超音波プローブ
【課題】本発明は、広帯域化を実現することができる超音波プローブに関する。
【解決手段】本発明の超音波プローブは、整合層11上に設けられた第1の電極12aと、第1の電極12a上に設けられた圧電体13と、圧電体13上に設けられた第2の電極12bと、第2の電極12b上に設けられた共振体15と、共振体15上に設けられたバッキング材16とを具備する超音波プローブである。
【解決手段】本発明の超音波プローブは、整合層11上に設けられた第1の電極12aと、第1の電極12a上に設けられた圧電体13と、圧電体13上に設けられた第2の電極12bと、第2の電極12b上に設けられた共振体15と、共振体15上に設けられたバッキング材16とを具備する超音波プローブである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より種々の超音波プローブ(探触子)がその用途に合わせて開発されている。このような種々の超音波プローブのうち、例えば、医療分野においては、広帯域の超音波プローブが必要とされ、開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
このような広帯域の超音波プローブのうち、単一のパルスによって広帯域の超音波を送受信する超音波プローブは、図18に示すように、整合層1上に電極2aが設けられ、当該電極2a上には圧電体3が設けられ、この圧電体3上には電極2bが設けられる。
【0004】
整合層1は、圧電体3の共振周波数(例えば、3.5MHz)を効率良く通過させるような厚さに設計されている。電極2a、2bは、パルサー・レシーバ5に接続されており、圧電体3にパルス信号を与える。電極の厚さは、数μmである。圧電体3は、電極2a、2b間に配置され、共振周波数(例えば、3.5MHz)で共振し、超音波を整合層1を介して送信するものである。
【0005】
電極2b上には、バッキング材(吸収材)4が設けられている。このバッキング材4は、例えば、エポキシ樹脂やゴムに比重の大きい粉体(セラミクス、金属)を混入して形成されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−2744638号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Panametrics社製VIDEOSCAN用V381カタログ(平成21年4月8日検索)<www.pts.cz/download/parametrics/en_transducer_catalog.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、このような超音波プローブの広帯域化は、圧電体3の材料(Q値)を調整することによって、広帯域化を図っている。しかしながら、一般に、図18に示した構造の超音波プローブでは、ダンピングにより、共振を抑制して広帯域化するが、広帯域化には限界があり、また、ダンピングにより感度が低下する。
【0009】
一方、複数の振動子のそれぞれに印加し、各振動子に印加されるパルスのタイミングを制御することにより、広帯域化を図る技術も存在するが(特許文献1参照。)、各振動子に対してパルスを印加するための電極を複数用意しなければならず、また、パルス発生回路側の制御も複雑になる。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、パルス発生回路側で複雑なタイミング制御を行なう必要がなく、広帯域化を実現することができる超音波プローブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の第1の発明によれば、整合層と、前記整合層上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられた共振体と、前記共振体上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ、である。
【0012】
本発明の第2の発明によれば、整合層と、前記整合層上に設けられた共振体と、前記共振体上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ、である。
【0013】
本発明の第3の発明によれば、第1の整合層と、前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第3の共振周波数<第1の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ、である。
【0014】
本発明の第4の発明によれば、第1の整合層と、前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第1の共振周波数<第3の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ、である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、背面に厚い共振体)。
【図2】本発明の実施の形態に係る超音波プローブのターゲットとなる低域周波数fL及び高域周波数fHを示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、前面に厚い共振体)。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動、背面に薄い共振体)。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動、前面に薄い共振体)。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、背面に厚い共振体及び整合層)。
【図7】本発明の第6の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、前面に厚い共振体、背面に整合層)。
【図8】本発明の第7の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動し、背面に薄い共振体及び整合層)。
【図9】本発明の第8の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動、背面に整合層、前面に薄い共振体)。
【図10】本発明の第9の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、背面に整合層及び厚い共振体、前面に中間厚さの共振体)。
【図11】超音波プローブの超音波を測定するための環境を説明するための図。
【図12】従来の超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図である。
【図13】従来の超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。
【図14】効果測定の実験で使用された本発明の実施の形態に係る超音波プローブを示す図である。
【図15】図14に示す超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図である。
【図16】図14に示す超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。
【図17】従来の超音波プローブと、図14に示す本実施の形態に係る超音波プローブとの特性を比較するための図である。
【図18】従来の超音波プローブの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る超音波プローブについて説明する。
【0017】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、背面に厚い共振体を備えるものである。
【0018】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には薄い圧電体13が設けられている。この薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には厚い共振体15が設けられる。厚い共振体15上にはバッキング材16が設けられる。
【0019】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0020】
本発明の実施の形態に係る超音波プローブのターゲット周波数を、図2に示すように、低帯域周波数をfL、高帯域周波数をfHとする(fL<fH)。
【0021】
整合層11は、例えば、エポキシ樹脂で形成され、その厚さは高帯域周波数fHの波長の1/4波長の長さである。これにより、整合層11は、高帯域周波数fHを通過させ易くなる。
【0022】
薄い圧電体13は、共振周波数fHを有し、厚さをtH(=λH/2=v/(2fH))とする。ここで、vpは圧電体内の軸方向の音速である。
【0023】
厚い共振体15は、共振体として利用され、共振周波数fLを有し、厚さをtL(=λL/2=vR/(2fL))とする。ここで,vRは共振体内の軸方向の音速である.
バッキング材16は、例えば、エポキシ樹脂やゴムに、比重の大きい粉体(セラミクス、金属)を混入して形成され、超音波の吸収とダンピングを行なうものである。
【0024】
本実施の形態によれば、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0025】
<第2の実施の形態>
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、前面に厚い共振体を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0026】
同図に示すように、整合層11上には厚い共振体15が設けられ、この厚い共振体15上には電極12aが設けられている。この電極12a上には薄い圧電体13が設けられる。薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上にはバッキング材16が設けられる。
【0027】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0028】
本実施の形態においては、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0029】
<第3の実施の形態>
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、背面に薄い共振体を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0030】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には厚い圧電体22が設けられている。この厚い圧電体22上には電極12bが設けられる。電極12b上には薄い共振体21が設けられ、薄い共振体21上にはバッキング材16が設けられる。
【0031】
厚い圧電体13は、共振周波数fLを有し、厚さをtL(=λL/2=vP/(2fL))とする。ここで、vPは圧電体内の軸方向の音速である。
【0032】
薄い共振体15は、共振体として利用され、共振周波数fHを有し、厚さをtH(=λH/2=vR/(2fH))とする。ここで,vRは共振体内の軸方向の音速である.
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0033】
本実施の形態においては、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0034】
<第4の実施の形態>
図5は、本発明の第4の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、前面に薄い共振体を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0035】
同図に示すように、整合層11上には薄い共振体21が設けられ、この薄い共振体21上には電極12aが設けられている。この電極12a上には厚い圧電体22が設けられる。厚い圧電体22上には電極12bが設けられ、この電極12b上にはバッキング材16が設けられる。
【0036】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0037】
本実施の形態においては、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0038】
<第5の実施の形態>
図6は、本発明の第5の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、背面に厚い共振体及び整合層を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0039】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には薄い圧電体13が設けられている。この薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には厚い共振体15が設けられる。厚い共振体15上には整合層17が設けられ、この整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0040】
整合層17は、例えば、エポキシ樹脂で形成され、その厚さは低帯域周波数をfLの波長の1/4波長の長さである。これにより、整合層17は、低帯域周波数fLを通過させ易くなる。
【0041】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0042】
本実施の形態によれば、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0043】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0044】
<第6の実施の形態>
図7は、本発明の第6の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、前面に厚い共振体、背面に整合層を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0045】
同図に示すように、整合層11上には厚い共振体15が設けられ、この厚い共振体15上には電極12aが設けられている。この電極12a上には薄い圧電体13が設けられる。薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には整合層17が設けられ、この整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0046】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0047】
本実施の形態においては、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0048】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0049】
<第7の実施の形態>
図8は、本発明の第7の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、背面に薄い共振体及び整合層を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0050】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には厚い圧電体22が設けられている。この厚い圧電体22上には電極12bが設けられ、この電極12b上には薄い共振体21が設けられる。薄い共振体21上には整合層17が設けられ、この整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0051】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0052】
本実施の形態によれば、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0053】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0054】
<第8の実施の形態>
図9は、本発明の第8の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、背面に整合層、前面に薄い共振体を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0055】
同図に示すように、整合層11上には薄い共振体21が設けられ、この薄い共振体21上には電極12aが設けられている。この電極12a上には厚い圧電体22が設けられる。厚い圧電体22上には電極12bが設けられ、この電極12b上には整合層17が設けられる。整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0056】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0057】
本実施の形態においては、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0058】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0059】
<第9の実施の形態>
図10は、本発明の第9の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、背面に整合層及び厚い共振体、前面に中間厚さの共振体を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0060】
同図に示すように、整合層11上には中間厚さの共振体23が設けられ、この中間厚さの共振体23上には電極12aが設けられている。この電極12a上には薄い圧電体13が設けられる。薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には厚い共振体15が設けられる。厚い共振体15上には、整合層17が設けられる。整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0061】
中間厚さの共振体23は、共振周波数fMを有し、厚さをtM(=λM/2=vR/(2fM))とする(fL<fM<fH)。共振周波数fMは、((fL+fH)/2)である。
【0062】
なお、図10において、厚い厚さの共振体15と、中間厚さの共振体23との位置を入れ替えても良い。
【0063】
本実施の形態においては、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、厚い共振体15の一端側、中間厚さの共振体23の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fL、fMの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0064】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0065】
<実施の形態の効果>
次に、本発明の実施の形態に係る超音波プローブの効果について説明する。
【0066】
図11は、超音波プローブの超音波を測定するための環境を説明するための図である。同図に示すように、パルサー・レシーバのパルサーから超音波プローブにパルス信号が印加されると、水中の超音波プローブから超音波が送信され、この送信された超音波をハイドロホンによって受信し、パルサー・レシーバのレシーバで受信する。
【0067】
なお、この実験では、超音波プローブは送信用だけに用い、レシーバはハイドロフォンによる受信波の増幅に使用した。
【0068】
図12は、図18に示した従来の超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図である。また、図13は、従来の超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。なお、図18において、圧電体3は、共振周波数を3.5MHzとし、整合層1は、共振周波数3.5MHzを通過させるものとした。
【0069】
図14は、効果測定の実験で使用された本発明の実施の形態に係る超音波プローブを示す図である。なお、図14に示した超音波プローブの構造は、図6に示した超音波プローブの構造に相当する。
【0070】
同図に示すように、整合層11には、エポキシで形成された音響インピーダンスZ=3MRayl(音速2500m/s、密度1.2g/cm3)、共振周波数fHの波長の1/4の厚さ0.09mmのものを使用した。
【0071】
薄い圧電体13には、音響インピーダンスZ=10MRayl、厚さtH=0.2mm、共振周波数fH=7.0MHzのものを使用した。
【0072】
厚い共振体15には、音響インピーダンスZ=10MRayl、厚さtL=1.4mm、共振周波数fL=1.0MHzのものを使用した。
【0073】
整合層17には、エポキシで形成された音響インピーダンスZ=3MRayl(音速2500m/s、密度1.2g/cm3)、共振周波数fLの波長の1/4の厚さ0.63mmのものを使用した。
【0074】
図15は、図14に示す超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図であり、図16は、図14に示す超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。
【0075】
図17は、従来の超音波プローブと、図14に示す本実施の形態に係る超音波プローブとの特性を比較するための図である。同図に示すように、本実施の形態に係る超音波プローブによれば、広帯域化を図ることができるとともに、感度も向上させることができることがわかる。
【0076】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0077】
11…整合層、12a…電極、13…(薄い)圧電体、14…パルサー・レシーバ、15…(厚い)共振体、16…バッキング材、17…整合層、21…(薄い)共振体、22…(厚い)圧電体、23…(中間の厚さ)共振体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より種々の超音波プローブ(探触子)がその用途に合わせて開発されている。このような種々の超音波プローブのうち、例えば、医療分野においては、広帯域の超音波プローブが必要とされ、開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
このような広帯域の超音波プローブのうち、単一のパルスによって広帯域の超音波を送受信する超音波プローブは、図18に示すように、整合層1上に電極2aが設けられ、当該電極2a上には圧電体3が設けられ、この圧電体3上には電極2bが設けられる。
【0004】
整合層1は、圧電体3の共振周波数(例えば、3.5MHz)を効率良く通過させるような厚さに設計されている。電極2a、2bは、パルサー・レシーバ5に接続されており、圧電体3にパルス信号を与える。電極の厚さは、数μmである。圧電体3は、電極2a、2b間に配置され、共振周波数(例えば、3.5MHz)で共振し、超音波を整合層1を介して送信するものである。
【0005】
電極2b上には、バッキング材(吸収材)4が設けられている。このバッキング材4は、例えば、エポキシ樹脂やゴムに比重の大きい粉体(セラミクス、金属)を混入して形成されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−2744638号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Panametrics社製VIDEOSCAN用V381カタログ(平成21年4月8日検索)<www.pts.cz/download/parametrics/en_transducer_catalog.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、このような超音波プローブの広帯域化は、圧電体3の材料(Q値)を調整することによって、広帯域化を図っている。しかしながら、一般に、図18に示した構造の超音波プローブでは、ダンピングにより、共振を抑制して広帯域化するが、広帯域化には限界があり、また、ダンピングにより感度が低下する。
【0009】
一方、複数の振動子のそれぞれに印加し、各振動子に印加されるパルスのタイミングを制御することにより、広帯域化を図る技術も存在するが(特許文献1参照。)、各振動子に対してパルスを印加するための電極を複数用意しなければならず、また、パルス発生回路側の制御も複雑になる。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、パルス発生回路側で複雑なタイミング制御を行なう必要がなく、広帯域化を実現することができる超音波プローブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の第1の発明によれば、整合層と、前記整合層上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられた共振体と、前記共振体上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ、である。
【0012】
本発明の第2の発明によれば、整合層と、前記整合層上に設けられた共振体と、前記共振体上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ、である。
【0013】
本発明の第3の発明によれば、第1の整合層と、前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第3の共振周波数<第1の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ、である。
【0014】
本発明の第4の発明によれば、第1の整合層と、前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、前記第1の電極上に設けられた圧電体と、前記圧電体上に設けられた第2の電極と、前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第1の共振周波数<第3の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ、である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、背面に厚い共振体)。
【図2】本発明の実施の形態に係る超音波プローブのターゲットとなる低域周波数fL及び高域周波数fHを示す図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、前面に厚い共振体)。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動、背面に薄い共振体)。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動、前面に薄い共振体)。
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、背面に厚い共振体及び整合層)。
【図7】本発明の第6の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、前面に厚い共振体、背面に整合層)。
【図8】本発明の第7の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動し、背面に薄い共振体及び整合層)。
【図9】本発明の第8の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(厚い圧電体を駆動、背面に整合層、前面に薄い共振体)。
【図10】本発明の第9の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である(薄い圧電体を駆動、背面に整合層及び厚い共振体、前面に中間厚さの共振体)。
【図11】超音波プローブの超音波を測定するための環境を説明するための図。
【図12】従来の超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図である。
【図13】従来の超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。
【図14】効果測定の実験で使用された本発明の実施の形態に係る超音波プローブを示す図である。
【図15】図14に示す超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図である。
【図16】図14に示す超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。
【図17】従来の超音波プローブと、図14に示す本実施の形態に係る超音波プローブとの特性を比較するための図である。
【図18】従来の超音波プローブの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る超音波プローブについて説明する。
【0017】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、背面に厚い共振体を備えるものである。
【0018】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には薄い圧電体13が設けられている。この薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には厚い共振体15が設けられる。厚い共振体15上にはバッキング材16が設けられる。
【0019】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0020】
本発明の実施の形態に係る超音波プローブのターゲット周波数を、図2に示すように、低帯域周波数をfL、高帯域周波数をfHとする(fL<fH)。
【0021】
整合層11は、例えば、エポキシ樹脂で形成され、その厚さは高帯域周波数fHの波長の1/4波長の長さである。これにより、整合層11は、高帯域周波数fHを通過させ易くなる。
【0022】
薄い圧電体13は、共振周波数fHを有し、厚さをtH(=λH/2=v/(2fH))とする。ここで、vpは圧電体内の軸方向の音速である。
【0023】
厚い共振体15は、共振体として利用され、共振周波数fLを有し、厚さをtL(=λL/2=vR/(2fL))とする。ここで,vRは共振体内の軸方向の音速である.
バッキング材16は、例えば、エポキシ樹脂やゴムに、比重の大きい粉体(セラミクス、金属)を混入して形成され、超音波の吸収とダンピングを行なうものである。
【0024】
本実施の形態によれば、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0025】
<第2の実施の形態>
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、前面に厚い共振体を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0026】
同図に示すように、整合層11上には厚い共振体15が設けられ、この厚い共振体15上には電極12aが設けられている。この電極12a上には薄い圧電体13が設けられる。薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上にはバッキング材16が設けられる。
【0027】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0028】
本実施の形態においては、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0029】
<第3の実施の形態>
図4は、本発明の第3の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、背面に薄い共振体を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0030】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には厚い圧電体22が設けられている。この厚い圧電体22上には電極12bが設けられる。電極12b上には薄い共振体21が設けられ、薄い共振体21上にはバッキング材16が設けられる。
【0031】
厚い圧電体13は、共振周波数fLを有し、厚さをtL(=λL/2=vP/(2fL))とする。ここで、vPは圧電体内の軸方向の音速である。
【0032】
薄い共振体15は、共振体として利用され、共振周波数fHを有し、厚さをtH(=λH/2=vR/(2fH))とする。ここで,vRは共振体内の軸方向の音速である.
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0033】
本実施の形態においては、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0034】
<第4の実施の形態>
図5は、本発明の第4の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、前面に薄い共振体を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0035】
同図に示すように、整合層11上には薄い共振体21が設けられ、この薄い共振体21上には電極12aが設けられている。この電極12a上には厚い圧電体22が設けられる。厚い圧電体22上には電極12bが設けられ、この電極12b上にはバッキング材16が設けられる。
【0036】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0037】
本実施の形態においては、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0038】
<第5の実施の形態>
図6は、本発明の第5の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、背面に厚い共振体及び整合層を備えるものである。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0039】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には薄い圧電体13が設けられている。この薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には厚い共振体15が設けられる。厚い共振体15上には整合層17が設けられ、この整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0040】
整合層17は、例えば、エポキシ樹脂で形成され、その厚さは低帯域周波数をfLの波長の1/4波長の長さである。これにより、整合層17は、低帯域周波数fLを通過させ易くなる。
【0041】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0042】
本実施の形態によれば、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0043】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0044】
<第6の実施の形態>
図7は、本発明の第6の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、前面に厚い共振体、背面に整合層を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0045】
同図に示すように、整合層11上には厚い共振体15が設けられ、この厚い共振体15上には電極12aが設けられている。この電極12a上には薄い圧電体13が設けられる。薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には整合層17が設けられ、この整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0046】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、薄い圧電体13を両端側から共振させるとともに、厚い共振体15を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、薄い圧電体13で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0047】
本実施の形態においては、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、及び厚い共振体15の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0048】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0049】
<第7の実施の形態>
図8は、本発明の第7の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、背面に薄い共振体及び整合層を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0050】
同図に示すように、整合層11上には電極12aが設けられ、この電極12a上には厚い圧電体22が設けられている。この厚い圧電体22上には電極12bが設けられ、この電極12b上には薄い共振体21が設けられる。薄い共振体21上には整合層17が設けられ、この整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0051】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0052】
本実施の形態によれば、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0053】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0054】
<第8の実施の形態>
図9は、本発明の第8の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、厚い圧電体を駆動し、背面に整合層、前面に薄い共振体を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0055】
同図に示すように、整合層11上には薄い共振体21が設けられ、この薄い共振体21上には電極12aが設けられている。この電極12a上には厚い圧電体22が設けられる。厚い圧電体22上には電極12bが設けられ、この電極12b上には整合層17が設けられる。整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0056】
電極12a、12bには、パルサー・レシーバ14が接続されている。パルサーレシーバ14は、電極12a、12bにパルス信号を印加することにより、本実施の形態においては、厚い圧電体22を両端側から共振させるとともに、薄い共振体21を一端側から共振させる。また、パルサー・レシーバ14は、厚い圧電体22で受信された超音波反射信号を増幅するなどのレシーバ(図示せず)を有する。
【0057】
本実施の形態においては、厚い圧電体22の両端側をパルス信号により、及び薄い共振体21の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fLの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0058】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0059】
<第9の実施の形態>
図10は、本発明の第9の実施の形態に係る超音波プローブの構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態の超音波プローブは、薄い圧電体を駆動し、背面に整合層及び厚い共振体、前面に中間厚さの共振体を備えるものである。なお、図1及び図6と同一部分には、同一符号を付して説明する。
【0060】
同図に示すように、整合層11上には中間厚さの共振体23が設けられ、この中間厚さの共振体23上には電極12aが設けられている。この電極12a上には薄い圧電体13が設けられる。薄い圧電体13上には電極12bが設けられ、この電極12b上には厚い共振体15が設けられる。厚い共振体15上には、整合層17が設けられる。整合層17上にはバッキング材16が設けられる。
【0061】
中間厚さの共振体23は、共振周波数fMを有し、厚さをtM(=λM/2=vR/(2fM))とする(fL<fM<fH)。共振周波数fMは、((fL+fH)/2)である。
【0062】
なお、図10において、厚い厚さの共振体15と、中間厚さの共振体23との位置を入れ替えても良い。
【0063】
本実施の形態においては、薄い圧電体13の両端側をパルス信号により、厚い共振体15の一端側、中間厚さの共振体23の一端側からパルス超音波により駆動して共振させることにより、共振周波数fL、fMの整数倍の超音波を発生させることができ、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
【0064】
また、整合層17を設けることにより、共振周波数fL近傍の周波数成分をある程度除去することができ、その結果、広帯域かつ平坦な周波数特性を実現することができる。
【0065】
<実施の形態の効果>
次に、本発明の実施の形態に係る超音波プローブの効果について説明する。
【0066】
図11は、超音波プローブの超音波を測定するための環境を説明するための図である。同図に示すように、パルサー・レシーバのパルサーから超音波プローブにパルス信号が印加されると、水中の超音波プローブから超音波が送信され、この送信された超音波をハイドロホンによって受信し、パルサー・レシーバのレシーバで受信する。
【0067】
なお、この実験では、超音波プローブは送信用だけに用い、レシーバはハイドロフォンによる受信波の増幅に使用した。
【0068】
図12は、図18に示した従来の超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図である。また、図13は、従来の超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。なお、図18において、圧電体3は、共振周波数を3.5MHzとし、整合層1は、共振周波数3.5MHzを通過させるものとした。
【0069】
図14は、効果測定の実験で使用された本発明の実施の形態に係る超音波プローブを示す図である。なお、図14に示した超音波プローブの構造は、図6に示した超音波プローブの構造に相当する。
【0070】
同図に示すように、整合層11には、エポキシで形成された音響インピーダンスZ=3MRayl(音速2500m/s、密度1.2g/cm3)、共振周波数fHの波長の1/4の厚さ0.09mmのものを使用した。
【0071】
薄い圧電体13には、音響インピーダンスZ=10MRayl、厚さtH=0.2mm、共振周波数fH=7.0MHzのものを使用した。
【0072】
厚い共振体15には、音響インピーダンスZ=10MRayl、厚さtL=1.4mm、共振周波数fL=1.0MHzのものを使用した。
【0073】
整合層17には、エポキシで形成された音響インピーダンスZ=3MRayl(音速2500m/s、密度1.2g/cm3)、共振周波数fLの波長の1/4の厚さ0.63mmのものを使用した。
【0074】
図15は、図14に示す超音波プローブから送信される超音波の時間波形を示す図であり、図16は、図14に示す超音波プローブから送信される超音波の周波数スペクトルを示す図である。
【0075】
図17は、従来の超音波プローブと、図14に示す本実施の形態に係る超音波プローブとの特性を比較するための図である。同図に示すように、本実施の形態に係る超音波プローブによれば、広帯域化を図ることができるとともに、感度も向上させることができることがわかる。
【0076】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0077】
11…整合層、12a…電極、13…(薄い)圧電体、14…パルサー・レシーバ、15…(厚い)共振体、16…バッキング材、17…整合層、21…(薄い)共振体、22…(厚い)圧電体、23…(中間の厚さ)共振体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
整合層と、
前記整合層上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられた共振体と、
前記共振体上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ。
【請求項2】
前記圧電体の共振周波数は、前記共振体の共振周波数よりも高く、
前記整合層の厚さは、前記圧電体の共振周波数の波長の1/4である請求項1記載の超音波プローブ。
【請求項3】
前記圧電体の共振周波数は、前記共振体の共振周波数よりも低く、
前記整合層の厚さは、前記共振体の共振周波数の波長の1/4である請求項1記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記共振体と前記バッキング材との間に設けられ、前記共振体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項2記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記共振体と前記バッキング材との間に設けられ、前記圧電体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項3記載の超音波プローブ。
【請求項6】
整合層と、
前記整合層上に設けられた共振体と、
前記共振体上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ。
【請求項7】
前記共振体の共振周波数は、前記圧電体の共振周波数よりも低く、
前記整合層の厚さは、前記圧電体の共振周波数の波長の1/4であることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
【請求項8】
前記共振体の共振周波数は、前記圧電体の共振周波数よりも高く、
前記整合層の厚さは、前記共振体の共振周波数の波長の1/4であることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
【請求項9】
前記圧電体と前記バッキング材との間に設けられ、前記共振体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項7記載の超音波プローブ。
【請求項10】
前記圧電体と前記バッキング材との間に設けられ、前記圧電体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項8記載の超音波プローブ。
【請求項11】
第1の整合層と、
前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、
前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、
前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、
前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、
前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第3の共振周波数<第1の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ。
【請求項12】
第1の整合層と、
前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、
前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、
前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、
前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、
前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第1の共振周波数<第3の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ。
【請求項13】
前記第1の電極及び前記第2の電極には、パルス信号を発生するためのパルス発生器が接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
【請求項1】
整合層と、
前記整合層上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられた共振体と、
前記共振体上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ。
【請求項2】
前記圧電体の共振周波数は、前記共振体の共振周波数よりも高く、
前記整合層の厚さは、前記圧電体の共振周波数の波長の1/4である請求項1記載の超音波プローブ。
【請求項3】
前記圧電体の共振周波数は、前記共振体の共振周波数よりも低く、
前記整合層の厚さは、前記共振体の共振周波数の波長の1/4である請求項1記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記共振体と前記バッキング材との間に設けられ、前記共振体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項2記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記共振体と前記バッキング材との間に設けられ、前記圧電体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項3記載の超音波プローブ。
【請求項6】
整合層と、
前記整合層上に設けられた共振体と、
前記共振体上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられたバッキング材とを具備することを特徴とする超音波プローブ。
【請求項7】
前記共振体の共振周波数は、前記圧電体の共振周波数よりも低く、
前記整合層の厚さは、前記圧電体の共振周波数の波長の1/4であることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
【請求項8】
前記共振体の共振周波数は、前記圧電体の共振周波数よりも高く、
前記整合層の厚さは、前記共振体の共振周波数の波長の1/4であることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
【請求項9】
前記圧電体と前記バッキング材との間に設けられ、前記共振体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項7記載の超音波プローブ。
【請求項10】
前記圧電体と前記バッキング材との間に設けられ、前記圧電体の共振周波数を通過させるための整合層をさらに具備することを特徴とする請求項8記載の超音波プローブ。
【請求項11】
第1の整合層と、
前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、
前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、
前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、
前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、
前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第3の共振周波数<第1の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ。
【請求項12】
第1の整合層と、
前記第1の整合層上に設けられた第1の共振体と、
前記第1の共振体上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられた圧電体と、
前記圧電体上に設けられた第2の電極と、
前記第2の電極上に設けられた第2の共振体と、
前記第2の共振体上に設けられた第2の整合層と、
前記第2の整合層上に設けられたバッキング材とを具備し、
前記第1の共振体の第1の共振周波数、前記圧電体の第2の共振周波数及び前記第2の共振体の第3の共振周波数は、
第1の共振周波数<第3の共振周波数<第2の共振周波数
の関係にあることを特徴とする超音波プローブ。
【請求項13】
前記第1の電極及び前記第2の電極には、パルス信号を発生するためのパルス発生器が接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の超音波プローブ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−273097(P2010−273097A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−123150(P2009−123150)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【出願人】(501142261)
【出願人】(591041417)ジャパンプローブ株式会社 (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【出願人】(501142261)
【出願人】(591041417)ジャパンプローブ株式会社 (12)
【Fターム(参考)】
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