行きセットを維持し、前記セットが奥行き順に維持され、各スパンについて、前記セットが少なくとも前記スパン内でアクティブである奥行きを含み、前記セットは前記対応する奥行きがアクティブでなくなった場合に奥行きが除去されることを特徴とするコンピュータ可読媒体。
【請求項15】
走査線と交差しxに関して順序付けられた連続するエッジ間に横たわる画素のスパンについて、走査線レンダラにおける図形オブジェクト画像の前記走査線のレンダリングを行うためのコンピュータ装置であって、
前記レンダリング内に存在する1つの奥行きセットを維持し、前記セットが奥行き順に維持され、各スパンに関して、前記セットが少なくとも前記スパン内でアクティブである奥行きを含み、前記セットは前記対応する奥行きがアクティブでなくなった場合に奥行きが除去されることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47−1】
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【図47−2】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61A】
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【図61B】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【公表番号】特表2008−519318(P2008−519318A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515272(P2006−515272)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【国際出願番号】PCT/AU2004/000842
【国際公開番号】WO2004/114223
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】