説明

車両用グリル制御機構

【課題】外乱が可動部材に作用した場合に、その外乱を逃して可動部材の破損を防止することが可能な車両用グリル制御機構を提供する。
【解決手段】車両に備えたラジエータに外気を導入する開位置と、外気の導入を禁止又は抑制する閉位置とに切換可能な可動部材21と、可動部材21を駆動する電動モータ12と、可動部材21を開位置に作動すべき開作動条件又は閉位置に作動すべき閉作動条件が確定すると、電動モータ12に電流を印加して可動部材21の開作動又は閉作動を行う制御手段11とを備え、開作動又は閉作動の終了後に、可動部材21に所定荷重よりも大きな荷重が作用すると、可動部材21が移動できるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に備えたラジエータに外気を導入する開位置と、外気の導入を禁止又は抑制する閉位置とに切換可能な可動部材の開閉作動を制御する車両用グリル制御機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用グリル制御機構として、車両のフロントグリルとラジエータとの間に可動部材を設けて、車両の前方からラジエータへの空気の流入量を調整することで、車両の空力特性の調整や、エンジン温度の調整等を図り、好ましい走行を実現しようとするものがあった(例えば、特許文献1参照)。具体的には、可動部材は、横軸芯周りに揺動自在な可動フィンで構成してあり、この可動フィンによる空気流入路の開閉制御によって、空気流入量を調節して、車両に空気抵抗、揚力或いはダウンフォースを付与して、安定した走行状態を確保できるようにするものである。
【0003】
又、特許文献2には、環境条件(外気温等)とエンジン負荷条件(エンジン冷却媒体の温度等)とに応じて、可動部材(可動グリル)の開閉作動を制御する車両用グリル制御機構が開示されている。この車両用グリル制御機構は、ある環境条件とエンジン負荷条件下において適正な冷却効果が得られる可動部材の開閉状態を、記憶手段に記憶された複数の判定条件に基づいて推測し、この推測結果に基づいて可動部材の開閉制御を行うことにより、エンジン冷却媒体の冷却の適正化を図ったものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−6855号公報
【特許文献2】特開平5−50861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記車両用グリル制御機構はいずれも、各条件に応じて可動部材を開位置又は閉位置に作動制御することにより、エンジンの冷却や車両の走行安定性の向上を図るものである。従って、条件に応じて可動部材を開位置又は閉位置に作動させた後は、可動部材がその位置において保持されることが望ましい。しかし、凹凸路面走行時の衝撃、小石等の異物の衝突、或いは水溜り走行時の水圧等の外乱により可動部材に大きな荷重が作用したにもかかわらず、可動部材が開位置又は閉位置から全く移動できないとすると、可動部材に過大な負荷が生じ、破損するおそれがある。
【0006】
本発明は以上の課題に鑑みてなされたもので、外乱が可動部材に作用した場合に、その外乱を逃して可動部材の破損を防止することが可能な車両用グリル制御機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る車両用グリル制御機構の第1特徴構成は、車両に備えたラジエータに外気を導入する開位置と、外気の導入を禁止又は抑制する閉位置とに切換可能な可動部材と、前記可動部材を駆動する電動モータと、前記可動部材を前記開位置に作動すべき開作動条件又は前記閉位置に作動すべき閉作動条件が確定すると、前記電動モータに電流を印加して前記可動部材の開作動又は閉作動を行う制御手段とを備え、前記開作動又は前記閉作動の終了後に、前記可動部材に所定荷重よりも大きな荷重が作用すると、前記可動部材が移動できるように構成されている点にある。
【0008】
本特徴構成によれば、作動条件に応じた開作動又は閉作動の実行後に可動部材に外乱が作用した場合、その外乱が所定荷重よりも大きければ、可動部材が移動することによりその荷重を逃がすことができるので、外乱による可動部材の破損を防止することができる。所定荷重よりも大きな荷重で可動部材が動くようにするためには、所定荷重で電動モータの回転軸が回転し始めるように構成にしたり、可動部材が開位置又は閉位置にて係合する部材を設け、この部材と可動部材の係合が所定荷重よりも大きな加重で解除されるような機構を設けたりすることが考えられる。他にも、可動部材に作用する荷重をセンサで検出し、その検出値が所定荷重を超過している場合に、制御手段により電流を印加して可動部材を移動させるようにしてもよい。
【0009】
第2特徴構成は、前記所定荷重は、前記車両が所定速度で走行時に前記可動部材に作用する風圧に基づく荷重である点にある。
【0010】
本特徴構成において例えば所定速度を時速120km/hとすると、時速120km/hで走行時に可動部材に作用する風圧よりも大きな荷重が作用した場合に、可動部材が移動することができる。このように、所定速度と対応させて所定荷重を設定することにより、外乱が発生していないもかかわらず、所定速度以下で走行中に可動部材が意図せず移動して開位置又は閉位置を保持できなくなることを避けることができるので、エンジンの冷却や車両の走行安定性を制御しやすくなる。
【0011】
第3特徴構成は、前記可動部材が前記所定荷重よりも大きな荷重で移動できるように、前記電動モータと前記可動部材との間に設けられた減速機構の減速比が設定されている点にある。
【0012】
一般的に、電動モータと可動部材の間には、電動モータの回転数を適当な回転数まで減少させるための減速機構が設けられる。電動モータの回転軸を回転させるのに必要なトルクはロータの慣性、コギングトルク、摩擦力等によって決まるが、さらにこの必要トルクは減速機構の減速比に応じて増大されるため、本特徴構成のごとく減速比を適切に設定することにより、所定荷重の調整が可能となる。減速機構の減速比により所定荷重よりも大きな荷重で可動部材が移動できるように構成すると、新たな部材やセンサを追加する必要がないので、車両の軽量化やコスト削減に寄与する。
【0013】
第4特徴構成は、前記制御手段は、前記可動部材の前記開作動又は前記閉作動を行った後、異なる作動条件が確定するまでの間、継続中の作動条件に応じて断続的に前記電流を印加する点にある。
【0014】
可動部材に所定荷重よりも大きな荷重が作用した場合に、可動部材が開位置又は閉位置から移動してしまうことにより、エンジンの冷却や車両の走行安定性の制御が一時的に行えなくなる場合がある。本特徴構成によれば、開作動条件又は閉作動条件が継続している間は、その作動条件に応じて断続的に電流を印加し、その作動条件に応じた開作動又は閉作動を繰り返す。従って、可動部材に所定荷重よりも大きな荷重が作用し、可動部材が開位置又は閉位置から移動した場合にも、再度可動部材を開位置又は閉位置に戻すことができるので、適宜外乱を逃して可動部材の破損を防止しつつ、エンジンの冷却や車両の走行安定性についての制御性も維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】可動部材が開位置の時の車両前部の断面図である。
【図2】可動部材が閉位置の時の車両前部の断面図である。
【図3】本発明に係る車両用グリル制御機構の構成図である。
【図4】制御手段で実行される制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る車両用グリル制御機構の実施形態について図1〜図4を用いて説明する。
【0017】
図1は可動部材21が開位置の時の車両前部の断面図を、図2は可動部材21が閉位置の時の車両前部の断面図を示したものである。車両前部に形成されたエンジンルーム1には、エンジン2と、エンジン2の冷却媒体を冷却するためのラジエータ3とが設けられている。ラジエータ3の前方には可動部材21が設けられ、可動部材21を制御手段11で開閉制御することにより、フロントグリル4から導入した外気をエンジンルーム1に導入するか否かを切換可能に構成されている。フロントグリル4はバンパー5の上下に設けられ、主にフロントグリル4の意匠を形成する枠部4aと、外気をエンジンルーム1に導入するための開口部4bとからなる。
【0018】
可動部材21は隣接する主動部材21aと従動部材21bとが1組となって作動するよう構成されている。主動部材21aの端部に連結された車幅方向に沿う揺動軸22aと、従動部材21bの端部に連結された車幅方向に沿う揺動軸22bとは、図示しないギアを介して一体的に作動するよう構成されている。すなわち、制御手段11からの指令により駆動する電動モータ12(図3参照)の回転動力が、減速機構16(図3参照)にて適切な回転数に減速され、揺動軸22aを介して直接的に主動部材21aに伝達される。この伝達系を伝達する電動モータ12からの回転動力が、上記ギアによって揺動軸22bへも伝達されることにより、従動部材21bが主動部材21aと反対方向に揺動する。
【0019】
図1に示すように可動部材21が開位置にある時は、フロントグリル4から導入された外気がそのままエンジンルーム1に取り入れられ、ラジエータ3の内部を流れる冷却媒体の冷却を促進する。一方、図2に示すように可動部材21が閉位置にある時は、フロントグリル4から導入された外気はエンジンルーム1に流入しないため、車両に作用する空気抵抗や揚力が小さくなり、走行安定性が向上する。さらに、可動部材21で遮断された外気が、車両の床面の下側に流れてダウンフォースを発生させるので、車両の走行安定性の一層の向上を図ることができる。
【0020】
図3は車両用グリル制御機構の構成図を示したものである。制御手段11は、車両に設けられた速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値を読み取り、これらの検出値に応じて可動部材21を開位置とすべき開作動条件が成立しているか、閉位置とすべき閉作動条件が成立しているかを判定する。例えば、速度センサ13から検出される速度が大きい場合には、走行安定性を向上させるため閉作動を行い、冷却媒体温度センサ15から検出される冷却媒体温度が高い場合には、冷媒を効率的に冷却するため開作動を行うといった制御を行うことができる。
【0021】
本実施形態では、制御手段11が開作動条件及び閉作動条件の判断を速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値に基づいて行うとした。しかし、必ずしもこれらの検出値を全て判断要素に用いる必要はないし、例えばエアコンの作動状態等のこれら以外の情報を判断要素に用いることも可能である。
【0022】
制御手段11が開作動又は閉作動を行うべきと判断すると、電動モータ12に電流が印加され、可動部材21が作動する。又、制御手段11は電動モータ12への印加電流を監視し、電流値がロック電流値に達すると、可動部材21が開位置又は閉位置に達したと判断し、電流の印加を停止する。このように、電動モータ12に印加される電流値がロック電流値に達したか否かで、可動部材21が開位置又は閉位置に達したか否かを判断すれば、可動部材21の位置を検出するためのセンサが不要となり、コストや搭載性の面において好ましい。尚、可動部材21が開位置又は閉位置に達したか否かの判断を、電流値がロック電流値に達したかどうかではなく、電流を印加した時間によって行ってもよい。
【0023】
可動部材21が開位置又は閉位置にて保持されている時に、凹凸路面走行時の衝撃、小石等の異物の衝突、或いは水溜り走行時の水圧等の外乱が、可動部材21に作用することがある。このような場合に可動部材21が開位置又は閉位置から全く移動できないとすると、可動部材21に過大な負荷が生じ、破損するおそれがある。
【0024】
そこで、本発明に係る車両用グリル制御機構においては、可動部材21に所定荷重よりも大きな荷重が作用した場合に、可動部材21が揺動できるように構成している。電動モータ12の回転軸を回転させるのに必要なトルクはロータの慣性、コギングトルク、摩擦力等によって決まるが、さらにこの必要トルクは減速機構16の減速比に応じて増大されるため、この減速比を適切に設定することにより、所定荷重の調整が可能となる。減速機構16の減速比により所定荷重よりも大きな荷重で可動部材21が揺動できるように構成すると、新たな部材やセンサを追加する必要がないので、車両の軽量化やコスト削減に寄与する。
【0025】
上記所定荷重を、車両が所定速度で走行時に可動部材21に作用する風圧に基づいて設定することができる。このように所定荷重を設定すると、外乱が発生していないもかかわらず、所定速度以下で走行中に可動部材21が意図せず移動して開位置又は閉位置を保持できなくなることを避けることができるので、エンジン2の冷却や車両の走行安定性についての制御性を維持することができる。
【0026】
本車両用グリル制御機構は、可動部材21に所定荷重よりも大きな荷重が作用すると可動部材21が移動できるように構成することにより、可動部材21の破損防止を可能としている。しかし一方で、可動部材21が開位置又は閉位置から移動してしまうことにより、エンジン2の冷却や車両の走行安定性については最適な制御が一時的にできなくなる場合がある。
【0027】
そこで、可動部材21について異なる作動条件が確定するまでの間、継続中の作動条件に応じて断続的に電流を印加し、その作動条件に応じた開作動又は閉作動を繰り返すように構成するとよい。そうすると、可動部材21に所定荷重よりも大きな荷重が作用し、可動部材21が開位置又は閉位置から移動した場合にも、再度可動部材21を開位置又は閉位置に戻すことが可能となり、外乱を逃して可動部材21の破損を防止しつつ、エンジン2の冷却や車両の走行安定性についての制御性も維持することが可能となる。このような一連の制御について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0028】
エンジン2を始動すると、制御手段11は、速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値を読み取り、これらの検出値に応じて可動部材21を開位置とすべき開作動条件が成立しているか、閉位置とすべき閉作動条件が成立しているかを確認する(#11)。その結果、開作動条件が確定していると判断すれば(#12,Yes)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の開作動を開始する(#13)。一方、開作動条件ではなく閉作動条件が確定していると判断すれば(#12,No)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の閉作動を開始する(#19)。
【0029】
電動モータ12からの動力により可動部材21が開作動を開始すると(#13)、制御手段11は電動モータ12に印加される電流値を監視し、この電流値がロック電流値に達したか否かを随時確認する(#14)。上記電流値がロック電流値に達していない場合には(#14,No)、電流の印加を継続し、ロック電流値に達すると(#14,Yes)、可動部材21が開位置に達したと判断し、電流の印加を停止して可動部材21の開作動を停止する(#15)。
【0030】
電流の印加を停止した状態においては、電動モータ12のロータの慣性、コギングトルク、摩擦力等、及び減速機構16の減速比に応じて、所定荷重以下では可動部材21が揺動できない状態となっている。この状態において、所定荷重よりも大きな外乱が発生すると、可動部材21は前述のごとく揺動して、外乱を逃すことが可能である。
【0031】
制御手段11は常時、速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値を読み取り、これらの検出値に応じて可動部材21を開位置とすべき開作動条件が成立しているか、閉位置とすべき閉作動条件が成立しているかを確認する(#16)。その結果、開作動条件が継続中である場合には(#17,Yes)、開作動条件の継続時間が予め設定してある所定時間を経過したかを判断する(#18)。
【0032】
所定時間を経過していない場合には(#18,No)、ステップ#16〜#18を繰り返す。所定時間を経過している場合には(#18,Yes)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の開作動を開始する(#13)。この時、可動部材21が開位置にある場合にはすぐに印加電流がロック電流値に達し、可動部材21が開位置から移動していた場合には印加電流がロック電流値に達するまでにある程度の時間がかかることになる。いずれにしても印加電流がロック電流値に達した後は(#14,Yes)、その後ステップ#15〜#18を繰り返す。
【0033】
以上、開作動条件が確定し、その後開作動条件が継続している場合の制御について説明したが、閉作動条件が確定し、その後閉作動条件が継続している場合にも同様の制御が実行される(#19〜#24)。すなわち、ステップ#13〜#18の「開作動」を「閉作動」と読み替えれば、ステップ#19〜#24と同じとなる。
【0034】
ステップ#17で開作動条件が継続中でない、すなわち開作動条件から閉作動条件に切り換わったと判断された場合は(#17,No)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の閉作動を開始する(#19)。同様に、ステップ#23で閉作動条件が継続中でない、すなわち閉作動条件から開作動条件に変わったと判断された場合は(#23,No)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の開作動を開始する(#13)。
【0035】
上記制御が実行されることにより、開作動条件が継続している間は所定時間ごとに開作動が、閉作動条件が継続している間は所定時間ごとに閉作動が実行されることになる。従って、開作動条件継続中に外乱によって可動部材21が開位置から移動した場合にも、所定時間が経過すれば可動部材21は開位置に戻されるので、ラジエータ3にて冷却媒体が適切に冷却されないといった問題を回避することができる。同様に、閉作動条件継続中に外乱によって可動部材21が閉位置から移動した場合にも、所定時間が経過すれば可動部材21は閉位置に戻されるので、車両の走行安定性を確保することができる。
【0036】
[別の実施形態]
上述の実施形態の他にも、可動部材21が開位置又は閉位置にて係合可能な部材を設け、この部材と可動部材21の係合が所定荷重よりも大きな加重で解除されるような機構を設けてもよい。又、可動部材21に作用する荷重をセンサで検出し、その検出値が所定荷重を超過している場合に、制御手段11により電動モータ12に電流を印加して可動部材21を移動させるようにしてもよい。
【0037】
又、上述の実施形態においては、図1又は図2に示したように可動部材21が主動部材21aと従動部材21bとからなるものとしたが、可動部材21の形態や構成はこれに限られるものではない。例えば、主動部材21aと従動部材21bとの区別なく、全てが独立に駆動するように構成してもよいし、可動部材21の揺動軸22が可動部材21の端部以外の場所にあってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
ラジエータに外気を導入する開位置と、外気の導入を禁止又は抑制する閉位置とに切換可能な可動部材の開閉作動を制御する車両用グリル制御機構に適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
3 ラジエータ
11 制御手段
12 電動モータ
16 減速機構
21 可動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に備えたラジエータに外気を導入する開位置と、外気の導入を禁止又は抑制する閉位置とに切換可能な可動部材と、
前記可動部材を駆動する電動モータと、
前記可動部材を前記開位置に作動すべき開作動条件又は前記閉位置に作動すべき閉作動条件が確定すると、前記電動モータに電流を印加して前記可動部材の開作動又は閉作動を行う制御手段とを備え、
前記開作動又は前記閉作動の終了後に、前記可動部材に所定荷重よりも大きな荷重が作用すると、前記可動部材が移動できるように構成されている車両用グリル制御機構。
【請求項2】
前記所定荷重は、前記車両が所定速度で走行時に前記可動部材に作用する風圧に基づく荷重である請求項1に記載の車両用グリル制御機構。
【請求項3】
前記可動部材が前記所定荷重よりも大きな荷重で移動できるように、前記電動モータと前記可動部材との間に設けられた減速機構の減速比が設定されている請求項1又は2に記載の車両用グリル制御機構。
【請求項4】
前記制御手段は、前記可動部材の前記開作動又は前記閉作動を行った後、異なる作動条件が確定するまでの間、継続中の作動条件に応じて断続的に前記電流を印加する請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用グリル制御機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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