説明

車両用空調装置

【課題】エアコンECU30(空調制御手段)の処理負担を軽減し、かつ各種ECU50(各種制御手段)がコンプレッサに関する制御情報を迅速に取得できるようにする。
【解決手段】車両用空調装置は、可変容量コンプレッサ10、コンプレッサECU20およびエアコンECU30を備える。コンプレッサECU20(コンプレッサ制御手段)は、可変容量コンプレッサ10のソレノイドバルブ11を駆動制御する。コンプレッサECU20は、エアコンECU30および各種ECU50と多重通信バスBUS(多重通信線)を介して通信可能に接続される。コンプレッサECU20には、ソレノイドバルブ11を駆動制御するために必要なセンサ値を出力するセンサ群40(各種センサ)が接続される。センサ群40の各センサ値、または各センサ値に基づいてコンプレッサECU20により計算された計算値がコンプレッサECU20を介して多重通信バスBUSへ出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調装置に関し、特に可変容量コンプレッサを備えた車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の車両用空調装置として、例えば下記特許文献1,2に記載されているように、容量を可変するソレノイドバルブを有する可変容量コンプレッサと、各種制御手段との間で車室内の空調に関する情報をやり取りする空調制御手段とを備えたものが知られている。下記特許文献1に記載された車両用空調装置では、空調制御手段が、各種制御手段の一つである例えばエンジン制御手段から出力されたアイドル信号に基づいてエンジンの運転状態が車両走行中であるか否かを判定し、車両走行中であると判定したとき可変容量コンプレッサの容量可変を禁止もしくは小さく制御するようにしている。また、下記特許文献2に記載された車両用空調装置では、空調制御手段が、可変容量コンプレッサの駆動トルクを計算し、計算した駆動トルクを各種制御手段の一つである例えばエンジン制御手段に出力するようにしている。
【特許文献1】特開平6−297938号公報
【特許文献2】特開平10−38717号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1,2に記載された車両用空調装置では、空調制御手段が、上記した可変容量コンプレッサに関連するコンプレッサ制御を始めとする全ての空調制御を行っていたので、空調制御手段の処理負担が大きく、また全ての空調制御に関するプログラムを記憶していたので、ROM容量が肥大化するという問題があった。また、空調制御手段が、可変容量コンプレッサに関する制御情報を入力して各種制御手段へ出力するようにしていたので、タイムラグにより各種制御手段による制御に支障が生じ易いという問題もあった。
【0004】
本発明の課題は、空調制御手段の処理負担を軽減し、かつ各種制御手段が可変容量コンプレッサに関する制御情報を迅速に取得可能な車両用空調装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、容量を可変するソレノイドバルブを有する可変容量コンプレッサと、各種制御手段との間で車室内の空調に関する情報をやり取りする空調制御手段とを備えた車両用空調装置において、前記空調制御手段とは別に前記ソレノイドバルブを駆動制御可能なコンプレッサ制御手段が設けられ、前記コンプレッサ制御手段は、前記空調制御手段および前記各種制御手段と多重通信線を介して通信可能に接続されていることを特徴とする。この場合、前記コンプレッサ制御手段には、例えば、前記ソレノイドバルブを駆動制御するために必要なセンサ値を出力する各種センサが接続されており、前記各種センサのセンサ値、または前記センサ値に基づいて前記コンプレッサ制御手段により計算された計算値が同コンプレッサ制御手段を介して前記多重通信線へ出力されることも可能である。
【0006】
これによれば、空調制御手段とは別にソレノイドバルブを駆動制御可能なコンプレッサ制御手段が設けられている。このため、空調制御手段はコンプレッサ制御手段に対して単に制御指令を出力するだけで、コンプレッサ制御手段に複雑なコンプレッサ制御を行わせることが可能となって、空調制御手段の処理負担を軽減することが可能である。これに伴って、空調制御手段は、より緻密な空調制御を行うことも可能となる。
【0007】
また、コンプレッサ制御手段は、空調制御手段および各種制御手段と多重通信線を介して通信可能に接続されている。このため、空調制御手段に比して処理負担の小さいコンプレッサ制御手段が、可変容量コンプレッサに関する制御情報を多重通信線を介して各種制御手段へ出力するので、タイムラグを短くすることが可能となって、各種制御手段による制御の迅速化を図ることが可能である。
【0008】
本発明の実施に際して、前記コンプレッサ制御手段は、前記各種センサの故障を判定するセンサ故障判定処理を実行し、前記センサ故障判定処理による判定結果を前記多重通信線へ出力することも可能である。
【0009】
これによれば、空調制御手段に比して処理負担の小さいコンプレッサ制御手段が、センサ故障判定手段による判定結果を多重通信線へ出力するので、センサ故障時のタイムラグを短くすることが可能となって、センサ故障に対応した空調制御手段および各種制御手段による制御の迅速化を図ることが可能である。
【0010】
また、本発明の実施に際して、前記コンプレッサ制御手段は、前記可変容量コンプレッサの故障を判定するコンプレッサ故障判定処理を実行し、前記コンプレッサ故障判定処理による判定結果を前記多重通信線へ出力することも可能である。
【0011】
これによれば、空調制御手段に比して処理負担の小さいコンプレッサ制御手段が、コンプレッサ故障判定手段による判定結果を多重通信線へ出力するので、コンプレッサ故障時のタイムラグを短くすることが可能となって、コンプレッサ故障に対応した空調制御手段および各種制御手段による制御の迅速化を図ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
a.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。図1は本発明の車両用空調装置の第1実施形態を概略的に示したブロック図であって、この車両用空調装置(エアコン)は、可変容量コンプレッサ10、コンプレッサECU20およびエアコンECU30を備えている。
【0013】
可変容量コンプレッサ10は、例えば斜板の傾斜角が変化することで容量が可変する周知のものであり、ソレノイドバルブ11を備えている。この可変容量コンプレッサ10は、エアコンユニット内のエバポレータと、可変容量コンプレッサ10により圧縮されて高温のガス状になった冷媒ガスを冷やして液体に戻すコンデンサと、液体状の冷媒を貯蔵するレシーバと、液体状の冷媒が通過するときに冷媒が気化し易いように霧状に吹き出させる膨張弁とで周知の冷凍サイクルを構成している。ソレノイドバルブ11は、コンプレッサECU20からの制御電流に応じて斜板の傾斜角を変化させる可変機構として機能する。
【0014】
また、可変容量コンプレッサ10は、電磁クラッチ12を介してエンジンと動力伝達可能に接続されている。電磁クラッチ12は、コンプレッサECU20からの制御信号に応じて、エンジンに連結されたとき冷凍サイクルの冷媒を圧縮し、エンジンと遮断されたとき冷凍サイクルの冷媒を圧縮しないように機能する。
【0015】
コンプレッサECU20(コンプレッサ制御手段)は、CPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータとソレノイドバルブ駆動回路21とを主要構成部品としており、エアコンECU30の制御指令に応じてROMに記憶されているコンプレッサ制御プログラム(図示省略)および図2の負荷トルク計算プログラムを繰り返し実行する。また、ROMには可変容量コンプレッサ10の種類を特定するための型式データが記憶されていて、異なる車種に適用可能とされたコンプレッサ制御プログラムの実行に際してその型式データを参照することにより、型式に対応した適正なコンプレッサ回転数が計算されるようになっている。
【0016】
ソレノイドバルブ駆動回路21は、ICで構成されており、マイクロコンピュータによるコンプレッサ制御プログラム実行時の制御信号(制御電流に基づいて計算されたデューティ比のPWM波形)に応じて、可変容量コンプレッサ10のソレノイドバルブ11に駆動電流を流す。また、コンプレッサECU20には、センサ群40が接続されている。
【0017】
センサ群40(各種センサ)は、冷媒量検出センサ41、コンプレッサ回転数検出センサ42、圧力検出センサ43および駆動電流値検出センサ44で構成されている。冷媒量検出センサ41は、可変容量コンプレッサ10内の冷媒量を検出してコンプレッサECU20に出力する。コンプレッサ回転数検出センサ42は、可変容量コンプレッサ10の回転数(例えば、駆動軸の回転数)を検出してコンプレッサECU20に出力する。圧力検出センサ43は、可変容量コンプレッサ10の圧力室(例えば、高圧室)の圧力を検出してコンプレッサECU20に出力する。駆動電流値検出センサ44は、ソレノイドバルブ11に流れる駆動電流値を検出してコンプレッサECU20に出力する。
【0018】
エアコンECU30(空調制御手段)は、CPU,ROM,RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品としている。エアコンECU30には、周知の外気温度を検出する外気温センサ、車室内の内気温度を検出する内気温センサ、日射量を検出する日射センサ、エバポレータ通過後の空気温度を検出するエバポレータ後温度センサが接続されている。
【0019】
このエアコンECU30は、操作パネルのオン操作に応じて、上記外気温センサ等の各センサ値に基づいて各種空調制御を行う。具体的には、ブロワコントロールスイッチの操作に応じてブロワモータの駆動により風量を変更し、内外気切り替えスイッチの操作に応じて内外気切り替えダンパ用モータの駆動により内外気を切り替える。また、温度コントロールスイッチの操作に応じてエアミックスダンパ用モータの駆動により温度を変更し、吹出口切り替えスイッチの操作に応じてモード切り替えダンパ用モータの駆動により吹出口を切り替える。また、オートモードスイッチの操作に応じてフルオート制御状態とし、A/Cスイッチの操作に応じて電磁クラッチ12をオン・オフするための制御指令や、コンプレッサ制御プログラム(図示省略)および図2の負荷トルク計算プログラムを実行させるための制御指令をコンプレッサECU20に出力する。
【0020】
コンプレッサECU20およびエアコンECU30は、多重通信のための多重通信入力回路と多重通信出力回路を備えており、これらの入出力回路を経て多重通信線としての多重通信バスBUS(例えば、CAN)を介して、例えばエンジンECU51を始めとする各種ECU50(各種制御手段)と双方向通信可能に接続されている。
【0021】
これにより、コンプレッサECU20は、エアコンECU30に接続された外気温センサ等の各センサ値や、エンジンECU51に接続されたエンジン回転数検出センサ51a等の各センサ値を多重通信バスBUSを介して入力できるようになっている。一方、エアコンECU30および各種ECU50は、コンプレッサECU20に接続されたセンサ群40の各センサ値や、コンプレッサECU20による図2の負荷トルク計算プログラムの実行により計算された負荷トルク値を多重通信バスBUSを介して入力できるようになっている。
【0022】
次に、上記のように構成した第1実施形態の作動について説明する。コンプレッサECU20のマイクロコンピュータは、エアコンECU30からの制御指令に応じてROMに記憶されている図2の負荷トルク計算プログラムを所定の短時間毎に繰り返し実行する。
【0023】
この負荷トルク計算プログラムは、ステップS10にてその実行が開始され、ステップS11にて、センサ群40の各センサ値を入力する。次に、ステップS12にてセンサ群40のうちの駆動電流値検出センサ44により検出された駆動電流値および外気温センサにより検出された外気温に基づいて周知の計算方法により負荷トルク(可変容量コンプレッサ10の駆動トルク)を計算する。そして、ステップS13にて、ステップS12で計算した負荷トルク値を多重通信バスBUSに出力する。ステップS13の処理後、この負荷トルク計算プログラムの実行を終了する。これにより、エンジンECU51が、入力された負荷トルク値に基づいてアイドル回転速度制御を行うことで、アイドル時またはエンジンの低回転時にて可変容量コンプレッサ10の容量の変化に起因したエンジン回転数の変化(ラフアイドル)を防止することができる。
【0024】
以上の説明から明らかなように、この第1実施形態では、エアコンECU30とは別にソレノイドバルブ11を駆動制御可能なコンプレッサECU20が設けられている。これにより、エアコンECU30はコンプレッサECU20に対して単に制御指令を出力するだけで、コンプレッサECU20に複雑なコンプレッサ制御を行わせることが可能となって、エアコンECU30の処理負担を軽減することが可能である。これに伴って、エアコンECU30は、より緻密な空調制御を行うことも可能となる。
【0025】
また、コンプレッサECU20は、エアコンECU30および各種ECU50と多重通信バスBUSを介して通信可能に接続されている。これにより、エアコンECU30に比して処理負担の小さいコンプレッサECU20が、可変容量コンプレッサ10に関する制御情報を多重通信バスBUSを介して各種ECU50へ出力するので、タイムラグを短くすることが可能となって、各種ECU50による制御の迅速化を図ることが可能である。
【0026】
なお、上記第1実施形態では、コンプレッサECU20が図2の負荷トルク計算プログラムを実行するように構成したが、エンジンECU51が負荷トルクを計算し、多重通信バスBUSに出力された駆動電流値検出センサ44等による駆動電流値等を、計算した負荷トルクの補正計算に用いるようにしてもよい。これによっても、タイムラグを短くすることが可能となり、エンジンECU51による制御の迅速化を図ることが可能である。
【0027】
b.第2実施形態
上記第1実施形態では、コンプレッサECU20のマイクロコンピュータが図2の負荷トルク計算プログラムを実行するように構成したが、これに加えてまたは代えて、コンプレッサECU20のマイクロコンピュータが例えば図3のセンサ故障判定プログラムを実行するように構成することも可能である。なお、その他の構成は上記第1実施形態と同じであるので、構成についての説明は省略する。
【0028】
このセンサ故障判定プログラムは、ステップS20にてその実行が開始され、ステップS21にて、センサ群40のセンサ値を入力する。次に、ステップS22にて、入力された各センサ値において異常値が入力されたか否かをそれぞれ判定する。具体的には、センサ群40からの入力値がそれぞれの閾値の範囲外にあるか否かを判定する。異常値が入力されなかったセンサについては(ステップS22にて「No」)、故障判定フラグを「0」に設定する(ステップS23)。一方、異常値が入力されたセンサについては(ステップS22にて「Yes」)、故障判定フラグを「1」に設定する(ステップS24)。ステップS23またはステップS24の処理後、ステップS25にてセンサ群40についての故障判定結果を多重通信バスBUSに出力する。ステップS25の処理後、ステップS26にてこのセンサ故障判定プログラムの実行を終了する。
【0029】
この第2実施形態によれば、エアコンECU30に比して処理負担の小さいコンプレッサECU20により、図3のセンサ故障判定プログラムが実行され、その判定結果が多重通信バスBUSへ出力されるので、センサ故障時のタイムラグを短くすることが可能となって、センサ故障に対応したエアコンECU30および各種ECU50による制御の迅速化を図ることが可能である。
【0030】
c.第3実施形態
上記第2実施形態では、コンプレッサECU20のマイクロコンピュータが図3のセンサ故障判定プログラムを実行するように構成したが、これに加えてまたは代えて、コンプレッサECU20のマイクロコンピュータが例えば図4のコンプレッサ故障判定プログラムを実行するように構成することも可能である。なお、その他の構成は上記第1実施形態と同じであるので、構成についての説明は省略する。
【0031】
このコンプレッサ故障判定プログラムは、ステップS30にてその実行が開始され、ステップS31にて、コンプレッサ回転数検出センサ42からのコンプレッサ回転数を入力する。次に、ステップS32にて、入力されたコンプレッサ回転数において異常値が入力されたか否かを判定する。異常値が入力されなかった場合(ステップS32にて「No」)は、コンプレッサ故障判定フラグを「0」に設定する(ステップS33)。ステップS33の処理後、ステップS34にてコンプレッサ故障判定結果を多重通信バスBUSに出力する。ステップS34の処理後、ステップS38にてこのコンプレッサ故障判定プログラムの実行を終了する。
【0032】
一方、異常値が入力された場合(ステップS32にて「Yes」)は、ステップS35以降の処理を実行する。この場合、多重通信バスBUSを介してエンジン回転数検出センサ51aからエンジン回転数が入力され(ステップS35にて「Yes」)、入力されたエンジン回転数がコンプレッサ回転数よりも大きく、かつその差が所定の判定値よりも大きいとき(ステップS36にて「Yes」)、可変容量コンプレッサ10が故障しているものと判定して、コンプレッサ故障判定フラグを「1」に設定する(ステップS37)。ステップS37の処理後、ステップS34にてコンプレッサ故障判定結果を多重通信バスBUSに出力する。
【0033】
なお、多重通信バスBUSを介してエンジン回転数検出センサ51aからエンジン回転数が入力されない場合(ステップS35にて「No」)や、入力されたエンジン回転数がコンプレッサ回転数よりも小さい場合、または入力されたエンジン回転数がコンプレッサ回転数よりも大きいが、その差が所定の判定値よりも小さい場合(ステップS36にて「No」)は、可変容量コンプレッサ10の故障を適切に判定することができないので、何れもステップS33以降の処理を実行する。ただし、可変容量コンプレッサ10の故障を判定する方法は、これに限らず、例えば入力されたコンプレッサ回転数がその閾値の範囲外にあるか否かを判定する方法や、圧力検出センサ43からの圧力がその閾値の範囲外にあるか否かを判定する方法を採用してもよい。
【0034】
この第3実施形態によれば、エアコンECU30に比して処理負担の小さいコンプレッサECU20により、図4のコンプレッサ故障判定プログラムが実行され、その判定結果が多重通信バスBUSへ出力されるので、コンプレッサ故障時のタイムラグを短くすることが可能となって、コンプレッサ故障に対応したエアコンECU30および各種ECU50による制御の迅速化を図ることが可能である。
【0035】
上記第1〜第3実施形態では、エアコンECU30がコンプレッサECU20に対して制御指令を出力し、コンプレッサECU20がコンプレッサ制御の全てを実施するように構成したが、エアコンECU30に負担のかからない限度において、エアコンECU30がコンプレッサ制御の一部を実施するように構成してもよい。これによっても、エアコンECU30の処理負担を軽減することが可能であり、また可変容量コンプレッサ10に関する制御情報が多重通信バスBUSを介して各種ECU50へ出力されるので、タイムラグを短くすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1〜第3実施形態に係る車両用空調装置を概略的に示すブロック図。
【図2】本発明の第1実施形態に係り、図1のコンプレッサECUのマイクロコンピュータによって実行される負荷トルク計算プログラムを示すフローチャート。
【図3】本発明の第2実施形態に係り、図1のコンプレッサECUのマイクロコンピュータによって実行されるセンサ故障判定プログラムを示すフローチャート。
【図4】本発明の第3実施形態に係り、図1のコンプレッサECUのマイクロコンピュータによって実行されるコンプレッサ故障判定プログラムを示すフローチャート。
【符号の説明】
【0037】
10 可変容量コンプレッサ
11 ソレノイドバルブ
12 電磁クラッチ
20 コンプレッサECU(コンプレッサ制御手段)
21 ソレノイドバルブ駆動回路
30 エアコンECU(空調制御手段)
40 センサ群(各種センサ)
50 各種ECU(各種制御手段)
BUS 多重通信バス(多重通信線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量を可変するソレノイドバルブを有する可変容量コンプレッサと、各種制御手段との間で車室内の空調に関する情報をやり取りする空調制御手段とを備えた車両用空調装置において、
前記空調制御手段とは別に前記ソレノイドバルブを駆動制御可能なコンプレッサ制御手段が設けられ、
前記コンプレッサ制御手段は、前記空調制御手段および前記各種制御手段と多重通信線を介して通信可能に接続されていることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項2】
前記コンプレッサ制御手段には、前記ソレノイドバルブを駆動制御するために必要なセンサ値を出力する各種センサが接続されており、前記各種センサのセンサ値、または前記センサ値に基づいて前記コンプレッサ制御手段により計算された計算値が同コンプレッサ制御手段を介して前記多重通信線へ出力される請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記コンプレッサ制御手段は、前記各種センサの故障を判定するセンサ故障判定処理を実行し、前記センサ故障判定処理による判定結果を前記多重通信線へ出力する請求項2に記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記コンプレッサ制御手段は、前記可変容量コンプレッサの故障を判定するコンプレッサ故障判定処理を実行し、前記コンプレッサ故障判定処理による判定結果を前記多重通信線へ出力する請求項2または3に記載の車両用空調装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−51365(P2009−51365A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−220166(P2007−220166)
【出願日】平成19年8月27日(2007.8.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】