説明

車両用空調装置

【課題】吹き出し部からの風の広がり及び風速を調整可能な車両用空調装置を提供する。
【解決手段】空調風を導入する導入部12、空調風を吹き出す導入部より大きい面積の吹き出し部14、及び導入部12から吹き出し部14に向かって空調風の流路を拡張する拡張部16を有するグリル筐体10と、空調風の流れと平行に配置されて空調風の流れを仕切り、空調風の流れと直交する方向にスライドする仕切り部22、及び仕切り部22の一端に設けられ、吹き出し部14に配置して拡張部16側に仕切られた空調風に対して通気抵抗をつける通気抵抗部24を有し、グリル筐体10に収納されるスライドドア20とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用空調装置に関し、特に、車室内に吹き出す空調風の吹き出し幅を調整可能な車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車の空調装置の吹き出し部はインストメンタルパネルに設けてある。その吹き出し部への送風は空調ユニットの送風装置で風量制御され、ユニットから吹き出し部にいたるダクトの手前に空調ユニット側にドアがついており風の切り替えを行っている。
【0003】
車両用空調装置の吹き出し部は、風向きと風量を乗員が好みで切り替えられるように、風向板とシャットドアが設定されている。風向き変更の機能拡大として、風向きを可変して風を広げる方法がある(例えば、特許文献1参照。)。また、風向きを広げたり、狭めたりするモードを備えて風向きを可変させる方法もある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
一般的に乗用車の車両用空調装置は、運転席、助手席と後席を含む乗員すべてに快適になるように車室内を均一に冷暖房するようになっている。このため吹き出しグリルは、前席だけでなく後席まで風を飛ばすように設計したり、多数のグリルを設けたりするのが一般的である。
【0005】
吹き出しグリルは、車両全体を均一に空調するため、風量と風速の兼ね合いからサイズが小さく設計される場合には、吹き出し部での風速が早いという特徴がある。サイズが小さい吹き出しグリルでは、乗員が少なく前席だけのゾーンを中心とした冷房をするために風量を減らしても、風の広がりが小さいため前席乗員の周囲に快適ゾーンをつくりにくいという面がある。
【0006】
また、吹き出し口が小さいグリルは、風の広がりを大きくすることよりも、後席への風の到達が優先される場合に用いられる。そして、吹き出し口が小さいグリルは、ルーバー等を用いて風向を制御して吹き出し風の広がりを大きくすることは困難である。
【0007】
上記の問題は吹き出しグリルを大きくすれば解消できる問題であるが、インストメンタルパネルは計器表示、オーディオ、ナビゲータ等の機器を納めるため吹き出し部の位置やサイズに実質的制約と、デザイン上から制限が生じるので、むやみに大きくできない。また、ダクトについてもフロントのインストメンタルパネル下の内容積、サイズの問題からダクトサイズを大きく取れない等の課題がある。
【0008】
また、インストメンタルパネルの奥行きに制限があるので、風を広げるための距離が十分に確保できないので、風の広がりをつけるためにダクトから吹き出し部の通路の角度が急になってしまう。ダクトから吹き出し部の通路の角度が急になってしまうと、風の流れの剥離が生じるためうまく拡張できない等の課題がある。
【0009】
風を広げるために、一度ダクト等を絞り、その後に流路を広げることで風を広げることができるが、空気の通気抵抗を上げてしまうことになる。空気の通気抵抗が上がれば、弁やドア等を稼動させるための動力が上がってしまうことにもなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2007−83930号公報
【特許文献1】特開平4−39121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、吹き出し部からの風の広がり及び風速を調整可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0012】
更に、本発明は、風量を調整をすることで風の広がる効果を維持しながら、風速を落とすことでよりマイルドな風を作ることができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願発明の一態様によれば、空調風を導入する導入部、空調風を吹き出す導入部より大きい面積の吹き出し部、及び導入部から吹き出し部に向かって空調風の流路を拡張する拡張部を有するグリル筐体と、空調風の流れと平行に配置されて空調風の流れを仕切り、空調風の流れと直交する方向にスライドする仕切り部、及び仕切り部の一端に設けられ、吹き出し部に配置して拡張部側に仕切られた空調風に対して通気抵抗をつける通気抵抗部を有し、グリル筐体に収納されるスライドドアとを備える車両用空調装置であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、吹き出し部からの風の広がり及び風速を調整可能な車両用空調装置を提供することができる。
【0015】
更に、本発明によれば、風量を調整をすることで風の広がる効果を維持しながら、風速を落とすことでよりマイルドな風を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置の概略図である。
【図2】図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置のグリル筐体を示し、図2(b)はスライドドアを示す。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置の動作を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置の動作を示す平面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置の風速分布を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る車両用空調装置の概略図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る車両用空調装置の風速分布を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0018】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置1a,1bは、図1に示すように、空調風を導入する導入部12、空調風を吹き出す導入部より大きい面積の吹き出し部14、及び導入部12から吹き出し部14に向かって空調風の流路を拡張する拡張部16を有するグリル筐体10と、空調風の流れと平行に配置されて空調風の流れを仕切り、空調風の流れと直交する方向にスライドする仕切り部22、及び仕切り部22の一端に設けられ、吹き出し部14に配置して拡張部16側に仕切られた空調風に対して通気抵抗をつける通気抵抗部24を有し、グリル筐体10に収納されるスライドドア20とを備える。
【0019】
グリル筐体10は、図2(a)に示すように、接続されたダクト(図示せず)からの空調風を導入部12から導入して、空調風を吹き出し部14から吹き出す。グリル筐体10の側面は、導入部12から一定の間は平行を保っているが、途中から一方の面が他方の面から離れるように広がっている。つまり、グリル筐体10は、空調風の流路が途中から一方向に広がっていくことで拡張部16を形成し、導入部12より吹き出し部14の面積が大きくなっている。
【0020】
スライドドア20の仕切り部22は、図2(b)に示すように、空調風の流れと平行に配置されて空調風の流れを仕切る板状の部材である。また、仕切り部22は、スライドさせることによってグリル筐体10の拡張部16への空調風の侵入を防ぐことが可能となっている。
【0021】
スライドドア20の通気抵抗部24は、空調風に対して通気抵抗をつけるメッシュ状の部材である。通気抵抗部24は、開閉する構造にして通気風の風量を調整することで、通気抵抗を制御することも可能である。
【0022】
スライドドア20は、図2(b)に示すように、仕切り部22の一端に通気抵抗部24が設けられており、L字型の形状となっている。スライドドア20は、グリル筐体10に収納され、通気抵抗部24が吹き出し部14に配置される。
【0023】
スライドドア20は、スライドさせることによって、前席を優先する風の広がりが設定と、車室全体を空調するため後席まで届く切り替えをすることができる。スライドドア20をスライドさせてモードを切り替える動作について、図3及び図4を参照しながら説明する。
【0024】
図3(a)及び図4(a)に示すように、スライドドア20が開いていて、空調風の流れ方向(風軸)に通気抵抗部24がない状態を「開」とする。図3(b)及び図4(b)に示すように、スライドドア20が閉じていて、空調風の風軸に通気抵抗部24がある状態を「閉」とする。スライドドア20は、スライドさせることで、「開」及び「閉」状態とすることもでき、「開」と「閉」の間の状態とすることもできる。
【0025】
スライドドア20は、図3(a)及び図4(a)に示す「開」状態である場合、仕切り部22が拡張部16への空調風の侵入を防ぐことで、導入部12に導入された空調風の風量を維持したまま吹き出し部14から空調風を吹き出すことができる。スライドドア20の「開」状態は、空調風が後席まで届くような強い風を供給することができるので、車室全体を空調するときのモードに用いることが好適である。
【0026】
スライドドア20は、図3(b)及び図4(b)に示す「閉」状態である場合、空調風の風軸上に通気抵抗部24による抵抗がつくために拡張部16への空調風の流れを作る。また、このとき作られる拡張部16への空調風は、通気抵抗部24への空調風と剥離することないので、一様に風を広げることができる。つまり、スライドドア20を「閉」状態にすることによって、空調風が広がり、風軸を変更したのと同じ効果が得られる。スライドドア20の「閉」状態は、空調風を広げて供給することができるので、前席を優先して空調するときのモードに用いることが好適である。
【0027】
スライドドア20は、「開」と「閉」の間の状態とすることで、仕切り部22で通気抵抗部24(拡張部16)へ流れる風量を調整することで、乗員にとって最適な風の強さ、風の広がり等を選択することができる。
【0028】
スライドドア20は、スライドさせる際に、空調風の流れと直交する方向にスライドするので、風圧を仕切り部22の一端である狭小面(線)で受けるため、回転式のドア等に比べて風圧を受けにくいので抵抗が少なくなる。したがって、スライドドア20をスライドさせるときに、風の強さによって抵抗が生じにくいので、スライドさせる力を小さいまま維持できる。
【0029】
次に、図1に示すように、乗員30に対して前方の左右に車両用空調装置1a,1bを配置した場合の前席乗員の頭部付近の風速について、図5のグラフに示す。尚、車両用空調装置1a,1bは、乗員30側が拡張部16となるように、左右対称に配置される。図5のグラフの横軸は乗員30から両側方向への距離を示し、縦軸は風速を示す。
【0030】
図5のグラフによると、スライドドア20を「開」にした場合、車両用空調装置1a,1bの風速は吹き出し部14の中心近傍で高くなる。しかし、スライドドア20を「開」にした場合では、風の広がりがあまりないことが分かる。一方、スライドドア20を「閉」にした場合、全体的に風速は低くなり、乗員30の周囲に風が一定の強さで広がっていることが分かる。
【0031】
本発明の第1の実施の形態に係る車両用空調装置1a,1bによれば、スライドドア20を「開」状態や「閉」状態にすることができるので、狭い範囲に風量を集中するモードと、広い範囲に風量を広げるモードとを切り替えることが可能となる。また、風量を調整することで風速をさらに減らすことが可能となり風速を遅くする効果が強調される。広い範囲に風量を広げるモード(ワイド風)を選択することで、風の広がりが大きく、風速が抑えられるので、風を人間に直接当てた場合でも乗員が不快になることがなくなる。このため顔、首、胸のゾーンを直接顔に当てることで風速による冷涼感を上げることが可能となり、冷房温度を下げないで冷房可能となり、省エネ効果を得る。
【0032】
更に、第1の実施の形態に係る車両用空調装置1a,1bによれば、スライド可能なスライドドア20を備えることで、通気抵抗部24へ流れる風量を調整することが可能であるので、ワイド風を必要とする場合と不要の場合と切り替えが可能となる。また、スライドドア20を「閉」状態にすることで、風を拡張部16に広げることができるのでルーバーなしに風軸を変更した効果が得られる。
【0033】
更に、第1の実施の形態に係る車両用空調装置1a,1bによれば、スライド可能なスライドドア20を備えることで、拡張部16の角度を大きくすることができるので、風の広がりを大きくすることが可能となる。
【0034】
更に、第1の実施の形態に係る車両用空調装置1a,1bによれば、スライドドア20に仕切り部22を備えることで、「開」状態であっても、空調風の流れを乱すことなくまっすぐに吹き出し部14へ向かわせることができる。また、仕切り部22(スライドドア20)を中間位置に設定したとき、仕切り部22が風量を分ける効果が得られる。また、仕切り部22とグリル筐体10の壁部との間隔が狭くなると抵抗が大きくなり風の勢いを抑える効果があり、風を制御する効果が得られる。
【0035】
更に、第1の実施の形態に係る車両用空調装置1a,1bによれば、スライドドア20は、スライドさせる際に、空調風の流れと直交する方向にスライドするので、風圧を仕切り部22の一端である狭小面(線)で受けるため、回転式のドア等に比べて風圧を受けにくいので抵抗が少なくなる。したがって、スライドドア20を移動させる力が小さくでき、省エネ効果を得る。
【0036】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る車両用空調装置1cは、図6に示すように、第1の実施の形態で示した車両用空調装置1a,1bと比して、グリル筐体10の両側に拡張部16が設けられ、スライドドア20が2つ収納されている点が異なる。その他については実質的に同様であるので記載を省略する。
【0037】
スライドドア20は、スライドさせることによって、前席を優先する風の広がりが設定と、車室全体を空調するため後席まで届く切り替えをすることができる。スライドドア20をスライドさせてモードを切り替える動作について、図6(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0038】
図6(a)に示すように、スライドドア20が開いていて、空調風の流れ方向(風軸)に通気抵抗部24がない状態を「開」とする。図6(c)に示すように、スライドドア20が閉じていて、空調風の風軸に通気抵抗部24がある状態を「閉」とする。図6(b)に示すように、スライドドア20を「開」と「閉」の間の状態にスライドさせることで、「開」と「閉」の中間状況とすることができる。
【0039】
スライドドア20は、図6(a)に示す「開」状態である場合、仕切り部22が拡張部16への空調風の侵入を防ぐことで、導入部12に導入された空調風の風量を維持したまま吹き出し部14から空調風を吹き出すことができる。スライドドア20の「開」状態は、空調風が後席まで届くような強い風を供給することができるので、車室全体を空調するときのモードに用いることが好適である。
【0040】
スライドドア20は、図6(b)に示す「開」と「閉」の間の状態とすることで、仕切り部22で通気抵抗部24(拡張部16)へ流れる風量を調整することで、乗員にとって最適な風の強さ、風の広がり等を選択することができる。
【0041】
スライドドア20は、図6(c)に示す「閉」状態である場合、空調風の風軸上に通気抵抗部24による抵抗がつくために拡張部16への空調風の流れを作る。また、このとき作られる拡張部16への空調風は、通気抵抗部24への空調風と剥離することないので、一様に風を広げることができる。つまり、スライドドア20を「閉」状態にすることによって、空調風が広がり、風軸を変更したのと同じ効果が得られる。スライドドア20の「閉」状態は、空調風を広げて供給することができるので、前席を優先して空調するときのモードに用いることが好適である。
【0042】
スライドドア20は、スライドさせる際に、空調風の流れと直交する方向にスライドするので、風圧を仕切り部22の一端である狭小面(線)で受けるため、回転式のドア等に比べて風圧を受けにくいので抵抗が少なくなる。したがって、スライドドア20をスライドさせるときに、風の強さによって抵抗が生じにくいので、スライドさせる力を小さいまま維持できる。
【0043】
次に、車両用空調装置1cのスライドドア20を「開」と「閉」にした場合の前席乗員の頭部付近の風速分布について、図7のグラフに示す。図7のグラフの横軸は吹き出し部14の中心から片側方向への距離を示し、縦軸は吹き出し部14の中心からスライドドア20の可動方向に切った断面での風速を示す。
【0044】
図7のグラフによると、スライドドア20を「開」にした場合、車両用空調装置1cの風速は吹き出し部14の中心で高くなる。一方、スライドドア20を「閉」にした場合、全体的に風速は低くなり、吹き出し部14の中心から一定の距離まで風速がゆるやかに広がっていることが分かる。
【0045】
このように構成された本発明の第2の実施の形態に係る車両用空調装置1cでも、第1の実施の形態に係る車両用空調装置1a,1bと同様の効果を得ることができる。
【0046】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。
【0047】
例えば、第1及び第2の実施の形態に係る車両用空調装置1a〜1cの吹き出し部14の先方にルーバーを設ける構成にしても良い。ルーバーを設けることで、車両用空調装置1a〜1cの吹き出し部14から吹き出した空調風の風向きを変更することが可能になる。
【0048】
また、第1及び第2の実施の形態に係る車両用空調装置1a〜1cの吹き出し部14の先方に空調風を遮るシャットドアを設ける構成にしても良い。シャットドアを設けることで、前席を空調するモードであっても助手席に乗員がいないときには、運転席だけに空調風を送風するように切り替えることが可能になる。
【0049】
また、第1及び第2の実施の形態に係る車両用空調装置1a〜1cのスライドドア20は、モーター等の動力とスライドドア20の位置測定装置等を設けて制御することも可能である。
【0050】
また、第2の実施の形態に係る車両用空調装置1cのスライドドア20は、左右対称にスライドさせるように記載したが、左右独立してスライドさせることも可能である。スライドドア20を左右独立してスライドさせることで、運転席と助手席のそれぞれについて個別に風量を設定することができる。
【0051】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0052】
1a〜1c…車両用空調装置
10…グリル筐体
12…導入部
14…吹き出し部
16…拡張部
20…スライドドア
22…仕切り部
24…通気抵抗部
30…乗員

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調風を導入する導入部、空調風を吹き出す前記導入部より大きい面積の吹き出し部、及び前記導入部から前記吹き出し部に向かって空調風の流路を拡張する拡張部を有するグリル筐体と、
空調風の流れと平行に配置されて空調風の流れを仕切り、空調風の流れと直交する方向にスライドする仕切り部、及び前記仕切り部の一端に設けられ、前記吹き出し部に配置して前記拡張部側に仕切られた空調風に対して通気抵抗をつける通気抵抗部を有し、前記グリル筐体に収納されるスライドドア
とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
【請求項2】
前記仕切り部は、スライドさせることによって前記拡張部への空調風の侵入を防ぐことが可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記通気抵抗部は、メッシュ状の部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記グリル筐体の両側に前記拡張部が設けられ、前記スライドドアが2つ収納されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−121489(P2012−121489A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274841(P2010−274841)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】