説明

農作業機

【課題】トラクタに装着して農作業を行う農作業機であって電装品が故障又は操作不能になった場合、必要な位置にアクチュエータを強制的に作動させることができる農作業機を提供する。
【解決手段】操作部11からの操作信号を受信して、受信した操作信号に基づきバッテリ2を電源として、制御部13の制御により農作業機の一部をアクチュエータ56により作動させ、制御部13とアクチュエータ56とバッテリ2とはメインハーネス20を介して接続されており、両端にコネクタを有する作動用ハーネス25を備え、メインハーネス20は、途中で分岐して先端にコネクタを有する分岐ハーネス部21を有し、分岐ハーネス部21の先端のコネクタに作動用ハーネス25の一端のコネクタを接続し、作動用ハーネス25の他端のコネクタにアクチュエータ56を接続した場合に、バッテリ2からの電気がアクチュエータ56に直接送られてアクチュエータ56を作動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業機に関し、特に、トラクタに装着して農作業を行う農作業機であって電装品が故障又は操作不能になった場合、必要な位置にアクチュエータを強制的に作動させることができる農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トラクタに装着する農作業機では、モーターやシリンダ等のアクチュエータを有して様々な農作業機の回動に対応していた。アクチュエータは電気で動くものも数多くある。このとき、アクチュエータをトラクタの運転席等から遠隔で無線や有線でリモコン操作できる機構を有することで、作業の効率化を図ることができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、農作業機の無線操作をするための無線受信制御装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−273640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、遠隔で操作するためのリモコン操作部を紛失したり、リモコンの装置や送受信のための装置、制御装置等が故障した場合、アクチュエータは作動しなくなる。このとき、アクチュエータを作動させるには、電装品の交換や修理が必要となるが、そのためには、部品を取り寄せるため修理等の時間がかかってしまう。農作業は、農繁期の限られた時期に作業を行ってしまわなければならない場合が多く、この時間のロスによって、農作業者は大きな損害を受けてしまう。さらに、無線による場合は、リモコン操作部の電池切れによっても操作不能となる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みて、トラクタに装着して農作業を行う農作業機であって電装品が故障又は操作不能になった場合、必要な位置にアクチュエータを強制的に作動させることができる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の農作業機は、操作部からの操作信号を受信して、受信した操作信号に基づきバッテリを電源として、制御部の制御により農作業機の一部をアクチュエータにより作動させ、前記制御部と前記アクチュエータと前記バッテリとはメインハーネスを介して接続されているトラクタに装着して農作業を行う農作業機において、両端にコネクタを有する作動用ハーネスを備え、前記メインハーネスは、途中で分岐して先端にコネクタを有する分岐ハーネス部を有し、前記分岐ハーネス部の先端のコネクタに前記作動用ハーネスの一端のコネクタを接続し、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続した場合に、前記バッテリからの電気が前記アクチュエータに直接送られて前記アクチュエータを作動させることを特徴とする。
【0008】
さらに本発明の農作業機は、前記分岐ハーネス部又は前記作動用ハーネスは、途中にスイッチを有していることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記分岐ハーネス部の先端は形状が同じ二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が同じ二つのコネクタを有し、前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つのコネクタのいずれにも接続可能であり、これらの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記分岐ハーネス部の先端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が互いに異なる二つのコネクタを二組有し、前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の互いに異なる二つの特定のコネクタにそれぞれ接続可能であり、これら二つのコネクタから他の二つのコネクタへ接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記分岐ハーネス部の先端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの他端はいずれも前記アクチュエータに接続可能な二つのコネクタを有し、前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに対する前記アクチュエータの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記分岐ハーネス部の先端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスは、途中に切替スイッチを有し、さらに、前記作動用ハーネスの他端に前記アクチュエータに接続可能なコネクタを有し、前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続して前記切替スイッチを切り替えると前記アクチュエータの作動方向を切り替えられることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の農作業機は、操作部からの操作信号を受信して、受信した操作信号に基づきバッテリを電源として、制御部の制御により農作業機の一部をアクチュエータにより作動させ、前記制御部と前記アクチュエータと前記バッテリとはメインハーネスを介して接続されているトラクタに装着して農作業を行う農作業機において、両端にコネクタを有する作動用ハーネスと、両端にコネクタを有する接続ハーネスとを備え、前記接続ハーネスの一端のコネクタは前記バッテリへ接続し、前記接続ハーネスの他端のコネクタに前記作動用ハーネスの一端のコネクタを接続し、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続した場合に、前記バッテリからの電気が前記アクチュエータに直接送られて前記アクチュエータを作動させることを特徴とする。
【0010】
さらに本発明の農作業機は、前記接続ハーネス又は前記作動用ハーネスは、途中にスイッチを有していることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記接続ハーネスの他端は形状が同じ二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が同じ二つのコネクタを有し、前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つのコネクタのいずれにも接続可能であり、これらの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記接続ハーネスの他端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が互いに異なる二つのコネクタを二組有し、前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の互いに異なる二つの特定のコネクタにそれぞれ接続可能であり、これら二つのコネクタから他の二つのコネクタへ接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記接続ハーネスの他端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの他端はいずれも前記アクチュエータに接続可能な二つのコネクタを有し、前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに対する前記アクチュエータの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記接続ハーネスの他端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスは、途中に切替スイッチを有し、さらに、前記作動用ハーネスの他端に前記アクチュエータに接続可能なコネクタを有し、前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続して前記切替スイッチを切り替えると前記アクチュエータの作動方向を切り替えられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、トラクタに装着して農作業を行う農作業機において、電装品が故障又は操作不能になった場合、必要な位置にアクチュエータを強制的に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1の農作業機における配線図である。
【図2】実施例1の農作業機を示す平面図である。
【図3】実施例1の農作業機を示す正面図である。
【図4】実施例2の農作業機における配線図である。
【図5】実施例2の農作業機の前進作業状態を示す平面図である。
【図6】実施例2の農作業機の格納状態を示す平面図である。
【図7】実施例2の農作業機のバック作業状態を示す平面図である。
【図8】実施例3の農作業機における配線図である。
【図9】実施例4の農作業機における配線図である。
【図10】実施例5の農作業機における配線図である。
【図11】実施例6の農作業機における配線図である。
【図12】実施例7の農作業機における配線図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態を説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、実施例1の農作業機における配線図である。また、図2は、実施例1の農作業機を示す平面図であり、図3は、同じく正面図である。実施例1の農作業機は、折りたたみ機構を備えた代掻き機50(折りたたみハロー)であり、入力軸51側をトラクタ1の後部に装着し、カバー52や均平板53の内側で代掻き爪が回転することにより代掻き作業を行う。
【0015】
代掻き機50には、電動油圧シリンダ56、56’、延長レーキ開閉装置60、60’、土引きユニット66、受信ユニット12、制御BOX13、リレーBOX14、14’、メインハーネス20等を備えている。さらに、作動用ハーネス25は、制御BOX13の内部や近傍、又は、代掻き機50の適切な場所に取り付けられており、使用するときは取り外せるようになっている。また、トラクタ1には、電源としてバッテリ2が備えられ、バッテリ2からのバッテリハーネス3は代掻き機50側へ延びている。
【0016】
電動油圧シリンダ56、56’は、シリンダが伸び縮みすることにより、回動機構57、57’を作用させサイド作業部55、55’を(図3の左側のように)上側に折りたたみ、代掻き機50の全幅を短くすることができる。延長レーキ開閉装置60、60’は、内部の内部モーター60b、60b’が回転することにより、制御バー62、62’やワイヤ63、63’を介して延長レーキ61、61’を回動軸61a、61a’を中心に左右に回動させ、延長レーキ61、61’を使用するか否かを選択することができる。土引きユニット66は、内部モーター66bの回転により土引き部67等を介してレーキ65の上下動を制御し、土引きを調整することができる。なお、電動油圧シリンダ56、56’は、バッテリ2の電源電圧(例えば12V)と同じ電圧で作動する。
【0017】
操作ユニット11は、操作ボタン等の操作部や無線送受信部等を有しており、操作部を操作するとその操作による操作信号を無線送信することができる。操作ユニット11は遠隔で操作できるため、トラクタ1の運転席近傍に配置することが可能である。また、場合によっては、トラクタ1の外に持ち運ぶことも可能である。また、操作ユニット11は受信ユニット12から農作業機側の情報を受信して表示させることもできる。
【0018】
受信ユニット12は、無線送受信部を有しており、操作ユニット11の操作信号を受信する。その操作信号は、メインハーネス20を介し、制御BOX13へ送られる。また、受信ユニット12は操作ユニット11へ、制御BOX13から得られる情報等を送信させることもできる。
【0019】
制御BOX13は、受信ユニット12から送られてきた操作信号に基づき、電動油圧シリンダ56、56’や延長レーキ開閉装置60、60’、土引きユニット66を制御する。
【0020】
メインハーネス20は、配線を枝分かれさせる等して各コネクタ20a、20b、20c、20d、20d’、20e、20e’、20f、20f’、20gを有している。さらに、これに加えて、メインハーネス20には、途中で分岐した分岐ハーネス部21を有しており、分岐ハーネス部21には、スイッチ22を介してその先が二つに分かれており、その先端にそれぞれ、Aコネクタ21aとBコネクタ21bを有している。これら、Aコネクタ21aとBコネクタ21bは同じ形状である。Aコネクタ21aとBコネクタ21bは、コネクタ20bとメインハーネス20の内部の配線で接続されており、バッテリ2からの電気を供給することができ、いずれか一方がプラスでもう一方がマイナスの端子となっている。
【0021】
メインハーネス20のコネクタ20a、20b、20c、20d、20d’、20e、20e’、20f、20f’、20gは、受信ユニット12のコネクタ12a、バッテリハーネス3の農作業機側コネクタ3a、制御BOX13のコネクタ部13a、電動油圧シリンダ56、56’のコネクタ56a、56a’、リレーBOX14、14’のコネクタ14a、14a’、(延長ハーネス16、16’を介して)延長レーキ開閉装置60、60’のコネクタ60a、60a’、土引きユニット66のコネクタ66aと、それぞれ接続されており、脱着することが可能となっている。
【0022】
メインハーネス20におけるコネクタ20bと、バッテリハーネス3の農作業機側コネクタ3aの接続は、先端で二つに分かれておりその先に二つのコネクタを有し、これら二つのコネクタ同士が接続される。これらの二つのコネクタはそれぞれ形状が異なり、プラスの端子とマイナスの端子が決まったコネクタ同士で接続されるようになっている。
【0023】
作動用ハーネス25は、一端は、二つに分かれており、一つは、電動油圧シリンダ56、56’のコネクタ56a、56a’とそれぞれ脱着可能なコネクタ25c、もう一つは、延長レーキ開閉装置60、60’のコネクタ60a、60a’とそれぞれ脱着可能なコネクタ25dとなっている。一方、反対側の他端は、先端で二つに分かれており、その先が、Cコネクタ25aとDコネクタ25bとなっている。これらのCコネクタ25aとDコネクタ25bは同じ形状であり、それぞれ、Aコネクタ21a又はBコネクタ21bに脱着することが可能となっている。
【0024】
通常時は、作業者は、サイド作業部55を開閉したい場合は、操作ユニット11を操作することで、操作信号が、受信ユニット12、メインハーネス20を介して、制御BOX13へ送られる。そして、その信号を元に、リレーBOX14へ指令信号が送られて、電動油圧シリンダ56にバッテリ2からの電気が通電されて作動する。なお、通常時は、作動用ハーネス25は使用しない。
【0025】
一方、操作ユニット11を紛失した場合や、操作ユニット11を操作してもサイド作業部55がうまく作動しない場合について説明する。まず、作業者は、分岐ハーネス部21のAコネクタ21aを作動用ハーネス25のCコネクタ25aに接続し、さらに、分岐ハーネス部21のBコネクタ21bを作動用ハーネス25のDコネクタ25bに接続する。さらに、延長レーキ開閉装置60のコネクタ60aから、延長ハーネス16を取り外し、作動用ハーネス25のコネクタ25dを延長レーキ開閉装置60のコネクタ60aに接続する。そして、スイッチ22をONとすると、バッテリ2の電気は、延長レーキ開閉装置60に直接供給され、延長レーキ61が一方向に作動する。なお、Aコネクタ21aをDコネクタ25bに、Bコネクタ21bをCコネクタ25aに接続して、スイッチ22をONとすると、プラスマイナスが逆になり延長レーキ61が逆の方向に作動する。こうして延長レーキ開閉装置60を作動させて延長レーキ61を内側に畳ませておくことで、サイド作業部55の開閉時に延長レーキ61が干渉しないようにしておくことができる。
【0026】
そして、Aコネクタ21aをCコネクタ25aに接続し、Bコネクタ21bをDコネクタ25bに接続した状態で、電動油圧シリンダ56のコネクタ56aからメインハーネス20のコネクタ20dを取り外し、作動用ハーネス25のコネクタ25cを電動油圧シリンダ56のコネクタ56aに接続する。このとき、作動用ハーネス25のコネクタ25dから延長レーキ開閉装置60のコネクタ60aは取り外しておく。そして、スイッチ22をONとすると、バッテリ2の電気は、電動油圧シリンダ56に直接供給され、電動油圧シリンダ56が一方向に作動する。さらに、Aコネクタ21aをDコネクタ25bに、Bコネクタ21bをCコネクタ25aに接続して、スイッチ22をONとすると、プラスマイナスが逆になり電動油圧シリンダ56が逆の方向に作動する。これにより、電動油圧シリンダ56を強制的に作動させることができる。これは、延長レーキ開閉装置60’及び電動油圧シリンダ56’についても同様である。なお、スイッチ22をなくして接続と同時に電動油圧シリンダ56、56’を作動させる構成とすることも可能である。また、スイッチ22は、作動用ハーネス25側に設けることも可能である。
【0027】
この構成により、操作ユニット11、受信ユニット12、制御BOX13、リレーBOX14、14’が故障している場合でも電動油圧シリンダ56、56’を作動させることができる。これにより、作業者は、例えば、サイド作業部55、55’を折りたたみ、トラクタを移動させたりする他にサイド作業部を開いて作業状態にして作業を行う等の必要な状態とすることができる。
【実施例2】
【0028】
図4は、実施例2の農作業機における配線図である。また、図5は、実施例2の農作業機の前進作業状態を示す平面図である。図6は、実施例2の農作業機の格納状態を示す平面図である。図7は、実施例2の農作業機のバック作業状態を示す平面図である。実施例2では実施例1と異なる点を説明し同一の箇所は同一の符号を付してある。
【0029】
実施例2の農作業機は、オフセット及びリターン機構を備えた畦塗り機80であり、装着部81がトラクタ1の後部に装着され、作業部88は、耕耘部86と、ディスク部87を有している。トラクタ1から伝達された動力により前方の耕耘部86で旧畦の土を盛り上げ、ディスク部87の回転により畦形状に形成する。
【0030】
畦塗り機80は、装着部81と中間フレーム82は、水平方向に回動可能な支点82aにより連結され、中間フレーム82と作業部88は、リンク機構83を介して接続されている。装着部81(の支点84b)と中間フレーム82(の支点84c)の間には、第1電動油圧シリンダ84が接続されている。リンク機構83(の支点85b)と作業部88(の支点85c)の間には、第2電動油圧シリンダ85が接続されている。この他、畦塗り機80には、受信ユニット32、制御BOX33、リレーBOX34、35、メインハーネス30等も適した場所に備えている。さらに、作動用ハーネス25’は、制御BOX33の内部や近傍、又は、畦塗り機80の適切な場所に取り付けられており、使用するときは取り外せるようになっている。
【0031】
図5の状態から、第1電動油圧シリンダ84を縮ませると、作業部88は、内側へオフセット移動する。このとき、作業部88が中間フレーム82に対して、左側に回動しコンパクトに格納し移動等に適した姿勢となる(図6)。図6の状態から、第2電動油圧シリンダ85を伸ばすと、リンク機構83の作用もあり、作業部88が効率よく回動し、耕耘部86とディスク部87が逆の向きになる(図7)。この状態で、バック走行によるリターン作業が可能となり、圃場の隅を塗ることができる。なお、第1電動油圧シリンダ84、第2電動油圧シリンダ85は、バッテリ2の電源電圧(例えば12V)と同じ電圧で作動する。
【0032】
操作ユニット31、受信ユニット32、制御BOX33は、実施例1に準じた構成となっている。
【0033】
メインハーネス30は、配線を枝分かれさせる等して各コネクタ30a、30b、30c、30d、30e、30f、30gを有している。さらに、これに加えて、メインハーネス30には、途中で分岐した分岐ハーネス部21を有しており、分岐ハーネス部21の構成は、実施例1と同様であり、Aコネクタ21aとBコネクタ21bは、コネクタ30bとメインハーネス30の内部の配線で接続されている。
【0034】
メインハーネス30のコネクタ30a、30b、30c、30d、30e、30f、30gは、受信ユニット32のコネクタ32a、バッテリハーネス3の農作業機側コネクタ3a、制御BOX33のコネクタ部33a、第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84a、第2電動油圧シリンダ85のコネクタ85a、リレーBOX34、35のコネクタ34a、35aと、それぞれ接続されており、脱着することが可能となっている。
【0035】
バッテリハーネス3の農作業機側コネクタ3aとの接続は実施例1と同様である。
【0036】
作動用ハーネス25’は、コネクタ25dを有していない点が、実施例1の作動用ハーネス25と異なる。また、コネクタ25cは、第1電動油圧シリンダ84と第2電動油圧シリンダ85のコネクタ84a、85aと脱着可能なコネクタとなっている。
【0037】
通常時は、作業者は、作業部88を移動させたい場合は、操作ユニット31を操作することで、操作信号が、受信ユニット32、メインハーネス30を介して、制御BOX33へ送られる。そして、その信号を元に、リレーBOX34へ指令信号が送られて、第1電動油圧シリンダ84にバッテリ2からの電気が通電して作動する。
【0038】
操作ユニット31を紛失した場合や、操作ユニット31を操作しても作業部88がうまく回動しない場合は、作業者は、第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aから、メインハーネス30のコネクタ30dを取り外し、作動用ハーネス25’のコネクタ25cを第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aに接続する。さらに、Aコネクタ21aをCコネクタ25aに接続し、さらに、Bコネクタ21bをDコネクタ25bに接続する。そして、スイッチ22をONとすると、バッテリ2の電気は、第1電動油圧シリンダ84に直接供給され、第1電動油圧シリンダ84が一方向に作動する。さらに、Aコネクタ21aをDコネクタ25bに、Bコネクタ21bをCコネクタ25aに接続して、スイッチ22をONとすると、プラスマイナスが逆になり第1電動油圧シリンダ84が逆の方向に作動する。これにより、第1電動油圧シリンダ84を強制的に作動させることができる。これは、第2電動油圧シリンダ85についても同様である。なお、スイッチ22をなくして接続と同時に第1電動油圧シリンダ84や第2電動油圧シリンダ85を作動させる構成も可能である。また、スイッチ22は、作動用ハーネス25’側に設けることも可能である。
【0039】
この構成により、操作ユニット31、受信ユニット32、制御BOX33、リレーBOX34、35が故障している場合でも第1電動油圧シリンダ84、第2電動油圧シリンダ85を作動させることができる。これにより、作業者は、例えば、作業部88を格納状態(図6)として、トラクタを移動させることができるとともに、前進作業状態や、バック作業状態等の必要な状態とすることができる。
【実施例3】
【0040】
図8は、実施例3の農作業機における配線図である。実施例3の農作業機は、実施例1と同様に折りたたみ機構を備えた代掻き機50(図2、3)である。実施例3では実施例1と異なる点を説明し同一の箇所は同一の符号を付してある。
【0041】
実施例3では、実施例1のメインハーネス20が、メインハーネス120となっており、さらに、接続ハーネス40が実施例1に比べ新たに必要となっている。
【0042】
メインハーネス120は、実施例1のメインハーネス20が有していた分岐ハーネス部21やスイッチ22を有していない。これにより、従来のハーネスをメインハーネス120として使用することが可能となる。
【0043】
接続ハーネス40は、一端は、バッテリハーネス3の農作業機側コネクタ3aと接続可能な、(コネクタ20bと同形状の)コネクタ40cとなっている。一方、反対側の他端は、先端で二つに分岐しており、その先が、Aコネクタ40aとBコネクタ40bとなっている。これらAコネクタ40aとBコネクタ40bは同じ形状であり、それぞれ、作動用ハーネス25のCコネクタ25a又はDコネクタ25bに脱着することが可能となっている。また、接続ハーネス40の途中には、スイッチ41を有している。接続ハーネス40は、作動用ハーネス25と同様に、制御BOX13の内部や近傍、又は、代掻き機50の適切な場所に取り付けられており、使用するときは取り外せるようになっている。
【0044】
通常時の操作は実施例1と同様である。
【0045】
一方、操作ユニット11を紛失した場合や、操作ユニット11を操作してもサイド作業部55がうまく作動しない場合について説明する。まず、作業者は、接続ハーネス40のAコネクタ40aを作動用ハーネス25のCコネクタ25aに接続し、さらに、接続ハーネス40のBコネクタ40bを作動用ハーネス25のDコネクタ25bに接続する。さらに、バッテリハーネス3の農作業機側コネクタ3aから、メインハーネス120のコネクタ20bをとりはずして、接続ハーネス40のコネクタ40cを取り付ける。さらに、延長レーキ開閉装置60のコネクタ60aから、延長ハーネス16を取り外し、作動用ハーネス25のコネクタ25dを延長レーキ開閉装置60のコネクタ60aに接続する。そして、スイッチ41をONとすると、バッテリ2の電気は、延長レーキ開閉装置60に直接供給され、延長レーキ61が一方向に作動する。なお、Aコネクタ40aをDコネクタ25bに、Bコネクタ40bをCコネクタ25aに接続して、スイッチ41をONとすると、プラスマイナスが逆になり延長レーキ61が逆の方向に作動する。こうして延長レーキ開閉装置60を作動させて延長レーキ61を内側に畳んでおくことで、サイド作業部55の開閉時に延長レーキ61が干渉しないようにしておくことができる。
【0046】
そして、Aコネクタ40aをCコネクタ25aに接続し、Bコネクタ40bをDコネクタ25bに接続した状態で、電動油圧シリンダ56のコネクタ56aから、メインハーネス120のコネクタ20dを取り外し、作動用ハーネス25のコネクタ25cを電動油圧シリンダ56のコネクタ56aに接続する。このとき、作動用ハーネス25のコネクタ25dから延長レーキ開閉装置60のコネクタ60aは取り外しておく。そして、スイッチ41をONとすると、バッテリ2の電気は、電動油圧シリンダ56に直接供給され、電動油圧シリンダ56が一方向に作動する。さらに、Aコネクタ40aをDコネクタ25bに、Bコネクタ40bをCコネクタ25aに接続して、スイッチ41をONとすると、電動油圧シリンダ56が逆の方向に作動する。これにより、電動油圧シリンダ56を強制的に作動させることができる。これは、延長レーキ開閉装置60’及び電動油圧シリンダ56’についても同様である。なお、スイッチ41をなくして接続と同時に電動油圧シリンダ56、56’を作動させる構成とすることも可能である。また、スイッチ41は、作動用ハーネス25側に設けることも可能である。
【0047】
この構成により、操作ユニット11、受信ユニット12、制御BOX13、リレーBOX14、14’が故障している場合に加え、メインハーネス120が断線している場合でも電動油圧シリンダ56、56’を作動させることができる。
【実施例4】
【0048】
図9は、実施例4の農作業機における配線図である。実施例4の農作業機は、実施例2と同様にオフセット及びリターン機構を備えた畦塗り機80(図5〜7)である。実施例4では実施例2や実施例3と異なる点を説明し同一の箇所は同一の符号を付してある。
【0049】
実施例4では、実施例2のメインハーネス30が、メインハーネス130となっており、さらに、接続ハーネス40が実施例2に比べ新たに必要となっている。
【0050】
メインハーネス130は、実施例2のメインハーネス30が有していた分岐ハーネス部21やスイッチ22を有していない。これにより、従来のハーネスをメインハーネス130として使用することが可能となる。
【0051】
接続ハーネス40は、実施例3と同様である。
【0052】
通常時の操作は実施例2と同様である。
【0053】
操作ユニット31を紛失した場合や、操作ユニット31を操作しても作業部88がうまく回動しない場合は、作業者は、第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aから、メインハーネス130のコネクタ30dを取り外し、作動用ハーネス25’のコネクタ25cを第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aに接続する。さらに、接続ハーネス40のAコネクタ40aをCコネクタ25aに接続し、さらに、Bコネクタ40bをDコネクタ25bに接続する。さらに、バッテリハーネス3の農作業機側コネクタ3aから、メインハーネス130のコネクタ30bをとりはずして、接続ハーネス40のコネクタ40cを取り付ける。そして、スイッチ41をONとすると、バッテリ2の電気は、第1電動油圧シリンダ84に直接供給され、第1電動油圧シリンダ84が一方向に作動する。さらに、Aコネクタ40aをDコネクタ25bに、Bコネクタ40bをCコネクタ25aに接続して、スイッチ41をONとすると、第1電動油圧シリンダ84が逆の方向に作動する。これにより、第1電動油圧シリンダ84を強制的に作動させることができる。これは、第2電動油圧シリンダ85についても同様である。なお、スイッチ41をなくして接続と同時に第1電動油圧シリンダ84、第2電動油圧シリンダ85を作動させる構成とすることも可能である。また、スイッチ41は、作動用ハーネス25’側に設けることも可能である。
【0054】
この構成により、操作ユニット31、受信ユニット32、制御BOX33、リレーBOX34、35が故障している場合に加え、メインハーネス130が断線している場合でも第1電動油圧シリンダ84、第2電動油圧シリンダ85を作動させることができる。
【実施例5】
【0055】
図10は、実施例5の農作業機における配線図である。実施例5では、実施例2の農作業機(オフセット及びリターン機構を備えた畦塗り機80)の例との違いを説明する。同一の箇所は同一の符号を付してある。
【0056】
メインハーネス30’が有する分岐ハーネス部21’は、実施例2と同様にスイッチ22を有しているが、Aコネクタ21a’とBコネクタ21b’の形状は異なっている。
【0057】
作動用ハーネス26は、一端は、二つに分岐し、さらにその先でそれぞれ二つに分岐するハーネスであり、これらの先には、Cコネクタ26aとDコネクタ26b、Eコネクタ26cとFコネクタ26dを有している。Cコネクタ26aとDコネクタ26b、Eコネクタ26cとFコネクタ26dは、それぞれコネクタの形状が異なっており、Cコネクタ26aとEコネクタ26cは、Aコネクタ21a’のみに接続可能な形状となっており、Dコネクタ26bとFコネクタ26dは、Bコネクタ21b’のみに接続可能な形状となっている。一方、作動用ハーネス26の他端は、コネクタ26eとなっており、第1電動油圧シリンダ84と第2電動油圧シリンダ85のコネクタ84a、85aとそれぞれ脱着可能なコネクタとなっている。作動用ハーネス26の内部では、コネクタ26eに対するCコネクタ26aとDコネクタ26bの接続は、コネクタ26eに対するEコネクタ26cとFコネクタ26dの接続とプラスマイナスが逆となっている。
【0058】
これらの構成により、作動用ハーネス26のコネクタ26eを第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aに接続し、さらに、Aコネクタ21a’をCコネクタ26aに接続し、さらに、Bコネクタ21b’をDコネクタ26bに接続してスイッチ22をONとすると、バッテリ2の電気は、第1電動油圧シリンダ84に直接供給され、第1電動油圧シリンダ84が一方向に作動する。一方、Aコネクタ21a’をEコネクタ26cに、Bコネクタ21b’をFコネクタ26dに接続して、スイッチ22をONとすると、プラスマイナスが逆に接続され第1電動油圧シリンダ84が逆の方向に作動する。これにより、第1電動油圧シリンダ84を強制的に作動させることができる。これは、第2電動油圧シリンダ85についても同様である。
【0059】
Cコネクタ26aやDコネクタ26b、及び、Eコネクタ26cやFコネクタ26dやその近傍にそれぞれタグを設けるなどして、このコネクタとの接続がシリンダが伸びる方向の接続なのか、又は、縮む方向の接続なのかを表示することで、作業者が違った接続をすることを防止することができる。
【実施例6】
【0060】
図11は、実施例6の農作業機における配線図である。実施例6では、実施例2や実施例5の農作業機(オフセット及びリターン機構を備えた畦塗り機80)の例との違いを説明する。同一の箇所は同一の符号を付してある。
【0061】
メインハーネス30’は実施例5と同様である。
【0062】
作動用ハーネス27は、一端は、二つに分岐し、その先には、Cコネクタ27aとDコネクタ27b、を有している。Cコネクタ27aとDコネクタ27bはコネクタの形状が異なっており、Cコネクタ27aは、Aコネクタ21a’のみに接続可能な形状となっており、Dコネクタ27bは、Bコネクタ21b’のみに接続可能な形状となっている。一方、作動用ハーネス27の他端は、二つに分岐し、その先には、コネクタ27cとコネクタ27dを有しており、これらのコネクタはいずれも、第1電動油圧シリンダ84と第2電動油圧シリンダ85のコネクタ84a、85aとそれぞれ脱着可能なコネクタとなっている。作動用ハーネス27の内部では、コネクタ27cに対するCコネクタ27aとDコネクタ27bの接続は、コネクタ27dに対する接続とプラスマイナスが逆となっている。
【0063】
これらの構成により、作動用ハーネス27のコネクタ27cを第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aに接続し、さらに、Aコネクタ21a’をCコネクタ27aに接続し、さらに、Bコネクタ21b’をDコネクタ27bに接続してスイッチ22をONとすると、バッテリ2の電気は、第1電動油圧シリンダ84に直接供給され、第1電動油圧シリンダ84が一方向に作動する。一方、作動用ハーネス27のコネクタ27cに替えてコネクタ27dを第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aに接続して、スイッチ22をONとすると、プラスマイナスが逆に接続され第1電動油圧シリンダ84が逆の方向に作動する。これにより、第1電動油圧シリンダ84を強制的に作動させることができる。これは、第2電動油圧シリンダ85についても同様である。
【0064】
また、作動用ハーネス27のコネクタ27cとコネクタ27dにそれぞれタグを設けるなどして、このコネクタとの接続がシリンダが伸びる方向の接続なのか、又は、縮む方向の接続なのかを表示することで、作業者が違った接続をすることを防止することができる。
【実施例7】
【0065】
図12は、実施例7の農作業機における配線図である。なお、図12の右側の図には、切替スイッチ29を他方へ切替えた場合の接続を示す。実施例7では、実施例2や実施例5の農作業機(オフセット及びリターン機構を備えた畦塗り機80)の例との違いを説明する。同一の箇所は同一の符号を付してある。
【0066】
メインハーネス30’’は、実施例5のメインハーネス30’と基本的に同様であるが、スイッチ22を有していなくてもよい。
【0067】
作動用ハーネス28は、一端は、二つに分岐し、その先には、Cコネクタ28aとDコネクタ28b、を有している。Cコネクタ28aとDコネクタ28bはコネクタの形状が異なっており、Cコネクタ28aは、Aコネクタ21a’のみに接続可能な形状となっており、Dコネクタ28bは、Bコネクタ21b’のみに接続可能な形状となっている。一方、作動用ハーネス28の他端は、コネクタ28cを有しており、第1電動油圧シリンダ84と第2電動油圧シリンダ85のコネクタ84a、85aとそれぞれ脱着可能なコネクタとなっている。また、作動用ハーネス28の途中には、切替スイッチ29を有している。作動用ハーネス28の内部では、図12に示すように、コネクタ28cに対するCコネクタ28aとDコネクタ28bの間は、切替スイッチ29を有して、プラスとマイナスの接続が入れ替えられるようになっている。
【0068】
これらの構成により、作動用ハーネス28のコネクタ28cを第1電動油圧シリンダ84のコネクタ84aに接続し、さらに、Aコネクタ21a’をCコネクタ28aに接続し、さらに、Bコネクタ21b’をDコネクタ28bに接続する。そして、図12に例示されているように、切替スイッチ29を一方側にすると、第1電動油圧シリンダ84が一方向に作動する。また、切替スイッチ29を他方側に切り替えるとプラスマイナスが逆に接続され第1電動油圧シリンダ84が逆の方向に作動する。例えば、図12では、Aコネクタ21a’がマイナスの端子となっており、Bコネクタ21bがプラスの端子となっていて、切替スイッチ29の切り替えによりコネクタ28cに接続される2本の配線28pのプラスマイナスを逆転することができる。これらにより、第1電動油圧シリンダ84を強制的に作動させることができる。これは、第2電動油圧シリンダ85についても同様である。
【0069】
また、切替スイッチ29の近傍にスイッチの切替が、シリンダが伸びる方向か、縮む方向かを表示することで、作業者が違った操作をすることを防止することができる。
【0070】
この他、実施例2で示されるONとOFFのスイッチ22を、分岐ハーネス部21’や作動用ハーネス28の途中に設けてもよい。また、切替スイッチ29に、接点に接続しないOFFの切替位置を設けてもよい。これらにより、ハーネス接続時の急な作動を防止できる。
【0071】
実施例5〜7では、実施例2の畦塗り機との違いについて述べたが、実施例5〜7のAコネクタ21a’とBコネクタ21b’や作動用ハーネス26、27、28の構成は、実施例1、3、4の農作業機へも適用することができる。
【0072】
実施例1〜6では、農作業機は、代掻き機と畦塗り機について示したが、これ以外にアクチュエータを電動で作動させるトラクタに装着して農作業を行う農作業機に適用することが可能である。また、実施例1〜4では、無線により遠隔操作する場合について述べたが、これ以外に有線の場合でも本発明を適用することが可能である。
【符号の説明】
【0073】
1 トラクタ
2 バッテリ
3 バッテリハーネス
11、31 操作ユニット
12、32 受信ユニット
13、33 制御BOX
14、14’、34、35 リレーBOX
20、30、120、130 メインハーネス
21、21’ 分岐ハーネス部
21a、21a’、40a Aコネクタ
21b、21b’、40b Bコネクタ
22、41 スイッチ
25、25’、26、27、28 作動用ハーネス
25a、26a、27a、28a Cコネクタ
25b、26b、27b、28b Dコネクタ
26c Eコネクタ
26d Fコネクタ
40 接続ハーネス
50 代掻き機
55、55’ サイド作業部
56、56’ 電動油圧シリンダ
80 畦塗り機
84 第1電動油圧シリンダ
85 第2電動油圧シリンダ
88 作業部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部からの操作信号を受信して、受信した操作信号に基づきバッテリを電源として、制御部の制御により農作業機の一部をアクチュエータにより作動させ、前記制御部と前記アクチュエータと前記バッテリとはメインハーネスを介して接続されているトラクタに装着して農作業を行う農作業機において、
両端にコネクタを有する作動用ハーネスを備え、
前記メインハーネスは、途中で分岐して先端にコネクタを有する分岐ハーネス部を有し、
前記分岐ハーネス部の先端のコネクタに前記作動用ハーネスの一端のコネクタを接続し、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続した場合に、前記バッテリからの電気が前記アクチュエータに直接送られて前記アクチュエータを作動させることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
請求項1に記載の農作業機において、
前記分岐ハーネス部又は前記作動用ハーネスは、途中にスイッチを有していることを特徴とする農作業機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の農作業機において、
前記分岐ハーネス部の先端は形状が同じ二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が同じ二つのコネクタを有し、
前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つのコネクタのいずれにも接続可能であり、これらの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする農作業機。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の農作業機において、
前記分岐ハーネス部の先端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が互いに異なる二つのコネクタを二組有し、
前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の互いに異なる二つの特定のコネクタにそれぞれ接続可能であり、これら二つのコネクタから他の二つのコネクタへ接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする農作業機。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の農作業機において、
前記分岐ハーネス部の先端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの他端はいずれも前記アクチュエータに接続可能な二つのコネクタを有し、
前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに対する前記アクチュエータの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする農作業機。
【請求項6】
請求項1に記載の農作業機において、
前記分岐ハーネス部の先端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスは、途中に切替スイッチを有し、さらに、前記作動用ハーネスの他端に前記アクチュエータに接続可能なコネクタを有し、
前記分岐ハーネス部の先端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続して前記切替スイッチを切り替えると前記アクチュエータの作動方向を切り替えられることを特徴とする農作業機。
【請求項7】
操作部からの操作信号を受信して、受信した操作信号に基づきバッテリを電源として、制御部の制御により農作業機の一部をアクチュエータにより作動させ、前記制御部と前記アクチュエータと前記バッテリとはメインハーネスを介して接続されているトラクタに装着して農作業を行う農作業機において、
両端にコネクタを有する作動用ハーネスと、両端にコネクタを有する接続ハーネスとを備え、
前記接続ハーネスの一端のコネクタは前記バッテリへ接続し、前記接続ハーネスの他端のコネクタに前記作動用ハーネスの一端のコネクタを接続し、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続した場合に、前記バッテリからの電気が前記アクチュエータに直接送られて前記アクチュエータを作動させることを特徴とする農作業機。
【請求項8】
請求項7に記載の農作業機において、
前記接続ハーネス又は前記作動用ハーネスは、途中にスイッチを有していることを特徴とする農作業機。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の農作業機において、
前記接続ハーネスの他端は形状が同じ二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が同じ二つのコネクタを有し、
前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つのコネクタのいずれにも接続可能であり、これらの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする農作業機。
【請求項10】
請求項7又は請求項8に記載の農作業機において、
前記接続ハーネスの他端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が互いに異なる二つのコネクタを二組有し、
前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の互いに異なる二つの特定のコネクタにそれぞれ接続可能であり、これら二つのコネクタから他の二つのコネクタへ接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする農作業機。
【請求項11】
請求項7又は請求項8に記載の農作業機において、
前記接続ハーネスの他端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの他端はいずれも前記アクチュエータに接続可能な二つのコネクタを有し、
前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに対する前記アクチュエータの接続を入れ替えると前記アクチュエータが逆方向に作動することを特徴とする農作業機。
【請求項12】
請求項7に記載の農作業機において、
前記接続ハーネスの他端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスの一端は形状が異なる二つのコネクタを有し、前記作動用ハーネスは、途中に切替スイッチを有し、さらに、前記作動用ハーネスの他端に前記アクチュエータに接続可能なコネクタを有し、
前記接続ハーネスの他端の二つのコネクタは、前記作動用ハーネスの一端の二つの特定のコネクタに接続可能であり、前記作動用ハーネスの他端のコネクタに前記アクチュエータを接続して前記切替スイッチを切り替えると前記アクチュエータの作動方向を切り替えられることを特徴とする農作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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