説明

足指マッサージ具

【課題】本発明は、携帯が可能であり、かつ自由なスタイルに応じて指又のマッサージを行うことができる足指マッサージ具を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、足指間に挿入されるマッサージ帯体2と、前記マッサージ帯体2が出し入れ自在に収納される収納容器3と、前記収納容器3内に前記マッサージ帯体2を、付勢力によって該収納容器3内に巻回収納される手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足指マッサージ具に関する。詳しくは足指間を摩擦によりリラックス効果を得ることができる足指マッサージ具に係るものである。
【背景技術】
【0002】
足裏に関するマッサージ機器は多く開発されており、特にボールやローラーを介する押圧方式のものが一般的であるが、指、特に足指を対象にしたマッサージ具は非常に少ない。
例えば、図6に示すような足指マッサージ機が提案されている。このマッサージ機は、足裏を載せる足裏置き部101と、足裏置き部101に載せた足の指を嵌めて保持する足指保持部102と、足指保持部102に連繋され足裏保持部102を少なくとも上下方向に揺動させる揺動駆動手段103を具えている。足指保持部102が上下に揺動すると、足指保持部102に保持された足指は強制的に上下に動かされることで足指にマッサージ効果を得ることができる構成とされる(特許文献1参照。)。
【0003】
また、図7に示すような足指マッサージ及び指伸ばし装置も提案されている。この装置は、足指を上下に配したローラー104の間に出し入れして足指マサージ及び足伸ばしするモーラーモジュール105、足の前後動作の案内も兼ね、ボールによる足裏押圧のボールモジュール106などから構成される(特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2004−313438号公報(要約書、第1図)
【0005】
【特許文献2】特開2002−119563号公報(要約書、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1におけるマッサージ機は、足指を強制的に上下に動かすことで足指のマッサージを行うものであり、また、特許文献2におけるマッサージ機は、足指を上下に配置されるローラーによって挟んで足指を押し伸ばすようにしてマッサージを行うものであるが、いずれも足裏を載せる基台を必要とするとともに、床面等に置いた状態での使用となり、寝転んだ状態での使用や仕事先や出張先のホテルなどへの携行に無理が生じる。
【0007】
また、指と指との間、所謂指又部分の皮膚は非常にデリケートであり、布などで擦ることで皮膚に刺激を与えることでリラクゼーション効果を得ることができる判明している。しかし指又部分をタオルなどによって擦るには体を屈みながらしなければならず自分で行うには難がある。いっぽう、特に足の指又のマッサージを行う器具が現在において提案されていないのが現状である。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって携帯が可能であり、かつ自由なスタイルに応じて指又のマッサージを行うことができる足指マッサージ具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明に係る足指マッサージ具は、足指間に挿入されるマッサージ帯体と、前記マッサージ帯体が出し入れ自在に収納される収納容器と、前記収納容器内に前記マッサージ帯体を、付勢力によって該収納容器内に巻回収納される手段を備える。
【0010】
ここで、マッサージ帯体を足の指間に挿入して収納容器からの出し入れを繰り返すことにより、足指の内側の皮膚の部分をマッサージ帯体によって擦ることにより、これにより血行が促進されリラックス効果を高めることができる。
【0011】
また、マッサージ帯体の端部に、該マッサージ帯体を前記収納容器より出し入れ自在とされるための操作紐部が接続されることにより、椅子に座った状態、あるいは寝転んだ状態で操作紐部を引いたり、戻したりの操作を行うことでマッサージ帯体によるマッサージが可能となる。
【0012】
また、マッサージ帯体が平ゴムバンドにより形成されることにより、足指間を摩擦する際に適度な刺激と摩擦抵抗によってより一層のマッサージ効果を得ることが可能となる。
【0013】
さらに、前記収納容器の外表面に指圧用突起部が形成されることにより、足の裏を複数の指圧用突起部で押圧することで指圧効果を得ることが可能となる。
【0014】
また、収納容器に、複数の収納容器を互いに連結自在とされる連結手段を備えることにより、複数の足指マッサージ具を互いに連結して足の指間の全てを同時にマッサージすることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の足指マッサージ具によれば、足指の内側の皮膚の薄い箇所をマッサージ帯体の往復運動によって常に擦ることによる心地良い刺激によりリラクゼーション効果を得ることができる。
【0016】
また、マッサージ帯体によるマッサージ効果と共に、足指マッサージ具を軽く踏むことで指圧用突起部によって足指の付け根付近が押圧されることで青竹踏みと同じ効果を得ることが可能となる。
【0017】
また、どこにでも持ち運びができる大きさであるので、仕事先、旅行先、あるいは自宅において椅子に腰掛けた状態、布団に横になった状態、あるいは浴槽内でのマッサージを行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1に、本発明を適用した足指マッサージ具の一例を示すための斜視図、図2に、本発明を適用した足指マッサージ具の内部機構を示す説明図である。
【0019】
ここで示す足指マッサージ具1は、指と指との間に挿入し、指股および指の内面を摩擦するマッサージ帯体2と、このマッサージ帯体2が収納される収納容器3と、マッサージ帯体2を収納容器3から引き出すためにマッサージ帯体2の端部に連結される操作紐部4とから構成されるものである。
【0020】
そこで収納容器3は、足の指裏に違和感が無く、密接するように足の指裏に接する周囲が曲面形状に形成されている。この収納容器3の空間内には丸ゴム紐、あるいは引張コイルバネ(本実施例では丸ゴム紐とする。)により環状に形成されるマッサージ帯体巻回バンド6が一回捩った状態で横架される。
【0021】
そしてマッサージ帯体巻回バンド6を捩った状態でマッサージ帯体2の基端が結着された状態で巻回される。したがって捩られた状態のマッサージ帯体巻回バンド6には元に戻ろうとする付勢力が働き、この不勢力によってマッサージ帯体2が巻回した状態で維持されると共に、マッサージ帯体2の先端が収納容器3に開口される出入口7より外部に挿出される
【0022】
ここでマッサージ帯体2としては、足指間の皮膚部分に刺激を与えるために、表面が布地で細かな筋が形成されことで足指間を摩擦する際に適度な刺激と摩擦抵抗を有する平ゴムバンドを使用することが望ましい。
【0023】
そしてマッサージ帯体2の先端には身体を伸ばした状態でマッサージ帯体2の出し入れが行える長さの操作紐部4が接続されるものである。また、収納容器3の出入口7周辺の曲面には複数の指圧用突起部8が突設される。これにより足指との間にマッサージ帯体2を挟むようにしてマッサージ帯体2を引っ張ることによって複数の指圧用突起部8によって指裏の皮膚面が押圧されることになる。
【0024】
次に、図3(イ)(ロ)にマッサージ帯体巻回バンドの他の例を示すものであり、図3(イ)に示すのは、板バネ9がU字形状に湾曲され、その湾曲された板バネ9の開放端間に2本の糸10が張設される。そして糸10に、マッサージ帯体2の基端が結着された状態で巻回されるものである。これにより、マッサージ帯体2を引き伸ばすことにより、2本の糸10が強制的に捩られるが板バネ9の付勢力によってねじれが戻されることでマッサージ帯体2の巻戻しが可能とされる。
【0025】
また、図3(ロ)に示すのは、収納容器3内に2本の引張コイルバネ14が張設され、この2本の引張コイルバネ14に円柱状の巻取り部11を挿通させてマッサージ帯体2の基端が連結された状態で巻取り部11に巻回される。これにより、マッサージ帯体2を引き伸ばすことにより、巻取り部11が回転することで2本の引張コイルバネ14が強制的に捩られる。そこで、2本の引張コイルバネ14による張力によってねじれが戻される方向への付勢力が生じてマッサージ帯体2の巻戻しが可能とされる。
【0026】
なお、本実施例ではマッサージ帯体2に平ゴムバンドを使用するものであるが、必ずしも平ゴムバンドである必要性は無く、足指間を摩擦するものであればゴムの入っていない布テープやビニールテープなどいかなる素材であっても構わないが、摩擦および伸縮による刺激性に優れた平ゴムバンドを使用することが望ましい。
【0027】
また、例えば複数の指間を同時に足指マッサージ具によってマッサージを行う場合には図4に示すように、収納容器3の両側面に連結用雄部12および連結用雌部13をそれぞれ設けることにより、互いの収納容器3の連結用雄部12および連結用雌部13を嵌め合わせることにより連結自在な構成とされるものである。
【0028】
これにより、複数の収納容器3が互いに連結し、それぞれの足指マッサージ具1のマッサージ帯体2を足指間に挿通する。そして各々のマッサージ帯体2の先端に連結される操作紐部4を手の指間で挟んだ状態で引く、あるいは戻す動作を繰り返すことによって複数の足指間のマッサージを同時に行うことが可能となる。
【0029】
以上の構成よりなる本発明の足指マッサージ具では図5に示すように、例えば足Aの第1指と第2指との間をマッサージする場合には、収納容器3を足Aの第1指と第2指との間の裏側に位置させ、収納容器3の出入口7より挿出されるマッサージ帯体2を第1指と第2指との間に挟んだ状態でマッサージ帯体2の先端に連結される操作紐部4を手Bで掴んで引くことにより収納容器3の出入口7の周辺の曲面に設けられる複数の指圧用突起部8が足指裏の皮膚の薄い箇所に密着して押圧することにより指圧効果を得ることが可能となる。
【0030】
また、マッサージ帯体2の往復運動によって第1指と第2指との内側面の皮膚の薄い部分が常にマッサージ帯体2の表面によって擦られることになる。この際にマッサージ帯体2表面のザラつきにより第1指と第2指との内側面が心地の良い刺激を受けリラクゼーション効果を高めることができる。
【0031】
このように操作紐部4を手で引っ張ってマッサージ帯体2の往復運動を行うことができるために、椅子に腰掛けた状態、布団等に横になった状態、浴槽内での使用など如何なる状況での使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明を適用した足指マッサージ具の一例を示すための斜視図である。
【図2】本発明を適用した足指マッサージ具の内部機構を示す説明図である。
【図3】本発明を適用した足指マッサージ具のマッサージ帯体の巻き取り機構の他の例を示す説明図である。
【図4】本発明を適用した足指マッサージ具の連結機構の一例を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した足指マッサージ具の使用状態の示す説明図である。
【図6】特許文献1における足指マッサージ機の説明図である。
【図7】特許文献2における足指マッサージ機の説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 足指マッサージ具
2 マッサージ帯体
3 収納容器
4 操作紐部
6 マッサージ帯体巻回バンド
7 出入口
8 指圧用突起部
9 板バネ
10 糸
11 巻取り部
12 連結用雄部
13 連結用雌部
14 引張コイルバネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足指間に挿入されるマッサージ帯体と、
前記マッサージ帯体が出し入れ自在に収納される収納容器と、
前記収納容器内に前記マッサージ帯体を、その付勢力によって該収納容器内に巻回収納される手段を備える
ことを特徴とする足指マッサージ具。
【請求項2】
前記マッサージ帯体の端部に、該マッサージ帯体を前記収納容器より出し入れ自在とされるための操作紐部が接続される
ことを特徴とする請求項1記載の足指マッサージ具。
【請求項3】
前記マッサージ帯体が平ゴムバンドにより形成される
ことを特徴とする請求項1または2記載の足指マッサージ具。
【請求項4】
前記収納容器の外表面に指圧用突起部が形成される
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の足指マッサージ具。
【請求項5】
前記収納容器に、複数の収納容器を互いに連結自在とされる連結手段を備える
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の足指マッサージ具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−142350(P2009−142350A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−320298(P2007−320298)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(507407652)
【Fターム(参考)】