車両用室内照明装置
【課題】必要なエリアを選択的に照明し、眩しさの抑えられた高級感のある車両用室内照明装置を提供する。特に、化粧用照明として好適な薄型、低消費電力で安価な照明を提供する。
【解決手段】鏡面反射性の微細な反射面が光源に向かって凹となる曲線状稜線を描く連続面として配列形成された導光板を用いて、導光板の端面に配置した小型光源によって指向性の制御された光を広い面積から均等に出射させる照明装置である。導光板の出光面には指向性を制御するために直線状の稜線を持つ凹凸を配列形成する事が好ましい。
【解決手段】鏡面反射性の微細な反射面が光源に向かって凹となる曲線状稜線を描く連続面として配列形成された導光板を用いて、導光板の端面に配置した小型光源によって指向性の制御された光を広い面積から均等に出射させる照明装置である。導光板の出光面には指向性を制御するために直線状の稜線を持つ凹凸を配列形成する事が好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両内の照明装置、特に車両内の化粧用ミラーの利用者に対し、他者の邪魔とならないように指向性を持たせて照射する照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧用ミラーは、車両用の設備として普及しており、一般には運転席や助手席の前方上部に設置されたサンバイザーに設けられることが多い。周囲が暗い状態でも使用できるように照明装置を設けることも広く行われている。利用者の顔周辺を照明できるように、運転席、助手席とで独立した照明装置をミラーに近接させて、サンバイザー、またはサンバイザー上部の天井に設けることが一般的に行われている。
【0003】
このような化粧用の照明として理想的なのは以下のような特性を有していることである。
・ 広い面積が均等に発光する。
ミラーに近接した位置に照明を配置するために、ミラーに映った像を観察しようとすると、照明の直接光が同時に目に入ってくることになる。一定の光度を得るための輝度は発光面積が小さいほど高い。そのため発光面積が小さいほど利用者は眩しく感じることになり、ミラーに映る自分の像が見にくくなってしまう。また、発光体が小さい場合には、被照明体に強くはっきりした陰影ができてしまうため、特に化粧用の照明としては不適切である。したがってできるだけ広い面積から均質でソフトな光が照射されるものが望ましい。
【0004】
・ 顔周辺を選択的に照明できる適切な指向性
少ない光束で効果的に照明するためには、利用者の顔周辺部だけを選択的に照明できるよう、指向性が適切に制御されていることが望ましい。また、利用者以外の乗員にとって不必要な光があることは嫌われるケースが多い。特に、助手席側の照明を点灯したときにドライバーの視界に直接光、あるいはフロントガラスからの反射光が入ってしまうことは視界の妨げとなるため、こうした光は極力抑えられるべきである。
【0005】
3.薄型
照明装置をサンバイザー内に配置する場合にせよ、天井に配置する場合にせよ、限られた車内空間を狭めないように薄型であることが望ましい。
【0006】
しかしながら、化粧ミラー用の車両用ルームランプとして求められるこれらの特性を満足するような照明装置はまだ実現されていない。旧来より広く使われている照明装置は、小型のランプの上部に光を拡散させるための凹凸を賦形した樹脂カバーで覆った構造であるが、こうしたものは発光エリアが小さかったり、発光エリア自体は広くても全体が均一に発光するのではなく、ランプの周辺が局所的に明るく光るため、眩しく感じるものであった。また、こうした構造の場合、発光面積を広くしようとするとどうしても厚さ方向も増加してしまう問題を抱えている。
【0007】
こうした旧来型の問題点を解決することを目的として、導光板を用いる方法が提案されている。
特許文献1では、バニティミラーの脇に、管球と導光板からなる照明装置を設ける方法が提案されている。導光板を使用することで、薄型でかつ広い面積を均一に発光させるという目的は達成することが可能となる。しかしながら、この特許に記載されている構造は、線状の光源からの拡散光を導光体内に取り込み、導光体の裏側に形成された「微小な点刻」で外部へと取り出すもので、導光板の裏側には白色の反射紙を配置してあるだけであり、指向性を制御できるような構造とはなっていない。したがって上記2の顔周辺を選択的に照明するという目的は達成されていない。
【0008】
特許文献2では、導光板の表面に光出射方向制御用ステップを設けることで出射光を所望の方向に屈折させるようにしたものが提案されている。しかしながら、この光出射方向制御用ステップの効果は線状光源の長軸と垂直方向の分布をコントロールするだけであり、線状光源の長軸方向に制御する効果はもっていない。さらに、導光体内を伝播する光はこの光出射方向制御用ステップからも直接的に外部へと出射されてしまうため、薄型で広い面積の導光体では先端側まで光が効率的に伝播されないと考えられる。また、導光板裏側に形成された点刻(多数の小さな円錐状凹部)が光を前方に反射する方向が強い指向性を持ったものになるとは考えられず、したがって指向性の制御も極めて限定的である。
【0009】
特許文献3では、光散乱導光体と光出射方向修正素子(プリズム)とを組み合わせることで指向性を制御する方法が提案されている。このような原理の照明装置は液晶ディスプレイのバックライトとしても実用化されているものであり、たしかに上記の特許文献2に記載の構造よりははるかに実用的な指向性が得られるものと考えられる。しかしながら、このような構造で得られる指向性はまだ不十分であると考えられる。また、出射光を望む方向にコントロールするためにはプリズム素子を組み合わせることが必要である。組み合わされるプリズム素子は、プリズム形状が鋭利でないと効率が悪化してしまうため、フォトポリマーを使って形成した高価なフィルムが使用されることが一般的であり、コストの上でも問題がある。
【0010】
【特許文献1】特開平4−59431号公報
【特許文献2】実公平5−32353号公報
【特許文献3】特開平7−130208号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、広い面積が均一に発光し、照明したいエリアを選択的に照明できる指向性を有し、薄型、低消費電力で安価な車両用室内照明を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、導光板とその端面に配置された小型光源とを具備し、該導光板の出光面の裏側には微細な反射面が光源に向かって凹となる曲線状稜線を描く連続面として配列形成されていることを特徴とする車両用室内照明装置である。
【0013】
本発明の照明装置に用いる導光板の出光面には指向性を制御するための凹凸が直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は入射部から放射状に広がる配列となっていることが好ましい。
【0014】
また、導光板の出光面に形成する指向性を制御するための凹凸は直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は光の入射辺に対して垂直方向に平行配列されていることも好ましい。この場合は指向性のあるソフトな発光を得るために形成する凹凸の断面形状をかまぼこ状などのの様になだらかな形状を持たせることが好ましい。
【0015】
また、導光板の出光面に形成する指向性を制御するための凹凸は、方向の異なる複数の稜線を描く連続面の組み合わせとして配列形成されており、該稜線の方向はいずれも入射辺に対して60度以上の角度となっている凹凸を形成する事も好ましい。
【0016】
本発明の照明装置は車両内の化粧用ミラーの上方天井に配置され、指向性を有する光を利用者顔部に向けて選択的に出射する様にして利用することが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明で用いる光源は、点光源に近いほど指向性を狭く制御できることから、小型の電球やLEDが好適である。導光板の端面に配置したときのスペースや導光板への入射効率を高くする観点からは、発光面が平坦な表面実装型パッケージのLEDが特に好適である。赤、青、緑などの多色の発光ダイオードチップを一つのパッケージに収めたものを使用することで、色を可変できる照明装置とすることも可能となる。
導光板への光入射部を、用いる光源の発光領域を被う厚さとし、できるだけ密接させて配置することで、光源からの光束を効率よく導光板内に入射させ、有効に利用することができる。
【0018】
導光板の出光面の裏側に形成される微細な反射面は、凹凸を反転させた形状の金型を用意し、射出成形法(溶融させた樹脂を金型内に充填させる方法)、コンプレッション成形法(可塑性を有する樹脂板に加熱した金型を押し当て圧着させて形状を転写させる方法)などによって容易に製造でき、特に射出成形法により安価に量産できる利点がある。また出光面に形成する直線状の稜線を描く凹凸を形成するに際しても凹凸を反転させた形状の金型を用意することで射出成形法で安価に量産できる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0020】
本発明の導光板から指向性の高い光が出射される原理について図1により説明する。図1は導光板3の側断面図で、光源1から発光した光は、入射端面2より導光板3の内部に入射され、上下の空気界面での反射を繰り返し伝播される。導光板の出光面の裏面には微細なプリズム反射面4が配列形成されており、反射面に当たった光は出光面側に反射され出射される。ここで、プリズム面の角度αが45度にあるときには、出射光の角度分布5は法線付近にピークを持つ分布となる。
【0021】
図2は導光板の反射面を示す図である。導光板3の出光面の裏側に形成される微細な反射面は光源1に向かって凹となる曲線状稜線6を描く連続面として配列形成されている。法線方向に光を出射させようとする場合、光源からの光は導光板内を放射状に広がって進むため、反射面は、その稜線6が光源を中心とする同心円状の配列として形成される。入射面が平面であった場合、導光体内の光の広がり角度は導光体の材質の屈折率によって規定される(アクリルの場合は約86度)が、入射部2に凹凸を賦形することによってより大きな角度まで広げることが可能となる。
光源の配置位置としては図2(A)に示すように辺の中央付近、図2(B)に示すようにコーナー部が代表的に挙げられる。導光板に形成される反射面は光源の配置にあわせた同心円として形成される。光源の配置については、照明装置の配置と室内意匠などの観点から望ましい形態が選ばれる。
【0022】
ところで、光源からの導光板に入射した光は、前述したように入射部に形成された凹凸形状によって広げられるが、入射面との成す角度が小さい部分(図2(A)におけるハッチング部)はどうしても光束が不足するため暗くなりやすい。こうした現象を回避したい場合には、入射部より発光エリア7までの間に光を広げるための助走エリア8を設ければよい。助走エリアによる装置の大型化を最小にする観点からは、コーナーに光源を配置する 図2(B)が有利となる。
【0023】
上述のように導光板の法線方向から光が出射される照明装置の場合、照明装置は被照明体と向かい合わせの角度で配置される必要があるので化粧用の照明として用いる場合においては、ミラーのすぐ脇にミラー面とほぼ平行に配置する。現実的には図3のようにサンバーザー9内の同一平面内に並んでミラー10と照明装置11を配置することになる。このような配置の場合、照明装置があまりにもミラーと近いために照明が眩しく感じられることがある。このような時には広い面積でソフトに発光させる工夫が好ましい。
【0024】
利用者にとって照明が眩しく感じられないようにするためには、照明装置はある程度ミラーから離れた位置に配置されることが望ましく、実際にこのような目的で天井に照明を配置することも多い。本発明の照明装置をこのように天井に配置する場合には、図4のように光の出射方向を法線方向から矢印方向に傾ける必要が生じる。
このように斜め方向に指向性を持った光を出射させる方法としては大きく2つの方法がある。
【0025】
一つは図5に示すように、導光板からは法線方向に光を出射するようにし、導光板の出光面側に、屈折により光線方向を変えるフィルムやシートを、空気層を介して積層する方法である。このように角度を変えるフィルムとしては、市販されているもの(例:3M製IDF II)などを使用してもよいし、透明樹脂からなる成形品を使用しても良い。樹脂成形品を用いる場合には、導光板が露出している場合に汚れやキズの影響を大きく受ける問題を避けるためのカバーとしての機能を持たせることができる。
【0026】
他の方法は、導光板から法線方向から傾いた方向に光を出射させるようにする方法である。図6で示すように、反射面の角度αを45度よりも大きくすることで出射光の角度分布5を角度βにピークがくるよう傾けることが可能となる。例えばαが65度のときβは40度程度となる。なお、厳密にはαが一定であっても光源からの距離によってβは多少変化することになる。
【0027】
このように出射角度を法線方向から傾けるケースでは、図7(A)のように光源1を中心とする同心円状の稜線6を有する反射面を導光板上に形成した場合、例えば線12,13上での傾斜角度βは、各々その線12,13の断面上での傾斜となる。すなわち導光板からの出射光は光源部を中心として放射状に傾いて広がるようになる。このような出射角度特性では、導光板中心線上12の位置で出射角度を被照明体方向に合わせたとしても、中心線から離れた線13の線上では出射角度は被照明体方向からはずれてしまうことになる。
【0028】
照明装置からの出射光全部を出来るだけ被照明体方向に集中させるためには、図7(B)のように稜線円弧6を、光源1からの光線広がり方向との成す角度Θが一定となるように配列することが最も理想的である。ただしこのような反射面の配列形成は金型を加工する上での難度が同心円と比べて極めて高いため、図7(C)に示すように中心を光源位置よりずらした同心円パターンで代用することが出来る。出射角度が場所によって多少変ったとしても、顔部分を選択的に照明するという目的は達成される。
また他のバリエーションとしては稜線のパターンを図7(D)のように一定径Rを持つ円弧を、直線上に中心を移動して配列させたパターンで代用することも可能である。この場合も導光板からの出射角度が位置によって変ることになるものの、やはり顔部分を選択的に照明するという目的は達せられる。
【0029】
導光板の面内での光度分布を一定とすることは、反射面の密度のコントロールによって可能となる。すなわち、入射付近では疎となり光源から遠ざかるほど密となるように、反射面のピッチや高さ、あるいは双方を徐変させる。
【0030】
本発明の導光板において、微細反射面から出射される光は非常に狭い指向性を有するため、指向性を適度に広げる手段を組み合わせることも場合により好適である。特に、前記の図7(C)や図7(D)のように、微細反射面の反射による出射方向が面内でわずかに変わってしまうようなケースにおいては、指向性を適度に広げる手段を組み合わせることは、被照明側から見て全体が均一に発光する照明装置とするために好ましい。このための方法としては次の2つの方法がある。
【0031】
一つは図8に示すように、導光板の出光面側に光拡散用の部材を、空気層を介して積層する方法である。光を拡散する原理としては、表面にランダムな凹凸の形成された部材の表面屈折を利用する方法、屈折率差のあるフィラーを分散した部材の多重屈折を利用する方法、表面に特定の幾何パターンの凹凸を賦形した部材の表面屈折を利用する方法などが挙げられる。特に、入射面と平行方向の指向性が狭くなることから、その方向に強く光を散乱させるように、異方性の拡散能を有する拡散フィルム(例:恵和製オパルスPC−150)を配置することも好適である。この光拡散用部材は、導光板上の反射面のピッチが直接視認されてしまうことによるギラツキ感を解消する効果を持たせることもできる。
【0032】
他の方法は、導光板の出光面側自体に光を広げるための凹凸を形成する方法である。ただし、導光板表面の凹凸はそれ自体、導光板内を伝播する光を外部へ取り出してしまう作用もある。ここで取り出される光は適切な出射角度からは外れてしまうため、照明効率を悪化させる要因となる。したがって凹凸の形成パターンはこうした作用を抑えることを考慮したパターンであることが望ましい。それ自体から光を外部へ取り出してしまわないような凹凸形状は、導光体内を伝播する光の進行方向に対しては小さな傾斜とすることである。例として図9のように、光源から放射状に広がる直線状の稜線14を持つ筋を形成する方法がある。このような筋状の凹凸の場合、稜線と直交方向に出射光が広げられる。稜線と直交方向の凹凸断面形状を円弧のような連続的な曲線とすることで、(凹凸をカマボコ状にすることで)、連続的な分布で光が広げられるため、ソフトな発光を得ることができる。
【0033】
上記パターン以外であっても、稜線と光線の進む方向の成す角度が小さく、断面凹凸がなだらかであって平面との成す角度が小さい場合には、外部へと光を取り出す作用は小さく抑えることができる。したがって、図10に示すように、直線状の稜線14を持つ筋を光入射面と垂直に配列したパターンでも適用できる。図10において破線は出光面の裏面になる反射面に形成された光源に向かって凹となる曲線状稜線を示している。
さらに別の方法としては、図11に示すように2方向の(場合によりもっと多くの方向の)稜線の組み合わせとなるパターンを出光面に形成することも好適である。このようなパターンでは、外部へ光を取り出す作用を小さく抑えるために、個々の稜線と入射辺の成す角度γは60°以上となっていることが好ましい。
【0034】
導光板の板厚は、全体に同一な平板形状としてもよいが、入射対向辺の端面から漏れる光を減少させる観点からは、入射対向辺に向かって徐々に薄くなるようなクサビ型とすることも好適である。導光板の出光面や反射面は必ずしも平面である必要は無く、たとえば天井のカーブに添うように湾曲させることで、すっきりとした意匠を実現することも可能である。
また、本発明の照明装置を2個以上、同一エリアに向けて照射するように配置することも可能である。たとえば、顔部分を左前方と右前方から光を照射することで、影の出方が穏やかになり化粧用照明装置としてさらに好適となる。
【0035】
本発明の照明装置の用途として、化粧用の照明として用いた場合の利点を中心に説明してきたが、薄型、低消費電力、安価で、広い面積が均一に発光するという特徴を持つ照明装置は、マップランプなどにも好適に利用可能であり、車両用の室内照明装置に幅広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】出射原理を説明するための導光板断面図
【図2】光源と導光板の出光面の裏側反射面の曲線状稜線を示す図
【図3】照明装置とミラーの位置関係を示す図
【図4】照明装置とミラーの位置関係を示す図
【図5】出射原理を説明するための導光板断面図
【図6】出射原理を説明するための導光板断面図
【図7】光源と導光板の出光面の裏側反射面の稜線を示す図
【図8】導光板上の拡散板の機能を説明するための図
【図9】導光板の出光面上に形成する凹凸の稜線配列を示す図
【図10】導光板の出光面上に形成する凹凸の形状を示す斜視図
【図11】導光板の出光面上に形成する凹凸の稜線配列を示す図
【符号の説明】
【0037】
1 光源
2 入射部
3 導光板
4 反射面
5 出射光の角度分布
6 反射面の稜線
7 発光エリア
8 助走エリア
9 サンバイザー
10 ミラー
11 照明装置
12 導光板中心線
13 光源から放射状に延びる直線
14 導光板の出光面上凹凸の稜線
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両内の照明装置、特に車両内の化粧用ミラーの利用者に対し、他者の邪魔とならないように指向性を持たせて照射する照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧用ミラーは、車両用の設備として普及しており、一般には運転席や助手席の前方上部に設置されたサンバイザーに設けられることが多い。周囲が暗い状態でも使用できるように照明装置を設けることも広く行われている。利用者の顔周辺を照明できるように、運転席、助手席とで独立した照明装置をミラーに近接させて、サンバイザー、またはサンバイザー上部の天井に設けることが一般的に行われている。
【0003】
このような化粧用の照明として理想的なのは以下のような特性を有していることである。
・ 広い面積が均等に発光する。
ミラーに近接した位置に照明を配置するために、ミラーに映った像を観察しようとすると、照明の直接光が同時に目に入ってくることになる。一定の光度を得るための輝度は発光面積が小さいほど高い。そのため発光面積が小さいほど利用者は眩しく感じることになり、ミラーに映る自分の像が見にくくなってしまう。また、発光体が小さい場合には、被照明体に強くはっきりした陰影ができてしまうため、特に化粧用の照明としては不適切である。したがってできるだけ広い面積から均質でソフトな光が照射されるものが望ましい。
【0004】
・ 顔周辺を選択的に照明できる適切な指向性
少ない光束で効果的に照明するためには、利用者の顔周辺部だけを選択的に照明できるよう、指向性が適切に制御されていることが望ましい。また、利用者以外の乗員にとって不必要な光があることは嫌われるケースが多い。特に、助手席側の照明を点灯したときにドライバーの視界に直接光、あるいはフロントガラスからの反射光が入ってしまうことは視界の妨げとなるため、こうした光は極力抑えられるべきである。
【0005】
3.薄型
照明装置をサンバイザー内に配置する場合にせよ、天井に配置する場合にせよ、限られた車内空間を狭めないように薄型であることが望ましい。
【0006】
しかしながら、化粧ミラー用の車両用ルームランプとして求められるこれらの特性を満足するような照明装置はまだ実現されていない。旧来より広く使われている照明装置は、小型のランプの上部に光を拡散させるための凹凸を賦形した樹脂カバーで覆った構造であるが、こうしたものは発光エリアが小さかったり、発光エリア自体は広くても全体が均一に発光するのではなく、ランプの周辺が局所的に明るく光るため、眩しく感じるものであった。また、こうした構造の場合、発光面積を広くしようとするとどうしても厚さ方向も増加してしまう問題を抱えている。
【0007】
こうした旧来型の問題点を解決することを目的として、導光板を用いる方法が提案されている。
特許文献1では、バニティミラーの脇に、管球と導光板からなる照明装置を設ける方法が提案されている。導光板を使用することで、薄型でかつ広い面積を均一に発光させるという目的は達成することが可能となる。しかしながら、この特許に記載されている構造は、線状の光源からの拡散光を導光体内に取り込み、導光体の裏側に形成された「微小な点刻」で外部へと取り出すもので、導光板の裏側には白色の反射紙を配置してあるだけであり、指向性を制御できるような構造とはなっていない。したがって上記2の顔周辺を選択的に照明するという目的は達成されていない。
【0008】
特許文献2では、導光板の表面に光出射方向制御用ステップを設けることで出射光を所望の方向に屈折させるようにしたものが提案されている。しかしながら、この光出射方向制御用ステップの効果は線状光源の長軸と垂直方向の分布をコントロールするだけであり、線状光源の長軸方向に制御する効果はもっていない。さらに、導光体内を伝播する光はこの光出射方向制御用ステップからも直接的に外部へと出射されてしまうため、薄型で広い面積の導光体では先端側まで光が効率的に伝播されないと考えられる。また、導光板裏側に形成された点刻(多数の小さな円錐状凹部)が光を前方に反射する方向が強い指向性を持ったものになるとは考えられず、したがって指向性の制御も極めて限定的である。
【0009】
特許文献3では、光散乱導光体と光出射方向修正素子(プリズム)とを組み合わせることで指向性を制御する方法が提案されている。このような原理の照明装置は液晶ディスプレイのバックライトとしても実用化されているものであり、たしかに上記の特許文献2に記載の構造よりははるかに実用的な指向性が得られるものと考えられる。しかしながら、このような構造で得られる指向性はまだ不十分であると考えられる。また、出射光を望む方向にコントロールするためにはプリズム素子を組み合わせることが必要である。組み合わされるプリズム素子は、プリズム形状が鋭利でないと効率が悪化してしまうため、フォトポリマーを使って形成した高価なフィルムが使用されることが一般的であり、コストの上でも問題がある。
【0010】
【特許文献1】特開平4−59431号公報
【特許文献2】実公平5−32353号公報
【特許文献3】特開平7−130208号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、広い面積が均一に発光し、照明したいエリアを選択的に照明できる指向性を有し、薄型、低消費電力で安価な車両用室内照明を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、導光板とその端面に配置された小型光源とを具備し、該導光板の出光面の裏側には微細な反射面が光源に向かって凹となる曲線状稜線を描く連続面として配列形成されていることを特徴とする車両用室内照明装置である。
【0013】
本発明の照明装置に用いる導光板の出光面には指向性を制御するための凹凸が直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は入射部から放射状に広がる配列となっていることが好ましい。
【0014】
また、導光板の出光面に形成する指向性を制御するための凹凸は直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は光の入射辺に対して垂直方向に平行配列されていることも好ましい。この場合は指向性のあるソフトな発光を得るために形成する凹凸の断面形状をかまぼこ状などのの様になだらかな形状を持たせることが好ましい。
【0015】
また、導光板の出光面に形成する指向性を制御するための凹凸は、方向の異なる複数の稜線を描く連続面の組み合わせとして配列形成されており、該稜線の方向はいずれも入射辺に対して60度以上の角度となっている凹凸を形成する事も好ましい。
【0016】
本発明の照明装置は車両内の化粧用ミラーの上方天井に配置され、指向性を有する光を利用者顔部に向けて選択的に出射する様にして利用することが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明で用いる光源は、点光源に近いほど指向性を狭く制御できることから、小型の電球やLEDが好適である。導光板の端面に配置したときのスペースや導光板への入射効率を高くする観点からは、発光面が平坦な表面実装型パッケージのLEDが特に好適である。赤、青、緑などの多色の発光ダイオードチップを一つのパッケージに収めたものを使用することで、色を可変できる照明装置とすることも可能となる。
導光板への光入射部を、用いる光源の発光領域を被う厚さとし、できるだけ密接させて配置することで、光源からの光束を効率よく導光板内に入射させ、有効に利用することができる。
【0018】
導光板の出光面の裏側に形成される微細な反射面は、凹凸を反転させた形状の金型を用意し、射出成形法(溶融させた樹脂を金型内に充填させる方法)、コンプレッション成形法(可塑性を有する樹脂板に加熱した金型を押し当て圧着させて形状を転写させる方法)などによって容易に製造でき、特に射出成形法により安価に量産できる利点がある。また出光面に形成する直線状の稜線を描く凹凸を形成するに際しても凹凸を反転させた形状の金型を用意することで射出成形法で安価に量産できる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0020】
本発明の導光板から指向性の高い光が出射される原理について図1により説明する。図1は導光板3の側断面図で、光源1から発光した光は、入射端面2より導光板3の内部に入射され、上下の空気界面での反射を繰り返し伝播される。導光板の出光面の裏面には微細なプリズム反射面4が配列形成されており、反射面に当たった光は出光面側に反射され出射される。ここで、プリズム面の角度αが45度にあるときには、出射光の角度分布5は法線付近にピークを持つ分布となる。
【0021】
図2は導光板の反射面を示す図である。導光板3の出光面の裏側に形成される微細な反射面は光源1に向かって凹となる曲線状稜線6を描く連続面として配列形成されている。法線方向に光を出射させようとする場合、光源からの光は導光板内を放射状に広がって進むため、反射面は、その稜線6が光源を中心とする同心円状の配列として形成される。入射面が平面であった場合、導光体内の光の広がり角度は導光体の材質の屈折率によって規定される(アクリルの場合は約86度)が、入射部2に凹凸を賦形することによってより大きな角度まで広げることが可能となる。
光源の配置位置としては図2(A)に示すように辺の中央付近、図2(B)に示すようにコーナー部が代表的に挙げられる。導光板に形成される反射面は光源の配置にあわせた同心円として形成される。光源の配置については、照明装置の配置と室内意匠などの観点から望ましい形態が選ばれる。
【0022】
ところで、光源からの導光板に入射した光は、前述したように入射部に形成された凹凸形状によって広げられるが、入射面との成す角度が小さい部分(図2(A)におけるハッチング部)はどうしても光束が不足するため暗くなりやすい。こうした現象を回避したい場合には、入射部より発光エリア7までの間に光を広げるための助走エリア8を設ければよい。助走エリアによる装置の大型化を最小にする観点からは、コーナーに光源を配置する 図2(B)が有利となる。
【0023】
上述のように導光板の法線方向から光が出射される照明装置の場合、照明装置は被照明体と向かい合わせの角度で配置される必要があるので化粧用の照明として用いる場合においては、ミラーのすぐ脇にミラー面とほぼ平行に配置する。現実的には図3のようにサンバーザー9内の同一平面内に並んでミラー10と照明装置11を配置することになる。このような配置の場合、照明装置があまりにもミラーと近いために照明が眩しく感じられることがある。このような時には広い面積でソフトに発光させる工夫が好ましい。
【0024】
利用者にとって照明が眩しく感じられないようにするためには、照明装置はある程度ミラーから離れた位置に配置されることが望ましく、実際にこのような目的で天井に照明を配置することも多い。本発明の照明装置をこのように天井に配置する場合には、図4のように光の出射方向を法線方向から矢印方向に傾ける必要が生じる。
このように斜め方向に指向性を持った光を出射させる方法としては大きく2つの方法がある。
【0025】
一つは図5に示すように、導光板からは法線方向に光を出射するようにし、導光板の出光面側に、屈折により光線方向を変えるフィルムやシートを、空気層を介して積層する方法である。このように角度を変えるフィルムとしては、市販されているもの(例:3M製IDF II)などを使用してもよいし、透明樹脂からなる成形品を使用しても良い。樹脂成形品を用いる場合には、導光板が露出している場合に汚れやキズの影響を大きく受ける問題を避けるためのカバーとしての機能を持たせることができる。
【0026】
他の方法は、導光板から法線方向から傾いた方向に光を出射させるようにする方法である。図6で示すように、反射面の角度αを45度よりも大きくすることで出射光の角度分布5を角度βにピークがくるよう傾けることが可能となる。例えばαが65度のときβは40度程度となる。なお、厳密にはαが一定であっても光源からの距離によってβは多少変化することになる。
【0027】
このように出射角度を法線方向から傾けるケースでは、図7(A)のように光源1を中心とする同心円状の稜線6を有する反射面を導光板上に形成した場合、例えば線12,13上での傾斜角度βは、各々その線12,13の断面上での傾斜となる。すなわち導光板からの出射光は光源部を中心として放射状に傾いて広がるようになる。このような出射角度特性では、導光板中心線上12の位置で出射角度を被照明体方向に合わせたとしても、中心線から離れた線13の線上では出射角度は被照明体方向からはずれてしまうことになる。
【0028】
照明装置からの出射光全部を出来るだけ被照明体方向に集中させるためには、図7(B)のように稜線円弧6を、光源1からの光線広がり方向との成す角度Θが一定となるように配列することが最も理想的である。ただしこのような反射面の配列形成は金型を加工する上での難度が同心円と比べて極めて高いため、図7(C)に示すように中心を光源位置よりずらした同心円パターンで代用することが出来る。出射角度が場所によって多少変ったとしても、顔部分を選択的に照明するという目的は達成される。
また他のバリエーションとしては稜線のパターンを図7(D)のように一定径Rを持つ円弧を、直線上に中心を移動して配列させたパターンで代用することも可能である。この場合も導光板からの出射角度が位置によって変ることになるものの、やはり顔部分を選択的に照明するという目的は達せられる。
【0029】
導光板の面内での光度分布を一定とすることは、反射面の密度のコントロールによって可能となる。すなわち、入射付近では疎となり光源から遠ざかるほど密となるように、反射面のピッチや高さ、あるいは双方を徐変させる。
【0030】
本発明の導光板において、微細反射面から出射される光は非常に狭い指向性を有するため、指向性を適度に広げる手段を組み合わせることも場合により好適である。特に、前記の図7(C)や図7(D)のように、微細反射面の反射による出射方向が面内でわずかに変わってしまうようなケースにおいては、指向性を適度に広げる手段を組み合わせることは、被照明側から見て全体が均一に発光する照明装置とするために好ましい。このための方法としては次の2つの方法がある。
【0031】
一つは図8に示すように、導光板の出光面側に光拡散用の部材を、空気層を介して積層する方法である。光を拡散する原理としては、表面にランダムな凹凸の形成された部材の表面屈折を利用する方法、屈折率差のあるフィラーを分散した部材の多重屈折を利用する方法、表面に特定の幾何パターンの凹凸を賦形した部材の表面屈折を利用する方法などが挙げられる。特に、入射面と平行方向の指向性が狭くなることから、その方向に強く光を散乱させるように、異方性の拡散能を有する拡散フィルム(例:恵和製オパルスPC−150)を配置することも好適である。この光拡散用部材は、導光板上の反射面のピッチが直接視認されてしまうことによるギラツキ感を解消する効果を持たせることもできる。
【0032】
他の方法は、導光板の出光面側自体に光を広げるための凹凸を形成する方法である。ただし、導光板表面の凹凸はそれ自体、導光板内を伝播する光を外部へ取り出してしまう作用もある。ここで取り出される光は適切な出射角度からは外れてしまうため、照明効率を悪化させる要因となる。したがって凹凸の形成パターンはこうした作用を抑えることを考慮したパターンであることが望ましい。それ自体から光を外部へ取り出してしまわないような凹凸形状は、導光体内を伝播する光の進行方向に対しては小さな傾斜とすることである。例として図9のように、光源から放射状に広がる直線状の稜線14を持つ筋を形成する方法がある。このような筋状の凹凸の場合、稜線と直交方向に出射光が広げられる。稜線と直交方向の凹凸断面形状を円弧のような連続的な曲線とすることで、(凹凸をカマボコ状にすることで)、連続的な分布で光が広げられるため、ソフトな発光を得ることができる。
【0033】
上記パターン以外であっても、稜線と光線の進む方向の成す角度が小さく、断面凹凸がなだらかであって平面との成す角度が小さい場合には、外部へと光を取り出す作用は小さく抑えることができる。したがって、図10に示すように、直線状の稜線14を持つ筋を光入射面と垂直に配列したパターンでも適用できる。図10において破線は出光面の裏面になる反射面に形成された光源に向かって凹となる曲線状稜線を示している。
さらに別の方法としては、図11に示すように2方向の(場合によりもっと多くの方向の)稜線の組み合わせとなるパターンを出光面に形成することも好適である。このようなパターンでは、外部へ光を取り出す作用を小さく抑えるために、個々の稜線と入射辺の成す角度γは60°以上となっていることが好ましい。
【0034】
導光板の板厚は、全体に同一な平板形状としてもよいが、入射対向辺の端面から漏れる光を減少させる観点からは、入射対向辺に向かって徐々に薄くなるようなクサビ型とすることも好適である。導光板の出光面や反射面は必ずしも平面である必要は無く、たとえば天井のカーブに添うように湾曲させることで、すっきりとした意匠を実現することも可能である。
また、本発明の照明装置を2個以上、同一エリアに向けて照射するように配置することも可能である。たとえば、顔部分を左前方と右前方から光を照射することで、影の出方が穏やかになり化粧用照明装置としてさらに好適となる。
【0035】
本発明の照明装置の用途として、化粧用の照明として用いた場合の利点を中心に説明してきたが、薄型、低消費電力、安価で、広い面積が均一に発光するという特徴を持つ照明装置は、マップランプなどにも好適に利用可能であり、車両用の室内照明装置に幅広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】出射原理を説明するための導光板断面図
【図2】光源と導光板の出光面の裏側反射面の曲線状稜線を示す図
【図3】照明装置とミラーの位置関係を示す図
【図4】照明装置とミラーの位置関係を示す図
【図5】出射原理を説明するための導光板断面図
【図6】出射原理を説明するための導光板断面図
【図7】光源と導光板の出光面の裏側反射面の稜線を示す図
【図8】導光板上の拡散板の機能を説明するための図
【図9】導光板の出光面上に形成する凹凸の稜線配列を示す図
【図10】導光板の出光面上に形成する凹凸の形状を示す斜視図
【図11】導光板の出光面上に形成する凹凸の稜線配列を示す図
【符号の説明】
【0037】
1 光源
2 入射部
3 導光板
4 反射面
5 出射光の角度分布
6 反射面の稜線
7 発光エリア
8 助走エリア
9 サンバイザー
10 ミラー
11 照明装置
12 導光板中心線
13 光源から放射状に延びる直線
14 導光板の出光面上凹凸の稜線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導光板とその端面に配置された小型光源とを具備し、該導光板の出光面の裏側には微細な反射面が光源に向かって凹となる曲線状稜線を描く連続面として配列形成されていることを特徴とする車両用室内照明装置。
【請求項2】
車両内の化粧用ミラー上方天井に配置され、指向性を有する光を利用者顔部に向けて選択的に出射することを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【請求項3】
導光板の出光面に指向性を制御するための凹凸が直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は入射部から放射状に広がる配列となっていることを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【請求項4】
導光板の出光面に指向性を制御するための凹凸が直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は光の入射辺に対して垂直方向に平行配列されていることを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【請求項5】
導光板の出光面に指向性を制御するための凹凸が、方向の異なる複数の稜線を描く連続面の組み合わせとして配列形成されており、該稜線の方向はいずれも入射辺に対して60度以上となっていることを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【請求項1】
導光板とその端面に配置された小型光源とを具備し、該導光板の出光面の裏側には微細な反射面が光源に向かって凹となる曲線状稜線を描く連続面として配列形成されていることを特徴とする車両用室内照明装置。
【請求項2】
車両内の化粧用ミラー上方天井に配置され、指向性を有する光を利用者顔部に向けて選択的に出射することを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【請求項3】
導光板の出光面に指向性を制御するための凹凸が直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は入射部から放射状に広がる配列となっていることを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【請求項4】
導光板の出光面に指向性を制御するための凹凸が直線状稜線を描く連続面の集合として配列形成されており、該稜線は光の入射辺に対して垂直方向に平行配列されていることを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【請求項5】
導光板の出光面に指向性を制御するための凹凸が、方向の異なる複数の稜線を描く連続面の組み合わせとして配列形成されており、該稜線の方向はいずれも入射辺に対して60度以上となっていることを特徴とする、請求項1記載の車両用室内照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−87887(P2009−87887A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−259518(P2007−259518)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【出願人】(591054303)コルコート株式会社 (27)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【出願人】(591054303)コルコート株式会社 (27)
【Fターム(参考)】
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