説明

車載電子制御装置のリレー駆動回路

【課題】車載電子制御装置におけるマイクロコンピュータを周辺ICとの通信により監視するシステムで、シリアル通信時の通信異常が生じた時でもその異常を検出して迅速かつ確実にフェールセーフリレーを遮断し得る車載電子制御装置のリレー駆動回路を得る。
【解決手段】マイクロコンピュータ30と、周辺IC20とを備えた車載電子制御装置10において、周辺IC20のシリアル通信バッファ22とマイクロコンピュータ30のシリアル通信部34でデータのシリアル通信を行い、その際通信異常が発生するとその異常をマイクロコンピュータ30で検出して特別なWDパルス信号を生成し、これを周辺IC20のWD監視部24へ送り、その信号を受信すると、リレー駆動部21へ信号を送り、ソレノイド用リレー42を遮断するように構成し、迅速、確実にフェールセーフリレーを作動させるようにリレー駆動回路を構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両のブレーキ装置を制御する車載電子制御装置のリレー駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のブレーキ装置を制御する車載電子制御装置(ECU)は、車両の走行状態や液圧回路の液圧等の各種センサからの信号に基づいて制御信号を出力するマイクロコンピュータによる電子制御回路と、入力側の各種センサ、監視回路等と、出力側の電磁弁、液圧ポンプ、リレー等の電気的な機能部材の電気、電子部品を集約してIC化した周辺ICとから成る。このようなECUを備えた例として特許文献1に「電子制御装置内のマイクロコンピュータ監視方法」が開示されている。この公報による監視方法の目的は、2つのマイクロコンピュータを用いることなく、マイクロコンピュータから周辺ICへデータ通信を行い、このデータ通信に基づいてマイクロコンピュータの異常を監視することである。
【0003】
上記マイクロコンピュータ監視方法に用いられるECUは、ブレーキ装置の液圧回路においてABS制御(アンチロック制御)する方式を対象とし、電子制御回路のマイクロコンピュータ、電磁弁のソレノイドをオン、オフするソレノイド駆動ドライバ、入力側の車輪速信号、スイッチ信号を受ける入力バッファ、シリアル通信バッファ、内部発振回路(クロック)、WD(ウオッチドッグ)監視部、リレー駆動部、電源出力回路等の周辺ICを備えている。このECUでは、マイクロコンピュータと周辺ICとの監視はマイクロコンピュータから周辺ICへの通信によって実施しているが、複数のソレノイド回路へ電源を供給する電源ラインに設けられたフェールセーフのためのソレノイド用リレーのオン、オフは、マイクロコンピュータの出力部から周辺ICに設けられたリレー駆動部を結ぶ専用信号線で実施している。
【0004】
しかし、上記リレーのオン、オフを制御する方式では、各種センサの入力信号からマイクロコンピュータでの演算によるソレノイド、ポンプモータの電源回路への指令など一連の制御信号系のいずれかに通信異常が生じた場合、その異常はマイクロコンピュータのシリアル通信部から周辺ICのシリアル通信バッファに送られる信号をシリアル信号監視部で監視して異常を検出し、その検出信号によりマイクロコンピュータが異常状態を受信した結果によりリレー駆動部の専用信号線を経由してリレー信号を停止させ、リレーを遮断することとなる。このため、上記異常が生じても直ちにリレーを遮断することができず、リレー遮断が遅れる場合がある。
【特許文献1】特開2001−312315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、上記の問題に留意して、車載電子制御装置におけるマイクロコンピュータを周辺ICとの通信により監視するシステムで、シリアル通信時の信号異常が生じた時でもその異常を検出して迅速かつ確実にフェールセーフリレーを遮断し得る車載電子制御装置のリレー駆動回路を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決する手段として、車両のブレーキ装置を制御するマイクロコンピュータ30と、その入力側の信号の処理、監視、遮断及び/又は禁止を行う周辺IC20とを備え、前記周辺IC20はマイクロコンピュータからデータのシリアル通信を行い、その通信時に通信異常が生じると、マイクロコンピュータ30から特別のWD異常パルス信号を出力し、その検出信号に基づいてフェールセーフリレーのソレノイド用リレー42を遮断するように構成した車載電子制御装置のリレー駆動回路としたのである。
【0007】
上記構成のこの発明による車載電子制御装置のリレー駆動回路によれば、車輪速度センサや液圧回路の圧力センサ等の車両の走行状態を表わす各種センサからの検出信号が演算回路を有するマイクロコンピュータの入力部に入力されると、それらの信号に基づいてブレーキ装置の制御に必要な演算をマイクロコンピュータは行って種々の制御信号を演算部で算出し、出力部から電磁弁のソレノイド等の電気的負荷の作動を制御する信号が送り出され、これらの演算、制御が正常に行なわれているかを周辺ICのシリアル通信バッファへ送られて来るデータやWD(ウオッチドッグ)監視部等で監視が行なわれる。
【0008】
このようなマイクロコンピュータを周辺ICで監視する際に、通常状態ではマイクロコンピュータのシリアル通信部から演算データの監視をするために周辺ICのシリアル通信バッファへデータ信号を送り、そのデータを監視すると共に、上記リレー駆動回路のフェールセーフリレーを作動させるためこのシリアル通信ラインを経由してリレー駆動信号を送信し、周辺ICでこのリレー駆動信号を受信するとリレー駆動部を介してフェールセーフリレーをオンにする。従って、この構成ではマイクロコンピュータからリレー駆動部へのリレー専用信号線は省略される。
【0009】
上記リレー駆動回路によりフェールセーフリレーをオンにした状態でシリアル通信において通信異常が発生すると、その通信による信号が周辺ICからマイクロコンピュータへ送り返されることでマイクロコンピュータが通信異常を検出する。この通信異常をマイクロコンピュータが検出すると、予め準備された特別のWD異常パルス信号をマイクロコンピュータから意図的に周辺ICのWD監視部へ送る。WD監視部がこの特別のWD異常パルス信号を受信すると、WD監視部は直接にリレー駆動部へ遮断信号(オフ)を送り、この信号に基づいてフェールセーフリレーをオフとして遮断する。このため、リレー専用信号線を介することなく迅速、確実にフェールセーフリレーを作動させることができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明の車載電子制御装置のリレー駆動回路は、マイクロコンピュータの作動を監視する周辺ICのシリアル通信バッファ間での通信異常をマイクロコンピュータで検出すると、WD異常パルス信号を意図的に周辺ICへ送り、リレー駆動回路により直接リレーを遮断するようにしたから、マイクロコンピュータの通信異常を検出してリレー遮断を迅速、確実に行うことができ、フェールセーフリレーの信頼性を向上することができると共に、マイクロコンピュータと周辺IC間のリレー専用信号線を省略し、回路の複雑化を簡略化し、コスト低減を図ることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は実施形態のリレー駆動回路を含む車載電子制御装置(以下ECUと略称する)10の概略ブロック図である。図示のECU10は、後述するABS制御を行うブレーキ装置の例に適用される場合について説明する。ECU10は、図示のように、入力側の周辺IC20、マイクロコンピュータ30を含む電子制御回路、ソレノイド用リレー42(ポンプモータ用のリレーは省略)、ソレノイド41a,41b・・・を駆動する駆動ドライバ40a,40b・・・等を有する出力側の周辺IC40を含んでいる。
【0012】
入力側の周辺IC20は、ソレノイドの電源ラインのリレーを駆動するリレー駆動部21、シリアル通信バッファ22、CPU監視部23、WD監視部24、リセット制御部25、電源監視部26、内部クロック監視部27等を含み、さらに車輪速センサS1 ,S2 、踏力センサPH (図2参照)等の各種センサからの車両の走行状態を表わす信号を波形処理して出力する信号処理部等(図1では図示せず)が含まれている。なお、図中の実線は制御系のライン、破線は監視系のライン、一点鎖線は禁止、又は遮断系のラインを示す。但し、この実施形態に必要以外のラインは省略している。
【0013】
上記周辺IC20では、マイクロコンピュータ30からシリアル通信線lS を経て送られて来るソレノイド用リレー42のオン、オフ情報のデータをシリアル通信バッファ22で受信し、その受信情報をCPU監視部23で監視すると共に、シリアル通信バッファ22の出力をリレー駆動部21へ送り、このリレー駆動部21の指令によりソレノイド用リレー42のオン、オフが制御される。WD(ウオッチドッグ)監視部24は、マイクロコンピュータから送られて来る演算周期のデータに基づくWDパルス信号によりその演算が適正であるかを監視している。なお、WD監視部24にはシリアル通信時に通信異常が生じると、マイクロコンピュータ30のWD出力端子から後述する特別のWD異常パルス出力が送信されるようになっている。
【0014】
リセット制御部25は、WD監視部24及び/又は電源監視部26からリセット信号が入力されると、マイクロコンピュータ30のリセット端子RSTへリセット信号を送り出すようになっている。内部クロック監視部27は、シリアル通信バッファ22や電源監視部26で使用される内部クロック信号を形成し、それぞれに適合するタイミングのクロック信号を選択して用いることにより監視を行っている。周辺IC20には上記以外にも、電源出力回路や、過熱保護回路、温度監視部などが設けられているが、図示簡略化のため省略している。
【0015】
次に、マイクロコンピュータ30は、入力部31、演算部(CPU)32、出力部33を備え入力部31に前述した車輪速センサ等の各種センサからの信号が入力されると、これらの各種情報に基づいてABS制御プログラムに従って必要な演算を行い、その演算結果に基づいて出力部33からABS制御に必要な制御信号を出力側の周辺IC40内のソレノイドの駆動ドライバ40a,40b・・・に送り、ABS制御を行うように構成されている。又、マイクロコンピュータ30には、シリアル通信部34が設けられ、演算部32による演算で得られたABS制御信号のような各種データ信号をシリアル化して入力側の周辺IC20のシリアル通信バッファ22へ送るようにしている。
【0016】
又、マイクロコンピュータ30は、WD端子からWDパルス信号を送り出すようになっており、演算部32における入力信号に基づく各種演算が適正に行なわれているかをWDパルス信号として送り出す。このWDパルス信号は、例えば演算が適正に行なわれていれば0と1が交互に反転する周期信号として出力され、演算が適正でなければ前述した周辺IC20のWD監視部24からの出力によりリセット制御部25からリセット信号をマイクロコンピュータ30のリセット端子へ送り、マイクロコンピュータ内の演算における各値をリセット(0)状態にする。
【0017】
又、マイクロコンピュータ30は、シリアル通信線を経由するシリアル通信において異常が発生すると、周辺IC20のシリアル通信バッファ22で異常を検出し、その異常検出をマイクロコンピュータ30の入力部31から受信して通信異常を検出すると、演算部(CPU)32は予めプログラム化された特別なWD異常パルス信号を意図的に出力するようになっている。特別なWD異常パルス信号とは、0と1を周期的に繰り返す信号列ではなく、例えば1バイトの信号が全て1のHi信号列のような特別な信号列である。
【0018】
これは、演算部32による演算は正常であっても、シリアル通信による監視ラインに異常が生じると監視ができなくなるため、このような場合には特別な信号を意図的に出力しなければ、通信異常によりリレー遮断をするまでに時間が掛り、フェールセーフリレーの作動が遅れるからである。このようなWD異常パルス信号が周辺IC20のWD監視部24へ送られた場合の作用については後で説明する。
【0019】
出力側の周辺IC40にはソレノイド41a,41b・・・用の駆動ドライバ40a,40b・・・が設けられている。駆動ドライバ40a,40b・・・は、MOSFETトランジスタのような半導体スイッチング素子が用いられ、図示していないが、各駆動ドライバ40a,40b・・・への制御信号は、マイクロコンピュータ30の出力部33からの出力信号と、各駆動ドライバへの通電状態を監視する出力監視部からの信号とが入力されるアンド回路からの出力信号により与えられるようになっている。
【0020】
上記の車載電子制御装置(ECU)によれば、ソレノイド用リレー42を駆動するリレー駆動回路は、通信異常時に極めて迅速に、かつ確実にリレー遮断を実施できる。車両のイグニッションスイッチSWが投入され、ECU10が起動されてECU10による制御が開始されると、ECU10では、マイクロコンピュータ30を監視する入力側の周辺IC20へシリアル通信線lS を経由してマイクロコンピュータ30から演算部32による演算結果のデータをシリアル通信により送信し、シリアル通信バッファ22、CPU監視部23により監視をする。ソレノイド用のリレー42は、シリアル通信バッファ22での受信が正常である限り、シリアル通信バッファ22からの出力によりオンとされ、ソレノイド41a,41b・・・へ電源が供給される。
【0021】
しかし、このシリアル通信における通信異常がCPU監視部23により検出されると、その通信異常をマイクロコンピュータ30も検出し、この検出結果に基づいて特別なWD異常パルス信号が生成され、かつ周辺IC20のWD監視部24へマイクロコンピュータ30から意図的に送られる。このWD異常パルス信号をWD監視部24が受信すると、リレー遮断のための信号をWD監視部24からリレー駆動部21へ直接送り、これによりソレノイド用リレー42をオフとする。これにより通信異常が生じた場合であっても迅速、かつ確実にリレーを遮断してフェールセーフリレーを作動させることができることとなる。
【0022】
上記のような通信異常でなく、マイクロコンピュータ30の演算部32における演算周期等が適正でない場合には、通常のWDパルス信号の異常をWD監視部24が受信することによりリレーの遮断信号をリレー駆動部21へ送り、通信異常の場合と同様にリレーを遮断できることは言うまでもない。このようなリレー駆動回路とすることにより、従来はマイクロコンピュータ30の出力部33に接続されていた出力端子とリレー駆動部21とを接続するリレー専用信号線、端子を設けていたものが不要となり、かつフェールセーフリレーの作動が速くなり、かつ信頼性が向上する。
【0023】
上記実施形態のリレー駆動回路を含む車載電子制御装置(ECU)10を適用する液圧ブレーキ装置Aの一例を図2に示す。図示の液圧ブレーキ装置Aは、ABS制御を実施する機能を有する装置であり、従来より公知のものであるから、以下その概略構成について簡単に説明する。なお、ホイールシリンダ4及びその液圧回路は簡略化のため(a)図ではX配管による2系統のうちの1系統の2輪(FL,RR)についてのみ示しているが、(b)図に示すように、同様な部材によるもう1系統の配管系が設けられている。又、図2に示すX配管による2系統の配管に限定されず他の配管方式でも良い。車輪(FL,RR)にはホイールシリンダ4が設けられ、ブレーキペダル1の操作力に応じたブレーキ液圧をマスタシリンダ2で発生させ、2位置制御弁3a(図中では3aF ,3aR と表示しているが、添字F R を省略した3aで代表させている)を経由して液圧がホイールシリンダ4へ供給される。
【0024】
上記2位置制御弁3aの上下流間には逆止弁5を含むバイパス管路が接続され、又、ホイールシリンダ4には2位置制御弁3b(図中では3bF ,3bR と表示しているが、添字F R を省略した3bで代表させている)を介してホイールシリンダから排出された作動液を蓄える低圧リザーバ6が接続され、リザーバ6への経路にモータで駆動されるポンプ7及び逆止弁8が接続され、その配管はリザーバ6から作動液を汲み上げてマスタシリンダ2と2位置制御弁3aとの間の液圧回路に接続されている。
【0025】
上記2位置制御弁3a(加圧用電磁切換弁),3b(減圧用電磁切換弁)は、連通位置と遮断位置を有するソレノイド駆動による常開、常閉の2位置制御弁であり、ソレノイド41a,41b・・・への通電により連通位置と遮断位置を切換えることができる。図示の例では、2位置制御弁3aはソレノイド41aへの通電オフで液圧を連通する位置に設定して用いられる。車輪(FL,RR)の回転は車輪速度センサS1 ,S2 からの検出信号、又ブレーキペダル1の踏込状態は踏力センサPH からの検出信号を前述したECU10の周辺IC20へ送って検出される。
【0026】
上記車輪速度センサS1 ,S2 、踏力センサPH 等からの検出信号に基づいてECU10は、車輪速度を検出し、その値から車体推定速度を演算し、その演算結果に基づいてABS制御に必要な各種の制御信号を生成して、ソレノイド41a,41b・・・、液圧ポンプ7のモータ、フェールセーフリレーのソレノイド用リレー42を駆動し、ABS制御を行なう。ABS制御方法自体は公知の制御であるが、上記ABS制御動作を前述した実施形態のリレー駆動回路を含む車載電子制御装置(ECU)10により実施する。
【0027】
なお、上記車載電子制御装置のリレー駆動回路は、図2の液圧ブレーキ制御装置Aに対して適用する例を示したが、図示以外の液圧ブレーキ制御装置、例えば特開2003−205838号公報に示された液圧回路によるブレーキバイワイヤシステムのような他のシステムによる液圧ブレーキ制御装置を制御する電子制御装置のリレー駆動回路にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
この発明の車載電子制御装置のリレー駆動回路は、マイクロコンピュータと周辺ICの通信異常時に迅速、確実にリレーを遮断できるものであり、液圧ブレーキ制御装置を制御する各種の電子制御装置に広く利用される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施形態のリレー駆動回路を含む車載電子制御装置の全体外観ブロック図
【図2】同上の車載電子制御装置を適用する液圧ブレーキ制御装置の(a)液圧回路の1系統の概略系統図、(b)全体配管系の略図
【符号の説明】
【0030】
10 車載電子制御装置
20 周辺IC
21 リレー駆動部
22 シリアル通信バッファ
23 CPU監視部
24 WD監視部
25 リセット制御部
26 電源監視部
27 内部クロック監視部
30 マイクロコンピュータ
31 入力部
32 演算部
33 出力部
34 シリアル通信部
40 周辺IC
41a,41b ソレノイド
42 ソレノイド用リレー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のブレーキ装置を制御するマイクロコンピュータ(30)と、その入力側の信号の処理、リレー等の監視、遮断及び/又は禁止を行う周辺IC(20)とを備え、前記周辺IC(20)はマイクロコンピュータからデータのシリアル通信を行い、その通信時に通信異常が生じると、マイクロコンピュータ(30)から特別のWD異常パルス信号を出力し、その検出信号に基づいてフェールセーフリレーのソレノイド用リレー(42)を遮断するように構成した車載電子制御装置のリレー駆動回路。
【請求項2】
前記周辺IC(20)に、マイクロコンピュータ(30)のシリアル通信部(34)とシリアル通信を行うシリアル通信バッファ(22)と、電気的負荷の電源ライン上のソレノイド用リレー(42)を駆動するリレー駆動部(21)と、マイクロコンピュータ(30)の演算周期パルス等によりマイクロコンピュータの作動を監視するWD監視部(24)を備え、シリアル通信時の通信異常が生じると、マイクロコンピュータ(30)でその通信異常を検出してマイクロコンピュータ(30)で特別のWD異常パルス信号を生成し、そのWD異常パルス信号をWD監視部(24)へ出力し、WD監視部(24)からの信号を直接リレー駆動部(21)へ送り、リレー駆動部(21)によりソレノイド用リレー(42)を遮断するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置のリレー駆動回路。
【請求項3】
前記ソレノイド用リレー(42)がブレーキ装置の電磁弁のソレノイド(41)へ電源を供給する電源ライン上に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車載電子制御装置のリレー駆動回路。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−315620(P2006−315620A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−142929(P2005−142929)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【出願人】(301065892)株式会社アドヴィックス (1,291)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】