説明

転がり軸受装置の面振れ測定治具及びそれを用いた面振れ測定方法

【課題】複数のフランジ片のそれぞれの面振れを簡易かつ安価に測定可能な面振れ測定治具及びそれを用いた面振れ測定方法を提供する。
【解決手段】ハブユニット1(転がり軸受装置)のハブホイール3(回転輪)は、車輪取付けフランジ3c(フランジ)を有する。車輪取付けフランジ3cは、ボルト6を挿通させるボルト挿通孔3dを有する複数のフランジ片13がハブホイール3の径方向外側へ個別に突設されてフランジ片13間に切り欠き部14が形成されたものである。面振れ測定治具50は、フランジ片13にそれぞれ載置されてフランジ片13とは反対側が測定子61の接触する測定面51bされる複数の測定用プレート51で構成される。各測定用プレート51がフランジ片13に載置されたとき、隣り合う測定用プレート51の周方向端面51aが互いに接触して各測定面51bが平面視にて円環状に連なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受装置の面振れ測定治具及びそれを用いた面振れ測定方法に関し、特に自動車のホイール用として使用される転がり軸受装置に形成されたフランジの面振れ測定治具及びそれを用いた面振れ測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フランジの面振れ測定治具として、例えば下記特許文献1に記載されているように、ディファレンシャル装置の駆動軸とプロペラシャフトとを連結するためのコンパニオンフランジに基板部材及び円板部材を固定し、この円板部材にコンパニオンフランジと同軸に球状突起部材を固定して、球状突起部材の中心線回りの振れからコンパニオンフランジの振れを間接的に測定するようにしたものが知られている。このような面振れ測定治具を用いれば、円板形状に形成されているフランジの面振れを簡易に測定することが可能である。
【0003】
【特許文献1】実開昭61−132703号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動車のホイール用として使用される転がり軸受装置(第3世代ハブユニット)においては、近年、CO排出規制による自動車の軽量化のニーズが高まる一方で、制動、運動性能向上のために高剛性化のニーズも高まっている。このため、剛性を確保しながら、同時に軽量化を図るようにした転がり軸受装置が市場に増えつつある。具体的には、ハブホイールに形成された円板形状のフランジを、ボルト挿通孔を有する複数のフランジ片が回転輪の径方向外側へ個別に突設されてフランジ片間に切り欠き部が形成される形状(所謂、手裏剣形状)へと変更するようにしている。このようにフランジが円板形状でない場合は、上記特許文献1に記載されたような面振れ測定治具を用いてフランジの面振れを間接的に測定するのが一般的である。しかしながら、上記特許文献1に記載された面振れ測定治具を構成する基板部材は、そもそもフランジの全面と接触可能な大きさの面形状に形成されているため、例えば複数のフランジ片のうちの一つのみが基板部材が載置されるフランジ面側とは反対方向に反っていたとしても、面振れのないフランジ片によって基板部材の位置が規定、すなわち面振れのない正常なフランジ片によって基板部材が支持されるので、異常のあるフランジ片の面振れを的確に測定することができないという問題がある。なお、上記のような面振れ測定治具を使用する代わりに、例えばレーザー変位計のような非接触式の測定装置を使用して複数のフランジ片の面振れをそれぞれ直接的に測定する方法もあるが、この場合は高額な設備投資が必要となる。
【0005】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数のフランジ片のそれぞれの面振れを簡易かつ安価に測定可能な面振れ測定治具及びそれを用いた面振れ測定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、車輪側部材に複数のボルトにより固定される回転輪に形成されたフランジの面振れを測定するための転がり軸受装置の面振れ測定治具であって、フランジは、ボルトを挿通させるボルト挿通孔を有する複数のフランジ片が回転輪の径方向外側へ個別に突設されてフランジ片間に切り欠き部が形成されたものであり、
面振れ測定治具は、フランジ片にそれぞれ載置されてフランジ片とは反対側が測定子の接触する測定面とされる複数の測定用プレートで構成されており、各測定用プレートがフランジ片に載置されたとき、隣り合う測定用プレートの周方向端面が互いに接触して各測定面が平面視にて周方向に連なることを特徴とする。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明は、車輪側部材に複数のボルトにより固定される回転輪のフランジに面振れ測定治具を載置して面振れ測定治具を介してフランジの面振れを間接的に測定する転がり軸受装置の面振れ測定方法であって、フランジとして、ボルトを挿通させるボルト挿通孔を有する複数のフランジ片が回転輪の径方向外側へ個別に突設されてフランジ片間に切り欠き部が形成されたフランジ片を面振れの測定対象とし、面振れ測定治具として、フランジ片にそれぞれ載置されてフランジ片とは反対側が測定子の接触する測定面を形成し、かつ周方向端面が互いに接触して各測定面が平面視にて連なる形状の測定用プレートを用いて、
各測定用プレートをフランジ片に載置するプレート載置工程と、
回転輪を回転させ、各測定用プレートにおいて同一ピッチ円上の測定面の面振れを測定する面振れ測定工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明においては、面振れ測定治具が、フランジ片にそれぞれ載置されてフランジ片とは反対側が測定子の接触する測定面とされる複数の測定用プレートで構成されている。このため、各測定用プレートは、載置されるフランジ片毎にその変形(例えば反り)に応じて載置態様が変化し、各フランジ片の面振れが各測定用プレートの測定面に反映されるようになる。これにより、各測定用プレートの測定面の面振れを測定することで、各フランジ片の面振れを良好に測定することができる。
【0009】
また、各測定用プレートがフランジ片に載置されたとき、隣り合う測定用プレートが互いに接触して各測定面が平面視にて周方向に連なる。このため、各測定用プレートの測定面に測定子を接触させた状態で回転輪を回転させれば、各測定用プレートにおいて同一ピッチ円上の測定面の面振れを測定することができる。これにより、測定子が切り欠き部に落ち込むことがなくなって、フランジ片の面振れを効率良く測定することができる。
【0010】
本発明の実施に際して、各測定用プレートは、平面視にて扇形状に形成され、各測定用プレートがフランジ片に載置されたとき、隣り合う測定用プレートの周方向端面が互いに接触して各測定面が平面視にて円環状に連なるものであるとよい。車輪側部材に固定される回転輪には、その中央部にて車輪側部材側へ突出するインロウ部が形成されてなるものが多い。このため、各測定用プレートを組み合わせたとき円環状に連なるものであれば、回転輪のインロウ部との干渉を良好に回避することができる。
【0011】
この場合、各測定用プレートにおける測定面の周方向端縁には、面取り部が形成されているとよい。これによれば、変形したフランジ片上に載置された測定用プレートと、正常なフランジ片上に載置された測定用プレートとの間に段差あるいは隙間が生じていても、面振れ測定時において測定子の大きな跳ね上がりを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は本発明における転がり軸受装置の面振れ測定治具及びそれを用いた面振れ測定方法の使用に好適なハブユニット1の斜視図を示し、図2はハブユニット1の縦断面図を示す。なお、以下の説明において、車両インナ側とは図2における左側(図1における下側)を示し、車両アウタ側とは図2における右側(図1における上側)を示すものとする。
【0013】
最初に、ハブユニット1の構成を概略的に説明する。ハブユニット1は、例えば前輪駆動車の後輪側(従動輪側)のものであり、複列外向きのアンギュラ玉軸受構造とされている。具体的には、ハブユニット1は、ナックル20(車体側部材)に固定される外輪2(非回転輪)と、この外輪2の中心線Oと同軸に配置されてブレーキディスクロータ30(車輪側部材)に固定されるハブホイール3(回転輪)と、ハブホイール3の車両インナ側端部の外周面に嵌着される内輪部材4と、外輪2とハブホイール3又は内輪部材4との間にて周方向に配置される複数の転動体5とを備えている。外輪2とハブホイール3とは、リング状のシール部材7により、相対回転が許容された状態で密封されている。
【0014】
外輪2は、軸方向に延びる円筒状の本体部2aと、本体部2aの車両インナ側にて軸方向に突出形成されてナックル20の外輪収容孔21の内側に挿入される外輪インロウ部2bと、本体部2aの車両インナ側にて径方向に突出形成されたハブ取付けフランジ2cとを備えている。
【0015】
外輪インロウ部2bには、ハブホイール3及び内輪部材4の回転速度や回転方向などの回転状態を検出するセンサユニット10が取り付けられている。センサユニット10は、パルサーリング10a、センサ10b及びカバー10cを含んで構成されている。ハブ取付けフランジ部2cには、複数のボルト挿通孔2dが形成されていて、これらボルト挿通孔2dにボルト(図示省略)がねじ結合されることにより、外輪2がナックル20に取り付けられる。
【0016】
ハブホイール3は、軸方向に延び出し車両アウタ側にて外輪2から突出する段付き状の軸部3aと、軸部3aの車両アウタ側にて軸方向に突出形成されてブレーキディスクロータ30の内輪収容孔31の内側に挿入される円筒状の内輪インロウ部3bと、軸部3aの車両アウタ側にて一体形成された車輪取付けフランジ3cとを備えている。
【0017】
車輪取付けフランジ3c(本発明のフランジに相当)は、軸部3aの径方向外側へ個別に突出形成された複数(この実施形態では4つ)のフランジ片13を備えている。各フランジ片13は、軸部3aの周方向にて等角度間隔(この実施形態では90度)に配置されており、フランジ片13間には切り欠き部14が形成されている。つまり、車輪取付けフランジ3cは、ボルト6間を肉抜きした形状(所謂、手裏剣形状)に形成されている。各フランジ片13の基端部(軸部3aとの接続部位)には、例えば高周波焼入れが施されて表面硬さ、耐疲れ性などの改善が図られている。
【0018】
各フランジ片13には、車両アウタ側にてブレーキディスクロータ30のボス部と接触するフランジ面13aが形成されるとともに、ボルト6を挿通させるボルト挿通孔13bが形成されている。各ボルト挿通孔13bは、その中心が同一ピッチ円上に位置するように配置されている。各ボルト挿通孔13bにはボルト6が圧入嵌合されており、このボルト6によってブレーキディスクロータ30がフランジ面13aに接触した状態で各フランジ片13に取り付けられる。
【0019】
次に、各フランジ片13におけるフランジ面13aの面振れを測定するための面振れ測定治具50(以下、単に測定治具50という)について説明する。測定治具50は、図3に示すように、例えば特殊鋼からなる円環状のプレートを等角度に分割形成したものである。すなわち、測定治具50は、フランジ片13と同じ数(この実施形態では4つ)の複数の測定用プレート51で構成されている。各測定用プレート51は、フランジ片13毎に一つが載置されるように平面視にていずれも同じ大きさの扇形状に形成されており(この実施形態では中心角が90度に形成)、隣り合う周方向端面51aが互いに接触するように組み合わされると、平面視にて円環状に連なる。なお、測定用プレート51が円環状に連なった状態では、その内径がハブフランジ3の内輪インロウ部3bの外径よりも大きくなるように設定されている。
【0020】
測定用プレート51の両軸方向端面は、所定の寸法精度・平面度に切削加工及び研磨加工された測定面51bとされている。各測定用プレート51には、軸方向にボルト6を挿通させるボルト孔51cが形成されている。ボルト孔51cの孔径は、ボルト6の外径よりも大きく形成されていて、ボルト孔51cにボルト6が挿通されることで、フランジ片13に載置された測定用プレート51の周方向又は径方向の移動が規制されるようになっている。また、各測定用プレート51における測定面51bの周方向端縁には、面取り部51dが形成されている。面取り部51dは、緩やかなC面又はR面状の傾斜面(例えばC0.5、R0.5程度)とされている。
【0021】
次に、上記のように構成した測定治具50を用いて、各フランジ片13のフランジ面13aの面振れを測定する方法について説明する。この面振れ測定方法は、プレート載置工程と面振れ測定工程とを含んで構成されている。プレート載置工程では、図4に示すように、測定用プレート51をそれぞれフランジ片13のフランジ面13aに載置する。この載置状態では、各測定用プレート51のボルト孔51cにボルト6が挿通され、隣り合う測定用プレート51の周方向端面51a同士が互いに接触するように組み合わされる。
【0022】
次に、面振れ測定工程では、ハブホイール3を回転させて各測定用プレート51において同一ピッチ円上の測定面51bの面振れを測定する。具体的には、図4に示すように、測定装置として例えばダイヤルゲージ60を使用し、その測定子61を測定面51bに接触させて任意のピッチ円P上の測定面51bの面振れを測定する。なお、測定子の変位を電気的に読み取りデジタル値として出力可能な測定装置を使用してもよい。
【0023】
フランジ片13に面振れが生じていなければ、各測定用プレート51の測定面51bがいずれも水平面状に保持されるので、各測定面51bに面振れは生じない(図5(a)参照)。一方、フランジ片13が変形(例えば反り)している場合には、対応するフランジ面13aに載置された測定用プレート51が傾斜するので、その測定面51bの面振れを測定することで、変形したフランジ片13のフランジ面13aの面振れ(量)を測定することができる(図5(b)参照)。
【0024】
以上の説明からも明らかなように、この実施形態では、測定治具50が、フランジ片13のフランジ面13aにそれぞれ載置されてフランジ面13aとは反対側が測定子61の接触する測定面51bとされる複数の測定用プレート51で構成されている。これにより、各測定用プレート51は、載置されるフランジ片13毎にその変形(例えば反り)に応じて載置態様が変化し、各フランジ片13の面振れが各測定用プレート51の測定面51bに反映されるようになる。その結果、各測定用プレート51の測定面51bの面振れを測定することで、各フランジ片13の面振れを良好に測定することができる。
【0025】
また、この実施形態では、各測定用プレート51がフランジ片13のフランジ面13aに載置されたとき、隣り合う測定用プレート51が互いに接触して各測定面51bが平面視にて円環状に連なる。これにより、各測定用プレート51の測定面51bに測定子61を接触させた状態でハブホイール3を回転させれば、各測定用プレート51において同一ピッチ円(例えば、図4のピッチ円P)上の測定面51bの面振れを測定することができる。その結果、測定子61が車輪取付けフランジ3cの切り欠き部14に落ち込むことがなくなって、フランジ片13の面振れを効率良く測定することができる。
【0026】
また、各測定用プレート51を組み合わせたとき隣り合う測定用プレート51が互いに接触して各測定面51bが平面視にて円環状に連なるので、ハブホイール3の内輪インロウ部3bとの干渉を良好に回避することができる。
【0027】
また、各測定用プレート51における測定面51bの周方向端縁には、面取り部51dが形成されている。これにより、変形したフランジ片13上に載置された測定用プレート51と、正常なフランジ片13上に載置された測定用プレート51との間に段差あるいは隙間が生じていても、面振れ測定時において測定子61の大きな跳ね上がりを防止することができる。
【0028】
なお、上記した実施形態では、面振れ測定時に測定用プレート51をフランジ片13のフランジ面13bにそれぞれ載置するようにしたが、例えば測定用プレート51の一方の周方向端面51aから他方の周方向端面51aに向けて連結部材(例えば、スプリング、紐状のものなど)を通すための貫通孔を形成し、各測定用プレート51を連結部材により一体的に連結するように構成してもよい。この変形例によれば、作業者が複数の測定用プレート51を同時に各フランジ片13に載置できるようになるので、ハブユニット1の組立工程(インライン)中に上記したプレート載置工程と面振れ測定工程とを導入することが容易となって、面振れ測定方法を簡易化することが可能である。
【0029】
また、本発明は、車輪取付けフランジ3cのフランジ片13が4つのものに限らず、それ以外の複数(例えば5つ)のものにおいても同様に適用することができる。この場合、フランジ片13が5つであれば、測定用プレート51をその中心角が72度の扇形状に形成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明における転がり軸受装置の面振れ測定治具及びそれを用いた面振れ測定方法の使用に好適なハブユニットの斜視図。
【図2】図1のハブユニットの縦断面図。
【図3】測定治具を構成する測定用プレートの斜視図。
【図4】図3の測定用プレートを用いて車輪取付けフランジのフランジ片の面振れを測定する状態を示す斜視図。
【図5】(a)は車輪取付けフランジのフランジ片が正常であるときの測定用プレートの載置態様を示す正面図。(b)は車輪取付けフランジのフランジ片が異常であるときの測定用プレートの載置態様を示す正面図。
【符号の説明】
【0031】
1 ハブユニット(転がり軸受装置)
3 ハブホイール(回転輪)
3b 内輪インロウ部
3c 車輪取付けフランジ(フランジ)
6 ボルト
13 フランジ片
13a フランジ面
13b ボルト挿通孔
14 切り欠き部
30 ブレーキディスクロータ(車輪側部材)
50 面振れ測定治具
51 測定用プレート
51a 周方向端面
51b 測定面
51c ボルト孔
51d 面取り部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪側部材に複数のボルトにより固定される回転輪に形成されたフランジの面振れを測定するための転がり軸受装置の面振れ測定治具であって、
前記フランジは、前記ボルトを挿通させるボルト挿通孔を有する複数のフランジ片が前記回転輪の径方向外側へ個別に突設されて該フランジ片間に切り欠き部が形成されたものであり、
前記面振れ測定治具は、前記フランジ片にそれぞれ載置されて該フランジ片とは反対側が測定子の接触する測定面とされる複数の測定用プレートで構成されており、前記各測定用プレートが前記フランジ片に載置されたとき、隣り合う測定用プレートの周方向端面が互いに接触して前記各測定面が平面視にて周方向に連なることを特徴とする転がり軸受装置の面振れ測定治具。
【請求項2】
前記各測定用プレートは、平面視にて扇形状に形成され、前記各測定用プレートが前記フランジ片に載置されたとき、隣り合う測定用プレートの周方向端面が互いに接触して前記各測定面が平面視にて円環状に連なる請求項1に記載の転がり軸受装置の面振れ測定治具。
【請求項3】
前記各測定用プレートにおける測定面の周方向端縁には、面取り部が形成されている請求項2に記載の転がり軸受装置の面振れ測定治具。
【請求項4】
車輪側部材に複数のボルトにより固定される回転輪のフランジに面振れ測定治具を載置して該面振れ測定治具を介して該フランジの面振れを間接的に測定する転がり軸受装置の面振れ測定方法であって、
前記フランジとして、ボルトを挿通させるボルト挿通孔を有する複数のフランジ片が前記回転輪の径方向外側へ個別に突設されて該フランジ片間に切り欠き部が形成された該フランジ片を面振れの測定対象とし、前記面振れ測定治具として、前記フランジ片にそれぞれ載置されて該フランジ片とは反対側が測定子の接触する測定面を形成し、かつ周方向端面が互いに接触して前記各測定面が平面視にて連なる形状の測定用プレートを用いて、
前記各測定用プレートを前記フランジ片に載置するプレート載置工程と、
前記回転輪を回転させ、前記各測定用プレートにおいて同一ピッチ円上の測定面の面振れを測定する面振れ測定工程と、
を含むことを特徴とする転がり軸受装置の面振れ測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−32353(P2010−32353A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−194639(P2008−194639)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】