説明

超音波診断装置

【課題】折返り等の種々の要因による影響があっても、血流情報を確実に視認できるようにし、診断能を向上し得る超音波診断装置を提供する。
【解決手段】CPU211において、拍動流情報を表示系19に表示させるだけでなく、この拍動流情報とは表示モードが異なりかつ血流の折返りを特定する速度情報を同じ表示系19で同時に表示するようにした。このとき、拍動流情報の表示領域の一部に、速度情報を表示するようにし、また拍動流情報の表示領域内で、必要に応じて速度情報を移動自在に表示し、また速度情報の表示領域を可変設定し、拍動流情報の表示領域内に、速度情報を複数箇所表示することもできるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、超音波パルスを送信して被検体をスキャンし、この被検体から反射される超音波パルスを受信して画像処理を行って、血流情報を表示部に表示する超音波診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は超音波パルス反射法により、体表から生体内の軟組織の断層像を無侵襲に得る医療用画像機器である。この超音波診断装置は、他の医療用画像機器に比べ、小型で安価、X線などの被爆がなく安全性が高い、血流イメージングが可能等の特長を有し、心臓、腹部、泌尿器、及び産婦人科などで広く利用されている。
【0003】
この種の超音波診断装置は、送受信エコーのドプラシフトを利用して各ピクセルにおける血流情報を検出し、マッピングしている。このマッピングにより、速度、パワー、分散、拍動性といった互いにモードが異なる複数の血流情報から任意の血流情報を選択的に表示できるようになっている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−61958号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記超音波診断装置では、各ピクセルにおいて、一定時間間隔(一般にPRT:Pulse Repetition Timeのn倍(整数倍))でサンプリングされたデータから血流情報を得ているので、血流速度が速い部分では折返りが発生する。折返りが発生すると、速度表示モードや方向付きパワー表示モードでは、速度の大きさや血流の流れの方向が実際とは異なって表示される。特に、拍動流表示モードにおいては、駆出期に、拍動色が表示されている拍動性血管内の一部で非拍動色が表示されることになり、動脈性・静脈性の判断が困難になる。
【0005】
そこで、この発明の目的は、折返り等の種々の要因による影響があっても、血流情報を確実に視認できるようにし、診断能を向上し得る超音波診断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
被検体に対して超音波パルスを送信し、被検体から反射される超音波パルスを受信して画像処理を行って、互いに異なる複数種類の血流情報の中から任意の血流情報を選択的に表示部に表示する超音波診断装置であって、任意の血流情報を第1の血流情報として表示しているとき、第1の血流情報の表示領域に該第1の血流情報と異なる種類の第2の血流情報を表示する表示制御手段を備えるようにしたものである。
【0007】
この構成によれば、第1の血流情報だけでなく、この第1の血流情報とは表示モードが異なる第2の血流情報を同じ表示部で同時に表示するようにしているので、表示部の表示モードを切り替えることなく、第1の血流情報及び第2の血流情報を確認できるようになり、これにより折返り等の種々の要因による影響があっても、正確な血流情報を視認でき、診断能を向上させることができる。
【0008】
上記表示制御手段は、第1の血流情報の表示領域の少なくとも一部に、第2の血流情報を表示することを特徴とする。
この構成によれば、判断が困難でない部分については第1の血流情報で診断を行い、一方、判断が困難な部分については第2の血流情報で診断を行うというように、表示領域ごとに最適な血流情報の表示を行うことができ、これにより使い勝手がよく、被検体の診断を行いやすくなる。
【0009】
上記表示制御手段は、第1の血流情報の表示領域内で、必要に応じて第2の血流情報を移動自在に表示し、必要に応じて、第2の血流情報の表示領域を可変設定し、必要に応じて、第1の血流情報の表示領域内に、第2の血流情報を複数箇所表示することを特徴とする。
この構成によれば、視聴者は見やすい表示画面で血流情報を確認することができる。
【0010】
さらに、第1の血流情報の表示と第2の血流情報の表示とを切り替える切替スイッチを備え、表示制御手段は、切替スイッチの押下に対応して、表示部に第1の血流情報と第2の血流情報との組み合わせ表示または第2の血流情報を表示し、切替スイッチの開放または該切替スイッチの押下から一定時間経過後に表示部に対し第1の血流情報への表示変更を実行させることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、1回の切替スイッチ操作で、第1の血流情報の表示から第2の血流情報の表示に切替を行い、第1の血流情報の表示に復帰することができるので、使い勝手がよく、また、例えば表示画面が狭い場合には、画面内に第1の血流情報及び第2の血流情報を表示すると見づらくなることがあるので、視聴者の選択により、第1の血流情報と第2の血流情報とで選択的に表示できるようにすれば、視聴者は見やすい表示画面で血流情報を視認できるようになる。
【0012】
上記表示制御手段は、第2の血流情報を、被検体のスキャン中または画像フリーズ後に、表示部に表示することを特徴とする。
この構成によれば、被検体のスキャン中または画像フリーズ後といった広範な状況で第2の血流情報を表示するようにしているので、リアルタイムでの診断、事後確認、カルテへの貼り付けなど、広範囲で使用可能となる。
【0013】
第1の血流情報は血流の拍動性情報であり、第2の血流情報は血流の折返りを特定するための情報であることを特徴とする。すなわち、第1の血流情報を使用して検査しているとき、判断が困難になる代表例として、第1の血流情報が血流の拍動性情報であり、折返りが起こって拍動性が非拍動性に表示されてしまう場合がある。このような場合、第2の血流情報として速度や方向付パワーのような血流の折返りが容易に認識できる情報を用いるようにすれば、簡単な操作で、視認性良く、診断能を大幅に向上できる。
【発明の効果】
【0014】
以上詳述したようにこの発明によれば、折返り等の種々の要因による影響があっても、血流情報を確実に視認できるようにし、診断能を向上し得る超音波診断装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明に係わる超音波診断装置の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【0016】
図1において、符号11は超音波プローブで、送信系12からの駆動信号に基づき超音波を発生し、被検体からの反射波を電気信号に変換する複数の圧電振動子、当該圧電振動子に設けられる整合層、当該圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等を有している。
【0017】
超音波プローブ11から被検体に送信された超音波パルスは、体内組織や血流等の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、エコー信号として超音波プローブ11に受信される。送信系12は、一定範囲で移相制御が可能となっており、この移相制御により送信超音波パルスをスキャンすることが可能となっている。
【0018】
超音波プローブ11で受信されたエコー信号は、受信系13に供給される。受信系13は、エコー信号に対して所定の受信処理を施すもので、その出力は断層像処理系14及び血流ドプラー信号検出器15に供給される。断層像処理系14は、受信系13からの出力から断層像信号を生成する。
【0019】
血流ドプラー信号検出器15は、受信系13からの出力に含まれる周波数偏位からドプラー周波数を検出するもので、その検出出力は血流情報演算器16に供給される。血流情報演算器16は、血流ドプラー信号検出器15で検出されたドプラー周波数から速度を求め、さらにパワー、分散、拍動流を求めるものである。ここで求められた各種血流情報は、イメージメモリ17に逐次格納される。また、断層像処理系14からの出力も、イメージメモリ17に逐次格納される。
【0020】
一方で、イメージメモリ17に格納された各種血流情報は、スキャンコンバータ18に送られる。スキャンコンバータ18は、各種血流情報に対し走査線変換を含む画像処理を行なって画像信号を生成するもので、このうちの指定された表示モードの画像信号はフレームメモリ20に格納された後読み出され、表示系19に送られ、画像表示される。なお、スキャンコンバータ18は、ユーザにより指定された表示モードの血流情報以外の例えば、速度、パワー、分散、断層像といった血流情報の画像信号を生成しており、これら画像信号は、フレームメモリ20に格納される。
【0021】
フレームメモリ20には、各モード1〜2フレームの画像信号が格納されており、1スキャン毎に更新される。また、フリーズ後の画像表示では、イメージメモリ17の過去データが読み出され、スキャンコンバータ18で画像信号が生成された後、フレームメモリ20に格納される。この画像信号が読み出されて表示系19で表示される。
【0022】
一方、超音波診断装置には、CPU処理系21が設けられており、CPU211と、インタフェース(IF)212と、グラフィック処理器213とを備えている。CPU211は、超音波診断装置の各部の制御を行うもので、ユーザの指定に従い、フレームメモリ20に格納され互いに表示モードが異なる複数の血流情報の中から任意の血流情報を読み出して表示系19に表示させる。
【0023】
ところで、CPU211は、この発明に係わる機能として、例えば表示系19に拍動流を表示しているとき、操作パネル22からインタフェース212を介して入力された指示信号に応じて、拍動流の表示領域に速度を表す情報を表示させるようにメモリコントローラ23を制御してフレームメモリ20から速度を表す情報を読み出す機能を備えている。すなわち、1枚の画像を生成する際に、画像の各ピクセルに対応したアドレスを指定して、フレームメモリ20の画像信号を読み出すが、該当ピクセルが拍動流を表示する領域にあるときは、拍動流画像信号を読み出し、速度を表示する領域にあるときは速度画像信号を読み出す。
【0024】
同時に、グラフィック処理器213から例えば、速度表示範囲を表す閉曲線のような速度表示用グラフィックスデータを出力させ、この速度表示用グラフィックスデータを表示系19に供給して表示させる。
【0025】
次に、上記構成における処理動作について説明する。
まず、ユーザは、図2に示すように、表示系19に拍動流を表示するように超音波診断装置の表示モードの設定を行う。電源投入によって被検体の診断処理を開始すると、送信系12から駆動信号が超音波プローブ11に送られ、超音波プローブ11によって被検体に向けて超音波パルスが送出される。
【0026】
被検体に当たって反射された超音波パルスのエコー信号は、超音波プローブ11によって順次受信されて受信系13に送られ、血流ドプラー信号検出器15によってドプラー周波数が検出される。ドプラー周波数は送信波と反射した受信波との周波数差から検出できる。そして、血流情報演算器16では、血流ドプラー信号検出器15の検出出力から速度情報を演算し、この速度情報から拍動流情報を演算する。この拍動流情報は、分かりやすくするため、拍動性/非拍動性に2値化される。このとき、血流速度が検出可能な最大速度より速い部分では折返りが発生するため、拍動性/非拍動性の情報が実際とは異なる。この折返り成分を含む拍動流情報はイメージメモリ17に格納される。
【0027】
一方、生成された拍動流情報は、スキャンコンバータ18に送られ、スキャンコンバータ18にて走査線変換を含む画像処理が施されて、画像信号が生成される。この画像信号は、フレームメモリ20に格納された後、読み出されて表示系19に表示される。表示系19では、画像信号がRGB変換されてモニタに表示される。ここで、拍動性血流部位で折り返っていない部分は例えば明るい色となり、折返り部分は周囲と異なる色(非拍動色)で写る。この非拍動色を含む領域を速度表示にすれば、図3に示すように、折返りであるか否かの判断が容易となる。
【0028】
そこで、この第1の実施形態では、拍動流情報の表示領域に速度情報を表示するようにしている。図4は、速度情報を表示する際のCPU211の処理手順を示すフローチャートである。
【0029】
まず、CPU211は拍動流情報を表示系19に表示しており(ステップST4a)、画像フリーズ後に、ユーザにより速度情報の表示要求が入力されると(ステップST4b)、拍動流情報の表示領域に速度情報の表示領域を設定し(ステップST4c)、図5(b)に示すように、設定した表示領域に速度情報を表示する(ステップST4d)。
【0030】
続いて、CPU211は、ユーザの指定に応じて、図5(c),(d)に示すように、速度情報の表示領域の位置、大きさ、数を変更し(ステップST4e)、ユーザにより解除要求の入力があった場合に(ステップST4f)、速度情報の表示を解除し(ステップST4g)、再度上記ステップST4aの処理に移行する。
【0031】
なお、上記処理は、フリーズ後以外にも、例えば被検体のスキャン中に実行するようにしてもよい。このようにすれば、リアルタイムでの診断、事後確認、カルテへの貼り付けなど、広範囲で使用可能となる。
【0032】
以上のように上記第1の実施形態では、CPU211において、拍動流情報を表示系19に表示させるだけでなく、この拍動流情報とは表示モードが異なる速度情報を同じ表示系19で同時に表示するようにしている。このため、表示系19の表示モードを切り替えることなく、拍動流情報及び速度情報を確認できるようになり、これにより折返り等の種々の要因による影響があっても、正確な血流情報を視認でき、診断能を向上させることができる。
【0033】
また、上記第1の実施形態では、拍動流情報の表示領域の一部に、速度情報を表示するようにしているので、判断が困難でない部分については拍動流情報で診断を行い、一方、判断が困難な部分については速度情報で診断を行うというように、表示領域ごとに最適な血流情報の表示を行うことができ、これにより使い勝手がよく、被検体の診断を行いやすくなる。
【0034】
また、上記第1の実施形態では、拍動流情報の表示領域内で、必要に応じて速度情報を移動自在に表示し、また速度情報の表示領域を可変設定し、拍動流情報の表示領域内に、速度情報を複数箇所表示することもできるので、ユーザは見やすい表示画面で血流情報を確認することができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図6は、この発明に係わる超音波診断装置の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図である。図6において、上記図1と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0036】
操作パネル24には、拍動流情報の表示と速度情報の表示とを切り替える切替スイッチ241が設けられている。CPU211は、操作パネル24の切替スイッチ241が押下され、インタフェース212を介して押下の旨を示す指示信号が入力されると、図7に示すように、表示系19に速度情報を表示し、切替スイッチ241の開放後に表示系19に対し拍動流情報への表示変更を実行する。
【0037】
次に、上記構成による処理動作について説明する。
まず、CPU211は拍動流情報を表示系19に表示している。この状態で、ユーザにより切替スイッチ241が押下されると、CPU211はメモリコントローラ23を制御して拍動流情報の表示から速度情報の表示へ変更する。
続いて、CPU211は、ユーザが切替スイッチ241を開放したときに、速度情報の表示を解除し、再度拍動流情報を表示系19に表示する。
【0038】
以上のように上記第2の実施形態では、操作パネル24に拍動流情報の表示と速度情報の表示とを切り替える切替スイッチ241を設けるようにしている。従って、1回の切替スイッチ241の操作で、拍動流情報の表示から速度情報の表示に切替を行い、拍動流情報の表示に復帰することができるので、使い勝手がよく、被検体の例えば表示画面が狭い場合には、画面内に拍動流情報及び速度情報を表示すると見づらくなることがあるので、ユーザの選択により、拍動流情報と速度情報とで選択的に表示できるようにすれば、ユーザは見やすい表示画面で血流情報を視認できるようになる。
【0039】
なお、上記第2の実施形態では、切替スイッチ241により拍動流情報の表示と速度情報の表示とを切り替える例について説明したが、図8に示すように、切替スイッチ241の押下中に拍動流情報と速度情報との組み合わせ表示を行い、切替スイッチ241の開放時に拍動流情報の表示を行うようにしてもよい。また、切替スイッチ241を押下したときに、拍動流情報と速度情報との組み合わせ表示を行い、切替スイッチ241の押下から一定時間経過後に拍動流情報の表示を行うようにしてもよい。
【0040】
(その他の実施形態)
この発明は上記各実施形態に限定されるものではない。例えば上記各実施形態では、必要に応じて、拍動流情報の表示領域に速度情報を表示する例について説明した。しかしこれに限ることなく、図9(a)に示すように、拍動流情報の表示領域に方向付パワー情報を表示するようにしてもよいし、図9(b)に示すように、拍動流情報の表示領域に方向付拍動流情報を表示するようにしてもよい。これら方向付パワー情報及び方向付拍動流情報は、血流の折返りを特定する情報である。
【0041】
また、拍動流情報以外にも、図10(a)に示すように、速度情報の表示領域にパワー情報または方向付パワー情報を表示するようにしてもよいし、図10(b)に示すように、パワー情報または方向付パワー情報の表示領域に速度情報を表示するようにしてもよいし、図10(c)に示すように、速度情報またはパワー情報または方向付パワー情報の表示領域に拍動流情報または方向付拍動流情報を表示するようにしてもよい。
【0042】
その他、超音波診断装置の構成、CPUの機能、表示制御手順及びその内容、血流情報の種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】この発明に係わる超音波診断装置の第1の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図2】同第1の実施形態における拍動流情報の表示例を示す図。
【図3】同第1の実施形態における速度情報の表示例を示す図。
【図4】同第1の実施形態において、拍動流情報の表示領域に速度情報を表示する際のCPUの処理手順を示すフローチャート。
【図5】同第1の実施形態において、拍動流情報の表示領域に速度情報を表示する一例を示す図。
【図6】この発明に係わる超音波診断装置の第2の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図7】同第2の実施形態において、切替スイッチにより拍動流情報表示から速度情報表示に切り替える際のタイミング図。
【図8】同第2の実施形態において、切替スイッチにより拍動流情報表示から拍動流情報と速度情報との組み合わせ表示に切り替える際のタイミング図。
【図9】他の実施形態において、拍動流情報の表示領域に速度情報以外の情報を表示する一例を示す図。
【図10】他の実施形態において、拍動流情報以外の情報の表示領域に情報を表示する一例を示す図。
【符号の説明】
【0044】
11…超音波プローブ、12…送信系、13…受信系、14…断層像処理系、15…血流ドプラー信号検出器、16…血流情報演算器、17…イメージメモリ、18…スキャンコンバータ、19…表示系、20…フレームメモリ、21…CPU処理系、22,24…操作パネル、23…メモリコントローラ、211…CPU、212…インタフェース、213…グラフィック処理器、241…切替スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対して超音波パルスを送信し、前記被検体から反射される超音波パルスを受信して画像処理を行って、複数種類の血流情報の中から任意の血流情報を選択的に表示部に表示する超音波診断装置であって、
前記任意の血流情報を第1の血流情報として表示しているとき、前記第1の血流情報の表示領域に該第1の血流情報と異なる種類の第2の血流情報を表示する表示制御手段を備えることを特徴とする超音波診断装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1の血流情報の表示領域の少なくとも一部に、前記第2の血流情報を表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記第1の血流情報の表示領域内で、必要に応じて前記第2の血流情報を移動自在に表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、必要に応じて、前記第2の血流情報の表示領域を可変設定することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、必要に応じて、前記第1の血流情報の表示領域内に、前記第2の血流情報を複数箇所表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項6】
さらに、前記第1の血流情報と前記第2の血流情報との組み合わせ表示または前記第1の血流情報の表示と前記第2の血流情報の表示とを切り替える切替スイッチを備え、
前記表示制御手段は、前記切替スイッチの押下に対応して、前記表示部に前記第1の血流情報と前記第2の血流情報との組み合わせ表示または前記第2の血流情報を表示し、前記切替スイッチの開放または該切替スイッチの押下から一定時間経過後に前記表示部に対し前記第1の血流情報への表示変更を実行させることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記第2の血流情報を、前記被検体のスキャン中または画像フリーズ後に、前記表示部に表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記第1の血流情報は血流の拍動性情報であり、前記第2の血流情報は血流の折返りを特定するための情報であることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−296458(P2006−296458A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−118058(P2005−118058)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】