車両用カウルトップ構造
【課題】センターカウルトップ、サイドカウルトップ、蓋部材を結合する取り付け構造の小型化を図った車両用カウルトップ構造を提供する。
【解決手段】車両用カウルトップ構造はセンターカウルトップ26の左端97、右端98にそれぞれサイドカウルトップ27、28をカウルトップ結合部91で結合し、カウルトップ結合部91の近傍に蓋部材32を結合している蓋結合部92を有する。カウルトップ結合部91はサイドカウルトップ28の端部に開けた第1の開口部105と、第1の開口部105の縁に、センターカウルトップ26の端から立設され係合している第1の係合部とからなる。蓋結合部92は、第1の開口部105より内方に第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部108と、第2の開口部108の縁に、蓋部材32から立設され係合している第2の係合部とからなる。
【解決手段】車両用カウルトップ構造はセンターカウルトップ26の左端97、右端98にそれぞれサイドカウルトップ27、28をカウルトップ結合部91で結合し、カウルトップ結合部91の近傍に蓋部材32を結合している蓋結合部92を有する。カウルトップ結合部91はサイドカウルトップ28の端部に開けた第1の開口部105と、第1の開口部105の縁に、センターカウルトップ26の端から立設され係合している第1の係合部とからなる。蓋結合部92は、第1の開口部105より内方に第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部108と、第2の開口部108の縁に、蓋部材32から立設され係合している第2の係合部とからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前ガラスの下部に連なるカウルトップを複数の部品を組み合わせる構造とし、組み合わせで発生する見切り線の端をフードとフェンダーとで形成される見切り線の端から始まるようにした車両用カウルトップ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用カウルトップ構造には、カウルの端の開口に蓋部材を取り付けるものがある。例えば、開口の縁に蓋部材の掛止部を掛止することで蓋部材を取り付け、蓋部材に開けたワイパ開口部からピボット軸を出しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、従来技術(特許文献1)は、ワイパ開口部が見えるため、ワイパ開口部が見えないように蓋を取り付けると、蓋を固定する掛止部が必要で、掛止部を設けるためのスペースが大きくなりがちである。特に、カウルの端では、蓋の掛止部を設けるスペースが無い場合があり、スペースの狭いカウルの端に蓋部材やワイパ開口部用の蓋などの分割した部品を組み合わせられるようにすることが問題となっていた。
また、蓋部材を組み付けると、蓋部材の縁が線となってカウルの分割を示すことになり、フロントの外観に影響するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−223439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、分割した部品(センターカウルトップ、サイドカウルトップ、蓋部材)同士を結合する取り付け構造の小型化を図り、分割した部品同士の係合の強度を高め、外観を向上させた車両用カウルトップ構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両用前ガラスの下部の中央にセンターカウルトップを設け、センターカウルトップの両端に、前ガラスの下部の端にそれぞれ設けられたサイドカウルトップの端部をカウルトップ結合部で結合し、カウルトップ結合部の近傍に、ワイパ駆動軸引出開口部を覆う蓋部材を結合している蓋結合部を有する車両用カウルトップ構造において、カウルトップ結合部は、サイドカウルトップの端部に開けた第1の開口部と、第1の開口部の縁に、センターカウルトップの端から立設され係合している第1の係合部と、からなり、蓋結合部は、第1の開口部より内方に第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部と、第2の開口部の縁に、蓋部材の端から立設され係合している第2の係合部と、からなることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明では、第1の係合部は、第1の開口部の縁に係合する距離だけ第1の開口部の外方へ向け膨出させた第1爪部、第2爪部が対向して形成され、第1・第2爪部間に第2の開口部が開けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、センターカウルトップから車両前方へ延びるフードとフードから車両の左右へそれぞれ延びるフェンダーとで形成されるフード見切り線に対し、センターカウルトップとサイドカウルトップに重ねた蓋部材との境界をなすカウルトップ見切り線が、一直線状に設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、センターカウルトップの前縁に蓋部材の前縁を重ね合わせて、前縁にフードで押圧されるフードシールを被せていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、カウルトップ結合部は、サイドカウルトップの端部に開けた第1の開口部と、第1の開口部の縁に、センターカウルトップの端から立設され係合している第1の係合部と、からなり、蓋結合部は、第1の開口部より内方に第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部と、第2の開口部の縁に、蓋部材の端から立設され係合している第2の係合部と、からなるので、第1の開口部の縁に第1の係合部が配置され、第1の開口部の内方に第2の開口部及び第2の係合部が配置され、センターカウルトップ、サイドカウルトップ、蓋部材の3つの部品を1箇所で係合することができる。従って、3つの部品同士を結合する取り付け構造の小型化を図ることができる。
【0011】
請求項2に係る発明では、第1の係合部は、第1の開口部の縁に係合する距離だけ第1の開口部の外方へ向け膨出させた第1爪部、第2爪部が対向して形成され、第1・第2爪部間に第2の開口部が開けられているので、第2の開口部に蓋部材の第2の係合部を嵌めると、第2の係合部は第1爪部、第2爪部を第1の開口部の外方へ向け押して、係合状態を維持する。
つまり、係合の強度を高めるという利点がある。
【0012】
請求項3に係る発明では、フードとフェンダーとで形成されるフード見切り線に対し、センターカウルトップとサイドカウルトップに重ねた蓋部材との境界をなすカウルトップ見切り線が、一直線状に設けられているので、フード見切り線に対しカウルトップ見切り線が一直線状となり、フード、フェンダー、カウルトップで形成している面の外観が向上する。
すなわち、3部品を1箇所で係合するので、カウルトップ結合部、蓋結合部がコンパクトになり、これらの結合部とフードヒンジの支点部とを近接させることができ、フード見切り線の延長線上にカウルトップ見切り線を一致させることができる。
【0013】
請求項4に係る発明では、センターカウルトップの前縁に蓋部材の前縁を重ね合わせて、前縁にフードで押圧されるフードシールを被せているので、フードを閉じた状態では、蓋部材はフードで押さえられ、蓋部材の取り外しが難しくなり、防盗性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例に係る車両用カウルトップ構造の概要を示す図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】実施例に係る車両用カウルトップ構造とフードヒンジの位置関係を示す図である。
【図4】実施例に係る車両用カウルトップ構造の斜視図兼作用図である。
【図5】図4の5矢視図である。
【図6】実施例に係る車両用カウルトップ構造の分解図である。
【図7】図5の7矢視図である。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【図9】図6の9矢視図である。
【図10】センターカウルトップの後端をウインドシールドサポートに取り付けた状態を示す底面図である。
【図11】センターカウルトップの前端をダッシュボードアッパリッドに取り付けた状態を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、実施例で詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
実施例に係る車両用カウルトップ構造は、図1、図2に示すように、車両11の前ガラス21の下部22に連なるカウル23を含むものである。
【0017】
カウルトップ構造は、主に、カウル23のカウルトップ25のセンターカウルトップ26に左のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)27、右のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)28を結合し、前ガラス21用ワイパ装置37のワイパーアームピボット軸37a(図6参照)を覆う右の蓋部材32を取り付けている。以降で具体的に説明していく。
【0018】
なお、センターカウルトップ26をダッシュボードアッパ34に接続したダッシュボードアッパリッド35(図2も参照)に取り付けている。
右の蓋部材32は、ワイパ装置37の右側のワイパーアームピボット軸37a(図6参照)を覆う。
【0019】
車両11は、車体47、車体47のフロントボデー41、フード48、前ガラス21、前ガラス21用ワイパー装置37を備える。
フロントボデー41は、左のフェンダー51と、右のフェンダー52と、前ガラス21の下部22を接着材53を介して支持しているウインドシールドサポート54と、を備える。
【0020】
また、ウインドシールドサポート54を保持しているダッシュボードアッパ34と、ダッシュボードアッパ34に接続しているダッシュボードアッパリッド35と、を備える。ダッシュボードアッパリッド35にカウルトップ25の前端56を接続して、カウルトップ25の後端57で前ガラス21の下部22を押さえている。
【0021】
フード48は、エンジン(図に示していない)などの装置をカバーし、図1(a)、図1(b)に示す通り、左のフェンダー51との間に隙間71が形成され、右のフェンダー52との間に隙間72が形成されている。これらの隙間71、72がフード見切り線である。フード見切り線72の端(終端)73からカウルトップ見切り線74の端(始端)75が始まるように、カウルトップ見切り線74を形成している。
フード見切り線71も同様である。
【0022】
フード48は、図2、図3に示す通り、前開きで(矢印a1の方向)、閉じた状態では、フード48の後部77がフードシール78を押圧し、且つ、フードシール78を介してセンターカウルトップ26の前縁81、右の蓋部材32の前縁83を押さえている。
【0023】
また、フード48の後部77がフードヒンジ85で開閉自在に支持されている。
フードヒンジ85は、車体47のカウル23に第1アーム部86(図5参照)を固定し、第1アーム部86に支点軸部87を介して第2アーム部88を形成してフード48に取り付けている。フードヒンジ85の支点軸部87をカウルトップ結合部91の下方、且つ蓋結合部92の下方に配置することで、カウルトップ見切り線74をフード見切り線72から延びるように配置している。
【0024】
次に、車両用カウルトップ構造を主体に図1〜図9で説明する。
車両用カウルトップ構造は、車両用前ガラス21の下部22の中央にセンターカウルトップ26を設け、センターカウルトップ26の両端(左端97、右端98)に、前ガラス21の下部22の端にそれぞれ設けられたサイドカウルトップ27、28の端部101、102をカウルトップ結合部91で結合し、カウルトップ結合部91の近傍に、ワイパ駆動軸引出開口部103を覆う蓋部材32を結合している蓋結合部92を有する。
【0025】
「前ガラス21の下部22の中央」とは、前ガラス21の幅(車幅方向の長さ)の中央である。
「サイドカウルトップ27、28の端部101、102」は、車両の内側(矢印a2の方向)へ向けた部位である。
【0026】
カウルトップ結合部91は、図7〜図9に示す通り、サイドカウルトップ28の端部102に開けた第1の開口部105と、第1の開口部105の縁に、センターカウルトップ26の端から立設され係合している第1の係合部106と、からなる。
【0027】
蓋結合部92は、図8に示す通り、車両11の上方から見て(図1(b)のような視点)、第1の開口部105より内方に第1の係合部106に連なり小さく開けられた第2の開口部108と、第2の開口部108の縁に、蓋部材32の端から立設され係合している第2の係合部111と、からなる。
【0028】
第1の係合部106は、第1の開口部105の縁に係合する距離だけ第1の開口部105の外方へ向け膨出させた第1爪部112、第2爪部113が対向して形成され、第1・第2爪部112、113間に第2の開口部108が開けられている。
【0029】
第1の開口部105は、詳しくは、フードヒンジ85に沿って、車両11の前後方向に長い長方形に開けられ、長方形を形成する4つの縁のうちフード48側に配置している前縁に前嵌合突起部114を形成し、前嵌合突起部114に対向し且つ前ガラス21側に配置している後縁に後嵌合突起部115を形成している。前・後嵌合突起部114、115を形成することで、第1の開口部105の強度が高まり、係合の強度をより高めることができる。
【0030】
第1爪部112は、前嵌合突起部114に係合する突出爪116が形成されている。すなわち、センターカウルトップ26に直交する板状の本体部117を形成し、本体部117の表側の面に膨出させた突出爪116を形成している。本体部117の裏面が第2の開口部108の内方へ向けた裏受圧面118である。
第2爪部113は第1爪部112に対称である。
【0031】
第1爪部112の裏受圧面118から第2爪部113の裏受圧面118までの距離Eが第2の開口部108の長さである。第2の開口部108の幅はWである。
【0032】
第2の開口部108の4つの縁のうち、車両11の外側に向け配置された縁に係合リブ部121を第2の係合部111に係合するように形成している。
この結果、第2の開口部108は、平板状の部位に開けられていても、係合リブ部121によって第2の係合部111の引き抜き力に対する強度を高めることができ、係合の強度をより高めることができる。
【0033】
第2の係合部111は、第2の開口部108に嵌るベース板部123が蓋部材32に形成されている。このベース板部123は平板状で平面側をフードヒンジ85に沿って設けられ、蓋部材32に直交している。
【0034】
第2の係合部111は、ベース板部123の前縁に第1爪部112の裏受圧面118を押す前押圧部124が形成され、ベース板部123の後縁に第2爪部113の裏受圧面118を押す後押圧部125が形成されている。これらの前・後押圧部124、125は、車両11前後方向の位置を決める前後位置決め部を兼ねる。
【0035】
また、車両左右方向(車幅方向)の位置を決める左右位置決め部127がベース板部123の平面に膨出形成されている。
左右位置決め部127は、第2の係合部111のストッパ爪128に対応した高さであり、第2の開口部108の長縁131に接触する高さだけベース板部123の平面から膨出している。
【0036】
さらに、第2の係合部111は、ベース板部123の中央に弾性部132が形成されている。弾性部132は、ベース板部123の中央の開口に一端をベース板部123に連続させた、先端部に棚状のストッパ爪128が形成されている。
ストッパ爪128で蓋部材32を結合し、蓋部材32で生じるカウルトップ見切り線74をフード見切り線72に連続するように配置している。
【0037】
センターカウルトップ26から車両11前方へ延びるフード48とフード48から車両11の左右へそれぞれ延びるフェンダー51、52とで形成されるフード見切り線72に対し、センターカウルトップ26とサイドカウルトップ28に重ねた蓋部材32との境界をなすカウルトップ見切り線74が、一直線状に設けられている。
【0038】
サイドカウルトップ28には、フェンダー52の孔(図に示していない)に嵌めることでサイドカウルトップ28を接合するクリップ止め部134(図5参照)が形成されている。
【0039】
また、サイドカウルトップ28の端部102は、車両11の内側に向け配置され、端部102にはセンターカウルトップ26の端及び蓋部材32の端が重なると、蓋部材32とサイドカウルトップ28が面一になるよう一段下げた部位が形成され、この下げた部位に第1の開口部105を開けている。
サイドカウルトップ27は、サイドカウルトップ28と同様である。
【0040】
センターカウルトップ26の前縁81に蓋部材32の前縁83を重ね合わせて、前縁81、83にフード48で押圧されるフードシール78を被せている。
【0041】
センターカウルトップ26は、前ガラス21の下部22の表にセンターカウルトップ26の後端部(カウルトップ25の後端57)を重ねるとともに、後端部を図10に示すようにウインドシールドサポート54にクリップ136(図2も参照)で止めている。
【0042】
また、センターカウルトップ26の前端部(カウルトップ25の前端56)を図11に示すようにダッシュボードアッパリッド35に、前端部に設けたフック137で係合している。前部56に前縁81が形成されている。
【0043】
次に、実施例に係る車両用カウルトップ25の組立要領を簡単に説明する。
まず、左右のフェンダー51、52にサイドカウルトップ27、28をクリップ止め部134などでそれぞれ取り付ける。
【0044】
その次に、図8、図9に示すように、サイドカウルトップ28の第1の開口部105にセンターカウルトップ26の第1の係合部106を嵌める。嵌めると、前述したように、第1の開口部105の前嵌合突起部114に第1の係合部106の第1爪部112の突出爪116が係合し、後嵌合突起部115に第2爪部113の突出爪116が係合する。
【0045】
最後に、蓋部材32を取り付ける。センターカウルトップ26の第1爪部112と第2爪部113の間(第2の開口部108)に蓋部材32の第2の係合部111を嵌め込む。第2の係合部111を嵌め込むと、既に説明したように、第1爪部112の裏受圧面118及び第2爪部113の裏受圧面118が押されることで、第1爪部112及び第2爪部113がロックされる。同時に左右位置決め部127によって蓋部材32が位置決めされるので、蓋部材32は2軸方向に対し位置決めされる。
【0046】
その際、左右位置決め部127によって第2の係合部111のベース板部123が干渉しないで弾性変形することができるとともに、復帰することができ、復帰すると、第2の係合部111のストッパ爪128が第2の開口部108の係合リブ部121に当接して止まる。
【0047】
次に、実施例に係る車両用カウルトップ構造の作用を説明する。
このように、車両用カウルトップ構造では、第1の開口部105のスペースで3つの部品(センターカウルトップ26、サイドカウルトップ28、蓋部材32)を重ねて結合することができる。
つまり、重ねた3つの部品(センターカウルトップ26、サイドカウルトップ28、蓋部材32)を1箇所で係合することができる。従って、3つの部品同士を結合する取り付け構造の小型化を図ることができる。
【0048】
また、図8に示す通り、第2の開口部108に蓋部材32の第2の係合部111を嵌めると、第2の係合部111の前押圧部124が第1爪部112の裏受圧面118を押し、後押圧部125が第2爪部113の裏受圧面118を押すので、第1・第2爪部112、113を第1の開口部105の外方へ向け押し続ける、つまり、第1の開口部105の縁(前嵌合突起部114、後嵌合突起部115)に押し続けることができる。従って、係合状態を維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の車両用カウルトップ構造は、車両に好適である。
【符号の説明】
【0050】
11…車両、21…前ガラス、22…前ガラスの下部、26…センターカウルトップ、27…左のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)、28…右のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)、32…蓋部材、48…フード、51…左のフェンダー、52…右のフェンダー、72…フード見切り線、74…カウルトップ見切り線、78…フードシール、81…センターカウルトップの前縁、83…蓋部材の前縁、91…カウルトップ結合部、92…蓋結合部、97…センターカウルトップの左端、98…センターカウルトップの右端、103…ワイパ駆動軸引出開口部、105…第1の開口部、106…第1の係合部、108…第2の開口部、111…第2の係合部、112…第1爪部、113…第2爪部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、前ガラスの下部に連なるカウルトップを複数の部品を組み合わせる構造とし、組み合わせで発生する見切り線の端をフードとフェンダーとで形成される見切り線の端から始まるようにした車両用カウルトップ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用カウルトップ構造には、カウルの端の開口に蓋部材を取り付けるものがある。例えば、開口の縁に蓋部材の掛止部を掛止することで蓋部材を取り付け、蓋部材に開けたワイパ開口部からピボット軸を出しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、従来技術(特許文献1)は、ワイパ開口部が見えるため、ワイパ開口部が見えないように蓋を取り付けると、蓋を固定する掛止部が必要で、掛止部を設けるためのスペースが大きくなりがちである。特に、カウルの端では、蓋の掛止部を設けるスペースが無い場合があり、スペースの狭いカウルの端に蓋部材やワイパ開口部用の蓋などの分割した部品を組み合わせられるようにすることが問題となっていた。
また、蓋部材を組み付けると、蓋部材の縁が線となってカウルの分割を示すことになり、フロントの外観に影響するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−223439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、分割した部品(センターカウルトップ、サイドカウルトップ、蓋部材)同士を結合する取り付け構造の小型化を図り、分割した部品同士の係合の強度を高め、外観を向上させた車両用カウルトップ構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両用前ガラスの下部の中央にセンターカウルトップを設け、センターカウルトップの両端に、前ガラスの下部の端にそれぞれ設けられたサイドカウルトップの端部をカウルトップ結合部で結合し、カウルトップ結合部の近傍に、ワイパ駆動軸引出開口部を覆う蓋部材を結合している蓋結合部を有する車両用カウルトップ構造において、カウルトップ結合部は、サイドカウルトップの端部に開けた第1の開口部と、第1の開口部の縁に、センターカウルトップの端から立設され係合している第1の係合部と、からなり、蓋結合部は、第1の開口部より内方に第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部と、第2の開口部の縁に、蓋部材の端から立設され係合している第2の係合部と、からなることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明では、第1の係合部は、第1の開口部の縁に係合する距離だけ第1の開口部の外方へ向け膨出させた第1爪部、第2爪部が対向して形成され、第1・第2爪部間に第2の開口部が開けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、センターカウルトップから車両前方へ延びるフードとフードから車両の左右へそれぞれ延びるフェンダーとで形成されるフード見切り線に対し、センターカウルトップとサイドカウルトップに重ねた蓋部材との境界をなすカウルトップ見切り線が、一直線状に設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、センターカウルトップの前縁に蓋部材の前縁を重ね合わせて、前縁にフードで押圧されるフードシールを被せていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、カウルトップ結合部は、サイドカウルトップの端部に開けた第1の開口部と、第1の開口部の縁に、センターカウルトップの端から立設され係合している第1の係合部と、からなり、蓋結合部は、第1の開口部より内方に第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部と、第2の開口部の縁に、蓋部材の端から立設され係合している第2の係合部と、からなるので、第1の開口部の縁に第1の係合部が配置され、第1の開口部の内方に第2の開口部及び第2の係合部が配置され、センターカウルトップ、サイドカウルトップ、蓋部材の3つの部品を1箇所で係合することができる。従って、3つの部品同士を結合する取り付け構造の小型化を図ることができる。
【0011】
請求項2に係る発明では、第1の係合部は、第1の開口部の縁に係合する距離だけ第1の開口部の外方へ向け膨出させた第1爪部、第2爪部が対向して形成され、第1・第2爪部間に第2の開口部が開けられているので、第2の開口部に蓋部材の第2の係合部を嵌めると、第2の係合部は第1爪部、第2爪部を第1の開口部の外方へ向け押して、係合状態を維持する。
つまり、係合の強度を高めるという利点がある。
【0012】
請求項3に係る発明では、フードとフェンダーとで形成されるフード見切り線に対し、センターカウルトップとサイドカウルトップに重ねた蓋部材との境界をなすカウルトップ見切り線が、一直線状に設けられているので、フード見切り線に対しカウルトップ見切り線が一直線状となり、フード、フェンダー、カウルトップで形成している面の外観が向上する。
すなわち、3部品を1箇所で係合するので、カウルトップ結合部、蓋結合部がコンパクトになり、これらの結合部とフードヒンジの支点部とを近接させることができ、フード見切り線の延長線上にカウルトップ見切り線を一致させることができる。
【0013】
請求項4に係る発明では、センターカウルトップの前縁に蓋部材の前縁を重ね合わせて、前縁にフードで押圧されるフードシールを被せているので、フードを閉じた状態では、蓋部材はフードで押さえられ、蓋部材の取り外しが難しくなり、防盗性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例に係る車両用カウルトップ構造の概要を示す図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】実施例に係る車両用カウルトップ構造とフードヒンジの位置関係を示す図である。
【図4】実施例に係る車両用カウルトップ構造の斜視図兼作用図である。
【図5】図4の5矢視図である。
【図6】実施例に係る車両用カウルトップ構造の分解図である。
【図7】図5の7矢視図である。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【図9】図6の9矢視図である。
【図10】センターカウルトップの後端をウインドシールドサポートに取り付けた状態を示す底面図である。
【図11】センターカウルトップの前端をダッシュボードアッパリッドに取り付けた状態を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、実施例で詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
実施例に係る車両用カウルトップ構造は、図1、図2に示すように、車両11の前ガラス21の下部22に連なるカウル23を含むものである。
【0017】
カウルトップ構造は、主に、カウル23のカウルトップ25のセンターカウルトップ26に左のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)27、右のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)28を結合し、前ガラス21用ワイパ装置37のワイパーアームピボット軸37a(図6参照)を覆う右の蓋部材32を取り付けている。以降で具体的に説明していく。
【0018】
なお、センターカウルトップ26をダッシュボードアッパ34に接続したダッシュボードアッパリッド35(図2も参照)に取り付けている。
右の蓋部材32は、ワイパ装置37の右側のワイパーアームピボット軸37a(図6参照)を覆う。
【0019】
車両11は、車体47、車体47のフロントボデー41、フード48、前ガラス21、前ガラス21用ワイパー装置37を備える。
フロントボデー41は、左のフェンダー51と、右のフェンダー52と、前ガラス21の下部22を接着材53を介して支持しているウインドシールドサポート54と、を備える。
【0020】
また、ウインドシールドサポート54を保持しているダッシュボードアッパ34と、ダッシュボードアッパ34に接続しているダッシュボードアッパリッド35と、を備える。ダッシュボードアッパリッド35にカウルトップ25の前端56を接続して、カウルトップ25の後端57で前ガラス21の下部22を押さえている。
【0021】
フード48は、エンジン(図に示していない)などの装置をカバーし、図1(a)、図1(b)に示す通り、左のフェンダー51との間に隙間71が形成され、右のフェンダー52との間に隙間72が形成されている。これらの隙間71、72がフード見切り線である。フード見切り線72の端(終端)73からカウルトップ見切り線74の端(始端)75が始まるように、カウルトップ見切り線74を形成している。
フード見切り線71も同様である。
【0022】
フード48は、図2、図3に示す通り、前開きで(矢印a1の方向)、閉じた状態では、フード48の後部77がフードシール78を押圧し、且つ、フードシール78を介してセンターカウルトップ26の前縁81、右の蓋部材32の前縁83を押さえている。
【0023】
また、フード48の後部77がフードヒンジ85で開閉自在に支持されている。
フードヒンジ85は、車体47のカウル23に第1アーム部86(図5参照)を固定し、第1アーム部86に支点軸部87を介して第2アーム部88を形成してフード48に取り付けている。フードヒンジ85の支点軸部87をカウルトップ結合部91の下方、且つ蓋結合部92の下方に配置することで、カウルトップ見切り線74をフード見切り線72から延びるように配置している。
【0024】
次に、車両用カウルトップ構造を主体に図1〜図9で説明する。
車両用カウルトップ構造は、車両用前ガラス21の下部22の中央にセンターカウルトップ26を設け、センターカウルトップ26の両端(左端97、右端98)に、前ガラス21の下部22の端にそれぞれ設けられたサイドカウルトップ27、28の端部101、102をカウルトップ結合部91で結合し、カウルトップ結合部91の近傍に、ワイパ駆動軸引出開口部103を覆う蓋部材32を結合している蓋結合部92を有する。
【0025】
「前ガラス21の下部22の中央」とは、前ガラス21の幅(車幅方向の長さ)の中央である。
「サイドカウルトップ27、28の端部101、102」は、車両の内側(矢印a2の方向)へ向けた部位である。
【0026】
カウルトップ結合部91は、図7〜図9に示す通り、サイドカウルトップ28の端部102に開けた第1の開口部105と、第1の開口部105の縁に、センターカウルトップ26の端から立設され係合している第1の係合部106と、からなる。
【0027】
蓋結合部92は、図8に示す通り、車両11の上方から見て(図1(b)のような視点)、第1の開口部105より内方に第1の係合部106に連なり小さく開けられた第2の開口部108と、第2の開口部108の縁に、蓋部材32の端から立設され係合している第2の係合部111と、からなる。
【0028】
第1の係合部106は、第1の開口部105の縁に係合する距離だけ第1の開口部105の外方へ向け膨出させた第1爪部112、第2爪部113が対向して形成され、第1・第2爪部112、113間に第2の開口部108が開けられている。
【0029】
第1の開口部105は、詳しくは、フードヒンジ85に沿って、車両11の前後方向に長い長方形に開けられ、長方形を形成する4つの縁のうちフード48側に配置している前縁に前嵌合突起部114を形成し、前嵌合突起部114に対向し且つ前ガラス21側に配置している後縁に後嵌合突起部115を形成している。前・後嵌合突起部114、115を形成することで、第1の開口部105の強度が高まり、係合の強度をより高めることができる。
【0030】
第1爪部112は、前嵌合突起部114に係合する突出爪116が形成されている。すなわち、センターカウルトップ26に直交する板状の本体部117を形成し、本体部117の表側の面に膨出させた突出爪116を形成している。本体部117の裏面が第2の開口部108の内方へ向けた裏受圧面118である。
第2爪部113は第1爪部112に対称である。
【0031】
第1爪部112の裏受圧面118から第2爪部113の裏受圧面118までの距離Eが第2の開口部108の長さである。第2の開口部108の幅はWである。
【0032】
第2の開口部108の4つの縁のうち、車両11の外側に向け配置された縁に係合リブ部121を第2の係合部111に係合するように形成している。
この結果、第2の開口部108は、平板状の部位に開けられていても、係合リブ部121によって第2の係合部111の引き抜き力に対する強度を高めることができ、係合の強度をより高めることができる。
【0033】
第2の係合部111は、第2の開口部108に嵌るベース板部123が蓋部材32に形成されている。このベース板部123は平板状で平面側をフードヒンジ85に沿って設けられ、蓋部材32に直交している。
【0034】
第2の係合部111は、ベース板部123の前縁に第1爪部112の裏受圧面118を押す前押圧部124が形成され、ベース板部123の後縁に第2爪部113の裏受圧面118を押す後押圧部125が形成されている。これらの前・後押圧部124、125は、車両11前後方向の位置を決める前後位置決め部を兼ねる。
【0035】
また、車両左右方向(車幅方向)の位置を決める左右位置決め部127がベース板部123の平面に膨出形成されている。
左右位置決め部127は、第2の係合部111のストッパ爪128に対応した高さであり、第2の開口部108の長縁131に接触する高さだけベース板部123の平面から膨出している。
【0036】
さらに、第2の係合部111は、ベース板部123の中央に弾性部132が形成されている。弾性部132は、ベース板部123の中央の開口に一端をベース板部123に連続させた、先端部に棚状のストッパ爪128が形成されている。
ストッパ爪128で蓋部材32を結合し、蓋部材32で生じるカウルトップ見切り線74をフード見切り線72に連続するように配置している。
【0037】
センターカウルトップ26から車両11前方へ延びるフード48とフード48から車両11の左右へそれぞれ延びるフェンダー51、52とで形成されるフード見切り線72に対し、センターカウルトップ26とサイドカウルトップ28に重ねた蓋部材32との境界をなすカウルトップ見切り線74が、一直線状に設けられている。
【0038】
サイドカウルトップ28には、フェンダー52の孔(図に示していない)に嵌めることでサイドカウルトップ28を接合するクリップ止め部134(図5参照)が形成されている。
【0039】
また、サイドカウルトップ28の端部102は、車両11の内側に向け配置され、端部102にはセンターカウルトップ26の端及び蓋部材32の端が重なると、蓋部材32とサイドカウルトップ28が面一になるよう一段下げた部位が形成され、この下げた部位に第1の開口部105を開けている。
サイドカウルトップ27は、サイドカウルトップ28と同様である。
【0040】
センターカウルトップ26の前縁81に蓋部材32の前縁83を重ね合わせて、前縁81、83にフード48で押圧されるフードシール78を被せている。
【0041】
センターカウルトップ26は、前ガラス21の下部22の表にセンターカウルトップ26の後端部(カウルトップ25の後端57)を重ねるとともに、後端部を図10に示すようにウインドシールドサポート54にクリップ136(図2も参照)で止めている。
【0042】
また、センターカウルトップ26の前端部(カウルトップ25の前端56)を図11に示すようにダッシュボードアッパリッド35に、前端部に設けたフック137で係合している。前部56に前縁81が形成されている。
【0043】
次に、実施例に係る車両用カウルトップ25の組立要領を簡単に説明する。
まず、左右のフェンダー51、52にサイドカウルトップ27、28をクリップ止め部134などでそれぞれ取り付ける。
【0044】
その次に、図8、図9に示すように、サイドカウルトップ28の第1の開口部105にセンターカウルトップ26の第1の係合部106を嵌める。嵌めると、前述したように、第1の開口部105の前嵌合突起部114に第1の係合部106の第1爪部112の突出爪116が係合し、後嵌合突起部115に第2爪部113の突出爪116が係合する。
【0045】
最後に、蓋部材32を取り付ける。センターカウルトップ26の第1爪部112と第2爪部113の間(第2の開口部108)に蓋部材32の第2の係合部111を嵌め込む。第2の係合部111を嵌め込むと、既に説明したように、第1爪部112の裏受圧面118及び第2爪部113の裏受圧面118が押されることで、第1爪部112及び第2爪部113がロックされる。同時に左右位置決め部127によって蓋部材32が位置決めされるので、蓋部材32は2軸方向に対し位置決めされる。
【0046】
その際、左右位置決め部127によって第2の係合部111のベース板部123が干渉しないで弾性変形することができるとともに、復帰することができ、復帰すると、第2の係合部111のストッパ爪128が第2の開口部108の係合リブ部121に当接して止まる。
【0047】
次に、実施例に係る車両用カウルトップ構造の作用を説明する。
このように、車両用カウルトップ構造では、第1の開口部105のスペースで3つの部品(センターカウルトップ26、サイドカウルトップ28、蓋部材32)を重ねて結合することができる。
つまり、重ねた3つの部品(センターカウルトップ26、サイドカウルトップ28、蓋部材32)を1箇所で係合することができる。従って、3つの部品同士を結合する取り付け構造の小型化を図ることができる。
【0048】
また、図8に示す通り、第2の開口部108に蓋部材32の第2の係合部111を嵌めると、第2の係合部111の前押圧部124が第1爪部112の裏受圧面118を押し、後押圧部125が第2爪部113の裏受圧面118を押すので、第1・第2爪部112、113を第1の開口部105の外方へ向け押し続ける、つまり、第1の開口部105の縁(前嵌合突起部114、後嵌合突起部115)に押し続けることができる。従って、係合状態を維持することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の車両用カウルトップ構造は、車両に好適である。
【符号の説明】
【0050】
11…車両、21…前ガラス、22…前ガラスの下部、26…センターカウルトップ、27…左のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)、28…右のサイドカウルトップ(ヒンジカバー)、32…蓋部材、48…フード、51…左のフェンダー、52…右のフェンダー、72…フード見切り線、74…カウルトップ見切り線、78…フードシール、81…センターカウルトップの前縁、83…蓋部材の前縁、91…カウルトップ結合部、92…蓋結合部、97…センターカウルトップの左端、98…センターカウルトップの右端、103…ワイパ駆動軸引出開口部、105…第1の開口部、106…第1の係合部、108…第2の開口部、111…第2の係合部、112…第1爪部、113…第2爪部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用前ガラスの下部の中央にセンターカウルトップを設け、該センターカウルトップの両端に、前記前ガラスの下部の端にそれぞれ設けられたサイドカウルトップの端部をカウルトップ結合部で結合し、該カウルトップ結合部の近傍に、ワイパ駆動軸引出開口部を覆う蓋部材を結合している蓋結合部を有する車両用カウルトップ構造において、
前記カウルトップ結合部は、前記サイドカウルトップの端部に開けた第1の開口部と、該第1の開口部の縁に、前記センターカウルトップの端から立設され係合している第1の係合部と、からなり、
前記蓋結合部は、前記第1の開口部より内方に前記第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部と、該第2の開口部の縁に、前記蓋部材の端から立設され係合している第2の係合部と、からなることを特徴とする車両用カウルトップ構造。
【請求項2】
前記第1の係合部は、前記第1の開口部の縁に係合する距離だけ前記第1の開口部の外方へ向け膨出させた第1爪部、第2爪部が対向して形成され、前記第1・第2爪部間に前記第2の開口部が開けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用カウルトップ構造。
【請求項3】
前記センターカウルトップから車両前方へ延びるフードと該フードから車両の左右へそれぞれ延びるフェンダーとで形成されるフード見切り線に対し、前記センターカウルトップと前記サイドカウルトップに重ねた前記蓋部材との境界をなすカウルトップ見切り線が、一直線状に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用カウルトップ構造。
【請求項4】
前記センターカウルトップの前縁に前記蓋部材の前縁を重ね合わせて、該前縁に前記フードで押圧されるフードシールを被せていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用カウルトップ構造。
【請求項1】
車両用前ガラスの下部の中央にセンターカウルトップを設け、該センターカウルトップの両端に、前記前ガラスの下部の端にそれぞれ設けられたサイドカウルトップの端部をカウルトップ結合部で結合し、該カウルトップ結合部の近傍に、ワイパ駆動軸引出開口部を覆う蓋部材を結合している蓋結合部を有する車両用カウルトップ構造において、
前記カウルトップ結合部は、前記サイドカウルトップの端部に開けた第1の開口部と、該第1の開口部の縁に、前記センターカウルトップの端から立設され係合している第1の係合部と、からなり、
前記蓋結合部は、前記第1の開口部より内方に前記第1の係合部に連なり小さく開けられた第2の開口部と、該第2の開口部の縁に、前記蓋部材の端から立設され係合している第2の係合部と、からなることを特徴とする車両用カウルトップ構造。
【請求項2】
前記第1の係合部は、前記第1の開口部の縁に係合する距離だけ前記第1の開口部の外方へ向け膨出させた第1爪部、第2爪部が対向して形成され、前記第1・第2爪部間に前記第2の開口部が開けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用カウルトップ構造。
【請求項3】
前記センターカウルトップから車両前方へ延びるフードと該フードから車両の左右へそれぞれ延びるフェンダーとで形成されるフード見切り線に対し、前記センターカウルトップと前記サイドカウルトップに重ねた前記蓋部材との境界をなすカウルトップ見切り線が、一直線状に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用カウルトップ構造。
【請求項4】
前記センターカウルトップの前縁に前記蓋部材の前縁を重ね合わせて、該前縁に前記フードで押圧されるフードシールを被せていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用カウルトップ構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−84097(P2011−84097A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236222(P2009−236222)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【出願人】(508309887)森六テクノロジー株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【出願人】(508309887)森六テクノロジー株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
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