説明

車両用フード跳ね上げ装置及び車両用フード跳ね上げ方法

【課題】対象物に対してフード跳ね上げの効果がある時だけフードを跳ね上げる車両用フード跳ね上げ装置及びその方法を提供する。
【解決手段】車両3のフード2を跳ね上げるフード跳ね上げ部1a、1bと、車両3が衝突する対象物と車両3との相対速度が所定範囲内である場合に限りフード跳ね上げ部1a、1bを作動させる跳ね上げ作動制御部(コントロールユニット4)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用フード跳ね上げ装置及び車両用フード跳ね上げ方法に関し、特に、車両が衝突する対象物の保護を目的とする車両用フード跳ね上げ技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定の対象物に車両が衝突する時に車両のフードを跳ね上げることにより当該対象物を保護する車両用フード制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された車両用フード制御装置は、車両の最新の現在速度が装置作動車速値以下であっても車輪スリップ信号の入力があり、且つ衝突検出信号の入力があることを条件として、アクチュエータを作動させてフードを跳ね上げている。
【特許文献1】特開2003−95061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1では、車輪の回転速度から決定される車輪速が所定速度以上であることを検知した際、及び車輪がスリップしたことを検出した際、フード跳ね上げ部(アクチュエータ)を作動させる方向に制御している構成である。これにより、実際の車体の速度が、車輪速や車輪のスリップを検出すると共に得られるスリップ時の車速より速く、フード跳ね上げ部の作動を不要とする速度である場合であっても、フード跳ね上げ部を作動させてしまうという問題点があった。また、実際の車体の速度が、車輪速や車輪スリップ検出手段から得られるスリップ時の速度より遅く、フード跳ね上げ部の作動を不要とする速度である場合であっても、フード跳ね上げ部を作動させてしまうという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記問題点を解決するため、本発明の特徴は、車両のフードを跳ね上げるフード跳ね上げ部と、車両が衝突する対象物と車両との相対速度が所定範囲内である場合に限りフード跳ね上げ部を作動させる跳ね上げ作動制御部とを備える車両用フード跳ね上げ装置であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、車両と対象物との相対速度を基づいてフード跳ね上げを判断することにより、対象物に対してフード跳ね上げの効果がある時だけフードを跳ね上げる車両用フード跳ね上げ装置及び車両用フード跳ね上げ方法を提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは類似の部分には同一あるいは類似な符号を付している。
【0007】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係わる車両用フード跳ね上げ装置は、車両3のフード2を跳ね上げるフード跳ね上げ部1a、1bと、フード跳ね上げ部1a、1bの作動を制御するコントロールユニット4と、車両3と対象物との衝突を検出する第1の衝突検知センサ5(第1のセンサ)及び第2の衝突検知センサ6(第2のセンサ)とを備える。ここで、「対象物」とは、車両3が走行中に衝突する可能性があり、且つ衝突による衝撃から保護する必要があるものを示す。
【0008】
第1の衝突検知センサ5は、車両の前端部、例えば車両3の前面に配置されたバンパー7の前端部に設けられている。第2の衝突検知センサ6は、第1の衝突検知センサ5よりも後方、例えばフード2の先端部又はグリル部に設けられている。第1の衝突検知センサ5がメインのセンサであり、車両3と対象物との衝突により車両3前端部のバンパー7に発生する前後方向の衝撃を検出する。第2の衝突検知センサ6は、第1の衝突検知センサ5と同種類のものを使用してもよいし、タッチスイッチセンサ等の衝突でフード前端部の形状変形が判るセンサであっても構わない。
【0009】
フード跳ね上げ部1a、1bは、対象物に車両3が衝突する時に当該対象物を保護するために車両3のフード2を所定量跳ね上げる。フード跳ね上げ部1a及びフード跳ね上げ部1bは、フード2の左後端部及び右後端部にそれぞれ配置され、フード2の左後端部及び右後端部を所定量跳ね上げる。
【0010】
コントロールユニット4は、第1の衝突検知センサ5及び第2の衝突検知センサ6からの2つの衝突検知信号を受信し、当該衝突検知信号に基づいてフード跳ね上げ部1a、1bを作動させるか否かを判断する。具体的には、コントロールユニット4は、2つの衝突検知信号に基づいて算出される車両3と対象物の相対速度を基準としてフード跳ね上げ部1a、1bの作動/不作動を判断する。コントロールユニット4の詳細な構成及び動作は図3を参照して後述する。
【0011】
図2は、図1に示した車両の前半分の進行方向に沿った断面を示す。第1の衝突検知センサ5は、車両3の前面に配置されたバンパーの前端部に設けられている。第2の衝突検知センサ6は、第1の衝突検知センサ5よりも後方であって、フードの先端部に設けられている。第2の衝突検知センサ6は、第1の衝突検知センサ5から、車両3の後退方向へ距離Lだけオフセットして配置されている。距離Lの詳細については、図4を参照して後述する。
【0012】
第1の衝突検知センサ5及び第2の衝突検知センサ6からの2つの衝突検知信号はコントロールユニット4に送信され、コントロールユニット4は、2つの衝突検知信号から車両3と対象物の相対速度を算出し、当該相対速度を基準としてフード跳ね上げ部1a、1bの作動/不作動を判断する。
【0013】
図3に示すように、図1のコントロールユニット4は、第1の衝突検知センサ5が車両3と対象物との衝突を検出してから第2の衝突検知センサ6が当該衝突を検出するまでの時間差を算出する時間差算出部10と、当該時間差及び第1の衝突検知センサ5と第2の衝突検知センサ6間の距離Lに基づいて、車両3と対象物との相対速度を算出する相対速度算出部11と、車両3が衝突する対象物と車両3との相対速度が所定範囲内である場合に限りフード跳ね上げ部1a、1bを作動させる跳ね上げ作動制御部12とを備える。なお、跳ね上げ作動制御部12は、相対速度算出部11が算出した当該相対速度に基づいてフード跳ね上げ部1a、1bの作動或いは不作動を制御する。
【0014】
時間差算出部10は、第1の衝突検知センサ5からの衝突検知信号を受信してから、第2の衝突検知センサ6からの衝突検知信号を受信するまでの時間差を測定する。
【0015】
相対速度算出部11は、第1の衝突検知センサ5と第2の衝突検知センサ6間の距離Lを時間差算出部10が測定する時間差で割ることで相対速度を算出する。
【0016】
図4(a)に示すように、車両3と対象物8との衝突において、先ず、対象物8とバンパーとが衝突するため、第1の衝突検知センサ5が当該衝突を検出する。具体的には、第1の衝突検知センサ5が、最初に、車両3と対象物8との衝突により車両前端部のバンパーに発生する前後方向の衝撃を検出する。
【0017】
第1の衝突検知センサ5が当該衝突を検出してから所定時間が経過した後、図4(b)に示すように、対象物8とフードとが衝突するため、第2の衝突検知センサ6が当該衝突を検出する。具体的には、第2の衝突検知センサ6が、車両3と対象物8との衝突によりフード前端部に発生する前後方向の衝撃を検出する。
【0018】
このように、第1の衝突検知センサ5が当該衝突を検出してから第2の衝突検知センサ6が当該衝突を検出するまでには、第1の衝突検知センサ5と第2の衝突検知センサ6間の距離Lに起因した時間差が生じる。したがって、相対速度算出部11は、距離Lを時間差で割ることにより、車両3と対象物8との相対速度を算出することが出来る。
【0019】
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態に係わる車両用フード跳ね上げ装置の動作手順を説明する。
【0020】
(イ)先ず、S01段階において、車両3と対象物8との衝突において、先ず対象物8とバンパーとが衝突するため、第1の衝突検知センサ5が当該衝突を検出する。
【0021】
(ロ)第1の衝突検知センサ5が当該衝突を検出してから所定時間が経過した後、S02段階において、対象物8とフードとが衝突して、第2の衝突検知センサ6が当該衝突を検出する。
【0022】
(ハ)S03段階において、時間差算出部10は、第1の衝突検知センサ5からの衝突検知信号を受信してから、第2の衝突検知センサ6からの衝突検知信号を受信するまでの時間差を検出する。
【0023】
(ニ)S04段階において、相対速度算出部11は、(1)式に従って、第1の衝突検知センサ5と第2の衝突検知センサ6間の距離Lを時間差算出部10が測定する時間差で割ることで相対速度を算出する。

(相対速度)=(距離L)÷(時間差) ・・・(1)
【0024】
(ホ)S05段階において、跳ね上げ作動制御部12は、対象物8と車両3との相対速度がフード跳ね上げ部1a、1bを作動させる必要がある速度範囲(所定範囲)内であるか否かを判断する。当該速度範囲内である場合(S05段階においてYES)S06段階に進み、跳ね上げ作動制御部12は、フード跳ね上げ部1a、1bを作動させる。一方、当該速度範囲内から外れる場合(S05段階においてNO)S07段階に進み、跳ね上げ作動制御部12は、フード跳ね上げ部1a、1bを作動させない。
【0025】
なお、(1)式から判るように、図7に示すように、第1の衝突検知センサ5が衝突を検出してから、第2の衝突検知センサ6が衝突を検出するまでの時間差と、車両3と対象物8との相対速度とは、反比例の関係を有する。
【0026】
また、S05段階において、フード跳ね上げ部1a、1bの作動に対して対象物を保護する効果が得られる相対速度の範囲(所定範囲)を予め定めておくことが望ましい。実際の衝突の際に求めた相対速度が、フード跳ね上げ部1a、1bによる効果が得られる相対速度の範囲内であるときにのみ、跳ね上げ作動制御部12は、フード跳ね上げ部1a、1bを作動させる。フード跳ね上げ部1a、1bによる効果が得られる相対速度の範囲としては、例えば、約30km/h〜50km/hの範囲が望ましい。
【0027】
図6(a)は、図5に示したフローチャートに従った制御に対応するタイムチャートを示すグラフであり、図6(b)は比較例に係わるタイムチャートを示すグラフである。図6(a)に示すように、対象物8へ車両3が衝突すると同時に、先ず第1の衝突検知センサ5が当該衝突を検知する。その後、所定時間が経過してから第2の衝突検知センサ6が当該衝突を検知する。そして、更に時間が経過した後、跳ね上げ作動制御部12は、対象物8と車両3との相対速度がフード跳ね上げ部1a、1bを作動させる必要がある速度範囲内である場合に、フード跳ね上げ部1a、1bを作動させる判断を行う。
【0028】
一方、図6(b)に示すように、比較例では、対象物8へ車両3が衝突すると同時に、メインセンサが当該衝突を検知する。その後、車速(車輪速)が所定の基準値以上であるか否かを判断する。ここでは、車輪がスリップしているため、車輪速は所定の基準値に満たないと判断されている。そして、車輪がスリップしていると判断され、これに応じてフード跳ね上げ部を作動させる判断を行う。
【0029】
本発明の実施の形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0030】
跳ね上げ作動制御部12が対象物8と車両3との相対速度に基づいてフード跳ね上げ部1a、1bの作動或いは不作動を制御することにより、車輪のスリップや対象物の移動速度(歩速など)に関係なく、的確なフード作動を行うことが出来る。即ち、本来作動すべき場合(相対速度が所定範囲内である場合)にだけ正確にフードを跳ね上げることができ、且つ対象物を十分に保護することが出来る<請求項1の作用効果>。
【0031】
時間差算出部10が第1の衝突検知センサ5が衝突を検出してから第2の衝突検知センサ6が衝突を検出するまでの時間差を算出し、相対速度算出部11が当該時間差及び第1の衝突検知センサ5と第2の衝突検知センサ6間の距離Lに基づいて車両3と対象物8との相対速度を算出し、跳ね上げ作動制御部12が当該相対速度に基づいてフード跳ね上げ部1a、1bの作動或いは不作動を制御する。このことにより、車輪のスリップや対象物の移動速度に関係なく、的確なフード作動を行うことが出来る。即ち、本来作動すべき場合にだけ正確にフードを跳ね上げることができ、且つ対象物を十分に保護することが出来る<請求項2の作用効果>。
【0032】
第1の衝突検知センサ5が車両3の前面に配置されたバンパー7に設けられていることにより、車両3と対象物8との衝突を迅速に検知することが出来る。したがって、フード跳ね上げ部1a、1bの作動及び不作動の判断を迅速に行うことが出来る<請求項3の作用効果>。
【0033】
第1の衝突検知センサ5が車両3の前面に配置されたバンパー7に設けられ、且つ第2の衝突検知センサ6がフード2の先端部に設けられていることにより、第1の衝突検知センサ5から第2の衝突検知センサ6までの距離Lを十分に確保して、車両3と対象物8間の相対速度を正確に算出することが出来る<請求項4の作用効果>。
【0034】
相対速度算出部11が第1の衝突検知センサ5と第2の衝突検知センサ6間の距離Lを第1の衝突検知センサ5が衝突を検出してから第2の衝突検知センサ6が衝突を検出するまでの時間差で割ることで車両3と対象物8との相対速度を算出することにより、車両3と対象物8間の相対速度を正確に算出することが出来る<請求項5の作用効果>。
【0035】
車両3が衝突する対象物8と車両3との相対速度が所定範囲内であるか否かを判断し、当該相対速度が所定範囲内である場合に限り、車両3のフード2を跳ね上げることにより、車輪のスリップや対象物8の移動速度に関係なく、的確なフード作動を行うことが出来る。即ち、本来作動すべき場合(相対速度が所定範囲内である場合)にだけ正確にフードを跳ね上げることができ、且つ対象物を十分に保護することが出来る<請求項6の作用効果>。
【0036】
図6(b)の点線部13に相当する時間は、車両3の速度が、車輪がスリップしている時間やスリップしたことをスリップ検知手段が推定している時間であるため、真の車両3の速度が判らない状態である。この状態において、フード跳ね上げ部の作動を決定することは、不要なフード跳ね上げ部の作動を行ってしまうことになり得る。図6(a)の制御方式では、車両3と対象物8との相対速度からフード跳ね上げ部1a、1bの作動及び不作動の判断するため、車両3の速度を推定してフード跳ね上げ部1a、1bの作動及び不作動の判断する必要がなくなり、正確にフード跳ね上げ効果を得ることが出来る。
【0037】
従来では、車輪のスリップ検出手段を用いてスリップ時の車速を所定のアルゴリズム等を用いて検出している構成であった。車輪のスリップには多種多様な条件があり、想定されたスリップの条件以外の時では正確に車速を求めることが出来ず、正確なフード跳ね上げ部の作動が困難であった。しかし、本発明の実施の形態では、車両3と対象物8との相対速度からフード跳ね上げ部1a、1bの作動及び不作動の判断するため、車輪のスリップの有無に係わらず、正確なフード跳ね上げ部1a、1bの作動が可能となる。
【0038】
従来では、車両3の速度は考慮するが、対象物8の移動速度は考慮していないため、衝突の際に対象物8の移動速度分の衝撃を加算/減算することが出来ず、正確なフード跳ね上げ部の作動が困難であった。しかし、本発明の実施の形態では、車両3と対象物8との相対速度からフード跳ね上げ部1a、1bの作動及び不作動の判断するため、対象物8の移動速度に係わらず、正確なフード跳ね上げ部1a、1bの作動が可能となる。
【0039】
上記のように、本発明は、1つの実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。即ち、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【0040】
各請求項の構成要件と実施の形態の構成との対応関係は、以下のとおりである。
【0041】
フード跳ね上げ部は、図1のフード跳ね上げ部1a、1bに対応している。第1のセンサは、図1の第1の衝突検知センサ5に対応している。第2のセンサは、図1の第2の衝突検知センサ6に対応している。時間差算出部は、図3の時間差算出部10に対応している。相対速度算出部は、図3の相対速度算出部11に対応している。跳ね上げ作動制御部は、図3の跳ね上げ作動制御部12に対応している。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態に係わる車両用フード跳ね上げ装置を搭載した車両を示す斜視図である。
【図2】図1に示した車両の前半分の進行方向に沿った断面図である。
【図3】図1に示したコントロールユニットの詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】図4(a)は車両と対象物との衝突において、第1の衝突検知センサが当該衝突を検出する時の状態を示す模式図であり、図4(b)は第2の衝突検知センサが当該衝突を検出する時の状態を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる車両用フード跳ね上げ装置を用いた車両用フード跳ね上げ方法を示すフローチャートである。
【図6】図6(a)は図5に示したフローチャートに従った処理のタイムチャートを示すグラフであり、図6(b)は比較例に係わるタイムチャートを示すグラフである。
【図7】第1の衝突検知センサからの衝突検知信号を受信してから、第2の衝突検知センサからの衝突検知信号を受信するまでの時間差と、第1の衝突検知センサと第2の衝突検知センサ間の距離Lとの反比例関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0043】
1a、1b…フード跳ね上げ部
2…フード
3…車両
4…コントロールユニット
5…第1の衝突検知センサ
6…第2の衝突検知センサ
7…バンパー
8…対象物
10…時間差算出部
11…相対速度算出部
12…作動制御部
13…点線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフードを跳ね上げるフード跳ね上げ部と、
前記車両が衝突する対象物と前記車両との相対速度が所定範囲内である場合に限り前記フード跳ね上げ部を作動させる跳ね上げ作動制御部
とを備えることを特徴とする車両用フード跳ね上げ装置。
【請求項2】
前記車両の前端部に配置された、前記車両と対象物との衝突を検出する第1のセンサと、
前記第1のセンサよりも後方に配置された、前記車両と前記対象物との衝突を検出する第2のセンサと、
前記第1のセンサが前記衝突を検出してから前記第2のセンサが前記衝突を検出するまでの時間差を算出する時間差算出部と、
前記時間差及び前記第1のセンサと前記第2のセンサ間の距離に基づいて、前記車両と前記対象物との相対速度を算出する相対速度算出部とを更に備え、
前記跳ね上げ作動制御部は、前記相対速度算出部が算出した前記相対速度に基づいて前記フード跳ね上げ部の作動或いは不作動を制御することを特徴とする請求項1記載の車両用フード跳ね上げ装置。
【請求項3】
前記第1のセンサは、前記車両の前面に配置されたバンパーの前端部に設けられていることを特徴とする請求項2記載の車両用フード跳ね上げ装置。
【請求項4】
前記第2のセンサは、前記フードの先端部に設けられていることを特徴とする請求項3記載の車両用フード跳ね上げ装置。
【請求項5】
前記相対速度算出部は、前記第1のセンサと前記第2のセンサ間の距離を前記時間差で割ることで相対速度を算出することを特徴とする請求項2乃至4何れか1項記載の車両用フード跳ね上げ装置。
【請求項6】
車両が衝突する対象物と前記車両との相対速度が所定範囲内であるか否かを判断するステップと、
前記相対速度が前記所定範囲内である場合に限り、前記車両のフードを跳ね上げるステップ
とを備えることを特徴とする車両用フード跳ね上げ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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