説明

軟水化装置およびそれを用いた給湯装置

【課題】薬剤などの供給を不要とし、メンテレスが実現できるとともに、軟水を得るために発生する捨て水を減少させることができる軟水化装置を提供することを目的とする。
【解決手段】水に含まれる硬度成分を析出させる硬度成分析出手段(13、15)と、ろ過手段16とを備え、前記硬度成分析出手段(13、15)で析出させた硬度成分を、前記ろ過手段16にて除去することで軟水を生成する構成としたことを特徴とするもので、水中の硬度成分を硬度成分析出手段(13、15)で析出させた後、ろ過手段16にて物理的に硬度成分を除去することで、薬剤などの供給を不要とし、メンテレスの軟水化装置を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤の供給を不要とし連続的に軟水を供給するための軟水化装置および軟水化装置を用いた給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
軟水生成装置としてはイオン交換樹脂を用いたものが数多く提案されており、例えば、ナトリウムイオンを官能基として有する陽イオン交換樹脂を用い、陽イオン交換樹脂によって原水中に含まれる硬度成分であるカルシウムイオンやマグネシウムイオンをナトリウムイオンにイオン交換して軟水を得るものが知られている。
【0003】
そして、陽イオン交換樹脂の官能基であるナトリウムイオンがすべてカルシウムイオンやマグネシウムイオンと交換された後は、イオン交換ができなくなるため、再びイオン交換を行えるように、陽イオン交換樹脂の再生を行う必要がある。
【0004】
この陽イオン交換樹脂の再生には、塩などが用いられており、軟水の使用水量に応じて定期的に塩を補充する必要があり、塩の補充に手間がかかるという課題があった。
【0005】
そこで、塩を用いない陽イオン交換樹脂の再生方法として、電気分解で生成した酸性水で陽イオン交換樹脂を再生する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
特許文献1に示すように、陽イオン交換樹脂を電気分解で生成した酸性水で再生するためには、陽イオン交換樹脂の官能基は水素イオン型である必要があり、陽イオン交換樹脂によって原水中に含まれる硬度成分であるカルシウムイオンやマグネシウムイオンを水素イオンにイオン交換することでpHの低い酸性軟水が得られることとなる。
【0007】
しかしながら、通常の電気分解で生成される酸性水は水素イオンの濃度が低く、水素イオン濃度の高い酸性水を得るためには、陰極室と陽極室に流す水の流量を調整し、陰極室に多量の水を流さなくてはならないため、塩の使用は回避でき補充の手間は軽減できるものの、再生を行うために水を多量に必要とするという問題があった。
【0008】
再生に用いる水の使用量を低減するために、電極間にイオン交換樹脂を充填し、電極表面で水の電気分解により生成する水素イオンにより陽イオン交換樹脂を効率的に再生するものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、電極間に充填できるイオン交換樹脂の量は少なく、小流量で低硬度の水を処理するには適しているが、大流量で高硬度の水を処理するにはイオン交換樹脂の充填量を多くする必要があった。それにより電極面積も大きくなり貴金属を用いる高価な電極の使用量が増えることで、コストがかかるという課題があった。
【特許文献1】特開平7−68256号公報
【特許文献2】特開2006−43549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記課題を解決するもので、薬剤などの供給を不要とし、メンテレスが実現できるとともに、軟水を得るために発生する捨て水を減少させることができる軟水化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決するために本発明の軟水化装置は、水に含まれる硬度成分を析出させる硬度成分析出手段と、ろ過手段とを備え、前記硬度成分析出手段で析出させた硬度成分を、前記ろ過手段にて除去することで軟水を生成する構成としたことを特徴とするもので、水中の硬度成分を硬度成分析出手段で析出させた後、ろ過手段にて物理的に硬度成分を除去することで、薬剤などの供給を不要とし、メンテレスの軟水化装置を提供できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、薬剤などの供給を不要とし、メンテレスが実現できるとともに、軟水を得るために発生する捨て水を減少させることができる軟水化装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
第1の発明における軟水化装置は、水に含まれる硬度成分を析出させる硬度成分析出手段と、ろ過手段とを備え、前記硬度成分析出手段で析出させた硬度成分を、前記ろ過手段にて除去することで軟水を生成する構成としたことを特徴とするもので、水中の硬度成分を硬度成分析出手段で析出させた後、ろ過手段にて物理的に硬度成分を除去することで軟水を得ることができる。物理的に硬度成分を除去することで、薬剤などの供給を不要とし、メンテレスの軟水化装置を提供できるとともに、ろ過により硬度成分を除去することで軟水を得るために発生する捨て水を減少させることができる。
【0013】
第2の発明における軟水化装置は、特に第1の発明において、ろ過手段は、粒状のろ過材を充填して形成され、逆方向通水を行う逆通水手段を有し、逆通水時に、ろ過材の攪拌洗浄を行うことを特徴とするもので、逆通水時にろ過材で捕捉した硬度成分をろ過手段から排出することができ、ろ過材の目詰まりなどを防止し、安定したろ過性能を得ることができる。
【0014】
第3の発明における軟水化装置は、第1または第2の発明において、硬度成分析出手段は、陰極室と陽極室とに分離し、アルカリ性水と酸性水とを生成する水の電気分解手段と、前記電気分解手段のアルカリ性水をろ過手段に供給するための蛇行流路とを有し、硬度成分をアルカリ析出させることを特徴とするもので、硬度成分をアルカリ析出させることができるとともに、流路を蛇行させることでアルカリ水の滞留時間を長くすることができ、硬度成分の析出を促進させることができる。
【0015】
第4の発明における軟水化装置は、第1または第2の発明において、硬度成分析出手段は、陰極室と陽極室に分離し、アルカリ性水と酸性水とを生成する水の電気分解手段と、前記電気分解手段の酸性水から炭酸ガスを脱気除去する脱気手段とを有するもので、溶液のpHを下げることで溶液中の炭酸イオンを炭酸ガスとして除去しやすい状態とし、酸性水の炭酸ガスを脱気手段で除去することで硬度成分を析出させることができる。
【0016】
第5の発明における軟水化装置は、陰極室と陽極室に分離し、アルカリ性水と酸性水を生成する水の電気分解手段を有する硬度成分析出手段と、粒状のろ過材を充填したろ過手段と、イオン交換樹脂を充填した軟水化手段と、前記電気分解手段で生成した酸性水を貯水する酸性水タンクと、前記陽イオン交換樹脂の再生時には前記酸性水タンクの酸性水を前記軟水化手段に供給する循環ポンプとを備え、前記電気分解手段の陰極室下流側に、前記ろ過手段および前記軟水化手段を接続し、軟水の使用時には、前記陽極室で得られる酸性水を前記酸性水タンクに貯水するとともに、前記陰極室で得られたアルカリ性水を前記ろ過手段を介して前記軟水化手段に供給する構成としたことを特徴とするものである。
【0017】
上記構成により、軟水の使用時に電気分解手段に通電し陽極室で再生に使用する酸性水を生成し酸性水タンクに貯水するとともに、陰極室には軟水化手段に供給する水を通水するため無駄な捨て水を用いることなく水素イオン濃度の高い酸性水を陽極室に生成することができるとともに、陰極室でpHの上昇したアルカリ性水を硬度成分析出手段に供給し
水中の硬度成分を硬度成分析出手段で析出させた後、ろ過手段にて物理的に硬度成分を除去するとともに、硬度成分析出手段で析出しきれなかった硬度成分をイオン交換樹脂で吸着除去することができる。硬度成分析出手段により物理的に硬度成分を除去することとイオン交換樹脂による吸着除去を行うことでより硬度の低い軟水を得ることができる。
【0018】
第6の発明における軟水化装置は、第5の発明において、陽イオン交換樹脂をメタクリル酸系母体構造の弱酸性陽イオン交換樹脂としたもので、弱酸性陽イオン交換樹脂は処理軟水のpHが低下したときにはイオン交換が行われないため、処理軟水の極端なpH低下を防止することができる。
【0019】
第7の発明における軟水化装置は、第5または第6の発明において、陽イオン交換樹脂の再生時には、酸性水タンクの酸性水を、軟水化手段および水の電気分解手段の陰極室を介して、前記酸性水タンクへと循環させる構成としたことを特徴とするもので、酸性水を電気分解手段の陰極室にも通水することで、陽イオン交換樹脂の再生と同時に陰極室に設けた電極に付着するスケールを洗浄除去することができる。
【0020】
第8の発明は、第1から7のいずれかの発明の軟水化装置を備えた給湯装置で、給湯装置に軟水化装置を搭載することで、給湯熱交換器の伝熱面に形成するスケール生成を抑制することができる。これにより、熱交換器の水回路閉塞を防止できると共に、熱交換効率を高めることができる。また軟水を使用者に供給することができるため、洗濯や炊事における洗浄力の向上やおいしさ向上など調理への利用、美肌や美容効果を得ることができる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。各実施の形態において、同じ形態および同じ動作を行う部分については同一符号を付与し、詳細な説明を省力する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0023】
図1は軟水化装置の構成図である。軟水化装置は給水路1と給水路1からの水を電気分解して酸性水とアルカリ性水を生成する電気分解手段2、電気分解手段2は、隔膜3で陽極室4と陰極室5を分離形成し、陽極室4に陽極6および陰極室5に陰極7を設けており、給水路1は電磁弁8を介して、陽極室4に設けた陽極入り口9および陰極室5に設けた陰極入り口10と接続されている。
【0024】
陽極6および陰極7はチタンを基材として白金、イリジウムなどの貴金属をメッキもしくは焼結した貴金属電極を用いている。電極の形状としては、平板、メッシュ、パンチングなどを用いることが可能であり、所定の電極面積を確保できるのであれば電極の形状に制約を設けるものではない。
【0025】
また、陽極6および陰極7間には直流電源11より、直流電圧が印加される構成となっており、隔膜3は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、フッ素系高分子素材の不織布や織布などを用いることができる。陽極6および陰極7間に直流電源11から直流を印加することで、陽極室4の水に含まれるナトリウムやカルシウムなどの陽イオンは隔膜3を介して陰極室5に移動するとともに、陰極室5の水に含まれる炭酸イオンや塩素イオンなどの陰イオンは隔膜3を介して陽極室4に移動する。
【0026】
さらに、水の電気分解により移動してきたイオンと電気的に対になるイオンが生成することで、陽極室4には酸性水が陰極室5にはアルカリ性水が生成される。
【0027】
陰極室5の陰極室出口12は、螺旋流路を形成した第1の硬度成分析出手段13と接続し、陽極室4の陽極室出口14は、第2の硬度成分析出手段15と接続されている。
【0028】
ろ過手段16は、円筒状の本体17、本体17の上部および下部に内部の粒状のろ材18が漏れ出ないようにするフィルタ19およびフィルタ19を支える支持板20が装着され、ろ過手段16の上部は第1の硬度成分析出手段13および第2の硬度成分析出手段15と接続する上部接続口21が設けられ、ろ過手段16の下部には機器6に軟水を供給する軟水流路7と接続する下部接続口22が設けられている。
【0029】
ろ材18としては、セラミック粒子状ろ材を用いることができる。ろ過手段16の下部接続口22は軟水流路23と接続され、軟水流路23は、流路切替弁24を介して、軟水を使用する機器25と逆洗浄流路26を介して給水路1に接続した電磁弁8と接続している。また図示はしていないが、直流電源11、電磁弁8、流路切替弁24、排水弁28の動作を制御するための制御手段を備えている。また、ろ過手段16の上部接続口21は排水流路27および排水弁28と接続している。
【0030】
以上のように構成された軟水化装置において11により陽極6および陰極7間に直流電圧を印加する。給水路1を流れる水は電磁弁8を介して、電解手段2の陽極室入り口9および陰極室入り口10より陽極室4および陰極室5に通水される。
【0031】
陽極6および陰極7間に直流電圧が印加されているため、陽極室4の水に含まれるナトリウムやカルシウムなどの陽イオンは陰極7に電気的に引きつけられ隔膜3を介して陰極室5に移動するとともに、陰極室5の水に含まれる炭酸イオンや塩素イオンなどの陰イオンは陽極6に電気的に引きつけられ隔膜3を介して陽極室4に移動する。
【0032】
さらに、陽極室4および陰極室5に移動してきたイオンと電気的に対になるイオンが水の電気分解により生成することで、陽極室4には酸性水が陰極室5にはアルカリ性水が生成される。
【0033】
次に硬度成分析出手段による硬度成分の析出および除去作用について説明する。
【0034】
水に含まれる硬度成分は、溶解度の低い炭酸カルシウムや硫酸カルシウムの形態ではなく溶解度の高い重炭酸カルシウムや重炭酸マグネシウムの形態で溶解している。
【0035】
重炭酸イオンはpHによってその存在比が変化するため、陰極室5で生成したアルカリ水では炭酸イオンを多く含む形で存在する。そのため硬度成分は溶解度の低い炭酸カルシウムとして析出しやすくなり、第1の硬度成分析出手段13の螺旋流路を流れる間に析出する。
【0036】
また陽極室4で生成した酸性水では炭酸ガスを多く含む形で存在し、第2の硬度成分析出手段15で炭酸ガスを脱気除去することで、硬度成分を析出させることができる。このように、硬度成分を析出させた水が、上部接続口21からろ過手段16に供給されろ過手段16のろ材18で析出した硬度成分をろ過することができる。
【0037】
このように、物理的に硬度成分を除去することで、薬剤などの供給を不要とし、メンテレスの軟水化装置を提供できるとともに、ろ過により硬度成分を除去することで軟水を得るために発生する捨て水を減少させることができる。
【0038】
このように得られた軟水を、機器25で使用することができる。軟水を使用する機器と
しては、洗濯機や食器洗浄機など洗浄機器、調理機器、スケールの析出が問題となるスチーム使用機器、美容理容機器などに用いることができる。
【0039】
洗濯機や食器洗浄機などの洗浄機器では、硬度成分が界面活性剤の働きを阻害するため軟水を用いることで洗浄力を高めることができるとともに、硬度成分による石鹸かすの生成を抑制するため、衣類のごわつきや食器の水滴残りなどを防ぐことができ高品位な仕上がりを提供することができる。
【0040】
また、調理機器として炊飯器などに用いた場合には、軟水の効果により米への吸水を促進、米粒の崩れ・硬さのバランス向上などのご飯の食味を向上することができる。また軟水は、昆布などの旨味成分(アミノ酸)の抽出も促進するため、軟水の適した素材に対して軟水調理を行うことで、調理品の食味を向上することができる。
【0041】
つぎに、ろ材18の逆洗浄時の動作を説明する。
【0042】
逆洗浄を行うタイミングは使用者の任意で実施する手動洗浄式や所定の時間毎に洗浄を行う自動洗浄があるが、洗浄の頻度やタイミングは使用する機器によっても異なるため本実施の形態では使用者の任意で洗浄を行う手動洗浄の方法を説明する。
【0043】
洗浄のタイミングとしては、ろ過手段16の圧力損を検出することで洗浄のタイミングを検出する方法や、軟水流路23を流れる流量を検知し、洗浄のタイミングを検出する方法や、所定の通水量や所定の通水時間が経過したときに洗浄を行う方法、使用状態に関係なく一定間隔毎に再生を行う方法など種々のタイミングが考えられ、いずれのタイミングであっても同様の効果を得ることができる。
【0044】
洗浄時には、制御手段により電磁弁8および、流路切替弁24を逆洗浄流路26と接続するように切り替え、排水弁28を開放する。給水路1からの水は、電磁弁8、流路調整弁24を介してろ過手段16の下部接続口22から供給され、ろ材18で補足した硬度成分を排水流路27より除去することができる。
【0045】
このように本発明の軟水化装置は、水に含まれる硬度成分を析出させる硬度成分析出手段とろ過手段を設け、硬度成分析出手段で硬度成分を析出させることで硬度成分をろ過手段で物理的に除去することが可能となる。これにより、薬剤などの供給を不要とし、メンテレスの軟水化装置を提供できるとともに、ろ過により硬度成分を除去することで軟水を得るために発生する捨て水を減少させることができる。
【0046】
また、水の電気分解で得られたアルカリ水と酸性水の双方に硬度成分析出手段を設けることで、処理水のpHを中性に保つことができるとともに、処理排水を低減することもできる。
【0047】
なお、本実施の形態では電解分解手段2は隔膜3にて2室に分離する構成を示したが、隔膜3よび陰極7および陽極6を複数枚用いた電気分解手段2を用いた場合でも同様の効果を得ることができるのはもちろんである。
【0048】
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。実施の形態1と異なる点は、イオン交換手段を設け、電気分解で得られた酸性水でイオン交換樹脂を再生する構成としたことである。
【0049】
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0050】
図2は軟水化装置の構成図である。軟水化装置は給水路1と給水路1からの水を電気分解して酸性水とアルカリ性水を生成する電気分解手段2、電気分解手段2で生成した酸性水を貯水する酸性水タンク29、電気分解手段2で生成したアルカリ水に含まれる硬度成分を析出させる硬度成分析出手段30、硬度成分をろ過するろ過手段16、内部に陽イオン交換樹脂31を充填した軟水化手段32、酸性水タンク29の酸性水を軟水化手段32に供給する循環ポンプ33と、再生時の循環流路34を備えた構成としている。
【0051】
電気分解手段2は、隔膜3で陽極室4と陰極室5を分離形成し、陽極室4に陽極6および陰極室5に陰極7を設けており、給水路1は電磁弁8を介して、陽極室4に設けた陽極入り口9および陰極室5に設けた陰極入り口10と接続されている。陽極6および陰極7はチタンを基材として白金、イリジウムなどの貴金属をメッキもしくは焼結した貴金属電極を用いている。
【0052】
電極の形状としては、平板、メッシュ、パンチングなどを用いることが可能であり、所定の電極面積を確保できるのであれば電極の形状に制約を設けるものではない。また、陽極6および陰極7間には直流電源11より、直流電圧が印加される構成となっており、隔膜3は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、フッ素系高分子素材の不織布や織布などを用いることができる。
【0053】
陽極6および陰極7間に直流電源11から直流を印加することで、陽極室4の水に含まれるナトリウムやカルシウムなどの陽イオンは隔膜3を介して陰極室5に移動するとともに、陰極室5の水に含まれる炭酸イオンや塩素イオンなどの陰イオンは隔膜3を介して陽極室4に移動する。さらに、水の電気分解により移動してきたイオンと電気的に対になるイオンが生成することで、陽極室4には酸性水が陰極室5にはアルカリ性水が生成される。
【0054】
陰極室5の陰極室出口12は、螺旋流路を形成し硬度成分析出手段30と接続し、陽極室4の陽極室出口14は、流量調整手段35を介して酸性水タンク29と接続している。流量調整手段35は、酸性水を生成する際に陽極室5への水の流量を調整するための圧損抵抗であり、流量調整手35と並列して水量調整弁36を備えた構成としている。
【0055】
ろ過手段16は、円筒状の本体17、本体17の上部および下部に内部の粒状のろ材18が漏れ出ないようにするフィルタ19およびフィルタ19を支える支持板20が装着され、ろ過手段16の上部は硬度成分析出手段30と接続する上部接続口21が設けられ、ろ過手段16の下部には軟水化手段32と接続する下部接続口22が設けられている。
【0056】
ろ過手段16の下部接続口22は軟水化手段32の軟水入り接続口37と接続され、軟水化手段32の軟水出口接続口38は軟水流路23と接続している。軟水流露23は、流路切替弁24を介して、軟水を使用する機器25とおよび循環流路34と接続している。
【0057】
陽イオン交換樹脂31としては、粒子状や繊維の形態のイオン交換樹脂を用いることができる。本実施の形態では、安価な構成を実現可能な粒子状の形態を示してメいるが、繊維状のイオン交換樹脂を用いた場合には、さらに小型化が可能となる。
【0058】
イオン交換樹脂としては、メタクリル酸系母体構造の弱酸性陽イオン交換樹脂を用いることが望ましく、弱酸性陽イオン交換樹脂を用いることで処理軟水の極端なpH低下を防止することができる。
【0059】
軟水流路23は、流路切替弁24を介して、軟水を使用する機器25および循環ポンプ
33を備えた循環流路34と接続している。また図示はしていないが、循環ポンプ8、直流電源11、電磁弁8、水量調整弁36、流路切替弁24の動作を制御するための制御手段を備えている。
【0060】
以上のように構成された軟水化装置において、次に作用および動作を説明する。
【0061】
機器25で軟水を使用するとき、制御手段により電磁弁8を開き、流量調整弁36を閉め、流路切替弁24を軟水流路23と機器25が接続するように切り替え、直流電源111より陽極6および陰極7間に直流電圧を印加する。
【0062】
給水路1を流れる水は電磁弁8を介して、電解手段2の陽極室入り口9および陰極室入り口10より陽極6および陰極7に通水される。陽極6および陰極7間に直流電圧が印加されているため、陽極室4の水に含まれるナトリウムやカルシウムなどの陽イオンは陰極7に電気的に引きつけられ隔膜3を介して陰極室5に移動するとともに、陰極室5の水に含まれる炭酸イオンや塩素イオンなどの陰イオンは陽極7に電気的に引きつけられ隔膜3を介して陽極室4に移動する。
【0063】
さらに、陽極室4および陰極室5に移動してきたイオンと電気的に対になるイオンが水の電気分解により生成することで、陽極室4には酸性水が陰極室5にはアルカリ性水が生成される。
【0064】
このように、水の電気分解により生成する酸性水やアルカリ性水のpHを決めるのは、陽極室4および陰極室5に移動してきた陰イオンおよび陽イオンであるため、水素イオンを多く含むすなわちpHの低い酸性水を得たい場合は、陽極室4を流れる水の流量に対して陰極室5を流れる水の流量を多くする必要がある。
【0065】
本実施の形態では、流量調整手段35としての圧損抵抗を陽極室出口12と酸性水タンク29の間に設けているため、陽極室4を流れる水の流量を陰極室5を流れる流量よりも小さくすることができる。陽極室4と陰極室5を流れる流量の流量比としては陽極室:陰極室=1:2以上であることが望ましく、再生に必要な水の使用量を減らすことを目的とした場合には流量比は1:10になることが望ましい。
【0066】
さらにはこのように陰極室5の流量を大きくすることで、陰極室5を流れる水の流速は高まり陰極7に電気的に引きつけられたナトリウムやカルシウムなどが陰極7に析出することを防止することも可能となる。
【0067】
このようにして電気分解手段2の陽極室4で得られた酸性水は、酸性水タンク29に貯水され、陰極室5で得られたアルカリ性水は硬度成分析出手段30を通じて、ろ過手段16の上部接続口21に供給される。硬度析出手段30で析出させた硬度成分をろ過手段16のろ材18でろ過除去することで軟水を得ることができる。
【0068】
次に軟水化手段32による、軟水化の作用について説明する。
【0069】
軟水化手段32に通水された水の中に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンは、陽イオン交換樹脂31の官能基がもつ水素イオンと置換され、ろ過手段16で得られた軟水よりもさらに硬度成分を除去した軟水を軟水化手段32の軟水出口接続口38から得ることができる。しかし、陽イオン交換樹脂の官能基につく水素イオンがすべてカルシウムイオンやマグネシウムイオンと交換された後は、イオン交換ができなくなるため、再びイオン交換を行えるように、陽イオン交換樹脂の再生を行う必要がある。
【0070】
陽イオン交換樹脂31してはメタクリル酸系の樹脂を母体にカルボン酸官能基をもつ、弱酸性陽イオン交換樹脂を用いている。弱酸性陽イオン交換樹脂は、強酸性陽イオン交換樹脂と比較して、水素イオンで再生しやすいという特徴を持っているため、電気分解で生成した水素イオンで陽イオン交換樹脂を再生する場合には適した樹脂であり、さらには官能基であるカルボン酸基は酸性中では解離しないため、処理軟水の極端なpH低下を防止することもできる。
【0071】
このように得られた軟水を、機器25使用することができる。軟水を使用する機器としては、洗濯機や食器洗浄機など洗浄機器、調理機器、スケールの析出が問題となるスチーム使用機器、美容理容機器などに用いることができる。
【0072】
洗濯機や食器洗浄機などの洗浄機器では、硬度成分が界面活性剤の働きを阻害するため軟水を用いることで洗浄力を高めることができるとともに、硬度成分による石鹸かすの生成を抑制するため、衣類のごわつきや食器の水滴残りなどを防ぐことができ高品位な仕上がりを提供することができる。
【0073】
また、調理機器として炊飯器などに用いた場合には、軟水の効果により米への吸水を促進、米粒の崩れ・硬さのバランス向上などのご飯の食味を向上することができる。また軟水は、昆布などの旨味成分(アミノ酸)の抽出も促進するため、軟水の適した素材に対して軟水調理を行うことで、調理品の食味を向上することができる。
【0074】
つぎに、陽イオン交換樹脂31の再生時の動作を説明する。
【0075】
再生を行うタイミングは使用者の任意で実施する手動再生式や所定の時間毎に再生を行う自動再生があるが、再生の頻度やタイミングは使用する機器によっても異なるため本実施の形態では使用者の任意で再生を行う手動再生の方法を説明する。再生のタイミングとしては、硬度成分の濃度を検知し、所定の濃度以上の硬度が漏れ出したときに再生を行う方法や、所定の通水量や所定の通水時間が経過したときに再生を行う方法、使用状態に関係なく一定間隔毎に再生を行う方法など種々のタイミングが考えられ、いずれのタイミングであっても同様の効果を得ることができる。
【0076】
再生時には、制御手段により流量調整弁36を開き、流路切替弁24を循環流路34と軟水流路23が接続するように切り替え、循環ポン33を動作させる。
【0077】
酸性水タンク29の酸性水は、循環ポンプ33により循環流路34と流路切替弁24を介して軟水流路23、軟水化手段325の軟水出口接続口38に供給され、イオン交換樹脂31を下から上に逆洗浄しながらイオン交換樹脂31のカルシウムイオンを水素イオンに置換し樹脂の再生を行う。軟水入口接続口37からの酸性水は、ろ過手段16の下部接続口22から供給され、ろ材18で補足した硬度成分を除去することができる。
【0078】
酸性水は陰極室出口14から陰極室5に供給され、陰極室入り口10から陽極室入り口9、陽極室4、陽極室出口12の順に通過し、流量調整弁36を通って再び酸性水タンク29に戻される。軟水の採取時には、流量調整弁36を閉じることで、陽極室4を流れる水の流量を陰極室5を流れる流量よりも小さくしていたが、再生時には流量調整弁36を開け循環流路34に十分な流量が流れるように調整することができる。
【0079】
酸性水によるイオン交換樹脂31の再生において、1回の通水のみではイオン交換樹脂31についたカルシウムイオンを完全に水素イオンに置換することができないため、酸性水を1回の通水で排水することは、無駄な水を捨てることになる。再生に用いた酸性水を循環させて繰り返し使用することで、酸性水中の水素イオンを無駄なく再生に使用するこ
とができる。酸性水を循環させて繰り返し使用することで、再生を行うために使用する水の使用量を減らすことができる。
【0080】
また、酸性水を、軟水化手段32およびろ過手段16および水の電気分解手段2の陰極室5を通って酸性水タンク29へと循環する構成とし、酸性水を電気分解手段2の陰極室5にも通水することで、陽イオン交換樹脂314の再生と同時に、ろ過手段16のろ材18の逆洗浄と陰極室5に設けた陰極7に付着するスケールを洗浄除去することができる。
【0081】
一般的に陰極7に付着したスケールを除去するためには、電極の極性を反転させる極性反転が行われているが、極性反転を行うためには陰極7も陽極6と同様に貴金属電極を用いなくてはならない。しかしながら、酸性水を陰極室5に通水することで陰極7に付着するスケールを洗浄除去することができるため、陰極6として安価なステンレス電極を用いることも可能となる。
【0082】
上記構成により、軟水の使用時に電気分解手段に通電し陽極室で再生に使用する酸性水を生成し酸性水タンクに貯水するとともに、陰極室には軟水化手段に供給する水を通水するため無駄な捨て水を用いることなく水素イオン濃度の高い酸性水を陽極室に生成することができるとともに、陰極室でpHの上昇したアルカリ性水を硬度成分析出手段に供給し水中の硬度成分を硬度成分析出手段で析出させた後、ろ過手段にて物理的に硬度成分を除去するとともに、硬度成分析出手段で析出しきれなかった硬度成分をイオン交換樹脂で吸着除去することができる。硬度成分析出手段により物理的に硬度成分を除去することとイオン交換樹脂による吸着除去を行うことでより硬度の低い軟水を得ることができる。
【0083】
また、陽イオン交換樹脂4としてはメタクリル酸系の樹脂を母体にカルボン酸官能基をもつ、弱酸性陽イオン交換樹脂を用いることで、処理軟水の極端なpH低下を防止することもできる。
【0084】
陽イオン交換樹脂31の再生時には、酸性水タンク29酸性水で陽イオン交換樹脂31を循環再生することで、酸性水中の水素イオンを無駄なく再生に使用することができ、再生を行うために使用する水の使用量を減らすことができる。さらに、酸性水を陰極室5に通水することで陰極7に付着したスケールを洗浄除去することができるため、陰極7として安価なステンレス電極を用いることも可能となる。
【0085】
(実施の形態3)
次に、本発明の第3の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。実施の形態1および実施の形態2と異なる点は、軟水使用機器としてヒートポンプ給湯機を用いた点である。
【0086】
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を用いて説明する。図3は軟水装置をヒートポンプ給湯機に用いた構成図である。
【0087】
図3において、給湯装置39は貯湯タンク40と、熱交換器41を備えたヒートポンプユニット42、熱交換器給水路43、貯湯タンク給水路44、給湯回路45を備えている。またヒートポンプユニット42には、冷媒を内部に有する冷媒回路47、冷媒回路47には大気熱を集熱する蒸発器48、圧縮手段49、膨張手段50を順次備えた構成となっている。
【0088】
冷媒としてはCO2などの自然冷媒が用いられており、冷媒は冷媒回路47の中を循環し、蒸発器48により大気中の熱を取り込むと共に、圧縮手段49で圧縮されさらに高温となり、冷媒の熱は熱交換器50で熱交換器給水路43の水を加熱するために用いられ、
温度の下がった冷媒は膨張手段46をへて蒸発器48に送られ、再び大気熱を取り込みむものである。
【0089】
貯湯タンク40の下部には熱交換器給水路43、貯湯タンク給水路44が接続され、熱交換器給水路43には軟水化装置51および循環ポンプ52が設けられている。
【0090】
以上の構成において、その動作、作用について説明する。軟水化装置51における軟水化および再生時の動作は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0091】
ヒートポンプユニット42では、冷媒が冷媒回路47の中を循環し、蒸発器48により冷媒に大気中の熱を取り込むと共に、圧縮手段49で圧縮することでさらに冷媒を高温とし、熱交換器50で熱交換器給水路43から送られた軟水を加熱する。冷媒は膨張手段46をへて蒸発器48に送られ、再び大気熱を取り込みむものである。
【0092】
循環ポンプ52により貯湯タンク40の下部から熱交換器給水路43を経て熱交換器50に供給された軟水は、熱交換器50で高温に加熱され、給湯回路45を通って貯湯タンク40に送られる。使用者が給湯装置の湯を使用する時、貯湯タンク40の上部より、湯水混合などで適温に調整された湯が使用者の使用箇所(台所、洗面所、風呂場など)に供給される。貯湯タンク40の湯が使用されたときには、貯湯タンク40の下部の貯湯タンク給水路44より水が貯湯タンク40に補充される。
【0093】
熱交換50では、水が急速に加熱されるため水中に含まれるカルシウムやマグネシウム、などがスケールとして伝熱面に付着し熱交換効率を低下すると共に、熱交換器50の水回路を閉塞する可能性もあった。しかしながら本実施の形態のように、熱交換器50に軟水化装置51で生成した軟水を供給することで、熱交換器の伝熱面に形成するスケール生成を抑制することができる。これにより、熱交換器の水回路閉塞を防止できると共に、熱交換効率を高めることができる。
【0094】
さらに、軟水を風呂等の入浴洗浄時にもちいることで、石鹸カスの生成を抑えることができ、アレルギーの抑制や美容効果が得られることが知られており、軟水を肌や頭髪の洗浄水としてもちいることで、これらの軟水効果を得ることができると共に、石鹸カスの生成やスケールの付着を抑制することができ、水周りの掃除の手間が軽減できるという効果も得ることができる。
【0095】
また、ヒートポンプ給湯機のように使用水量も多く、かつ屋外に設置する給湯機器に従来の軟水装置を組み合わせた場合には、塩の補充の頻度や量が多くなるとともに、集合住宅などの省スペースに設置した場合には塩の補充などのメンテナンスの手間が作業性も悪く問題になることが考えられるが、本実施の形態のように硬度成分を析出除去する物理的な方法や電気分解で生成した酸性水で陽イオン交換樹脂を再生する方法をもちいることで、塩の使用を不要とし補充の手間を軽減することができる。
【0096】
さらには、熱交換器50に通水する水をpHの低い酸性水を得るために必要な陰イオンの供給源とすることで、酸性水を生成するための排水される水を不要とすることができるとともに、水素イオン濃度の高い酸性水を陽極室に生成することができ、酸性水タンクを小型化することができる。さらには、陰極室でpHの上昇したアルカリ性水を軟水化手段に通水することで、処理軟水のpH低下を防止することができ、熱交換器に用いる金属の腐食を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
以上のように本発明にかかる軟水化装置は、薬剤の供給を不要とし連続的に軟水を供給
するものであり、軟水を使用する機器としては洗濯機、食器洗浄器、給湯装置、調理機器など水を使用する機器に対して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明の実施の形態1における軟水化装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態2における軟水化装置の構成図
【図3】本発明の実施の形態1における軟水装置をヒートポンプ給湯機に用いた構成図
【符号の説明】
【0099】
1 給水路
2 電気分解手段
3 隔膜
4 陽極室
5 陰極室
6 陽極
7 陰極
13 第1の硬度成分析出手段
15 第2の硬度成分析出手段
16 ろ過手段
17 本体
18 ろ材
19 フィルタ
23 軟水流路
24 流路切替弁
26 逆洗流路
27 排水流路
28 排水弁
29 酸性水タンク
32 軟水化手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水に含まれる硬度成分を析出させる硬度成分析出手段と、ろ過手段とを備え、前記硬度成分析出手段で析出させた硬度成分を、前記ろ過手段にて除去することで軟水を生成する構成としたことを特徴とする軟水化装置。
【請求項2】
ろ過手段は、粒状のろ過材を充填して形成され、逆方向通水を行う逆通水手段を有し、逆通水時に、ろ過材の攪拌洗浄を行うことを特徴とする請求項1記載の軟水化装置。
【請求項3】
硬度成分析出手段は、陰極室と陽極室とに分離し、アルカリ性水と酸性水とを生成する水の電気分解手段と、前記電気分解手段のアルカリ性水をろ過手段に供給するための蛇行流路とを有し、硬度成分をアルカリ析出させることを特徴とする請求項1または2に記載の軟水化装置。
【請求項4】
硬度成分析出手段は、陰極室と陽極室に分離し、アルカリ性水と酸性水とを生成する水の電気分解手段と、前記電気分解手段の酸性水から炭酸ガスを脱気除去する脱気手段とを有する請求項1または2に記載の軟水化装置。
【請求項5】
陰極室と陽極室に分離し、アルカリ性水と酸性水を生成する水の電気分解手段を有する硬度成分析出手段と、粒状のろ過材を充填したろ過手段と、イオン交換樹脂を充填した軟水化手段と、前記電気分解手段で生成した酸性水を貯水する酸性水タンクと、前記陽イオン交換樹脂の再生時には前記酸性水タンクの酸性水を前記軟水化手段に供給する循環ポンプとを備え、前記電気分解手段の陰極室下流側に、前記ろ過手段および前記軟水化手段を接続し、軟水の使用時には、前記陽極室で得られる酸性水を前記酸性水タンクに貯水するとともに、前記陰極室で得られたアルカリ性水を前記ろ過手段を介して前記軟水化手段に供給する構成としたことを特徴とする軟水化装置。
【請求項6】
陽イオン交換樹脂を、メタクリル酸系母体構造の弱酸性陽イオン交換樹脂とした請求項5記載の軟水化装置。
【請求項7】
陽イオン交換樹脂の再生時には、酸性水タンクの酸性水を、軟水化手段および水の電気分解手段の陰極室を介して、前記酸性水タンクへと循環させる構成としたことを特徴とする請求項5または6記載の軟水化装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の軟水化装置を備えた給湯装置。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−233503(P2009−233503A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79609(P2008−79609)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】