説明

軽減された肝毒性を含む最小限に抑制された副作用を有するアセトアミノフェン組成物

アセトアミノフェンと、アセトアミノフェン肝毒性を緩和するためのメルカプト−2−アミノアルキルカルボン酸グルタチオン生成促進剤とを含有する固形錠剤またはゲルカプセルが開示される。好ましい組成物は、オピエート、抗ヒスタミン剤、制吐剤および鎮静剤の少なくとも1つを含有し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、痛みおよび他のアセトアミノフェン投与が所望される症状を治療(例えば解熱治療)すると共に、アセトアミノフェンに関連する肝臓毒性(肝毒性)を含む複数の副作用を最小限に抑制するアセトアミノフェン組成物および同組成物を投与するための方法に関する。好ましい実施形態において、本発明は、アセトアミノフェンと、グルタチオン生成を促進する薬剤とを含有する固形錠剤またはゲルカプセルに関する。前記グルタチオン生成促進剤は、好ましくは、アセトアミノフェン誘発性肝障害を軽減することが示されているグルタチオン生成促進特性を有するn−アセチルシステインまたは他のメルカプト−2−アミノアルキルカルボン酸である。
【0002】
好ましい実施形態では、本発明の組成物は、さらに制吐剤および/または抗ヒスタミン剤を含有する。制吐剤および/または抗ヒスタミン剤を含む実施形態は、アセトアミノフェンおよび/またはオピエートに関連する悪心および嘔吐を軽減し得る(現在、アセトアミノフェンおよびオピエートを組み合わせたいくつかの製剤が存在する)。抗ヒスタミン剤を含む実施形態はまた、アセトアミノフェンおよびオピエートに関連することが知られている掻痒および他のヒスタミンに基づく副作用を低減し得る。抗ヒスタミン剤は鎮痛作用を有することも知られており、アセトアミノフェン単体に対して、総合的な鎮痛効果を向上させる。一部の抗ヒスタミン剤は、状況により痛みを感じている患者に有用となり得る睡眠を誘発する鎮静作用を有する。好ましくは、前記組成物は、患者の自己投与のために、医療用介護者が近くで監督する必要なしに患者が薬剤を服用することができる錠剤またはゲルカプセルの形態に調製される。グルタチオン促進剤は、他の副作用と共に不快な臭気および味を有しているためこれまで使用が制限されてきたが、これらの実施形態は、調合剤の臭気および味を和らげて患者の薬剤服用順守を向上させる香料および/または物理的包被を含み得る。
【背景技術】
【0003】
N−アセチル−p−アミノフェノールは、一般的にはアセトアミノフェンとも呼ばれ、とりわけタイレノール(TYLENOL)という商標で販売されており、米国および世界中で販売および使用されている最も一般的な鎮痛剤および解熱剤の1つである。N−アセチル−p−アミノフェノールの長期使用または急激に増量しての経口摂取は、肝損傷を生じ得る。本願においては、アセトアミノフェンは、アセトアミノフェンの薬学的に同等な類似体を包含する。生物学的活性のいずれか特定の理論に限定されるわけではないが、アセトアミノフェンの肝毒性作用は、グルタチオン貯蔵量の細胞内欠乏に関係すると考えられている。これは、有毒代謝産物N−アセチル−ベンゾキノンイミンを蓄積させる。この物質が細胞内で増加すると、該物質は肝細胞の脂質二重層に共有結合し、肝臓の小葉中心壊死をもたらす。治療せずに放置すると、この機構は実質的な病的状態および死につながる。作用機序にかかわらず、アセトアミノフェンは、多くの患者において重篤な肝損傷および死亡の原因であると考えられている。
【0004】
N−アセチルシステイン(以後、「NAC」とも称する)は、N−アセチル−p−アミノフェノール中毒の治療に使用するために現在認められている唯一の薬物である。とりわけ、非特許文献1を参照されたい。
【0005】
N−アセチルシステイン、すなわちメルカプト−2−アミノ−アルキルカルボン酸誘導体は、グルタチオンの細胞内形成における律速基質である。グルタチオンは、肝細胞に対して不浸透性であると考えられており、N−アセチル−p−アミノフェノールに対する効果的な解毒剤ではない。多くの研究により、N−アセチルシステインはN−アセチル−p−アミノフェノール関連肝毒性の効果的な解毒剤であることが示されてきた。
【0006】
N−アセチル−p−アミノフェノールはエリキシル剤としての用途で、または固体形態で入手可能である。N−アセチル−p−アミノフェノールはまた、より強力な鎮痛剤を製造するために、一般にオピエートと組み合わされる(例えば、ヒドロコドンおよびアセトアミノフェンの組成物はバイコジン(Vicodin)(登録商標)として入手可能である)。オピエートの習慣性のために、アセトアミノフェンおよびオピエートを含有する薬剤は一般に濫用される。文献により十分に立証されたオピエートの作用は、ほんの短期間の使用の後に発現する急速な耐性である(例えば、用量依存的に3日以内)。同一の鎮痛効果を維持するために、患者は、その服用量を段階的に増やす場合が多く、一般的には、医師からそのことに対して警告されているにもかかわらず、そのようにしてしまう。このことは、不注意によるN−アセチル−p−アミノフェノールの過剰摂取を招くことがあり、そのような過剰摂取は重篤な肝損傷をもたらし、死亡にさえ至り得る。アセトアミノフェンの服用中におけるアルコールの摂取は、重篤な肝損傷に関与する。「安全な」投与量のアセトアミノフェンを投与された一部の患者も、依然として重度の肝障害を発症する。例えば、非特許文献2は、4グラム/日の推奨用量のタイレノールを服用した後に、重度の肝障害を発症した53歳の女性の事例を報告している。また、アセトアミノフェンと他の鎮痛剤との組合せ、例えばトラマドールも存在する。
【0007】
N−アセチル−p−アミノフェノールの過剰摂取は、初期には臨床的に目立つところはなく、多くの場合において、患者は初期受診では完全に無症状である。そのため、患者が過剰摂取を自覚し、アセトアミノフェンの毒作用に対する適時の治療を求めるのが遅れることが多い。多くの場合、肝臓への損傷は患者が治療を求める数日前またはそれ以前に生じる。
【0008】
N−アセチル−p−アミノフェノール誘発性肝障害を治療するためにN−アセチルシステインが使用可能であるにもかかわらず、N−アセチル−p−アミノフェノールは、依然として、過剰摂取による死亡をもたらす最も一般的な薬物であり、また小児患者における肝不全の2番目に多い原因である。その理由は、N−アセチルシステイン(NAC)の不快な臭気および味に関連する悪心によって悪化する、肝障害を有する患者における嘔吐および悪心である場合がある。過剰なアルコールおよび/またはアセトアミノフェンの摂取の作用に苦しむ患者は、多くの患者に吐き気を催させる明らかに不快な味および臭気を有するNACの不快な物理的性質のために、NACを摂取することに困難を感じるであろう。さらに、静脈注射によって投与されるNACはアナフィラキシーショックに関与する。
【0009】
推奨用量のアセトアミノフェンは、通常、ほとんどの患者に対して熱および痛みを効率よく安全に軽減することが可能な、非常に安全で有用な薬剤である。また、アセトアミノフェンは広く入手可能であり、かつ安価である。従って、アセトアミノフェンの使用に関連する多数の死者、並びに移植および/または治療を必要とする肝損傷の事例にもかかわらず、医者はアセトアミノフェンを含有する薬を処方し続けており、おそらく処方し続けるであろうし、また、多くの個人は、処方箋なしでアセトアミノフェンを店頭で購入し、アルコールを併飲し、かつ/または、安全な量よりも多量のアセトアミノフェンを服用し続けるであろう。
【0010】
上述のように、NACはアセトアミノフェンの肝臓に対する悪影響に対処することが知られているが、その使用は肝損傷が発見された後の患者の治療に限定されてきた。さらに、患者はNACを投与されると、嘔吐し、縫合部の破断を生じることがあるので、手術後の患者には、NACの使用は勧められない。すべての患者において、NACの投与による嘔吐は、他の必要とされる薬剤および栄養の喪失および肉体的な損傷を招き得る。NACの静脈注射による使用はまた、アナフィラキシーショックを引き起こし得るので、NACの使用は、肝損傷が発覚した後の肝損傷の治療に限定されてきた。NACの催吐およびアナフィラキシーショックの可能性により、NACの使用は、アセトアミノフェン毒性に起因する肝疾患を治療する用途、および肺うっ血に対する粘液溶解薬としての用途に限定されてきた。
【0011】
香料および/またはカプセル化の導入によるこれらの調合剤の物理的特性は、様々な手段によって、NACおよび他のグルタチオン促進剤の不快な味および臭気を緩和する役目を果たし、それにより悪心および嘔吐も軽減するであろう。
【0012】
制吐剤、または制吐作用を備えた抗ヒスタミン剤の含有により、N−アセチルp−アミノフェノール、NACおよびオピエートに関連する悪心および嘔吐が緩和され得る。
抗ヒスタミン剤を含む実施形態はまた、アセトアミノフェンおよびオピエートに関連することが知られている掻痒および他のヒスタミンに基づく副作用を軽減し得る。抗ヒスタミン剤もまた、アセトアミノフェン単体に対して、総合的な鎮痛効果を高める鎮痛作用を有することが知られている。一部の抗ヒスタミン剤は、睡眠を引き起こす鎮静作用を有し、該作用は、状況により痛みを感じている患者に有用となり得る。
【0013】
アセトアミノフェンの経口摂取のみに起因するか、かつ/またはアルコールを伴うかにかかわらず、アセトアミノフェンの経口摂取による肝損傷の危険性を最小限にし、好ましくは排除する必要がある。
【0014】
アセトアミノフェン誘発性肝障害に対処する方法に関する多数の調査研究が存在し、時には矛盾した教示を与えている。例えば、非特許文献3は、とりわけ毒性を恐れて、アセトアミノフェン組成物にメチオニンを加えることを避けるように教示している。非特許文献3は、メチオニンの長期大量摂取が発癌を促進し得るか否かについて評価していないが、メチオニンがメチル化サイクルにおいてホモシステインに代謝され、かつ逆もまた同様であり、上昇した血漿ホモシステイン濃度が、末梢血管疾患、虚血性心疾患、卒中、凝固異常、脈管損傷、内皮細胞機能不全、および血管平滑筋増殖に関与していたことを示している。14日間にわたるラットへのメチオニン(200mg/kg/日)の経口投与は、血清中のホモシステイン濃度を上昇させ、アテローム性動脈硬化症に類似した血管毒性作用を生じた。
【0015】
非特許文献4は、アセトアミノフェンの大過剰摂取(150mg.kg以上)によりグルクロニドおよび硫酸抱合経路が飽和し、グルタチオンを消耗する反応性代謝物の形成の増大を招くことで、肝細胞壊死(肝細胞死)が引き起こされることを示している。アセチルシステインは、とりわけグルタチオンを維持または回復することによって、肝臓を保護すると考えられる。急性アセトアミノフェン過剰摂取の症状として、重篤かつ持続的な嘔吐が生じることもある。経口アセチルシステインの治療は嘔吐を悪化させ得る。しかしながら、以前に示されたように、外因性グルタチオン投与がアセトアミノフェン誘発性肝障害の効果的な治療法であることは知られていない。
【0016】
特許文献1は、アセトアミノフェンからの肝毒性代謝産物の形成を防止するために、有機硫黄化合物、具体的にはジアリルスルフィドおよびジアリルスルホンの使用によるアセトアミノフェン過剰摂取の予防を教示している。しかし、前記組成物は、動物実験に基づいて、アセトアミノフェンからの肝毒性代謝産物の形成を防止することができると述べられているにもかかわらず、前記組成物はN−アセチルシステインをさらに含み得ることが示唆されている。メチオニンもまた、上述した有害な副作用の教示にもかかわらず、N−アセチルシステインに対する代替物として教示されており、該化合物の不快な側面については対処されていなかった。
【0017】
しかしながら、ジアリルスルフィド(または「DAS」)は強力な不快臭を有することがよく知られている。例えば、非特許文献5では、「ジアリルスルフィドは純粋な(例えば、濃縮された形態の)ものを避けたい化学薬品である。しかしながら、少量では、ジアリルスルフィドは、ニンニクの芳香のかなり部分を担っている」と述べられている。N−アセチルシステインはまた、嘔吐および/またはアレルギー反応を引き起こし得る「悪臭」を有する。従って、ヒト患者は、実験用ラットとは異なり、より快い選択肢がある場合には、不快な組成物を摂取する可能性は低い。従来技術によって無視された概念は、主に過剰摂取および/または同時のアルコール摂取の作用を回避するように考案された追加成分を含有する組成物がほとんどの患者の興味を引きそうにないということである。ジアリルスルフィドおよび/またはN−アセチルシステインを標準的なアセトアミノフェン組成物と組み合わせる費用が低いとしても、患者および医療保険会社は、悪心を引き起こす不快な臭気を有さない、かつ/または他のよく知られた副作用を有さないそれほど高価でない組成物を用いる傾向にあるであろう。この状況は、オピオイドまたは類似化合物と組み合わされたアセトアミノフェンを服用する患者にとって特に重大である。より大用量のオピオイド含有アセトアミノフェン組成物に対する欲求を認める恐れ、または医者が既に大用量を服用する患者に対して好ましい鎮痛剤を処方しないかもしれないという危惧によって、多くの患者が、どれくらい服用したか、またはアルコールの同時摂取について、主治医に話さなくなる可能性が高い。
【0018】
したがって、不快な臭気を回避しまたは最小限にしながらも、肝毒性を生じず、かつアセトアミノフェンの危険な態様での使用をもたらす心理的要因に自動的に対処するアセトアミノフェン組成物に対して、長年にわたる切実だが未対処である必要性が存在する。医師および製薬会社が患者をアセトアミノフェン誘発性肝障害に不必要に罹患させる要因を認識し、対処することも必要である。
【0019】
アセトアミノフェン中毒およびアセチルシステインに関するさらなる背景情報は、非特許文献6〜8に見られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】米国特許第5474757号明細書
【非特許文献】
【0021】
【非特許文献1】グッドマン(Goodman)およびギルマン(Gilman)のThe Pharmacological Basis of Therapeutics、第7版、1985年、マクミラン(MacMillan)
【非特許文献2】Journal of Internal Medicine(2003年):第253巻;240〜243頁
【非特許文献3】「Controversies in management: Should methionine be added to every paracetamol tablet?」、BMJ 1997年、第315巻:第301〜303頁(8月2日)
【非特許文献4】「MUCOMYST(R), Acetylcysteine. Mucolytic - Antidote for Acetaminophen Poisoning」、ロバーツ(Roberts)、http://www.rxmed.com/b.main/b2.pharmaceutical/b2.1.monographs/CPS-%20Monographs/CPS-%20(General%20Monographs-%20M)/MUCOMYST.html
【非特許文献5】「Diallyl Sulfide (Funny how tasty compounds come in bottles labeled "STENCH" when it's the pure chemical)」、Molecule of the Day、2006年9月13日
【非特許文献6】「Treatment of Acetaminophen Poisoning」、カプロウッツ(Kaplowitz)、 ニール エム.ディ.(Neal, M. D.)、Liver Newsletter, University of Southern California Department of Surgery、www.surgery.usc.edu/divisions/hep/livernewsletter-treatmentofacetaminophenpoisoning.html
【非特許文献7】ウィキペディアより「Acetylcysteine」、http://en.wikipedia.org/wiki/Acetylcysteine
【非特許文献8】「Toxicity, Acetaminophen」、ファレル(Farrell)ら、Emedicine、http://www.emedicine.com/emerg/topic819.htm
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明の実施形態は、患者が服用を厭わない形態でグルタチオン生成を促進する薬剤と組み合わされたアセトアミノフェンの組成物である。香料の添加および/または様々な手段による物理的なカプセル化により、グルタチオン生成促進剤の不快な臭気および味は、患者が自発的に薬剤を服用するのを厭わない程度にまで緩和されるであろう。これまでのところ、アセトアミノフェン誘発性肝障害による死亡の可能性に直面していた患者は、その不快な物理的特性により、NACを服用することを拒絶していた。従来技術は、多くの患者が自らの生命を守るため、かつ/または深刻な健康への悪影響を避けるために、潜在的に危険で有害な薬剤を服用することを拒絶している場合に、なぜある患者は単なる鎮痛のためにそのような薬剤を服用するのかということに取り組んでいない。
【課題を解決するための手段】
【0023】
十分な用量のグルタチオン生成促進剤が投与されるという条件において、そのグルタチオン生成促進剤の用量は、本発明の好ましい組成物において十分に低く、前記組成物において、グルタチオン生成促進剤の中毒量に近づくためには、前記組成物の経口摂取によって、安全用量の約100〜500倍のアセトアミノフェンが服用されなければならない。一実施形態において、本発明の組成物は、グルタチオン生成促進性を有する少なくとも1つのメルカプト−2−アミノアルキルカルボン酸と組み合わされたアセトアミノフェンを含有する。前記組成物において、哺乳動物は、メルカプト−2−アミノアルキルカルボン酸の不在下で肝毒性作用を引き起こすのに十分な量のアセトアミノフェンを摂取するために十分な量の前記組成物を摂取した後、実質的に肝毒性作用を全く受けないか、または肝毒性作用が軽減され得る。一実施形態において、好ましいグルタチオン生成剤は、N−アセチルシステイン(「NAC」)であり、アセトアミノフェンと共に丸薬またはカプセルの形態に調製される。本発明の態様によれば、NACは、現在入手可能な標準用量のアセトアミノフェン(例えば、325mgまたは650mgのアセトアミノフェン)と調合され、本発明の組成物はアセトアミノフェンおよびNACを含有する。驚くべきことに、小用量のNACのようなグルタチオン生成促進物質をアセトアミノフェンと共に錠剤またはカプセルの形に組み合わせると、経口投与の間に生じる悪心を最小限にするか、または全く引き起こさないことが判明した。製剤中に麻酔剤を含有しているため、患者が該組成物の用量を増やす場合には、NACの用量が自動的に増加し、それにより、付随する肝毒性を最小限にするか、または回避する。驚くべきことに、本発明によって、十分な鎮痛効果または解熱効果を得るのに必要とされるよりも低用量のアセトアミノフェンを医師に推奨させる原因となっていた肝毒性作用に対する懸念が克服されることが見出された。本発明の組成物は、回復不能な肝毒性作用を有することなく、少なくとも45キログラム(100ポンド)の重量を有する健康な成体哺乳動物(例えばヒト)に対して、1日当たり約4グラムを超えるアセトアミノフェンを送達可能であるように投与することができる。代替の実施形態において、濫用に陥りやすいオピオイドまたはその他の物質を含有するすべてのアセトアミノフェン錠剤およびカプセルは、好ましくは1日当たり4グラムのアセトアミノフェンの用量において、肝毒性を防止するために十分な量のN−アセチルシステインを含有していなければならない。さらに、オピオイドまたは他の依存性薬剤と組み合わされた場合に、患者がアセトアミノフェンの推奨用量を超過するであろうという想定を反映するために、処方箋が変更されるであろう。そのような想定の下では、アセトアミノフェン組成物への肝毒性を防止する予防薬の追加を要求し、医療保険がその追加費用を補償することが適切となる。患者の薬剤服用順守は、予防薬の不快な異臭味の軽減により高められる。さらに、予防薬の追加費用は、肝障害の治療を必要とする患者の数の低減により相殺されてしまい得る。
【0024】
他の実施形態において、アセトアミノフェンは、NAC、メチオニンおよびシステインの少なくとも1つの化合物と組み合わされる。本発明のさらなる実施形態では、前記組成物は、アセトアミノフェンおよびNACに加えて、麻酔薬(例えばコデイン、ヒドロコドン)、制吐薬、抗ヒスタミン薬、および抗炎症薬の中から選択される少なくとも1つの活性薬剤を含有する。抗ヒスタミン剤はまた、制吐剤、抗掻痒剤、睡眠剤および穏やかな鎮痛剤としても作用する。これらは、アセトアミノフェン、および/またはグルタチオン促進剤、および/またはオピエートの既知の副作用を緩和する。これらの副作用の緩和はまた、患者の薬剤服用順守を向上させ得る。抗ヒスタミン剤および抗炎症剤の鎮痛効果は、より有効な鎮痛剤を生み出すであろう。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施形態の提示において、前述の概要および他の材料は以下の本発明のさらなる説明によって補足および拡張される。説明の経済性を助けるために、以下において前記概要を繰り返さないことが理解される。本発明の実施形態は、様々な種類の薬剤の様々な組合せを含み得る。例えば、アセトアミノフェンは、NACおよび任意でDASと組み合わせることができ、またカフェインのような興奮剤、抗ヒスタミン剤(H1ブロッカーおよびH2ブロッカー)、NSAID、プロトンポンプ阻害薬、緩下剤、制吐剤、オピエートおよび他の鎮痛剤、不安緩解剤、筋弛緩剤と組み合わせることもできる。前述の各種類の薬剤の典型的な構成要素としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない:
1)肝毒性作用に対しては、NAC、メチオニン、L−システインのようなスルフヒドリル部分を備えた薬剤;
2)カフェイン、テオフィリン、デキストロアンフェタミン、アンフェタミン、メタンフェタミン、アトモキセチン、デクスメチルフェニデート、メチルフェニデート、モダフィニル、フェンテルミンおよびシブトラミンのような興奮剤および中枢神経系(CNS)興奮作用を備えた薬剤;
3)デスロラチジン(desloratidine)、フェキソフェナジン、ロラチジン(loratidine)、アザチジン(azatidine)、セチリジン、クロルフェニラミン(chlorfeniramine)、クレマスチン、シプロヘプタジン、デキスクロルフェニルアミン、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、プロメタジンのようなH1ブロッカー作用を有する抗ヒスタミン剤;
4)シメチジン、ファモチジン、ニザチジン、ラニチジンのようなH2ブロッカー作用および/または制酸作用を有する抗ヒスタミン剤;
5)非ステロイド系抗炎症(nonsteroidal antiflamatory)薬、アスピリン、ジフルニサル、サルサレート、トリライセート(trilisate)、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ジクロフェナク、エトドラク、インドメタシン、ケトロラック、ナブメトン、スリンダク、トルメチン、メクロフェナメート(meclofenamate)、メロキシカム、ピロキシカム、セレコキシブ(celecoxib)のような抗炎症薬;
6)エソメプラゾール、ランソプラゾール、オメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾールのようなプロトンポンプ阻害薬および/または制酸薬、またはプロトンポンプ阻害薬または制酸効果を備えたその他の薬剤;
7)アプレイタント(apreitant)、ドキシルアミン、ピリドキシン、ジメンヒドリナート、ドロナビノール、ドロペリドール(drpperidol)、メクリジン、メトクロプラミド、リン含有炭水化物(phosphorated carbohydrates)、プロクロルペラジン、プロメタジン、スコポラミン、チエチルベラジンおよびトリメトベンズアミドのような制吐剤;
8)ビサコジル、カスカラ樹皮(cascara)、ドキュセートカルシウム、ドキュセートナトリウム、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、センノサイド、ポリエチレングリコール、センナおよびソルビトールのような緩下剤;
9)5−HT3−ブロッカーである制吐剤のような5−HT3ブロッカー作用を備えた薬剤、およびドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロンおよびパロノセトロンのような他の5−HT3ブロッカー;
10)ブプレノフィン(buprenophine)、ブトルファノール、ナルブフィン、ペンタゾシン、コデイン、フェンタニル、ヒドロモルフォン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、プロポキシフェン、ヒドロコドン、ジヒドロコデイン(dihydrcodeine)、ナルメフェン、ナロキソン、トラマドールおよびジコノチドのような、オピエートおよび他の鎮痛剤;
11)ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼパート(chlorazepate)、ジアゼパム、フルラゼパム、エスタゾラム、ロラゼパム、テマゼパム、アルプラゾラム、オキサゼパム、トリアゾラム、ブスピロン抱水クロラール(buspironechloral hydrate)、ジフェンヒドラミン、エスゾクリポン(eszoclipone)、ラメルテオン、ザレプロン、ゾルピデムおよびジピクロン(zipiclone)のような不安緩解剤;並びに
12)バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、ダントロレン、ジアゼパム、メタキサロン、メトカルバモール、オーフェナドリンおよびチザニジンのような筋弛緩剤。
【0026】
本発明を説明する目的のために、これらの薬剤が、当技術分野においておよび/または任意の特定の作用機序においてどのように分類されるかにかかわらず、薬剤は上記に列記した12の作用の1つ以上を有していてもよく、かつ/または上記に列記した1つ以上の種類の薬剤に属していてもよい。
【0027】
本発明の好ましい実施形態は、アセトアミノフェン、NAC、および、抗ヒスタミン剤または制吐剤の少なくとも一方を含有する。好ましくは、本発明の香料を添加した、または添加していない組成物は、固体丸薬またはカプセルの形態にある。前記形態では、NACの不快な異臭味を最小限にすることができ、悪心は制吐剤の存在によって相殺される。一部の製剤では、呑み込んだ後に分解するように設計されたコーティングが含まれていてもよい。
【0028】
本発明はまた、肝毒性および他の関連する副作用を防止する補助組成物を提供する。例えば、アセトアミノフェンの液体エリキシルまたはアセトアミノフェンを含有する風邪薬のような液状薬剤を服用している患者は、関連する健康上の問題を生じ得る不快な臭気および起こり得る嘔吐のために、液状のNACを薬に含めることを希望しないであろう。患者はまた、可能な肝毒性作用を相殺する物を何も含んでいないアセトアミノフェン含有丸薬を処方されるか、または購入することがある。別の実施形態では、本発明は、与えられるアセトアミノフェンの各投薬の時間に、またはその時間の前後に、固体丸薬またはカプセルの形態の十分な用量のNACを与えることを通じて、アセトアミノフェンを服用する患者における肝毒性を防止する方法を提供する。錠剤は、好ましくは、コーティング、マスキング剤の使用、またはNACの臭気を相殺または吸収する化合物と混合することなどによって、NACの臭気を緩和するように調製される。好ましくは、固形NACが、制吐剤および/または抗ヒスタミン剤と組み合わされる。
【0029】
本発明の試験および使用の実施例は、本発明の組成物の製造および使用を促進するために提供される。
(実施例1)
37歳の男性建設作業員は、高さ約8フィートから落下して、右踝および右手首をひどく骨折した。(プライバシーを高め、かつ本発明の記載を簡素化するために、ここに記載する患者および症状は、代表的な患者群からのデータの合成物である)。整形外科手術によって損傷が修復された後、長期間にわたる痛みを伴うリハビリテーションが続いた。そのような手術後の回復期間中には、60錠のバイコジン(Vicodin)錠(アセトアミノフェンおよびヒドロコドンを含有する組成物)の処方がごく普通に与えられる。典型的には、1日目には4〜8錠のバイコジン錠が痛みに対処する(多くの場合、鎮静薬および外科麻酔薬の後作用と併用される)。
【0030】
2日目には、同一の鎮痛効果を得るためには、一般に少なくとも8錠のバイコジン(登録商標)錠が必要とされる(バイコジン(Vicodin)はよく知られた商標であり、本願では「バイコジン(vicodin)とも称される)。その後、医者の指示に反して、1日当たり10錠を超えるバイコジン錠が服用されることも珍しくないが、それにもかかわらず、この高い用量でも鎮痛に劣ることが知られている。この割合では、患者はたった1週間で補充を求めなければならず、多くの場合、そのような処方箋を補充する医者は、過剰な丸薬の服用およびタイレノール/アセトアミノフェンの危険性について厳しい勧告を与える。その後、患者は他の医師に処方箋を求めて、毎日30錠のバイコジン錠を服用した。2日後、患者は緊急処置室を訪れて、モルヒネの注射および新たなバイコジンの処方箋を受け取った。普通にあることだが、患者が毎日8杯のビールも摂取していることは、いずれの医師にも明かされなかった。約1日後、患者は嘔吐し、緊急処置室に運ばれた。通常の一連の臨床検査により、肝酵素のかなりの上昇が示された。そのため、緊急処置室の医師はより綿密な問診を行い、次に患者に対しムコミスト(Mucomyst)(n−アセチルシステイン)を開始して、アセトアミノフェンレベルを調整した。ムコミストによる治療にもかかわらず、患者の肝酵素は2週間経っても上昇したままであり、該患者は消化器病専門医の診察を受けた。慢性的なアルコール乱用および急性的なタイレノール過剰摂取は、前記患者の肝臓の90%以上の破壊をもたらし、そのため、年内に肝移植が必要とされたが、アルコール中毒により移植リストへの記載から除外された。約13か月後、アセトアミノフェンおよびアルコールを原因とする死亡に至った。
【0031】
(実施例2)
26歳の女子大学生は、先の冬の間に体がだるくなり、何回か風邪をひいた。(プライバシーを高め、かつ本発明の記載を簡素化するために、ここに記載する患者および症状は、代表的な患者群からのデータの合成物である)。彼女は、夜のナイクイル(Nyquil)咳止めシロップにより咳が緩和され、またよく眠れるようになることに気付いた。彼女は説明書を注意深く読まず、一晩に3回、ただ「ぐっと」飲んだ。彼女の咳は改善されなかったため、彼女は日中にもデイクイル咳止めシロップを服用し始めた。1週間後、彼女は嘔吐し始め、彼女はインフルエンザにかかったと思った。彼女は医師の診察を受け、医師は注意深い問診によってタイレノール中毒と診断し、彼女を入院させた。彼女は、ムコミストの味および臭気に耐えることができなかった。そこで、その投与のために経鼻胃チューブが挿入された。彼女は2日後に退院し、完全に回復した。
【0032】
ラットにおけるアセトアミノフェン毒性に対するN−アセチルシステインの予防的投与の作用
第I相試験
アセトアミノフェン肝毒性に対するn−アセチルシステイン(NAC)の予防的投与の作用は、ラットにおいて判定することができる。二重盲検プラセボ試験において、4つのグループのラットに、以下の経口投与、すなわち、「NACなし」(NF)、低NAC(LN)、中NAC(MN)、および高NAC(HN)のいずれか1つを与える。次に、すべてのグループのラットに、中毒量のアセトアミノフェン(1g/kg体重)を経口投与する。24時間後に、動物を安楽死させ、肝毒性について血清トランスアミナーゼの上昇、および組織学的検査に基づく壊死のスコアによってその動物を評価する。予防的なNACの肝保護的作用を立証する動物研究について、第II相試験を下記に記載のように行った。
【0033】
ラットでのアセトアミノフェン毒性に対するN−アセチルシステインの予防的投与における最適投与量の決定
第II相試験
アセトアミノフェン肝毒性に対して保護するのに必要な予防的NAC投与の最適投与量を決定することが望ましい。NACは、嘔吐、悪心、および顔面紅潮、並びにアナフィラキシーショックを含むがこれらに限定されない重大な副作用を有する。これらの望ましくない作用のうちのいくつかはアセトアミノフェン毒性と共通する。したがって、深刻な副作用を最小限にしながら、アセトアミノフェンに対する肝保護的作用を提供する最小限の可能な投与量を確立することは有益である。以下のプロトコールにおいて、調査におけるすべてのラットには、LD50用量(所定時間後に試験対象の50%が死亡するアセトアミノフェンの用量によって決定される)のアセトアミノフェンが投与される。一定のLD50用量のアセトアミノフェン(0.5g/kg体重)が投与され、さらに、LD50用量のアセトアミノフェンの投与の直前に、可変用量のNACが投与される。調査は二重盲検法で行う。すなわち、4グループのラットに、「NACなし」(NFまたはプラセボ)、低NAC(LN)、中NAC(MN)、または高NAC(HN)のいずれか1つを経口投与する。次に、すべてのグループのラットに、LD50用量のアセトアミノフェンを投与する。すべての動物を3週間後に安楽死させて、血清トランスアミナーゼの上昇、および組織学的検査に基づく壊死のスコアによって肝毒性を評価する。すべてのグループにおける死亡率も評価基準に加えられる。
【0034】
実験データは、アセトアミノフェンと、グルタチオン生成を促進する性質を有する薬剤との同時投与が、肝毒性を低減または回避することを裏付けている。好ましくは、グルタチオン生成を促進する性質を有するメルカプト−2−アミノアルキルカルボン酸が、丸薬またはカプセルの形態でアセトアミノフェンと併用される。好ましい実施形態では、下記の表Iに従って製造される製剤において、n−アセチルシステインがアセトアミノフェンと組み合わされる。
【0035】
【表1】

N−アセチルシステインは大用量では有害な副作用を有するが、毒性量のN−アセチルシステインに近づくためには、極めて大量の本発明のアセトアミノフェン含有組成物を摂取しなければならないであろう。しかしながら、そのような大量の本発明を摂取するためには、他の成分が、使用者にそれ以上の服用を止めさせるという顕著な作用をもたらし得る。例えば、低用量では顕著でないが、高用量でのみ嘔吐を引き起こす薬剤を添加することができる。また、濫用を防止するために、当業者に知られているように、習慣性薬物の多幸感を相殺する薬剤を用いてもよい。
【0036】
一実施形態において、アセトアミノフェンの肝毒性の閾値を測定した後、十分な量のn−アセチルシステインまたはアセトアミノフェンの肝毒性作用に対抗する他の薬剤が、当該量のアセトアミノフェンに加えられ、その後、その混合物は、患者の要求を満たすのに十分な標準アリコートに分割される。このように、アセトアミノフェンに関連する肝毒性の危険性は、排除される程ではなくとも、最小限に抑制される。肝毒性の懸念が軽減されることにより、医師は、熱および痛みを適切に対処するための組成物を含有する、より高用量のアセトアミノフェンをより安心して処方し、一方、患者は、広く公表された肝臓毒性問題が対処されていることを知って、アセトアミノフェンを含有する薬剤を服用させようとする医師の指示をより順守するはずである。
【0037】
さらに、アセトアミノフェンは低価格の薬剤であるため、本発明の組成物の使用は薬剤費を軽減し、また、(高額な肝移植につながり得る)肝臓毒性の治療に関連する費用を減少させ得るのに対し、別の手段では、場合によっては死に至り得る。さらにn−アセチルシステインは粘液溶解薬であるため、本発明の組成物は、熱および痛みを伴う肉体的損傷の治療に対する有用性に加え、肺疾患に対して理想的な薬剤を形成するであろう。
【0038】
このように、本発明の典型的な実施形態および使用方法が説明された。代替の実施形態、説明および用語が意図されている。本発明の代表的な実施形態について上記で述べられているが、本明細書において開示された新開拓発明は、具体的に説明されている範囲外において形成され、また使用されてもよいことが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アセトアミノフェンによる治療の対象となる哺乳動物における痛みまたは他の感覚運動系機構(aliment)の治療のための組成物であって、
該組成物はアセトアミノフェンおよび有効量のグルタチオン生成促進剤を含有し、
アセトアミノフェン投与による肝毒性作用が、グルタチオン生成促進剤なしでの等量のアセトアミノフェンの投与に対して軽減されており、
前記組成物は、少なくとも45キログラム(100ポンド)の重量を有する成体哺乳動物に対して、1日当たり少なくとも約4グラムのアセトアミノフェンを、回復不能な肝障害作用を有することなく投与することができるように投与可能な組成物。
【請求項2】
前記グルタチオン生成促進剤は、n−アセチルシステインを含有する請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
アセトアミノフェンによる治療の対象となる哺乳動物における痛みまたは他の感覚運動系機構の治療ための組成物であって、
アセトアミノフェンおよびn−アセチルシステインを含有し、
肝毒性を生じることが知られている用量のアセトアミノフェンを含有する量の前記組成物を服用する患者が、肝毒性を全く有さないか、または肝毒性に対する付加的な治療を必要としない程度の、弱い肝毒性を有する組成物。
【請求項4】
アセトアミノフェンおよびn−アセチルシステインを含有する組成物であって、前記組成物はn−アセチルシステイン投与に関係する嘔吐を軽減するように調製される組成物。
【請求項5】
前記組成物は、制吐薬またはn−アセチルシステインに関連する臭気を緩和するための成分の少なくとも一方を含有する請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
固形組成物またはカプセルに調製される請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
抗ヒスタミン剤をさらに含有する請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
制吐薬をさらに含有する請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
麻酔薬をさらに含有する請求項4乃至8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
興奮剤、H1ブロッカー、H2ブロッカー、抗炎症剤、プロトンポンプ阻害薬、緩下剤、5−HT3ブロッカー、不安緩解剤および筋弛緩剤から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項4乃至8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
興奮剤、H1ブロッカー、H2ブロッカー、抗炎症剤、プロトンポンプ阻害薬、緩下剤、5−HT3ブロッカー、不安緩解剤および筋弛緩剤の中から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含有する請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
香料をさらに含有する請求項2に記載の組成物。
【請求項13】
香料をさらに含有する請求項4乃至8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
香料と、興奮剤、H1ブロッカー、H2ブロッカー、抗炎症剤、プロトンポンプ阻害薬、緩下剤、5−HT3ブロッカー、不安緩解剤および筋弛緩剤の中から選択される少なくとも1つの化合物とをさらに含有する、請求項9に記載の組成物。

【公表番号】特表2010−513229(P2010−513229A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540327(P2009−540327)
【出願日】平成19年12月8日(2007.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/025167
【国際公開番号】WO2008/073344
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(509151773)
【氏名又は名称原語表記】SODERLING,Eric M.
【Fターム(参考)】