説明

車両用距離判別装置

【課題】 車両と障害物との距離と目標距離とのずれ量を運転者が視覚により定量的に把握することが容易な車両用の距離判別装置を提供する。
【解決手段】 障害物3に対して所定の投影パターンP、Pを投影する投影装置21、22が車両1に搭載されている。各投影装置21、22の投影軸A、Aは、車両1から距離X離れたC点で交差するように配置されている。そして、距離Xは、投影装置21、22間の距離Yと略同一に設定されている。このため、障害物3の壁面30に投影された投影パターンP、P間の距離Yは、C点と壁面30との距離Xに略一致する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の距離判別装置に関し、特に、駐車操作時等において障害物との距離を視覚的に判別することが可能な車両用距離判別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
駐車時や方向転換時等において、壁や塀等の構造物やその他の障害物との車間距離を的確に認識するためにこれらの障害物に車両から光像を投影し、投影像を基にして運転者に視覚的に障害物と車両との距離を認識させる技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1の技術は、車両の斜め後方外側に向けて平行に集光された光線を照射するものである。この技術では、障害物が車両に接近するほど障害物の表面上における光線の衝突位置は横方向で見て車両側に接近する。そして、運転者がサイドミラーを通して見た場合に、障害物と車両の距離とがある距離以下になると、この光線の衝突位置が車両自体の陰に隠れてしまうことから、車両と後方の障害物との距離が距離以下であるか否かの判定が容易に認識できる旨記載されている。
【0004】
特許文献2の技術は、2つのビーム照射手段をその光軸が交差するように配置している。このとき、この交差点を障害物との目標距離位置とした場合に、ビームが1点に集光するように車両を移動させることで、障害物との目標距離位置への移動を容易にすることができるとともに、このビーム照射手段の交差位置を変更することで、目標距離の変更が容易に行える構成である、と記載されている。
【特許文献1】特開平5−254378号公報
【特許文献2】特開2000−329549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では、運転者の視線位置とサイドミラー・照射装置との位置関係によって実際にサイドミラーで見えなくなる位置が変わりうるため、障害物との距離が目標距離へ到達したことを正確に判定することが難しい。また、近づきすぎた場合には、光線の衝突位置はサイドミラーからは見えなくなるため、位置修正が困難である。
【0006】
特許文献2の技術では、目標距離位置でビームが1点に集光するため、精度良く到達を判定できるが、この技術においても特許文献1の技術と同様に、現在の障害物との距離が目標距離位置に対してどのくらいずれているのかを定量的に把握することが困難である。特に、目標距離位置の変更を交差角度を変更することで行っているため、定量的なずれ量の把握をいっそう困難なものとしている。
【0007】
そこで本発明は、車両と障害物との距離と目標距離とのずれ量を運転者が視覚により定量的に把握することが容易な車両用の距離判別装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る車両用距離判別装置は、車両から車外の所定のパターンを投影する第1および第2の投影装置を備え、これら第1および第2の投影装置の投影軸を交差させて配置した車両用距離判別装置において、第1および第2の投影装置は、両投影装置の投影軸の交点の車両からの距離と両投影装置の車両上における配置間隔とが略同一になるよう配置されていることを特徴とする。
【0009】
例えば、車両の後方に向けてパターンを投影する場合を考えると、障害物上の投影面が車両の前後軸に直交している場合(投影面が車両の後端と平行な場合)に、このように第1および第2の投影装置の投影軸を交差させて投影を行うと、交差点と2つの投影装置で形成される3角形と、交差点と障害物上の投影面におけるパターンの投影点2点で形成される3角形とは相似形になる。したがって、両投影装置の投影軸の交点の車両からの距離と両投影装置の車両上における配置間隔とを略同一に設定しておくと、この相似関係から交差点から障害物までの距離と投影点2点間の距離とが略同一に維持される。
【0010】
これら第1および第2の投影装置の車両上における配置間隔を、両投影装置の投影角度を維持しつつ、調整可能に配置されているとよい。
【0011】
両投影装置の投影角度を維持しつつ、配置間隔を調整可能にすることで、両投影装置の投影軸の交点の車両からの距離と両投影装置の車両上における配置間隔とが略同一であるという条件を満たしつつ、配置間隔を変更することで、両投影装置の投影軸の交点の車両からの距離が調整される。
【0012】
これら第1および第2の投影装置の間に、第1および第2の投影装置の投影軸と同じ交点で交差する投影軸を有する第3の投影装置をさらに備えていてもよい。
【0013】
このようにすると、前述した第1の投影装置、第2の投影装置間で成立する相似関係が第1の投影装置と第3の投影装置間および第2の投影装置と第3の投影装置間でも成立する。
【0014】
これら各投影装置の投影パターンの色または形状は、障害物上へのそれぞれの投影像が識別可能に設定されているとよい。例えば、後方に向けて照射する場合に、車両上で右側に配置される投影装置の投影パターンを右に頂点を向けた三角、車両上で左側に配置される投影装置の投影パターンを左に頂点を向けた三角となるよう設定しておく。この場合、投影軸の交差点より車両から遠くに投影面が存在している場合には、二つの三角形は投影面上で互いに頂点が向かい合うように投影される。一方、投影軸の交差点より車両に近い位置に投影面が存在している場合には、二つの三角形は投影面上で互いの頂点が外側を向くように投影されることになり、交差点位置と投影面との位置関係により投影パターンの配置を異ならせる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、投影面と車両が正対している場合に、投影面の目標位置との距離と第1、第2の投影装置による投影パターンとの間隔とが略同一になるので、運転者が目標位置との距離を視覚的に容易に把握することができる。このため、目標位置への到達時における車両の調整が容易になる。したがって、駐車や方向転換時の操作性が向上する。
【0016】
投影装置の間隔調整を投影角度を維持したまま行うことで、目標位置の車両からの距離を調整することが可能となる。この場合でも、投影面の目標位置との距離と第1、第2の投影装置による投影パターンとの間隔とが略同一になるという関係は維持されるため、上述の効果が保たれる。また、投影軸の交点自体の車両からの距離を調整するのに、これと略同一な投影装置の車両上での間隔を調整すれば足りるため、精度良くかつ容易に調整を行うことができる。
【0017】
第3の投影装置を設けると、特に、投影面が車両の前後軸に対して傾いている場合に、投影面上の投影パターンの配置状況から傾きの状態を確認することが可能となる。また、この場合も距離を視覚的に認識することが可能となり、目標位置への到達時における車両の調整が容易になって、駐車や方向転換時の操作性が向上する。
【0018】
投影パターンの形状や色を異ならせると、車両が目標位置より離れた位置にいるのか、目標位置より近づきすぎているのかを一目で把握することができる。このため、操作性がよりいっそう向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
【0020】
図1は、本発明に係る車両用距離判別装置(第1の実施形態)を搭載した車両を示す概略図である。ここでは、車両1の後部に車両用距離判別装置2を配置した例を示している。この第1の実施形態の車両用距離判別装置2は、2つの投影装置21、22を備えており、第1の投影装置21が車両1の後部左側に、第2の投影装置22が車両1の後部右側に配置され、それぞれ車両1の後方内側へ向けてそれぞれ所定の投影パターンを水平方向に投影する。両投影装置21、22の投影軸(投影光の光軸)A、Aは、点Cで交差する。
【0021】
図2は、本実施形態の車両用距離判別装置2を用いた距離判定原理を説明する図である。車両1後方に、壁、塀等の障害物3の壁面30が車両の前後軸と直交するよう位置しており、この壁面30に向かって車両1を後退させる場合を考える。
【0022】
車両1上の投影装置21と投影装置22間の距離(ここでは、光軸Aと光軸A上それぞれと車両1の後端との交点B、B間の距離として表す。)をYとする。上述したように光軸Aと光軸Aとは点Cで交差するが、この交点Cと車両1の後端との距離をXとする。一方、第1の投影装置21から壁面30上に投影された投影パターンをP、第2の投影装置22から壁面30上に投影された投影パターンをPとする(以下、符号P、Pは、各投影パターンの位置としても用いる)。そして、交点Cと壁面30の距離をXとし、P、P間の距離をYとする。
【0023】
このとき、B、Bを結ぶ線とP、Pを結ぶ線は平行になるから、B、B、Cを頂点とする三角形とP、P、Cを頂点とする三角形とは相似関係が成立する。このため、X≒Yとなるよう各投影装置21、22の投影角度θ、θ(この投影角度とはB、B、Cを頂点とする三角形の頂点B、Bにおける頂角に対応する。)を設定すると、前述した相似関係からθ=θ、θ=θが成立し、X≒Yが成り立つ。つまり、X≒Yとなるよう各投影装置21、22の投影角度θ、θを設定し、かつ、交点Cを目標とする車両1と障害物3との距離位置に設定しておくと、壁面に投影されたパターンP、P間の距離Yは、目標位置であるC点と障害物3の距離に略一致する。したがって、運転者は障害物3の壁面30上に投影された投影パターンP、Pから視覚的に目標位置であるC点と障害物3との距離を認識することができる。このため、障害物3までの後退余裕を適切に把握できるので、目標位置へと向けた車両1の後退操作が容易になる。特に、障害物3まで距離があるときは比較的速い速度で後退し、距離が近づいたら十分に減速してC点に確実に到達させるという操作が容易になる。
【0024】
ここで、θ=θに設定した場合は、θ1=θ2=tan-1(X/(Y/2))=tan-1(2)≒63.4°となる。もちろん、θ≠θに設定してもよい。θ=θに設定すると、図2に示されるような障害物3の場合に、車両の前後軸の中心から等距離に離れた位置に各投影パターンP、Pが配置されるため、運転者の視認性がよく好ましい。
【0025】
図3は、本装置における投影パターンの後退時の変化状態を具体的に説明する図である。ここでは、第1の投影装置21で投影される投影パターンPを車両1側から見て右側へとがった三角形になるように設定し、第2の投影装置22で投影される投影パターンPを車両1側から見て左側へとがった三角形になるように設定している。両投影パターンP、Pは色を異ならせており、例えば、投影パターンPを赤色、投影パターンPをオレンジ色としている。車両1を後退させて、障害物3の位置が図中3→3→3→3の位置へ順次移動していくと、壁面30上の両投影パターンP、Pの位置も(P1A、P2A)→(P1B、P2B)→(P1C、P2C)→(P1D、P2D)と移動する。ここで、障害物3がC点より遠い3、3位置においては、投影パターンP1A(B)が投影パターンP2A(B)より左側に位置するが、障害物3がC点に一致する3位置においては、投影パターンP1Cと投影パターンP2Cとは重なり合い、障害物3がC点より近づいた3位置においては、投影パターンP1Dが投影パターンPより右側に位置することになる。このため、投影パターンP、Pの配置順序によって障害物3が目標位置C点より近くに位置するのか遠くに位置するのかを判別することができ、特に、目標位置C点付近における微調整が容易になる。ここでは、投影パターンの色と形状の両方を異ならせる例を説明したが、色のみ、または、形状のみを異ならせてもよい。また、ここでは、後端に配置する例を説明したが、車両の前方や側方に配置してもよい。
【0026】
次に、本発明に係る車両用距離判別装置の他の実施形態について説明する。図4は、第2の実施形態である車両用距離判別装置2aによる距離判定原理を説明する図である。本車両用距離判別装置2aは、第1の投影装置23と第2の投影装置24からなり、第1の投影装置23は、車両1の後部略中央に配置されて、左後方に向けて投影パターンを投影し、第2の投影装置24は、車両1の後部左端に配置されて、車両1の前後軸と略平行な後方に向けて投影パターンを投射するものである。
【0027】
第1の投影装置23の光軸Aと、第2の投影装置24の光軸Aとは交点Cで交差する。ここで、第1の実施形態の説明の場合と同様に、車両1後方に、壁、塀等の障害物4の壁面40が車両の前後軸と直交するよう位置しており、この壁面40に向かって車両1を後退させる場合を考える。
【0028】
車両1上の投影装置23と投影装置24間の距離(ここでは、光軸Aと光軸A上それぞれと車両1の後端との交点B、B間の距離として表す。)をYとする。上述したように光軸Aと光軸Aとは点Cで交差するが、この交点Cと車両1の後端との距離をXとする。一方、第1の投影装置23から壁面40上に投影された投影パターンをP、第2の投影装置24から壁面40上に投影された投影パターンをPとする(以下、符号P、Pは、各投影パターンの位置としても用いる)。そして、交点Cと壁面40の距離をXとし、P、P間の距離をYとする。また、Aは、直線Bおよび壁面40と直交している。
【0029】
このとき、B、Bを結ぶ線とP、Pを結ぶ線は平行になるから、B、B、Cを頂点とする三角形とP、P、Cを頂点とする三角形とは相似関係が成立する。このため、X≒Yとなるよう投影装置23の投影角度θ(この投影角度とはB、B、Cを頂点とする三角形の頂点Bにおける頂角に対応する。)を設定すると、前述した相似関係からθ=θが成立し、X≒Yが成り立つ。このθは45°に相当する。
【0030】
つまり、一方の投影装置24の投影軸が車両の前後軸に平行である場合には、他方の投影装置21の投影角度θを略45°に設定し、かつ、交点Cを目標とする車両1と障害物4との距離位置に設定しておくと、壁面に投影されたパターンP、P間の距離Yは、目標位置であるC点と障害物4の距離に略一致する。したがって、運転者は障害物4の壁面40上に投影された投影パターンP、Pから視覚的に目標位置であるC点と障害物4との距離を認識することができる。運転者100は、この投影パターンP、Pを直視により認識してもよいし、サイドミラー11に映った鏡像により認識してもよい。
【0031】
本実施形態においても、障害物4までの後退余裕を適切に把握できるので、目標位置へと向けた車両1の後退操作が容易になる。特に、障害物4まで距離があるときは比較的速い速度で後退し、距離が近づいたら十分に減速してC点に確実に到達させるという操作が容易になる。
【0032】
本実施形態では、投影装置24による投影パターンPが車両1の後方左端位置の延長線上に位置している。したがって、P位置から後部障害物に対する車両の左方向の余裕度も同時に判定できる。ここでは、後方左端に設ける例を説明したが、同様の装置を後方右端等の他の車両の隅部に配置してもよい。
【0033】
次に、本発明に係る車両用判別装置の第3の実施形態を図5、図6を参照して説明する。図5は、第3の実施形態である車両用距離判別装置2bによる距離判定原理を説明する図であり、図6は、壁面に投影される投影パターンの例示である。本車両用距離判別装置2bは、図1、図2に示される第1の実施形態の車両用距離判別装置2に、さらに第3の投影装置25を追加したものである。この第3の投影装置25は、第1の投影装置21と第2の投影装置22の略中央に配置されて、車両1の前後軸に沿って投影パターンを投射するものである。これら3つの投影装置21、22、25の投影軸A、A、Aは、点Cで交差する。
【0034】
ここでは、車両1後方に、壁、塀等の障害物5の壁面50が車両の前後軸の直交軸から角度θだけ傾いて位置している場合に、この壁面50に向かって車両1を後退させる場合を考える。
【0035】
第3の投影装置25から壁面50上に投影された投影パターンをPとし、交点CとP間の距離をXとし、P、P間の距離をY、P、P間の距離をY6A、P、P間の距離をY6Bとする。その他の符号は図2と同一である。
【0036】
図2に示される状態と異なり、図5に示される状態では、P、P、Pを結ぶ直線とB、Bを結ぶ直線とは平行ではない。そのため、前述したような相似関係は成立せず、X≒Yが成立していても、XとYとは合致しない。しかし、このように壁面50が車両1と正対していない場合には、図6に示されるようにPとP間の距離Y6AとPとP間の距離Y6Bとが一致しなくなる。さらに、(2×Y6A)<Y<(2×Y6B)の関係が成立するから、運転者はP、P、Pの配置関係から壁面50の車両1に対する傾きθの程度、および、壁面50と車両1との距離を推定することができる。
【0037】
本実施形態においても、このように障害物5までの後退余裕を適切に把握できるので、目標位置へと向けた車両1の後退操作が容易になる。特に、障害物5まで距離があるときは比較的速い速度で後退し、距離が近づいたら十分に減速してC点に確実に到達させるという操作が容易になる。
【0038】
図7は、第4の実施形態を示す概略構成図である。この実施形態では、第1の投影装置21と第2の投影装置22とが、それぞれレール71、72上に支持されている。そして、両投影装置21、22は、連動駆動機構73によってレール71、72上を両者の中間を対称軸として線対称に移動可能な構成となっている。これにより、両投影装置21、222の間隔と、車両1から両投影軸の交点までの距離が同一であるとの条件を維持しつつ、両投影装置21、22の間隔を変更することで、車両1から両投影軸の交点までの距離を変更することを可能としている。例えば、両投影装置21、22をB11、B21位置からB12、B22位置へと変更してその間隔を拡げると、交点位置はCからCへと移動し、車両1から遠ざかる。また、両投影装置21、22をB11、B21位置からB13、B23位置へと変更してその間隔を狭めると、交点位置はCからCへと移動し、車両1へ近づく。
【0039】
本実施形態では、両投影装置21、22の間隔を変更した場合でも、両投影装置21、22の間隔と、車両1から両投影軸の交点までの距離が同一であるとの条件が維持されているため、第1の実施形態において説明したように、車両1と正対する障害物3の壁面30に投影される投影パターン間の距離が両投影軸の交点から障害物3までの距離に合致するという結果が常に維持される。このため、目標位置である交点Cを変更することができる。また、両投影装置21、22の間隔が交点Cまでの距離に略一致するため、交点C位置を厳密に測定する必要がなく、投影装置21、22間の距離を測定すれば足りる。つまり、実際に投影パターンの投影を行うことなく、車両1内で投影装置21、22間の距離を設定するだけで足りるため、目標距離の変更がきわめて容易になる。
【0040】
ここでは、両投影装置21、22の両方を同時に動かす例を説明したが、片方のみを移動させて両者の間隔を変更してもよい。また、第2、第3の実施形態と組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る車両用距離判別装置(第1の実施形態)を搭載した車両を示す概略図である。
【図2】図1の車両用距離判別装置2を用いた距離判定原理を説明する図である。
【図3】図1の装置における投影パターンの後退時の変化状態を具体的に説明する図である。
【図4】第2の実施形態である車両用距離判別装置2aによる距離判定原理を説明する図である。
【図5】第3の実施形態である車両用距離判別装置2bによる距離判定原理を説明する図である。
【図6】図5の装置により、壁面に投影される投影パターンの例示である。
【図7】本発明に係る車両用距離判別装置の第4の実施形態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0042】
1…車両、2、2a、2b…車両用距離判別装置、3〜5…障害物、11…サイドミラー、21〜25…投影装置、30、40、50…壁面、71、72…レール、73…連動駆動機構、100…運転者、A…光軸、C…交点、P…投影パターン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両から車外の障害物に対して所定のパターンを投影する第1および第2の投影装置を備え、前記第1および第2の投影装置の投影軸を交差させて配置した車両用距離判別装置において、
前記第1および第2の投影装置は、両投影装置の投影軸の交点の車両からの距離と両投影装置の車両上における配置間隔とが略同一になるよう配置されていることを特徴とする車両用距離判別装置。
【請求項2】
前記第1および第2の投影装置の車両上における配置間隔を、両投影装置の投影角度を維持しつつ、調整可能に配置されていることを特徴とする請求項1記載の車両用距離判別装置。
【請求項3】
前記第1および第2の投影装置の間に、前記第1および第2の投影装置の投影軸と同じ交点で交差する投影軸を有する第3の投影装置をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用距離判別装置。
【請求項4】
前記各投影装置の投影パターンの色または形状は、障害物上へのそれぞれの投影像が識別可能に設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用距離判別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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