説明

車車間通信装置

【課題】高精度かつ簡易な構成で車車間通信を行うこと。
【解決手段】車車間通信装置は、前方の他車両が発する光信号を受信する受信部と、車両の操舵角度を検出する操舵角検出部と、操舵角検出部により検出された車両の操舵角度に応じて、車両前方を照灯する光の光軸を偏向させる前照灯部と、を備えている。受信部の受信方向と前照灯部の光軸とが連動するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、前方車両からの光信号を受信し、又は前方車両へ光信号を発信する車車間通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の間隔内で走行する2車両が指向性を有する無線通信手段の通信方向を制御することにより、相互に通信を行う車車間通信装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−74577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の車車間通信装置においては、無線通信手段の通信方向を制御する為の特別な制御ユニットが必要となる。この為、当該制御ユニットを搭載するためのスペースが必要となり、さらに、コストの増加を招く虞がある。
【0004】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、簡易な構成で高精度な車車間通信を行うことを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
前方の他車両が発する光信号を受信する受信部と、
車両の操舵角度を検出する操舵角検出部と、
前記操舵角検出部により検出された前記車両の操舵角度に応じて、車両前方を照灯する光の光軸を偏向させる前照灯部と、を備える車車間通信装置であって、
前記受信部の受信方向と前記前照灯部の光軸とが連動するように構成されている、ことを特徴とする車車間通信装置である。
【0006】
この一態様によれば、受信部の受信方向と前照灯部の光軸とが連動するように構成されている。これにより、簡易な構成で高精度な車車間通信を行うことができる。
【0007】
この一態様において、前記前照灯部は、リフレクターを回動させることにより前記光軸を偏向させ、
前記リフレクターと前記受信部とが一体で構成されていてもよい。これにより、簡易な構成で、受信部の受信方向と前照灯部の光軸とを連動させることができる。
【0008】
また、上記目的を達成するための本発明の一態様は、
前方の他車両に対して光信号を発信する発信部と、
車両の操舵角度を検出する操舵角検出部と、
前記操舵角検出部により検出された前記車両の操舵角度に応じて、車両前方を照灯する光の光軸を偏向させる前照灯部と、を備える車車間通信装置であって、
前記発信部の発信方向と前記前照灯部の光軸とが連動するように構成されている、ことを特徴とする車車間通信装置であってもよい。
【0009】
さらに、この一態様において、前記前照灯部は、リフレクターを回動させることにより前記光軸を偏向させ、
前記リフレクターと前記発信部とが一体で構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡易な構成で高精度な車車間通信を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。なお、車車間通信およびAFS(適応型照明システム、Adaptive Front−lighting System)の基本概念、主要なハードウェア構成、作動原理、及び基本的な制御手法等については当業者には既知であるため、詳しい説明を省略する。
【0012】
図1は、本発明の一実施例に係る車車間通信装置のシステム構成を示すブロック図である。図2(a)は、本発明の一実施例に係る車車間通信装置を搭載した車両前面を示す図である。図2(b)は、図2(a)に示す車両の左側のヘッドライトを拡大した部分拡大図である。図2(c)は、図2(b)に示すヘッドライトを直線A−A’で切断した際の断面図である。
【0013】
各車両に搭載される車車間通信装置1は、前方を走行する他車両が発信する光信号を受信する受信部2と、車両の走行状態に応じて、車両前方を照灯する光の光軸を偏向させる前照灯部(スイブル用ヘッドライト)3L、3Rと、を備えている(図1)。
【0014】
図2(a)及び(b)に示す如く、車両前面には車両前方の比較的近距離までの領域(例えば車両から60メートル)を照灯するプロジェクタランプ等の左右一対のスイブル(Swivel、旋回)用ヘッドライト(ロービーム)3L、3Rが配設されている。
【0015】
左側のスイブル用ヘッドライト3Lは、車両から供給される電力により光を発光するライトバルブ3aと、ライトバルブ3aにより発光された光を反射し、車両前方に照射するリフレクター3bと、これらライトバルブ3a及びリフレクター3bを収納するハウジング3cと、を有している(図2(c))。なお、右側のスイブル用ヘッドライト3Rは、左側のスイブル用ヘッドライト3Lと、略同一の構成及び作用となる為、詳細な説明は省略する。
【0016】
リフレクター3bは、略椀状に形成され、表面にアルミ蒸着処理が施され反射効率を向上させている。リフレクター3bの前面には、ライトバルブ3a及びリフレクター3bからの光を集光するレンズ3dが配設されている。また、ハウジング3cの前面には、ハウジング3c内への異物の侵入を防止しつつ、光を透過するカバー3eが配設されている。
【0017】
リフレクター3bの下部には、リフレクター3bを回動させるスイブルモータ等のアクチュエータ3fの駆動軸が連結されている。このアクチュエータ3fは、ハウジング3c内部に固定され、リフレクター3b及びライトバルブ3aを車両左右方向へ回動させる。これにより、左右のスイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1が、左右方向へ偏向する。
【0018】
例えば、左側のスイブル用ヘッドライト3Lの光軸L1は、左へ旋回時に左方向へ最大5度偏向可能となっており、右側のスイブル用ヘッドライト3Rの光軸L1は、右へ旋回時に右方向へ最大15度偏向可能となっている。
【0019】
アクチュエータ3fには、このアクチュエータ3fの回動を制御することにより、スイブル用ヘッドライト3の光軸角度θを制御するECU(Electronic Control Unit、電子制御ユニット)4が接続されている。
【0020】
なお、ECU4は、制御、演算プログラムに従って各種処理を実行するとともに、当該装置1の各部を制御するCPU(Central Processing Unit)4a、CPU4aの実行プログラムを格納するROM(Read Only Memory)4b、演算結果等を格納する読書き可能なRAM(Random Access Memory)4c、タイマ、カウンタ、入出力インターフェイス(I/O)4d等を有している。
【0021】
ECU4には、車両左側の車輪速度を検出する左車輪速度センサ5Lと、車両右側の車輪速度を検出する右車輪速度センサ5Rとが接続されている。ECU4は左車輪速度センサ5Lからの左車輪速度、および右車輪速度センサ5Rからの右車輪速度に基づいて、車両速度を算出する。
【0022】
ECU4には、ステアリングホイールの操舵軸に配設され、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ6が接続されている。ECU4は、左車輪速度センサ5Lおよび右車輪速度センサ5Rからの左右の車輪速度、操舵角センサ6からの操舵角に基づいて、左右のスイブル用ヘッドライト3L、3Rの各アクチュエータ3fを制御し、例えばAFS制御等を行う。
【0023】
なお、上記AFSとは、操舵角センサ6からの操舵角や左右の車輪速度に基づく車速等の車両の走行状態に応じて、スイブル用ヘッドライト3L、3Rを左右方向へ自動的に偏向させるシステムであり、車両の走行状態に応じて最適なヘッドライトの配光を実現するシステムである。具体的には、車両の操舵方向(車両走行方向又は道路の曲がる方向)にスイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1を偏向させ、操舵方向の視認性を向上させている。
【0024】
例えば、ステアリングホイールが中立位置から左方向へ操舵され、車両が左へ旋回する場合(左側へ曲がる曲線道路を走行する場合)、左側のスイブル用ヘッドライト3Lの光軸L1が左側へ偏向する。一方、ステアリングホイールが中立位置から右方向へ操舵され、車両が右へ旋回する場合(右側へ曲がる曲線道路を走行する場合)、右側のスイブル用ヘッドライト3Rの光軸L1が右側へ偏向する。なお、操舵角および車速と、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸角度θとの関係は、予めECU4のROM4bに保持されている。例えば、操舵角センサ6により検出される操舵角が大きくなるほど(又は道路の曲率が増加するほど)、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸角度θは、増加するように設定されている。
【0025】
スイブル用ヘッドライト3L、3Rのリフレクター3bの下方側には、断面が略矩形状に形成され、車両前方に開口し、内部に受信部2が取り付けられる取付部3gが形成されている。この構成により、受信部2、及びリフレクター3bは、一体で構成され、受信部2の受信方向とスイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1が連動する。なお、取付部3gとリフレクター3bとは、一体で形成されているが、受信部2がリフレクター3bと共に回動する構成であれば、別部材で形成されていてもよい。
【0026】
受信部2は、他車両等から送信される光信号Sを受信する、例えば、フォトダイオード、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の受信素子2aを有している。受信部2はECU4に接続され、受信部2の受信素子2aにより受信された光信号Sは、ECU4に送信される。
【0027】
例えば、受信部2の受信素子2aの基準軸(受信素子2aの受信面に対して垂直に延びる垂線)L2の方向(受信方向)と、スイブル用ヘッドライトの光軸L1の方向と、が略平行となるように、受信部2及びリフレクター3は、一体で構成されている。
【0028】
リフレクター3bの取付部3gの開口には、受信素子2aに対して光信号Sを集光するレンズ3hが配設されていてもよい。このレンズ3hにより、受信素子2aは光信号Sをより高精度に検出することができる。
【0029】
カバー3eと、受信部2及びリフレクター3bとの間には、車両前方からの光信号Sを受信素子2aへガイドし、また、ライトバルブ3a及びリフレクター3bからの光を車両前方へガイドするガイド部3iが形成されている。
【0030】
図3(a)に示す如く、後方車両Bに搭載された車車間通信装置1は、例えば、前方の他車両Aの後方部に配設(例えば、リアランプに内蔵)された発信部10から発信された光信号Sを受信部2により受信する。このようにして、前方の他車両Aと、所定の車間距離を置いて後方を走行する後方車両Bとの間において、車車間通信が行われる。
【0031】
前方の他車両Aの発信部10は、例えば、LED(Light Emitting Diode)光源から発光する可視光、赤外光等の光信号Sを、後方車両Bに搭載された車車間通信装置1の受信部2に対して発信する。なお、LED光源は、所定の周期(例えば、略4kHz)で点滅又は明るさを変化させ、デジタル信号又はアナログ信号を生成する。
【0032】
ところで、図3(a)に示す如く、各車両A、Bが直進道路を走行するとき、前方の他車両Aの発信部10が発信する光信号Sの方向と、後方車両Bの受信部2の受信素子2aの基準軸L2の方向と、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1と、が略平行となる。また、受信部2の受信素子2aは、発信部10からの光信号Sを、基準軸L2に対して、より平行に近い方向から受信するのが好ましい。これにより、発信部10からの光信号Sが、受信部2の受信素子2aに対して、より垂直に近い状態で入射される為、受信部2の受信素子2aはより減衰が少ない光信号Sを受信でき、高精度な信号の受信が可能となる。
【0033】
一方、図4に示す如く、各車両A10、B10が曲線道路を走行する場合、従来技術において、受信部20の受信方向とスイブル用ヘッドライトの光軸L10とが連動するように構成されていない。この為、前方の他車両A10の発信部100が発信する光信号S10の方向と、後方車両B10の受信部20の受信素子20aの基準軸L20の方向との間に、大きなズレが生じることがある。また、このズレは、曲線道路の曲率の大きさ(道路の曲がりの大きさ)に比例して増加する。この為、受信部20の受信素子20aは、大きく減衰した発信部100の光信号S10を受信することとなる。したがって、ノイズの影響を受けやすく、光信号S10の誤検出に繋がる、又は光信号S10を検出できない虞がある。
【0034】
そこで、本実施例に係る車車間通信装置1において、受信部2及びリフレクター3bは、一体で構成される(図2(c))。これにより、図3(b)に示す如く、曲線道路において、車両の操舵が行われると、上述したAFS制御によって、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1が操舵方向(又は、道路の曲がる方向)へ偏向する。
【0035】
このとき、受信部2の受信素子2aの基準軸L2の方向と、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1の方向とが略一致するように、受信部2の受信方向とスイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1が連動する。
【0036】
したがって、各車両A、Bが曲線道路を走行する場合においても、後方車両Bの受信部2の受信素子2aの基準軸L2の方向を、前方の他車両Aの発信部10の光信号Sの方向に対して、近づけることができる。すなわち、各車両A、Bが曲線道路を走行する場合でも、受信部2の受信素子2aにより受信される発信部10からの光信号Sの減衰が、抑制される為、高精度に通信を行うことが可能となる。
【0037】
次に、本実施例に係る車車間通信装置1の作用について、説明する。
【0038】
例えば、前方の他車両Aと所定の車間距離をあけて後方を走行する後方車両Bが右側に曲がる曲線道路を走行し、各車両A、Bが右側に操舵される場合を想定する。この場合、ECU4は操舵角センサ6により検出された操舵角と、左車輪速度センサ5Lおよび右車輪速度センサ5Rからの左右の車輪速度と、に基づいて、右側のスイブル用ヘッドライト3Rの光軸L1を光軸角度θだけ、右側へ偏向させる(図3(b))。
【0039】
このとき、スイブル用ヘッドランプ3L、3Rのリフレクター3bと、受信部2とが一体で構成されている。この為、受信部2の受信素子2aの基準軸L2の方向と、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1の方向とが略一致するように、受信部2の受信方向とスイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1が連動する。
【0040】
なお、前方の他車両Aと後方車両Bが右側に曲がる曲線道路を走行する場合について説明したが、左側に曲がる曲線道路を走行する場合についても、右側に曲がる曲線道路を走行する場合と略同一の作用及び効果になることから、詳細な説明は省略する。
【0041】
以上、本実施例に係る車車間通信装置1において、受信部2、及びリフレクター3bは、一体で構成されている。これにより、車両が曲線道路を走行する場合でも、受信部2の受信素子2aの基準軸L2の方向と、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1の方向とが略一致するように、受信部2の受信方向とスイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1が連動する。したがって、各車両A、Bが曲線道路を走行する場合においても、後方車両Bの受信部2の受信素子2aの基準軸L2の方向を、前方の他車両Aの発信部10の光信号Sの方向に対して、近づけることができる。すなわち、各車両A、Bが曲線道路を走行する場合でも、受信部2の受信素子2aにより受信される発信部10からの光信号Sの減衰が、抑制される為、高精度に通信を行うことが可能となる。
【0042】
また、受信部2及びリフレクター3bが一体で構成され、既に車両に搭載されたAFS制御を用いるだけの簡易な構成で、上記制御が実現可能であることから、コスト低減に繋がる。
【0043】
さらに、リフレクター3bに受信部2を一体で設けるだけであることから、特別な制御ユニット等を配設する必要が無いことから、スイブル用ヘッドライト3L、3R内において、容易に搭載スペースを確保でき、設計工数の低減に繋がる。
【0044】
なお、光信号Sを用いて、上記車車間通信が実現されていることから、特別な無線装置が必要ない為、コストの低減に繋がる。
【0045】
以上、本発明を実施するための最良の形態について一実施例を用いて説明したが、本発明はこうした一実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した一実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0046】
例えば、上記一実施例において、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L2がアクチュエータ3fにより偏向されているが、光軸が固定されたヘッドランプ31と、上記AFS制御により光軸L1が偏向するベンディングランプ32と、これらヘッドランプ31及びベンディングランプ32を収納するハウジング33と、を有する構成であってもよい(図5)。この構成により、より高精度な配光制御が実現できる。
【0047】
ヘッドランプ31は、光を発光するライトバルブ31aと、ライトバルブ31aの光を車両前方に反射するリフレクター31bと、を有している。また、ベンディングランプ32は、光を発光するライトバルブ32aと、ライトバルブ32aの光を車両前方に反射するリフレクター32bと、を有している。リフレクター32bの下方部には、受信部2が配設される取付部32cが形成されている。また、リフレクター32bの下方部には、リフレクター32bを回動させ、光軸L1を左右方向へ偏向させるアクチュエータ3fが連結されている。
【0048】
受信部2の基準軸L2の方向と、ベンディングランプ32の光軸L1の方向とが略一致するように、受信部2の受信方向とベンディングランプ32の光軸L1が連動する。
【0049】
上記一実施例において、受信部2及びリフレクター3bが一体で構成されているが、リフレクター3b、及び光信号を発信する発信部が一体に構成されていてもよい。
【0050】
この場合、発信部からの光信号の方向と、スイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1の方向とが略一致するように、発信部からの光信号の方向とスイブル用ヘッドライト3L、3Rの光軸L1が連動する。例えば、後方車両の発信部から発信された光信号は、前方の他車両の後方部(例えば、リアランプ近傍)に配設された受信部により受信され、車車間通信が行われる。
【0051】
なお、上記一実施例において、車両の操舵方向(車両の進行方向又は道路の曲がる方向)に応じて、受信部2をアクチュエータにより回動させるユニット50を設ける構成であってもよい(図6)。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、複数の車両間において、データの送受信を行う車車間通信装置に利用できる。搭載される車両の外観、重量、サイズ、走行性能等は問わない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施例に係る車車間通信装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】(a)本発明の一実施例に係る車車間通信装置を搭載した車両前面を示す図である。(b)図2(a)に示す車両の右側のヘッドライトを拡大した部分拡大図である。(c)図2(b)に示すヘッドライトを直線A−A’で切断した際の断面図である。
【図3】(a)直進道路において、後方車両に搭載された車車間通信装置の受信部が、前方の他車両の発信部からの光信号を受信する状態を示す図である。(b)曲線道路において、後方車両に搭載された車車間通信装置の受信部が、前方の他車両の発信部からの光信号を受信する状態を示す図である。
【図4】曲線道路において、後方車両に搭載された従来の車車間通信装置の受信部が、前方の他車両の発信部からの光信号を受信する状態を示す図である。
【図5】ヘッドランプ、ベンディングランプ、及びハウジング、を有する構成の一例を示す図である。
【図6】受信部を車両の操舵方向に応じて、回動させるユニットを設ける構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
1 車車間通信装置
2 受信部
3L スイブル用ヘッドライト(前照灯部)
3R スイブル用ヘッドライト(前照灯部)
3b リフレクター
3f アクチュエータ
4 ECU
5L 左車輪速度センサ
5R 右車輪速度センサ
6 操舵角センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方の他車両が発する光信号を受信する受信部と、
車両の操舵角度を検出する操舵角検出部と、
前記操舵角検出部により検出された前記車両の操舵角度に応じて、車両前方を照灯する光の光軸を偏向させる前照灯部と、を備える車車間通信装置であって、
前記受信部の受信方向と前記前照灯部の光軸とが連動するように構成されている、ことを特徴とする車車間通信装置。
【請求項2】
請求項1記載の車車間通信装置であって、
前記前照灯部は、リフレクターを回動させることにより前記光軸を偏向させ、
前記リフレクターと前記受信部とが一体で構成されている、ことを特徴とする車車間通信装置。
【請求項3】
前方の他車両に対して光信号を発信する発信部と、
車両の操舵角度を検出する操舵角検出部と、
前記操舵角検出部により検出された前記車両の操舵角度に応じて、車両前方を照灯する光の光軸を偏向させる前照灯部と、を備える車車間通信装置であって、
前記発信部の発信方向と前記前照灯部の光軸とが連動するように構成されている、ことを特徴とする車車間通信装置。
【請求項4】
請求項3記載の車車間通信装置であって、
前記前照灯部は、リフレクターを回動させることにより前記光軸を偏向させ、
前記リフレクターと前記発信部とが一体で構成されている、ことを特徴とする車車間通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−97137(P2008−97137A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−275579(P2006−275579)
【出願日】平成18年10月6日(2006.10.6)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】