説明

車両用シート

【課題】シートクッションを着座可能状態にしたときにシートクッションの下方に十分に大きな物品収納空間を確保することができ、しかも、着座可能状態での物品の出し入れ作業性の向上とシートクッション下の見栄えの向上を図ることのできる車両用シートを提供する。
【解決手段】シートバック12を高位フロア16に取り付け、シートバック12にシートクッション11を回動可能に取り付ける。シートクッション11には支持脚22を取り付け、着座可能状態のときに支持脚22が低位フロア16上に支持されるようにする。高位フロア16の上面とシートクッション11の下面の間を物品収納空間Sとする。支持脚22には、物品収納空間Sの前面側を開閉するカバー部材26を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シートクッションの下方に物品収納部が設けられる車両用シートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の後部等に設置されるシートとして、車体フロアの段差部を挟んで前方側の低位フロアと後方側の高位フロアとに跨って設置され、起立状態のシートバックに対してシートクッションが跳ね上げ回動可能にされたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の車両用シートは、シートバックが車体の高位フロアの上面に取り付けられ、シートバックにシートクッションが跳ね上げ回動可能に取り付けられるとともに、シートクッションの下面に略コ状のフレーム材からなる支持脚が取り付けられ、シートクッションを前方に展開した着座可能状態のときに支持脚の延出端が低位フロア上に支持されるようになっている。また、この車両用シートは、シートクッションの下面に、収納凹部とその収納凹部を開閉する蓋体とが設けられ、シートクッションを跳ね上げた状態(チップアップ状態)において、収納凹部に物品を出し入れできるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−67234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この従来の車両用シートにおいては、シートクッションの下面に収納凹部と蓋体が設けられているため、シートクッションを着座可能状態にしたときには収納凹部に対して容易に物品の出し入れを行なうことができないうえ、シートクッションを着座可能状態からチップアップ状態に切換えるときや、逆にチップアップ状態から着座可能状態に切換えるときに、収納凹部や蓋体が周囲の部材と干渉するのを回避するために、物品収納空間を十分に大きく確保することが難しい。
また、この従来の車両用シートにおいては、シートクッションを着座可能状態にしたときには、支持脚の枠部の開口を通してシートクッションの下方が見えてしまい、着座可能状態での見栄えが悪いことも課題とされている。
【0006】
そこでこの発明は、シートクッションを着座可能状態にしたときにシートクッションの下方に十分に大きな物品収納空間を確保することができ、しかも、着座可能状態での物品の出し入れ作業性の向上とシートクッション下の見栄えの向上を図ることのできる車両用シートを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る車両用シートでは、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、車体フロアの段差部(例えば、実施形態の段差部17)を挟んで前方側の低位フロア(例えば、実施形態の低位フロア15)と後方側の高位フロア(例えば、実施形態の高位フロア16)とに跨って設置される車両用シートであって、前記高位フロア上に取り付けられたシートバック(例えば、実施形態のシートバック12)と、このシートバックに回動可能に取り付けられたシートクッション(例えば、実施形態のシートクッション11)と、着座可能状態のこのシートクッションの下面から下方に延出し、下方の延出端が前記低位フロア上に支持される支持脚(例えば、実施形態の支持脚22)と、この支持脚に取り付けられ、前記着座可能状態のシートクッションの下面と前記車体フロアの間に設けられた物品収納空間(例えば、実施形態の物品収納空間S)の前面側を開閉可能とするカバー部材(例えば、実施形態のカバー部材26)と、を備えていることを特徴とするものである。
これにより、シートクッションを着座可能状態にしたときには、カバー部材によって物品収納空間の前面側を閉じることによってシートクッションの下方の物品収納空間が外部から見えなくなる。また、この状態からカバー部材を開くと、物品収納空間の前方が開放される。物品収納空間に対しては、この状態で前方側から物品の出し入れが行われる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両用シートにおいて、前記カバー部材は、前記支持脚の延出端側で前記低位フロアと略平行に延出する軸(例えば、実施形態の端部軸22a)に回動可能に取り付けられていることを特徴とするものである。
これにより、シートクッションを着座可能状態にしてカバー部材を開く場合には、カバー部材が支持脚の延出端側の軸を中心として低位フロア側に倒される。物品はそのカバー部材の上方スペースを通して物品収納空間に出し入れされる。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の車両用シートにおいて、前記支持脚は、前記シートクッションの着座可能状態の下面から下方に延出する展開状態と前記シートクッションの下面と略平行に折り畳んだ折り畳み状態のいずれかに切換えできるように前記シートクッションに回動可能に取り付けられ、前記シートクッションの前記下面には、前記支持脚が折り畳み状態のときに、前記カバー部材が前記シートクッションの前記下面の一般面(例えば、実施形態の一般面31a)と略面一になるように凹部(例えば、実施形態の凹部32)が設けられていることを特徴とするものである。
これにより、支持脚を折り畳み状態にすると、カバー部材とシートクッションの下面の一般面とが略面一となる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明によれば、着座可能状態のシートクッションの下面から下方に延出する支持脚に、着座可能状態のシートクッションの下面と車体フロアの間に設けられた物品収納空間の前面側を開閉可能なカバー部材が取り付けられているため、シートクッション自体に物品収納部を設ける場合に比較してシートクッションの下方に十分に大きな物品収納空間を確保でき、しかも、シートクッションを着座可能状態にしたまま支持脚の前方側から物品を容易に出し入れすることができるとともに、カバー部材で物品収納空間の前面側を閉じることにより、着座可能状態のシートクッションの下方の見栄えを良好にすることができる。
【0011】
請求項2に係る発明によれば、カバー部材が、支持脚の延出端側で低位フロアと略平行に延出する軸に回動可能に取り付けられていることから、カバー部材を低位フロア側に倒して物品収納空間の前面側を開くことにより、カバー部材との干渉を招くことなく物品の出し入れをより容易に行なうことができる。
【0012】
請求項3に係る発明によれば、支持脚を折り畳み状態にすることにより、カバー部材とシートクッションの下面の一般面とが略面一にされるため、着座可能状態のシートクッションの下方側に凹凸の少ないスペースを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の一実施形態の車両用シートの着座可能状態の斜視図である。
【図2】この発明の一実施形態の車両用シートの着座可能状態の側面図である。
【図3】この発明の一実施形態の車両用シートのチップアップ状態の側面図である。
【図4】この発明の一実施形態の車両用シートのダイブダウン状態の側面図である。
【図5】この発明の一実施形態の車両用シートの着座可能状態の斜視図である。
【図6】この発明の一実施形態の車両用シートの図5のA部の拡大図である。
【図7】この発明の一実施形態の車両用シートのチップアップ状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、特別に断らない限り、上下と前後は車体に対して上下と前後を意味し、左右は運転者から見ての左右を意味するものとする。
【0015】
図1は、この実施形態に係る車両用シートの外観斜視図である。
この実施形態の車両用シートは、車室内の後部に設置されるリヤシートである。このリヤシートは、左右方向に所定の比率(例えば、4対6)で分割され、幅の狭い左側のリヤシート1Aと幅の広い右側のリヤシート1Bとから構成されている。左右のリヤシート1A,1Bは、各機構が左右反転した位置に配置されている点と、車幅方向の幅が異なる点で異なるものの、基本的な構造と機能は同様とされている。
【0016】
リヤシート1A,1Bは、乗員の臀部を支持するシートクッション11と、乗員の背部を支持するシートバック12と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト13とを備えている。そして、リヤシート1A,1Bは、後に詳述する着座可能状態とチップアップ状態とダイブダウン状態の3種類の形態のシートアレンジが可能となっている。
図2〜図4は、リヤシート1Aを左側から見た側面図であり、図2は、リヤシート1Aが着座可能状態の場合を示し、図3は、リヤシート1Aがチップアップ状態の場合、図4は、リヤシート1Aがダイブダウン状態の場合をそれぞれ示している。
【0017】
この実施形態の車両は、フロントシート(図示せず)の下方に薄型の燃料タンク(図示せず)が配置された所謂センタータンクレイアウトの車両であり、フロントシートとリヤシート1A,1Bの間の車体フロア(リヤシート1A,1Bの前方足元の車体フロア)は、フロントシート下の車体フロアに対して十分に低位に形成されている。この車体フロア部分を低位フロア15と呼ぶ。そして、この低位フロア15の後方側には、低位フロア15よりも高い高位フロア16が段差部17を介して連続的に設けられている。
【0018】
高位フロア16の上面には、複数の支持ブラケット18が車幅方向に離間して突設されており、その支持ブラケット18に、リヤシート1A,1Bの各シートバック12の下端が支軸19を介して前後に回動可能に取り付けられている。リヤシート1A,1Bのシートクッション11は、略L字状の回動アーム20を介して対応するシートバック12に回動可能に取り付けられている。具体的には、略L字状の回動アーム20は、一端側がシートクッション11の側部に固定され、他端側がシートバック12の側部に支軸21を介して回動可能に取り付けられている。支軸21は、起立したシートバック12の十分に高い位置(シートバック12の下端側からほぼ3分の1の高さ位置)に設定されている。
【0019】
各リヤシート1A,1Bは、支軸21を中心としたシートクッション11の回動により、起立したシートバック12に対してシートクッション11を前方に約90度展開させた着座可能状態(図2参照)と、起立したシートバック12に対してシートクッション11を上方に跳ね上げたチップアップ状態(図3参照)とに切換えられるようになっている。
【0020】
着座可能状態のシートクッション11の前部寄りの下面には、略コ字状のフレーム材から成る支持脚22が回動可能に取り付けられている。支持脚22は、略コ字状のフレーム材の平行な延出片22b,22bの基端側がシートクッション11に回動可能に取り付けられ、その延出片22b,22bの先端部側が低位フロア15と略平行な端部軸22aによって連結されている。また、この支持脚22は、着座可能状態のシートクッション11の下面から下方に延出する展開状態と、この展開状態から後方側に回動させてシートクッション11の下面と略平行になるように折り畳んだ折り畳み状態とに切換えることができ、これらの2状態のときに図示しない係止機構によって回動位置が固定されるようになっている。そして、支持脚22は、シートクッション11が着座可能状態のときに展開状態に維持され、端部軸22aが脚受部材23を介して低位フロア15上に支持されるようになっている。
【0021】
脚受部材23は、低位フロア15上の段差部7に近接した部位に固定設置されているが、この脚受部材23は、各支持脚22の端部軸22aの幅方向のほぼ中央領域に対応する位置に設けられている。図2に示すように、シートクッション11が着座可能状態のときには、高位フロア16から段差部17に跨る領域の上面とシートクッション11の下面の間には、比較的広いスペースが確保され、このスペースが工具その他の荷物40を収納するための物品収納空間Sとされている。
【0022】
図2に示す着座可能状態から、図3に示すチップアップ状態に切換える場合には、支持脚22の端部軸22aを脚受部材23から外し、その状態で支持脚22を折り畳み状態にしてシートクッション11を支軸21を中心にして上方に跳ね上げ回動させる。
【0023】
また、図2に示す着座可能状態から、図4に示すダイブダウン状態に切換える場合には、シートバック12を支軸19を中心として前方側に倒し込みつつ、支持脚22を脚受部材23を中心に前方に回動させながら支持脚22とシートクッション11とを折り畳み方向に屈曲させる。こうしてシートクッション11が完全に前方に倒し込まれると、シートバック12の上部領域の前面がシートクッション11の上面に重合され、低位フロア15と段差部17によって形成された凹状の空間部内にシートクッション11とシートバック12の一部が落とし込まれる。この結果、シートバック12の背面は高位フロア16の上面に対して滑らかに連続することになる。
【0024】
なお、各シートバック12の側部には、シートバック12を起立姿勢で車体側に固定するためのシートロック機構24が設けられており、シートバック12が所定の角度まで後方側に引き起こされたときに、シートロック機構24内の図示しないロックレバーに車体側の図示しないストライカが係止固定されるようになっている。上述したダイブダウン時には、シートロック機構24によるロックが解除されてシートバック12が前方に傾動操作にされる。
【0025】
ところで、リヤシート1A,1Bの各支持脚22には、支持脚22の枠部の開口25(図5,図6参照)と物品収納空間Sの前面側を開閉する樹脂製のカバー部材26が取り付けられている。このカバー部材26は、着座可能状態にある支持脚22の前面側とシートクッション11の下方のほぼ前面を覆うように、横長の略長方形状に形成されている。以下では、このカバー部材26が着座可能状態の支持脚22の前方を覆うときに、下方に位置される側をカバー部材26の「下」と呼び、上方に位置される側をカバー部材26の「上」と呼ぶものとする。
【0026】
図5は、着座可能状態の右側のリヤシート1Bに対してカバー部材26を開いた状態を示す図であり、図6は、図5のA部を拡大した図である。
これらの図にも示すように、カバー部材26の下縁の低位フロア15上の脚受部材23に対応する領域には、略コ字状の開口27が設けられ、その開口27の左右の両縁部には、支持脚22の端部軸22aに回動可能に保持される係止フック28が一体に延設されている。なお、各係止フック28はカバー部材26の裏面側に延設されている。カバー部材26は、この係止フック28によって端部軸22aに回動可能に取り付けられ、端部軸22aを中心として前方側に回動可能とされている。
【0027】
また、支持脚22の端部軸22aに連なる両側の延出片22b,22bにはそれぞれ係止ブラケット29が取り付けられ、カバー部材26の裏面の各係止ブラケット29に対応する位置には、係止ブラケット29と係合可能な係止フック30が突設されている。この係止フック30は、カバー部材26が開口27を閉じるように支持脚22の前面に重ねられたときに、対応する係止ブラケット29に係合されてカバー部材26を閉状態に保持する。また、カバー部材26の左右両側の端部と下端には、着座可能状態でカバー部材26が閉じられた状態において、リヤシート1A,1Bの後方側に緩やかに湾曲する湾曲縁部26aが設けられている。
【0028】
図7は、シートクッション11をチップアップ状態にしたときのリヤシート1A,1Bの斜視図である。
同図に示すように、シートクッション11の下面には樹脂製のアンダーカバー31が設けられており、そのアンダーカバー31には、支持脚22が折り畳まれたときに支持脚22とカバー部材26の一部が収容される凹部32が形成されている。この凹部32は、アンダーカバー31の前縁部側の下面の一般面31aに対して段差状に窪んで形成され、支持脚22が完全に折り畳まれた状態(折り畳み状態)において、カバー部材26の前面がアンダーカバー31の一般面31aとほぼ面一になるように設定されている。
【0029】
この実施形態のリヤシート1A,1Bは、以上のように着座可能状態のシートクッション11の下面から下方に延出する支持脚22に、高位フロア16から段差部17に跨る領域の上面とシートクッション11の下面の間の物品収納空間Sを開閉するカバー部材26が取り付けられているため、シートクッション11の下面に物品収納部を設ける場合に比較して、着座可能状態のシートクッション11の下方により大きな物品を収納することができる。
そして、このリヤシート1A,1Bにおいては、カバー部材26を開くことでシートクッション11を着座可能状態にしたまま、支持脚22の前方側から物品収納空間Sに対して容易に物品40を出し入れすることができ、しかも、この状態からカバー部材26を閉じることでシートクッション11の下方をカバー部材26によって覆い隠し、外部からの見栄えを良好にすることができる。
【0030】
また、特にこの実施形態のリヤシート1A,1Bにおいては、カバー部材26が、支持脚22のうちの、先端側で低位フロア15と略平行に延出する端部軸22aに回動可能に取り付けられているため、図5,図6に示すように、カバー部材26を低位フロア15側に倒して物品収納空間Sに対する物品40の出し入れを行うことができる。したがって、このリヤシート1A,1Bの場合、乗員がシートクッション11の前部斜め上方側から物品40の出し入れ作業を行う場合に、物品40がカバー部材26と干渉しにくく、物品の出し入れがより容易であるという利点がある。
【0031】
さらに、このリヤシート1A,1Bにおいては、シートクッション11の下面に、支持脚22が折り畳み状態にされたときに、支持脚22とカバー部材26の一部が収納される凹部32が設けられ、支持脚22が折り畳み状態にされた状態において、カバー部材26の前面がシートクッション11の下面の一般面31aと略面一となるように設定されているため、着座可能状態のシートクッション11の下方側に凹凸の少ないスペースを確保することができ、チップアップ状態においては、シートクッション11の前方側に凹凸の少ない大きなスペースを確保することができる。したがって、このリヤシート1A,1Bの場合、チップアップ状態において、リヤシート1A,1Bの前方側の低位フロア15上により大きな荷物を搭載することができるとともに、前方側から見たときの見栄えをより良好にすることができる。
【0032】
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、上記の実施形態においては、着座可能状態とチップアップ状態とダイブダウン状態の3種類の形態のシートアレンジが可能な車両用シートに基づいて説明したが、着座可能状態とチップアップ状態、あるいは着座可能状態とダイブダウン状態にのみ切換えが可能な車両用シートにも適用可能である。
また、カバー部材26は物品収納空間Sの前面側を開閉可能に支持脚22に取り付けられていれば良く、例えば、延出片22b,22bに左右方向に回転可能に取り付けられたり、支持脚22に左右方向にスライド可能に取り付けられたり、支持脚22に対して脱着可能であっても良い。
【符号の説明】
【0033】
1A,1B…リヤシート(車両用シート)
11…シートクッション
12…シートバック
15…低位フロア
16…高位フロア
17…段差部
22…支持脚
22a…端部軸(軸)
25…開口
26…カバー部材
31a…一般面
32…凹部
S…物品収納空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フロアの段差部を挟んで前方側の低位フロアと後方側の高位フロアとに跨って設置される車両用シートであって、
前記高位フロア上に取り付けられたシートバックと、
このシートバックに回動可能に取り付けられたシートクッションと、
着座可能状態のこのシートクッションの下面から下方に延出し、下方の延出端が前記低位フロア上に支持される支持脚と、
この支持脚に取り付けられ、前記着座可能状態のシートクッションの下面と前記車体フロアの間に設けられた物品収納空間の前面側を開閉可能とするカバー部材と、を備えていることを特徴とする車両用シート。
【請求項2】
前記カバー部材は、前記支持脚の延出端側で前記低位フロアと略平行に延出する軸に回動可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
【請求項3】
前記支持脚は、前記シートクッションの着座可能状態の下面から下方に延出する展開状態と前記シートクッションの下面と略平行に折り畳んだ折り畳み状態のいずれかに切換えできるように前記シートクッションに回動可能に取り付けられ、
前記シートクッションの前記下面には、前記支持脚が折り畳み状態のときに、前記カバー部材が前記シートクッションの前記下面の一般面と略面一になるように凹部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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