説明

車両用ルームライト

【課題】簡易な構成で且つコストが掛からず、高出力LED発光素子から発生する発熱を効率的に且つ容易に放散させ、当該高出力LED発光素子内に当該熱が蓄積されないような構造を有する、従来から既存の車両用ルームライトとの互換性を有する車両用ルームライトを提供する。
【解決手段】基板2上に搭載された高出力LED発光素子3と当該LED発光素子3を露出する開口部5が穿孔されたグラファイトを主要成分とする放熱板4を当該基板2上に搭載された当該LED発光素子3の周縁部を囲繞するようにして当該基板上に配置した事を特徴とする車両用ルームライト10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ルームライトに関するものであり、特には、詳しくは、高出力LED発光素子を使用した車両用ルームライトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体発光素子(LED)を照明用の光源として使用することが一般的におこなわれてきており、特に近年では、1ワット以上の出力を出せる高出力LED発光素子も実用化の段階に進みつつある。
【0003】
然しながら、半導体発光素子(LED)は、従来の光源としての白熱電球に比べて明るさが格段に優れており、各種の照明用光源としては、応用分野が広いものと考えられて来た。
【0004】
然しながら、当該半導体発光素子(LED)は、発光する際に多くの熱エネルギーを放出することから、当該LEDの使用に際しては、発生した熱を如何に放散させるかが大きな問題となってきており、放置しておけば、当該熱により当該半導体発光素子(LED)は破壊してしまうので、従来では、適切な発熱処理手段がない事から、当該半導体発光素子(LED)は、低出力の半導体発光素子(LED)、例えば0.1W以下のものしか使用できず、或は高出力LED発光素子であっても、実際には0.1W以下の出力しか出せない様な状況下で使用されているに過ぎなかった。
【0005】
特に車両用のルームライトに関しては、当該車両用ルームライトの配置位置が予め特定されており、且つ車両用のルームライトに関しては、当該車両の室内の構造や使用材料等の規定から熱を放散させるシステムを構築する事が実質的には不可能である事から、出来るだけ発熱量が少ない様な低出力の半導体発光素子(LED)しか使用されていないのが現状である。
【0006】
更に、車両業界の一般的な動きとして、当該車両用ルームライトの様な部材は、生産コストが安く、補修する場合でも手間が係る割には十分な補修費を回収する事も出来ない状態にあるので、出来るだけ、故障を少なくし、寿命を長く持たせる必要からも、当該半導体発光素子(LED)の照度を上げずに低出力の状態で長時間使用する事が常識とされてきている。
【0007】
従って、係る車両用ルームライトによる車両内部は、何れも暗く、文字を判読したり、地図を確認したりするには極めて不便であった。
係る背景は、従来の白熱電球を使用した車両用ルームライトでも同様の事情が存在しており、当該車両用ルームライトにより照らされる車両内部は、低発熱温度状態を維持する為に、当該ルームライトの色は、赤味がかかった色に特定されていたのが実情である。
【0008】
近年、出力が1Wを越える高出力LED発光素子が実用化されつつあり、当該高出力LED発光素子の明るさは、当該白熱電球の照度に比べて格段に明るく、当該高出力LED発光素子を車両用ルームライトとして使用すれば、車両内部の明るさも著しく改善される事はあきらかであるが、上記した通り、当該高出力LED発光素子から発生される熱の放熱、放散の問題を如何に効率良く、低コストで、故障の少ない方法で、解決するが課題として存在していた。
【0009】
一方、従来の白熱電球を使用した車両用ルームライトの当該白熱電球を半導体発光素子(LED)に置換する車両用ルームライトの構造が、例えば、特開2007−191037号公報(特許文献1)、実用新案登録第3133366号公報(特許文献2)、及び実用新案登録第3129847号公報(特許文献3)等に開示されてはいるが、係る公知例に於いては、如何に従来の白熱電球を使用した車両用ルームライトから、半導体発光素子(LED)を光源として使用する車両用ルームライトを得るかの構造面の技術的提案が示されているが、当該半導体発光素子(LED)の発生する熱を制御する技術に関しては、全く開示がない。
【0010】
即ち、当該公知例は、何れも白熱電球を使用した既存の車両用ルームライトに於いて、当該白熱電球の装着口金に着脱可能な一対の給電部をそのまま使用すると共に、当該給電部の間に半導体発光素子(LED)を取り付けたものであり、更には、半導体発光素子(LED)による明るさを確保する為に、出力の小さい半導体発光素子(LED)を複数個纏めて光源としたものである。
【0011】
従って、係る車両用ルームライトでは、当該光源である当該半導体発光素子(LED)の配置部分の構造が大きくなり、使用用途が限定されると同時に、コストも増大するという問題が存在している。
【0012】
【特許文献1】特開2007−191037号公報
【特許文献2】実用新案登録第3133366号公報
【特許文献3】実用新案登録第3129847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易な構成で且つコストが掛からず、高出力LED発光素子から発生する発熱を効率的に且つ容易に放散させ、当該高出力LED発光素子内に当該発生された熱が蓄積されないような構造を有すると共に、従来からある既存の車両用ルームライトとの互換性を有する車両用ルームライトを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記した目的を達成するために、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。
即ち、本発明の第1の態様は、基板上に搭載された高出力LED発光素子と当該LED発光素子を露出する開口部が穿孔されたグラファイトを主要成分とする放熱板とからなり、当該放熱板を当該基板上に搭載された当該LED発光素子の周縁部を囲繞するようにして当該基板上に接合配置した事を特徴とする車両用ルームライトであり、又、本発明の第2の態様は、上記構成を有する当該車両用ルームライトに於いて、当該高出力LED発光素子の給電部は、既存の車両用ルームライトの白熱電球と同一構造、同一寸法の管状若しくは球状の透明体部分を除く既存の白熱電球用の装着口金に差込可能な正負電極対応の口金部を有しており且つ当該口金部間に、電流制限抵抗が設けられている事を特徴とする車両用ルームライトである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡単な構成でありながら、効率良く、容易に当該高出力LED発光素子から発生する発熱を放散でき、当該高出力LED発光素子自身の温度の上昇が抑制されるので、1W以上、好ましくは2W以上の高度の出力を有する高出力LED発光素子をその発光能力の限界となる環境下でも使用する事が可能となり、高輝度、高照度の照明が容易に得られる。
【0016】
更に、本発明によれば、当該車両用ルームライトは、白熱電球を使用する既存の車両用ルームライトとの互換性があるので、従来車両に取り付けられている車両用ルームライトを簡単に高出力LED発光素子を使用した車両用ルームライトに変更する事が出来る。
【0017】
又、本発明に於いては、放熱板にフレキシブルなグラファイトからなる板状体を使用するので、湾曲面、球面等の非平面状壁面、床面、天井面部分等にも容易に取り付けられる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
即ち、本発明に於ける第1の態様に関連する当該車両用ルームライト10の1具体例の構成が図1に示されており、図中、基板2上に搭載された高出力LED発光素子3と当該LED発光素子3を露出する開口部5が穿孔されたグラファイトを主要成分とする放熱板4とからなり、当該放熱板4を当該基板2上に搭載された当該LED発光素子3の周縁部を囲繞するようにして当該基板2上に配置した事を特徴とする車両用ルームライト10が示されている。
【0019】
当該基板2には、当該高出力LED発光素子3を駆動するための電極部6及び適宜の配線部7からなる配線手段8が搭載されている事が好ましい。
又、本発明に於いては、当該基板2の電極部に後述する給電部11の接続配線部9が接続されている事が好ましい具体例である。
【0020】
本発明に於いて使用される当該高出力LED発光素子3は特に限定されるものではないが、例えば、出力が0.5ワット(W)以上の半導体発光素子(LED)である事が望ましく、好ましくは、当該出力が1ワット(W)以上、更に好ましくは、当該出力が2ワット(W)以上の半導体発光素子(LED)を使用する事が出来る。
【0021】
本発明に係る当該高出力LED発光素子3は、例えば、縦及び横寸法が3mm〜7mmの平面を有する素子基板12を有し、かつその厚みが0.8〜1.5mm程度の四角或は矩形状を有する高出力LED発光素子が使用可能であり、具体的には、日亜化学社製の表面実装型発光ダイオードSMDタイプのものでNJSWシリーズ或はNFSWシリーズのものが使用可能である。
【0022】
当該高出力LED発光素子3は、図3(A)に示す様に、例えばセラミックからなる素子基板部12の一方の表側にLEDからなる発光部13が設けられており、その裏面には、図3(B)に示す様に、相対的に幅の広い導電性金属、例えば金からなる一対の電極部14、14’が平行に配置されている。
【0023】
本発明に於ける当該電極部14、14’の幅は、それぞれが、例えば、当該素子基板12の幅の10乃至40%である事が望ましい。
本発明に於いては、当該高出力LED発光素子3は、図1(C)に示す様に、適宜のプリント印刷基板2上の任意の位置に配置搭載されるものであり、当該プリント印刷基板2の裏面には、前記した通り電極部6及び当該高出力LED発光素子2の電極部14とを接続する為の配線部7が設けられている。
【0024】
当該プリント印刷基板2の表裏面間は、例えば公知の手段によるスルーホールが設けられており、当該高出力LED発光素子3の電極部14と当該配線部7とを接続する為の適宜の導電部32が設けられている。
【0025】
一方、本発明に於いて使用される当該放熱板4は、図1(B)に示す様に、当該LED発光素子3を露出する開口部5が穿孔された平板状の板状体で構成されており、当該放熱板4の素材は、グラファイトを主要成分とするシート状材料であることが必要である。
【0026】
即ち、本発明に於いては当該高出力LED発光素子3から発生される高度の量の熱エネルギーを効率よく拡散させて当該高出力LED発光素子3を熱による破壊から保護する必要がある。
従って、本願発明者は、鋭意検討した結果、天然黒鉛を原料として、これをシート化した材料は、熱伝導性に優れ、特に当該シートの厚み方向への熱伝導率よりも平面方向への熱伝導率が高いという特性を有しているので、熱源である当該発光LEDからの発熱を効率よく当該放熱板4の全表面に拡散させる事が出来、当該発光LEDからの発熱を効果的に制御する事が可能である事を知徳したものである。
【0027】
本発明に係る当該放熱板4は、フレキシブルな特性を有しているので、車両用ルームライトであっても、特殊な形状を有する立体形状面或は壁、コーナー部等に配置されるルームライトでも容易に適用できる。
この場合には、当該基板2もフレキシブル性を有する材料を使用する事が好ましい。
【0028】
又、当該放熱板4は、当該グラファイトにガラス繊維等を混入したものを使用するものであっても良く、この場合には、当該放熱板4に一層のフレキシブル性と強度を与える事が可能となる。
本発明に於ける当該放熱板に所要されるグラファイトを主要成分とするシート材料としては、例えば、大塚電機株式会社製の高熱伝導グラファイトシートが使用可能である。
【0029】
本発明に於ける当該放熱板4には、当該高出力LED発光素子3の形状と略同じ形状でその寸法は当該高出力LED発光素子3の寸法より若干大きな寸法からなる開口部5が設けられている。
本発明にいては、当該高出力LED発光素子3は、当該基板2の略中央部に設けることが望ましく、従って、当該放熱板4の当該開口部5も当該放熱板4の略中央部に配置されるものであって、当該高出力LED発光素子3からの発熱は、略均等に当該放熱板4内を拡散し放熱する事が可能となる。
【0030】
本発明に於ける当該具体例では、一つの高出力LED発光素子3が当該基板上に配置され、当該放熱板4の当該開口部5も一つである構造が図1に示されているが、本発明にあっては、当該高出力LED発光素子3の使用個数は1個に限定されるものではなく、必要な照度、明るさを得る為に、当該高出力LED発光素子3を複数個同時に使用することも可能である。
【0031】
図2(A)及び図2(B)は、本発明の他の具体例として、当該高出力LED発光素子3を2個使用した例と3個を使用した例を示すものである。
即ち、当該基板2上には、複数個の当該高出力LED発光素子3、3’、3”等が、所定の間隔を於いて配置搭載され、当該放熱板4には、当該高出力LED発光素子3の数に対応する数の開口部5、5’、5”が設けられている。
【0032】
又、本発明に於いては、当該放熱板の寸法は、特に限定されるものではないが、熱を拡散放熱する場合、当該放熱板の面積が放熱量と比例することから、当該放熱板4は出来るだけ表面積が大きくなる様に設計する事が望ましい。
同様に当該放熱板4に接合される当該基板2の寸法、形状も当該放熱板4のそれと一致したものである事が望ましい。
【0033】
従って、当該基板2と当該放熱板4の大きさは、当該車両用ルームライトが収納される空間の形状、容量を考慮して最大の表面積を実現出来る様に設計される。
当該放熱板4と当該基板2とは、適宜の接着剤を用いて相互に接合固定されるものである。
【0034】
一方、本発明に於ける当該車両用ルームライト10では、上記した通り、当該高出力LED発光素子3を発光駆動させるための適宜の電源部分と接合できる給電部11が設けられており、当該給電部11は、適宜の配線部9を介して当該高出力LED発光素子3の電極部14に接続されているものである。
【0035】
そして、本発明に於ける当該給電部11は、既存の車両用ルームライトに使用されている白熱電球と置換できる機能を有する必要があることから、既存の車両用ルームライトの白熱電球用の装着口金に差込可能な形状及び寸法を有している事が望ましい。
【0036】
即ち、当該既存の車両用ルームライトの白熱電球は、一般的に例えば図4(A)に示す様な管球タイプ(管状の発光体)と図4(B)に示す様なピン球タイプ(球状の発光体)とが使用されており、管球タイプの白熱電球では、その柱状発光部の両端に設けられている口金部を装着する一対の正負電源に対応する装着口金が当該車両用ルームライト内に設けられており、又、管球タイプの白熱電球では、その円筒状部40の両端部に設けられている口金部15、15’を装着する正負電源に対応した装着口金16、16’が当該車両用ルームライト内に設けられているので、本発明に於ける当該給電部11も当該既存の装着口金16、16’に装着可能な形状、寸法を有するものとする事が望ましい。
【0037】
同様に、既存の車両用ルームライトに使用される当該白熱電球がピン球タイプ(球状の発光体)で或る場合には、当該ピン球タイプの電球の円筒状の口金部15”に対応する円筒状の装着口金16”が予め設けられているので、本発明に於ける当該給電部11も図4(D)に示す様な円筒状の口金部15”を有するものである事が望ましい。
【0038】
本発明に於ける当該給電部11は、上記した通り、既存の車両用ルームライトの白熱電球と同一構造、同一寸法の円筒状の口金部15を有しており、従って本発明に於ける当該口金部15が既存の装着口金16,16’或は16”に差込可能に構成されている。
そして、本発明に於ける当該給電部11にあっては、当該口金部間15、15’或は当該口金15”内部に当該高出力LED発光素子3の駆動を制御するコイルを含む電流制限抵抗17が設けられているものである。
【0039】
当該電流制限抵抗17の抵抗値は、使用する高出力LED発光素子3の能力、個数等によって適宜設定されるものである。
又、本発明に於ける当該電流制限抵抗17は、セメント抵抗である事が望ましい。
つまり、本発明では、従来既存の車両用ルームライトに使用されている白熱電球の替わりに当該給電部11を使用するものである。
【0040】
そして、本発明では当該高出力LED発光素子の当該給電部11は、当該一対の装着口金15、15’間、或いは当該円筒状の装着口金15”内に当該電流制限抵抗17を配置した後、当該電流制限抵抗17を絶縁性樹脂例えばPPS樹脂を使用して、その少なくとも一部或は全部を円筒状に被覆する様に構成することも望ましい具体例である。
【0041】
本発明に於いて、当該給電部11の当該電流制限抵抗17をPPS樹脂で被覆するのは、当該PPS樹脂が耐熱性に優れ且つ絶縁性にも優れており、然も成形性がよく、安価であると言う理由である。
一方、当該高出力LED発光素子の給電部11に於いて、当該一対の装着口金15、15’間、或いは当該円筒状の装着口金15”内に配設されたPPS樹脂24の一部に開口部30を設け、当該電流制限抵抗体17の少なくとも一部を当該PPS樹脂から露出させておく事も望ましい具体例である。
【0042】
つまり、当該給電部11の当該を全面的に当該絶縁性樹脂24で被覆する代わりに、図4(E)で示す様に、当該絶縁性樹脂24の被覆層に開口部30を設け、当該電流制限抵抗17の一部を露出させる事も好ましい具体例である。
上記構成を採用することによって、当該電流制限抵抗17は、空気に接続するので空冷効果が得られることになり、温度制御に好都合である。
【0043】
次に、本発明に於ける当該高出力LED発光素子3と給電部11の電気的な接続関係を図5を参照しながら説明する。
即ち、図5に示す通り、当該給電部11に於いては、一方の口金部15に当該電流制限抵抗17の一端部が接続され、当該電流制限抵抗17の他端部がフロート状態に維持されるとともに、当該フロート状態に維持されている当該電流制限抵抗17の他端部に当該高出力LED発光素子3の一方の電極部14に接続されている配線部9が接続され、当該高出力LED発光素子3の他方の電極部14’に接続されている配線部9’が、当該他方の口金部15’に接続されている。
【0044】
当該電流制限抵抗17のフロート部先端は、当該絶縁性樹脂24の内部に保持されている。
上記した配線構造は、ピン球タイプに対応する給電部11於いても同じとなる。
尚、図5中、Sはスイッチである。
本発明に於ける更に別の態様としては、図1及び図6に示す様に、当該放熱板4が搭載されている面とは反対側の当該基板2面の周縁部に緩衝材20が設けられているものであって、当該緩衝材20は、適宜の素材であって、弾性、反発性を有する材料で構成されたものであり、厚みは特に限定されないが、その中央部には当該給電部11を収納するに十分な溝部、或は凹陥部21が設けられている事が望ましい。
【0045】
本発明に於いては、当該緩衝材20の表面22に適宜の接着材23が塗布されている事も望ましい具体例である。
係る構成を採用する事によって、本発明に係る当該車両用ルームライトは、既存の車両用ルームライト内に当該緩衝材20に貼着されている適宜の接着剤を利用して当該既存の車両用ルームライト内の所定の部位に接合固定すると同時に、当該給電部11を当該既存の車両用ルームライト室内の所定の装着口金部に挿入する事によって、容易に交換並びに変換が実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明にかかる車両用ルームライトの一具体例の構成を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明にかかる車両用ルームライトの他の具体例の構成を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明で使用される高出力LED発光素子の構成の例を示す図である。
【図4】図4は、本発明で使用される給電部の構成の具体例を説明する図である。
【図5】図5は、本発明にかかる車両用ルームライトの配線図の一具体例を示す図である。
【図6】図6は、本発明にかかる車両用ルームライトの別の具体例の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0047】
2 基板
3 高出力LED発光素子
4 放熱板
5 開口部
6 電極部
7 配線部
8 駆動配線手段
9 接続配線
10 車両用ルームライト
11 給電部
12 LED基板
13 LED部
14 LED電極部
15 口金部
16 装着口金
17 電流制限抵抗
20 緩衝材
21 溝部、凹陥部
22 緩衝材表面部
23 接着剤
24 絶縁性樹脂
30 開口部
32 導電部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に搭載された高出力LED発光素子と当該LED発光素子を露出する開口部が穿孔されたグラファイトを主要成分とする放熱板とからなり、当該放熱板を当該基板上に搭載された当該LED発光素子の周縁部を囲繞するようにして当該基板上に接合配置した事を特徴とする車両用ルームライト。
【請求項2】
当該基板には、当該高出力LED発光素子の駆動配線手段が搭載されている事を特徴とする請求項1に記載の車両用ルームライト。
【請求項3】
当該基板上には、複数個の当該高出力LED発光素子が、所定の間隔を於いて配置搭載され、当該放熱板には、当該高出力LED発光素子の数に対応する数の開口部が設けられている事を特徴とする請求項1又は2に記載の車両用ルームライト。
【請求項4】
当該放熱板は、グラファイトにガラス繊維が含まれている事を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両用ルームライト。
【請求項5】
当該放熱板は柔軟性を有している事を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車両用ルームライト。
【請求項6】
当該基板が柔軟性を有している事を特徴とする請求項5に記載の車両用ルームライト。
【請求項7】
当該高出力LED発光素子は、少なくも1ワット以上の出力を有している事を特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の車両用ルームライト。
【請求項8】
当該高出力LED発光素子は、微細な素子基板と当該素子基板の一方の面に形成されたLEDとから構成されており、且つ当該素子基板に於ける当該LEDが配置されている面とは異なる面に金メッキからなる幅の広い電極が配置されている事を特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の車両用ルームライト。
【請求項9】
当該高出力LED発光素子は、適宜の接続線を介して接続されている、既存の車両用ルームライトの白熱電球用の装着口金に差込可能な給電部を有している事を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の車両用ルームライト。
【請求項10】
当該給電部は、その外形が、既存の車両用ルームライトの白熱電球に於けるピン球タイプと管球タイプとの何れかから選択されたひとつのタイプと同一の外形を有している事を特徴とする請求項9に記載の車両用ルームライト。
【請求項11】
当該高出力LED発光素子の給電部は、既存の車両用ルームライトの白熱電球と同一構造、同一寸法で、既存の装着口金に差込可能な口金部を有しており且つ当該口金部間或いは、当該口金部部内に、電流制限抵抗が設けられている事を特徴とする請求項9又は10に記載車両用ルームライト。
【請求項12】
当該電流制限抵抗は、セメント抵抗である事を特徴とする請求項11に記載の車両用ルームライト。
【請求項13】
当該高出力LED発光素子の電源接続部は、一方の口金に当該電流制限抵抗の一端部が接続され、当該電流制限抵抗の他端部がフロート状態に維持されるとともに、当該フロート状態に維持されている当該電流制限抵抗の他端部に当該高出力LED発光素子の一方の電極部が接続され、当該高出力LED発光素子の他方の電極部が、当該他方の口金に接続されている事を特徴とする請求項12に記載の車両用ルームライト。
【請求項14】
当該高出力LED発光素子の電源接続部は、当該一対の正負電極口金間にPPS樹脂が配設され、当該電流制限抵抗の少なくとも一部が当該PPS樹脂によって被覆されている事を特徴とする請求項13に記載の車両用ルームライト。
【請求項15】
当該高出力LED発光素子の電源接続部に於いて、当該一対の正負電極口金間に配設されたPPS樹脂の一部に開口部が設けられており、当該電流制限抵抗の少なくとも一部が当該PPS樹脂から露出している事を特徴とする請求項14に記載の車両用ルームライト。
【請求項16】
当該高出力LED発光素子は、少なくとも出力が1ワット(w)である事を特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の車両用ルームライト。
【請求項17】
当該高出力LED発光素子は、少なくとも出力が2ワット(w)である事を特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の車両用ルームライト。
【請求項18】
当該放熱板が搭載されている面とは反対側の当該基板面の周縁部に緩衝材が設けられている事を特徴とする請求項1乃至17の何れかに記載の車両用ルームライト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−272146(P2009−272146A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−121804(P2008−121804)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(596071899)株式会社サンヨーテクニカ (12)
【Fターム(参考)】