説明

車両通行遮断機

【課題】簡易な構成でもって、リリース動作後の阻止棒を迅速に復旧させることが可能な車両通行遮断機を提供する。
【解決手段】本発明に係る遮断機10は、略水平方向に延び回転駆動される開閉軸の回転に伴って、閉止位置と開放位置とへ回動可能に設けられた支持アーム12と、該支持アーム12によって回転可能に支持されたリリース軸122と、該リリース軸122に固定され、通常位置とリリース位置とへ回動可能に設けられた阻止棒13と、支持アーム12の回動に連動して、阻止棒13がリリース位置から通常位置へと回動するよう、阻止棒13を案内するガイド部14とを備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速道路などの料金所に設置され、車両の通行を阻止または許可可能な車両
通行遮断機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速道路等の有料道路や駐車場等の料金所において、料金の収受を自動化するシステムとしてETC(Electronic Toll Collection Sysem)が導入されている。このETCにおいては、料金所ゲートへの車両の進入を車両検知器が検知すると、車線サーバが路側アンテナに対して通信指令を発し、これに基づいて路側アンテナが車両に搭載された車載器と通信を開始する。次いで、車線サーバは路側アンテナにより車載器から得られた情報に基づいて、正常車両か異常車両かの別を判断する。そして、正常車両と判断した際には車両通行遮断機の阻止棒を開状態とし、異常車両と判断した際には阻止棒を閉状態に維持することで、車両の通行を阻止又は許可するようになっている。
【0003】
このETCにおいては、阻止棒が閉じた状態であるにも拘わらず車両が強行的に車両通行遮断機を通過した場合、車両が阻止棒に衝突することによって阻止棒や車両が損傷するという事故が生じる。そこで、このような問題に対処すべく、車両の衝突時に阻止棒が受けた衝撃を逃がすように該阻止棒がリリース動作を行うように構成された車両通行遮断機が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
これら特許文献1,2に記載の車両通行遮断機は、車両が阻止棒に衝突することなく通常に使用されている間は、その阻止棒が鉛直面内で回転し、水平に倒伏した状態で車両の通行を阻止する一方、鉛直に起立した状態で車両の進入を許可するような開閉動作を行う。そして、車両が阻止棒に衝突した際には、その衝撃に従って阻止棒が車両進行方向へと向かって水平面に沿って折れ曲がり、リリース状態となる。このようにして車両通行遮断機のリリース動作が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3594957号公報
【特許文献2】特開2003−336232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1,2の車両通行遮断機においては、リリース動作後の折れ曲がった阻止棒をリリース動作前の状態に自動復帰させるための機構はなく、例えば料金所係員が、車両通行遮断機の箇所まで近寄って、手動にて阻止棒を非リリース状態に復帰させる作業を行わなければならなかった。
【0007】
したがって、リリース動作後の阻止棒の復旧作業に長時間を要する場合もあり、その間に車両通行路で車両の渋滞が発生してしまうという問題があった。この点、リリース動作後の阻止棒を非リリース状態に復帰させるための電動機等の駆動部を別途設けることも考えられるが、車両通行遮断機の構成が複雑となってしまい、コストやメンテナンス等の観点から好ましくない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、リリース動作後の阻止棒を迅速に復旧させることが可能な車両通行遮断機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、本発明に係る車両通行遮断機は、略水平方向に延び回転駆動される開閉軸と、該開閉軸に固定され、前記開閉軸の回転に伴って、倒伏した状態の閉止位置と、起立した状態の開放位置とへ回動可能に設けられた支持アームと、該支持アームによって回転可能に支持されたリリース軸と、該リリース軸に固定され、前記支持アームの長手方向に対して略平行に延びる通常位置と、前記支持アームの長手方向に対し所定角度をなして延びるリリース位置とへ、回動可能に設けられた阻止棒と、前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動に連動して、前記阻止棒を前記リリース位置から前記通常位置へと回動させる連動手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、車両の衝突によって阻止棒がリリース位置にある状態において、例えば料金所係員が支持アームを閉止位置から開放位置へ回動させると、それに伴って連動手段が阻止棒を回動させることにより、阻止棒はリリース位置から通常位置へと復帰する。
【0011】
また、本発明に係る車両通行遮断機において、前記連動手段は、前記支持アームが前記閉止位置から前記開放位置へ回動する際に、前記阻止棒を前記リリース位置から前記通常位置へと案内するガイド部であることを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、支持アームの回動時に阻止棒がガイド部に案内されることで、該阻止棒が支持アームに連動するようにしてリリース位置から通常位置へと回動する。
【0013】
また、本発明に係る車両通行遮断機においては、前記開閉軸が、該開閉軸を支持する前記遮断機本体における車両進行方向後方側を向く面から突出して設けられていることが好ましい。
【0014】
このような構成によれば、阻止棒を案内するためのガイド部を車両通行遮断機に設けることができるので、車両通行遮断機よりも車両進行方向前方側に、ガイド部を設置するための構造物を車両通行遮断機と別に設ける必要がない。これにより、材料費削減によるコストダウン、及び装置全体としての省スペース化を図ることができる。
【0015】
また、本発明に係る車両通行遮断機は、前記ガイド部が、前記遮断機本体に設けられたことを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、静止した状態の遮断機本体側にガイド部を設けることにより、回動する阻止棒側に設ける場合と比較して、該阻止棒をより確実にリリース位置から通常位置へ案内することができる。
【0017】
また、本発明に係る車両通行遮断機は、前記ガイド部が、少なくとも前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動時に、前記リリース位置の前記阻止棒が当接する一端と、前記支持アームが前記開放位置に達した状態における前記通常位置の前記阻止棒が当接する他端と、を有する当接部を備えることを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、支持アームが開放位置に達した状態において、通常位置の阻止棒に対してガイド部が当接するので、阻止棒をより確実に通常位置まで案内することができる。なお、当接部の一端は、少なくとも支持アームが閉止位置から開放位置まで回動する中途において、リリース位置の阻止棒に当接すればよい。したがって、当接部の一端に対して、支持アームが閉止位置にある場合におけるリリース位置の阻止棒が当接する構成であってもよい。
【0019】
また、本発明に係る車両通行遮断機は、前記ガイド部が、少なくとも前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動時に、前記リリース位置の前記阻止棒が当接する一端と、前記閉止位置から前記開放位置へと回動する前記支持アームが該開放位置を越えて更に回動した状態における前記通常位置の前記阻止棒が当接する他端と、を有する当接部を備えるものであってもよい。
【0020】
このような構成によれば、支持アームが開放位置を越えた位置に達するまでガイド部が阻止棒を案内する。したがって、阻止棒が通常位置に戻った後に支持アームが閉止位置から開放位置への回動を行う際に、支持アームがガイド部に接触しない。これにより、支持アームとガイド部との接触に伴う異音の発生を防止し、また支持アームやガイド部が損傷することを防止することができる。なお、当接部の一端は、少なくとも支持アームが閉止位置から開放位置まで回動する中途において、リリース位置の阻止棒に当接すればよい。したがって、当接部の一端に対して、支持アームが閉止位置にある場合におけるリリース位置の阻止棒が当接する構成であってもよい。
【0021】
また、本発明に係る車両通行遮断機は、前記開閉軸の軸線と前記当接部との距離が、前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動方向に向かうに従って漸次大きくなることを特徴とする。
【0022】
これにより、支持アームの回動に伴って、より確実に阻止棒をリリース位置から通常位置に回動させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る車両通行遮断機によれば、支持アームを閉止位置から開放位置へ回動させると、当該動作に連動して阻止棒をリリース位置から通常位置へ復帰させることができる。従って、阻止棒をリリース位置から通常位置へ復帰させるための駆動部等を別途設ける必要がなく、簡易な構成でもって、リリース動作後の阻止棒を迅速に復旧させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係る遮断機の外観を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る遮断機の外観を示す概略正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る遮断機の外観を示す概略正面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る遮断機の外観を示す概略平面図である。
【図5】支持アーム及び阻止棒の内部構造を示す概略縦断面図である。
【図6】支持アーム及び阻止棒の内部構造を示す概略横断面図である。
【図7】遮断機の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図8】通常時における支持アームの開閉動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】阻止棒のリリース動作を説明するための図であって、遮断機を正面側から見た概略斜視図である。
【図10】阻止棒のリリース動作を説明するための図であって、遮断機の概略平面図である。
【図11】阻止棒のリリース動作を説明するための図であって、支持アーム及び阻止棒の内部構造を示す概略横断面図である。
【図12】リリース復帰動作を説明するための図であって、リリース復帰動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】リリース復帰動作を説明するための図であって、遮断機を正面側から見た概略斜視図である。
【図14】本発明の変形例についての説明図であって、遮断機の外観を示す概略正面図である。
【図15】本発明の変形例についての説明図であって、遮断機の外観を示す概略平面図である。
【図16】本発明の変形例についての説明図であって、支持アーム及び阻止棒の周辺部を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の実施形態に係る車両通行遮断機(以下、「遮断機」と略す)の構成について説明する。図1から図4は、本実施形態に係る遮断機10の外観を示す図であって、図1は正面側から見た概略斜視図、図2及び図3は概略正面図、図4は概略平面図である。遮断機10は、図1に示すように、遮断機本体11と、この遮断機本体11の正面側に取り付けられた支持アーム12と、この支持アーム12によって支持された長尺な阻止棒13と、遮断機本体11の上部に設けられたガイド部(連動手段)14と、を備えるものである。尚、遮断機本体11の正面とは、車両進行方向に向かって遮断機10を見た時の側面を意味している。
【0026】
遮断機本体11は、図1から図4に示すように、筐体としてのケーシング111と、このケーシング111の正面側から水平方向に突出して回転可能に設けられた開閉軸112と、ケーシング111の内部に収容されて開閉軸112を回転駆動するための開閉軸駆動モータ113(図7に記載)と、を有している。ここで、図1に示すように、ケーシング111の側面上部には、車両通行路Rから離間するにしたがって漸次上方に向かって傾斜する傾斜面111aが設けられている。また、開閉軸駆動モータ113は、その回転速度や回転角度を任意に制御可能ないわゆるサーボモータであって、不図示のギア伝達機構やベルト伝達機構を介し、その回転が開閉軸112に伝達される。
【0027】
このように構成される遮断機本体11は、図2及び図3に示すように、高速道路の料金所における車両通行路Rの側方に固定設置されている。尚、遮断機本体11を設置する位置は、高速道路の料金所に限られず、例えば駐車場の料金所等であってもよい。
【0028】
支持アーム12は、図1及び図4に示すように、本体部121と、該本体部121の一端部に回転可能に支持されたリリース軸122と、該リリース軸122に固定されて阻止棒13を保持するホルダ部123と、を有している。これにより、リリース軸122の回転に伴ってホルダ部123が本体部121に対して回動可能となっている。そして、このように構成される支持アーム12は、その本体部121が開閉軸112に固定されている。これにより、支持アーム12は、開閉軸112の回転に伴って鉛直面内で回動し、その回動範囲は、その回動範囲は、図1に示す開放位置Kから図2に示す閉止位置Hまでとなっている。尚、本実施形態における支持アーム12の開放位置Kとは、図1に示すように、支持アーム12が略鉛直に起立した状態を意味し、支持アーム12の閉止位置Hとは、図2に示すように、支持アーム12が略水平に倒伏した状態を意味する。
【0029】
ここで、図5と図6は、支持アーム12の内部構成を示す図であり、図5は概略縦断面図、図6は概略横断面図である。支持アーム12の内部には、リリース機構15が設けられている。このリリース機構15は、通常時、即ち、阻止棒13に対して車両が衝突していない際においては、阻止棒13を非リリース状態に保持する一方、異常時、即ち、阻止棒13に車両が衝突した際においては、該阻止棒13にリリース動作をさせる機構である。このリリース機構15は、図5及び図6に示すように、リリースバネ16と、トルクリミッタ17と、ラッチ機構18とを備えている。
【0030】
リリースバネ16は、阻止棒13を図6に示すリリース方向T1に回動付勢するコイルスプリングであって、その一端が本体部121内に設けられた第一バネ固定部121aに固定されるとともに、他端がホルダ部123内に設けられた第二バネ固定部123aに固定されている。このリリースバネ16は、阻止棒13が図6に示す通常位置N、すなわち支持アーム12の長手方向に平行して延びる位置にある場合において伸張状態とされており、阻止棒13に対してリリース軸122を支点としたリリース方向T1への回転モーメントを付与している。
【0031】
トルクリミッタ17は、阻止棒13及び支持アーム12に対して所定の大きさ以上のトルクが作用することを防止するものである。このトルクリミッタ17は、ホルダ部123内に設けられた被係止部171と、本体部121内に設けられた係止部172及び保持バネ173と、から構成されている。
【0032】
被係止部171は、係止部172と協働して、上記リリースバネ16から付与されるリリース方向T1への回転モーメントに抗して、阻止棒13を図6に示す通常位置Nで保持するものである。この被係止部171は、図6に示すように、支持アーム12を構成するホルダ部123の内側面に突出して設けられ、その先端部には、係止突部171aが設けられている。
【0033】
係止部172は、被係止部171と協働して、上記リリースバネ16から付与されるリリース方向T1への回転モーメントに抗して、阻止棒13を図6に示す通常位置Nで保持するものである。この係止部172には、図6に示すように、被係止部171の係止突部171aと嵌合する形状の引っ掛け溝172aが形成され、この引っ掛け溝172aの開口縁部には凸状の山部172bが形成されている。このように構成される係止部172は、本体部121の内側面に突出して設けられた支軸124によって回動可能に支持されている。
【0034】
保持バネ173は、係止部172に対して支軸124廻りの回転モーメントを付与するものである。この保持バネ173は、いわゆるコイルスプリングであって、図5及び図6に示すように、その一端が、第一バネ支持部125を介して本体部121の内側面に、その他端が第二バネ支持部172cを介して係止部172にそれぞれ接続されることにより、伸張状態となっている。これにより、保持バネ173は、係止部172に対し、支軸124を支点に反時計廻りの回転モーメントを付与している。
【0035】
このように構成されるトルクリミッタ17によれば、阻止棒13が図6に示す通常位置Nに位置する時は、ホルダ部123の被係止部171が本体部121の内部に挿入され、被係止部171の係止突部171aが係止部172の引っ掛け溝172aに嵌合している。そして、この時、保持バネ173が係止部172に付与する反時計廻りの回転モーメントと、リリースバネ16が被係止部171を介して係止部172に付与する時計廻りの回転モーメントとが釣り合い、被係止部171は図6に示す位置で停止している。従って、被係止部171の係止突部171aは、山部172bが邪魔となって引っ掛け溝172aから抜け出すことができない。これにより、阻止棒13は、リリースバネ16から受けるリリース方向T1への回転モーメントに拘わらず、図6に示す通常位置Nで保持されている。
【0036】
ラッチ機構18は、阻止棒13を後述するリリース位置で保持するものである。このラッチ装置は、図6に示すように、ホルダ部123の内側面に設けられたラッチ装置181と、本体部121の外側面に突出して設けられたラッチ掛け部182と、から構成されている。
【0037】
ラッチ装置181は、図6に示すように、リリース軸122の側に向かって突没可能に設けられたラッチ181aと、このラッチ181aを突出方向に向かって付勢するバネ等の弾性体(不図示)と、ラッチ181aを手動にて没入させるための操作摘み181bと、を有している。また、図6に詳細は示さないが、ラッチ装置181の内部にはソレノイドが収納されており、後述する制御部の指令によってソレノイドに電流が流されることで、ラッチ181aが弾性体の付勢力に抗して没入するようになっている。このように構成されるラッチ装置181によれば、阻止棒13が図6に示す通常位置Nに位置する時は、弾性体の付勢力を受けたラッチ181aが、ラッチ装置181から突出した状態となっている。
【0038】
ガイド部14は、支持アーム12の開放動作と阻止棒13のリリース復帰動作とを連動させるためのものである。このガイド部14は、図1に示すように、略三角形に形成された平板状の部材であって、遮断機本体11の傾斜面111aを斜めに横切るように配置され、その一辺部が傾斜面111aに固定されている。これにより、ガイド部14の頂部に形成される案内面(当接部)141は、傾斜面111aの最下部であってケーシング111の背面側に位置する一端から、傾斜面111aの最上部であってケーシング111の正面側に位置する他端に向かって、漸次上方に向かって傾斜するように斜めに延びている。これにより、案内面141は、阻止棒13が図9に示すリリース位置Rから図1に示す通常位置Nへ回動するに伴って、阻止棒13との当接位置から支持アームの回動軸である開閉軸112までの距離、即ち、車両進行方向後方側から見た場合における開閉軸112の軸線と案内面141との距離が大きくなるように延在している。
【0039】
加えて、案内面141は、図1に示すように、傾斜面111aの下部から上部に向かうに従って、傾斜面111aからの高さが徐々に高くなっている。また、図9及び図10に示すように、この案内面141の一端は阻止棒13より下方に位置している。更に、案内面141の他端は、その他端がケーシング111の正面よりも正面側に若干突出している。より詳細には、案内面141の他端は、図10に示すように、開放位置Kにある支持アーム12に当接する位置まで延びている。これにより、案内面141は、図9に示すように支持アーム12が閉止位置Hにあって且つ阻止棒13がリリース位置Rにある状態において阻止棒13に当接する位置から、図1に示すように支持アーム12が開放位置Kであって且つ阻止棒13が通常位置Nにある状態において阻止棒13に当接する位置へと延びている。
【0040】
尚、ガイド部14の材質や形状や大きさ等は、本実施形態に限定されず適宜設計変更が可能である。例えば、本実施形態では、案内面141が傾斜面111aを斜めに横切るようにガイド部14を設置したが、これに代えて、案内面141の上昇角度が傾斜面111aの傾斜角度と一致するようにガイド部14を設置してもよい。この場合、阻止棒13の長手方向においてガイド部14が接触する位置は、支持アーム12が回動しても常に一定である。しかし、本実施形態のようにガイド部14を設置すれば、阻止棒13の長手方向においてガイド部14の案内面141が接触する位置は、支持アーム12の回動に伴って、阻止棒13の先端側から基端側に向かって徐々に移動していく。従って、ガイド部14の案内面141が阻止棒13の同じ位置に常に接触する場合と比較すると、案内面141から傾斜面111aへの離間距離が小さく済む分、ガイド部14をより小さく形成することができる。これにより、コストダウン及び部品管理の容易化を図ることができる。
【0041】
また、本実施形態では、図2及び図3に示すように案内面141が平面視で直線状に延びるようにガイド部14を形成したが、これに代えて、案内面141が平面視で湾曲した形状となるようにガイド部14を形成してもよい。また、本実施形態では、案内面141が平坦面となるようにガイド部14を形成したが、これに代えて、案内面141が曲面となるようにガイド部14を形成してもよい。
【0042】
また、本実施形態ではガイド部14を略三角形の平板部材として構成したが、ガイド部14は阻止棒13に接触して案内する案内面141を有するものであれば足り、例えば、案内面141が形成されたレールと、このレールを傾斜面111aから所定の高さ位置に支持する支持脚とでガイド部14を構成してもよい。また、本実施形態ではガイド部14を遮断機本体11に設置したが、これに代えてガイド部14を地面に設置してもよい。
【0043】
次に、遮断機10の機能構成について説明する。図7は、遮断機10及び周辺機器の機能構成を示す機能ブロック図である。遮断機10においては、開閉軸駆動モータ113と、ラッチ装置181の内部に収容されたソレノイド19とが、それぞれ制御部20に対して電気的に接続されている。さらに、この制御部20には、遮断機10の外部に設けられた操作部21が電気的に接続されている。そして、制御部20は、操作部21からの入力に基づいて、開閉軸駆動モータ113の制御を行うように構成されている。
【0044】
また、遮断機10の外部には、周辺機器として、車両検知部22、路側アンテナ23及び上記操作部21がそれぞれ接続された車線サーバ24が設けられている。また、この車線サーバ24は、遮断機10の開閉軸駆動モータ113に対して電気的に接続されている。
【0045】
車両検知部22は、例えば車両通行路Rの両側に設置された複数対の光センサにより構成されており、料金所ゲートへの車両の進入と退出を検知するように構成されている。即ち、この車両検知部22は、例えば料金所ゲートの入り口側(遮断機10の車両進行方向G後方側)に設置された第一の光センサによって該料金所ゲートへの車両の進入を検知する一方、料金所ゲートの出口側(遮断機10の車両進行方向G前方側)に設置された第二の光センサによって該料金所ゲートからの車両の退出を検知するようになっている。
【0046】
路側アンテナ23は、例えば遮断機10よりも車両進行方向G後方側に設置されており、車両が料金所ゲートを通過する際、該車両に搭載された車載器と必要な情報を送受信するように構成されている。
そして、車線サーバ24は、車両検知部22及び路側アンテナ23からの出力に基づいて、遮断機10の開閉軸駆動モータ113の制御を行うように構成されている。
【0047】
また、操作部21は、料金所周辺に設置された料金所係員の居室に設置されており、例えば「開ボタン」や「閉ボタン」の押下に基づいて、車線サーバ24に対して阻止棒の開閉要求を出力する。車線サーバ24は、この開閉要求に基づいて開閉軸駆動モータ113に指令を発することで阻止棒13を開閉させる。なお、操作部21は、料金所から離れた位置にある監視センター等に設置した構成であってもよい。
【0048】
さらに、この操作部21は、上述したように、遮断機10の制御部16に対しても接続されており、例えば「リリース復帰ボタン」操作することにより送出されるリリース復帰指令が制御部16に入力されるように構成されている。
また、操作部21には、ソレノイド19に対する通電または非通電を操作するためのボタンも設けられている。制御部20は、この操作部21から発せられる指令に基づき、ソレノイド19に通電してラッチ181aをラッチ装置181の内部に没入させる。
なお、操作部21は車線サーバ24に接続されておらず、制御部16のみに接続された構成であってもよい。この場合、操作部21を操作することにより出力される開閉要求は制御部16に入力され、該制御部16はこの開閉要求に基づいて開閉軸駆動モータ113を制御することで阻止棒13の開閉動作を行う。
【0049】
次に、本実施形態の遮断機10の作用について説明する。
車両通行路Rに車両が進入しておらず遮断機10が待機状態の際には、図2に示すように、支持アーム12はホームポジションである閉止位置Hにある。
【0050】
始めに、上記のように待機状態の遮断機10を備えた料金所ゲートに車両が進入した際の阻止棒13の開閉動作の処理手順について説明する。この阻止棒13の開閉動作は、車線サーバ19の制御によって行われる。図8は、車線サーバ24が実行する阻止棒13の開閉動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【0051】
まず、車線サーバ24は、車両検知部22が料金所ゲートへの車両の進入を検知したか否か、即ち、車両検知部22からのON信号(車両検知信号)が入力されたか否かを判定する(S11)。その結果、車両検知部22からOFF信号が入力されていると判定した場合(S11:No)、車線サーバ24は、車両検知部22からON信号が入力されるまで待機する。一方、車両検知部22からからON信号が入力されたと判断した場合(S11:Yes)、車線サーバ24は、路側アンテナ23に対して車載器情報の受信指令を送出し(S12)、路側アンテナ23はこの信号に基づいて車両に搭載された車載器と通信を開始する。
【0052】
次いで、車線サーバ24は、路側アンテナ23が受信した車載器情報に基づいて、料金所ゲートを通過しようとしている車両が正常車両であるか異常車両であるかの別を判断する(S13)。その結果、異常車両であると判断した場合(S13:No)、車線サーバ24は異常処理を行い(S14)、支持アーム12を閉止位置Hに維持する。これにより、車線サーバ24の処理が終了する。
一方、S13にて正常車両であると判断した場合、車線サーバ24は、開閉軸駆動モータ113に車両通行許可指令を送出し、該開閉軸駆動モータ113の開閉軸112を正回転させることにより、支持アーム12を閉止位置Hから開放位置Kへと回動させる(S15)。このようにして、遮断機10の阻止棒13は、車両通行許可指令に応じて車両の通行を許可した状態となる。
【0053】
S15の後、車線サーバ24は、車両が料金所ゲートから退出を検知したか否か、即ち、車両検知部22による車両の検知が終了した結果、車両検知部22からOFF信号が入力されたか否かを判定する(S16)。そして、車両検知部22から依然としてON信号が入力されていると判断した場合(S16:No)、車線サーバ24は、車両検知部22からOFF信号が入力されるまで待機する。一方、車両検知部22からOFF信号が入力されたと判断した場合(S17:Yes)、車線サーバ24は、開閉軸駆動モータ113に信号を送出し開閉軸112を逆回転させることにより、支持アーム12を開放位置Kから閉止位置Hへと回動させる(S17)。これにより、遮断機10が車両の通行を阻止した状態となる。これにより、車線サーバ24の処理が終了する。
【0054】
次に、非常時すなわち車両が阻止棒13に衝突した時における阻止棒13のリリース動作について説明する。前述のように、通常時には、阻止棒13は図2に示す通常位置Nすなわち支持アーム12の長手方向に平行して延びる位置にある。そして、支持アーム12が図2に示す閉止位置Hと図3に示す開放位置Kとの間を回動することにより、開閉動作を繰り返している。ここで、支持アーム12が図2に示す閉止位置Hにあって阻止棒13が車両の通行を阻止した状態であるにも拘わらず、ドライバーの故意または不注意によって車両が停止することなくそのまま通行し、車両が阻止棒13の棒部132に接触する場合がある。
【0055】
この場合、車両から受ける衝撃によって阻止棒13に作用する回転モーメントが所定の大きさ以上になると、図6に示すトルクリミッタ17を構成する係止部172と被係止部171との係止が解除される。より詳細に説明すると、阻止棒13に作用するリリース軸122廻りの回転モーメントが所定の大きさ以上になると、被係止部171が係止部172を時計廻りに回動させようとする回転モーメントが、保持バネ173が係止部172を反時計廻りに回動させようとする回転モーメントより大きくなる。これにより、図に詳細は示さないが、係止部172が支軸124を支点として時計廻りに回動する。そうすると、引っ掛け溝172aの開口縁部に形成された山部172bが、係止突部171aの回動軌跡から外れることにより、係止突部171aが山部172bを越えて引っ掛け溝172aから抜け出し、係止部172と被係止部171との係止が解除される。
【0056】
ここで、図9から図11は、阻止棒13のリリース動作を説明するための図であって、図9は遮断機10を正面側から見た概略斜視図、図10は遮断機10の概略平面図、図11は支持アーム12及び阻止棒13の内部構造を示す概略横断面図である。前述のように係止部172と被係止部171との係止が解除されると、阻止棒13は、リリースバネ16の付勢力によって、図6に示す通常位置Nからリリース軸122を支点としたリリース方向T1への回動を開始する。そして、阻止棒13は、図9及び図10に示すリリース位置R、すなわち支持アーム12の長手方向に対して垂直に延びる位置に達するまで回動する。
【0057】
そして、阻止棒13は、図11に示すように、ラッチ機構18によってリリース位置Rで回動不能に保持される。より詳細に説明すると、リリース方向T1へ回動する阻止棒13は、リリース位置Rに達する直前に、ラッチ181aの先端がラッチ掛け部182に接触する。そうすると、図に詳細は示さないが、ラッチ掛け部182に押圧されたラッチ181aは、弾性体から受ける付勢力に抗してラッチ装置181の内部に没入する。そして、この状態で阻止棒13が更にリリース方向T1へ回動することにより、ラッチ181aがラッチ掛け部182を乗り越える。その後、図11に示すように、阻止棒13がリリース位置Rに到達すると、ラッチ181aの先端がラッチ掛け部182から離れることにより、ラッチ181aは弾性体の付勢力によって再びラッチ装置181から突出した状態となる。ここで、阻止棒13が図11に示すリリース位置Rから復帰方向T2へ回動しようとすると、ラッチ181aの先端がラッチ掛け部182に接触する。しかし、この時にラッチ181aがラッチ掛け部182から受ける押圧力は、ラッチ181aをラッチ装置181に没入させる方向への分力成分を持たない。これにより、ラッチ181aはラッチ掛け部182と接触してもラッチ装置181から突出したままであり、従ってラッチ181aはラッチ掛け部182を乗り越えることができない。このようにして阻止棒13は、リリース位置Rから復帰方向T2への回動が規制され、リリース位置Rでロックされた状態となる。
【0058】
次に、リリース動作の完了後に阻止棒13をリリース位置Rから通常位置Nへと戻すリリース復帰動作について説明する。尚、このリリース復帰動作は、例えば料金所の係員による操作部21の操作によって送出される復帰指令に基づいて行われる。ここで、図12及び図13は、リリース復帰動作を説明するための図であって、図12はリリース復帰動作の処理の流れを示すフローチャート、図13は遮断機10を正面側から見た概略斜視図である。
【0059】
図12に示すように、リリース復帰動作が開始されると、まず制御部20は、操作部21から復帰指令が入力されたか否かを判定する(S6)。その結果、操作部21から復帰指令が入力されていないと判断した場合(S6:No)、制御部20は、操作部21から復帰指令が入力されるまで待機する。
【0060】
一方、S6の判定で操作部21から復帰指令が入力されたと判断した場合(S6:Yes)、制御部20は、ラッチ装置181に収容されたソレノイド19に通電する指令を送出する(S7)。これにより、ラッチ181aが弾性体の付勢力に抗してラッチ装置181の内部に没入し、阻止棒13は、図11に示すリリース位置Rでのロック状態が解除されて、復帰方向T2への回動が許容された状態となる。この状態において、制御部20は、開閉軸駆動モータ113を逆回転させることにより、支持アーム12を、図9に示す閉止位置Hから図1に示す開放位置Kへと略90°だけ回動させる(S8)。そして、制御部20は、そのまま処理を終了する。
【0061】
ここで、支持アーム12の回動が開始すると、図9に示すようにリリース位置Rにある阻止棒13は、それに伴って図11に示す開閉軸112を支点とした回動を開始する。そうすると、阻止棒13の遮断機本体11側の面が、ガイド部14の案内面141における最下部、すなわち案内面141の一端に当接する。そして、この状態から支持アーム12が更に回動すると、それに伴って阻止棒13は案内面141に沿って移動する。ここで、この案内面141は、傾斜面111aの下部から上部に行くに従って傾斜面111aからの高さが徐々に高くなっている。従って、図13に示すように、阻止棒13は案内面141に沿って移動しながら徐々に上方へ押し上げられる、すなわち阻止棒13は開閉軸112廻りの回動に加えてリリース軸122廻りの回動も開始する。これにより阻止棒13は、図9に示すように水平に倒伏した状態から、図13に示すように徐々に起立していく。そして、図1に示すように、支持アーム12が開放位置Kに達した時に、阻止棒13は通常位置Nに復帰する。この状態においては、案内面141の他端に阻止棒13が当接した状態にある。
【0062】
このように、本発明に係るリリース復帰動作によれば、リリース動作が完了した後の阻止棒13をリリース動作前の状態に復帰させる作業を、料金所係員は遮断機10の所まで近寄って手動にて阻止棒13をリリース軸122廻りに回動させる必要がなく、遠隔操作にて支持アーム12を閉止位置Hから開放位置Kへ回動させれば、それに連動して阻止棒13がリリース位置Rから通常位置Nへと復帰する。これにより、リリース動作後の阻止棒13をリリース動作前の状態に復帰させるのに要する時間を短縮することができ、リリース動作後の復旧作業中に車両の渋滞が発生することを未然に防止することができる。
【0063】
尚、上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ、或いは動作手順等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、実施形態においては、料金所係員が遠隔操作で支持アーム12を開放位置Kへと回動させることで、阻止棒13を通常位置状態に復帰させる例について説明したが、例えば、阻止棒30がリリース位置Rとされている際に、後続車両が車両検知部によって検知され、これに基づいて支持アーム12が開放位置Kへと回動することによっても、阻止棒13を通常位置Nに復帰させてもよい。
【0064】
また、実施形態では、ラッチ機構18によって阻止棒13をリリース位置Rで回動不能に保持する構成としたが、これに代えて、例えば、阻止棒13に設けられた雄部材とケーシング111に設けられた雌部材とからなるボールキャッチを設け、これら雄部材と雌部材とが係合することによって阻止棒13がリリース位置Rで固定される構成であってもよい。
【0065】
図14及び図15は、本実施形態の変形例を示す図である。本変形例では、ガイド部14に案内された阻止棒13がリリース位置Rから通常位置Nに達した時に、支持アーム12が開放位置Kである鉛直状態を越えて更に回動したオーバースイング位置Oに達することを特徴としている。すなわち、図15に示すように、ガイド部14の案内面141は、その他端が遮断機本体11の正面よりも正面側に突出し、図14示すように開放位置Kを越えて回動した位置にある支持アーム12に当接する位置まで延びている。このような構成によれば、支持アーム12が開放位置Kを越えたオーバースイング位置Oに達するまでガイド部14が阻止棒13を案内するので、阻止棒13が通常位置Nに戻った後に支持アーム12が閉止位置Hから開放位置Kへの回動を行う際に、支持アーム12がガイド部14に接触しない。これにより、支持アーム12とガイド部14との接触に伴う異音の発生を防止し、また支持アーム12やガイド部14が損傷することを防止することができる。
【0066】
図16は、本実施形態の他の変形例を示す図である。本変形例では、阻止棒13が、回動支軸25を介して支持アーム12に対して回動可能に設けられている。そして、支持アーム12と阻止棒13とが、復帰バネ26によって互いに連結されている。このような構成によれば、阻止棒13がガイド部14に案内されることによって回動を開始した当初は、図16(a)に示すように、阻止棒13は復帰バネ26の付勢力に抗して回動する。その後、図16(b)に示すように、復帰バネ26の両端部と回動支軸25とが一直線上に位置する状態を越えて阻止棒13が更に回動すると、復帰バネ25の付勢力を受けた阻止棒13は、図16(c)に示すように自動的に通常位置Nに復帰する。このような構成によれば、阻止棒13は、リリース位置Rから通常位置Nへの回動の後半部分が、復帰バネ25の付勢力によって行われるので、阻止棒13がリリース位置Rに達する位置までガイド部14を延ばす必要がない。
【0067】
尚、本実施形態では、本発明に係る連動手段をガイド部材14で構成したが、連動手段を他の構成としてもよい。例えば、図に詳細は示さないが、連動手段を、阻止棒13をリリース位置Rで移動不能にロックするロック手段と、阻止棒13をリリース位置Rから通常位置Nへ向かって回動する方向へ付勢する復帰バネと、阻止棒13がリリース位置Rから通常位置Nへと回動する途中でロック手段によるロックを解除するロック解除手段と、から構成してもよい。このような構成によれば、ロック解除手段によってロックが解除されると、阻止棒13は、復帰バネの付勢力によってリリース位置Rから通常位置Nへと自動的に復帰する。したがって、支持アーム12の閉止位置Hから開放位置Kへの回動に連動して、阻止棒13を前記リリース位置Rから通常位置Nへと回動させる連動手段として機能させることができる。このような構成によれば、例えばガイド部14を遮断機本体11上に設けずとも、阻止棒13と遮断機本体11が当接する当接部を遮断機10の阻止棒13側又は遮断機本体11側のいずれか若しくは両方に備えることで、支持アーム12の閉止位置Hから開放位置Kへの回動に連動して当接部を介して阻止棒13と遮断機本体11が当接し、図16に示すようにある一定角度リリース軸が復帰回動した後に復帰バネの付勢力によって通常位置Nに復帰回動させることもできる。
【符号の説明】
【0068】
10…車両通行遮断機(遮断機)
12…支持アーム
13…阻止棒
14…ガイド部
141…案内面(当接部)
21…操作部
112…開閉軸
122…リリース軸
H…閉止位置
K…開放位置
N…通常位置
R…リリース位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略水平方向に延び回転駆動される開閉軸と、
該開閉軸に固定され、前記開閉軸の回転に伴って、倒伏した状態の閉止位置と、起立した状態の開放位置とへ回動可能に設けられた支持アームと、
該支持アームによって回転可能に支持されたリリース軸と、
該リリース軸に固定され、前記支持アームの長手方向に対して略平行に延びる通常位置と、前記支持アームの長手方向に対し所定角度をなして延びるリリース位置とへ、回動可能に設けられた阻止棒と、
前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動に連動して、前記阻止棒を前記リリース位置から前記通常位置へと回動させる連動手段と、を備えることを特徴とする車両通行遮断機。
【請求項2】
前記連動手段は、前記支持アームが前記閉止位置から前記開放位置へ回動する際に、前記阻止棒を前記リリース位置から前記通常位置へと案内するガイド部であることを特徴とする請求項1に記載の車両通行遮断機。
【請求項3】
前記開閉軸が、該開閉軸を支持する遮断機本体における車両進行方向後方側を向く面から突出して設けられたことを特徴とする請求項2に記載の車両通行遮断機。
【請求項4】
前記ガイド部が、前記遮断機本体に設けられたことを特徴とする請求項2又は3に記載の車両通行遮断機。
【請求項5】
前記ガイド部が、
少なくとも前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動時に、前記リリース位置の前記阻止棒が当接する一端と、
前記支持アームが前記開放位置に達した状態における前記通常位置の前記阻止棒が当接する他端と、を有する当接部を備えることを特徴とする請求項4に記載の車両通行遮断機。
【請求項6】
前記ガイド部が、
少なくとも前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動時に、前記リリース位置の前記阻止棒が当接する一端と、
前記閉止位置から前記開放位置へと回動する前記支持アームが該開放位置を越えて更に回動した状態における前記通常位置の前記阻止棒が当接する他端と、を有する当接部を備えることを特徴とする請求項4に記載の車両通行遮断機。
【請求項7】
前記開閉軸の軸線と前記当接部との距離が、前記支持アームの前記閉止位置から前記開放位置への回動方向に向かうに従って漸次大きくなることを特徴とする請求項5又は6に記載の車両通行遮断機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−256680(P2011−256680A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134570(P2010−134570)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】