説明

距離を測定する方法および装置

装置は、同時に送信される2つの成分を備える無線信号を使用して距離を測定する。これら2つの成分はそれぞれ繰返し符号を備え、これら2つの符号は継続時間が異なる。信号を受信すると、その伝搬距離が各コードごとに別々に計算され、比較される。2つの計算結果が同一となる場合にのみ、計算された距離が有効であると見なされる。これら2つの符号の継続時間は、それぞれ互いに素の関係にある2つの数に比例していることが好ましい。信号は、距離計算を実施するのと同一の装置によって生成され送信されて、遠隔装置によって再送信されてその装置に戻される。あるいは、その信号をその遠隔装置によって生成し送信してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、距離の測定で使用する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
別の装置との近接度、またはそれ自体の絶対位置を測定する無線装置が、ますます普及している。こうした装置は、セキュリティが問題となる適用分野で使用されることが増えている。第1の例は、親が自分の子供の所在を把握できるようにする子供の位置探知装置である。第2の例は、キー・ホルダをポケットに入れている車の所有者が自分の車に近づくだけでそのドアの解錠がトリガされる、車用のパッシブ・キーレス・エントリ・システムである。第3の例は、対象物に取り付けて、その所在を監視し、無許可の移動を検出できる無線タグである。こうした例では、システムは、第1の例の場合は児童誘拐者または実は追跡されたいと望まない利口な子供からの攻撃、また第2の例の場合は泥棒からの攻撃に対して頑強でなければならない。
【0003】
近距離区域内での近接度検出のために使用することができる1つの技術が、「Designing a positioning system for finding things and people indoors」IEEE Spectrum、1998年9月J.WerbおよびC.Lanzl著に記載されている。この論文で、Werbらは、追跡されている人が身に付けているタグにマスタ装置から信号を送信するシステムについて記述している。タグは信号を受信し、この信号を処理せずに異なる周波数で単に再送信するにすぎない。マスタ装置は、戻ってきた信号の到達時刻を測定し、その時刻をタグに向けて信号を送信した時刻と比較して、タグまでの距離を計算する。
【0004】
こうした既知の技術は、第三者または近接度測定に関わっている当事者のうち自分の所在を偽りたいと望む者からの攻撃に対しては無防備である。この攻撃では、測定される到達時間が人為的に長くされ、したがってタグがマスタ装置から実際よりも離れて見えるように、追加の遅延を挿入することを備えることができる。こうした遅延の追加は相対的に簡単な手順であり得る。たとえば、ねじ込み式のアンテナを備えるシステムでは、既製のマイクロ波フィルタなど追加の遅延要素をアンテナと装置の間にねじで取り付けることもできる。タグは信号を瞬時に再送信できないので、タグ自体でいくらかの遅延が生じる。この固有の遅延は、工場において製造時に較正することができる。
【0005】
他の既知の技術では、タグを中継器として使用するのではなく、タグから生成され送信される信号を使用する。ただし、タグからの送信をマスタ装置から送られてきた信号の受信によって開始させることもある。こうしたシステムもまた、追加遅延の挿入による攻撃に対して脆弱である。
【0006】
攻撃の結果、タグがマスタ装置から実際よりも近くに見えることもある。これは、検出回路を簡単にするために、距離測定を行うのに使用する信号が通常は繰返し符号シーケンスを含んでいるからである。その結果、到達時刻には符号の継続時間の倍数に等しいあいまいさがあり、したがって測定された距離にあいまいさがある。つまり、たとえば10マイクロ秒の継続時間を有する符号シーケンスでは、n×10マイクロ秒に等しい到達時刻のあいまいさが生じる。ただし、nはゼロを含む任意の整数である。したがって、測定された距離にはn×3kmのあいまいさがあるので、マスタ装置は、たとえば10m先のタグと3010m先のタグを区別することができない。したがって、3010mの距離にあるタグは、マスタ装置から10mの距離に見えることがある。もちろん、3010m先の距離からの受信信号ならば、10m先からの受信信号と比較して減衰しているはずであるが、攻撃者は、信号レベルを増幅することによってこの減衰を容易に補償することができる。
【0007】
追加遅延の挿入による攻撃を、図1にタイミング図で示す。図1aは、マスタ装置から時刻tに送信された信号を示す。この信号は、2進チップ「10011」で始まり継続時間がtである繰返し拡散符号10を含む直接シーケンス拡散スペクトラム(DSSS)信号である。図1bは、タグによって受信され再送信されて、時刻tにマスタ装置に戻って受信された信号を示している。マスタ装置で測定された真の往復遅延t−tは、タグまでの真の伝播時間および戻り時間と、タグ中での固有の遅延を含んでいる。図1cは、システムが攻撃を受けている場合に時刻tに受信されることがある信号20を示している。攻撃者が追加遅延δ=t−tを挿入した結果、合計の往復時間が1符号期間tを超える。マスタ装置は、時刻tに受信した信号20と時刻t−tに受信した仮想信号30を区別することができず、この往復遅延を真の往復遅延よりもはるかに短いΔ=t−t−tとして測定する。したがって、タグはマスタ装置に実際よりもはるかに近づいて見える。攻撃者は、追加遅延δを適切に選択することによって、見かけ上の距離に所望のいかなる値をとらせることもできる。
【0008】
追加遅延の挿入による攻撃は、タグへの干渉によって実施することもでき、中継攻撃として実施することもできる。中継攻撃では、攻撃者は、タグからマスタ装置へ、また必要な場合にはマスタ装置からタグへも信号を中継するように中間装置を使用する。この中間装置において、適切な遅延を信号に挿入することによって、遠くのタグがマスタ装置に近接して見えることがある。こうした中継攻撃は、パッシブ・キー・ホルダをもっている車の所有者が自分の車から遠く離れている場合に、車泥棒が車のセキュリティ・システムを欺いて車のドアを解錠するために使用されてきた。
【0009】
このあいまいさの問題は、長い符号を使用し信号送信中にそれを繰り返さない場合には避けることができるが、こうした長い符号を用いると相対的に受信器が複雑になる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、攻撃に対する距離測定の頑強性を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、第1の装置において、第1および第2の成分を同時に備え、第1の成分が第1の繰返し符号を備え、第2の成分が第2の繰返し符号を備え、第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を送信すること、第2の装置において、信号を受信すること、第1および第2の符号を検出すること、検出された第1および第2の符号からそれぞれ距離の第1および第2の指示値(indication)を求めること、距離の第1および第2の指示値を比較すること、ならびに距離の第1および第2の指示値が所定の許容範囲内で等しいことに応答して距離の第3の指示値を生成することを備える、第1の装置と第2の装置の間の距離を求める方法が提供される。
【0012】
本発明の第2の態様によれば、第1および第2の成分を同時に備え、第1の成分が第1の繰返し符号を備え、第2の成分が第2の繰返し符号を備え、第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を送信する手段を備える第1の装置、ならびに、信号を受信する手段と、第1および第2の符号を検出する手段と、検出された第1および第2の符号からそれぞれ距離の第1および第2の指示値を求める手段と、距離の第1および第2の指示値を比較する手段と、および距離の第1および第2の指示値が所定の許容範囲内で等しいことに応答して距離の第3の指示値を生成する手段とを備える第2の装置を備える、距離を求めるシステムが提供される。
【0013】
本発明の第3の態様によれば、第1および第2の成分を同時に備え、第1の成分が第1の繰返し符号を備え、第2の成分が第2の繰返し符号を備え、第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を受信する手段と、第1および第2の符号を検出する手段と、検出された第1および第2の符号からそれぞれ信号伝搬距離の第1および第2の指示値を求める手段と、伝搬距離の第1および第2の指示値を比較する手段と、ならびに伝搬距離の第1および第2の指示値が所定の許容範囲内で等しいことに応答して伝搬距離の第3の指示値を生成する手段とを備える、距離を求める装置が提供される。
【0014】
本発明の第4の態様によれば、第1および第2の成分を同時に備え、第1の成分が第1の繰返し符号を備え、第2の成分が第2の繰返し符号を備え、第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を生成し送信する手段を備える、距離測定システムでの使用に適した装置が提供される。
【0015】
継続時間が異なる符号を同時に備える信号を使用することによって、攻撃者がその信号を検出することがより難しくなる。したがって、システムは攻撃に対してより頑強になる。
【0016】
継続時間が異なる符号を同時に備える信号を使用し、各符号を使用して別々の距離測定を実施し、各測定の結果が同一または同様になることを必要とすることによって、攻撃者が、システムを欺く追加の遅延を実施することはより難しくなる。したがって、頑強性がさらに改善される。
【0017】
一般に、継続時間が異なる符号を同時に繰り返し備える信号を使用する場合は、システムを首尾よく欺くために攻撃者が挿入すべき追加の遅延は、各構成符号の継続時間の公倍数である。最小公倍数(LCM)の継続時間が、偽りとして容易に無視できる伝搬時間に、したがって距離に対応するように符号継続時間を選択することによって、システムは攻撃に対してさらに頑強になり得る。たとえば、連続測定が短い時間間隔で行われたにもかかわらず距離が大きく異なることを示している場合、不可能な動作速度を示しており、したがってシステムが攻撃にさらされていることを示している。
【0018】
第1および第2の符号のそれぞれの継続時間が、互いに素の関係にある2つの数に比例していることが好ましい。こうした関係の結果、最小公倍数(LCM)の継続時間は長くなり、それによって攻撃に対する頑強性が改善されることになる。
【0019】
任意選択として、第1の装置によって送信される信号は、最初に第2の装置によって送信され第1の装置によって受信された信号を再送信したものでもよい。
【0020】
次に、本発明を、添付図面を参照しながら、単に例によって説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図2を参照すると、第1の装置100および第2の装置200を備える距離測定システムが示してある。第1の装置100は、たとえば小包に貼付されたタグであり、第2の装置200は小包を追跡するマスタ装置でよい。さらなる例では、第1の装置100はキー・ホルダでよく、第2の装置200は車のセキュリティ・ユニットでよい。動作に際しては、信号は、第2の装置200から送信され、第1の装置100によって受信され、別の周波数で第2の装置200まで再送信して戻され、その周波数で受信され処理されて第1の装置100と第2の装置200の距離が求められる。
【0022】
図3を参照すると、第2の装置200の回路ブロック図が示してある。第1の符号を生成するための第1の線形フィードバック・シフト・レジスタを備える第1の符号発生器210、および第2の符号を生成するための第2の線形フィードバック・シフト・レジスタを備える第2の符号発生器215がある。第1および第2の符号は、それぞれNおよびNで表される異なる数のチップを含むが、チップ・レートは共通であり、その結果第1の符号と第2の符号は継続時間が異なる。あるいは、第1および第2の符号は共通の数のチップを含むが、それぞれCおよびCで表される異なるチップ・レートを有し、したがって、やはり第1の符号と第2の符号は継続時間が異なることもある。
【0023】
動作に際しては、第1の符号発生器210は、全く同じに繰り返される第1の符号を含む第1の信号成分を生成し、それと同時に、第2の符号発生器215は、全く同じに繰り返される第2の符号を備える第2の信号成分を生成する。第1および第2の符号発生器210、215は、第1および第2の符号の生成時間ならびに生成レートを制御するためにクロック218に結合される。
【0024】
第1および第2の符号発生器210、215それぞれからの出力は、第1および第2の信号成分を加算する加算手段220の入力にそれぞれ結合され、加算手段220からの出力は、第1および第2の信号成分で変調された搬送波を備える信号を送信する送信器230の入力に結合される。送信器230の出力は、サーキュレータ240を用いてアンテナ250に結合される。
【0025】
アンテナ250は、送信信号が第1の装置100によって受信され再送信された後でそれを受信するために、サーキュレータ240を介して受信器260の入力部に結合される。受信器260の出力部は、第1の符号を検出するために第1の符号検出器270の入力部に結合され、第2の符号を検出するために第2の符号検出器275の入力部に結合される。第1および第2の符号検出器270、275は、受信信号とそれぞれ第1および第2の符号の記憶済み参照コピーとの相関関係を明らかにするように、また検出された第1および第2の符号それぞれの伝搬時間を測定するように適合されている。第1および第2の符号検出器270、275は、伝搬時間を求めることを可能にする時間基準を提供するクロック218に結合されている。
【0026】
第1および第2の符号検出器270、275それぞれからの出力は、第1および第2の符号検出器270、275による伝搬時間のそれぞれの測定値を比較するために比較手段280に結合される。2つの伝搬時間の測定結果が所定の許容範囲内で等しい場合は、比較手段280はこの伝搬時間を距離の値に変換し、第1の出力線281上の距離値をアプリケーション・プロセッサ290に引き渡し、具体的な適用例に応じてさらに処理を行う。たとえば、適用例が車のセキュリティ・システムの場合、アプリケーション・プロセッサ290は、この距離値が所定の閾値未満であって、キー・ホルダをもつ車の所有者が自分の車の近くにいることを示している場合に、その車のドアを解錠するように適合させることができる。他の例では、適用例が小包追跡システムの場合、アプリケーション・プロセッサ290は、この距離値が所定の閾値を越えていて、第1の装置100を付けた小包が許可なく移動していることを示している場合に、警告を開始することができる。
【0027】
2つの伝搬時間の測定値が所定の許容範囲内で等しくない場合、比較手段280は、アプリケーション・プロセッサ290に対して、距離測定システムが攻撃を受けているとの指示を第2の出力線282上に出す。この指示がアプリケーション・プロセッサ290によって処理される方式は具体的な適用例に応じて変わり、たとえば、この指示が単に無視されることもある。
【0028】
図4を参照すると、第1の装置100の概略回路ブロック図が示してある。受信器160は、サーキュレータ140を介してアンテナ150からの信号を受信するように結合されている。受信器の出力部は送信器130の入力部に結合され、送信器130は、受信信号を異なる周波数で再送信するようにサーキュレータ140を介してアンテナ150に結合されている。
【0029】
好ましい実施形態では、符号長NおよびNは互いに素の関係にある。こうした関係は、たとえば、第1の符号発生器210において、長さがN=2−1チップである最長符号を生成するように構成されたM段の線形フィードバック・シフト・レジスタを使用すること、および第2の符号発生器215において、長さがN=2(M+1)−1チップである最長符号を生成するように構成されたM+1段の線形フィードバック・シフト・レジスタを使用することによって実施することができる。あるいは、符号チップ・レートCおよびCが互いに素の関係であってもよい。
【0030】
代替実施形態では、第1の装置100が第2の装置200から受信した信号を再送信する代わりに、この信号を第1の装置100によって生成し送信してもよい。こうした第1の装置100の実施形態を図5に示す。この実施形態は、第2の装置に関して先に示した諸要素と同等な以下の諸要素、すなわち第1および第2の符号発生器310、315(210、215に相当)、クロック318(218に相当)、加算手段320(220に相当)、送信器330(230に相当)、およびアンテナ350(250に相当)を備える。対応する第2の装置200の実施形態は、図3を参照しながら前述した通りであるが、第1および第2の符号発生器210、215、加算手段220、ならびに送信器230は省略してある。クロック218の同期をとる既知の代替手段が、第1および第2の装置100、200に組み込まれている。
【0031】
任意選択として、信号の第1および第2の成分の両方に対して、必ずしも共通の変調方式を使用する必要はない。たとえば、成分の一方で搬送波を周波数変調または位相変調して直接シーケンス拡散スペクトラム(DSSS)信号を形成し、他方の成分を、DSSSスペクトラムをヌル情報が占める狭帯域振幅変調された搬送波としてもよい。
【0032】
任意選択として、直交変調を使用して信号を生成することもできる。図6を参照すると、第1のミキサ410が、第1の符号発生器310によって生成される第1の成分に局部発振器420によって生成される同相の局部発振器信号を乗算し、第2のミキサ430が、第2の符号発生器320によって生成される第2の成分に直角位相の局部発振器信号を乗算する。得られた積は、加算手段320で合計される。
【0033】
本発明では第1および第2の成分を同時に備える信号について述べてきたが、3つ以上の成分を同時に使用することを排除するものではない。
【0034】
本明細書および特許請求の範囲において、要素の直前の単数表記(英語で「a」または「an」)は、こうした要素が複数存在することを排除するものではない。さらに、「備える(comprising)」という言葉は、列挙されている以外の他の要素またはステップの存在を排除するものではない。
【0035】
本開示を読めば、当業者には他の変更形態も明らかになろう。こうした変更形態は、距離測定の技術分野および信号方式の技術分野で公知であって、本発明ですでに記述されている特徴の代わりにまたはそれに加えて使用することができる、他の特徴を含む。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】追加遅延の挿入による攻撃を示すタイミング図である。
【図2】距離を測定するシステムの概略回路ブロック図である。
【図3】距離を求める装置の概略回路ブロック図である。
【図4】距離を測定するシステムで使用する装置の概略回路ブロック図である。
【図5】距離を測定するシステムで使用する装置の代替実施形態の概略回路ブロック図である。
【図6】距離を測定するシステムで使用する装置のさらなる代替実施形態の概略回路ブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の装置と第2の装置の間の距離を求める方法であって、
前記第1の装置において、
第1および第2の成分を同時に備え、前記第1の成分が第1の繰返し符号を備え、前記第2の成分が第2の繰返し符号を備え、前記第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を送信すること、
前記第2の装置において、
前記信号を受信すること、
前記第1および第2の符号を検出すること、
検出された前記第1および第2の符号から、前記距離の第1および第2の指示値をそれぞれ求めること、
前記距離の前記第1および第2の指示値を比較すること、ならびに
前記距離の前記第1および第2の指示値が所定の許容範囲内で等しいことに応答して前記距離の第3の指示値を生成することを備える方法。
【請求項2】
前記第1および第2の符号のそれぞれの前記継続時間が、互いに素の関係にある2つの数に比例している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の装置から前記信号を送信すること、ならびに前記第1の装置で前記第2の装置から送信された前記信号を受信することをさらに備え、前記第1の装置で送信することが、前記第2の装置から受信した前記信号を再送信することを備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
距離の前記第1および第2の指示値の少なくとも一方が前記信号の伝搬時間の指示値である、請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項5】
第1および第2の成分を同時に備え、前記第1の成分が第1の繰返し符号を備え、前記第2の成分が第2の繰返し符号を備え、前記第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を送信する手段を備える第1の装置と、
前記信号を受信する手段と、
前記第1および第2の符号を検出する手段と、
検出された前記第1および第2の符号から、前記距離の第1および第2の指示値をそれぞれ求める手段と、
前記距離の前記第1および第2の指示値を比較する手段と、
前記距離の前記第1および第2の指示値が所定の許容範囲内で等しいことに応答して前記距離の第3の指示値を生成する手段とを備える第2の装置と、
を備える距離を求めるシステム。
【請求項6】
前記第1および第2の符号のそれぞれの前記継続時間が、互いに素の関係にある2つの数に比例している、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の装置が前記信号を生成し送信する手段をさらに備え、前記第1の装置が前記第2の装置によって送信された前記信号を受信する手段をさらに備え、送信する前記手段が前記第2の装置から受信した前記信号を再送信するように結合される、請求項5または6に記載のシステム。
【請求項8】
距離の前記第1および第2の指示値の少なくとも一方が前記信号の伝搬時間の指示値である、請求項5、6または7に記載のシステム。
【請求項9】
第1および第2の成分を同時に備え、前記第1の成分が第1の繰返し符号を備え、前記第2の成分が第2の繰返し符号を備え、前記第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を受信する手段と、
前記第1および第2の符号を検出する手段と、
検出された前記第1および第2の符号から、前記信号の伝搬距離の第1および第2の指示値をそれぞれ求める手段と、
前記伝搬距離の前記第1および第2の指示値を比較する手段と、
前記伝搬距離の前記第1および第2の指示値が所定の許容範囲内で等しいことに応答して前記伝搬距離の第3の指示値を生成する手段と、
を備える距離を求める装置。
【請求項10】
前記信号を生成し送信する手段を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1および第2の符号のそれぞれの前記継続時間が、互いに素の関係にある2つの数に比例している、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
第1および第2の成分を同時に備え、前記第1の成分が第1の繰返し符号を備え、前記第2の成分が第2の繰返し符号を備え、前記第1の符号と第2の符号の継続時間が等しくない信号を生成し送信する手段を備える、距離を測定するシステムでの使用に適した装置。
【請求項13】
前記第1および第2の符号のそれぞれの前記継続時間が、互いに素の関係にある2つの数に比例している、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
第1および第2の成分を同時に備える前記信号を生成し送信する前記手段が、前記第1の成分に同相の局部発振器信号を乗算する手段と、前記第2の成分に直角位相の局部発振器信号を乗算する手段と、得られた積を合計する手段とをさらに備える、請求項12または13に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−510013(P2006−510013A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−558898(P2004−558898)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/IB2003/005343
【国際公開番号】WO2004/053522
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】