説明

車両用リッド部構造

【課題】主に、補強鉄板の有無に拘らずリッドインナ部材とリッドアウタ部材とを完全に共用し得るようにする。
【解決手段】リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させない仕様とする場合に、ボス4の先端11と、ネジ孔3の内面側部分12とが当接された状態で、両者が締結固定され得るように構成し、且つ、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させる仕様とする場合に、補強鉄板7に形成された嵌合孔部13に、ボス4が挿入配置され、リッドアウタ部材2の内面側に形成されたアウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、リッドインナ部材1の内面側に形成されたインナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間で、補強鉄板7の両面を挟着保持し得るよう構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用リッド部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。このインストルメントパネルの助手席側の部分には、通常、グローブボックスなどの物入装置が設けられている。このグローブボックスは、例えば、箱状のグローブボックス本体と、このグローブボックス本体の乗員側に設けられた開口部に対して、開閉可能に取付けられたリッド部(蓋体)とを備えている。
【0003】
このようなリッド部は、例えば、図4、図5に示すように、裏面意匠を構成するリッドインナ部材1と、表面意匠を構成するリッドアウタ部材2とを有している。そして、リッドインナ部材1にリッドアウタ部材2を当接配置し、リッドインナ部材1に形成されたネジ孔3を通して、リッドアウタ部材2の内面側から突設された、上記ネジ孔3と対応するボス4に図示しないネジを螺着することにより、リッドアウタ部材2とリッドインナ部材1とを締結固定して一体化するように構成されている。
【0004】
なお、ボス4の外周には、ボス4と同じ高さの補強リブ5が一体に形成されている。
【0005】
そして、グローブボックスの場合、助手席の前方に配置されているため、緊急時に、乗員の膝を受けると共に、変形することにより膝入力荷重を吸収可能な膝受鉄板などの補強鉄板を、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に介在させるようにしたものが存在している(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
例えば、図4、図5の場合には、補強鉄板7は、ネジ孔3の内面側部分とボス4の先端との間に挟着された状態で設置されている。補強鉄板7には、リッドアウタ部材2およびリッドインナ部材1と共締め可能なように、上記したネジ孔3およびボス4と対応する位置に、ネジ孔3およびボス4の内径と同じかそれよりも若干大きく、且つ、ボス4の外径よりも小さいネジ挿通孔8が形成されている。
【特許文献1】特開2006−264590
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記車両用リッド部構造では、以下のような問題があった。
【0008】
即ち、上記補強鉄板7は、仕様の違いなどによって、設置される場合と、設置されない場合とが存在している。そして、設置されない場合には、補強鉄板7の厚み分だけ、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との面直方向の合わせ位置がズレてしまうことになる。よって、補強鉄板7の有無に拘らずリッドインナ部材1とリッドアウタ部材2とを完全に共用させるようにすることができていなかった。
【0009】
なお、上記した以外にも、本発明に至る過程で新たな問題やその他の問題などが発生することも考えられるが、そのようなものについては、本発明の実施例の中で説明することによって、この欄での記載に代えることができるものとする。但し、必要な場合には、この欄に流用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、裏面意匠を構成するリッドインナ部材と、表面意匠を構成するリッドアウタ部材とを有し、リッドインナ部材にリッドアウタ部材を当接配置し、リッドインナ部材に形成されたネジ孔を通して、リッドアウタ部材の内面側から突設された、前記ネジ孔と対応するボスにネジを螺着することにより、リッドアウタ部材とリッドインナ部材とを締結固定して一体化するように構成された車両用リッド部構造において、リッドインナ部材とリッドアウタ部材との間に、補強鉄板を介在させない仕様とする場合に、前記ボスの先端と、ネジ孔の内面側部分とが直接当接された状態で、両者が締結固定され得るように構成し、且つ、リッドインナ部材とリッドアウタ部材との間に、補強鉄板を介在させる仕様とする場合に、補強鉄板に形成された嵌合孔部に、前記ボスが挿入配置され、リッドアウタ部材の内面側に形成されたアウタ部材側鉄板挟着部の先端と、前記リッドインナ部材の内面側に形成されたインナ部材側鉄板挟着部の先端との間で、補強鉄板の両面を挟着保持し得るよう構成されたことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載された発明は、上記において、前記アウタ部材側鉄板挟着部の先端と、前記インナ部材側鉄板挟着部の先端との間の間隔が、補強鉄板の板厚よりも僅かに小さくなるように構成されたことを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載された発明は、上記において、前記アウタ部材側鉄板挟着部と、前記インナ部材側鉄板挟着部とが、前記ボスの周囲を、互い違いの状態で取囲むように交互に配設されたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、上記構成により、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、アウタ部材側鉄板挟着部の先端と、インナ部材側鉄板挟着部の先端とによって補強鉄板の両面を挟着保持させることにより、補強鉄板の有無に拘らずリッドインナ部材とリッドアウタ部材とを完全に共用し得るようにすることが可能となる。
【0014】
請求項2の発明によれば、上記構成により、部品寸法にバラ付きが生じた場合でも、確実に補強鉄板を挟着保持することができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、上記構成により、アウタ部材側鉄板挟着部の先端と、インナ部材側鉄板挟着部の先端との間の間隔が補強鉄板の板厚よりも小さくても、支障なく補強鉄板を挟着保持することができると共に、より強力に補強鉄板を挟着保持することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
補強鉄板の有無に拘らずリッドインナ部材とリッドアウタ部材とを完全に共用し得るようにする。
【0017】
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
【0018】
なお、以下の実施例は、上記した背景技術や発明が解決しようとする課題などと密接な関係があるので、必要が生じた場合には、互いに、記載を流用したり、必要な修正を伴って流用したりすることができるものとする。
【実施例】
【0019】
図1〜図3は、この発明の実施例を示すものである。
【0020】
なお、全体的な構成については、図4を用いて説明したものと基本的にほぼ同様なので、必要に応じてこの図面を参照すると共に、これに対する記載を以てこの実施例の説明とすることができる。この際、同一ないし均等な部分については、同一の符号を付すようにしている。但し、構成の異なる部分については、図1〜図3に拠るものとする。
【0021】
「構成」まず、構成について説明する。
【0022】
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設けられている。このインストルメントパネルの助手席側の部分には、通常、グローブボックスなどの物入装置が設けられている。このグローブボックスは、例えば、箱状のグローブボックス本体と、このグローブボックス本体の乗員側に設けられた開口部に対して、開閉可能に取付けられたリッド部(蓋体)とを備えている。
【0023】
このようなリッド部は、例えば、図4、図1に示すように、その裏面意匠を構成するリッドインナ部材1と、表面意匠を構成するリッドアウタ部材2とを有している。そして、リッドインナ部材1(の内面側)にリッドアウタ部材2を当接配置し(組合せ)、リッドインナ部材1に形成されたネジ孔3を通して、リッドアウタ部材2の内面側から突設された、上記ネジ孔3と対応するボス4に図示しないネジを螺着することにより、リッドアウタ部材2とリッドインナ部材1とを締結固定して一体化するように構成されている。
【0024】
なお、以上の構成は、上記した従来例のものとほぼ同様である。
【0025】
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにする(以下、図1〜図3、主に図1を参照のこと)。
【0026】
即ち、助手席の前方に配置されているグローブボックスなどの物入装置に対し、緊急時に、乗員の膝を受けると共に、変形することにより膝入力荷重を吸収可能な膝受鉄板などの補強鉄板7を、選択的に設けられるようにする。この補強鉄板7は、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に介在されることとなる。
【0027】
そして、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、膝受鉄板などの補強鉄板7を介在させない仕様とする場合と、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させる仕様とする場合とで、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2とを完全に共用し得るように構成する。
【0028】
そのためのより具体的な構成は、以下の通りである。
【0029】
(1)リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させない仕様とする場合に、ボス4の先端11と、ネジ孔3の内面側部分12(周縁部内面)とが直接当接された状態で、両者が締結固定され得るように構成する。
【0030】
一方、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させる仕様とする場合に、補強鉄板7に形成された嵌合孔部13に、ボス4が挿入配置されるようにする。そして、リッドアウタ部材2の内面側にアウタ部材側鉄板挟着部14を形成し、リッドインナ部材1の内面側にインナ部材側鉄板挟着部16を形成して、リッドアウタ部材2の内面側に形成されたアウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、リッドインナ部材1の内面側に形成されたインナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間で、補強鉄板7の両面を挟着保持し得るように構成する。
【0031】
(2)上記において、図2に示すように、アウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、インナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間の間隔21が、補強鉄板7の板厚22よりも僅かに小さくなるように構成される(間隔21<板厚22)。
【0032】
(3)上記において、図3に示すように(図2も併せて参照のこと)、アウタ部材側鉄板挟着部14と、インナ部材側鉄板挟着部16とが、ボス4の周囲を、互い違いの状態で取囲むように交互に(上下に)配設される。即ち、補強鉄板7の両面のズレた位置を、挟持し得るようにする。なお、(1)(2)の段階では、補強鉄板7の両面の同じ位置を、挟持することも含んでいる。
【0033】
(4)補足説明
嵌合孔部13は、補強鉄板7の、ネジ孔3およびボス4と対応する位置に形成されている。嵌合孔部13は、ボス4を挿通し得るように、ボス4の外径と同じかそれよりも若干径の大きなものとされている。
【0034】
アウタ部材側鉄板挟着部14は、ボス4の外周に、ボス4と一体に形成されている。即ち、機能、構造を集約してコストを下げるなどの目的により、ボス4のために設けられる補強リブをそのままアウタ部材側鉄板挟着部14として利用するようにしている。そのために、アウタ部材側鉄板挟着部14は、補強鉄板7のほぼ板厚22程度、ボス4よりも低くなるように形成されている。なお、アウタ部材側鉄板挟着部14を、ボス4のための補強リブとは別に設けることも可能である。その場合、ボス4のための補強リブは、アウタ部材側鉄板挟着部14よりも低くする。また、アウタ部材側鉄板挟着部14は、ボス4から切離して形成する。
【0035】
この場合、アウタ部材側鉄板挟着部14は、ボス4の周方向に90度の位相を有して4箇所設けられている。アウタ部材側鉄板挟着部14は、底辺部が、リッドアウタ部材2の内面と接するように一体化され、ボス4側の一側辺部がボス4の外周面と軸線方向に接するように一体化されている。アウタ部材側鉄板挟着部14の、ボス4とは反対側の他側辺部は、底辺部側へ向けて拡がる傾斜形状を有している。なお、アウタ部材側鉄板挟着部14の個数や形状については、上記が最適であるものの、これに限るものできない。
【0036】
インナ部材側鉄板挟着部16は、リッドインナ部材1の内面から一体に突設された短い突起状リブなどとされている。
【0037】
この場合、インナ部材側鉄板挟着部16は、ボス4の周方向に90度の位相を有して4箇所設けられていると共に、アウタ部材側鉄板挟着部14に対して周方向に45度位相をズラせて(上下)互い違いに設けられている。インナ部材側鉄板挟着部16は、補強鉄板7側を上底部とし、リッドインナ部材1の内面側を下底部とする、側面視でほぼ台形状を呈している。なお、インナ部材側鉄板挟着部16の個数や形状については、上記が最適であるものの、これに限るものできない。
【0038】
なお、上記構成は、グローブボックスなどの物入装置のリッド部に用いるのが最適であるが、リッド部の内部に補強鉄板7を入れる可能性の有る車両用物入装置全般に対して適用し得ることは勿論である。
【0039】
「作用」次に、この実施例の作用について説明する。
【0040】
裏面意匠を構成するリッドインナ部材1の内面側に、表面意匠を構成するリッドアウタ部材2を当接配置し、リッドインナ部材1に形成されたネジ孔3を通して、リッドアウタ部材2の内面側から突設された、上記ネジ孔3と対応するボス4に図示しないネジを螺着することにより、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2とを締結固定して一体化する。
【0041】
そして、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させない仕様とする場合には、ボス4の先端11と、ネジ孔3の内面側部分12とが当接された状態で、両者が締結固定され得るようにする。
【0042】
なお、この場合には、アウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、インナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間には、挟着物が介在されない状態となる。
【0043】
また、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させる仕様とする場合には、補強鉄板7に形成された嵌合孔部13に、ボス4を挿入配置し、リッドアウタ部材2の内面側に形成されたアウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、リッドインナ部材1の内面側に形成されたインナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間で、補強鉄板7の両面を挟着保持させるようにする。
【0044】
なお、この場合には、ボス4の先端11と、ネジ孔3の内面側部分12とが直接当接された状態となる。
【0045】
この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
【0046】
(1)図1に示すように、裏面意匠を構成するリッドインナ部材1と、表面意匠を構成するリッドアウタ部材2とを有し、リッドインナ部材1の内面側にリッドアウタ部材2を当接配置し、リッドインナ部材1に形成されたネジ孔3を通して、リッドアウタ部材2の内面側から突設された、ネジ孔3と対応するボス4にネジを螺着することにより、リッドアウタ部材2とリッドインナ部材1とを締結固定して一体化するように構成されたリッド部構造において、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させない仕様とする場合に、ボス4の先端11と、ネジ孔3の内面側部分12とが当接された状態で、両者が締結固定され得るように構成し、且つ、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との間に、補強鉄板7を介在させる仕様とする場合に、補強鉄板7に形成された嵌合孔部13に、ボス4が挿入配置され、リッドアウタ部材2の内面側に形成されたアウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、リッドインナ部材1の内面側に形成されたインナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間で、補強鉄板7の両面を挟着保持し得るよう構成されたことにより、以下のような作用効果を得ことができる
即ち、アウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、インナ部材側鉄板挟着部16の先端17とによって補強鉄板7の両面を挟着保持することにより、補強鉄板7の有無に拘らず、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2との面直方向の合わせ位置のズレがなくなるので、リッドインナ部材1とリッドアウタ部材2とを完全に共用し得るようにすることが可能となる。
【0047】
(2)上記において、図2に示すように、アウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、インナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間の間隔21が、補強鉄板7の板厚22よりも僅かに小さくなるように構成されたことにより、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、上記間隔21を板厚22よりも僅かに小さくしたことにより、部品寸法にバラ付きが生じた場合でも、確実に補強鉄板7を挟着保持することができる。
【0048】
(3)上記において、図3に示すように、アウタ部材側鉄板挟着部14と、インナ部材側鉄板挟着部16とが、ボス4の周囲を、互い違いの状態で取囲むように交互に配設されたことにより、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、ボス4の周囲に交互に配設したアウタ部材側鉄板挟着部14とインナ部材側鉄板挟着部16とにより、補強鉄板7を若干撓ませた(極く軽く波打たせた)状態で挟着保持することができるので、アウタ部材側鉄板挟着部14の先端15と、インナ部材側鉄板挟着部16の先端17との間の間隔21が補強鉄板7の板厚22よりも小さくても、支障なく補強鉄板7を挟着保持することができると共に、より強力に補強鉄板7を挟着保持することが可能となる。
【0049】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施例にかかる部分拡大断面図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】図1のボス部分の平面図である。
【図4】従来例および本発明の実施例の基本構成を示す分解斜視図である。
【図5】従来例の場合における図4の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 リッドインナ部材
2 リッドアウタ部材
3 ネジ孔
4 ボス
7 補強鉄板
11 先端
12 内面側部分
13 嵌合孔部
14 アウタ部材側鉄板挟着部
15 先端
16 インナ部材側鉄板挟着部
17 先端
21 間隔
22 板厚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面意匠を構成するリッドインナ部材と、表面意匠を構成するリッドアウタ部材とを有し、リッドインナ部材にリッドアウタ部材を当接配置し、リッドインナ部材に形成されたネジ孔を通して、リッドアウタ部材の内面側から突設された、前記ネジ孔と対応するボスにネジを螺着することにより、リッドアウタ部材とリッドインナ部材とを締結固定して一体化するように構成された車両用リッド部構造において、
リッドインナ部材とリッドアウタ部材との間に、補強鉄板を介在させない仕様とする場合に、前記ボスの先端と、ネジ孔の内面側部分とが直接当接された状態で、両者が締結固定され得るように構成し、
且つ、リッドインナ部材とリッドアウタ部材との間に、補強鉄板を介在させる仕様とする場合に、補強鉄板に形成された嵌合孔部に、前記ボスが挿入配置され、リッドアウタ部材の内面側に形成されたアウタ部材側鉄板挟着部の先端と、前記リッドインナ部材の内面側に形成されたインナ部材側鉄板挟着部の先端との間で、補強鉄板の両面を挟着保持し得るよう構成されたことを特徴とする車両用リッド部構造。
【請求項2】
前記アウタ部材側鉄板挟着部の先端と、前記インナ部材側鉄板挟着部の先端との間の間隔が、補強鉄板の板厚よりも僅かに小さくなるように構成されたことを特徴とする請求項1記載の車両用リッド部構造。
【請求項3】
前記アウタ部材側鉄板挟着部と、前記インナ部材側鉄板挟着部とが、前記ボスの周囲を、互い違いの状態で取囲むように交互に配設されたことを特徴とする請求項1または2記載の車両用リッド部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−255787(P2009−255787A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−108454(P2008−108454)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】