車両用収容装置

【課題】コンソールボックスとインストルメントパネルとの間に形成される空間を収容空間として有効利用する。
【解決手段】コンソールボックス2の前端部の左右両側部には、上方に向かって立ち上がる立ち上がり壁部43を形成する。この立ち上がり壁部43の前側の端面は、インストルメントパネル3の前面31に接触させる。これにより、コンソールボックス2とインストルメントパネル3との間に形成された空間の一部を収容空間(図示せず)として区画する。この収容空間は、車室側を向く後端部だけを開放する。この開放部の開放部を開閉するために、コンソールボックス2には蓋体(図示せず)を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、各種の小物を収容するための車両用収容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の内部、つまり車室内には、下記特許文献1に記載されているように、各種の小物を収容するためのものとして、コンソールボックスが設けられている。コンソールボックスは、通常、運転席と助手席との間に配置されており、その長手方向を前後方向に向けて設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−306189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンソールボックスの前側の端部は、インストルメントパネル(以下、インパネと略称する。)の下端部に接触している。この結果、コンソールボックスの前端部とそれより上側に位置するインパネとの間には、略三角形状の空間が形成されている。ところが、この空間は全く有効利用されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、従来有効利用されていなかったコンソールボックスとインパネとの間の空間を収容空間として有効利用することを目的とするものであり、車室内の床部に設けられたコンソールボックスと、車室の前端部に設けられたインストルメントパネルとを備え、上記コンソールボックスの前端部が上記インストルメントパネルの上記車室に臨む前面の下部に接触ないしは連続した車両において、上記コンソールボックスには、その左右の両側部から上方へ立ち上がり、前側の端部が上記インストルメントパネルの前面に接触ないしは連続する一対の立ち上がり壁部が設けられ、この一対の立ち上がり壁部、コンソールボックス及び上記インストルメントパネルにより、車室に臨む開口部を有する収容空間が区画され、上記コンソールボックスには、上記収容空間の開口部を開閉する蓋体が設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
上記構成を有するこの発明によれば、コンソールボックスの前端部の両側部に立ち上がり壁部を形成することにより、インストルメントパネルとコンソールボックスとの間に形成される空間を社室側を向く後端部を除いて閉じた空間とすることができ、そしてその閉じた空間の開放部を蓋体によって開閉するようにしているから、無駄な空間として放置されていたインストルメントパネルとコンソールボックスとの間の空間を収容空間として有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態を示す側面図である。
【図2】図2は、同実施の形態の一部省略平面図である。
【図3】図3は、蓋体を閉位置に回動させた状態で示す図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】図4は、蓋体を開位置に回動させた状態で示す図3と同様の断面図である。
【図5】図5は、同実施の形態の要部を、蓋体を閉位置に回動させた状態で示す斜視図である。
【図6】図6は、同実施の形態の要部を、蓋体を開位置に回動させた状態で示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、この発明を実施するための最良の形態を、添付の図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、この発明に係る車両用収容装置1は、コンソールボックス2及びインストルメントパネル(以下、インパネと略称する。)3を有している。
【0009】
コンソールボックス2は、その長手方向を車両(図示せず)の前後方向に向けた状態で車両の床部(図示せず)に設けられている。通常、コンソールボックス2は、運転席と助手席との間に配置される。コンソールボックス2の後側の略半分には、収容部21が設けられている。収容部21は、上方に向かって開放された収容凹部(図示せず)及びその開放部を開閉する蓋体22を有している。コンソールボックス2の前側の略半分には、上壁部23及び側壁部24,24が設けられている。上壁部23は、収容部21から前方へ延び、コンソールボックス2の前端から所定距離だけ後方の位置において切り欠かれている。一方、側壁部24は、インパネ3にほぼ接するまで延びている。したがって、側壁部24は、上壁部23より前方まで延びており、コンソールボックス2の前端部のうちの側壁部24,24間には、上方に向かって開放された空間が形成されている。
【0010】
側壁部24,24間に形成された空間には、コンソールボックス2の一部をなす箱部4が収容されている。箱部4は、ほぼ水平な底部41と、この底部41から斜め上方へ立ち上がる前壁部42と、底部41の左右の両側部から上方へ立ち上がる立ち上がり壁部43,43とを有している。前壁部42の左右の両端部と立ち上がり壁部43,43の各前端部とは、一体的に連続して形成されている。これら底部41、前壁部42及び立ち上がり壁部43,43により、上部及び後部(車室側を向く部分)が開放された箱部4が構成されている。箱部4は、立ち上がり壁部43,43の前端部が側壁部24,24の前端部に固定されるとともに、立ち上がり壁部43,43の後端部がコンソールボックス2の支持部25,25に固定されることにより、コンソールボックス2に取り付けられている。
【0011】
インパネ3は、車両の車体の車室に臨む部分に固定されている。しかも、インパネ3は、運転席及び補助席と対向するように、車内の左右方向の一端から他端まで延びている。インパネ3の車内に臨む前面31の下端部は、箱部4の前壁部42の上端部に接触している。インパネ3の前壁部42より上側に位置する部分は、上方へ向かうにしたがって後方へ向かうように傾斜させられている。この結果、インパネ3がコンソールボックス2の前端部を斜めに覆っており、コンソールボックス2とインパネ3との接触部近傍には、それらによって側面視略三角形状をなす空間が構成されている。
【0012】
図1から明らかなように、箱部4の立ち上がり壁部43の上部43aは、側壁部24から上方へ突出している。この上部43aは、前後方向の長さが上側で短くなるよう、側面視略三角形状をなしている。上部43aの前側の端面は、インパネ3の前面に接触している。この結果、コンソールボックス2とインパネ3とによって形成された側面視略三角形状の空間の一部が、箱部4の底部41、前壁部42及び立ち上がり壁部43,43並びにインパネ3によって収容空間5として区画されている。収容空間5は、車室に臨む後部だけが開放されている。
【0013】
立ち上がり壁部43は、二重構造をなしており、いずれも板状をなす内壁部43Aと外壁部43Bとを有している。内壁部43A及び外壁部43Bは、側面視ほぼ同一形状をなしており、左右方向へ互いに離間して配置されている。しかも、内壁部43Aと外壁43Bとは、その後端部(図5及び図6において右端部)どうしが一体的に連結されている。
【0014】
内壁部43Aと外壁部43Bとの間には、長手方向を前後方向に向けた連結アーム6が配置されている。連結アーム6の基端部(図3及び図4において左端部)は、内壁部43Aに左右方向に延びる水平な軸線を中心として上下方向へ回動可能に支持されている。連結アーム6の先端部には、蓋体7が固定されている。したがって、蓋体7は、連結アーム6の基端部を中心として上下方向へ回動(移動)可能である。
【0015】
蓋体7は、コンソールボックス2の側壁部24,24間に形成される空間のうちの後端部であって、上壁部23の前端と箱部4の後端との間に形成される隙間に配置されている。しかも、蓋体7は、その隙間に連結アーム6の基端を中心として上下方向へ回動可能に配置されている。蓋体7の回動範囲は、図3及び図5に示す閉位置と、図4及び図6に示す開位置との間に規制されている。蓋体7は、閉位置に位置しているときには、収容空間5の開放部を閉じる。その一方、蓋体7は、開位置に位置しているときには、収容空間5の開放部を開く。したがって、開放部から収容空間5に物品を出し入れすることができる。しかも、蓋体7が開位置に位置しているときには、蓋体7の上端部が、収容空間5の開放部の下端部に突出している。したがって、蓋体7を開位置に位置させた状態においても、収容空間5内の物品が車両の振動等によって外部に飛び出すことがない。
【0016】
上記のように、この発明に係る車両用収容装置1によれば、コンソールボックス2の左右両側部に立ち上がり壁部43,43を形成することにより、コンソールボックス2とインパネ3とによって形成される空間の一部を収容空間5として区画し、この収容空間5の車室側を向く開放部を蓋体7によって開閉するようにしているから、従来無駄な空間として利用されていなかったコンソールボックス2とインパネ3との間に形成される空間を有効利用することができる。
【0017】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例を採用することができる。
例えば、上記の実施の形態においては、コンソールボックス2の前端部にそれとは別体の箱部4をコンソールボックス2の一部として設けているが、箱部4と同様な寸法形状を有する部分をコンソールボックス2の前端部に一体に設けてもよい。
また、上記の実施の形態においては、コンソールボックス2とインパネ3とを別体に形成しているが、一体に形成してもよい。その場合には、コンソールボックス2の前端部とインパネ3の下端部とが一体に連続した形態になる。
【符号の説明】
【0018】
1 車両用収容装置
2 コンソールボックス
3 インストルメントパネル
4 箱部(コンソールボックスの一部)
5 収容空間
7 蓋体
31 (インストルメントパネルの)前面
43 立ち上がり壁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内の床部に設けられたコンソールボックスと、車室の前端部に設けられたインストルメントパネルとを備え、上記コンソールボックスの前端部が上記インストルメントパネルの上記車室に臨む前面の下部に接触ないしは連続した車両において、
上記コンソールボックスには、その左右の両側部から上方へ立ち上がり、前側の端部が上記インストルメントパネルの前面に接触ないしは連続する一対の立ち上がり壁部が設けられ、この一対の立ち上がり壁部、コンソールボックス及び上記インストルメントパネルにより、車室に臨む開口部を有する収容空間が区画され、上記コンソールボックスには、上記収容空間の開口部を開閉する蓋体が設けられていることを特徴とする車両用収容装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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