説明

起泡性医薬組成物および障害の治療方法

起泡性送達系を含む物質の新規組成物を提供する。この新規組成物を用いて疾患、障害、または状態を治療するための新規方法がさらに提供する。起泡性医薬組成物を製造および送達するための新規方法も提供される。この新規組成物および起泡性薬物送達系は様々な薬物を上皮組織に投与して様々な疾患、障害、または状態を治療するのに用いることができるが、本発明の組成物および起泡性薬物送達系は副腎皮質ステロイドおよび抗真菌剤の皮膚科学的投与に特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(本発明の背景)
1.技術分野
本発明の主題は新規起泡性送達系に関する。さらに、本発明の主題は医薬組成物および本発明の送達系を用いる疾患、障害、または状態の治療方法に関する。さらに、本発明の主題は起泡性医薬組成物の製造方法および送達方法に関する。これらの起泡性薬物送達系は様々な薬物を上皮組織に投与して様々な疾患、障害、または状態を治療するのに用いることができるが、本発明の起泡性薬物送達系は生物の外見、代謝もしくは機能状態、透過性、および/または健康を改変することができる薬学的活性剤を適用または点滴することによって哺乳動物の皮膚および粘膜を冒す疾患を治療するのに特に有用である。
【0002】
2.背景技術
起泡性投薬形態は一般に哺乳動物への局所投与に適するものとして一般に知られている。しかしながら、さらに、泡沫は高い安定性を示すことがない揮発性投薬形態として知られている。
【0003】
泡沫安定性
泡沫は熱力学的に不安定な系である。泡沫における全表面積が大きいため、相当量の表面エネルギーが存在する。したがって、任意の適正な程度の安定性を達成するのに表面活性剤が必要であり、そうすることで泡沫は適正な期間持続することができる。
【0004】
良好な乳化剤は一般に良好な起泡剤であり、これは、液滴合体に対する乳剤安定性および気泡崩壊に対する泡沫安定性に影響を及ぼす要素が類似するためである。泡沫の安定性は3つの主要要素:(1)流出および薄くなる液膜の傾向;(2)無作為攪乱の結果として破裂する泡沫の気泡の傾向;および(3)気泡サイズの変化、に依存する。泡沫の安定性に有意に影響を及ぼし得る他の要素には蒸発および液膜を通しての気体拡散が含まれる。
【0005】
泡沫流出
最初に、泡沫流出は、主として、泡沫内の気体の球体を共に閉鎖させる重力流動によって生じる。起泡剤は、この段階で、局所攪乱とその結果としての膜破裂が最小化されるレベルに重力流動を制限する上で重要な役割を果たす。
【0006】
気体の球体の間の膜がおよそマイクロメーターの厚みに達したとき、重力流動は極度に遅くなる。気泡壁が透過性となるのに十分な薄さになるとき、より小さい気泡中の気体は隣接する気泡内に拡散して圧力を均一化し、より大きな気泡を生成する。この自発的プロセスは膜破裂なしに平均的な気泡サイズを増大させる。従って、支配的な流出機構は、プラトー境界として知られる膜間接触位置での毛細管作用によって局所的に排出される液体を含み、この液体収容力は比較的大きく、泡沫全体に存在する。最終的な安定平衡生成物は、分離する膜が平面を有する、壊れやすいハニカム構造である。
【0007】
泡沫流出は気泡を分離する液膜を薄くさせる。これは、通常、膜破裂につながる。
【0008】
膜破裂
膜流出に加えて、膜の安定性は、無作為攪乱の結果としての過剰な局所薄膜化および破裂に抵抗する液膜の能力に依存する。幾つかの要素が、様々な程度の重要性で含まれ、これらは問題となる特定の泡沫の性質に依存している。
【0009】
例えば、膜が幾らかの外部攪乱の結果としての局所的伸長を受けるとき、その結果としての表面積の増大が起泡剤の表面過剰濃度の減少およびその結果生じる表面張力の局所的増加を伴う。表面活性剤分子がこの表面領域に拡散し、元の表面張力を回復するのに特定の時間が必要である。この増大した表面張力は、攪乱された膜領域がその元の厚みを回復し、その泡沫を安定化するのに十分な時間持続し得る。
【0010】
より高い表面張力の領域を創出する応力は泡沫膜内に常に存在する。液膜はある場所では平坦であって他所では凸型に屈曲しており、そこでは気泡の隙間に液体が貯留する。凸状の湾曲はラプラス効果と呼ばれる毛細管力を創出し、それが液体に接触した泡膜の外部に吸引し、それため内部液体が膜の平坦部からより屈曲した部分に定常的に流動する。液体が流動するに従い、膜が伸長し、より張力の高い新たな表面が創出され、それらの表面を横断する対流が生じてそれらの膜の希薄になった部分を回復する(マランゴーニ効果と呼ばれるプロセス)。このようにして、泡膜は流動および対流の定常状態にあり、これが他者によるその逆転の条件を創出する効果の1つである。
【0011】
気泡を分離する液膜の破裂は気泡の合体および泡沫構造の完全な崩壊につながる。
【0012】
泡サイズの変化
泡サイズの変化は薄膜の希薄化につながる可能性があり、膜破裂を生じる機械的衝撃を起こすことがある。泡沫が古くなるに従い、小さい気泡はより小さくなり、大きい気泡はより大きくなる。これは小さな気泡中の圧力が大きな気泡中よりも高いために生じる。2つの気泡の間の圧力の差はより小さな気泡が完全に消失するまで増加する。その結果生じる泡沫内の気泡の再構成は、膜の破裂および合体が続く機械的衝撃の可能性の増加につながり得る。
【0013】
表面レオロジー
レオロジーは物質の変形および流動の科学である。泡沫の表面膜の機械的特性は泡沫安定性に対してかなりの影響力を有する。第1に、高いバルク液体粘性は泡沫崩壊の速度を遅延させる。しかしながら、高い表面粘性はまた表面に接近するバルク液体流動の大きな遅延をも生じ、したがって、厚い膜の流出は薄い膜よりもかなり早く、それが均一な膜厚の達成を促進する。第2に、表面弾性は均一な膜厚の維持を促進する。しかしながら、頑なに凝縮した表面膜の存在が泡沫の安定性に有害であり、これはそのような膜が弾性を示す領域全体において非常に変化が小さいためである。
【0014】
医薬もしくは化粧品組成物としての、薬物送達系としての、およびスキンケアのための泡沫およびムースの使用を開示する幾つかの米国特許がこれまで付与されている。これらの特許の大部分は特定の障害を治療するための特定の薬物を含有する特定の処方に関する。この技術本体の代表は以下の米国特許である。
【0015】
Doleら、米国特許第4,847,068号は、鉱物油、乳化剤、水、および噴射剤を含有するエアロゾルムースの形態のスキンケア組成物を開示する。
【0016】
Schmidtら、米国特許第5,002,680号は、濃縮物、穏やかな非石けんアニオン性もしくは両性表面活性剤、ポリマー性スキン・フィール・エイド(skin feel aid)、好ましくはグリセリンである加湿剤、水、および噴射剤を含有する皮膚洗浄エアロゾルムース形成性乳剤を開示する。
【0017】
Lins、米国特許第5,167,950号は、炭化水素噴射剤、エタノールもしくはイソプロピルアルコール、水分散性ポリマー性ゲル化剤、少なくとも1種類の、16ないし22個の炭素の炭化水素基を有するアルコールからなる両親媒性系、および少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤を含有する高アルコール含量エアロゾル抗菌性ムースを開示する。
【0018】
Sekiら、米国特許第5,397,564号は、水、低級アルコール、液化石油ガス、およびジメチルエーテルを含有する、局所使用、主として、皮膚冷却用のエアロゾルシャーベット様泡沫調製品を開示する。
【0019】
Lisboaら、米国特許第5,679,324号は、表面活性剤、噴射剤、香料、濃厚剤、および化粧品ビヒクルを含有する、迅速分解性泡沫を形成する低刺痛性および低火傷性エアロゾル起泡性香料組成物を開示する。
【0020】
Vinskiら、米国特許第6,030,931号は、非エアロゾル・ディスペンサに充填される、アニオン性表面活性剤および両性表面活性剤を含有する、水不溶性緩和剤を含有しない起泡性洗浄組成物を開示する。
【0021】
Osborne、米国特許第6,060,085号は、座瘡およびヘルペス病変の治療用に合わせて製造された半固体水性ゲル医薬組成物を開示する。この組成物は、表皮の角質層に浸透する能力を有し、全身的に利用可能になる溶解した医薬、および表皮の角質層を直ちに通過することのない微粒子状態の医薬を含む。
【0022】
Jonesら、米国特許第6,126,920号は、副腎皮質ステロイド活性物質;脂肪族アルコール、脂肪アルコール、水、および表面活性剤を含有する迅速崩壊起泡剤;噴射剤;並びに緩衝剤を含有する起泡性副腎皮質ステロイド含有医薬組成物を開示する。
【0023】
Mohammadi、米国特許第6,264,964号は、ノズル排出口および起泡機構を有する容器、架橋非乳化性ポリシロキサンエラストマー、並びにカルボキシビニルポリマーを含む起泡性化粧製品を開示する。
【0024】
これらの特許登録された処方の各々は特定の不利益および/または欠陥を示す。したがって、上皮細胞組織をより効率的に標的とする活性治療薬をそれらの疾患、障害、および状態を治療するために含有する改善された処方に対する必要性が当該技術分野において残存する。本発明の主題は最少でも以下の改善のうちの1つを提供することによってこの必要性に取り組む:活性治療薬の送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者への使用の容易さの増大、および活性治療薬の分解の減少。さらに、本発明の主題は、組織または生物の外観、代謝もしくは機能的状態、または透過性に有利に影響を及ぼし、その結果、それらに対するアンタゴニスト、例えば、病原性生物および細胞を含む他の疾患状態を低下させて、生物の健康状態を改善する。
【0025】
(本発明の概要)
本発明の主題は以下を含む組成物および以下を含む新規起泡性送達系の使用方法に関する:
(i)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(ii)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー(poloxamer)表面活性剤、非イオン性メロキサポール(meroxapol)表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)以下からなる群より選択される、送達系のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化1】

【0026】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【0027】
好ましい実施形態において、本発明の主題は以下を含む医薬組成物に関する:
(A)有効量の、1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;および
(B)以下を含む薬学的に許容し得る坦体:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(ii)噴射剤;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、送達系のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化2】

【0028】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【0029】
さらに好ましい実施形態において、本発明の主題は以下を含む医薬組成物に関する:
(A)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;および
(B)以下を含む薬学的に許容し得る坦体:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ジメチルイソソルバイド、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;並びに
(b)ラウレス(laureth)−4、PEG−2ジラウレート、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ココアンホプロピオネート、ポロキサマー188、メロキサポール258、トリエタノールアミン、ジメチコン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(ii)噴射剤;並びに
(iii)酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ホウ酸、炭酸、クエン酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリシン、グリセリン酸、グリコール酸、グルタミン酸、馬尿酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、天然および合成誘導アミノ酸、それらの誘導体、並びにそれらの混合物からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸。
【0030】
さらに別の好ましい実施形態において、本発明の主題は:
(A)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;および
(B)以下を含む薬学的に許容し得る坦体:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(ii)噴射剤;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化3】

【0031】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物、
を含む、活性治療薬の出発濃度を有する医薬組成物であって、該活性治療薬の出発濃度の約5%未満である分解生成物の濃度を維持する組成物に関する。
【0032】
別の好ましい実施形態において、本発明の主題は、疾患、障害、または状態の治療をそれらを必要とする哺乳動物において行うための方法であって、該哺乳動物に有効量の起泡性医薬組成物を投与することを含み、該組成物が以下を含む方法に関する:
(i)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化4】

【0033】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(f)それらの混合物。
【0034】
さらに別の好ましい実施形態において、本発明の主題は皮膚状態の治療をそれらを必要とする哺乳動物において行うための方法であって、該哺乳動物の皮膚に有効量の起泡性医薬組成物を投与することを含み、該組成物が以下を含む方法に関する:
(i)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ジメチルイソソルバイド、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;並びに
(b)ラウレス−4、PEG−2ジラウレート、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ココアンホプロピオネート、ポロキサマー188、メロキサポール258、トリエタノールアミン、ジメチコン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ホウ酸、炭酸、クエン酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、グルコン酸、グルタル酸、グリシン、グリセリン酸、グリコール酸、グルタミン酸、馬尿酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、天然および合成誘導アミノ酸、それらの誘導体、並びにそれらの混合物からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸。
【0035】
さらに別の好ましい実施形態において、本発明の主題は以下を含む起泡性医薬組成物の製造方法に関する:
(A)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物および以下を含む薬学的に許容し得る坦体を混合する工程:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;並びに
(ii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化5】

【0036】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物;並びに
(B)該混合物を、該組成物の保存および送達に適する容器に充填する工程。
【0037】
さらに好ましい実施形態において、本発明の主題は起泡性医薬組成物を容器から送達するための方法であって、機械的手段によって生成される噴射力を該起泡性医薬組成物に提供することを含み、該起泡性医薬組成物が以下を含む方法に関する:
(i)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物:
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化6】

【0038】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【0039】
(本発明の詳細な説明)
定義
ここで用いられる場合、「エアロゾル」は、1またはそれ以上の活性成分を含有し、並びに作動時に気体状媒体において液体および/または固体物質の分散体を放出する加圧投薬形態である。この投薬形態は加圧下で弁集合体を備える適切な容器内に充填される。弁が開放されるとき、内圧がエアロゾルを弁の外部に押し出す。
【0040】
ここで用いられる場合、「消泡剤」または「泡沫阻害剤」は、泡沫の形成または安定性を妨害する可溶化表面活性剤、硬質粒子の分散体、または軟質粒子の分散体を指す。泡沫の生成または安定性の阻害は泡沫膜の表面全体に、それらが形成されるとき、表面張力によって自発的に広がり得る不溶性液体の添加を含んでもよい。この不溶性物質の広がりは非常に強烈であり、広がる液体はそれに沿って下層膜の多くを引きずり、その結果膜に穴が穿たれて破壊される。消泡剤が固体処方として表される場合でさえ、液体非水性ビヒクルが一般に存在する。泡沫阻害剤は、典型的には、迅速崩壊特性を有する泡沫を提供する。
【0041】
ここで用いられる場合、「発効」は生物の生物学的活性、機能、健康、または状態に対する効果を生じるプロセスを指し、その生物においてはそのような活性がその生物の全般的な健康および快適な状態にて整合性を保つかたちで維持、強化、消失、または処置される。
【0042】
ここで用いられる場合、生物の生物学的活性、機能、健康、または状態の「増進」は増大する、強化する、増強する、または改善するプロセスを指す。
【0043】
ここで用いられる場合、「上皮」または「上皮の」は皮膚の表皮を形成する細胞層並びに粘膜および漿膜の表面層を指す。上皮細胞は保護、吸収、および分泌の一般的な機能を有する。上皮細胞は、一般には直接的な血液供給を欠くものの、しばしば血管に近接する。
【0044】
ここで用いられる場合、「泡沫」は液体中の気体の粗い分散を指し、そこでは気体の容積が液体よりもかなり大きい。したがって、泡沫は、液体の薄膜(ラメラ)によって互いに分離される、気泡の緊密充填集合体である。泡沫の存在および安定性は溶質分子の表面層に依存する。液体の表面では分子は動的平衡の状態にあり、流体のバルクが発揮される正味の吸引力は分子を表面外に移動させる;この動きは薄くなった表面層に戻る通常の拡散によって相殺される。この平衡で結果としてバルク流体よりも定常的に密度が低い表面層が生じ、それが表面の緊張状態を創出する。この緊張は、バルク溶液外または気相外のいずれかでの外来分子の吸着によって幾らか軽減され得る。
【0045】
ここで用いられる場合、「異性体」は同じ分子式を有する異なる化合物を指す。「立体異性体」は、空間で原子が配置される方法においてのみ異なる異性体である。「鏡像異性体」は互いの重ね合わせることができない鏡像である立体異性体の対である。「ジアステレオ異性体」は互いの鏡像ではない立体異性体である。「ラセミ混合物」は等量の個々の鏡像異性体を含む混合物を意味する。「非ラセミ混合物」は非等量の個々の鏡像異性体または立体異性体を含む混合物である。
【0046】
ここで用いられる場合、「薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、または溶媒和物」は、主題化合物と同じ薬理学的活性を有し、および生物学的にも他の点でも望ましからざるものではない主題化合物の遊離塩基、塩、エステル、または溶媒和物を指す。塩、エステル、または溶媒和物は、例えば、有機または無機酸で形成することができる。適切な酸の非限定的な例には、酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、重硫酸、ホウ酸、酪酸、ショウノウ酸、樟脳スルホン酸、炭酸、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、グリセリン酸、グリセロリン酸、グリシン、グルコヘプタノン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グリコール酸、ヘミ硫酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフチランスルホン酸、ナフチル酸、ニコチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、トシル酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、天然および合成誘導アミノ酸が含まれる。塩基性塩、エステル、または溶媒和物の非限定的な例には、アンモニウム塩;アルカリ金属塩、例えば、ナトリウムおよびカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩;有機塩基との塩、例えば、ジシクロヘキシルアミン塩;メチル−D−グルカミン;およびアミノ酸、例えば、アルギニン、リジン等との塩が含まれる。その上、塩基性窒素含有基は低級アルキルハロゲン化物、例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル塩化物、臭化物、およびヨウ化物;ジアルキルスルフェート、例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミルスルフェート;長鎖ハロゲン化物、例えば、デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル塩化物、臭化物、およびヨウ化物;アストマ(asthma)ハロゲン化物、例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物;他のような薬剤で四級化することができる。水もしくは油可溶性もしくは分散性生成物がそれにより得られる。
【0047】
ここで用いられる場合、「噴射剤」は、エアロゾル組成物に圧力を与える物質を指し、その圧力は組成物が保存されている容器の弁を開いた時に、その容器の外に前記組成物を強制的に外に出す。噴射剤は放出される組成物の形態、すなわち、泡沫、ストリーム、またはスプレーにも影響を及ぼす。噴射剤には2つの一般的なタイプ、液化ガスおよび圧縮ガスが存在する。
【0048】
ここで用いられる場合、「表面活性剤(surface active agent)」または「表面活性剤(surfactant)」は泡沫の表面層において濃縮する強い傾向を有する可溶性物質を指す。したがって、表面活性剤は比較的低温で界面の表面張力を低下させ、乳化が生じるのを容易にする。表面活性剤の添加は、次に、系の表面粘度およびバルク粘性を高めることにより(これは流出を減少させる)、および気泡の周囲に強固な界面膜を形成することにより(これは、泡が接触する場合、合体を遅延させる)、泡沫を安定化する。
【0049】
起泡性送達系
本発明の主題は以下を含む新規起泡性送達系に関する:
(i)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(ii)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)以下からなる群より選択される、送達系のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化7】

【0050】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【0051】
本発明の起泡性送達系は、哺乳動物の上皮細胞に投与するための様々な種類の泡沫を形成することができる。例えば、本送達系は、若干粘性のある液体の多少厚めの膜によって分離される、ほぼ球形の泡からなる希薄泡沫を形成することができる。同様に、本送達系は、ほとんど気相であり、薄い液膜によって分離される多面体気体セルからなる濃縮泡沫を形成することができる。この濃縮泡沫はより希薄な泡沫から液体流出の結果として発生させることができ、または比較的低粘性の液体から直接発生させることができる。
【0052】
したがって、本発明の泡沫送達系は延展性(spreadability)を改善することによって泡沫安定性を促進する。延展性は組成物の表面張力の機能である。表面張力の増加には表面積の増加が伴う。したがって、より高い表面張力を生じる1またはそれ以上の表面活性剤を有する本発明の組成物はその組成物の延展性を改善するものと予想される。そのような改善された延展性は、泡沫中に含有する活性治療薬とその泡沫を送達する組織とのより密接な接触を可能にする。
【0053】
適用される組成物は、最初は泡沫の形態である。泡沫は生理学的温度で液体に崩壊し、活性治療薬を治療部位に浸透させる。そのような系は上皮細胞層を通しての活性治療薬の接触および浸透の強化を提供する。本発明の組成物は泡沫として供給されるため、その組成物の特性が取り扱いおよび物理的制御を容易にする。起泡性組成物は、延展し、身体によって温められるときに容易に崩壊し、溶媒の早期蒸発なしに治療しようとする部位を適切に覆う。
【0054】
さらに、本発明の起泡性送達系は分解生成物の濃度を、そこに含有される活性治療薬の出発濃度の約5%未満、またはラベル表示の5%未満に、どちらでもより厳密に維持することが予想される。好ましい実施形態において、本発明の組成物は分解生成物の濃度を活性剤の出発濃度の約2%未満に維持することができる。これに関して、これらの起泡性送達系はヒト用医薬の登録の技術的必要条件の調和に関する国際会議(International Council on Harmonization of Technical Retirements for Registration of Pharmaceuticals for Human Use)(ICH)によって確立された分解生成物の閾値限界を下回る分解生成物の濃度を維持することに注意すべきである。したがって、ラベル表示の分解生成物の10%未満の量を算出するのに用いられるラベル表示は、このラベル表示を支持するようにその製品に実際に組み込まれる活性成分の量、すなわち、法的限界内に留まるあらゆる量を包含しようとするものである。獣医学的製品の製品安定性に対する同様の必要条件もここで想定されている。
【0055】
好ましい実施形態において、本発明の起泡性送達系は、任意に、泡沫の延展を助けるために泡沫阻害剤をさらに含むことができる。抗起泡剤(泡沫阻害剤)は泡沫安定性を促進する様々な要素に対して作用する。したがって、迅速に崩壊する泡沫におけるような液体状態への迅速な崩壊、および/または延展性の改善が望ましい場合、泡沫阻害剤を本発明の泡沫処方に含めることができる。
【0056】
医薬組成物
本発明の主題は、さらに、以下を含む医薬組成物に関する:
(A)有効量の、1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;および
(B)以下を含む薬学的に許容し得る坦体:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(ii)噴射剤;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化8】

【0057】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【0058】
活性剤
本発明の組成物において有用な活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物は、これらに限定されるものではないが、ステロイド、抗真菌剤、抗菌剤、尿素並びにそれらの塩および誘導体、癌治療薬、炎症性腸疾患用の治療薬、皮膚の保護、その外見の改変、もしくはその治癒速度の改善を目的とする薬剤、並びにそれらの混合物であり得る。
【0059】
好ましい実施形態において、前記ステロイドは、生物の外観、代謝もしくは機能的状態、浸透性、または健康が有利に変化するように作用する副腎皮質ステロイドである。副腎皮質ステロイドは副腎の皮質によって産生されるステロイドホルモンである。本発明の組成物において有用な好ましい副腎皮質ステロイドには、これらに限定されるものではないが、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、アムシノニド、ジプロピオン酸ベクラメタゾン、安息香酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブデゾニド、プロピオン酸クロベタゾール、酪酸クロベタゾン、酢酸コルチゾン、デソニド、デソキシメタゾン(desoximetasone)、酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルクロロロンアセトニド、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル(fluocortin butyl)、フルオコルトロン調製品、酢酸フルプレドニデン、フルランドレノリド、フルランドレノロン(flurandrerolone)、プロピオン酸フルチカゾン、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸ヒドロコルチゾン、吉草酸ヒドロコルチゾン、酢酸メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート、塩酸プラモキシン、酢酸プレドニゾン、吉草酸プレドニゾン、トリアムシノロンアセトニド、およびそれらの混合物が含まれる。
【0060】
別の好ましい実施形態において、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物は抗真菌剤であり、これには、これらに限定されるものではないが、イミダゾール、ヒドロキシピリドン、トリアゾール、アリルアミン、ウンデシレン酸誘導体、トルナフテート、ハロプロギン、ピリジンチオン、クロキノール、およびそれらの混合物からなる群より選択されるものが含まれ得る。
【0061】
本発明の組成物において有用な好ましい抗真菌剤には、これらに限定されるものではないが、アンホテリシンB、硝酸ブトコナゾール、シクロピロックスオラミン、クリンダマイシン、クリオキノール、クロトリマゾール、エコナゾール、硝酸エコナゾール、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ミクロナゾール、ナフチフィン、ナイスタチン、二硫化オマジン、スルコナゾール、テルビナフィン、テルコナゾール、チオコナゾール、トルナフテート、トリアセチン、ウンデシレン酸、ピリチオン亜鉛、およびそれらの混合物が含まれる。
【0062】
別の好ましい実施形態において、前記活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物は抗菌剤であり、これには、これらに限定されるものではないが、アミカシン、バシトラシン、コリスチン、ゲンタマイシン、カナマイシン、メトロニダゾール、ムピロシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ポリミキシンB、ストレプトマイシン、トブラマイシン、フェノールおよびクレゾール類、例えば、2,4−ジクロロ−sym−メタキシレノール、パラクロロメタキシレノール、およびパラクロロメタクレゾール、ビスフェノール類、例えば、ヘキサクロロフェン、ジクロロフェン、ビチオノール、トリクロサン、およびフェンチクロル(fentichlor)、サリチルアニリド類、例えば、4’,5−ジブロムサリチルアニリド、3’,4’,5−トリクロロサリチルアニリド、3’,4’,5−トリブロモサリチルアニリド、および3,5,ジブロモ−3’−トリフルオロメチル−サリチルアニリド、カルバニリド類、例えば、トリクロロカルバニリドおよび3−トリフルオロメチル−4−4’−ジクロロカルバニリド、四級アンモニウム化合物、例えば、塩化アルキル−ジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキル−トリメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化セチル−トリメチルアンモニウム、臭化B−フェノキシエチル−ジメチル−ドデシルアンモニウム、塩化p−tert−オクチルフェノキシエトキシエチル−ジメチル−ベンジルアンモニウム、臭化テトラデシル−ピリジニウム、臭化セチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化ジ−(n−オクチル)−ジメチルアンモニウム、臭化アルキル−イソキノリニウム、塩化1−(3−クロロアリル)−3−5−7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタン、およびクロルヘキシジン(1,6,ジ(N−p−クロロフェニルグアニジド)ヘキサン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、イミダゾニジル尿素、エタノール、イソプロピルアルコール、並びにそれらの混合物からなる群より選択されるものが含まれ得る。
【0063】
別の好ましい実施形態において、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物は皮膚状態調節剤である。好ましくは、皮膚状態調節剤は、炭化水素油およびワックス、シリコーン、脂肪酸誘導体、コレステロール、コレステロール誘導体、ジ−およびトリ−グリセリド、植物油、植物油誘導体、液体非食用油、例えば、Mattson、米国特許第3,600,186号並びにJandacekら、米国特許第4,005,195号および第4,005,196号(これらのすべては参照によりそれらの全体がここに組み込まれる)に記載されるもの、または液体可消化もしくは非可消化油と固体ポリオールポリエステルとの配合物、例えば、Jandacek、米国特許第4,797,300号並びにLetton、米国特許第5,306,514号、第5,306,516号、および第5,306,515号(これらのすべては参照によりそれらの全体がここに組み込まれる)に記載されるもの、アセトグリセリドエステル、アルキルエステル、アルケニルエステル、ラノリンおよびその誘導体、ミルクトリ−グリセリド、ワックスエステル、蜜蝋誘導体、ステロール、リン脂質、並びにそれらの混合物からなる群より選択される。
【0064】
別の好ましい実施形態において、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物はUV吸収剤/日焼け止め剤である。好ましくは、UV吸収剤/日焼け止め剤は、p−アミノ安息香酸およびその誘導体(エチル、イソブチル、グリセリルエステル)、p−ジメチルアミノ安息香酸およびその誘導体(エチル、イソブチル、グリセリルエステル)、o−アミノベンゾエートおよびその誘導体(メチル、メンチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、リナリル、テルペニル、およびシクロヘキセニルエステル)、サリチレート(アミル、フェニル、ベンジル、メンチル、グリセリル、およびジプロピレン−グリコールエステル)、桂皮酸誘導体(メンチルおよびベンジルエステル;アルファフェニルシンナモニトリル;ピルビン酸ブチルシンナモイル、2−エチルヘキシルp−メトキシシンナメート、イソ−アミルp−メトキシシンナメート)、ジヒドロキシ桂皮酸誘導体(ウンベリフェロン、メチル−ウンベリフェロン、メチルアセト−ウンベリフェロン)、トリヒドロキシ桂皮酸誘導体(エスクレチン、メチルエスクレチン、ダフネチン)、炭化水素(ジフェニルブタジン、スチルベン)、ジベンザルアセトン、ベンザルアセトフェノン、ナフトスルホネート(2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸および2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸のナトリウム塩)、有機ベンゾフェノン誘導体(2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5,5’−ジスルホベンゾフェノン二ナトリウム)、酸化亜鉛、二酸化チタン、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0065】
別の好ましい実施形態において、前記活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物は尿素またはそれらの塩もしくは誘導体である。特に好ましい実施形態において、前記活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物は尿素またはそれらの塩もしくは誘導体およびここに記載されるさらなる許容し得る活性治療薬の混合物である。
【0066】
局所医薬組成物の調製において有用であるものとして一般に公知の他の活性治療薬が本発明の主題の範囲内にあるものとしてさらに考慮される。
【0067】
溶媒
本発明の組成物に含まれる溶媒の主な用途の1つは活性治療薬を噴射剤を有する溶液に投入することである。これらの成分の均一な混合物を得るのに溶媒を用いることがしばしば必要である。溶媒は望ましい粒径を有するスプレーの生成をも助け、および噴射剤の蒸気圧の低下を助ける。
【0068】
本発明の組成物において有用な溶媒の例は、これらに限定されるものではないが、水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択されるものであり得る。
【0069】
本発明の組成物において溶媒として有用な好ましいン揮発性噴射剤には、これらに限定されるものではないが、例えば、プロパン、イソプロパン、n−ブタン、およびイソブタン、クロロフルオロ炭素(CFC)、ヒドロフルオロアルカン(HFA)、並びにジメチルエーテルなどの炭化水素噴射剤が含まれる。
【0070】
特に好ましい実施形態において、前記溶媒組成物は水、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ジメチルイソソルバイド、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0071】
起泡性組成物の調製において有用であるものとして一般に知られる他の溶媒が本発明の主題の範囲内にあるものとしてさらに考慮される。
【0072】
表面活性剤
大部分のエアロゾル泡沫製品は水溶性または水分散性表面活性剤と共に処方される。したがって、このエアロゾル製品は、相当量の泡沫抑制剤が存在しない限り、放出されるときは泡沫である。
【0073】
様々な表面活性剤を本発明の組成物の泡沫送達系において用いることができる。これらの表面活性剤には、例えば、ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸、リン酸化脂肪酸、スルホスクシネート、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー、非イオン性メロキサポール、石油誘導体、脂肪族アミン、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれ得る。
【0074】
好ましい実施形態において、表面活性剤はポリオキシエチレン脂肪エーテルである。本発明の組成物において有用な特定のポリオキシエチレン脂肪エーテルには、式:
CH(CHCH(OCHCHOH
(式中、nは4−8であり、およびxは6−20である)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれ得る。ラウレス−4およびそれらの薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的なポリオキシエチレン脂肪 エーテルには、ラウレス−9、ウンデセス(undeceth)−9、セテス(ceteth)−1、セテアレス(ceteareth)−2、ステアレス−1、ステアレス−2、ステアレス−21、PEG−2ステアレート、PEG−6ステアレート、PEG−8ジラウレート、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0075】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤はポリオキシエチレン脂肪エステルである。本発明の組成物において有用な特定のポリオキシエチレン脂肪エステルには、式:
C(CHC(O)(OCHCHOC(O)(CHCH
(式中、nは2−90であり、xは6−20であり、およびyは6−20である)
であるもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれ得る。PEG−2ジラウレートおよびそれらの薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的なポリオキシエチレン脂肪エステルには、PEG−150ラウレート、PEG−150ジステアレート、PEG−78グリセリルココエート、PEG−30グリセリルココエート、セテス−1、セテス−2、セテス−6、セテス−10、セテス−12、セテアレス−2、セテアレス−6、セテアレス−10、セテアレス−12、ステアレス−1、ステアレス−2、ステアレス−6、steareth−10、steareth−12、PEG−2ステアレート、PEG−4ステアレート、PEG−6ステアレート、PEG−10ステアレート、PEG−12ステアレート、PEG−20グリセリルステアレート、PEG−80グリセリルタロウェート、PPG−10グリセリルステアレート、PEG−80グリセリルココエート、PEG−200グリセリルタロウェート、PEG−8ジラウレート、PEG−10ジステアレート、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0076】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤は脂肪酸である。本発明の組成物において有用な特定の脂肪酸には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、オレイン酸、リノレイン酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキドン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノレン酸、ベヘン酸、エルシン酸、ラノリン酸、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれ得る。ステアリン酸がこれに関して特に好ましい。
【0077】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤は硫酸化脂肪酸表面活性剤である。本発明の組成物において有用な特定の硫酸化脂肪酸表面活性剤には、式:
C(CHCHOSO
(式中、nは10−22であり、およびXはH、Li、Na、またはKである)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれ得る。ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの他の薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的な硫酸化脂肪酸表面活性剤には、ラウレス(3)硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス(3)硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス(3)硫酸カリウム、ラウリル硫酸TEA、ラウレス(3)硫酸TEA、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0078】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤はリン酸化脂肪酸表面活性剤である。本発明の組成物において有用な特定のリン酸化脂肪酸表面活性剤には、式:
C(CHCHOPO
(式中、nは10−22であり、およびXはBe、Mg、またはCaである)
であるもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれ得る。
【0079】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤はスルホスクシネート表面活性剤である。本発明の組成物において有用な特定のスルホスクシネート表面活性剤には、式:
【化9】

【0080】
(式中、
およびRは、各々独立に、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルキル、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルケニル、またはC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキニルであり;および
XはH、Li、Na、もしくはKである)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれ得る。ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、またはジエチルヘキシルナトリウムスルホスクシネート、およびそれらの薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的なスルホスクシネート表面活性剤には、ナトリウムビス(2−エチルヘキシル)スルホスクシネート、二ナトリウムN−オクタデシルスルホスクシネート、二ナトリウムラウリルスルホスクシネート、ジアンモニウムラウリルスルホスクシネート、四ナトリウムN−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホスクシネート、ナトリウムジオクチルスルホスクシネート、二ナトリウムオレアミドMEAスルホスクシネート、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0081】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤は両性表面活性剤である。本発明の組成物において有用な両性表面活性剤には、式:
【化10】

【0082】
(式中、
は脂肪酸であり;
はC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキルアルコール、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルケニルアルコール、またはC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキニルアルコールであり;および
XはH、Li、Na、もしくはKである)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。ココアンホプロピオネートがこれに関して特に好ましい。特には、ココアンホプロピオン酸ナトリウム塩が特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的な両性表面活性剤には、ココアンホカルボキシプロピオン酸、ココアンホカルボキシプロピオネート(cocoamphopropionate)、コンアンホグリシネート、ココアンホカルボキシグリシネート、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ココアンホジプロピオネート、アルキルグリシネート、プロピオネート、イミダゾリン、アンホアルキルスルホネート、N−アルキルアミノプロピオン酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、イミダゾリンカルボキシレート、N−アルキルベタイン、アミドプロピルベタイン、サルコシネート、アミンオキシド、スルホベタイン、スルタイン、ラウルアンホカルボキシグリシネート、ラウルアンホプロピオネート、ステアランホグリシネート、タロウアンホプロピオネート、タロウアンホグリシネート、オレオアンホグリシネート、カプロアンホグリシネート、カプリルアンホプロピオネート、カプリルアンホカルボキシグリシネート、ココイルイミダゾリン、ラウリルイミダゾリン、ステアリルイミダゾリン、ベヘニルイミダゾリン、ベヘニルヒドロキシエチルイミダゾリン、カプリルアンホプロピルスルホネート、コカンホプロピルスルホネート、ステアランホプロピルスルホネート、オレオアンホプロピルスルホネート、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0083】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤は非イオン性ポロキサマー表面活性剤である。本発明の組成物において有用な非イオン性ポロキサマー表面活性剤には、式:
【化11】

【0084】
(式中、
xは8−75であり;
yは30−35であり;および
zは8−75である)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。ポロキサマー188およびそれらの薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的な非イオン性ポロキサマー表面活性剤には、ポロキサマー124、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407、プルロニック(Pluronic)、スプロニック(Supronic)、シンペロニック(Synperonic)、モノラン(Monolan)、ルトロール(Lutrol)、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0085】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤は非イオン性メロキサポール表面活性剤である。本発明の組成物において有用な特定の非イオン性メロキサポール表面活性剤には、式:
【化12】

【0086】
(式中、
xは18−21であり;
yは7−163であり;および
zは18−21である)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれ得る。メロキサポール258およびそれらの薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的なメロキサポール表面活性剤には、メロキサポール 105、メロキサポール 108、メロキサポール171、メロキサポール172、メロキサポール 174、メロキサポール 178、メロキサポール 251、メロキサポール 252、メロキサポール 254、メロキサポール 255、メロキサポール 311、メロキサポール 312、およびメロキサポール 314、それらの薬学的に許容し得る塩、並びにそれらの混合物が含まれる。
【0087】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤は石油誘導体表面活性剤である。本発明の組成物において有用な特定の石油誘導体表面活性剤には、鉱油、微結晶ワックス、および蒸留物からなる群より選択されるものが含まれる。
【0088】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤は脂肪族アミン表面活性剤である。本発明の組成物において有用な特定の脂肪族アミン表面活性剤には、式:
【化13】

【0089】
(式中、
、R、およびRは、各々独立に、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルキルである)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。トリエタノールアミンおよびそれらの薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的な脂肪族アミン表面活性剤には、トリイソプロパノールアミン、トリメタノールアミン、トリブタノールアミン、プロパノール−ジエタノールアミン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0090】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤はポリシロキサン誘導体である。本発明の組成物において有用な特定のポリシロキサン誘導体には、式:
【化14】

【0091】
(式中、
xは2−500であり;並びに
、R、R、R、R、R、R、およびRは、各々独立に、H、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルキル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルケニル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルキニル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ、C−C14アリール、C−C22アルキル置換アリール、またはC−C22アリール置換アリールである)
のもの、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。ジメチコンおよびそれらの薬学的に許容し得る塩がこれに関して特に好ましい。本発明の組成物において有用な他の具体的なポリシロキサンには、ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)、シクロメチコン、ヘキソメチルメチコン、ポリメチル−ヒドロシロキサン(PMHS)、シクロテトラ(メチルヒドロシロキサン)(D4H)、ジエチルポリシロキサン、高分子量ジメチコン、混合C−C30アルキルポリシロキサン、フェニルジメチコン、ジメチコノール、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。当該技術分野における通常の技術を有する者は、前記ポリシロキサンまたはポリシロキサン誘導体の各々を溶媒または表面活性剤のいずれかとして用いることができることを理解するであろう。
【0092】
別の好ましい実施形態において、表面活性剤はソルビタン脂肪酸エステルである。本発明の組成物において有用な特定のソルビタン脂肪酸エステルには、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。本発明の組成物において有用な他の具体的なソルビタン脂肪酸エステルには、ラウリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、ステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキ−イソステアリン酸ソルビタン、トリラウリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、ジ−イソステアリン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、トリ−イソステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート20、ポリソルベート21、ポリソルベート40、ポリソルベート61、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート81、ポリソルベート85、ポリソルベート120、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれる。
【0093】
特に好ましい実施形態において、前記表面活性剤組成物はラウレス−4、PEG−2ジラウレート、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ココアンホプロピオネート、ポロキサマー 188、メロキサポール 258、トリエタノールアミン、ジメチコン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0094】
起泡性組成物の調製において有用であるものとして公知の他の表面活性剤がさらに本発明の主題の範囲内にあるものとして考慮される。これらの他の表面活性剤には、例えば、CTFAの「Cosmetic Ingredient Dictionary」 Second Edition, The Cosmetic Toiletry and Fragrance Association, Inc., 1133 Fifteenth Street, N.W., Washington, B.C. 20005, 1977(その内容全体は参照によりここに組み込まれる)に列挙されるものが含まれる。
【0095】
噴射剤
噴射剤が液化ガスまたは液化ガスの混合物であるとき、それは頻繁に、噴射剤および製品濃縮物の溶媒もしくはビヒクルの二重の役割を果たす。噴射剤が空気に触れるとき、圧力の低下のためにそれは直ちに蒸発し、製品濃縮物を風媒性の液滴もしくは乾燥粒子として放出することができ、または製品の溶媒として製品液滴と共に留まることができる。
【0096】
本発明の組成物において用いられる噴射剤には、例えば、炭化水素(例えば、プロパン、イソブタン、n−ブタン、およびそれらの混合物)または石油ガスのクラス、クロロフルオロ炭素(CFC)、ヒドロフルオロアルカン(HFA)、ジメチルエーテル、プロパン−イソブタン、不溶性圧縮ガス(例えば、空気、酸素、水素、および窒素)、可溶性圧縮ガス(例えば、二酸化炭素および亜酸化窒素)、塩化メチレン、およびそれらの混合物が含まれ得る。好ましい実施形態において、前記噴射剤はジメチルエーテルである揮発性噴射剤である。
【0097】
起泡性組成物の調製において有用であるものとして一般に知られている他の噴射剤がさらに本発明の主題の範囲内にあるものとして考慮される。
【0098】
エアロゾルにおいて用いられるとき、液化ガスと比較して、圧縮ガスはそれらが無臭、無色、低毒性、不燃性、安価、圧力がより安定、および環境的に許容し得るという利点を有する。これらの利点は、本発明のエアロゾルにおいて用いるための噴射剤の選択において、低いスプレー特性、放出中のスプレー特性の変化、ガス喪失の可能性の増加、弁およびアクチュエータの詰まり、および腐食の可能性の増加を含む圧縮ガスの不利益と釣り合いをとる必要がある。
【0099】

本発明の組成物において有用な酸はそれらの組成物のpHに対する望ましい効果を有するものを包含する。特には、用いられる酸は、本発明の組成物が約2ないし約10の適切なpHを維持することを確実なものとする。様々な酸が適切に有効である。これらの酸には、例えば、アスコルビン酸、アルファヒドロキシ酸、アルファケト酸、他の有機もしくは無機酸、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物が含まれ得る。
【0100】
好ましい実施形態において、酸は式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物であり、式中、RおよびRはH、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より独立に選択され、ここで、RおよびRは任意にOH、SH、CHO、COOH、または1ないし9個の炭素原子を有するアルコキシ基で任意に置換され得る。
【0101】
本発明の組成物において有用な例示的アルファヒドロキシ酸には、これらに限定されるものではないが、アガリシン酸、アロン酸、アルファヒドロキシラウリン酸、アルファヒドロキシミリスチン酸、アルファヒドロキシパルミチン酸、アルファヒドロキシステアリン酸、アルファヒドロキシアラキドン酸、アルトロン酸、アラビノン酸、アトロ乳酸、ベンジル酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、エリスロン酸、ガラクトン酸、ガラクトヘプトン酸、ガラクツロン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸、グルクロン酸、グリセリン酸、グリコール酸、グロン酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、2−ヒドロキシヘプタン酸、2−ヒドロキシオクタン酸、2−ヒドロキシノナン酸、2−ヒドロキシデカン酸、2−ヒドロキシウンデカン酸、イドン酸、乳酸、メチル乳酸、フェニル乳酸、3−(2’−ヒドロキシフェニル)乳酸、3−(4’−ヒドロキシフェニル)乳酸、リキソン酸、リンゴ酸、マンデル酸、4−クロロマンデル酸、4−ヒドロキシマンデル酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、3−ヒドロキシ−4−メトキシマンデル酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシマンデル酸、マン酸(mannoic acid)、ムチン酸、リボン酸、サッカリン酸、タロン酸、酒石酸、タルトロン酸、チオグリコール酸、トレオン酸、キシロン酸、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。
【0102】
さらなる好ましい実施形態において、酸は式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物であり、式中、RおよびRはHおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より独立に選択され、ここで、Rは任意にF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、または1ないし9個の炭素原子を有するアルコキシ基で任意に置換され得る。
【0103】
本発明の組成物において有用な例示的アルファケト酸には、これらに限定されるものではないが、ベンゾイルギ酸、ベンゾイルギ酸メチル、ベンゾイルギ酸エチル、グリオキシル酸、2−ケトエタン酸メチル、2−ケトブタン酸、2−ケトペンタン酸、2−ケトヘキサン酸、2−ケトヘプタン酸、2−ケトオクタン酸、2−ケトオクタン酸メチル、2−ケトデカン酸、ピルビン酸、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、フェニルピルビン酸、フェニルピルビン酸メチル、フェニルピルビン酸エチル、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。
【0104】
別の好ましい実施形態において、酸は式IIIの酸:
【化15】

【0105】
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物であり、式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、NH、NH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである。これに関して、式IIIの酸がNH基または窒素含有複素環を含む場合、その酸は両性または偽両性物質として振る舞うことに注意しなければならない。さらに、式IIIの酸のカルボン酸基をリン酸、ホスホン酸、スルホン酸、スルフィン酸、または硫酸基で置換可能であることが考慮される。
【0106】
本発明の組成物において有用な例示的な式IIIの酸には、これらに限定されるものではないが、酢酸、アジピン酸、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、安息香酸、システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、グルタル酸、グリシン、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシルヒスチジン、ロイシン、イソロイシン、リジン、5−ヒドロキシリジン、マロン酸、ペラルゴン酸、フェニルアラニン、プロリン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン、プロピオン酸、サリチル酸、セリン、コハク酸、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。
【0107】
他の両性または偽両性化合物を、組成物のpHに対する望ましい効果を得るために本発明の組成物においてさらに用いることができる。これらの他の化合物には、これらに限定されるものではないが、ホモシステイン、ホモシスチン、ホモセリン、オルニチン、シトルリン、クレアチン、3−アミノプロパン酸、テアニン、2−アミノブタン酸、4−アミノブタン酸、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパン酸、2−メチル−3−アミノプロパン酸、2,6−ジアミノピメリン酸、2−アミノ−3−フェニルブタン酸、フェニルグリシン、カナバニン、カナリン、4−ヒドロキシアルギニン、4−ヒドロキシオルニチン、ホモアルギニン、4−ヒドロキシホモアルギニン、β−リジン、2,4−ジアミノブタン酸、2,3−ジアミノプロパン酸、2−メチルセリン、3−フェニルセリン、ベタイン、アルギニン、ヒスチジン、タウリン、システイン硫酸、グリシルヒスチジン、ココアンフォグリシン、ココアンフォプロピオネート、ココアンフォプロピルスルホネート、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステラミドエチルジエタノールアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれ得る。
【0108】
組成物のpHに対し望ましい効果を有する本発明の組成物において、有用なさらなる例示的な追加の酸には、これらに限定されるものではないが、キナ酸、イソクエン酸、トロピン酸、トレトカン酸、3−クロラクト酸(chloractiv acid)、セレブロン酸、シトラマル酸、アガリシン酸、2−ヒドロキシネルボン酸、アレウリチン酸、アセチルサリチル酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、リン酸、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、パント酸、およびそれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。
【0109】
こららの酸の各々は本発明の組成物中に遊離酸、ラクトン、もしくはエステル形態、または有機塩基もしくは無機アルカリとの塩形態で存在することができる。
【0110】
特に好ましい実施形態において、本発明の組成物において有用な前記酸は、酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ホウ酸、炭酸、クエン酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、グルコン酸、グルタル酸、グリシン、グリセリン酸、グリコール酸、グルタミン酸、馬尿酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、天然および合成誘導アミノ酸、それらの誘導体、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
【0111】
起泡性組成物の調製において有用であるものとして一般に知られている他の酸が本発明の主題の範囲内にあるものとしてさらに考慮される。
【0112】
本発明の組成物中に含まれる酸は約2ないし約10の組成物の適切なpHを維持するように選択される。組成物の最適pH、並びにこの最適pHを維持するのに用いられる酸およびその量は、その組成物中に含まれる活性治療薬に依存して変化する。具体的な活性剤の各々に対する最適pHに加えて、この最適pHを達成するのに最適な酸のタイプおよび量の選択は、当該技術分野における通常の技術を有する者が一般に利用可能な知識の範囲内にあるものと考慮される。
【0113】
さらなる成分
活性治療薬および起泡性送達系に加えて、本発明の医薬組成物は、局所的な泡沫に適切であるものとして当該技術分野における通常の技術を有する者に公知の、他の必須ではない任意の成分をさらに含むことができる。例えば、本発明の医薬調製品は、当該技術分野において公知の1またはそれ以上の保存剤、例えば、安息香酸、ソルビン酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、DMDMヒダントイン、およびイミダゾリジニル尿素を任意にさらに含むことができる。これらの保存剤は医薬組成物の約1%まで、好ましくは、約0.05ないし約0.5重量%の量で存在することができる。他のさらなる任意の成分には、濃厚剤および粘度調整剤、例えば、長鎖脂肪酸のジエタノールアミド、脂肪アルコール(すなわち、セテアリルアルコール)、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、エチルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、およびCarbomer;着色料、例えば、FD&CまたはD&C色素のいずれか;毛髪酸化(漂白)剤、例えば、過酸化水素、過ホウ酸塩、および過硫酸塩;毛髪還元剤、例えば、チオグリコール酸塩;香料;加湿剤、皮膚軟化剤;可塑剤;安定化剤;皮膚浸透剤;およびキレート剤、例えば、EDTA二ナトリウムが含まれ得る。
【0114】
本発明の医薬組成物は、該組成物の保存および送達に適する容器中に充填することもできる。
【0115】
治療方法
本発明の主題は、さらに、疾患、障害、または状態の治療をそれらを必要とする哺乳動物において行うための方法であって、該哺乳動物に有効量の起泡性医薬組成物を投与することを含み、該組成物が以下を含む方法に関する:
(i)有効量の1またそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化16】

【0116】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【0117】
本発明の医薬組成物および起泡性送達系は哺乳動物における様々な皮膚科学的疾患、障害、または状態、特には、哺乳動物組織に影響を及ぼす疾患の治療に用いることができる。そのような疾患の例には、これらに限定されるものではないが、湿疹、、小児湿疹、乾癬、頭皮乾癬、アトピー性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、神経皮膚炎、掻痒症、真菌性疾患、および間擦疹が含まれる。
【0118】
例えば、副腎皮質ステロイド、特には、エステル化合物が本発明の組成物中に用いられる場合、これらの組成物はヒトにおける皮膚疾患、例えば、湿疹、小児湿疹、アトピー性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、神経皮膚炎、乾癬、掻痒症、および間擦疹の治療において有効である。
【0119】
同様に、抗真菌剤が本発明の組成物中に用いられる場合、これらの組成物は、皮膚糸状菌感染、例えば、躯幹白癬、足部白癬、爪白癬、頭部白癬、陰股部白癬、および髪白癬;並びに酵母感染、例えば、カンジダ症および癜風を含む真菌性疾患の治療において有効である。他の真菌性疾患がさらに本発明の主題の範囲内にあるものとして考慮される。
【0120】
特に好ましい実施形態において、本発明の組成物による治療を受ける疾患は湿疹である。
【0121】
局所組成物で有効に治療されるものとして当該技術分野において公知の他の皮膚科学的疾患の治療が本発明の主題の範囲内にあるものとしてさらに考慮される。
【0122】
別の好ましい実施形態においては、前記起泡性医薬組成物を口、耳、鼻道、膣、尿道、または直腸の粘膜上皮細胞組織に局所的に投与する。口および鼻組織の標的がそのような組織それ自体であることもあるが、経口および鼻調製品は吸収されて全身効果を生じ得る。
【0123】
特定の場合において、および局所的効果のため、薬物が膣、尿道、または直腸に挿入される。全身薬物効果は膣、尿道、または直腸適用の後もこれらの部位の粘膜からの薬物の吸収により生じ得る。エアロゾル泡沫を、クリームに用いられるものと本質的に同じ方法で、膣内に用いることができる。そのエアロゾル・パッケージは泡沫が充填された挿入装置を含む。挿入装置は、それらの内容物がプランジャの起動によって放出される膣内に配置される内容物である。同様に、尿道または直腸の泡沫の調製品は泡沫をそれぞれ尿道または肛門管内に提供するための挿入機を用いる。
【0124】
製造方法
本発明の主題は、さらに、以下を含む起泡性医薬組成物の製造方法に関する:
(A)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物および以下を含む薬学的に許容し得る坦体を混合する工程:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;および
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;並びに
(ii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化17】

【0125】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物;並びに
(B)該混合物を、該組成物の保存および送達に適する容器に充填する工程。
【0126】
この方法に従って製造される組成物は、好ましくは、局所適用に適するエアロゾル投薬形態である。したがって、前記製造方法は、さらに、容器からの組成物のエアロゾル送達を達成するのに適する噴射剤を容器に充填するさらなる工程を含むことができる。
【0127】
本発明の医薬エアロゾル処方の有効性は、処方、容器、および弁集合体の適切な組み合わせの達成に依存する。
【0128】
容器
本発明の起泡性医薬組成物は、好ましくは、容器内にエアロゾルとして充填される。組成物は、当該技術分野における通常の技術を有する者に一般に公知の一工程または多工程充填プロセスを用いて容器に充填することができる。
【0129】
容器は長期の保存期限であるエアロゾル処方を提供するように選択しなければならない。したがって、容器は、処方の安定性または容器の一体性および操作を妨害しないように、そこに収容される組成物に関して化学的に不活性でなければならない。さらに、容器は、生成物が必要とする圧力に耐えることができなければならず、耐食性でなければならず、およびそこに収容される生成物に対する物理的もしくは化学的変化(これは、例えば、開口部の粒子詰まりを形成する)に耐性でなければならない。これは、本発明の組成物が表面活性剤および酸(腐食の可能性を高めることが知られる2つの成分)を含有するため、特に重要である。
【0130】
エアロゾル製品に適する容器の選択は、製造方法への適応性、処方成分との適合性、その製品にかかる圧力を維持する能力、製造者側におけるデザインおよび美的訴えへの関心、並びに経費に基づく。適切な容器は、例えば、鋼、アルミニウム、ガラス、プラスチック、またはそれらの混合体で製造することができる。容器は、さらに、1またはそれ以上の保護コーティング、例えば、硝酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、m−ニトロ安息香酸アンモニウム、モルホリン、2−メチルブチノイル、Expoxol 9−5、ナトリウムn−ラウロイルサルコシネート、フェノール、エポキシ、またはビニルコーティングを用いて処方適合性または安全な取り扱いを強化することができる。あらゆる他の公知エアロゾル容器および保護コーティングがこれに関して有用なものとしてさらに考慮される。
【0131】
容器は、弁集合体を通して容器から分配されるまで物理的に分離されている別々の部分に最終組成物を分割させる2つまたはそれ以上の区画を含むこともできる。
【0132】
エアロゾル容器に起泡性組成物を充填するための公知法には、コールド充填、カップ下(under the cup)、および(弁を通過させる)加圧充填が含まれる。エアロゾル容器を充填するためのそのような方法は当該技術分野における通常の技術を有する者に公知であり、The Aerosol Handbook(Wayne E. Dorland, Caldwell, NJ)およびthe Handbook of Aerosol Technology,(R.E. Krieger, Malabar, FL)(これらの両者は参照によりそれら全体が組み込まれる)に見出すことができる。
【0133】
コールド充填法においては、生成物濃縮体および噴射剤の両者を−30°ないし−40°Fに冷却しなければならない。冷却された生成物濃縮体を等しく冷却されたエアロゾル容器に定量的に計量して入れ、次いで冷却液化ガスを添加する。十分な噴射剤が添加されたとき、弁集合体を容器に配置する。
【0134】
キャップ充填法の下においては、容器の肩に緊密な封着を形成する充填ヘッドが用いられる。この充填ヘッドは、加圧下の噴射剤が容器の開口部を通して添加される間、弁を容器の上に保持する。
【0135】
加圧充填法においては、生成物濃縮体を定量的に容器内に入れ、弁集合体を容器に配置し、および液化ガスを、圧力下で、弁基部を通して容器内に秤量して入れる。加圧充填は大部分の医薬エアロゾルに用いられる。
【0136】
弁集合体
弁集合体の機能は缶の内容物を望ましい形態、望ましい速度、および、秤量弁の場合には、適正な量または用量で放出させることである。したがって、弁集合体は放出しようとする生成物の形態に寄与しなければならない。特には、エアロゾル泡沫弁は、典型的には、泡沫の送達を可能にするため、大口径送達噴出口を有する。さらに、弁集合体はエアロゾル組成物を容器から連続送達により、または秤量用量として放出させる。
【0137】
弁集合体の製造において用いられる材料はそれを通して通過するエアロゾル処方に対して不活性でなければならない。様々な弁部品の製造において用いることができる材料のうちにあるものは、プラスチック、ゴム、アルミニウム、ステンレス鋼、およびそれらの混合体である。通常のエアロゾル弁集合体は以下の部品を含んでなる:アクチュエータ、基部、ガスケット、バネ、マウンティング・カップ、ハウジング、およびディップチューブ。容器が直立または反転する間、生成物の放出を可能にする弁も用いることができる。スプレー弁、スライディング・ガスケット弁、偏向ガスケット弁、およびチルトアクション弁を含む、当該技術分野における通常の技術を有する者に公知のすべてのタイプの弁集合体が、本発明の組成物の送達が可能であるものと考慮される。
【0138】
秤量弁は、弁が作動するたびに特定の量の生成物を送達するように設計されている。秤量弁は、通常、処方が強力な医薬である場合、または正確な投薬が望まれる他の場合において用いられる。秤量弁系においては、補助弁室が、その容量または寸法によって、放出される物質の量を調節する。
【0139】
弁集合体は、さらに、本発明の起泡性医薬組成物の送達を促進するため、アタッチメントを収容することができる。
【0140】
送達方法
本発明の主題は起泡性医薬組成物を容器から送達するための方法であって、機械的手段によって生成される噴射力を該起泡性医薬組成物に提供することを含み、該起泡性医薬組成物が以下を含む方法に関する:
(i)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物:
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化18】

【0141】
(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【0142】
容器からの組成物の送達に用いられる噴射力は、1またはそれ以上の液化または気体状噴射剤によってエアロゾル系に適用した圧力の形態をとることができる。その代わりに、組成物は、機械的手段、例えば、ポンプ作用または容器に対する圧搾作用によって容器から放出させることもできる。当該技術分野における通常の技術を有する者に公知の他の噴射力が本発明の主題の範囲内にあるものとしてさらに考慮される。
【0143】
弁集合体の作動時、パッケージの内容物を弁の開口部を通して外部に押し出すのは噴射剤が発揮する圧力である。この噴射力は本発明の組成物を微細なミスト;粗い、湿潤もしくは乾燥スプレー;定流;または安定もしくは崩壊性泡沫として送達することを可能にする。考慮される泡沫には、皮膚上での堆積を目的とするもの、または体腔への浸透を目的とするもの、例えば、膣泡沫、尿道泡沫、口もしくは耳泡沫、および直腸泡沫が含まれる。
【0144】
エアロゾルの圧力はその性能にとって重要である。それは1)噴射剤のタイプおよび量並びに2)生成物濃縮体を含む物質の性質および量によって制御することができる。したがって、各々の処方は独自であり、エアロゾル製品において用いようとする噴射剤の量は熟練実務者によって決定される。一般に、泡沫エアロゾルは、通常70°Fで約10ないし200psig、好ましくは70°Fで約13ないし約108psig、より好ましくは70°Fで約20ないし約80psigで作動する。さらに、泡沫エアロゾルは約1ないし約90%の噴射剤、好ましくは約2ないし約50%の噴射剤、より好ましくは約2.5ないし約20%の噴射剤を含むことができる。
【0145】
エアロゾル送達系の利点
医薬エアロゾル泡沫として処方されるとき、本発明の組成物は他のタイプの投薬泡沫を上回る利点とみなすことができる幾つかの特性を示す。これらには以下が含まれる:
1.医薬の一部を、汚染または残留物質への露出なしに、パッケージから容易に引き出すことができる。
【0146】
2.その気密性のため、エアロゾル容器は大気の酸素および水分によって悪影響を受ける薬剤を保護する。不透明であることで、通常のエアロゾル容器は光によって悪影響を受ける薬物も保護する。この保護は生成物の使用および保存期間の間持続する。生成物が無菌条件下で充填される場合、生成物の保存期間の間、無菌性も維持され得る。
【0147】
3.局所投薬を、罹患領域に触れることなく、均一な簿層で上皮細胞組織に適用することができる。この適用方法は、局所調製品の機械的(指先)適用に伴って時折生じる刺激を低減することができる。噴射剤の迅速な揮発は冷却、リフレッシュ効果ももたらす。
【0148】
4.適正な処方および弁制御により、放出される生成物の物理的形態および粒径を制御することができ、これは薬物の効力に寄与する。例えば、経皮薬物は、上皮細胞組織とより長期間接触した状態で維持されるとき、および吸収を強化するビヒクル中で移送されるとき、より高い効力を有するものと期待される。
【0149】
5.エアロゾル適用は、使用者が「洗い落とし」をほとんど、またはまったく必要としない、「清浄」プロセスである。
【0150】
6.秤量弁の使用により、投薬量を制御することができる。
【0151】
投薬量
本発明の主題において考慮される活性治療薬の適切な投薬量レベルは当該技術分野における通常の技術を有する者に公知である。活性治療化合物または組成物の体重キログラムあたり約0.001mgないし約5,000mgのオーダーの投薬量レベルが本発明のおいて考慮される疾患、障害、または状態の治療において有用であることが公知である。典型的には、この有効量の活性治療薬は一般に毎日患者体重キログラムあたり約0.1mgないし100mgを含む。さらに、この投薬量の活性治療薬を単一または複数の投薬単位で投与して望ましい治療効果をもたらし得ることは理解されるであろう。所望であれば、他の治療薬を本発明の主題によって提供されるものと組み合わせて用いることができる。
【0152】
本発明の組成物は1日に単一または複数用量で投与することができる。好ましい実施形態において、本発明の組成物は1日1ないし3回投与される。1日2回の低用量で開始して、必要であれば、より高い用量に徐々に上げることが好ましい方策である。坦体物質と組み合わせて単一の投薬形態を生成することができる活性成分の量は、治療を受ける宿主、疾患、障害、もしくは状態の性質、および活性成分の性質に依存して変化する。
【0153】
しかしながら、あらゆる患者に特有の用量レベルは、用いられる具体的な化合物の活性、;患者の年齢、体重、一般的な健康、性別および食事;投与の時期;排泄速度;薬物の組み合わせ;治療を受ける障害の重症度;および投与の形態を含む、当該技術分野において公知の様々な要素に依存することは理解される。当該技術分野における通常の技術を有するものはそのような要素の可変性を理解し、定型的にすぎない実験を用いて特定の用量レベルを確立することができるであろう。
【0154】
最適医薬処方は、特定の薬物または薬物の組み合わせおよび望ましい投薬量のような考察に依存して、当該技術分野における熟練者によって決定される。例えば、“Remington’s Pharmaceutical Sciences”, 18th ed. (1990, Mack Publishing Co., Easton, PA 18042), pp. 1435−1712(その開示は参照によりここに組み込まれる)を参照のこと。そのような処方は治療薬の物理的状態、安定性、イン・ビボ放出速度、およびイン・ビボ・クリアランス速度に影響を及ぼすことがある。
【0155】
(実施例)
以下の例は本発明の主題を例証するものであり、それに限定しようとするものではない。他に指示されない限り、すべてのパーセンテージは最終組成物の100重量%に基づく。
【0156】
実施例1
以下の例は本発明の主題の起泡性医薬組成物の調製を説明する:
%W/W
プロピオン酸クロベタゾール 0.05
ポロキサマー 188 1.60
クエン酸バッファ 0.15
エチルアルコール 60.0
ポリソルベート60 0.10
プロピレングリコール 2.00
精製水 31.6
噴射剤(プロパン−イソブタン) 4.50
100.0%
組成物の調製:
1.噴射剤を除いて、通常の手段によって材料を組み合わせてエアロゾル濃縮物を形成する。
【0157】
2.次に、その濃縮物をエアロゾル容器、例えば、アルミニウム管に充填する。
【0158】
3.次いで、噴射剤を通常の手順、例えば、弁通過(through−the−valve)またはカップ下(under−the−cup)充填法によって添加する。
【0159】
実施例2
以下の例は本発明の主題の起泡性医薬組成物の調製を説明する:
%W/W
吉草酸ベタメタゾン 0.10
ラウレス−4 3.00
リン酸バッファ 0.20
エチルアルコール 65.0
ジエチルヘキシルナトリウムスルホスクシネート 1.00
グリセリン 3.00
精製水 23.4
噴射剤(プロパン−イソブタン) 4.30
100.0%
組成物の調製:
1.噴射剤を除いて、通常の手段によって材料を組み合わせてエアロゾル濃縮物を形成する。
【0160】
2.次に、その濃縮物をエアロゾル容器、例えば、アルミニウム管に充填する。
【0161】
3.次いで、噴射剤を通常の手順、例えば、弁通過またはカップ下充填法によって添加する。
【0162】
実施例3
以下の例は本発明の主題の起泡性医薬組成物の調製を説明する:
%W/W
シクロピロクスオラミン 2.00
イソプロピルアルコール 45.0
ベンジルアルコール 1.00
ソルビン酸バッファ 1.00
ジメチコン 1.00
ココアンホプロピオネートナトリウム 3.50
ラウリル硫酸ナトリウム 0.50
ジメチルエーテル 2.00
精製水 41.0
噴射剤(プロパン−イソブタン) 3.00
100.0%
組成物の調製:
1.噴射剤を除いて、通常の手段によって材料を組み合わせてエアロゾル濃縮物を形成する。
【0163】
2.次に、その濃縮物をエアロゾル容器、例えば、アルミニウム管に充填する。
【0164】
3.次いで、噴射剤を通常の手順、例えば、弁通過またはカップ下充填法によって添加する。
【0165】
実施例4
以下の例は本発明の主題の医薬組成物の調製を説明する:
%W/W
リン酸クリンダマイシン 2.40
プロピレングリコール 5.00
リン酸バッファ 0.30
エチルアルコール 25.0
イソプロピルアルコール 25.0
ジメチルイソソルバイド 1.00
PEG−2ジラウレート 4.00
トリエタノールアミン pH〜4.5とするのに十分な量
噴射剤(プロパン−イソブタン) 6.00
精製水 残部
100.0%
組成物の調製:
1.噴射剤を除いて、通常の手段によって材料を組み合わせてエアロゾル濃縮物を形成する。
【0166】
2.次に、その濃縮物をエアロゾル容器、例えば、アルミニウム管に充填する。
【0167】
3.次いで、噴射剤を通常の手順、例えば、弁通過またはカップ下充填法によって添加する。
【0168】
実施例5
以下の例は本発明の主題の組成物を調製するための一般に適用可能な方法を説明する:
起泡性医薬組成物の調製は通常の手段によって達成する。噴射剤を除いて、材料を組み合わせてエアロゾル濃縮物を形成する。その組成物を調製する熟練者がそのように選択するのであれば、最初に成分のより小さな群を組み合わせて2つ以上の相を形成し、後にそれを組み合わせて最終エアロゾル濃縮物にすることができる。多相の調製は、例えば、成分の下位集合が周囲より上もしくは下の温度に加熱もしくは冷却されるときに好ましく組み合わされ、大気圧下もしくは上の圧力で組み合わされ、または特殊な雰囲気、例えば、純粋窒素もしくは酸素の下で組み合わされる場合、特に有用である。
【0169】
次に、濃縮物をエアロゾル容器、例えば、アルミニウム管に充填し、噴射剤を通常の手順、例えば、弁通過またはカップ下充填法によって添加する。完成したエアロゾル分配系は、さらに、外部もしくは体腔内の治療しようとする領域に近接して医薬を投与する適切な弁およびアプリケータノズルを用いる。
【0170】
実施例6
以下の例は本発明の主題の組成物を投与するための一般に適用可能な方法を説明する:
起泡性医薬組成物は治療を受ける患者の皮膚に通常の手段によって局所的に投与する。これは、好ましくは、エアロゾル・パッケージの使用によって行う。上皮細胞組織への局所送達用に設計されたそのようなエアロゾル・パッケージは便利であり、しばしばより高い患者のコンプライアンスを生じる。このようにして、指先の使用の有無に関わらず局所調製品を望ましい表面領域に適用することができ、これはその手順をほとんどの他のタイプの局所調製品よりも手間のかからないものとする。
【0171】
エアロゾル投薬形態の局所投与には、最初に罹患領域を穏やかに清浄化し、それを軽く叩いて乾燥させることを患者が承知しなければならない。次に、製品を罹患領域に直接適用するか、または掌もしくは物質を取り出すことができる適切な容器に分配して治療しようとする領域に手で適用することができる。患者は適用された製品を乾燥させ、医師がそのようにすることを指示しない限り、包帯(bandage)または包帯剤(dressing)でその領域を覆ってはならない。患者は誤って製品を眼または口に点滴または接触させることを回避しなければならない。
【0172】
実施例7
患者は乾癬に罹患している。副腎皮質ステロイドを活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は副腎皮質ステロイド送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の副腎皮質ステロイドの分解の減少をもたらすことも期待される。
【0173】
実施例8
患者は足部白癬に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0174】
実施例9
患者は湿疹に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0175】
実施例10
患者は小児性湿疹に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0176】
実施例11
患者はアトピー性皮膚炎に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0177】
実施例12
患者は疱疹状皮膚炎に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0178】
実施例13
患者は接触性皮膚炎に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0179】
実施例14
患者は脂漏性皮膚炎に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0180】
実施例15
患者は神経皮膚炎に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0181】
実施例16
患者は掻痒症に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0182】
実施例17
患者は間擦疹に罹患している。抗真菌剤を活性治療薬として含有する本発明の主題の起泡性医薬組成物をその患者に局所投与する。患者が彼/彼女の状態を改善するか、または回復することが期待される。加えて、本発明の組成物は抗真菌剤送達の改善、不便さおよび刺激の減少、患者にとっての使用の容易さの増加、並びにその製品の保存の間の抗真菌剤の分解の減少をもたらすことも期待される。
【0183】
本発明の主題をこのように説明したが、それを多くの方法で修正または変更できることは明らかであろう。そのような修正および変更は本発明の主題の精神および範囲から逸脱するものとみなされるべきではなく、そのような修正および変更のすべては以下の請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む起泡性送達系:
(i)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(ii)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)以下からなる群より選択される、送達系のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化1】

(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【請求項2】
以下を含む医薬組成物:
(A)有効量の、1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくはその溶媒和物;および
(B)以下を含む薬学的に許容し得る坦体:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(ii)噴射剤;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化2】

(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【請求項3】
疾患、障害、または状態の治療を、それらを必要とする哺乳動物において、該哺乳動物の上皮細胞組織に適用したときに有効である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物が、ステロイド、抗真菌剤、抗菌剤、尿素並びにそれらの塩および誘導体、癌治療薬、炎症性腸障害用の治療薬、皮膚の保護、その外見の改変、もしくはその治癒速度の改善を目的とする薬剤、並びにそれらの混合物からなる群より選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記ステロイドが、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、アムシノニド、ジプロピオン酸ベクラメタゾン、安息香酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、ブデゾニド、プロピオン酸クロベタゾール、酪酸クロベタゾン、酢酸コルチゾン、デゾニド、デソキメタゾン、二酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルクロロロンアセトニド、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン調製品、酢酸フルプレドニデン、フルランドレノリド、フルランドレノロン、プロピオン酸フルチカゾン、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、プロピオン酸ヒドロコルチゾン、吉草酸ヒドロコルチゾン、酢酸メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート、塩酸プラモキシン、酢酸プレドニゾン、吉草酸プレドニゾン、トリアムシノロンアセトニド、およびそれらの混合物からなる群より選択される副腎皮質ステロイドである、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記抗真菌剤が、イミダゾール、ヒドロキシピリドン、トリアゾール、アリルアミン、ウンデシレン酸誘導体、トルナフテート、ハロプロギン、ピリジンチオン、クロキノール、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記抗真菌剤が、アンホテリシンB、硝酸ブトコナゾール、シクロピロキソラミン、クリンダマイシン、クリオキノール、クロトリマゾール、エコナゾール、硝酸エコナゾール、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ミクロナゾール、ナフチフィン、ニスタチン、二硫化オマジン、スルコナゾール、テルビナフィン、テルコナゾール、チオコナゾール、トルナフテート、トリアセチン、ウンデシレン酸、ピリチオン亜鉛、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項8】
前記1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物が尿素またはそれらの塩もしくは誘導体を任意にさらなる活性治療薬と組み合わせて含有する、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項9】
前記組成物が、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物の出発濃度の約5%未満の分解生成物の濃度を有する、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記組成物が、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物の出発濃度の約2%未満の分解生成物の濃度を有する、請求項9に記載の医薬組成物。
【請求項11】
前記溶媒組成物が、水、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ジメチルイソソルバイド、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記表面活性剤組成物が以下からなる群より選択される、請求項2に記載の医薬組成物:
(a)下記式の化合物:
CH(CHCH(OCHCHOH
(式中、nは4−8であり、およびxは6−20である)
(b)下記式の化合物:
C(CHC(O)(OCHCHOC(O)(CHCH
(式中、nは2−90であり、xは6−20であり、およびyは6−20である)
(c)下記式の化合物:
C(CHCHOSO
(式中、nは10−22であり、およびXはH、Li、Na、またはKである)
(d)下記式の化合物:
C(CHCHOPO
(式中、nは10−22であり、およびXはBe、Mg、またはCaである)
(e)下記式の化合物:
【化3】

(式中、
およびRは、各々独立に、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルキル、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルケニル、またはC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキニルであり;および
XはH、Li、Na、もしくはKである)
(f)下記式の化合物:
【化4】

(式中、
は脂肪酸であり;
はC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキルアルコール、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルケニルアルコール、またはC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキニルアルコールであり;および
XはH、Li、Na、もしくはKである)
(g)下記式の化合物:
【化5】

(式中、
xは8−75であり;
yは30−35であり;および
zは8−75である)
(h)下記式の化合物:
【化6】

(式中、
xは18−21であり;
yは7−163であり;および
zは18−21である)
(i)鉱油、微結晶ワックス、および蒸留物;
(j)下記式の化合物:
【化7】

(式中、
、R、およびRは、各々独立に、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルキルである)
(k)下記式の化合物:
【化8】

(式中、
xは2−500であり;並びに
、R、R、R、R、R、R、およびRは、各々独立に、H、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルキル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルケニル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルキニル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ、C−C14アリール、C−C22アルキル置換アリール、またはC−C22アリール置換アリールである)
(l)ポリソルベート60およびモノステアリン酸ソルビタン;
(m)それらの薬学的に許容し得る塩;並びに
(n)それらの混合物。
【請求項13】
前記表面活性剤組成物が、ラウレス−4、PEG−2ジラウレート、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ココアンホプロピオネート、ポロキサマー 188、メロキサポール 258、トリエタノールアミン、ジメチコン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
前記酸が、酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ホウ酸、炭酸、クエン酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、グルコン酸、グルタル酸、グリシン、グリセリン酸、グリコール酸、グルタミン酸、馬尿酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、それらの誘導体、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記組成物が泡沫阻害剤をさらに含む、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記組成物が前記組成物の保存および送達に適する容器に充填される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記容器が鋼、アルミニウム、ガラス、プラスチック、またはそれらの混合体で構成される、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
前記容器が1またはそれ以上の保護コーティングをさらに含む、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項19】
前記容器が、弁集合体を通して容器から分配されるまで組成物を2つの別々の部分に物理的に分割する2またはそれ以上の区画を含む、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項20】
以下を含む医薬組成物:
(A)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;および
(B)以下を含む薬学的に許容し得る坦体:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ジメチルイソソルバイド、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;並びに
(b)ラウレス−4、PEG−2ジラウレート、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ココアンホプロピオネート、ポロキサマー 188、メロキサポール 258、トリエタノールアミン、ジメチコン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(ii)噴射剤;並びに
(iii)酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ホウ酸、炭酸、クエン酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、グルコン酸、グルタル酸、グリシン、グリセリン酸、グリコール酸、グルタミン酸、馬尿酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、天然および合成誘導アミノ酸、それらの誘導体、並びにそれらの混合物からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸。
【請求項21】
(A)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;および
(B)以下を含む薬学的に許容し得る坦体:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(ii)噴射剤;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化9】

(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物、
を含む、活性治療薬の特定の出発濃度を有する医薬組成物であって、分解生成物の濃度を該活性治療薬またはその薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物の出発濃度の約5%未満に維持する組成物。
【請求項22】
前記組成物が、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物の出発濃度の約2%未満の分解生成物の濃度を有する、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
疾患、障害、または状態の治療をそれらを必要とする哺乳動物において行うための方法であって、該哺乳動物に有効量の起泡性医薬組成物を投与することを含み、該組成物が以下を含む方法:
(i)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化10】

(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【請求項24】
前記組成物が、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物の出発濃度の約5%未満の分解生成物の濃度を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
前記組成物が、前記活性治療薬またはその薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物の出発濃度の約2%未満の分解生成物の濃度を有する、請求項23に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記溶媒組成物が、水、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ジメチルイソソルバイド、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記表面活性剤組成物が以下からなる群より選択される、請求項23に記載の方法:
(a)下記式の化合物:
CH(CHCH(OCHCHOH
(式中、nは4−8であり、およびxは6−20である)
(b)下記式の化合物:
C(CHC(O)(OCHCHOC(O)(CHCH
(式中、nは2−90であり、xは6−20であり、およびyは6−20である)
(c)下記式の化合物:
C(CHCHOSO
(式中、nは10−22であり、およびXはH、Li、Na、またはKである)
(d)下記式の化合物:
C(CHCHOPO
(式中、nは10−22であり、およびXはBe、Mg、またはCaである)
(e)下記式の化合物:
【化11】

(式中、
およびRは、各々独立に、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルキル、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルケニル、またはC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキニルであり;および
XはH、Li、Na、もしくはKである)
(f)下記式の化合物:
【化12】

(式中、
は脂肪酸であり;
はC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキルアルコール、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルケニルアルコール、またはC−C直鎖もしくは分岐鎖アルキニルアルコールであり;および
XはH、Li、Na、もしくはKである)
(g)下記式の化合物:
【化13】

(式中、
xは8−75であり;
yは30−35であり;および
zは8−75である)
(h)下記式の化合物:
【化14】

(式中、
xは18−21であり;
yは7−163であり;および
zは18−21である)
(i)鉱油、微結晶ワックス、および蒸留物;
(j)下記式の化合物:
【化15】

(式中、
、R、およびRは、各々独立に、C−C直鎖もしくは分岐鎖アルキルである)
(k)下記式の化合物:
【化16】

(式中、
xは2−500であり;並びに
、R、R、R、R、R、R、およびRは、各々独立に、H、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルキル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルケニル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルキニル、C−C22直鎖もしくは分岐鎖アルコキシ、C−C14アリール、C−C22アルキル置換アリール、またはC−C22アリール置換アリールである)
(l)ポリソルベート60およびモノステアリン酸ソルビタン;
(m)それらの薬学的に許容し得る塩;並びに
(n)それらの混合物。
【請求項28】
前記表面活性剤組成物が、ラウレス−4、PEG−2ジラウレート、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ココアンホプロピオネート、ポロキサマー 188、メロキサポール 258、トリエタノールアミン、ジメチコン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記酸が、酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ホウ酸、炭酸、クエン酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、グルコン酸、グルタル酸、グリシン、グリセリン酸、グリコール酸、グルタミン酸、馬尿酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、それらの誘導体、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項30】
前記起泡性医薬組成物が皮膚に局所的に投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記起泡性医薬組成物が、哺乳動物の口、耳、鼻道、膣、尿管、または直腸の粘膜上皮細胞組織に局所的に投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
前記疾患、障害、または状態が、湿疹、、小児湿疹、乾癬、頭皮乾癬、アトピー性皮膚炎、疱疹状皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、神経皮膚炎、掻痒症、真菌性疾患、および間擦疹からなる群より選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項33】
前記真菌性疾患が、躯幹白癬、足部白癬、爪白癬、頭部白癬、陰股部白癬、髪白癬、カンジダ症および癜風からなる群より選択される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記疾患が湿疹である、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
皮膚状態の治療をそれらを必要とする哺乳動物において行うための方法であって、該哺乳動物の皮膚に有効量の起泡性医薬組成物を投与することを含み、該組成物が以下を含む方法:
(i)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、ジメチルイソソルバイド、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;並びに
(b)ラウレス−4、PEG−2ジラウレート、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ジオクチルナトリウムスルホスクシネート、ココアンホプロピオネート、ポロキサマー 188、メロキサポール 258、トリエタノールアミン、ジメチコン、ポリソルベート60、モノステアリン酸ソルビタン、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;
(iii)噴射剤;並びに
(iv)酢酸、アセチルサリチル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ホウ酸、炭酸、クエン酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、グルコン酸、グルタル酸、グリシン、グリセリン酸、グリコール酸、グルタミン酸、馬尿酸、塩酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、亜硝酸、シュウ酸、ペラルゴン酸、リン酸、プロピオン酸、サッカリン、サリチル酸、ソルビン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオグリコール酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、天然および合成誘導アミノ酸、それらの誘導体、並びにそれらの混合物からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸。
【請求項36】
(A)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物および以下を含む薬学的に許容し得る坦体を混合する工程:
(i)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;並びに
(ii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化17】

(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物;並びに
(B)該混合物を、該組成物の保存および送達に適する容器に充填する工程、
を含む起泡性医薬組成物の製造方法。
【請求項37】
前記容器に噴射剤を充填する工程をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記噴射剤が、炭化水素、石油ガス、クロロフルオロ炭素(CFC)、ヒドロフルオロアルカン(HFA)、ジメチルエーテル、プロパン−イソブタン、不溶性圧縮ガス、可溶性圧縮ガス、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記容器が鋼、アルミニウム、ガラス、プラスチック、またはそれらの混合体で構成される、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記容器が1またはそれ以上の保護コーティングをさらに用いる、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記容器が、弁集合体を通して容器から分配されるまで組成物を2つの別々の部分に物理的に分割する2つまたはそれ以上の区画を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記容器が弁集合体を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記弁集合体が前記起泡性医薬組成物を前記容器から連続送達により、または秤量用量として放出させる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記弁集合体が前記起泡性医薬組成物の送達を促進するためアタッチメントを収容する、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記充填工程B)を一工程充填プロセスを用いて行う、請求項36に記載の方法。
【請求項46】
前記充填工程B)を多工程充填プロセスを用いて行う、請求項36に記載の方法。
【請求項47】
前記充填工程B)をカップ下プロセス、弁通過プロセス、またはコールド充填プロセスを用いて行う、請求項36に記載の方法。
【請求項48】
起泡性医薬組成物を容器から送達する方法であって、機械的手段によって生成される噴射力を該起泡性医薬組成物に提供することを含み、該起泡性医薬組成物が以下を含む方法:
(i)有効量の1またはそれ以上の活性治療薬またはそれらの薬学的に許容し得る遊離塩基、塩、エステル、もしくは溶媒和物:
(ii)以下を含む起泡性送達系:
(a)水、揮発性噴射剤、C−C流動性アルキルもしくは分岐鎖アルキルアルコール、芳香族アルコール、ソルビトール誘導体のエーテル、炭酸プロピレン、キシレン、塩化メチレン、エチルヘキサンジオール、ポリシロキサン、ジメチルエーテル、およびそれらの混合物からなる群より選択される溶媒組成物;
(b)ポリオキシエチレン脂肪エーテル、ポリオキシエチレン脂肪エステル、脂肪酸、硫酸化脂肪酸表面活性剤、リン酸化脂肪酸表面活性剤、スルホスクシネート表面活性剤、両性表面活性剤、非イオン性ポロキサマー表面活性剤、非イオン性メロキサポール表面活性剤、石油誘導体表面活性剤、脂肪族アミン表面活性剤、ポリシロキサン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、それらの薬学的に許容し得る塩、およびそれらの混合物からなる群より選択される表面活性剤組成物;並びに
(iii)以下からなる群より選択される、組成物のpHに影響を及ぼす量の酸:
(a)アセチルサリチル酸、アスコルビン酸、ホウ酸、炭酸、ギ酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グリセロリン酸、馬尿酸、塩酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、亜硝酸、シュウ酸、リン酸、サッカリン、ソルビン酸、硫酸、チオ硫酸、ウンデシレン酸、エタノールアミン、およびそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、または溶媒和物;
(b)式Iのアルファヒドロキシ酸:
(R)(R)C(OH)COOH I
(式中、RおよびRは、独立に、H、F、Cl、Br、および飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RおよびRの各々はOH、SH、CHO、COOH基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、ラクトン、もしくは溶媒和物;
(c)式IIのアルファケト酸:
(R)COCOO(R) II
(式中、RおよびRは、独立に、Hおよび飽和もしくは不飽和、異性もしくは非異性、直鎖、分岐鎖、もしくは環状C−C25アルキル、アラルキル、もしくはアリール基からなる群より選択され、RはF、Cl、Br、I、OH、CHO、COOH、もしくは1ないし9個の炭素原子のアルコキシ基で任意に置換され得る)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;
(d)式IIIの酸:
【化18】

(式中、
nは0−6であり;
XはH、OH、もしくはNHであり、
各々のYはHもしくはOHであり、
またはXおよびYは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNであり;
Zは、YおよびZが両者ともOHであることはないという条件の下で、H、CH、OH、COOH、もしくはSHであり、
またはYおよびZは、任意に、一緒になって5−7員飽和もしくは不飽和炭素環または5−7員飽和もしくは不飽和複素環を形成し、ここで、該複素環の1またはそれ以上の環原子はO、S、もしくはNである)
またはそれらの薬学的に許容し得る塩、エステル、もしくは溶媒和物;並びに
(e)それらの混合物。
【請求項49】
前記噴射力(expelling force)が噴射剤の形態である、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記噴射剤が機械的手段によって圧縮されている気体である、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記噴射剤が空気である、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
前記噴射力がポンプ作用によって創出される、請求項48に記載の方法。
【請求項53】
前記噴射力が圧搾作用によって生成される、請求項48に記載の方法。

【公表番号】特表2007−500235(P2007−500235A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533458(P2006−533458)
【出願日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/016733
【国際公開番号】WO2004/105702
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(505437103)スティーフェル ラボラトリーズ インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】