説明

車両用方向指示装置

【課題】ブラケットを、左折指示位置または右折指示位置から中立位置へ自動復帰させる際に、中立位置で一層止まり易くする。
【解決手段】一対のスプリング25は、ブラケット6に設けられた一対の凸部19,20の外側に位置し、先端部25aは、上部カバーに設けられたガイド壁30のガイド部31,32に挿入している。ブラケット6が中立位置から例えば右折指示位置へ回動された場合(矢印B1参照)には、凸部19は、斜面21により対応するスプリング25を押し上げながら同方向へ通過する。ブラケット6が右折指示位置から中立位置方向へ戻される際には(矢印B2参照)、凸部19の押圧面22が対応するスプリング25に引っ掛かり、その凸部19がスプリング25のばね力に抗して移動することで、ブラケット6の回動復帰力が弱められ、ブラケット6ひいては操作レバー8が中立位置で止まり易くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左折指示位置または右折指示位置に位置されたブラケットが中立位置へ戻される際に中立位置で止まり易くした車両用方向指示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用方向指示装置においては、操作レバーにより回動操作されるブラケットは、節度山とこの節度山を移動する節度ピースを有する節度機構により、中立位置と、左折指示位置と、右折指示位置に選択的に保持されるようになっている。そして、ブラケットが左折指示位置または右折指示位置に位置された状態で、ステアリングホイールがその指示方向とは反対方向へ回転されることに基づき、キャンセル機構を介してブラケットが中立位置方向へ自動的に戻される構成となっている。このとき、ブラケットが中立位置を通り越し、反対側のターンシグナルスイッチがオンしてしまうと、反対側のターンシグナルランプが点灯(いわゆる逆点灯)してしまうことがある。特に近年では、ユニットの小型化に伴いターンスイッチの接点部に余裕がなくなるなどの理由により、上記逆点灯が発生し易い状況にあり、その対策が望まれている。
【0003】
そこで、上記したような問題に対処したものとして、いくつかの提案がなされている(例えば、特許文献1,2参照)。
【特許文献1】特開2003−25908号公報
【特許文献2】特開2005−35398号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来提案されたものでは、ブラケットを左折指示位置または右折指示位置から中立位置へ自動復帰させる際に、ブラケットを中立位置で止める確実性が十分でなく、確実性が一層高いものが要望されている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ブラケットを、左折指示位置または右折指示位置から中立位置へ自動復帰させる際に、中立位置で一層止まり易くできる車両用方向指示装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するために、本発明の車両用方向指示装置は、操作レバーと共に中立位置を中心として左折指示位置と右折指示位置との間で回動可能に設けられたブラケットと、このブラケットを前記中立位置、左折指示位置、及び右折指示位置に選択的に保持する節度機構とを備え、前記ブラケットが前記左折指示位置または右折指示位置に位置された状態でステアリングホイールが前記ブラケットの指示位置方向とは反対方向へ回転されることに基づきキャンセル機構を介して前記ブラケットを中立位置方向へ戻す構成とされたものにおいて、前記ブラケットの外面に設けられ、それぞれ斜面及び押圧面を有する一対の凸部と、前記ブラケットが前記中立位置に位置された状態でそれぞれ対応する前記凸部の近傍に位置するように設けられた線材製の一対のスプリングと、それぞれ静止部位に固定状態に設けられ、対応する前記スプリングの先端部の移動をガイドする一対のガイド部とを備え、前記ブラケットが前記中立位置から左折指示位置または右折指示位置へ回動される際には、前記一対の凸部のうち一方の凸部が、対応する前記スプリングを前記斜面により前記凸部の移動方向に対して交差する方向へ移動させながら当該スプリングを通過し、前記ブラケットが左折指示位置または右折指示位置から中立位置方向へ回動復帰する際には、前記一方の凸部の押圧面が対応するスプリングに引っ掛かり、前記凸部が当該スプリングのばね力に抗して移動することで前記ブラケットの回動復帰力を弱めるように作用する構成としたことを特徴とする。
【0007】
上記した構成において、ブラケットが中立位置から左折指示位置または右折指示位置へ回動されると、ブラケットに設けられた一対の凸部のうち一方の凸部が、対応する一方のスプリングを斜面により凸部の移動方向に対して交差する方向へ移動させながら当該スプリングを通過するようになる。この状態で、ステアリングホイールにより回転されるキャンセルカムがブラケットの指示位置方向とは反対方向へ回転されると、キャンセル機構によりブラケットを中立位置方向へ回動復帰させる。このとき、前記一方の凸部の押圧面が対応するスプリングに引っ掛かり、その凸部が当該スプリングのばね力に抗して移動するようになることで、ブラケットの回動復帰力を弱めるように作用する。これにより、ブラケットが中立位置を通り過ぎる勢いが弱められ、ブラケットは、節度機構の作用により中立位置で確実に止まるようになる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ブラケットを、左折指示位置または右折指示位置から中立位置へ自動復帰させる際に、ブラケットに設けられた凸部が、対応するスプリングに引っ掛かることでブラケットの回動復帰力が弱められる構成となっているので、ブラケットを中立位置で確実に止めることができるようになる。また、ブラケットを中立位置から左折指示位置または右折指示位置へ回動させる際には、凸部の斜面によりスプリングはガイド部に沿って逃げるように移動するので、操作性を損なうこともない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
まず、図1には、車両用方向指示装置1の一部を破断した平面図が示されている。この図1において、車両用方向指示装置1のユニットケース2は、下部ケース3を有していて、この下部ケース3の上面に、上部カバー4が複数のねじ5により固定状態に組み付けられている。ユニットケース2は、本発明の静止部位を構成している。ユニットケース2内には、ブラケット6が配設されている。このブラケット6は、ユニットケース2に、基端部6a側(図1の左端部側)の軸部7を中心に回動可能に取り付けられている。ブラケット6の基端部6aには、操作レバー8の一端部が挿入されている(図6参照)。この操作レバー8は、ユニットケース2から図1の左側へ突出している。操作レバー8とブラケット6は、軸部7を中心に矢印A1方向及びこれとは反対の矢印A2方向に回動可能に設けられている。図1は、操作レバー8とブラケット6が中立位置に位置された状態が示されている。
【0010】
下部ケース3の内側において、ブラケット6の先端部6b(図1の右端部)と対向する部分には、節度山部10が設けられている。この節度山部10には、中立位置用谷部11と、右折位置用山部12と、左折位置用山部13とが設けられている。ブラケット6の先端部6b側には、節度ピース14と、この節度ピース14を節度山部10側へ付勢する付勢手段であるコイルスプリング15が設けられていて、ブラケット6の回動に伴い、節度ピース14の先端部が節度山部10を摺動するようになっている。
【0011】
ここで、操作レバー8とブラケット6は、節度ピース14の先端部が中立位置用谷部11に位置した状態では、図1に示す中立位置に保持され、節度ピース14の先端部が右折位置用山部12に乗り上げた位置に位置した状態では、図3に示す右折指示位置に保持され、節度ピース14の先端部が左折位置用山部13に乗り上げた位置に位置した状態では、図示はしないが左折指示位置に保持される。節度山部10、節度ピース14、コイルスプリング15は、操作レバー8及びブラケット6を中立位置、右折指示位置、左折指示位置に選択的に保持する節度機構16を構成している。
【0012】
ブラケット6の上面には、図6に示すように、一対の凸部19、20が設けられている。これら両凸部19、20は、それぞれ斜面21と蒲鉾状をなす押圧面22とを有していて、それぞれの押圧面22が向かい合うように配置されている。この場合、一対の凸部19、20は、ブラケット6の上面において軸部7の中心と節度ピース14の中心とを結ぶ中心線X(図1参照)を挟んだ両側に配置されている。
【0013】
そして、ブラケット6の上面と上部カバー4の下面との間に位置させて、線材から形成されたばね部材23が配設されている。このばね部材23は、円形に巻かれた巻回部24と、それぞれ直線状をなす一対のスプリング25を有する構成となっていて、その巻回部24を、上部カバー4の下面に設けられた筒部26の外周部側に嵌合させることによって取り付けられている。一対のスプリング25の先端部25aは、ブラケット6の先端部6b側に延びている。上部カバー4の下面には、2個の規制凸部27が設けられていて、これら規制凸部27は、ばね部材23の巻回部24と各スプリング25の基端部との間に配置されている。
【0014】
上部カバー4の下面には、さらにガイド壁30が垂下状に設けられている。このガイド壁30は、上記一対の凸部19,20よりもブラケット6の先端部6b側に位置していて、各スプリング25に対応してそれぞれ溝からなる一対のガイド部31、32が形成されている。従って、これらガイド部31,32は、静止部位である上部カバー4のガイド壁30に設けられている。
【0015】
これら各ガイド部31,32は、図6及び図7に示すように、島部33,34の周りを囲むループ状をなすループ溝31a、32aと、このループ溝31a、32aに連通して上方へ延びる逃げ溝31b、32bとを有した構成となっている。この場合、軸部7側から見て右側のガイド部31は、島部33及びループ溝31aが左上がりの傾斜状をなしていると共に、逃げ溝31bが右端部に配置され、また、軸部7側から見て左側のガイド部32は、島部34及びループ溝32aが右上がりの傾斜状をなしていると共に、逃げ溝32bが左端部に配置されていて、これら2個のガイド部31,32は、ガイド壁30の中心線を中心として対称形状となっている。
【0016】
そして、上記一対のスプリング25の先端部25aが、対応するガイド部31、32に移動可能に挿入されている。
なお、上記した構成の車両用方向指示装置1には、図示はしないが、周知構成のキャンセル機構が設けられている。このキャンセル機構は、周知のように、操作レバー8及びブラケット6を左折指示位置または右折指示位置に位置させた状態で、図示しないステアリングホイールがその指示位置とは反対方向へ回転操作されることに伴い、それら操作レバー8及びブラケット6を自動的に中立位置方向へ戻す構成となっている。また、車両用方向指示装置1には、これも図示はしないが、ターンシグナルスイッチが設けられている。このターンシグナルスイッチは、ブラケット6の回動に伴い作動するようになっている。
【0017】
次に上記構成の作用を説明する。
操作レバー8及びブラケット6が中立位置に位置された図1の状態では、節度ピース14の先端が節度山部10の中立位置用谷部11に入り込んでいる。この状態では、ばね部材23における2本の各スプリング25の先端部25aは、対応するガイド部31,32においてループ溝31a,32aと逃げ溝31b,32bの合流点である逃げ溝31b、32bの下端部に位置している(図6及び図7の(a)参照)。また、このとき、2本のスプリング25は、それぞれ対応する凸部19、20の近傍に位置すると共に、2個の凸部19、20の外側に位置している。
【0018】
この中立状態から、操作レバー8を、例えば右折指示方向である図1の矢印A1方向へ回動操作すると、ブラケット6の先端部6b側が軸部7を中心に矢印B1方向へ回動する。すると、図2に示すように、節度ピース14の先端部が右折位置用山部12の斜面を摺動して登ると共に、一方の凸部19の斜面21が、対応するスプリング25の下に入り込むようになる(図7(b)参照)。これに伴い、そのスプリング25が斜面21により押し上げられるため、スプリング25の先端部25aは、ガイド部31における逃げ溝31bに沿って上方(凸部19の移動方向である矢印B1に対して交差する方向)ヘ移動する。
【0019】
そして、図3に示すように、節度ピース14の先端部が右折位置用山部12を乗り上げた位置まで達すると、ブラケット6は右折指示位置に保持される。このとき、上記凸部19が対応するスプリング25を矢印B1方向へ通過し、これに伴い、そのスプリング25の先端部25aは、自身のばね力により逃げ溝31bの下端部側へ下降する(図7(c)参照)。ブラケット6が右折指示位置に回動することに伴い、図示しないターンシグナルスイッチの右折用スイッチがオンし、右折用ランプが点滅する。
【0020】
図3の右折指示状態で、図示しないステアリングホイールが、ブラケット6による指示位置方向とは反対の左方向へ回転されると、図示しないキャンセル機構によりブラケット6が、中立位置方向である図3の矢印B2方向へ回動されるようになる。すると、節度ピース14の先端部は、図4に示すように、右折位置用山部12の頂点を越えた後、斜面に沿って中立位置用谷部11側へ摺動する。また、一方の凸部19が矢印B2方向へ移動することに伴い、その凸部19の押圧面22がスプリング25に当たり(図7(d)参照)、凸部19が、そのスプリング25を当該スプリング25のばね力に抗して矢印B2方向へ押しながら移動する。すると、押されたスプリング25の先端部25aは、ループ溝31bの下側部分の傾斜に沿って矢印B2方向へ移動しながら上昇する(図7(e)参照)。
【0021】
そして、図5に示すように、節度ピース14の先端部が中立位置用谷部11付近まで達すると、図7(f)に示すように、スプリング25が、凸部19の最上部付近まで達すると共に、スプリング25の先端部25aが、ループ溝31aの最上部付近まで達する。そして、スプリング25が凸部19の上端部を越えると、図7(g)に示すように、その先端部25aは、自身のばね力によりループ溝31aの上側部分の傾斜に沿って矢印C方向へ移動し、元の逃げ溝31bの下端部付近に戻る(図7(h)参照)。このとき、節度ピース14の先端部が中立位置用谷部11に嵌まり込み、ブラケット6ひいては操作レバー8が中立位置に保持される。また、ブラケット6が中立位置に戻されることに伴い、ターンシグナルスイッチの右折用スイッチがオフし、右折用ランプが消灯する。
【0022】
従ってこの場合、ブラケット6が右折指示位置から中立位置方向へ戻される際に、ブラケット6に設けられた一方の凸部19の押圧面22がスプリング25に引っ掛かり、その凸部19がスプリング25のばね力に抗して矢印B2方向へ移動することで、ブラケット6の矢印B2方向への回動復帰力が弱められるようになる。これにより、節度ピース14が中立位置用谷部11を通り越すようなことが防止されようになり、ブラケット6ひいては操作レバー8が中立位置で止まり易くなる。よって、逆点灯の発生を確実に防止できるようになる。
【0023】
なお、操作レバー8が左折指示位置方向(矢印A2方向)へ回動された場合の動作は、上記した右折指示位置方向へ回動させた場合と各部の動きが逆になるだけで、同様な動作となるので、簡単に説明する。
【0024】
すなわち、ブラケット6が中立位置から左折指示位置へ回動された場合には、他方の凸部20の斜面21が、対応するスプリング25の下に入り込むようになる。これに伴い、そのスプリング25が斜面21により押し上げられるため、スプリング25の先端部25aは、ガイド部32における逃げ溝32bに沿って上方へ移動する。ブラケット6が右折指示位置まで回動すると、凸部20は、対応するスプリング25を通過し、これに伴い、そのスプリング25の先端部25aは、自身のばね力により逃げ溝32bの下端部側へ下降する。
【0025】
そして、図示しないステアリングホイールが、ブラケット6による指示位置方向とは反対の右方向へ回転されると、キャンセル機構によりブラケット6が、中立位置方向へ回動されるようになる。すると、凸部20の押圧面22がスプリング25に当たり、その凸部20が、そのスプリング25を当該スプリング25のばね力に抗してブラケット6の回動方向へ押しながら移動する。これに伴い、押されたスプリング25の先端部25aは、ループ溝32aの下側部分の傾斜に沿って移動しながら上昇する。そして、スプリング25が、凸部20の上端部を越えると、その先端部25aは、自身のばね力によりループ溝32aの上側部分の傾斜に沿って移動し、元の逃げ溝32bの下端部付近に戻る。
【0026】
上記した実施形態によれば次のような作用効果を得ることができる。
ブラケット6が右折指示位置または左折指示位置から中立位置方向へ戻される際に、ブラケット6に設けられた凸部19または20の押圧面22が対応するスプリング25に引っ掛かり、その凸部19または20がスプリング25のばね力に抗して移動することで、ブラケット6の中立位置方向への回動復帰力が弱められるようになる。これにより、節度ピース14が中立位置用谷部11を通り越すようなことが防止されようになり、ブラケット6ひいては操作レバー8が中立位置で止まり易くなる。よって、逆点灯の発生を確実に防止できるようになる。
【0027】
ブラケット6が中立位置から右折指示位置または左折指示位置方向へ回動する際には、スプリング25は、凸部19または20の斜面21により押し上げられて逃げ溝31bまたは32bに沿って逃げるようになるので、操作性を損なうこともない。
【0028】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
上記した実施形態では、ブラケット6に設けた一対の凸部19,20を、対応するスプリング25の内側に配置した構成としたが、それら一対の凸部を、2本のスプリングの外側に配置する構成とすることもできる。この場合、一対の凸部は、お互いの斜面が向き合うように配置する。また、スプリングの先端部の移動をガイドするガイド部の形状は、左右を入れ替えた形状とする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、ブラケットが中立位置に位置された状態の一部を破断して示す平面図
【図2】ブラケットが右折指示位置方向へ回動される途中状態の図1相当図
【図3】ブラケットが右折指示位置に位置された状態の図1相当図
【図4】ブラケットが右折指示位置から中立位置方向へ戻される途中状態の図1相当図
【図5】ブラケットが中立位置へ戻される直前の状態の図1相当図
【図6】主要部分の概略的な破断斜視図
【図7】(a)〜(h)は要部の動作説明図
【符号の説明】
【0030】
図面中、1は車両用方向指示装置、2はユニットケース(静止部位)、4は上部カバー(静止部位)、6はブラケット、10は節度山部、14は節度ピース、15はコイルスプリング、16は節度機構、19,20は凸部、21は斜面、22は押圧面、23はばね部材、25はスプリング、25aは先端部、30はガイド壁、31,32はガイド部、31a,32aはループ溝、31b,32bは逃げ溝を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作レバーと共に中立位置を中心として左折指示位置と右折指示位置との間で回動可能に設けられたブラケットと、このブラケットを前記中立位置、左折指示位置、及び右折指示位置に選択的に保持する節度機構とを備え、前記ブラケットが前記左折指示位置または右折指示位置に位置された状態でステアリングホイールが前記ブラケットの指示位置方向とは反対方向へ回転されることに基づきキャンセル機構を介して前記ブラケットを中立位置方向へ戻す構成とされた車両用方向指示装置において、
前記ブラケットの外面に設けられ、それぞれ斜面及び押圧面を有する一対の凸部と、
前記ブラケットが前記中立位置に位置された状態でそれぞれ対応する前記凸部の近傍に位置するように設けられた線材製の一対のスプリングと、
それぞれ静止部位に固定状態に設けられ、対応する前記スプリングの先端部の移動をガイドする一対のガイド部とを備え、
前記ブラケットが前記中立位置から左折指示位置または右折指示位置へ回動される際には、前記一対の凸部のうち一方の凸部が、対応する前記スプリングを前記斜面により前記凸部の移動方向に対して交差する方向へ移動させながら当該スプリングを通過し、前記ブラケットが左折指示位置または右折指示位置から中立位置方向へ回動復帰する際には、前記一方の凸部の押圧面が対応するスプリングに引っ掛かり、前記凸部が当該スプリングのばね力に抗して移動することで前記ブラケットの回動復帰力を弱めるように作用する構成としたことを特徴とする車両用方向指示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−261303(P2007−261303A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−85433(P2006−85433)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】