説明

車両後部収納構造

【課題】車室の温度や外気温に影響を受けることなく荷物を収納できる車両後部収納構造を提供する。
【解決手段】車両後部収納構造は、車体後部の床面下方に設けられる収納箱10内に温風又は冷風を供給可能な空調機構40と、収納箱10内に暖気・冷気を閉じ込めるカバー機構50を備えている。空調機構40は、収納箱10内に温風を供給する温風ダクト44と、冷風を供給する冷風ダクト46と、供給された温風と冷風の風力に応じて、収納箱10内に供給する温風又は冷風を決めるジャンクションボックス42とを備えている。カバー機構50は、収納箱10の上方開口部18を開閉可能なロールカーテン51を備え、収納箱10が収納位置にあるときは、これによって収納箱10の上方開口部18は覆われている。一方、収納箱10が収納位置から車両後方へスライドされると、それに伴って、ロールカーテン51は巻き取られ、収納箱10の上方開口部18が開かれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両後部収納構造に係り、特に、収納箱内に温風又は冷風を供給可能な車両後部収納構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車体後部の床面下方に収納箱が設けられる収納構造に関しては、例えば、下記特許文献1に記載された車両の後部荷室構造がある。この車両の後部荷室構造は、車両後方に設けられたバンパー内に、凹設された荷室(収納箱)を設け、車両後方にスライドさせることで荷室と車外とをアクセス可能としている。
【特許文献1】特開2001−322501号公報
【発明の開示】
【0003】
ところで、上記した特許文献1に記載されている荷室は車室内の温度や外気温に影響を受け易いため、荷室に収納する収納対象は制限される。
【0004】
本発明は、上記課題に対処するためになされたものであり、車体後部の床面下方に設けられる収納箱内に温風又は冷風を供給可能とし、車室の温度や外気温に影響を受けることなく荷物を収納できる車両後部収納構造を提供することを目的とするものである。
【0005】
上記目的を達成するために、本発明では、車体後部の床面下方に設けられる収納箱と、前記収納箱と車外とをアクセス可能とする収納箱開閉部と、を有する車両後部収納構造において、前記収納箱は、車体に取り付けられた温風ダクト及び冷風ダクトの少なくとも一方が接続される接続口を有し、前記温風ダクト及び前記冷風ダクトの少なくとも一方のダクトと前記接続口を通して、前記収納箱内に温風及び冷風の少なくとも一方を供給可能であることに特徴がある。
【0006】
上記発明では、車両後部の床面下方に設けられた収納箱内に、温風ダクト及び冷風ダクトの少なくとも一方のダクトと接続口とを通して、温風及び冷風の少なくとも一方を供給することができるため、収納箱を温蔵庫または冷蔵庫として使用することが可能であり、車室内の温度や外気温に影響を受けることなく荷物を収納箱に収納することができる。
【0007】
収納箱開閉部は、荷物を収納箱内に出し入れできる程度に収納箱内と車外とがアクセス可能となればよい。例えば、収納箱を車両後方にスライドさせて、収納箱の上方で収納箱内と車外とをアクセス可能とすることもできるし、リアバンパーの一部を開閉扉として円弧を描いて車両後方に開放可能とすることにより、収納箱内と車外とをアクセス可能とすることもできる。
【0008】
また、本発明の実施に際して、前記収納箱は、車両後方にスライドすることにより収納位置から開口位置に移動し、前記収納箱が開口位置にあるときに前記収納箱の上方で前記収納箱内と車外とがアクセス可能となる引き出し式の収納箱であって、前記収納箱が収納位置にあるときは、車体側に取り付けたカバー部材によって前記収納箱の上方開口部が閉じられるように構成され、前記収納箱が開口位置にあるときは、前記上方開口部の一部又は全部が開かれるように構成されることも可能である。
【0009】
この場合には、収納箱が収納位置にあるとき、収納箱の上方開口部はカバー部材によって閉じられているため、ダクトと接続口を通して収納箱内に供給された温風または冷風を逃さず、収納箱内の温度を保つことができる。また、収納箱を車両後方へスライドさせると、それと連動して収納箱の上方開口部の一部又は全部が開かれるため、収納箱をスライドさせる動作と別途の動作を必要とせずに、収納箱が車両後方へスライドされたときは、収納箱と車外とがアクセス可能となる。
【0010】
収納位置は、収納箱が未だ引き出されておらず、収納箱内と車外とがアクセス可能となっていないときの収納箱がある位置をいう。また、開口位置は、収納箱を収納位置から車両後方へスライドさせて、収納箱内と車外とがアクセス可能となる位置をいう。両者は、必ずしも1点に限定された位置を示すわけではなく、一定の幅を持つ概念である。
【0011】
また、本発明の実施に際して、前記カバー部材は、巻取り軸に送り出し・巻き取り可能なロールカーテンであって、前記巻取り軸と前記巻取り軸から送り出す方向の前記ロールカーテンの端部のいずれか一方が、車体側に固定され、他方が前記収納箱に固定されていることも可能である。
【0012】
この場合には、収納箱が収納位置にあるとき、収納箱の上方開口部はロールカーテンによって閉じられているため、接続口から収納箱内に供給された温風または冷風を逃さず、収納箱内の温度を保つことができる。また、収納箱を車両の前後方向へスライドさせることに連動して、ロールカーテンは送り出し・巻き取りがされるため、収納箱が収納位置にあるときは、収納箱の上方開口部はロールカーテンにより閉じられており、収納箱が車両後方へスライドされると、収納箱の上方開口部は収納箱がスライドされた面積に応じて車外とアクセス可能に開口される。
【0013】
また、収納箱の上方開口部をロールカーテンによって開閉する場合において、前記巻取り軸が車体の車両後部に固定され、前記巻取り軸から送り出す方向の前記ロールカーテンの端部が収納箱の車両前方部に脱着可能に固定されていることも可能である。この場合には、収納箱が収納位置にあるときでもロールカーテンの端部を前記収納箱から取り外すことによって、ロールカーテンが巻き取られ、収納箱の上部開口部を開くことができる。これにより、収納箱が収納位置にあっても、収納箱はその上部で車室と連通し、収納箱内の温度を車室の温度に調整することができる。
【0014】
また、本発明の実施に際して、前記カバー部材は、車両後方の端部で車体に上下方向にて傾動可能に固定され、車両前方の端部を弾性体により下方に押圧される板部材であって、前記板部材は、前記収納箱のスライド動作に基づいて、車両後方の端部を軸に傾動することも可能である。この場合には、収納箱が収納位置にあるとき、収納箱の上部は板部材によって閉じられているため、ダクトと接続口を通して収納箱内に供給された温風または冷風を逃さず、収納箱内の温度を保温することができる。また、板部材の車両前方の端部を弾性体により下方に押圧しているため、収納箱が車両の前後方向へスライドされるときも、収納箱の上部は板部材により密閉度良く閉じることができる。
【0015】
また、本発明の実施に際して、前記収納箱は、前記温風ダクトが接続される第1の接続口と、前記冷風ダクトが接続される第2の接続口と、を有していて、前記収納箱の内部を前記第1の接続口から温風が供給される温蔵室と、前記第2の接続口から冷風が供給される冷蔵室に仕切る仕切板が脱着可能に組み付けられていることも可能である。この場合には、収納箱内を仕切板によって温蔵室と冷蔵室に分けることができる。
【0016】
また、本発明の実施に際して、前記接続口は単一であり、この接続口と前記温風ダクト及び前記冷風ダクトとの接続部には、前記温風ダクトから供給される温風と前記冷風ダクトから供給される冷風の風力により前記接続口に連通するダクトを切り替えるダクト切替部が設けられていることも可能である。この場合には、温風と冷風による風力がダクト切替部に作用することにより、温風又は冷風のうち風力の大きい方を収納箱内に供給することができる。
【0017】
ダクト切替部は、温風ダクトから供給される温風と冷風ダクトから供給される冷風の風力の関係により、収納箱の接続口と連通するダクトを切り替える。これにより、風力が小さい方はその流路が遮断されるため、収納箱内に供給されない。なお、ダクト切替部は必ずしも温風ダクトから供給される温風と冷風ダクトから供給される冷風の一方しか通さないわけではなく、両者の風力が釣り合っている場合やダクト切替部の切り替わり途中等の場合は、その両方を通すこともできる。
【0018】
また、本発明の実施に際して、前記収納箱の底板部にはドレーンコックが設けられていることも可能である。この場合には、収納箱に供給される温風や冷風により生じた水滴や収納箱に収納した荷物等による汚れも、収納箱の底板にはドレーンコックが設けられているので、水を使用して洗浄することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明による車両後部収納構造の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明による車両後部収納構造の第1実施形態の全体構成を概略的に示している。第1実施形態の車両後部収納構造は、大別すると、図1に示すように、車体後部の床面下方に配される収納箱10と、収納箱10を車両前後方向に移動可能に支持する収納箱可動機構20と、収納箱を車両の前後方向に駆動させる収納箱駆動機構30と、収納箱10内に温風や冷風を供給する空調機構40と、収納箱10内に暖気、冷気を閉じ込めるカバー機構50を備えている。また、車両後部収納構造は、収納箱10をスライド移動させる駆動源となるモータM1を駆動制御するための制御ユニット60を備えている。
【0020】
収納箱10は、車体後部の床面下方に配されており、左右の横板11の上方に設けられた横板リブ部11aで車体に支持されている。収納箱10の車両前方側の縦板12には、温風や冷風を収納箱10内に供給可能とする接続口13が設けられている。また、収納箱10の車両後方側の縦板12には、車両後方の衝撃を吸収する衝撃吸収部材14が設けられている。この衝撃吸収部材14はリアバンパー15の一部であるが、収納箱10の車両後方側の縦板12の大きさに合わせて切り取られており、収納箱10の移動とともに固定されたリアバンパー15と分離できる構造となっている。
【0021】
また、収納箱10の底板16の車両後方側の左隅にはドレーンコック17が設けられている。これにより、収納箱10の内壁を水洗いした場合であっても、ドレーンコック17を開くことにより、収納箱10に溜まった水を排水することができる。更には、ドレーンコック17を閉じることで、収納箱10内に水を溜め、そこで洗いものが出来る等、収納箱10の利用範囲を広げることができる。なお、収納箱10の上方開口部18を除く壁面(横板11、縦板12、底板16などの外側面)は、断熱材によって覆われている。
【0022】
収納箱可動機構20は、図2と図4〜図6に示すように、車体に固定されたアウターレール21と、アウターレール21の中に格納可能なインナーレール22と、インナーレール22に各支持ピン23a、23b、23cを介して回転可能に組付けられた各ベアリング(ローラ)24、25、26を備えていて、収納箱10を車両前後方向に移動可能に支持している。
【0023】
アウターレール21は、収納箱10の移動方向を決めるものであって、車両の前後方向に設けられている。インナーレール22は、各支持ピン23a、23b、23cおよび各ベアリング24、25、26と共にアウターレール21に車両の前後方向に移動可能に組付けられていて、アウターレール21から車両後方に突出可能である。なお、上側のベアリング24は、アウターレール21の上板21aに沿って転動可能であり、下側のベアリング25、26は、アウターレール21の底板21bに沿って転動可能である。
【0024】
また、収納箱駆動機構30は、図3〜図6に示すように、収納箱10を可動させる駆動源であるモータM1と、モータM1によって回転駆動される回転式ギア31と、これに嵌合する一対のベルト式ギア32を備える。モータM1は、正転・逆転・停止の機能を有し、車両に備えられて電源により作動する。このモータM1は、通常停止状態であり、リモートコントローラ33に備えられた開閉スイッチ34(図12参照)により正転と逆転を指示することができる。各ベルト式ギア32はアウターギアガイド35に格納され、車体に支持されるとともに、その移動経路もアウターギアガイド35によって形成されている。
【0025】
各ベルト式ギア32は、車両の左右方向に延びる前方部分にて回転式ギア31に嵌合しており、車両の前後方向に延びる後方部分の後端部にてスライダー36を介して収納箱10の前方側面(横板11)に接続されている。各アウターギアガイド35は、平面視にてL字状に形成されていて、車両の左右方向に延びて端部にてモータM1のハウジングに接続されている前方部分と、車両の前後方向に延びてアウターレール21に平行して配される後方部分を有しており、前方部分と後方部分をつなぐ屈曲部はゆるやかなR形状で曲げられている。
【0026】
各スライダー36は、ベルト式ギア32の後端部に一体的に固着されていて、ベルト式ギア32の移動に伴ってアウターギアガイド35の後方部分に沿って移動可能である。なお、左方のスライダー36は、車両前後方向の移動限界位置を規定する前後一対のリミットスイッチ37a、37b(左方のアウターレール21の下面に取付けられている)に係合可能であり、スライダー36が、各リミットスイッチ37a、37bに係合(接触)すると、電源が遮断され、モータM1の駆動が停止する。
【0027】
上記のように構成した収納箱駆動機構30では、回転式ギア31が正転する方向(図3の時計方向)にモータM1が駆動すると、回転式ギア31を挟んで図3の左右に配される2つのベルト式ギア32はそれぞれ、車両後方に押し出される。これにより、各ベルト式ギア32に固定されたスライダー36も車両後方へ移動し、これに伴い収納箱10も車両後方へ移動する。また、回転式ギア31が逆転する方向にモータM1が駆動すると、2つのベルト式ギア32はそれぞれ、車両前方に押し出される。これにより、収納箱10も車両前方へ移動する。
【0028】
空調機構40は、収納箱10の車両前方側の縦板12に設けた接続口13を通して収納箱10内に温風、冷風を供給するものであり、図7〜図10に示すように、ジャンクションボックス42と温風ダクト44と冷風ダクト46を備えている。この空調機構40では、収納箱10が収納位置にあるとき、ジャンクションボックス42の開口部42aと収納箱10における接続口13の先端部13aが嵌合し、収納箱10内に温風や冷風を供給することができる。また、収納箱10が車両後方に引き出された場合は、接続口13の先端部13aがジャンクションボックス42の開口部42aから外れるようになっている。
【0029】
このように、収納箱10が収納位置にあるときに、温風はヒーターユニット(図示省略)から温風ダクト44とジャンクションボックス42を介して収納箱10に供給され、冷風はクーラーユニット45から冷風ダクト46とジャンクションボックス42を介して収納箱10に供給される。なお、ジャンクションボックス42の左横板部42bには温風ダクト44が接続され、ジャンクションボックス42の右横板部42cには冷風ダクト46が接続されている。
【0030】
また、ジャンクションボックス42には、図7に示すように、一端にてジャンクションボックス42の内壁に回動可能に支持された一枚板のバタフライ47が設けられていて、このジャンクションボックス42とバタフライ47によってダクト切替部が構成されている。このジャンクションボックス42では、冷風ダクト46から冷風がジャンクションボックス42内に供給されると、その風力によりバタフライ47が温風ダクト側に円弧を描き移動する。これにより、温風ダクト44から収納箱10内への風の流路はジャンクションボックス42内で遮断されるのに対し、冷風ダクト46からの収納箱10内への風の流路が形成される。他方、温風ダクト44から温風がジャンクションボックス42内に供給されると、バタフライ47により、冷風ダクト46からの収納箱10内への風の流路は遮断され、温風ダクト44からの収納箱10内への風の流路が形成される。なお、温風ダクト44から供給される温風と冷風ダクト46から供給される冷風の風力が釣り合う場合は、バタフライ47は両方の流路を開いた状態で固定されるため、収納箱10内には温風と冷風の両者が供給されることとなる。
【0031】
カバー機構50は、収納箱10内に暖気、冷気を閉じ込めて逃さないようにするものであり、図8〜図11に示すように、収納箱10の上方開口部18を覆うロールカーテン51と、このロールカーテン51を巻き取り・送り出し可能で車体に組付けられている巻取り軸53を備えている。ロールカーテン51は、巻取り軸53に対して巻き取り・送り出し可能なカーテン材51aと、このカーテン材51aの一端(端部)に固着されて収納箱10の車両前方の縦板12に設けた縦側リブ部12aに脱着可能なU字型の脱着部51bを備えている。カーテン材51aは、基端にて巻取り軸53に固定されていて、巻取り軸53が巻取りばね(図示省略)により回転されることにより巻取り軸53に巻き取られるように、また、巻取り軸53が巻取りばね(図示省略)の作用に抗して回転されることにより巻取り軸53から送り出されるように構成されている。
【0032】
上記のように構成したカバー機構50では、図8に示すように、収納箱10が収納位置にあるとき、収納箱10の上方開口部18はロールカーテン51により完全に覆われている。また、収納箱10が収納位置から車両後方へ引き出されたときは、図9、10に示すように、その引き出し作動と連動してロールカーテン51のカーテン材51aが巻取り軸53に巻き取られ、ロールカーテン51によって覆われていた収納箱10の上方開口部18の一部が開かれる。ロールカーテン51の巻取り軸53は車体の車両後部に固定されているため、収納箱10の上方開口部18のうち車体より後方に引き出された部分はロールカーテン51に覆われることがない。したがって、収納箱10が引き出されたときには、引き出された範囲で、車外と収納箱10内とがアクセス可能となる。その一方で、収納箱10の上方開口部18のうち車体の後端より前方にある部分は、ロールカーテン51により覆われており、その範囲で温気や冷気を逃さないようにしている。
【0033】
なお、図10は、収納箱10が車両後方の限界まで引き出された場合であり、ロールカーテン51が完全に巻取り軸53に巻き取られているときを示している。以上のように、収納箱10の車両前後方向へのスライド動作に連動して、収納箱10の上方開口部18が開閉されるため、収納箱10をスライドさせる動作と別途に収納箱10の上方開口部18を開く動作が不要であり、利便性に優れている。
【0034】
以上説明したように、収納箱10が収納位置にあるときは、通常、収納箱10の上方開口部18はロールカーテン51によって閉じられている。しかし、本実施形態では、図11に示すように、ロールカーテン51の一端にある脱着部51bを収納箱10の縦側リブ部12aから取り外すことにより、収納箱10が収納位置にある場合にも、車室と収納箱10内を連通させることができる。これにより、ヒーターユニット43やクーラーユニット45を作動させなくとも、車室の冷気又は温気を利用して収納箱10内の温度を調整することができる。更には、車室と収納箱10内を連通させることで、高さのある荷物(図示省略)を車両に積み込むことができるようになる。
【0035】
制御ユニット60は、図12に示すように、電気制御装置69を備えていて、この電気制御装置69が備えるマイクロコンピュータ61から出力される制御信号に応じてモータM1の正転、逆転の切替えと停止が制御されるように構成されている。マイクロコンピュータ61は、CPU62、ROM63、RAM64を備えるとともに、I/F65を備えている。
【0036】
ROM63は、所定の周期で繰り返し実行される制御プログラムが記憶されたメモリである。CPU62は、ROM63に記憶された制御プログラムに基づいて演算処理を実行する。RAM64は、CPU62でのデータの読み書きを行うメモリである。I/F65は、上記したCPU62、ROM63、RAM64と各駆動回路66、67、68とを接続し、モータM1、警告音発生装置70、照明ランプ71を駆動制御している。なお、照明ランプ71は、収納箱10の上方に設けられたライセンスプレート72の上部に取り付けられており、収納箱10が収納位置から車両後方へスライドされた際に、収納箱10内を照らすことができるようになっている。
【0037】
また、マイクロコンピュータ61は、開閉スイッチ34、開側リミットスイッチ37aと閉側リミットスイッチ37b、挟み込みセンサ73、車速センサ74と接続されている。開側リミットスイッチ37aや閉側リミットスイッチ37bは、モータM1によって収納箱10が移動できる範囲を規定するものである。挟み込みセンサ73は、収納箱10がスライドする際に、モータM1にかかる負荷を検知する。モータM1にかかる負荷が重い場合は、荷物(図示省略)が挟まっていると判断し、モータM1の駆動を停止する。車速センサ74は、車両の速度を検出するセンサであり、これに基づいて、車両が走行中であるか、停車しているかが判断できる。
【0038】
以下に、乗員がリモートコントローラ33を操作して収納箱10を開いたり閉じたりする場合の本実施形態の作動を、図13を参照して説明する。ここで、収納箱10が収納位置にあるときのことを、収納箱10が閉じている状態といい、収納箱10が収納位置から車両後方にスライドされている状態を収納箱が開いている状態という。なお、図13は、乗員がリモートコントローラ33を操作して、収納箱10を車両の前後方向にスライドさせる場合の制御プログラムである。
【0039】
収納箱10が閉じている状態(図4および図8参照)で、乗員がリモートコントローラ33に備えられた開閉スイッチ34を押すと、ステップS1とS2にて「Yes」と判定されて、S3〜S10の各ステップが実行されて、収納箱10が開かれる。これにより、乗員が収納箱10に荷物(図示省略)を収納可能(或いは、収納箱10から荷物(図示省略)を取り出すことが可能)となる。一方、収納箱10が開いている状態において、乗員が開閉スイッチ34を押すと、ステップS1とS2にて「Yes」と判定されて、S11〜S18の各ステップが実行されて、収納箱10は閉じられる。なお、ステップS2では、収納箱10が閉じられているか否かが、閉側リミットスイッチ37bからの信号に基づいて判定される。
【0040】
まず、乗員が収納箱10を開ける場合の本実施形態の一連の作動を、各ステップS3〜S10の順を追って説明する。ステップS3では、車両が停止している(停車)か否かが、車速センサ74からの信号に基づいて判定される。ステップS3にて停車が「Yes」と判定された場合は、ステップS4〜S6が実行されて、モータM1が正転で駆動し、収納箱10が車両後方にスライドされるに合わせて、警告音発生装置70と照明ランプ71の各スイッチがオンとなる。一方、ステップS3において、停車が「No」と判断されたときは、モータM1を駆動させず、本プログラムを終了する。
【0041】
ステップS7においては、収納箱10を車両後方にスライドさせる過程で、荷物(図示省略)等が収納箱10と車体の間に引っかかっていないか(挟み込み有)を挟み込みセンサ73からの信号に基づいて判定する。挟み込み有が「Yes」と判定された場合はステップS9に移行して、直ちにモータM1の駆動を停止する。一方、挟み込み有が「No」と判定された場合は、ステップS8で、開側リミットスイッチ37aがオンであるかが判定される。すなわち、ステップS8においては、収納箱10が車両後方に引き出される限界の位置に到着するまでモータM1を駆動させ、収納箱が上記限界位置に到達すると、ステップS9が実行されてモータM1の駆動を停止するようになっている。また、ステップS9の実行後にステップ10が実行されて、警告音発生装置70は止まる。以上より、本実施形態における車両後部収納構造において、収納箱10が閉じた状態から車外と収納箱10を開く場合の一連の作動は終了する。
【0042】
次に、乗員が収納箱10を閉じる場合の本実施形態の一連の作動を、各S11〜S18の順を追って説明する。ステップS11では、車両が停止している(停車)か否かが、車速センサ74からの信号に基づいて判定される。ステップS11にて停車が「Yes」と判定された場合は、ステップS12〜S14が実行されて、モータM1が逆転で駆動し、収納箱10が車両前方にスライドされるに合わせて、警告音発生装置70のスイッチがオンとなり、照明ランプ71のスイッチがオフとなる。一方、ステップS11において、停車が「No」と判断されたときは、モータM1を駆動させず、本プログラムを終了する。
【0043】
ステップS15においては、収納箱10を車両前方にスライドさせる過程で、荷物(図示省略)等が収納箱10と車体の間に引っかかっていないか(挟み込み有)を挟み込みセンサ73からの信号に基づいて判定する。挟み込み有が「Yes」と判定された場合はステップS17に移行して、直ちにモータM1の駆動を停止する。一方、挟み込み有が「No」と判定された場合は、ステップS16で、開側リミットスイッチ37aがオンであるかが判定される。すなわち、ステップS16においては、収納箱10が車両前方に引き出される限界の位置に到着するまでモータM1を駆動させ、収納箱が上記限界位置に到達すると、ステップS17が実行されてモータM1の駆動を停止するようになっている。また、ステップS17の実行後にステップ18が実行されて、警告音発生装置70は止まる。以上より、本実施形態における車両後部収納構造において、収納箱10が開いている状態から閉じる場合の一連の作動は終了する。
【0044】
以上、本実施形態では、収納箱10が収納位置にある場合に、乗員が開閉スイッチ34を操作することにより、モータM1は正転し、収納箱10は車両後方にスライドされる。この際、収納箱10のスライド移動に伴って、収納箱の車両前方側の縦側リブ部12aに一端が固定されたロールカーテン51が巻き取られる。したがって、収納箱10が収納位置にある場合、収納箱10の上方開口部18はロールカーテン51によって覆われていたのに関わらず、乗員は収納箱10の収納位置から車両後方へスライドさせれば、ロールカーテン51は巻き取られ、収納箱10内と車外とをアクセス可能とすることができる。
【0045】
また、収納箱10が開かれている場合に、乗員が開閉スイッチ34を操作することにより、モータM1は逆転し、収納箱10は車両前方にスライドされる。この際は、上述と反対に、ロールカーテン51は収納箱10が移動することによって巻取り軸53から送り出され、収納箱10の上方開口部18はロールカーテン51によって覆われる。したがって、収納箱10が収納位置にあるときは、ロールカーテンの脱着部51bを収納箱10から取り外さない限り、常に収納箱10の上方はロールカーテン51によって覆われている状態とすることができる。
【0046】
また、収納箱10が収納位置にあるときは、ジャンクションボックス42と収納箱10の接続口13が接続されるため、ジャンクションボックス42内で選択された温風及び冷風の少なくとも一方が収納箱10内に供給される。そして、収納箱10の上方開口部18はロールカーテン51が覆われていることにより収納箱10内の温気や冷気を逃さないようになっているため、例えば、収納箱10内を冷風により冷蔵室とした場合は、生鮮食品のような暑さに弱い荷物(図示省略)を収納箱10に入れて移動することが容易となる。
【0047】
上記した第1実施形態においては、収納箱10の上方開口部18を開閉可能なカバー部材としてロールカーテン51を採用して実施したが、このロールカーテン51に代えて板部材81を採用する第2実施形態の車両後部収納構造を図14〜図16を参照して説明する。なお、以降の各実施形態において、既述の実施形態と同一又は近似する構成については、図面に同一の符号を付けて、それらの詳細な説明を省略する。
【0048】
図14〜図16に示す第2実施形態においては、収納箱10の上方開口部18が板部材81によって閉じられている。板部材81は、その一端が車両後方の端部で車体に傾動可能に固定されており、収納箱10が車両の前後方向に移動しても、板部材81は車両の前後方向には移動しない。他方、板部材81の車両前方の端部は、収納箱10が収納位置にあるときに、収納箱の縦側リブ部12aに支持されている。但し、図15、図16に示すように、収納箱10が収納位置から後方へ移動すると、収納箱の縦側リブ部12aも後方へ移動するため、縦側リブ部12aに支持される板部材81の支点は、車両前方の端部から徐々に、車両後方に移動する。これにより、板部材81は、車両後方の端部を軸に、車両前方の端部が下方に傾動する。
【0049】
また、板部材81の車両前方の端部の上方の車体には、バネ固定部82があり、そこに圧縮コイルバネ83が取り付けられている。この圧縮コイルバネ83は、板部材81の車両前方の端部を下方に押圧し、板部材81が収納箱10の車両前方側の縦側リブ部12aに押え付けられ、収納箱10の上方開口部18を閉じている。
【0050】
以上の通り、この第2実施形態では、収納箱10のスライド移動に基づいて、板部材81が車両後方の端部を軸に傾動するため、収納箱10がスライドしても板部材81は収納箱10の車両前方の縦側リブ部12aに当接され収納箱10内の暖気や冷気を逃さないようにしている。また、嵩張った荷物(図示省略)を収納している場合でも、コイルバネ83が板部材81を下方に押圧するため、収納箱10の上方開口部18は密閉度よく閉じることができる。
【0051】
また、上記した各実施形態においては、収納箱10に供給する温風又は冷風を切り替えるジャンクションボックス42を採用していて、空調機構40と収納箱10を採用しているが、これらに代えて収納箱110に仕切板119を取り付けるとともに、空調機構40とは異なる空調機構140を採用した第3実施形態の車両後部収納構造について図17を参照して説明する。
【0052】
図17に示す第3実施形態においては、収納箱110の車両前方側の縦板111の左右方向中心を挟んで左右に、温風を供給する温風接続口112(第1の接続口)と冷風を供給する冷風接続口113(第2の接続口)が設けられている。両接続口112、113は、車両前方側へ突出した形状に形成されていて、収納箱110が収納位置にあるとき、温風接続口112は温風ダクト141と嵌合して接続され、冷風接続口113は冷風ダクト142と嵌合して接続され、収納箱110内に温風や冷風を供給することができる。
【0053】
また、収納箱110の車両前方側の縦板111の中央と車両後方側の縦板114の中央にはそれぞれ板固定部115、116が設けられており、収納箱110の左右の横板117、118と同程度の大きさの仕切板119が収納箱110の上方から板固定部115、116に向けて下方にスライドさせて挿入すると、仕切板119は板固定部115、116に固定される。これにより、収納箱110の内部は、温風接続口112から温風が供給される温蔵室R1と、冷風接続口113から冷風が供給される冷蔵室R2に分けることができる。なお、温風ダクト141に温風を供給するヒーターユニット(図示省略)と冷風ダクト142に冷風を供給するクーラーユニット(図示省略)の一方を作動させないことによって、温蔵室R1と冷蔵室R2の一方を、常温室にすることもできる。
【0054】
以上の通り、この第3実施形態では、仕切板119を用いて収納箱110内を温蔵室R1と冷蔵室R2に分けることができるため、好適な温度条件が異なる2つ以上の荷物(図示省略)を収納箱110に収納して運ぶ際も、それぞれの温度条件に合わせることができる。
【0055】
以上、車両後部収納構造について実施形態を3つ説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、下記に例示するような種々の変更が可能である。
【0056】
上記説明した実施形態では、荷物を収納する収納室を内部に形成する収納箱10、110が引き出し式で車両の前後方向に移動可能であったが、これらの収納箱10、110に代えて固定式の収納箱120を採用して実施することも可能である。この場合に採用される収納箱開閉部は、図18に示すように、リアバンパー121の一部121aを車体と分離可能とし、この一部121aが左右の円弧状側壁121b、121cとともに円弧を描いて外側に開放することで収納箱120内と車外とをアクセス可能とすることができる。
【0057】
また、上記説明した実施形態は、モータM1を駆動制御して自動で開閉する引き出し式の収納箱10、110とするため収納箱駆動機構30と制御ユニット60を備えていたが、収納箱10、110を手動で開閉するように設定した場合には、収納箱駆動機構30と制御ユニット60を必要としない。
【0058】
また、上記説明した実施形態の空調機構40、90は、温風を収納箱10、110内に供給する温風ダクト44,141と、冷風を収納箱10、110内に供給する冷風ダクト46、142の両方を備えるものであったが、必ずしも2つ必要とするわけではなく、例えば、冷風ダクト46、142のみ、或いは温風ダクト44,141のみを備えるものであってもよい。
【0059】
また、上記説明した実施形態においては、ジャンクションボックス42が車体に取り付けられているため、ジャンクションボックス42と収納箱10、110に備えられた接続口13が接合・分離可能とされているが、ジャンクションボックスが収納箱に一体的に取り付けられる構成としてもよい。この場合は、同ジャンクションボックスと温風ダクト44及び冷風ダクト46が接合・分離可能となる。
【0060】
また、上記した各実施形態においては、接続口13が収納箱10、110、120の車両前方の縦板12に設けられているが、収納箱10、110、120内に温風及び冷風の少なくとも一方を供給できればよく、収納箱10、110、120のどの位置に接続口13を設けてもよい。例えば、収納箱10、110の左右の横板11や底板16、或いは、収納箱120における車両前方の縦板、上板、底板でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明による車両後部収納構造の第1実施形態を概略的に示した全体構成図である。
【図2】第1実施形態の収納箱可動機構の要部説明図である。
【図3】第1実施形態の収納箱駆動機構の要部説明図である。
【図4】第1実施形態の収納箱が全閉状態にあるときの(a)平面図と(b)側面図である。
【図5】第1実施形態の収納箱が開閉途中にあるときの(a)平面図と(b)側面図である。
【図6】第1実施形態の収納箱が全開状態であるときの(a)平面図と(b)側面図である。
【図7】第1実施形態の収納箱に(a)冷風が供給される場合、(b)温風が供給される場合、についてのダクト切替部の説明図である。
【図8】第1実施形態のロールカーテンが収納箱の上方開口部を全閉しているときの(a)平面図と(b)断面図である。
【図9】第1実施形態のロールカーテンが巻き取られ途中のときの(a)平面図と(b)側面図である。
【図10】第1実施形態のロールカーテンが全て巻き取られたときの(a)平面図と(b)側面図である。
【図11】第1実施形態で収納箱が収納位置にあるときに、ロールカーテンが巻き取られた状態の(a)平面図と(b)側面図である。
【図12】第1実施形態の車両後部収納構造の制御ユニットの構成図である。
【図13】図12に示したマイクロコンピュータが実行する制御プログラムのフローチャートである。
【図14】第2実施形態の収納箱が全閉しているときの側面図である。
【図15】第2実施形態の収納箱が開口途中のときの側面図である。
【図16】第2実施形態の収納箱が全開されたときの側面図である。
【図17】第3実施形態の要部を概略的に示した斜視図である。
【図18】リアバンパーが回転開きする車両後部収納構造の斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
10…収納箱、11…横板、11a…横板リブ部、12…縦板、12a…縦板リブ部、13…接続口、13a…接続口の先端部、14…衝撃吸収部材、15…リアバンパー、16…底板、17…ドレーンコック、18…上方開口部、20…収納箱可動機構、21…アウターレール、22…インナーレール、23a、b…支持ピン、24…上側ベアリング、25、26…下側ベアリング、30…収納箱駆動機構、31…回転式ギア、32…ベルト式ギア、33…リモートコントローラ、34…開閉スイッチ、35…アウターギアガイド、36…スライダー、37…リミットスイッチ、37a…開側リミットスイッチ、37b…閉側リミットスイッチ、40…空調機構、42…ジャンクションボックス、42a…開口部、42b…左横板部、42c…右横板部、43…ヒーターユニット、44…温風ダクト、45…クーラーユニット、46…冷風ダクト、47…バタフライ、50…カバー機構、51…ロールカーテン、51a…カーテン材、51b…脱着部、53…巻取り軸、60…制御ユニット、61…マイコンピュータ、62…CPU、63…ROM、64…RAM、65…I/F、66、67、68…駆動回路、69…電気制御装置、70…警告音発生装置、71…照明ランプ、72…ライセンスプレート、73…挟み込みセンサ、74…車速センサ、81…板部材、82…バネ固定部、83…コイルバネ、90…空調機構、91…仕切板、110…収納箱、112…温風接続口、113…冷風接続口、115、116…板固定部、119…仕切板、120…収納箱、140…空調機構、141…温風ダクト、142…冷風ダクト、M1…モータ、R1…温蔵室、R2…冷蔵室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体後部の床面下方に設けられる収納箱と、
前記収納箱と車外とをアクセス可能とする収納箱開閉部と、を有する車両後部収納構造において、
前記収納箱は、車体に取り付けられた温風ダクト及び冷風ダクトの少なくとも一方が接続される接続口を有し、
前記温風ダクト及び前記冷風ダクトの少なくとも一方のダクトと前記接続口を通して、前記収納箱内に温風及び冷風の少なくとも一方を供給可能であることを特徴とする車両後部収納構造。
【請求項2】
前記収納箱は、車両後方にスライドすることにより収納位置から開口位置に移動し、前記収納箱が開口位置にあるときに前記収納箱の上方で前記収納箱内と車外とがアクセス可能となる引き出し式の収納箱であって、
前記収納箱が収納位置にあるときは、車体側に取り付けたカバー部材によって前記収納箱の上方開口部が閉じられるように構成され、前記収納箱が開口位置にあるときは、前記上方開口部の一部又は全部が開かれるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両後部収納構造。
【請求項3】
前記カバー部材は、巻取り軸に送り出し・巻き取り可能なロールカーテンであって、
前記巻取り軸と前記巻取り軸から送り出す方向の前記ロールカーテンの端部のいずれか一方が、車体側に固定され、他方が前記収納箱に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の車両後部収納構造。
【請求項4】
前記巻取り軸が車体の車両後部に固定され、前記巻取り軸から送り出す方向の前記ロールカーテンの端部が前記収納箱の車両前方部に脱着可能に固定されていることを特徴とする請求項3に記載の車両後部収納構造。
【請求項5】
前記カバー部材は、車両後方の端部で車体に上下方向にて傾動可能に固定され、車両前方の端部を弾性体により下方に押圧される板部材であって、前記板部材は、前記収納箱のスライド動作に基づいて、車両後方の端部を軸に傾動することを特徴とする請求項2に記載の車両後部収納構造。
【請求項6】
前記収納箱は、
前記温風ダクトが接続される第1の接続口と、
前記冷風ダクトが接続される第2の接続口と、を有していて、
前記収納箱の内部を、前記第1の接続口から温風が供給される温蔵室と、前記第2の接続口から冷風が供給される冷蔵室に仕切る仕切板が脱着可能に組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の車両後部収納構造。
【請求項7】
前記接続口は単一であり、この接続口と前記温風ダクト及び前記冷風ダクトとの接続部には、前記温風ダクトから供給される温風と前記冷風ダクトから供給される冷風の風力により前記接続口に連通するダクトを切り替えるダクト切替部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の車両後部収納構造。
【請求項8】
前記収納箱の底板にはドレーンコックが設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の車両後部収納構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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