説明

車両ドアロックシステム

【課題】使用勝手を向上させながら、車両の安全性を高めた車両ドアロックシステムを得る。
【解決手段】ドアロック制御部により実行されるドアロック制御処理は、ステップS9〜S11の処理の実行によって、携帯リモコンが車外LFアンテナを中心とした無線送信範囲内に存在するか(YES)否か(NO)を判定する、携帯端末所在確認処理を行うことができる。そして、上記携帯端末存在確認処理の実行により携帯リモコンが車両に対して無線送信範囲外に存在することを検知した場合(ステップS11でNOの場合)、ステップS31にて予約制御中止警告処理を行っている。すなわち、ステップS31において、車外ブザー、ホーン、ターンランプあるいはターンランプ等の所定の警告手段を用いて車外のユーザに、ドアロック中止状態であることを警告している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の複数のドアを施錠に関する車両ドアロックシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートエントリシステムにおいて、例えば、各ドアに配置されているリクエストSWを押すことにより、携帯リモコン(電子キー)と車両との間で通信を実行し、携帯リモコンの車内置き忘れを確認した後に、ドアの施錠を行う車両ドアロックシステムが搭載されている場合が多い。ただし、ドアを施錠する際に車両における全てのドアが閉塞状態である状態でリクエストSWを押すことがドアロック動作条件として課されているのが一般的であった。
【0003】
上記ドアロック動作条件が課されているため、お年寄りや子供等の車両の乗降に比較的時間を要する同乗者がいる場合、ユーザ(通常、運転者、携帯リモコンを所持、リクエストSWを押す意思のある人)は、全ての同乗者が車両から降車した後に全てのドアが閉塞状態となるまで、リクエストSWを押すことができず、待ち時間が生じてしまうため使い勝手があまり良く無かった。
【0004】
上記問題点の解消を目的として、車内への鍵閉じ込めを防止すると共に容易にドア施錠操作が可能な車両ドアロックシステムとして例えば特許文献1で開示された車両用電子キーシステムがある。
【0005】
上記車両用電子キーシステムにおいて、ドア施錠を制御するコントロールユニットは、ドアカーテシースイッチにより、複数のドアのうち少なくともいずれか1つのドアが開放されていることが検知されるとともに、複数のドアのうち少なくともいずれか1つのドアが閉塞されていることが検知され、かつ、リクエストSWが押された場合、ドアロック制御動作を開始する。
【0006】
そして、ドアロック制御動作中において、上記ドアカーテシースイッチによって全てのドアの閉塞が検知されたことを条件として、全てのドアをドアロックコントロールユニットおよびドアロックアクチュエータにより施錠するというドアロック制御動作を行っている。
【0007】
上記車両用電子キーシステムのドアロック制御動作は、一部のドアが開放状態であっても、リクエストSWが押すことによりドアロック制御動作を開始させることができるため、使い勝手を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−215793号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記車両用電子キーシステムは、ドアロック制御動作開始後、実際に車両の全てドアを施錠する際、全てのドアの閉塞が検知されたことを条件としている。
【0010】
(1) このため、電動スライドドア等でドアが完全に閉塞状態となるまでに比較的時間を要する場合、ドアロック制御動作実行中にユーザ(運転者等の電子キー保持者)が、車両から遠くに離れてしまう危険性がある。この場合、一部のドアがロックされていない状況下でユーザが車両から離れてしまうという、ユーザ(運転者)不在アンロック車両放置状態が生じてしまい、このユーザ不在アンロック車両放置状態時において悪意のある第三者に車両に浸入されるという危険性があるという第1の問題点があった。
【0011】
(2) また、車両にある少なくとも一つのドアが半ドア状態である結果、車両の複数のドアを施錠することができない期間が長期化する危険性がある。この場合、一部のドアがロックされていない状況下でユーザが長時間放置してしまうという、アンロック車両長期放置状態が生じてしまい、このアンロック車両長期放置状態時において、ユーザも車両を離れてしまうと、車両の安全性を著しく低下させてしまうという第2の問題点があった。
【0012】
この発明は、少なくとも上記第1の問題点を解決するためになされたもので、使用勝手を向上させながら、車両の安全性を高めた車両ドアロックシステムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明に係る請求項1記載の車両ドアロックシステムは、車両に設けられた複数のドアの開閉状態を個別に検知するドア検知手段と、前記複数のドアに対する施錠および解錠を行うドアロック機構と、車室外にドアロック用の車外リクエスト信号を無線送信可能なリクエスト信号送信手段と、前記車外リクエスト信号の受信に応答して応答信号を無線送信可能な携帯端末と、前記応答信号を受信可能な応答信号受信手段と、前記車両の外側に存在するユーザによる所定の操作により生成されるドアロック要求に応じて、前記複数のドアを施錠するドアロック制御処理を実行するドアロック制御部を有する車両制御機構とを備え、前記ドアロック制御部は、前記リクエスト信号送信手段から前記車外リクエスト信号を送信させ、前記応答信号受信手段を介して受信される前記携帯端末からの前記応答信号を確認することにより、前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する携帯端末所在確認処理が実行可能であり、前記ドアロック制御処理は、前記携帯端末所在確認処理の実行により前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在することを検知し、かつ、前記ドア検知手段によって前記複数のドア全ての閉塞状態を検知した場合、前記複数のドアを全て施錠し、前記携帯端末所在確認処理の実行により前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲外に存在することを検知した場合、所定の警告手段を用いて車外のユーザにドアロック中止状態を警告する。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1記載の車両ドアロックシステムであって、前記車両制御機構は、時間経過をカウント可能なタイマ機能部をさらに含み、前記ドアロック制御処理は、前記タイマ機能部を用いて、前記ドアロック制御処理の開始時からの時間経過が所定時間に達したと検知すると、前記所定の警告手段を用いて車外のユーザにドアロック中止状態を警告する。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2記載の車両ドアロックシステムであって、前記リクエスト信号送信手段は、前記車外リクエスト信号以外の他の送信信号を送信可能であり、前記車外リクエスト信号の無線送信時における送信能力を前記他の送信信号における送信能力よりも大きくなるように、送信能力の可変設定が可能である。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のうち、いずれか1項に記載の車両ドアロックシステムであって、前記携帯端末所在確認処理は、前記応答信号受信手段は前記応答信号の適切な受信の有無に基づき、前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認し、前記所定の警告手段は前記車両に設けられた音声,光等の情報伝達機能を有する警告手段を含む。
【0017】
請求項5の発明は、請求項4記載の車両ドアロックシステムであって、前記リクエスト信号送信手段は複数のリクエスト信号送信手段を含み、前記車外リクエスト信号は前記複数のリクエスト信号送信手段より送信される複数の車外リクエスト信号を含み、前記応答信号は前記複数の車外リクエスト信号に応答した複数の応答信号を含み、前記携帯端末所在確認処理は、前記複数のリクエスト信号送信手段から前記複数の車外リクエスト信号を送信し、前記応答信号受信手段を介して受信される前記携帯端末からの前記複数の応答信号のうち少なくとも一つで適切な受信が行われたか否かに基づき、前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する。
【0018】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項3のうち、いずれか1項に記載の車両ドアロックシステムであって、前記携帯端末所在確認処理は、前記車外リクエスト送信信号の信号強度に従い前記携帯端末〜前記リクエスト信号送信手段間の距離を車両端末間距離として認識し、前記車両端末間距離に基づき前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する処理を含む。
【0019】
請求項7の発明は、請求項6記載の車両ドアロックシステムであって、前記リエスト信号送信手段は複数のリクエスト信号送信手段を含み、前記車外リクエスト信号は前記複数のリクエスト信号送信手段より送信される複数の車外リクエスト信号を含み、前記携帯端末所在確認処理は、前記複数の車外リクエスト送信信号の信号強度に従い前記携帯端末〜前記複数のリクエスト信号送信手段間の距離を複数の車両端末間距離として認識し、前記複数の車両端末間距離に基づき前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する処理を含む。
【発明の効果】
【0020】
この発明における請求項1記載の車両ドアロックシステムにおいて、ドアロック制御部により実行されるドアロック制御処理は、携帯端末存在確認処理の実行により携帯端末が車両に対して所定の範囲外に存在することを検知した場合、所定の警告手段を用いて車外のユーザにドアロック中止状態を警告している。
【0021】
したがって、「ドアロック要求を行ったにも関わらず複数のドアの施錠が完了していない」ことを、車両に対して所定の範囲外に存在するユーザに速やかに警告することができるため、一部のドアがロックされていない状況下でユーザが車両から離れてしまうという、ユーザ不在アンロック車両放置状態の回避をユーザに積極的に促すことができる。
【0022】
その結果、ユーザ不在アンロック車両放置状態時において第三者に車両に浸入されるという危険性を事前に防止することができ、車両の安全性の向上を図ることができる。
【0023】
請求項2記載の本願発明において、ドアロック制御部により実行されるドアロック制御処理は、タイマ機能部を用いて、ドアロック制御処理の開始時からの時間経過が所定時間に達したと検知すると、所定の警告手段を用いて車外のユーザにドアロック中止状態を警告している。
【0024】
したがって、ドアロック制御処理の開始時からの所定時間経過後は、「ドアロック要求を行ったにも関わらず複数のドアの施錠が完了していない」ことを、ユーザに速やかに警告することができるため、一部のドアがロックされていない状況下でユーザが長時間放置してしまうという、アンロック車両長期放置状態の回避をユーザに積極的に促すことができる。
【0025】
その結果、アンロック車両長期放置状態時において第三者に車両に浸入されるという危険性を事前に防止することができ、車両のさらなる安全性の向上を図ることができる。
【0026】
また、ドアロック制御処理は、その実行期間中は常に携帯端末が所定の範囲内に存在するか否かを確認しており、かつ、車両のエンジン停止中に動作する処理であるため、ドアロック制御処理が停止されずに長時間動作し続けると、車両のバッテリ上がりを引き起こす可能性がある。
【0027】
しかし、請求項2記載の本願発明は、アンロック車両長期放置状態の回避をユーザに積極的に促すことができるため、上述した車両のバッテリ上がりを確実に回避することができる。
【0028】
請求項3記載の本願発明のリクエスト信号送信手段は、車外リクエスト信号の無線送信時における送信能力を他の送信信号における送信能力よりも大きくなるように、送信能力の可変設定が可能であるため、ドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲を最適な範囲に設定することができる。
【0029】
請求項4記載の本願発明は、リクエスト信号送信手段〜携帯端末〜応答信号受信手段間の送受信路における信号伝達の成否によって、携帯端末が車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを比較的簡単に認識することができる。
【0030】
請求項5記載の本願発明は、複数のリクエスト信号送信手段〜携帯端末〜応答信号受信手段間の送受信路における少なくとも一つの信号伝達の成否によって、携帯端末が車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを認識しているため、ドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲を適切な車両の外周範囲に設定することができる。
【0031】
請求項6記載の本願発明は、車外リクエスト送信信号の信号強度に従い車両端末間距離として認識することにより、ドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲をより正確に設定することができる。
【0032】
請求項7記載の本願発明は、複数の車外リクエスト送信信号の信号強度に従い複数の車両端末間距離として認識することにより、ドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲を適切な車両の外周範囲に正確に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明の実施の形態である車両ドアロックシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】車両及び車両に搭載された各種アンテナ並びに携帯リモコンとの関係を模式的に示す説明図である。
【図3】図1で示したドアロック制御部の制御下で実行されるドアロック制御動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
(システム構成)
図1はこの発明の実施の形態である車両ドアロックシステムのシステム構成を示すブロック図である。図2は車両及び車両に搭載された各種アンテナ並びに携帯リモコンとの関係を模式的に示す説明図である。
【0035】
図1に示すように、車両50(図2参照)内に搭載され、車両ドアロックシステムの制御機構部(車両制御機構)としてボディECU1が用いられ、ボディECU1内に出力インタフェース10、入力インタフェース11及びドアロック制御部12を有している。
【0036】
ドアロック制御部12は、入力インタフェース11を介してRF(Radio Frequency)受信アンテナ61、ドアSW62、リクエストSW56、及びドアロック/アンロック信号検出部63からの信号を入力し、出力インタフェース10を介して車室内LF(Low Frequency)アンテナ51F、車外LFアンテナ51D、及びドアロックアクチュエータ65、並びに所定の警告手段として動作可能な車外ブザー66、ホーン67、ヘッドライト68及びターンランプ69の各種動作を制御する。
【0037】
また、ボディECU1は、暗証コード等の識別情報を格納する記憶部13、時間経過をカウントするタイマ機能部14をさらに有しており、ドアロック制御部12は記憶部13及びタイマ機能部14に対する入出力制御が可能である。
【0038】
これら、ボディECU1に接続される各構成部51F,52D,56,61〜63,65〜69は車両50に搭載されている。
【0039】
ドアSW62は、車両50に設けられた複数のドアの開閉状態を個別に検知するドア検知手段として機能する。
【0040】
ドアロックアクチュエータ65は、複数のドアに対する施錠および解錠を行うドアロック機構として機能する。
【0041】
車外LFアンテナ51Dは、車両50の車室外の運転者用ドアの近傍に設けられ、後述するドアロック用の車外リクエスト信号を無線送信可能なリクエスト信号送信手段として機能する。なお、車外LFアンテナ51Dからは通常出力の無線送信範囲52a(車外LFアンテナ51Dを中心として80cm程度の範囲(アンテナ作動範囲))と、高出力の無線送信範囲52b(車外LFアンテナ51Dを中心として2m程度の範囲(アンテナ作動範囲))でLF信号の送信が可能であり、上記車外リクエスト信号は無線送信範囲52bで送信される。なお、高出力と通常出力の切り替えは出力インタフェース10内から車外LFアンテナ51Dへの供給電流の増減等により実現可能である。
【0042】
車室内LFアンテナ51Fは、車両50の車室内の前方に設けられ、後述する携帯リモコン2の置き忘れ確認用の車内リクエスト信号を無線送信可能である。
【0043】
携帯リモコン2はスマートエントリシステムにける電子キーとして用いられ、上記車外リクエスト信号を受信すると応答信号を無線で送信可能な携帯端末として機能する。
【0044】
RF受信アンテナ61は、車両50の車室外の前方部分に設けられ、携帯リモコン2からの応答信号を受信可能な応答信号受信手段として機能する。
【0045】
リクエストSW56は各ドアのドアノブ55(図2参照)に設けられており、このリクエストSW56を押圧することによりドアロック要求が可能な第1のドアロック要求手段として機能する。
【0046】
ドアロック要求は、ユーザ(運転者)が携帯リモコン2を操作して所定のドアロック要求信号をRF受信アンテナ61に向けて送信することによっても実現可能である。すなわち、携帯リモコン2は第2のドアロック要求手段として機能する。
【0047】
ドアロック/アンロック信号検出部63は車両50に設けられた複数のドアのロック/アンロック状態を検出する。
【0048】
車外ブザー66、ホーン67は音声出力によりユーザに警告可能な警告手段として機能可能であり、ヘッドライト68及びターンランプ69は発光によりユーザに警告可能な警告手段として機能可能である。
【0049】
記憶部13は後述する予約状態、暗証コード等を格納しており、タイマ機能部14はドアロック制御部12の制御下で時間経過が測定可能である。
【0050】
ドアロック制御部12は、入力インタフェース11を介して、RF受信アンテナ61からの受信信号、ドアSW62からの複数のドアそれぞれの開閉状態を指示する信号、リクエストSWの押圧の有無を指示する信号、複数のドアそれぞれのロック/アンロック状態を指示する信号を入力する。したがって、ドアロック制御部12は、携帯リモコン2からの応答信号の内容確認、複数のドアそれぞれの開閉状態、リクエストSW56の押圧の有無、複数のドアそれぞれのロック/アンロック状態を認識することができる。
【0051】
また、ドアロック制御部12は、出力インタフェース10を介して、車外LFアンテナ51D及び車室内LFアンテナ51Fからのそれぞれの送信制御が可能である。さらに、ドアロック制御部12は出力インタフェース10を介してドアロックアクチュエータ65によるドアの施錠及び解錠制御が可能である。さらに、ドアロック制御部12は、出力インタフェース10を介して、車外ブザー66及びホーン67の音声出力内容の制御、あるいはヘッドライト68,ターンランプ69の発光内容の制御により、後述するユーザへの警告処理を制御できる。
【0052】
ドアロック制御部12は、車両50外からのユーザによる所定の操作により生成されるドアロック要求に応じて、複数のドアを施錠するドアロック制御処理を実行する。なお、所定の操作としては、第1のドアロック要求手段であるリクエストSW56の押圧する第1の操作、あるいは第2のドアロック要求手段である携帯リモコン2からドアロック要求信号を送信させる第2の操作が含まれる。
【0053】
(ドアロック制御動作)
図3はドアロック制御部12の制御下で実行されるドアロック制御動作を示すフローチャートである。以下、同図を参照してドアロック制御動作の処理手順を説明する。
【0054】
まず、ステップS1において、ドアロック制御前処理を行う。ドアロック制御前処理は、ドアロック要求がリクエストSW56の押圧による第1の操作による場合、車室内に暗証コードが一致した携帯リモコン2が存在せず、携帯リモコン2が車外LFアンテナ51Dの無線送信範囲52a内(通常出力内)であり、かつ、運転席ドアがアンロック状態であれば、ドアロック要求受理可能状態と認識する。
【0055】
また、ドアロック制御前処理は、携帯リモコン2からのキーレスによるドアロック要求の場合、登録済みの携帯リモコン2からの受信信号であり、かつ、受信信号がドアロック要求信号であれば、ドアロック要求受理可能状態と認識する。
【0056】
ドアロック制御部12は、ステップS1で「ドアロック要求受理可能状態」を認識すると、「ドアロック要求受理可能状態」を指示する前処理情報を記憶部13に格納する。
【0057】
次に、ステップS2において、ステップS1での認識内容が「ドアロック要求受理可能状態」の場合はステップS3に移行し、ステップS1での認識内容が「ドアロック要求状態」でないの場合はステップS6に移行する。この場合、ステップS5による予約状態設定処理がなされないので、ステップS6でNOとなり処理が終了する。
【0058】
ステップS3において、ドアSW62より車両50の複数のドアのうちいずれかのドアが開放状態であるか(YES)否か(NO)を判定し、YESの場合はステップS4に移行し、NOの場合はステップS5に移行する。
【0059】
ステップS3でYESの場合に実行されるステップS4において、記憶部13に予約状態を指示する予約情報を格納して予約状態設定処理を行った後、ステップS6に移行する。
【0060】
一方、ステップS3でNOの場合に実行されるステップS5において、複数のドアの全てを施錠するロック出力を行って、複数のドアの施錠を完了した後、ステップS6に移行する。この場合、ステップS5による予約状態設定処理がなされないので、ステップS6でNOとなり処理が終了する。
【0061】
ステップS6において、記憶部13から読み出した予約情報の指示内容に基づき、予約情報が予約状態を指示するか(YES)否か(NO)を判定し、YESの場合はステップS7以降のロック予約制御に移行し、NOの場合は処理を終了する。
【0062】
以下、ステップS7以降のロック予約制御について説明する。
【0063】
まず、ステップS7において、タイマ機能部14を初期状態から起動させ予約状態時間をカウント開始させる。
【0064】
そして、ステップS8において、タイマ機能部14のカウントする予約状態時間が所定の制限時間(1分程度)を経過したタイムアウト状態か(YES)否か(NO)を判定し、NOの場合はステップS9に移行し、YESの場合はステップS31以降の予約制御中心警告処理に移行する。
【0065】
ステップS8でNOの場合に実行されるステップS9において、出力インタフェース10を介して、車外LFアンテナ51Dの無線送信範囲52b内(高出力内)で伝達可能な車外リクエスト信号を送信する。この際、携帯リモコン2が無線送信範囲52b内に存在すると、車外リクエスト信号を受信し、車外リクエスト信号に応答して暗証コード等を含む応答信号を送信することができる。
【0066】
その後、ステップS10において、入力インタフェース11を介して、携帯リモコン2から応答信号のRF受信アンテナ61からの受信処理を行う。
【0067】
次に、ステップS11において、携帯リモコン2の応答信号が指示する暗証コードと、記憶部13に格納された暗証コードとを照合し、両者が一致したか(YES)否か(NO)を判定し、YESの場合はステップS12に移行し、NOの場合はステップS31以降の予約制御中止警告処理に移行する。なお、ステップS10にて携帯リモコン2からの応答信号が得られなかった場合は、ステップS11の判定結果は当然、NOとなる。
【0068】
このように、ステップS9〜S11の処理によって、携帯リモコン2が車外LFアンテナ51Dを中心とした無線送信範囲52b内に存在するか(YES)否か(NO)を判定する、携帯端末所在確認処理を行うことができる。
【0069】
そして、ステップS12において、車両50の複数のドアが全て閉塞状態であるか(YES)否か(NO)を判定し、YESの場合はステップS21に移行し、NOの場合はステップS8に戻る。以降、ステップS8でNO、ステップS11でNO、あるいはステップS12でYESになるまで、ステップS8〜S12が繰り返される。
【0070】
ステップS12でYESの場合に実行されるステップS21において、出力インタフェース10を介して、車室内LFアンテナ51Fより車室内リクエスト信号(通常出力)を送信する。この際、携帯リモコン2が車両50の車室内に存在すると、車室内リクエスト信号を受信し、車室内リクエスト信号に応答して暗証コード等を含む応答信号を送信することができる。
【0071】
その後、ステップS22において、入力インタフェース11を介して、携帯リモコン2から応答信号のRF受信アンテナ61への受信処理を行う。
【0072】
次に、ステップS23において、携帯リモコン2の応答信号が指示する暗証コードと、記憶部13に格納された暗証コードとを照合し、両者が一致したか(YES)否か(NO)を判定する。すなわち、ステップS23において、車両50の車室内に携帯リモコン2の存在するか(YES)否か(NO)の有無を判定する。ステップS23でYESの場合はステップS31以降の予約制御中止警告処理に移行し、NOの場合はステップS24に移行する。なお、ステップS22にて携帯リモコン2からの応答信号が得られなかった場合は、ステップS23の判定結果は当然、NOとなる。
【0073】
このように、ステップS21〜S23によって、ドアロック制御実行中における携帯リモコン2の車室内への置き忘れ時においても、ステップS31以降の予約制御中止警告処理を実行させることができる。
【0074】
ステップS23でNOの場合に実行されるステップS24において、車両50の複数のドアの全てを施錠するロック出力を行う。
【0075】
その後、ステップS25において、記憶部13の予約情報を予約状態クリアを指示する内容に書き換えて処理を終了する。
【0076】
次に、ステップS31以降で実施される予約制御中止警告処理について説明する。ステップS31において、出力インタフェース10を介して車外ブザー66、ホーン67を用いた音声出力処理、あるいはヘッドライト68及びターンランプ69を用いた発光処理によって、車両50の複数のドア全ての施錠が完了していないことを指示する予約制御中止警告処理を実行する。予約制御中止警告処理の具体例として車外ブザー66を「ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ」を5回連続吹鳴される等が考えられる。
【0077】
その後、ステップS31において、記憶部13の予約情報を予約状態クリアを指示する内容に書き換えて処理を終了する。
【0078】
(効果)
本実施の形態の車両ドアロックシステムにおいて、ドアロック制御部12により実行されるドアロック制御処理は、携帯端末存在確認処理の実行により携帯リモコン2が車両60に対して無線送信範囲52b外に存在することを検知した場合(ステップS11でNOの場合(図3))、ステップS31にて予約制御中止警告処理を行っている。すなわち、ステップS31において、車外ブザー66、ホーン67、ターンランプ69あるいはターンランプ69等の所定の警告手段を用いて車外のユーザに、ドアロック中止状態であることを警告している。
【0079】
したがって、「ドアロック要求を行ったにも関わらず複数のドアの施錠が完了していない」ことを、車両50に対して無線送信範囲52b外に存在するユーザに速やかに警告することができるため、一部のドアがロックされていない状況下でユーザが車両50から離れてしまうという、ユーザ不在アンロック車両放置状態の回避をユーザに積極的に促すことができる。
【0080】
その結果、上記ユーザ不在アンロック車両放置状態時において第三者に車両に浸入されるという危険性を事前に防止することができ、車両の安全性の向上を図ることができる。
【0081】
また、本実施の形態の車両ドアロックシステムにおいて、ドアロック制御部12により実行されるドアロック制御処理は、タイマ機能部14を用いて、ドアロック制御処理の開始時からの時間経過が所定の制限時間に達したと検知すると(ステップS8でYES(図3))、ステップS31にて予約制御中止警告処理を実行して車両50外のユーザにドアロック中止状態を警告している。
【0082】
したがって、ドアロック制御処理の開始時からの所定の制限時間経過後に、「ドアロック要求を行ったにも関わらず複数のドアの施錠が完了していない」ことを、ユーザに速やかに警告することができるため、車両50の一部のドアがロックされていない状況下でユーザが長時間放置してしまうという、アンロック車両長期放置状態の回避をユーザに積極的に促すことができる。
【0083】
その結果、上記アンロック車両長期放置状態時において第三者に車両に浸入されるという危険性を事前に防止することができ、車両のさらなる安全性の向上を図ることができる。
【0084】
また、ドアロック制御処理は、その実行期間中は常に携帯リモコン2が無線送信範囲52b内に存在するか否かを確認しており、かつ、車両50のエンジン停止中に動作する処理であるため、ドアロック制御処理が停止されずに長時間動作し続けると、車両50のバッテリ上がりを引き起こす可能性がある。
【0085】
しかし、本実施の形態の車両ドアロックシステムは、アンロック車両長期放置状態の回避をユーザに積極的に促すことができるため、上述した車両のバッテリ上がりを確実に回避することができる。
【0086】
さらに、本実施の形態の車両ドアロックシステムにおけるリクエスト信号送信手段を構成する車外LFアンテナ51D及び車外LFアンテナ51Dの送信部として機能する出力インタフェース10の部分は、車外リクエスト信号の無線送信時における送信能力(無線送信範囲52b)を他の送信信号(ステップS1における車外LFアンテナ51Dからの送信等)における送信能力(無線送信範囲52a)よりも大きくなるように、送信能力の可変設定を可能にしている。このため、ドアロック制御部12によるドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲を無線送信範囲52bとして最適な範囲に設定することができる。
【0087】
加えて、本実施の形態の車両ドアロックシステムは、車外LFアンテナ51D〜携帯リモコン2〜RF受信アンテナ61間の送受信路における信号伝達の成否によって、携帯リモコン2が車両50に対して無線送信範囲52b内に存在するか否かを比較的簡単に認識することができる。
【0088】
(他の態様)
(第1の態様)
本実施の形態では、一の車外LFアンテナ51Dからの無線送信範囲52b内に携帯リモコン2が存在するか否かによって携帯端末所在確認処理を行っている。
【0089】
第1の態様として、複数の車外LFアンテナそれぞれの無線通信範囲内のいずれかに携帯リモコン2が存在するか否かによって携帯端末所在確認処理を行うことが考えられる。
【0090】
例えば、車外LFアンテナ51Dに加え、助手席ドア近傍に設けられた車外LFアンテナ51A及び車両50の最後部近傍に設けられる車外LFアンテナ51Bからなる3つの車外LFアンテナ51を用いても良い。
【0091】
第1の態様においては、図3で示したステップS9〜S11の処理を例えば以下のように実行する。
【0092】
ステップS9において、出力インタフェース10を介して、車外LFアンテナ51Dの無線送信範囲52b(第1の無線通信範囲)内、車外LFアンテナ51Aの第2の無線送信範囲(車外LFアンテナ51Aを中心とした無線送信範囲52bと同様の無線送信範囲)内、車外LFアンテナ51Bの第3の無線送信範囲(車外LFアンテナ51Bを中心とした無線送信範囲52bと同様の無線送信範囲)内でそれぞれ伝達可能な第1〜第3の車外リクエスト信号を順次送信する。この際、携帯リモコン2が第1〜第3の無線通信範囲内に存在すると、第1〜第3の車外リクエスト信号を受信し、各々が暗証コード等を含む第1〜第3の応答信号を送信することができる。
【0093】
その後、ステップS10において、入力インタフェース11を介して、携帯リモコン2から第1〜第3の応答信号のRF受信アンテナ61への受信処理を行う。
【0094】
次に、ステップS11において、携帯リモコン2の第1〜第3の応答信号が指示する暗証コードと、記憶部13に格納された暗証コード情報が指示する暗証コードとを照合し、第1〜第3の応答信号のいずれかにおいて両者が一致したか(YES)否か(NO)を判定し、YESの場合はステップS12に移行し、NOの場合はステップS31以降の予約制御中止警告処理に移行する。なお、ステップS10にて携帯リモコン2からの第1〜第3の応答信号がいずれも得られなかった場合は、ステップS11の判定結果は当然、NOとなる。
【0095】
このように、第1の態様におけるステップS9〜S11の処理によって、携帯リモコン2が複数の車外LFアンテナ51D、51A及び51Bを中心とした第1〜第3の無線送信範囲内のいずれかに存在するか(YES)否か(NO)を判定する、携帯端末所在確認処理を行うことができる。
【0096】
したがって、本実施の形態の第1の態様は、3つのリクエスト信号送信手段(車室内LFアンテナ51D,51A及び51B等)〜携帯端末2〜応答信号受信手段(RF受信アンテナ61等)間の3つの送受信路における少なくとも一つの信号伝達が適切に行われたか否かによって、携帯リモコン2が車両50に対して第1〜第3の無線送信範囲内に存在するか否かを認識している。このため、ドアロック制御部12によるドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲をより適切な車両50の外周範囲に設定することができる。
【0097】
(第2の態様)
本実施の形態では、車外LFアンテナ51Dからの無線送信範囲52b内に携帯リモコン2が存在するか否かによって携帯端末所在確認処理を行っている。
【0098】
第2の態様として、車外LFアンテナ51Dと携帯リモコン2との間の距離を測定し、測定距離が所定の基準距離以上か否かによって携帯端末所在確認処理を行うことが考えられる。
【0099】
例えば、車外LFアンテナ51Dからの車外リクエスト信号の携帯リモコン2での受信時における信号強度に基づき、車外LFアンテナ51D,携帯リモコン2間の距離を測定することが考えられる。ただし、この場合、正確な距離測定を可能にすべく、車外LFアンテナ51Dからの無線通信範囲を無線送信範囲52bよりさらに大きく設定することが望ましい。
【0100】
第2の態様においては、図3で示したステップS9〜S11の処理を例えば以下のように実行する。
【0101】
ステップS9において、出力インタフェース10を介して、車外LFアンテナ51Dの無線送信範囲内に伝達可能な車外リクエスト信号を送信する。この際、携帯リモコン2が無線通信範囲内に存在すると、車外リクエスト信号のいずれかを受信し、暗証コードに加え、車外リクエスト信号の信号強度情報を含む応答信号を送信することができる。
【0102】
その後、ステップS10において、入力インタフェース11を介して、携帯リモコン2から応答信号のRF受信アンテナ61への受信処理を行う。
【0103】
次に、ステップS11において、携帯リモコン2の応答信号が指示する暗証コードと、記憶部13に格納された暗証コードとを照合し、両者が一致したか(YES)否か(NO)を判定し、YESの場合は距離認識処理に移行し、NOの場合はステップS31以降の予約制御中止警告処理に移行する。なお、ステップS10にて携帯リモコン2からの応答信号が得られなかった場合は、ステップS11の判定結果は当然、NOとなる。
【0104】
さらに、距離認識処理において、測定距離が所定の制限距離内である場合にステップS12に移行し、測定距離が所定の制限距離外である場合にステップS31以降の予約制御中止警告処理に移行する。
【0105】
このように、第2の態様におけるステップS9〜S11の処理によって、携帯リモコン2,車外LFアンテナ51D間の距離を測定することにより、携帯リモコン2が所定の無線送信範囲内のいずれかに存在するか(YES)否か(NO)を判定する、携帯端末所在確認処理を行うことができる。
【0106】
このように、本実施の形態の第2の態様は、携帯リモコン2,車外LFアンテナ51D間の距離を実際に測定することによって、携帯リモコン2が車両50に対して所定の無線送信範囲内に存在するか否かを認識している。このため、ドアロック制御部12によるドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲をより正確に設定することができる。
【0107】
また、上述した第1の態様と第2の態様とを組み合わせた態様も考えられる。すなわち、第1の態様で述べた第1〜第3の車外リクエスト信号の信号強度に従い携帯リモコン2〜車外LFアンテナ51D,51A及び51B間の距離を第1〜第3の車両端末間距離として認識し、これら第1〜第3の車両端末間距離に基づき、携帯リモコン2が車両50に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認するように、携帯端末所在確認処理を行うようにしても良い。なお、第1〜第3の車両端末間距離に基づく処理内容としては、認識できた第1〜第3の車両端末間距離のうち最小値に基づく処理等が考えられる。
【0108】
この場合、第1〜第3の車外リクエスト送信信号の信号強度に従い第1〜第3の車両端末間距離として認識することにより、ドアロック制御処理実行時におけるユーザの行動範囲を適切な車両の外周範囲に正確に設定することができる効果を奏する。
【符号の説明】
【0109】
1 ボディECU
2 携帯リモコン
11 入力インタフェース
12 ドアロック制御部
13 記憶部
14 タイマ機能部
50 車両
51A,51D,51B 車外LFアンテナ
51F 車室内LFアンテナ
55 ドアノブ
56 リクエストSW
61 RF受信アンテナ
62 ドアSW
63 ドアロック/アンロック信号検出部
65 ドアロックアクチュエータ
66 車外ブザー
67 ホーン
68 ヘッドライト
69 ターンランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられた複数のドアの開閉状態を個別に検知するドア検知手段と、
前記複数のドアに対する施錠および解錠を行うドアロック機構と、
車室外にドアロック用の車外リクエスト信号を無線送信可能なリクエスト信号送信手段と、
前記車外リクエスト信号の受信に応答して応答信号を無線送信可能な携帯端末と、
前記応答信号を受信可能な応答信号受信手段と、
前記車両の外側に存在するユーザによる所定の操作により生成されるドアロック要求に応じて、前記複数のドアを施錠するドアロック制御処理を実行するドアロック制御部を有する車両制御機構とを備え、前記ドアロック制御部は、前記リクエスト信号送信手段から前記車外リクエスト信号を送信させ、前記応答信号受信手段を介して受信される前記携帯端末からの前記応答信号を確認することにより、前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する携帯端末所在確認処理が実行可能であり、
前記ドアロック制御処理は、
前記携帯端末所在確認処理の実行により前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在することを検知し、かつ、前記ドア検知手段によって前記複数のドア全ての閉塞状態を検知した場合、前記複数のドアを全て施錠し、
前記携帯端末所在確認処理の実行により前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲外に存在することを検知した場合、所定の警告手段を用いて車外のユーザにドアロック中止状態を警告する、
車両ドアロックシステム。
【請求項2】
請求項1記載の車両ドアロックシステムであって、
前記車両制御機構は、
時間経過をカウント可能なタイマ機能部をさらに含み、
前記ドアロック制御処理は、
前記タイマ機能部を用いて、前記ドアロック制御処理の開始時からの時間経過が所定時間に達したと検知すると、前記所定の警告手段を用いて車外のユーザにドアロック中止状態を警告する、
車両ドアロックシステム。
【請求項3】
請求項1あるいは請求項2記載の車両ドアロックシステムであって、
前記リクエスト信号送信手段は、前記車外リクエスト信号以外の他の送信信号を送信可能であり、前記車外リクエスト信号の無線送信時における送信能力を前記他の送信信号における送信能力よりも大きくなるように、送信能力の可変設定が可能である、
車両ドアロックシステム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうち、いずれか1項に記載の車両ドアロックシステムであって、
前記携帯端末所在確認処理は、前記応答信号受信手段は前記応答信号の適切な受信の有無に基づき、前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認し、
前記所定の警告手段は前記車両に設けられた音声,光等の情報伝達機能を有する警告手段を含む、
車両ドアロックシステム。
【請求項5】
請求項4記載の車両ドアロックシステムであって、
前記リクエスト信号送信手段は複数のリクエスト信号送信手段を含み、前記車外リクエスト信号は前記複数のリクエスト信号送信手段より送信される複数の車外リクエスト信号を含み、前記応答信号は前記複数の車外リクエスト信号に応答した複数の応答信号を含み、
前記携帯端末所在確認処理は、前記複数のリクエスト信号送信手段から前記複数の車外リクエスト信号を送信し、前記応答信号受信手段を介して受信される前記携帯端末からの前記複数の応答信号のうち少なくとも一つで適切な受信が行われたか否かに基づき、前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する、
車両ドアロックシステム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のうち、いずれか1項に記載の車両ドアロックシステムであって、
前記携帯端末所在確認処理は、前記車外リクエスト送信信号の信号強度に従い前記携帯端末〜前記リクエスト信号送信手段間の距離を車両端末間距離として認識し、前記車両端末間距離に基づき前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する処理を含む、
車両ドアロックシステム。
【請求項7】
請求項6記載の車両ドアロックシステムであって、
前記リエスト信号送信手段は複数のリクエスト信号送信手段を含み、前記車外リクエスト信号は前記複数のリクエスト信号送信手段より送信される複数の車外リクエスト信号を含み、
前記携帯端末所在確認処理は、前記複数の車外リクエスト送信信号の信号強度に従い前記携帯端末〜前記複数のリクエスト信号送信手段間の距離を複数の車両端末間距離として認識し、前記複数の車両端末間距離に基づき前記携帯端末が前記車両に対して所定の範囲内に存在するか否かを確認する処理を含む、
車両ドアロックシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−167467(P2012−167467A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28449(P2011−28449)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】