追記型光ディスク、追記型光ディスクにおける管理情報の記録方法ならびに装置
【課題】追記型光ディスクおよび光ディスクに管理情報を記録する方法および装置すなわち、追記型光ディスクの記録状態情報を効率よく記録管理する方法および追記型光ディスクから新しいシーケンシャル記録領域(SRR:Sequential Recording Range)のタイプを定義し、SRR情報内にSRRに関する情報を記録する方法を提供する。
【解決手段】光ディスクは、少なくとも1つの記録層と、特定のSRRに関する少なくとも1つのSRRエントリとを備えるが、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有する。少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッション情報を有し、各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドと、対応するSRRの最後に記録された位置を示すラストアドレスフィールドとをさらに有する。
【解決手段】光ディスクは、少なくとも1つの記録層と、特定のSRRに関する少なくとも1つのSRRエントリとを備えるが、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有する。少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッション情報を有し、各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドと、対応するSRRの最後に記録された位置を示すラストアドレスフィールドとをさらに有する。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は追記型光ディスクに関し、特に、追記型光ディスクにおいてディスク管理情報を記録する方法および装置に関する。
【0002】
光記録媒体として、高密度のデータが記録可能な光ディスクが広く用いられている。中でも、最近は、高密度のビデオデータおよび高品質のオーディオデータを長時間記録および保存ができる新たな高密度光記録媒体(HD−DVD)、例えば、ブルーレイ(Blue−ray)ディスクが開発されている。次世代HD−DVD技術であるブルーレイ・ディスクは、既存のDVDよりも遥かに多くのデータが記録可能である。なお、近年、HD−DVDに対する国際標準が画定されている。
【0003】
これに関して、ブルーレイ・ディスクに対する各種の標準が設けられており、書き換え可能なブルーレイ・ディスク(BD−RE)に続き、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)に対する標準案が開発されている。
【0004】
特に、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)の標準案の中、ディスクの管理情報を記録する方法が論議されている。このような管理情報には、追記型光ディスとしての特徴を示すものとして、ディスク記録状態に関する情報を記録する方法が含まれている。このディスクの記録状態に関する情報は、記録状態情報またはディスク記録状態情報と呼ばれている。
【0005】
ディスク記録状態情報とは、ホストやユーザが、追記型光ディスクから記録可能な領域を容易に検索することが可能で、現在のディスク内の使用状態を表示する一種の情報であるといえる。既存の追記型光ディスク(例えば、CDまたはDVD)においては、この記録状態を示す情報を様々な名称で呼んでおり、CDファミリではトラック情報、DVDファミリではRゾーン、またはフラグメントと呼ばれている。
【0006】
図1は、既存の追記型光ディスク(例えば、DVD−R)における記録状態情報を示している。
【0007】
図1のDVD−Rにおいては、ディスクの管理情報をRMD(Recording Management Data)領域内に記録して管理される。特に、ディスクの記録状態を表示する情報は、このRMD領域のうちRMDフィールド4〜12を使って管理される。
また、ディスクの記録状態を表示する情報として、“Rゾーン“という名称を使用している。追記可能なオープンRゾーンおよびインビジブルRゾーンと、追記が不可能なクローズRゾーンがある。
【0008】
このRゾーン情報については、ホストなどからディスクへの追記のために追記可能なロケーションを要求する場合、ドライブでは最初のオープンRゾーンおよび2番目のオープンRゾーンのLRAを確認し、通常は、“LRA+1“となる位置を追記可能な位置としてホストに送る
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記したDVD−Rディスクは、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)とはその物理的な構造および使用環境が異なるため、前述したように従来の方式をそのまま追記型ブルーレイ・ディスクに適用できなくなる。特に、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)の場合には、ドライブそのものでディスクの欠陥を管理するため、ディスク内に欠陥管理のための特別な追加的な領域がさらに必要となる。すなわち、BD−WOは、複雑なディスク構造を有しており、結局従来の方式のディスク記録状態情報が適用できなくなる。
【0010】
このため、BD−WOなどの高密度の光ディスクには、ディスクの記録状態に対応する効率の良い管理情報の記録方法が望まれる。特に、これが規格化した情報として提供されなければ、相互互換性が確保できなくなる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、追記型光ディスクおよび光ディスクに管理情報を記録する方法および装置に関する。従来技術の制限および不都合に起因する1つ以上の問題点を大幅に改善する。
【0012】
すなわち、本発明の目的は、状態情報を備えたBD−WOのような追記型光ディスク追記型光ディスクを提供するところにある、また、追記型光ディスクの記録状態情報を効率よく記録管理する方法を提供するところにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、追記型光ディスクから新しいSRR(Sequential Recording Range)のタイプを定義し、SRRI内にSRRに関する情報を記録する方法を提供するところにある。本発明の更に他の利点、目的および特徴は、この技術分野における当業者にとって、後述する説明における本発明の教示から明らかに理解できるであろう。本発明の目的および他の利点は、添付された図面と特許請求の範囲および詳細な説明に特に指摘されている構造により実現および獲得できる。
【0014】
本発明の目的とともに、これらの利点と目的を達成するために、以下に実施態様が広く開示される。本発明による記録媒体は、少なくとも1つの記録層と、特定のSRRに関する少なくとも1つのSRRエントリとを備えるが、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有し、この少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッションスタートフラグを有し、さらに、これら各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドおよび対応するSRRの最後に記録されたアドレスを示すラストアドレスフィールドをさらに有することを特徴とする。
【0015】
本発明のほかの態様として、本発明による記録媒体の管理情報の記録方法は、少なくとも1つの記録層を有する記録媒体上に管理情報を記録する方法において、この少なくとも1つの記録層上に少なくとも1つのSRRエントリを記録するステップを備えるが、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有し、この少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッションスタートフラグを有し、さらに、この各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドおよび対応するSRRの最後に記録されたアドレスを示すラストアドレスフィールドをさらに有することを特徴とする。
【0016】
本発明のさらに他の態様として、本発明による記録媒体の管理情報の記録装置は、少なくとも1つの記録層を有する記録媒体上に管理情報を記録する装置において、この少なくとも1つの記録層上に少なくとも1つのSRRエントリを記録するための記録再生部を備え、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有し、この少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッションスタートフラグを有し、さらに、この各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドおよび対応するSRRの最後に記録されたアドレスを示すラストアドレスフィールドをさらに有することを特徴とする。本発明に関する一般的な説明および後述する詳細な説明は、請求された本発明をさらに明確にするために例示されたものとして理解されるべきである。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明により、状態情報を備えたBD−WOのような追記型光ディスク追記型光ディスクを提供し、また、追記型光ディスクの記録状態情報を効率よく記録管理する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来の追記型光ディスク(DVD−R)におけるディスク管理情報を概略的に示す図である。
【図2A】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図2B】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図2C】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図2D】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図3A】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3B】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3C】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3D】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3E】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図4A】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4B】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4C】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4D】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4E】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4F】本発明が適用される追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4G】本発明が適用される追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図5】本発明の追記型光ディスクの構造およびディスク管理情報を記録する方法を示す図である。
【図6】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第1の実施形態を示す図である。
【図7A】本発明の追記型光ディスクに第1の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図7B】本発明の追記型光ディスクに第1の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図8】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第2実施形態を示す図である。
【図9A】本発明の追記型光ディスクに第2の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図9B】本発明の追記型光ディスクに第2の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図10】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第3の実施形態を示す図である。
【図11A】本発明の追記型光ディスクに第3の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図11B】本発明の追記型光ディスクに第3の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図12】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第4の実施形態を示す図である。
【図13A】本発明の追記型光ディスクに第4の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図13B】本発明の追記型光ディスクに第4の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図14】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第5の実施形態を示す図である。
【図15A】本発明の追記型光ディスクに第5の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図15B】本発明の追記型光ディスクに第5の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図16】本発明の追記型光ディスクにてSRRIを更新する方法を示す図である。
【図17】本発明の追記型光ディスクの記録再生装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付した図面に基づき、本発明による追記型光ディスクの管理情報の復元方法についての好適な実施形態について詳細に説明する。以下、本発明の好ましい実施形態の詳細について、添付の図面とともに複数の例が言及される。ここで、図面を通じて同一の符合は同一の部分をさすものとする。説明の便宜上、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)の場合を例に挙げて説明を進める。
【0020】
なお、本発明における用語選定に当たっては、できる限り一般的な用語を採用するものとする。しかし、特定の場合には発明者による任意の用語が選択される。この場合、その用語の意味が対応する箇所に詳細に定義されている限り、本発明は単なる用語の名前の観点からではなく、その定義された用語の意味として理解されるべきである。
【0021】
本発明によれば、追記型光ディスク内には詳細の情報を記録するための記録領域として複数の領域が形成される。この各々の特別な記録領域を“シーケンシャル記録領域(SRR:Sequential Recording Range)“と称する。また、追記型光ディスクの記録状態に関する情報(記録状態情報またはディスク記録状態情報)を“SRR情報(Sequential Recording Range Information)“と称する。これは、BDの連続記録モードにおける用語「連続記録」の使用と類似している。さらに、“パッディング“は、ユーザの要求に応じて、あるいは記録再生部(図17における10)の判断により、クローズSRR内の未記録領域にダミーデータ、ゼロ値、または指定されるパッディングデータを記録することを意味する。また、“セッション“は、再生専用装置との互換性のためにSRRを区分するために用いられたものである。一つのセッション内にはSRRが少なくとも1つ含まれる。
【0022】
本発明においては、BD−WOのような追記型ディスクにおける各々のSSRの記録状態を性格に示すために、異なるSSRタイプを定義する。そして、従来型のディスクの構造と使用と完全な互換性を持って、追記型ディスクがこのような状態情報を記録できるような構造を提供する。
【0023】
<SRRタイプ&セッションタイプ>
SRRは、BD−WOで記録のために生成された領域である。本発明は、必要に応じて、または記録の進行に応じて様々な方式によりそのタイプを定義する。以下、本発明で新しく定義されるSRRのタイプおよびセッションについて図2Aから図4Gを参照しながら説明する。
【0024】
図2Aから図2Dは、本発明によるBD−WOのような追記型光ディスクにおいて、SRRのうち様々なオープンSRRのタイプを示す図である。オープンSRRとは、対応する領域に記録可能なSRRを意味する。“記録可能“とは、“NWA(Next Writable Address)“情報を持っていることを意味する。このため、オープンSRRは、NWA情報を有するSRRを意味し、NWA情報を持たない記録が不可能なSRRはクローズSRRとなる。クローズSRRについては、後で、図3Aから図3Eに基づいて説明する。
【0025】
より詳細には、図2Aは、オープンSRRのうち最初のものとしてのインビジブルSRRを示している。インビジブルSRRは、ディスクの最外周区間または最初のブランクディスクに形成されるSRRであって、まだ記録が行われていない領域を意味する。すなわち、このSRRは、スタートドレスのみ定義されてエンドアドレスは持っていない。まだ記録が行われていないため、LRAもゼロ値を有し、NWAはスタートアドレスと同じ値になる。
【0026】
図2Bは、オープンSRRのうち第2番目のものとしてのインコンプリートSRRを示している。インコンプリートSRRは、図2AのインビジブルSRR状態から、一部記録が行われたSRRを意味する。言い換えれば、未完成の記録を持っているインビジブルSRRが、インコンプリートSSRと呼ばれる。このSRRは、スタートアドレスのみが定義されて、エンドアドレスは持っていない。SRRは不完全に記録が行われているため、LRAは正常データが記録された最後のアドレスを意味する。このため、NWAはそのLRAの次の位置に対応するする情報となる。
【0027】
図2Cは、オープンSRRのうち第3番目のものとしてのエンプティSRRを示している。インビジブルSRRおよびインコンプリートSRRとは異なり、ディスク内の最外周ではなく、中間の領域に記録のために形成されたSRRを意味する。すなわち、ホストやユーザが記録のためにオープンSRRを形成した後、まだ記録を行っていない場合に対応するする。このため、エンプティSRRは、スタートアドレスとエンドアドレスとを持つ。まだ記録が行われる前であるため、LRAはゼロ値となり、NWAはスタートアドレスと同じ値となる。図2Dは、オープンSRRのうち最後のものとしてのパーシャルレコーデッドSRRを示している。図2CのエンプティSRR状態にて一部に記録が行われているSRRを意味する。このため、パーシャルレコーデッドSRRは、スタートアドレスとエンドアドレスを持つ。一部に記録が行われているため、LRAは通常のデータが記録された最後のアドレスを意味し、NWAはこのLRAの次の位置に対応するする情報となる。
【0028】
一般に、従来のDVD−Rなどの追記型ディスクには、オープンRゾーンを最大2つまで存在させることが可能である。対照的に、本願のBD−WOのような追記型ディスクは、このような少ない数に制限されたSSRを持たない。その代わりに、本発明のBD−WOにおいてはより効率よくディスクを使用するために、オープンSRRの数を制限しないか、あるいは十分に活用できるように最大16個まで存在させることが可能である。このため、本発明は、従来とは異なる管理情報の記録方法を提供する。
【0029】
図3Aから図3Eは、本発明による追記型光ディスクにおいて、SRRのうちクローズSRRのタイプを示す図である。クローズSRRとは、対応する領域への記録が不可能なSRRを意味する。ここで、“記録不可“とは、“NWA“情報を持っていないことを意味する。記録に対してクローズされるので、クローズSRRは、保存される。ユーザやホストのクローズコマンドにより、対応する領域に記録可能な領域が残っていても、強制的にクローズされる場合もある。
【0030】
図3Aは、クローズSRRのうち最初のものとしてのエンプティSRRを示している。図2Cのオープン・エンプティSRR状態にて、記録無しでクローズコマンドによりクローズされたSRRを意味する。
【0031】
図3Bは、クローズSRRのうち第2番目のものとしてのパーシャルレコーデッドSRRを示している。図2Dのオープン・パーシャル・レコーデッドSRR状態にて、クローズコマンドによりクローズされたSRRを意味する。
【0032】
図3Cは、クローズSRRのうち第3番目のものとしてのコンプリートSRRを示している。対応する領域の最後まで正常的なユーザデータによる記録が完了しているSRRを意味する。これは、クローズ時にのみ存在するSRRである。
【0033】
図3Dは、クローズSRRのうち第4番目のものとしてのコンプリートSRRの一種である。図2Dのオープン・パーシャル・レコーデッドSRRクローズ時に記録可能な領域を、全て特定のダミーデータまたはゼロ値にパッディングした後にクローズされたSRRを意味する。
【0034】
図3Eは、クローズSRRのうち最後のものとしてのコンプリーオープン・エンプティが、図2Cのオープン・エンプティSRRのクローズに当たり、記録可能な領域を全て特定のダミーデータやゼロ値にパッディングした後にクローズされたSRRを意味する。
【0035】
図3Aから図3Eから分かるように、本発明におけるクローズSRRのタイプは、クローズによりオープンSRRがクローズSRRに変わるとき、記録されずに残っている領域を、パッディング無しでクローズする場合(図3A、図3B)またはパッディングした後にクローズする場合(図3D、図3E)に従って、決定されることを特徴とする。
【0036】
一般に、本発明においては、3種類のセッションがある。第一はインビジブルSRRのみからなるエンプティ・セッションである。第二はインビジブルSRRを除いた少なくとも1つのオープンSRRを持っているインコンプリート・セッションである。そして第三はクローズSRRのみよりなるコンプリート・セッションである。セッションには少なくとも1つのSRRが存在し、セッション・クローズコマンドによりインコンプリート・セッションからコンプリート・セッションへと変わる。
【0037】
図4Aから図4Gは、本発明に従って、SRRおよびセッションがBD―WOのようなディスク内に予約され割り当てられるステップを説明するための図である。図中において、矢印はNWAを意味する。
【0038】
詳細には、図4Aを参照すれば、第1ステップにおいて、その全領域で記録可能である、ブランクの追記型ディスクがある。このような状態において、ディスクには、単一のSRRだけが存在し、これは図2Aと同じインビジブルSRRである。NWAは、ディスクのスタートアドレスとなる。したがって、セッションとしてはいわゆるエンプティ・セッションだけが存在する。
【0039】
図4Bを参照すれば、第2ステップにおいて、ブランクディスクに一部の記録を完了したが、まだセッションはクローズされていない。この状態では、ディスクは、単一のSRRだけが存在し、これは、図2Bと同じインコンプリートSRRとなる。したがって、セッションはインコンプリート・セッションだけが存在する。
【0040】
図4Cを参照すれば、第3ステップにおいて、前の第2ステップにおいてクローズコマンドによってディスクがクローズされ、コンプリートSRR#1を持つコンプリート・セッション#1となる。また、新しい領域が、エンプティ・セッションとして予約され、ここでは、未記録状態である領域は図2AのようにインビジブルSRRとなる。
【0041】
図4Dを参照すれば、第4ステップにおいて、新しい記録のために2つのオープンSRRを生成されている。したがって、コンプリート・セッション#1に加えて、ディスクは、2つの新しいオープンエンプティセッションを持ち、先のエンプティ・セッションはインコンプリート・セッションへと変わる。
【0042】
図4Eを参照すれば、は第5ステップにおいて、図4Dの最初のオープン・エンプティSRRおよび図4DのインビジブルSRR上に、データを記録完了した状態である。したがって、最初のエンプティSRRはパーシャルレコーデッドSRRに変更されて、インビジブルSRRはインコンプリートSRRに変更される。結果として、ディスクは依然としてコンプリート・セッション#1およびインコンプリート・セッションを持つ。
【0043】
図4Fおよび図4Gは、図4Eの状態以降に起こり得る2種類のステップを示すものである。すなわち、図4Fにおいては、セッション・クローズコマンドが受信され、未記録の領域をパッディングせずにクローズするよう処理される。結果として、図4Eにおいて記録された領域は、セッション・クローズのコマンドにより独立したコンプリート・セッション#2となる。ここで、コンプリート・セッション#2に含まれる全てのSRRはクローズSRRに変更される。言い換えると、ディスク上に予約されたコンプリート・セッション#2内には、クローズSRRとしてパーシャルレコーデッド・SRR#2、エンプティSRR#3およびコンプリートSRR#4が含まれる。残りの最外周SRRはオープンSRRであってインビジブルSRR#5となり、エンプティ・セッション#3の一部となる。
【0044】
代替的には、図4Gのように、セッション・クローズコマンドが受信され、未記録の領域をパッディングなしでクローズするように処理される。セッション・クローズコマンドにより、既にデータが記録されている領域は、独立したコンプリート・セッション#2となる。ここで、コンプリート・セッション#2に含まれるSRRは全てクローズSRRに変更される。言い換えると、コンプリート・セッション#2内にはパッディングを行った結果、コンプリート・セッション#2の一部として、ディスク上に3種類のコンプリートSRRが生成される。コンプリート・セッション#2は、パッディング後にクローズSRRに変更されたオープン・パーシャル・レコーデッドSRRである。コンプリートSRR#3は、パッディング後にクローズSRRに変更されたオープン・エンプティSRRである。コンプリートSRR#4は、実際にユーザデータが正常に記録されたクローズSRRである。残りの最外周SRRは、エンプティ・セッション#3の一部であるオープン・インビジブルSRR#5となる。
【0045】
図4Fおよび図4Fから分かるように、本発明は、パッディングの有無に応じて、異なる種類のタイプのSRRが保存される。このため、本発明は、ディスクの詳細なディスク記録状態を表示するために、これらの定義されたSRRタイプを正確に区別できる新しいSRRIを記録する方法を提供することが可能である。
【0046】
<光ディスクの構造およびSRRI構造>
図5は、本発明が適用されるBD−WOなどの追記型光ディスクの構造およびディスク管理情報を記録する方法を示すものである。図5の追記型光ディスクは、一つの記録層を有する単一層のディスクを例に挙げたが、本発明はこれに限定されることない。2つの記録層を有するか、あるいは複数の記録層を有する場合にも適用可能である。
【0047】
図5を参照すれば、ディスクは全ての記録層において、リードインエリア、データアリア、およびリードアウトエリアを備える。リードインエリアおよびリードアウトエリア内には同じ欠陥管理情報を繰り返し保存するための複数の欠陥管理エリアDMA1〜DMA4が備えられている。データエリア内には、欠陥領域を置き換える内部スペア領域ISA0および/または外部スペア領域OSA0が設けられている。
【0048】
一般に、書き換え可能な光ディスクの場合には、限られたサイズの欠陥管理エリアDMAだけしか備えていなくても、対応する領域に記録および消去が繰り返し行えるため、大きなDMAが不要である。しかしながら、追記型光ディスクの場合には、一回記録された領域には再び記録ができないため、欠陥管理のためにより大きな管理領域が必要となる。管理情報を一層効率よく保存するために、追記型ディスクにおいては、管理情報は一時欠陥管理エリア(TDMA)内に一時的に保存される。但し、追記型光ディスクをファイナライズするときには、TDMA内の情報をDMAに退避させてより永久的に保存する。
【0049】
図5に示すように、TDMAには、2種類がある。一つは、固定されたサイズでリードインエリアに割り当てられるPTDMA0であり、もう一つは、外部スペア領域OSA0にスペア領域のサイズと連動したサイズに割り当てられる追加的な(Additional)ATDMA0である。ATDMA0のサイズPは、例えば、P=(N*256)/4であって、全体的な外部スペア領域OSA0の好ましくは1/4が適当である。
【0050】
各々のPTDMA0,ATDMA0には、一時欠陥リスト情報(TDFL:Temporary Defect List)と一時ディスク定義構造(TDDS:Temporary Disc Definition Structure)情報が一つの記録ユニット(例えば、BD−WOの場合に1クラスター)に記録される。代替的には、各々のPTDMA0およびATDMA0において、(TDFL+TDDS)情報、(SRRIおよびTDDS)情報は、他の記録ユニットに記録され得る。
【0051】
TDFLは、欠陥領域リストのサイズに応じて1〜4クラスター分のサイズを持つ。SRR情報は、ディスクの特定の領域(すなわち、SRR)が記録されているかまたは未記録であるかを識別する情報である。特に、ディスクが連続記録方式であるときに適用可能である。また、TDDSは、1クラスター内の32個のセクターのうち最後のセクターに保存され、TDDSにはディスクの一般管理および欠陥管理のための重要な情報が記録されている。このため、TDDSは、TDMA内において管理情報を更新する毎に、最後に記録される。
【0052】
本発明によれば、SRRI60は、3つの部分、すなわち、SRRIであることを認識可能にするヘッダ50と、SRRIを表示するSRRエントリリスト30と、SRRIの終了を知らせるSRRリストターミネータ40とを備える。
【0053】
SRRIヘッダ50は、SRRI 60内の先頭に位置し、SRRIであることを認識可能にする“SRRI構造識別子“フィールド51、対応するSRRI内に存在するオープンSRRの位置を示す“List of opened SRR“フィールド52、SRRの総数を示す“SRRエントリ数“フィールド53、オープンSRRの数を示す“opened SRRの数“フィールド54などの情報を含んでいる。SRRIヘッダ50にアクセスすることによって、直接SRRエントリリスト30を読み込まなくても、大まかなSRRIの内容が確認可能になる。このため、ヘッダ50内にはこれらのフィールド以外にも必要な情報を新しく定義して規格化させることも可能である。
【0054】
SRRエントリリスト30はヘッダの次に記録される。SRRエントリリスト30が終了すれば、SRRリストターミネータ50で、SRRIエントリリストの終了を表示させる。特に、SRRリストターミネータ50は、SRRIのサイズが可変である場合に、対応するSRRIの終了箇所を示す情報として意味がある。
【0055】
したがって、ディスク管理情報として、SRRIは、ヘッダ、SRRエントリリストおよびSRRリストターミネータからなる。これらの情報は、TDMAに記録され、必要に応じて更新される。
【0056】
また、SRRエントリリスト30は、複数のSRRエントリ35を一覧している。一つのSRRエントリ35は8バイトずつ割り当てられており、ディスク内に保存された一つのSRRに関する情報を表示する。
【0057】
各々のSRRエントリ35は、対応するSRRのタイプ情報31、対応するSRRのスタートアドレス情報32、および対応するSRRにデータが記録された最後のアドレス情報(LRA)34を有する。また、SRRのタイプ情報31は、図2Aから図3Eにおいて前述したように、本発明により新しく定義されたSRRのタイプを使用して、SRRのSRRタイプを識別する情報として用いられる。
【0058】
<SRRエントリ構造>
図6は、本発明の第1の実施形態によるSRRエントリ35の例を示すものである。
図6に示すように、各々のSRRエントリ35は、4ビットのSRRタイプ情報を保存するStatusフィールド31、“スタートアドレス32“フィールド、“reserved 33“フィールド、“LRA 34“フィールドを有する。
【0059】
対応するSRRの適合したSRRタイプ情報がStatusフィールド31に記録される。このため、Statusフィールド31にアクセスすれば、SRRの記録状態が確認できる。特に、前述した図2Aから図3Eとともに示された9種類のSRRタイプが、Statusフィールド31に記録される。これと関連し、図3Dおよび図3Eに示されたパッディングを含むコンプリートSRRも、一つのタイプとして分類される。
【0060】
例えば、先頭4ビットのSRRタイプ情報が“0000b“であれば、対応するSRRはオープン・インビジブルSRRであることを意味する(図2A)。SRRタイプ情報が“0001b“であれば、対応するSRRはオープン・インコンプリートSRRであることを意味し(図2B)。SRRタイプ情報が“0010b“であれば、対応するSRRはオープン・エンプティSRRであることを意味する(図2C)。SRRタイプ情報が“0011b“であれば、対応するSRRはオープン・パーシャル・レコーデッドSRRであることを意味する(図2D)。SRRタイプ情報が“0100b“であれば、対応するSRRはクローズ・エンプティSRRであることを意味する(図3A)。SRRタイプ情報が“0101b“であれば、対応するSRRはクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRであることを意味する(図3B)。SRRタイプ情報が“0110b“であれば、対応するSRRはクローズ・コンプリートSRRであり、未記録領域をパッディングした場合を意味する(図3Dおよび図3E)、SRRタイプ情報が“0111b“であれば、対応するSRRはクローズ・コンプリートSRRであるが、未記録領域はパッディングされていない場合を意味する(図3C)。
【0061】
28ビットサイズのSRRのスタートアドレスフィールド32は、関連するSRRのスタートアドレスに関する情報を記録する。一般に、これをフィジカルセクタ番号“PSN“という。
【0062】
リザーブドフィールド33は4ビットを持ち、今後の活用のために予約された領域である。
【0063】
LRAフィールド34は28ビットを持ち、対応するSRRにデータが記録された最後のアドレス情報(LRA)34を記録する。このフィールドは、そのSRRにおいて記録されたユーザデータ(パッディングデータは除く)の最後のロケーションに関する情報を持っている。
【0064】
図7Aおよび図7Bを参照すれば、それぞれ、図4の各々のSRRの記録状態を表示するのに、図6で示されたSRRタイプ情報がどのように適応されるかを示している。ここで、図7Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図7Bは図4Gのようにパッディング付きの場合を例にしている。
【0065】
図7Aによれば、SRR#1は、パッディング無しのコンプリートSRRであってStatus フィールド31は“0111b“となる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRであって、Status フィールド31は“0101b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであって、Status フィールド31は“0100b“となる。さらに、SRR#4はパッディング無しコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであって、Statusフィールド31は“0000b“となる。
【0066】
これに対し、図7Bによれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0111b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0110b“となる。SRR#3もパッディング付きコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0110b“となる。さらに、SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであって、Status フィールド31は“0000b“となる。
【0067】
したがって、図6(第1の実施形態)のように、異なるSRRのタイプをStatusフィールド31に定義しておくことにより、ディスクの記録状態を正確に把握でき、一層効率よい管理が可能になる。
【0068】
図8は、本発明の第2の実施形態によるSRRエントリを示すものである。この実施形態において、SRRエントリはオープンSRRとクローズSRRとに区分される。クローズSRRの場合にはパッディングの有無に応じてさらに細分されることを特徴とする。これと関連し、SRRエントリの基本構造は図6の第1の実施形態と同じであるため、説明は省略する。
【0069】
図8によれば、本発明の第2の実施形態にて相異するSRRタイプに区分される3種類のSRRタイプは、オープンSRR、クローズ・エンプティもしくはパーシャルレコーデッドSRR、並びにクローズ・コンプリートSRRに区分される。このため、これら3種類のタイプのうち何れか一つが、SRRエントリの記録状態に従って、SRRエントリ内の“Status フィールド31に表示される。
【0070】
例えば、SRRエントリ内の先頭4ビットのSRRタイプ情報が“0000b“であれば、対応するSRRはオープンSRRであり、いずれの種類のオープンSRRをも意味する(図2A〜図2D)。SRRタイプ情報が“0010b“であれば、対応するSRRはクローズSRRであってパッディング無しのエンプティSRRであるかまたはパーシャルレコーデッドSRRであることを意味する(図3A、図3B)。SRRタイプ情報が“0100b“であれば、対応するSRRはコンプリートSRRを意味するが、ここには、実際のデータが全て記録された図3Cの場合とパッディングにより記録完了した図3Dおよび図3Eの場合が両方とも含まれる。
【0071】
前述のように、第2の実施形態が第1の実施形態より簡単にSRRタイプ情報が定義できる理由は、下記の通りである。図3C、図3D、図3Eに示したSRRのLRAは、全てコンプリートSRRではあるけれども。各々は異なっている。同様に、図2Aから図2DのオープンSRRも、異なるスタートアドレスおよびLRAを持っている。その結果、LRAフィールド34およびスタートアドレスフィールド32とともに、Statusフィールド32を使用することで、そのSRRタイプが、さらに識別可能となる。
【0072】
図9Aおよび図9Bは、図8により規定されるようなSRRタイプ情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。ここで、図9Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図9Bは図4Gのようにパッディング付きの場合を例にしている。
【0073】
図9Aを参照すれば、SRR#1はコンプリートSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0100b“で示される。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0010b“で示される。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0010b“で示される。SRR#4はコンプリートSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0100b“で示される。SRR#5はインビジブルSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0000b“で示される。
【0074】
これに対し、図9Bを参照すれば、SRR#1はコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#3もパッディング付きコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#4はコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであって、Statusフィールド31は“0000b“となる。
【0075】
図10は、本発明の第3の実施形態によるSRRエントリを示す。図6の第1の実施形態と同様に、この実施形態は、Statusフィールド 31内にSRRタイプ情報を与える。但し、この実施形態は、これに加え、Statusフィールド31内にセッション情報も有することを特徴とする。第3の実施形態による基本的なSRRエントリの構造は、図6の第1の実施形態と同じであるため、SRRエントリ構造(同じ符号番号が使用されている)についての詳細な説明は省略する。
【0076】
図10によれば、Statusフィールド31は、2つの部分31a,31bに区分される。第1の部分31aは1ビットを割り当て、セッションの開始SRRを意味するセッションフラグ(session flag:以下、“S−flag“とも称する。)情報として定義される。第2の部分31bはStatusフィールド31の残りの3ビットであって、図6に示した第1の実施形態と同じ方法によりSRRのタイプを区別する情報として活用する。
【0077】
すなわち、Statusフィールド31の先頭1ビットS−flagが“1b“であれば、対応するSRRはセッションの開始SRRであることを意味する。Statusフィールド31の先頭1ビットS−flagが“0b“であれば、対応するSRRはセッションの開始SRRではない他の場合を意味する。
【0078】
また、Statusフィールド31の第2の部分31bである残りの3ビットが“000b“であれば、オープン・インビジブルSRRを意味する(図2A)。この第2の部分31bが“001b“であれば、オープン・インコンプリートSRRを意味する(図2B)。この第2の部分31bが“010b“であれば、オープン・エンプティSRRを意味する(図2C)。この第2の部分31bが“011b“であれば、オープン・パーシャル・レコーデッドSRRを意味する(図2D)。この第2の部分31bが“100b“であれば、クローズ・エンプティSRRを意味する(図3A)。この第2の部分31bが“101b“であれば、クローズ・パーシャル・レコーデッドSRRを意味する(図3B)。この第2の部分31bが“110b“であれば、クローズ・コンプリートSRRであり、未記録領域をパッディングした場合を意味する(図3Dおよび図3E)。この第2の部分31bが“111b“であれば、クローズ・コンプリートSRRであり、未記録領域をパッディングしていない場合(図3C)を意味する。
【0079】
図11Aおよび図11Bは、図10により規定されるようなSRRタイプ情報およびセッション情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRおよびセッションの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。ここで、図11Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を 、図11Bは図4Gのようにパッディング付き場合を例にしている。
【0080】
図11Aによれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。すなわち、この4ビットのStatusフィールド31は、1ビットのセッションフラグ31aおよび残りの3ビットのSRRタイプ情報31bを含んでいる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1101b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0081】
これに対し、図11Bを参照すれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#2はパッディング付きのコンプリートSRRでありしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1110b“となる。SRR#3はパッディング付きのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0110b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであってしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0082】
したがって、第3の実施形態のようにStatusフィールド31内にセッション開始情報およびSRRタイプ情報を両方とも定義しておくことにより、起こり得る全てのSRRのタイプが区分できることはもとより、各セッションのスタートロケーションの確認が可能になり、さらに、ディスクの記録状態を正確に管理することが可能になる。
【0083】
図12は、本発明の第4の実施形態によるSRRエントリを示す。第4の実施形態は図10の第3の実施形態と同じであるが、一点違うのは、Statusフィールド31内の2番目の部分31bを図10のように8種類のSRRタイプの代わりに、図8のように3種類のSRRタイプを定義する情報として活用している点である。すなわち、Statusフィールド31は1ビットの“S−flag“および3ビットのSRRタイプ情報からなる。ここで、この3ビットのSRRタイプ情報は“000b“,“010b“,“100b“のうち何れか一つとして表示される。
【0084】
図13Aおよび図13Bは、図12により規定されるようなSRRタイプ情報およびセッション情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRおよびセッションの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。図13Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図13Bは図4Gのようにパッディング付きの場合を例に挙げた。
【0085】
図13Aを参照すれば、SRR#1は、コンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1100b“となる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1010b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0010b“となる。SRR#4はコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRであるほか、セッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0086】
これに対し、図13Bを参照すれば、SRR#1はコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1100b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1100b“となる。SRR#3はパッディング付きコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#4はコンプリートSRRでかつセッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0087】
図14は、本発明の第5の実施形態によるSRRエントリを示す。セッションおよびオープン/クローズSRR、並びにクローズSRRのパッディング有無のそれぞれを、別々に割り当てられたビットに区分することを特徴とする。すなわち、図14によれば、Statusフィールド31は3つの部分に区分され、第1の部分“S−flag“、オープン/クローズSRRフラグである第2の部分、パッディングフラグである第3の部分31dである。
【0088】
Statusフィールド31の先頭の第1のビットb63(31a)は、対応するSRRがスタートセッションであるかどうかを示すS−flag情報を持つように設計されている。この場合のS−flag情報の定義と使用は、先の実施形態のS−flag情報31aと同様である。次のビットb62(31c)は、対応するSRRがオープンなのかクローズなのかを示すオープン/クローズflagとして設計されている。さらに2つの、Statusフィールド31の残りの部分b61およびb60(31d)は、クローズSRRがパッディングされているのかいないのかを示すパッディングflagとして設計されている。
【0089】
例えば、“open/close flag“31cが“0b“であれば、対応するSRRはオープンSRRであることを意味する。“open/close flag“31cが“1b“であれば、対応するSRRはクローズSRRを意味する。
【0090】
また、Statusフィールド31の残りの2ビット31dとして“padding flag“が“00b“であれば、パッディングの有無とは無関係なオープンSRRとしてこの情報を無視してもよいことを意味する。パッディングflagが“10b“であれば、パッディング付きクローズSRRを意味する。パッディングflagが“11b“であれば、パッディング無しのクローズSRRを意味する。
【0091】
図15Aおよび図15Bは、図14により規定されるようなSRRタイプ情報およびセッション情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRおよびセッションの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。ここで、図15Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図15Bは図4Gのようにパッディング付き場合を例にしている。
【0092】
図15Aを参照すれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0093】
これに対し、図15Bを参照すれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1110b“となる。SRR#3はパッディング付きコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0110b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRでかつセッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0094】
第5の実施形態のように、Statusフィールド31をセッションスタート情報、SRRのオープン/クローズ表示情報、クローズSRRのパッディング有無の識別情報に、異なるフラグとビットを使用して区分することにより、より正確で効率のよいディスク管理が可能になる。
【0095】
前述の本発明の様々な実施形態において、各々のフィールドまたはフラグのサイズは必要に応じて可変するということは自明である。例えば、1ビットのセッション情報S−flagを活用する代わりに、2ビットのセッション情報S−flagを使用することも可能である。さらには、異なる情報を指定するためのフラグおよびフィールドの値を指定する方式(異なるSRRタイプ、セッションスタート情報、オープン/クローズフラグもしくはパッディング情報)は、必要に応じて選択的に変更可能である。例えば、図14において、“padding flag“の値として“00b“,“10b“,“11b“をそれぞれパッディング無しのクローズSRR“00b“、パッディング付きクローズSRR“10b“、オープンSRR“11b“として定義することも可能である。また、Statusフィールド31内の各フラグの位置およびSRRエントリ内の各フィールドの位置も変更可能である。例えば、セッション情報はStatusフィールド31の4ビットのうち何れか1ヶ所の1ビットを利用することも可能である。
【0096】
図16は、本発明によるSRRI更新方法を示すものである。すなわち、以前段階のSRRIおよび現在更新するSRRIを含んで累積的に記録する。含まれたSRRエントリを特定の順番で並べ替えしてSRRIを記録する。図16による方法は、前述した第1から第5の実施形態に何れも適用可能である。
【0097】
図16によれば、(n+1)番目に更新されるSRRIを記録するためには、まず、n番目に記録されたSRRIを確認する。n番目に記録されたSRRIと現在更新する(n+1)番目のSRRIをまとめた後、特定の順番にSRRエントリを並べ替える。その後、並べ替えられたSRRIをディスク上に記録する。同様に、(n+2)番目に更新されるSRRIを記録するためには、まず、(n+1)番目に記録されたSRRIを確認する。(n+1)番目に記録されたSRRIと現在更新する(n+2)番目のSRRIをまとめた後、特定の順番にSRRエントリを並べ替えして記録することになる。
【0098】
例えば、前述の並べ替え順序はSRRエントリ内のSRRタイプを表示するSRRタイプ情報を最初の基準とし、同じSRRタイプ内ではSRRの最初のアドレス情報を2番目の基準として活用する。しかし、配列順序として、並べ替えの基準を何にするかは、一種のオプションであって、システムや設計者に応じて様々な方式が適用可能である。
【0099】
本発明によれば、ディスク内に存在する全てのSRRがタイプ別に並べ替えられているため、所望のSRRタイプに関する情報が容易に取得でき、最後に更新された最新のSRRIだけを参照しつつ以前段階の全てのSRRIが一括して確認可能になり、アクセス時間が短縮できる。
【0100】
図17は、本発明が適用される光ディスクの記録再生装置を示すものである。図17に示された装置または他の望ましい装置やシステムは、前述した本発明の様々な実施形態によるディスク管理情報(例えば、記録状態情報)を記録する方法およびディスク構造の具現に使われる。
【0101】
図17によれば、光ディスク記録再生装置は、光ディスクに対して記録または再生を行う記録再生部10と、これを制御する制御部20と、を備え、光記録再生装置内の全ての構成要素は、互いに有機的に結合されている。制御部20は、記録再生部10に対し特定の領域(例えば、SRR/session)への記録または再生コマンドを送り、記録再生部10は、制御部20のコマンドに基づき特定の領域への記録再生を行う。記録再生部10は、インタフェース部12と、ピックアップ部11と、データ−プロセッサ13と、サーボ部14と、メモリ15と、マイコン16とを備える。具体的には、外部(例えば、制御部20)との通信を行うインタフェース部12と、光ディスクにデータを直接記録または光ディスクから再生するピックアップ部11と、ピックアップ部から再生信号を受信して所望の信号値に復元したり、記録される信号を光ディスクへの記録信号に変調して送るデータ−プロセッサ13と、光ディスクから正確に信号を読み出したり、光ディスクに正確に信号を書き込むためにピックアップ部11を制御するサーボ部14と、管理情報を含んで各種の情報およびデータを一時保存するメモリ15と、記録再生部内の構成要素の制御を司るマイコン16と、を備えている。図17の記録再生装置は、パッディング動作が選択的に行えるため、システム設計者は一層自由に記録再生装置を設計することが可能になる。すなわち、記録再生部10はパッディング動作中に自動的に特定のデータの記録動作が行える。
【0102】
本発明による光ディスクの記録再生プロセスについて詳細に説明すれば、下記のとおりである。まず、光ディスク(例えば、BD−WO)が図17のように記録再生装置内に挿入されれば、対応する光ディスク内の既に設定された管理領域、例えば、一時欠陥管理エリア(TDMA)内に記録された最新のディスク管理情報としてSRRIを読み出される。併せて、SRRI内に記録されたSRRヘッダとSRRエントリを読み出して記録/再生部10内のメモリ15に一時保存される。保存されたSRRI内には最新のディスク記録状態が表示されている。上で述べられたように、SRRタイプ情報と各SRR内の最後に記録されたデータ情報LRAからディスクの全領域の記録または未記録状態と特定のセッションの存在および位置が確認可能になる。結果として、これを光ディスクの記録再生時に活用する。
【0103】
例えば、SRRIからマイコン16はディスク内に存在するSRRタイプが正確に確認できるため、確認されたオープンSRRから記録可能な位置NWAが把握できる。確認されたクローズSRRからはパッディング有無が確認可能になる。もし、SRRがパッディング無しでクローズされたならば、対応する領域をパッディングすることにより、未使用領域をクリア可能になる。
【0104】
また、制御部20のクローズコマンドによりSRRをクローズさせる場合にも、マイコン16はパッディング後にクローズするか、あるいはパッディング無しでクローズするかが選択できる。設計者によっては、前述の場合制御部20のパッディングコマンドがなくてもパッディング後にクローズするように設計できる。
【0105】
また、前述のように、パッディングによりSRRタイプが変更される場合には、対応するSRRエントリ内のSRRタイプ情報を変更して記録することにより、他の記録再生装置が記録された情報を活用可能になる。
【0106】
前述したように機能を記録再生部10による“自動パッディング機能“といい、記録/再生部10は制御部20のパッディングコマンドによるダミーデータを受け渡されてSRRをパッディングする場合より時間上のメリットを有する。
【0107】
したがって、本発明の実施形態により、SRRタイプの定義およびSRRIの記録方法が備えられることにより、設計者の立場からは所望の性能を有した様々な方式の記録再生装置の設計が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、追記型光ディスクに利用できる。特に、追記型光ディスクにおいてディスク管理情報を記録する方法および装置に利用できる。
【符号の説明】
【0109】
10 記録再生部
11 ピックアップ
12 インタフェース
13 データプロセッサ
14 サーボ部
15 メモリ
16 マイクロコンピュータ
20 ホストまたはコントローラ
【背景技術】
【0001】
本発明は追記型光ディスクに関し、特に、追記型光ディスクにおいてディスク管理情報を記録する方法および装置に関する。
【0002】
光記録媒体として、高密度のデータが記録可能な光ディスクが広く用いられている。中でも、最近は、高密度のビデオデータおよび高品質のオーディオデータを長時間記録および保存ができる新たな高密度光記録媒体(HD−DVD)、例えば、ブルーレイ(Blue−ray)ディスクが開発されている。次世代HD−DVD技術であるブルーレイ・ディスクは、既存のDVDよりも遥かに多くのデータが記録可能である。なお、近年、HD−DVDに対する国際標準が画定されている。
【0003】
これに関して、ブルーレイ・ディスクに対する各種の標準が設けられており、書き換え可能なブルーレイ・ディスク(BD−RE)に続き、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)に対する標準案が開発されている。
【0004】
特に、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)の標準案の中、ディスクの管理情報を記録する方法が論議されている。このような管理情報には、追記型光ディスとしての特徴を示すものとして、ディスク記録状態に関する情報を記録する方法が含まれている。このディスクの記録状態に関する情報は、記録状態情報またはディスク記録状態情報と呼ばれている。
【0005】
ディスク記録状態情報とは、ホストやユーザが、追記型光ディスクから記録可能な領域を容易に検索することが可能で、現在のディスク内の使用状態を表示する一種の情報であるといえる。既存の追記型光ディスク(例えば、CDまたはDVD)においては、この記録状態を示す情報を様々な名称で呼んでおり、CDファミリではトラック情報、DVDファミリではRゾーン、またはフラグメントと呼ばれている。
【0006】
図1は、既存の追記型光ディスク(例えば、DVD−R)における記録状態情報を示している。
【0007】
図1のDVD−Rにおいては、ディスクの管理情報をRMD(Recording Management Data)領域内に記録して管理される。特に、ディスクの記録状態を表示する情報は、このRMD領域のうちRMDフィールド4〜12を使って管理される。
また、ディスクの記録状態を表示する情報として、“Rゾーン“という名称を使用している。追記可能なオープンRゾーンおよびインビジブルRゾーンと、追記が不可能なクローズRゾーンがある。
【0008】
このRゾーン情報については、ホストなどからディスクへの追記のために追記可能なロケーションを要求する場合、ドライブでは最初のオープンRゾーンおよび2番目のオープンRゾーンのLRAを確認し、通常は、“LRA+1“となる位置を追記可能な位置としてホストに送る
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記したDVD−Rディスクは、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)とはその物理的な構造および使用環境が異なるため、前述したように従来の方式をそのまま追記型ブルーレイ・ディスクに適用できなくなる。特に、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)の場合には、ドライブそのものでディスクの欠陥を管理するため、ディスク内に欠陥管理のための特別な追加的な領域がさらに必要となる。すなわち、BD−WOは、複雑なディスク構造を有しており、結局従来の方式のディスク記録状態情報が適用できなくなる。
【0010】
このため、BD−WOなどの高密度の光ディスクには、ディスクの記録状態に対応する効率の良い管理情報の記録方法が望まれる。特に、これが規格化した情報として提供されなければ、相互互換性が確保できなくなる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、追記型光ディスクおよび光ディスクに管理情報を記録する方法および装置に関する。従来技術の制限および不都合に起因する1つ以上の問題点を大幅に改善する。
【0012】
すなわち、本発明の目的は、状態情報を備えたBD−WOのような追記型光ディスク追記型光ディスクを提供するところにある、また、追記型光ディスクの記録状態情報を効率よく記録管理する方法を提供するところにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、追記型光ディスクから新しいSRR(Sequential Recording Range)のタイプを定義し、SRRI内にSRRに関する情報を記録する方法を提供するところにある。本発明の更に他の利点、目的および特徴は、この技術分野における当業者にとって、後述する説明における本発明の教示から明らかに理解できるであろう。本発明の目的および他の利点は、添付された図面と特許請求の範囲および詳細な説明に特に指摘されている構造により実現および獲得できる。
【0014】
本発明の目的とともに、これらの利点と目的を達成するために、以下に実施態様が広く開示される。本発明による記録媒体は、少なくとも1つの記録層と、特定のSRRに関する少なくとも1つのSRRエントリとを備えるが、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有し、この少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッションスタートフラグを有し、さらに、これら各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドおよび対応するSRRの最後に記録されたアドレスを示すラストアドレスフィールドをさらに有することを特徴とする。
【0015】
本発明のほかの態様として、本発明による記録媒体の管理情報の記録方法は、少なくとも1つの記録層を有する記録媒体上に管理情報を記録する方法において、この少なくとも1つの記録層上に少なくとも1つのSRRエントリを記録するステップを備えるが、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有し、この少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッションスタートフラグを有し、さらに、この各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドおよび対応するSRRの最後に記録されたアドレスを示すラストアドレスフィールドをさらに有することを特徴とする。
【0016】
本発明のさらに他の態様として、本発明による記録媒体の管理情報の記録装置は、少なくとも1つの記録層を有する記録媒体上に管理情報を記録する装置において、この少なくとも1つの記録層上に少なくとも1つのSRRエントリを記録するための記録再生部を備え、各々のSRRエントリは、対応するSRRの記録状態を示す少なくとも1つの状態フィールドを有し、この少なくとも1つの状態フィールドは、対応するSRRがセッションの開始SRRであるか否かを示すセッションスタートフラグを有し、さらに、この各々のSRRエントリは、対応するSRRの開始アドレスを示すスタートアドレスフィールドおよび対応するSRRの最後に記録されたアドレスを示すラストアドレスフィールドをさらに有することを特徴とする。本発明に関する一般的な説明および後述する詳細な説明は、請求された本発明をさらに明確にするために例示されたものとして理解されるべきである。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明により、状態情報を備えたBD−WOのような追記型光ディスク追記型光ディスクを提供し、また、追記型光ディスクの記録状態情報を効率よく記録管理する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来の追記型光ディスク(DVD−R)におけるディスク管理情報を概略的に示す図である。
【図2A】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図2B】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図2C】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図2D】本発明の追記型光ディスクのオープンSRRタイプを示す図である。
【図3A】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3B】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3C】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3D】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図3E】本発明の追記型光ディスクのクローズSRRタイプを示す図である。
【図4A】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4B】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4C】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4D】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4E】本発明の追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4F】本発明が適用される追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図4G】本発明が適用される追記型光ディスクのSRRおよびセッションが記録される過程を例示した図である。
【図5】本発明の追記型光ディスクの構造およびディスク管理情報を記録する方法を示す図である。
【図6】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第1の実施形態を示す図である。
【図7A】本発明の追記型光ディスクに第1の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図7B】本発明の追記型光ディスクに第1の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図8】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第2実施形態を示す図である。
【図9A】本発明の追記型光ディスクに第2の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図9B】本発明の追記型光ディスクに第2の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図10】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第3の実施形態を示す図である。
【図11A】本発明の追記型光ディスクに第3の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図11B】本発明の追記型光ディスクに第3の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図12】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第4の実施形態を示す図である。
【図13A】本発明の追記型光ディスクに第4の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図13B】本発明の追記型光ディスクに第4の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図14】本発明の追記型光ディスクにてSRRエントリを記録する第5の実施形態を示す図である。
【図15A】本発明の追記型光ディスクに第5の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図15B】本発明の追記型光ディスクに第5の実施形態を適用し、かつ、図4Fおよび図4Gをそれぞれ適用した例を示す図である。
【図16】本発明の追記型光ディスクにてSRRIを更新する方法を示す図である。
【図17】本発明の追記型光ディスクの記録再生装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付した図面に基づき、本発明による追記型光ディスクの管理情報の復元方法についての好適な実施形態について詳細に説明する。以下、本発明の好ましい実施形態の詳細について、添付の図面とともに複数の例が言及される。ここで、図面を通じて同一の符合は同一の部分をさすものとする。説明の便宜上、追記型ブルーレイ・ディスク(BD−WO)の場合を例に挙げて説明を進める。
【0020】
なお、本発明における用語選定に当たっては、できる限り一般的な用語を採用するものとする。しかし、特定の場合には発明者による任意の用語が選択される。この場合、その用語の意味が対応する箇所に詳細に定義されている限り、本発明は単なる用語の名前の観点からではなく、その定義された用語の意味として理解されるべきである。
【0021】
本発明によれば、追記型光ディスク内には詳細の情報を記録するための記録領域として複数の領域が形成される。この各々の特別な記録領域を“シーケンシャル記録領域(SRR:Sequential Recording Range)“と称する。また、追記型光ディスクの記録状態に関する情報(記録状態情報またはディスク記録状態情報)を“SRR情報(Sequential Recording Range Information)“と称する。これは、BDの連続記録モードにおける用語「連続記録」の使用と類似している。さらに、“パッディング“は、ユーザの要求に応じて、あるいは記録再生部(図17における10)の判断により、クローズSRR内の未記録領域にダミーデータ、ゼロ値、または指定されるパッディングデータを記録することを意味する。また、“セッション“は、再生専用装置との互換性のためにSRRを区分するために用いられたものである。一つのセッション内にはSRRが少なくとも1つ含まれる。
【0022】
本発明においては、BD−WOのような追記型ディスクにおける各々のSSRの記録状態を性格に示すために、異なるSSRタイプを定義する。そして、従来型のディスクの構造と使用と完全な互換性を持って、追記型ディスクがこのような状態情報を記録できるような構造を提供する。
【0023】
<SRRタイプ&セッションタイプ>
SRRは、BD−WOで記録のために生成された領域である。本発明は、必要に応じて、または記録の進行に応じて様々な方式によりそのタイプを定義する。以下、本発明で新しく定義されるSRRのタイプおよびセッションについて図2Aから図4Gを参照しながら説明する。
【0024】
図2Aから図2Dは、本発明によるBD−WOのような追記型光ディスクにおいて、SRRのうち様々なオープンSRRのタイプを示す図である。オープンSRRとは、対応する領域に記録可能なSRRを意味する。“記録可能“とは、“NWA(Next Writable Address)“情報を持っていることを意味する。このため、オープンSRRは、NWA情報を有するSRRを意味し、NWA情報を持たない記録が不可能なSRRはクローズSRRとなる。クローズSRRについては、後で、図3Aから図3Eに基づいて説明する。
【0025】
より詳細には、図2Aは、オープンSRRのうち最初のものとしてのインビジブルSRRを示している。インビジブルSRRは、ディスクの最外周区間または最初のブランクディスクに形成されるSRRであって、まだ記録が行われていない領域を意味する。すなわち、このSRRは、スタートドレスのみ定義されてエンドアドレスは持っていない。まだ記録が行われていないため、LRAもゼロ値を有し、NWAはスタートアドレスと同じ値になる。
【0026】
図2Bは、オープンSRRのうち第2番目のものとしてのインコンプリートSRRを示している。インコンプリートSRRは、図2AのインビジブルSRR状態から、一部記録が行われたSRRを意味する。言い換えれば、未完成の記録を持っているインビジブルSRRが、インコンプリートSSRと呼ばれる。このSRRは、スタートアドレスのみが定義されて、エンドアドレスは持っていない。SRRは不完全に記録が行われているため、LRAは正常データが記録された最後のアドレスを意味する。このため、NWAはそのLRAの次の位置に対応するする情報となる。
【0027】
図2Cは、オープンSRRのうち第3番目のものとしてのエンプティSRRを示している。インビジブルSRRおよびインコンプリートSRRとは異なり、ディスク内の最外周ではなく、中間の領域に記録のために形成されたSRRを意味する。すなわち、ホストやユーザが記録のためにオープンSRRを形成した後、まだ記録を行っていない場合に対応するする。このため、エンプティSRRは、スタートアドレスとエンドアドレスとを持つ。まだ記録が行われる前であるため、LRAはゼロ値となり、NWAはスタートアドレスと同じ値となる。図2Dは、オープンSRRのうち最後のものとしてのパーシャルレコーデッドSRRを示している。図2CのエンプティSRR状態にて一部に記録が行われているSRRを意味する。このため、パーシャルレコーデッドSRRは、スタートアドレスとエンドアドレスを持つ。一部に記録が行われているため、LRAは通常のデータが記録された最後のアドレスを意味し、NWAはこのLRAの次の位置に対応するする情報となる。
【0028】
一般に、従来のDVD−Rなどの追記型ディスクには、オープンRゾーンを最大2つまで存在させることが可能である。対照的に、本願のBD−WOのような追記型ディスクは、このような少ない数に制限されたSSRを持たない。その代わりに、本発明のBD−WOにおいてはより効率よくディスクを使用するために、オープンSRRの数を制限しないか、あるいは十分に活用できるように最大16個まで存在させることが可能である。このため、本発明は、従来とは異なる管理情報の記録方法を提供する。
【0029】
図3Aから図3Eは、本発明による追記型光ディスクにおいて、SRRのうちクローズSRRのタイプを示す図である。クローズSRRとは、対応する領域への記録が不可能なSRRを意味する。ここで、“記録不可“とは、“NWA“情報を持っていないことを意味する。記録に対してクローズされるので、クローズSRRは、保存される。ユーザやホストのクローズコマンドにより、対応する領域に記録可能な領域が残っていても、強制的にクローズされる場合もある。
【0030】
図3Aは、クローズSRRのうち最初のものとしてのエンプティSRRを示している。図2Cのオープン・エンプティSRR状態にて、記録無しでクローズコマンドによりクローズされたSRRを意味する。
【0031】
図3Bは、クローズSRRのうち第2番目のものとしてのパーシャルレコーデッドSRRを示している。図2Dのオープン・パーシャル・レコーデッドSRR状態にて、クローズコマンドによりクローズされたSRRを意味する。
【0032】
図3Cは、クローズSRRのうち第3番目のものとしてのコンプリートSRRを示している。対応する領域の最後まで正常的なユーザデータによる記録が完了しているSRRを意味する。これは、クローズ時にのみ存在するSRRである。
【0033】
図3Dは、クローズSRRのうち第4番目のものとしてのコンプリートSRRの一種である。図2Dのオープン・パーシャル・レコーデッドSRRクローズ時に記録可能な領域を、全て特定のダミーデータまたはゼロ値にパッディングした後にクローズされたSRRを意味する。
【0034】
図3Eは、クローズSRRのうち最後のものとしてのコンプリーオープン・エンプティが、図2Cのオープン・エンプティSRRのクローズに当たり、記録可能な領域を全て特定のダミーデータやゼロ値にパッディングした後にクローズされたSRRを意味する。
【0035】
図3Aから図3Eから分かるように、本発明におけるクローズSRRのタイプは、クローズによりオープンSRRがクローズSRRに変わるとき、記録されずに残っている領域を、パッディング無しでクローズする場合(図3A、図3B)またはパッディングした後にクローズする場合(図3D、図3E)に従って、決定されることを特徴とする。
【0036】
一般に、本発明においては、3種類のセッションがある。第一はインビジブルSRRのみからなるエンプティ・セッションである。第二はインビジブルSRRを除いた少なくとも1つのオープンSRRを持っているインコンプリート・セッションである。そして第三はクローズSRRのみよりなるコンプリート・セッションである。セッションには少なくとも1つのSRRが存在し、セッション・クローズコマンドによりインコンプリート・セッションからコンプリート・セッションへと変わる。
【0037】
図4Aから図4Gは、本発明に従って、SRRおよびセッションがBD―WOのようなディスク内に予約され割り当てられるステップを説明するための図である。図中において、矢印はNWAを意味する。
【0038】
詳細には、図4Aを参照すれば、第1ステップにおいて、その全領域で記録可能である、ブランクの追記型ディスクがある。このような状態において、ディスクには、単一のSRRだけが存在し、これは図2Aと同じインビジブルSRRである。NWAは、ディスクのスタートアドレスとなる。したがって、セッションとしてはいわゆるエンプティ・セッションだけが存在する。
【0039】
図4Bを参照すれば、第2ステップにおいて、ブランクディスクに一部の記録を完了したが、まだセッションはクローズされていない。この状態では、ディスクは、単一のSRRだけが存在し、これは、図2Bと同じインコンプリートSRRとなる。したがって、セッションはインコンプリート・セッションだけが存在する。
【0040】
図4Cを参照すれば、第3ステップにおいて、前の第2ステップにおいてクローズコマンドによってディスクがクローズされ、コンプリートSRR#1を持つコンプリート・セッション#1となる。また、新しい領域が、エンプティ・セッションとして予約され、ここでは、未記録状態である領域は図2AのようにインビジブルSRRとなる。
【0041】
図4Dを参照すれば、第4ステップにおいて、新しい記録のために2つのオープンSRRを生成されている。したがって、コンプリート・セッション#1に加えて、ディスクは、2つの新しいオープンエンプティセッションを持ち、先のエンプティ・セッションはインコンプリート・セッションへと変わる。
【0042】
図4Eを参照すれば、は第5ステップにおいて、図4Dの最初のオープン・エンプティSRRおよび図4DのインビジブルSRR上に、データを記録完了した状態である。したがって、最初のエンプティSRRはパーシャルレコーデッドSRRに変更されて、インビジブルSRRはインコンプリートSRRに変更される。結果として、ディスクは依然としてコンプリート・セッション#1およびインコンプリート・セッションを持つ。
【0043】
図4Fおよび図4Gは、図4Eの状態以降に起こり得る2種類のステップを示すものである。すなわち、図4Fにおいては、セッション・クローズコマンドが受信され、未記録の領域をパッディングせずにクローズするよう処理される。結果として、図4Eにおいて記録された領域は、セッション・クローズのコマンドにより独立したコンプリート・セッション#2となる。ここで、コンプリート・セッション#2に含まれる全てのSRRはクローズSRRに変更される。言い換えると、ディスク上に予約されたコンプリート・セッション#2内には、クローズSRRとしてパーシャルレコーデッド・SRR#2、エンプティSRR#3およびコンプリートSRR#4が含まれる。残りの最外周SRRはオープンSRRであってインビジブルSRR#5となり、エンプティ・セッション#3の一部となる。
【0044】
代替的には、図4Gのように、セッション・クローズコマンドが受信され、未記録の領域をパッディングなしでクローズするように処理される。セッション・クローズコマンドにより、既にデータが記録されている領域は、独立したコンプリート・セッション#2となる。ここで、コンプリート・セッション#2に含まれるSRRは全てクローズSRRに変更される。言い換えると、コンプリート・セッション#2内にはパッディングを行った結果、コンプリート・セッション#2の一部として、ディスク上に3種類のコンプリートSRRが生成される。コンプリート・セッション#2は、パッディング後にクローズSRRに変更されたオープン・パーシャル・レコーデッドSRRである。コンプリートSRR#3は、パッディング後にクローズSRRに変更されたオープン・エンプティSRRである。コンプリートSRR#4は、実際にユーザデータが正常に記録されたクローズSRRである。残りの最外周SRRは、エンプティ・セッション#3の一部であるオープン・インビジブルSRR#5となる。
【0045】
図4Fおよび図4Fから分かるように、本発明は、パッディングの有無に応じて、異なる種類のタイプのSRRが保存される。このため、本発明は、ディスクの詳細なディスク記録状態を表示するために、これらの定義されたSRRタイプを正確に区別できる新しいSRRIを記録する方法を提供することが可能である。
【0046】
<光ディスクの構造およびSRRI構造>
図5は、本発明が適用されるBD−WOなどの追記型光ディスクの構造およびディスク管理情報を記録する方法を示すものである。図5の追記型光ディスクは、一つの記録層を有する単一層のディスクを例に挙げたが、本発明はこれに限定されることない。2つの記録層を有するか、あるいは複数の記録層を有する場合にも適用可能である。
【0047】
図5を参照すれば、ディスクは全ての記録層において、リードインエリア、データアリア、およびリードアウトエリアを備える。リードインエリアおよびリードアウトエリア内には同じ欠陥管理情報を繰り返し保存するための複数の欠陥管理エリアDMA1〜DMA4が備えられている。データエリア内には、欠陥領域を置き換える内部スペア領域ISA0および/または外部スペア領域OSA0が設けられている。
【0048】
一般に、書き換え可能な光ディスクの場合には、限られたサイズの欠陥管理エリアDMAだけしか備えていなくても、対応する領域に記録および消去が繰り返し行えるため、大きなDMAが不要である。しかしながら、追記型光ディスクの場合には、一回記録された領域には再び記録ができないため、欠陥管理のためにより大きな管理領域が必要となる。管理情報を一層効率よく保存するために、追記型ディスクにおいては、管理情報は一時欠陥管理エリア(TDMA)内に一時的に保存される。但し、追記型光ディスクをファイナライズするときには、TDMA内の情報をDMAに退避させてより永久的に保存する。
【0049】
図5に示すように、TDMAには、2種類がある。一つは、固定されたサイズでリードインエリアに割り当てられるPTDMA0であり、もう一つは、外部スペア領域OSA0にスペア領域のサイズと連動したサイズに割り当てられる追加的な(Additional)ATDMA0である。ATDMA0のサイズPは、例えば、P=(N*256)/4であって、全体的な外部スペア領域OSA0の好ましくは1/4が適当である。
【0050】
各々のPTDMA0,ATDMA0には、一時欠陥リスト情報(TDFL:Temporary Defect List)と一時ディスク定義構造(TDDS:Temporary Disc Definition Structure)情報が一つの記録ユニット(例えば、BD−WOの場合に1クラスター)に記録される。代替的には、各々のPTDMA0およびATDMA0において、(TDFL+TDDS)情報、(SRRIおよびTDDS)情報は、他の記録ユニットに記録され得る。
【0051】
TDFLは、欠陥領域リストのサイズに応じて1〜4クラスター分のサイズを持つ。SRR情報は、ディスクの特定の領域(すなわち、SRR)が記録されているかまたは未記録であるかを識別する情報である。特に、ディスクが連続記録方式であるときに適用可能である。また、TDDSは、1クラスター内の32個のセクターのうち最後のセクターに保存され、TDDSにはディスクの一般管理および欠陥管理のための重要な情報が記録されている。このため、TDDSは、TDMA内において管理情報を更新する毎に、最後に記録される。
【0052】
本発明によれば、SRRI60は、3つの部分、すなわち、SRRIであることを認識可能にするヘッダ50と、SRRIを表示するSRRエントリリスト30と、SRRIの終了を知らせるSRRリストターミネータ40とを備える。
【0053】
SRRIヘッダ50は、SRRI 60内の先頭に位置し、SRRIであることを認識可能にする“SRRI構造識別子“フィールド51、対応するSRRI内に存在するオープンSRRの位置を示す“List of opened SRR“フィールド52、SRRの総数を示す“SRRエントリ数“フィールド53、オープンSRRの数を示す“opened SRRの数“フィールド54などの情報を含んでいる。SRRIヘッダ50にアクセスすることによって、直接SRRエントリリスト30を読み込まなくても、大まかなSRRIの内容が確認可能になる。このため、ヘッダ50内にはこれらのフィールド以外にも必要な情報を新しく定義して規格化させることも可能である。
【0054】
SRRエントリリスト30はヘッダの次に記録される。SRRエントリリスト30が終了すれば、SRRリストターミネータ50で、SRRIエントリリストの終了を表示させる。特に、SRRリストターミネータ50は、SRRIのサイズが可変である場合に、対応するSRRIの終了箇所を示す情報として意味がある。
【0055】
したがって、ディスク管理情報として、SRRIは、ヘッダ、SRRエントリリストおよびSRRリストターミネータからなる。これらの情報は、TDMAに記録され、必要に応じて更新される。
【0056】
また、SRRエントリリスト30は、複数のSRRエントリ35を一覧している。一つのSRRエントリ35は8バイトずつ割り当てられており、ディスク内に保存された一つのSRRに関する情報を表示する。
【0057】
各々のSRRエントリ35は、対応するSRRのタイプ情報31、対応するSRRのスタートアドレス情報32、および対応するSRRにデータが記録された最後のアドレス情報(LRA)34を有する。また、SRRのタイプ情報31は、図2Aから図3Eにおいて前述したように、本発明により新しく定義されたSRRのタイプを使用して、SRRのSRRタイプを識別する情報として用いられる。
【0058】
<SRRエントリ構造>
図6は、本発明の第1の実施形態によるSRRエントリ35の例を示すものである。
図6に示すように、各々のSRRエントリ35は、4ビットのSRRタイプ情報を保存するStatusフィールド31、“スタートアドレス32“フィールド、“reserved 33“フィールド、“LRA 34“フィールドを有する。
【0059】
対応するSRRの適合したSRRタイプ情報がStatusフィールド31に記録される。このため、Statusフィールド31にアクセスすれば、SRRの記録状態が確認できる。特に、前述した図2Aから図3Eとともに示された9種類のSRRタイプが、Statusフィールド31に記録される。これと関連し、図3Dおよび図3Eに示されたパッディングを含むコンプリートSRRも、一つのタイプとして分類される。
【0060】
例えば、先頭4ビットのSRRタイプ情報が“0000b“であれば、対応するSRRはオープン・インビジブルSRRであることを意味する(図2A)。SRRタイプ情報が“0001b“であれば、対応するSRRはオープン・インコンプリートSRRであることを意味し(図2B)。SRRタイプ情報が“0010b“であれば、対応するSRRはオープン・エンプティSRRであることを意味する(図2C)。SRRタイプ情報が“0011b“であれば、対応するSRRはオープン・パーシャル・レコーデッドSRRであることを意味する(図2D)。SRRタイプ情報が“0100b“であれば、対応するSRRはクローズ・エンプティSRRであることを意味する(図3A)。SRRタイプ情報が“0101b“であれば、対応するSRRはクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRであることを意味する(図3B)。SRRタイプ情報が“0110b“であれば、対応するSRRはクローズ・コンプリートSRRであり、未記録領域をパッディングした場合を意味する(図3Dおよび図3E)、SRRタイプ情報が“0111b“であれば、対応するSRRはクローズ・コンプリートSRRであるが、未記録領域はパッディングされていない場合を意味する(図3C)。
【0061】
28ビットサイズのSRRのスタートアドレスフィールド32は、関連するSRRのスタートアドレスに関する情報を記録する。一般に、これをフィジカルセクタ番号“PSN“という。
【0062】
リザーブドフィールド33は4ビットを持ち、今後の活用のために予約された領域である。
【0063】
LRAフィールド34は28ビットを持ち、対応するSRRにデータが記録された最後のアドレス情報(LRA)34を記録する。このフィールドは、そのSRRにおいて記録されたユーザデータ(パッディングデータは除く)の最後のロケーションに関する情報を持っている。
【0064】
図7Aおよび図7Bを参照すれば、それぞれ、図4の各々のSRRの記録状態を表示するのに、図6で示されたSRRタイプ情報がどのように適応されるかを示している。ここで、図7Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図7Bは図4Gのようにパッディング付きの場合を例にしている。
【0065】
図7Aによれば、SRR#1は、パッディング無しのコンプリートSRRであってStatus フィールド31は“0111b“となる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRであって、Status フィールド31は“0101b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであって、Status フィールド31は“0100b“となる。さらに、SRR#4はパッディング無しコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであって、Statusフィールド31は“0000b“となる。
【0066】
これに対し、図7Bによれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0111b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0110b“となる。SRR#3もパッディング付きコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0110b“となる。さらに、SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであって、Status フィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであって、Status フィールド31は“0000b“となる。
【0067】
したがって、図6(第1の実施形態)のように、異なるSRRのタイプをStatusフィールド31に定義しておくことにより、ディスクの記録状態を正確に把握でき、一層効率よい管理が可能になる。
【0068】
図8は、本発明の第2の実施形態によるSRRエントリを示すものである。この実施形態において、SRRエントリはオープンSRRとクローズSRRとに区分される。クローズSRRの場合にはパッディングの有無に応じてさらに細分されることを特徴とする。これと関連し、SRRエントリの基本構造は図6の第1の実施形態と同じであるため、説明は省略する。
【0069】
図8によれば、本発明の第2の実施形態にて相異するSRRタイプに区分される3種類のSRRタイプは、オープンSRR、クローズ・エンプティもしくはパーシャルレコーデッドSRR、並びにクローズ・コンプリートSRRに区分される。このため、これら3種類のタイプのうち何れか一つが、SRRエントリの記録状態に従って、SRRエントリ内の“Status フィールド31に表示される。
【0070】
例えば、SRRエントリ内の先頭4ビットのSRRタイプ情報が“0000b“であれば、対応するSRRはオープンSRRであり、いずれの種類のオープンSRRをも意味する(図2A〜図2D)。SRRタイプ情報が“0010b“であれば、対応するSRRはクローズSRRであってパッディング無しのエンプティSRRであるかまたはパーシャルレコーデッドSRRであることを意味する(図3A、図3B)。SRRタイプ情報が“0100b“であれば、対応するSRRはコンプリートSRRを意味するが、ここには、実際のデータが全て記録された図3Cの場合とパッディングにより記録完了した図3Dおよび図3Eの場合が両方とも含まれる。
【0071】
前述のように、第2の実施形態が第1の実施形態より簡単にSRRタイプ情報が定義できる理由は、下記の通りである。図3C、図3D、図3Eに示したSRRのLRAは、全てコンプリートSRRではあるけれども。各々は異なっている。同様に、図2Aから図2DのオープンSRRも、異なるスタートアドレスおよびLRAを持っている。その結果、LRAフィールド34およびスタートアドレスフィールド32とともに、Statusフィールド32を使用することで、そのSRRタイプが、さらに識別可能となる。
【0072】
図9Aおよび図9Bは、図8により規定されるようなSRRタイプ情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。ここで、図9Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図9Bは図4Gのようにパッディング付きの場合を例にしている。
【0073】
図9Aを参照すれば、SRR#1はコンプリートSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0100b“で示される。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0010b“で示される。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0010b“で示される。SRR#4はコンプリートSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0100b“で示される。SRR#5はインビジブルSRRであって、この状態はStatusフィールド 31において“0000b“で示される。
【0074】
これに対し、図9Bを参照すれば、SRR#1はコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#3もパッディング付きコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#4はコンプリートSRRであって、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであって、Statusフィールド31は“0000b“となる。
【0075】
図10は、本発明の第3の実施形態によるSRRエントリを示す。図6の第1の実施形態と同様に、この実施形態は、Statusフィールド 31内にSRRタイプ情報を与える。但し、この実施形態は、これに加え、Statusフィールド31内にセッション情報も有することを特徴とする。第3の実施形態による基本的なSRRエントリの構造は、図6の第1の実施形態と同じであるため、SRRエントリ構造(同じ符号番号が使用されている)についての詳細な説明は省略する。
【0076】
図10によれば、Statusフィールド31は、2つの部分31a,31bに区分される。第1の部分31aは1ビットを割り当て、セッションの開始SRRを意味するセッションフラグ(session flag:以下、“S−flag“とも称する。)情報として定義される。第2の部分31bはStatusフィールド31の残りの3ビットであって、図6に示した第1の実施形態と同じ方法によりSRRのタイプを区別する情報として活用する。
【0077】
すなわち、Statusフィールド31の先頭1ビットS−flagが“1b“であれば、対応するSRRはセッションの開始SRRであることを意味する。Statusフィールド31の先頭1ビットS−flagが“0b“であれば、対応するSRRはセッションの開始SRRではない他の場合を意味する。
【0078】
また、Statusフィールド31の第2の部分31bである残りの3ビットが“000b“であれば、オープン・インビジブルSRRを意味する(図2A)。この第2の部分31bが“001b“であれば、オープン・インコンプリートSRRを意味する(図2B)。この第2の部分31bが“010b“であれば、オープン・エンプティSRRを意味する(図2C)。この第2の部分31bが“011b“であれば、オープン・パーシャル・レコーデッドSRRを意味する(図2D)。この第2の部分31bが“100b“であれば、クローズ・エンプティSRRを意味する(図3A)。この第2の部分31bが“101b“であれば、クローズ・パーシャル・レコーデッドSRRを意味する(図3B)。この第2の部分31bが“110b“であれば、クローズ・コンプリートSRRであり、未記録領域をパッディングした場合を意味する(図3Dおよび図3E)。この第2の部分31bが“111b“であれば、クローズ・コンプリートSRRであり、未記録領域をパッディングしていない場合(図3C)を意味する。
【0079】
図11Aおよび図11Bは、図10により規定されるようなSRRタイプ情報およびセッション情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRおよびセッションの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。ここで、図11Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を 、図11Bは図4Gのようにパッディング付き場合を例にしている。
【0080】
図11Aによれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。すなわち、この4ビットのStatusフィールド31は、1ビットのセッションフラグ31aおよび残りの3ビットのSRRタイプ情報31bを含んでいる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1101b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0081】
これに対し、図11Bを参照すれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#2はパッディング付きのコンプリートSRRでありしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1110b“となる。SRR#3はパッディング付きのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0110b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRであってしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0082】
したがって、第3の実施形態のようにStatusフィールド31内にセッション開始情報およびSRRタイプ情報を両方とも定義しておくことにより、起こり得る全てのSRRのタイプが区分できることはもとより、各セッションのスタートロケーションの確認が可能になり、さらに、ディスクの記録状態を正確に管理することが可能になる。
【0083】
図12は、本発明の第4の実施形態によるSRRエントリを示す。第4の実施形態は図10の第3の実施形態と同じであるが、一点違うのは、Statusフィールド31内の2番目の部分31bを図10のように8種類のSRRタイプの代わりに、図8のように3種類のSRRタイプを定義する情報として活用している点である。すなわち、Statusフィールド31は1ビットの“S−flag“および3ビットのSRRタイプ情報からなる。ここで、この3ビットのSRRタイプ情報は“000b“,“010b“,“100b“のうち何れか一つとして表示される。
【0084】
図13Aおよび図13Bは、図12により規定されるようなSRRタイプ情報およびセッション情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRおよびセッションの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。図13Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図13Bは図4Gのようにパッディング付きの場合を例に挙げた。
【0085】
図13Aを参照すれば、SRR#1は、コンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1100b“となる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1010b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0010b“となる。SRR#4はコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRであるほか、セッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0086】
これに対し、図13Bを参照すれば、SRR#1はコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1100b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1100b“となる。SRR#3はパッディング付きコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#4はコンプリートSRRでかつセッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0100b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0087】
図14は、本発明の第5の実施形態によるSRRエントリを示す。セッションおよびオープン/クローズSRR、並びにクローズSRRのパッディング有無のそれぞれを、別々に割り当てられたビットに区分することを特徴とする。すなわち、図14によれば、Statusフィールド31は3つの部分に区分され、第1の部分“S−flag“、オープン/クローズSRRフラグである第2の部分、パッディングフラグである第3の部分31dである。
【0088】
Statusフィールド31の先頭の第1のビットb63(31a)は、対応するSRRがスタートセッションであるかどうかを示すS−flag情報を持つように設計されている。この場合のS−flag情報の定義と使用は、先の実施形態のS−flag情報31aと同様である。次のビットb62(31c)は、対応するSRRがオープンなのかクローズなのかを示すオープン/クローズflagとして設計されている。さらに2つの、Statusフィールド31の残りの部分b61およびb60(31d)は、クローズSRRがパッディングされているのかいないのかを示すパッディングflagとして設計されている。
【0089】
例えば、“open/close flag“31cが“0b“であれば、対応するSRRはオープンSRRであることを意味する。“open/close flag“31cが“1b“であれば、対応するSRRはクローズSRRを意味する。
【0090】
また、Statusフィールド31の残りの2ビット31dとして“padding flag“が“00b“であれば、パッディングの有無とは無関係なオープンSRRとしてこの情報を無視してもよいことを意味する。パッディングflagが“10b“であれば、パッディング付きクローズSRRを意味する。パッディングflagが“11b“であれば、パッディング無しのクローズSRRを意味する。
【0091】
図15Aおよび図15Bは、図14により規定されるようなSRRタイプ情報およびセッション情報が、図4Fおよび図4Gにそれぞれ示した各々のSSRおよびセッションの記録状態を示すのに、どのように適用されるかを説明する図である。ここで、図15Aは図4Fのようにパッディング無しの場合を、図15Bは図4Gのようにパッディング付き場合を例にしている。
【0092】
図15Aを参照すれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#2はパッディング無しのクローズ・パーシャル・レコーデッドSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#3はパッディング無しのクローズ・エンプティSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0093】
これに対し、図15Bを参照すれば、SRR#1はパッディング無しのコンプリートSRRでしかもセッション#1の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1111b“となる。SRR#2はパッディング付きコンプリートSRRでしかもセッション#2の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1110b“となる。SRR#3はパッディング付きコンプリートSRRであるが、セッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0110b“となる。SRR#4はパッディング無しのコンプリートSRRでかつセッション#2の開始SRRではないため、Statusフィールド31は“0111b“となる。SRR#5はインビジブルSRRでかつオープンSRRでしかもセッション#3の開始SRRであるため、Statusフィールド31は“1000b“となる。
【0094】
第5の実施形態のように、Statusフィールド31をセッションスタート情報、SRRのオープン/クローズ表示情報、クローズSRRのパッディング有無の識別情報に、異なるフラグとビットを使用して区分することにより、より正確で効率のよいディスク管理が可能になる。
【0095】
前述の本発明の様々な実施形態において、各々のフィールドまたはフラグのサイズは必要に応じて可変するということは自明である。例えば、1ビットのセッション情報S−flagを活用する代わりに、2ビットのセッション情報S−flagを使用することも可能である。さらには、異なる情報を指定するためのフラグおよびフィールドの値を指定する方式(異なるSRRタイプ、セッションスタート情報、オープン/クローズフラグもしくはパッディング情報)は、必要に応じて選択的に変更可能である。例えば、図14において、“padding flag“の値として“00b“,“10b“,“11b“をそれぞれパッディング無しのクローズSRR“00b“、パッディング付きクローズSRR“10b“、オープンSRR“11b“として定義することも可能である。また、Statusフィールド31内の各フラグの位置およびSRRエントリ内の各フィールドの位置も変更可能である。例えば、セッション情報はStatusフィールド31の4ビットのうち何れか1ヶ所の1ビットを利用することも可能である。
【0096】
図16は、本発明によるSRRI更新方法を示すものである。すなわち、以前段階のSRRIおよび現在更新するSRRIを含んで累積的に記録する。含まれたSRRエントリを特定の順番で並べ替えしてSRRIを記録する。図16による方法は、前述した第1から第5の実施形態に何れも適用可能である。
【0097】
図16によれば、(n+1)番目に更新されるSRRIを記録するためには、まず、n番目に記録されたSRRIを確認する。n番目に記録されたSRRIと現在更新する(n+1)番目のSRRIをまとめた後、特定の順番にSRRエントリを並べ替える。その後、並べ替えられたSRRIをディスク上に記録する。同様に、(n+2)番目に更新されるSRRIを記録するためには、まず、(n+1)番目に記録されたSRRIを確認する。(n+1)番目に記録されたSRRIと現在更新する(n+2)番目のSRRIをまとめた後、特定の順番にSRRエントリを並べ替えして記録することになる。
【0098】
例えば、前述の並べ替え順序はSRRエントリ内のSRRタイプを表示するSRRタイプ情報を最初の基準とし、同じSRRタイプ内ではSRRの最初のアドレス情報を2番目の基準として活用する。しかし、配列順序として、並べ替えの基準を何にするかは、一種のオプションであって、システムや設計者に応じて様々な方式が適用可能である。
【0099】
本発明によれば、ディスク内に存在する全てのSRRがタイプ別に並べ替えられているため、所望のSRRタイプに関する情報が容易に取得でき、最後に更新された最新のSRRIだけを参照しつつ以前段階の全てのSRRIが一括して確認可能になり、アクセス時間が短縮できる。
【0100】
図17は、本発明が適用される光ディスクの記録再生装置を示すものである。図17に示された装置または他の望ましい装置やシステムは、前述した本発明の様々な実施形態によるディスク管理情報(例えば、記録状態情報)を記録する方法およびディスク構造の具現に使われる。
【0101】
図17によれば、光ディスク記録再生装置は、光ディスクに対して記録または再生を行う記録再生部10と、これを制御する制御部20と、を備え、光記録再生装置内の全ての構成要素は、互いに有機的に結合されている。制御部20は、記録再生部10に対し特定の領域(例えば、SRR/session)への記録または再生コマンドを送り、記録再生部10は、制御部20のコマンドに基づき特定の領域への記録再生を行う。記録再生部10は、インタフェース部12と、ピックアップ部11と、データ−プロセッサ13と、サーボ部14と、メモリ15と、マイコン16とを備える。具体的には、外部(例えば、制御部20)との通信を行うインタフェース部12と、光ディスクにデータを直接記録または光ディスクから再生するピックアップ部11と、ピックアップ部から再生信号を受信して所望の信号値に復元したり、記録される信号を光ディスクへの記録信号に変調して送るデータ−プロセッサ13と、光ディスクから正確に信号を読み出したり、光ディスクに正確に信号を書き込むためにピックアップ部11を制御するサーボ部14と、管理情報を含んで各種の情報およびデータを一時保存するメモリ15と、記録再生部内の構成要素の制御を司るマイコン16と、を備えている。図17の記録再生装置は、パッディング動作が選択的に行えるため、システム設計者は一層自由に記録再生装置を設計することが可能になる。すなわち、記録再生部10はパッディング動作中に自動的に特定のデータの記録動作が行える。
【0102】
本発明による光ディスクの記録再生プロセスについて詳細に説明すれば、下記のとおりである。まず、光ディスク(例えば、BD−WO)が図17のように記録再生装置内に挿入されれば、対応する光ディスク内の既に設定された管理領域、例えば、一時欠陥管理エリア(TDMA)内に記録された最新のディスク管理情報としてSRRIを読み出される。併せて、SRRI内に記録されたSRRヘッダとSRRエントリを読み出して記録/再生部10内のメモリ15に一時保存される。保存されたSRRI内には最新のディスク記録状態が表示されている。上で述べられたように、SRRタイプ情報と各SRR内の最後に記録されたデータ情報LRAからディスクの全領域の記録または未記録状態と特定のセッションの存在および位置が確認可能になる。結果として、これを光ディスクの記録再生時に活用する。
【0103】
例えば、SRRIからマイコン16はディスク内に存在するSRRタイプが正確に確認できるため、確認されたオープンSRRから記録可能な位置NWAが把握できる。確認されたクローズSRRからはパッディング有無が確認可能になる。もし、SRRがパッディング無しでクローズされたならば、対応する領域をパッディングすることにより、未使用領域をクリア可能になる。
【0104】
また、制御部20のクローズコマンドによりSRRをクローズさせる場合にも、マイコン16はパッディング後にクローズするか、あるいはパッディング無しでクローズするかが選択できる。設計者によっては、前述の場合制御部20のパッディングコマンドがなくてもパッディング後にクローズするように設計できる。
【0105】
また、前述のように、パッディングによりSRRタイプが変更される場合には、対応するSRRエントリ内のSRRタイプ情報を変更して記録することにより、他の記録再生装置が記録された情報を活用可能になる。
【0106】
前述したように機能を記録再生部10による“自動パッディング機能“といい、記録/再生部10は制御部20のパッディングコマンドによるダミーデータを受け渡されてSRRをパッディングする場合より時間上のメリットを有する。
【0107】
したがって、本発明の実施形態により、SRRタイプの定義およびSRRIの記録方法が備えられることにより、設計者の立場からは所望の性能を有した様々な方式の記録再生装置の設計が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、追記型光ディスクに利用できる。特に、追記型光ディスクにおいてディスク管理情報を記録する方法および装置に利用できる。
【符号の説明】
【0109】
10 記録再生部
11 ピックアップ
12 インタフェース
13 データプロセッサ
14 サーボ部
15 メモリ
16 マイクロコンピュータ
20 ホストまたはコントローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを保存するために形成された1つ以上のシーケンシャル記録領域(recording range)を有する記録媒体上に、管理情報を記録する方法において、前記記録方法は、
記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録するステップを実行するかどうかを決定するステップと、
前記パッディングデータを記録ステップが実行されたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
データを保存するために形成された1つ以上のシーケンシャル記録領域(recording range)を有する記録媒体上に、管理情報を記録する装置において、前記記録装置は、
前記記録媒体上へ/から、直接にデータを記録/再生するよう構成されたピックアップと、
再生信号を前記ピックアップから受信および再生し、または前記記録媒体に特有の信号を変調するよう構成されたデータプロセッサと、
前記ピックアップを制御して、前記記録媒体から/へ、信号を読み出し/記録するよう構成されたサーボ部と、
一時的にデータを保存するよう構成されたメモリと、
前記ピックアップ、前記データプロセッサ、前記サーボ部および前記メモリである構成要素と動作的に結合され、前記構成要素を制御して、前記装置が、記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録することを実行するかどうかを決定し、前記パッディングデータが記録されたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するよう構成されたマイクロコンピュータと
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項3】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、前記決定の結果に従って前記パッディング情報を記録するよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記オープンシーケンシャル記録領域から前記クローズシーケンシャル記録領域へ変更するときに、前記装置が前記パッディングデータを記録するように構成され、前記パッディングインジケータ情報は、前記パッディングデータが記録されたことを示すことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、ホストからのパッディング命令なしに前記記録可能なエリアに前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、前記マイクとコンピュータの制御の下で、前記パッディングデータを選択的に記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置がダミーデータまたはデータのゼロ値を前記パッディングデータとして記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項8】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、クローズされている前記オープンシーケンシャル記録領域のすべての記録可能なエリアに前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、2ビットからなる前記パッディングインジケータ情報を前記記録媒体上に記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記ホストは、前記記録媒体へ/からデータを記録し/再生するコマンドを前記マイクロコンピュータへ送信するよう構成され、前記マイクロコンピュータは、前記ホストの前記コマンドに従って、前記ピックアップを制御するようさらに構成されたことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項11】
データを保存するために形成された1つ以上のシーケンシャル記録領域(recording range)を有する記録媒体上に、管理情報を記録する方法において、前記記録方法は、
記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録するステップと、
前記パッディングデータを記録する前記ステップが実行されたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
記録媒体上に管理情報を記録する装置において、
前記記録媒体上へ/から、データを直接に記録/再生するよう構成されたピックアップと、
再生信号を前記ピックアップから受信および再生し、または前記記録媒体に特有の信号を変調するよう構成されたデータプロセッサと、
前記ピックアップを制御して、前記記録媒体から/へ、信号を読み出し/記録するよう構成されたサーボ部と、
一時的にデータを保存するよう構成されたメモリと、
前記ピックアップ、前記データプロセッサ、前記サーボ部および前記メモリである構成要素と動作的に結合され、前記構成要素を制御して、前記装置が、記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録し、および、前記パッディングデータが記録されているどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するよう構成されたマイクロコンピュータと
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項13】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、外部ホストからの外部命令なしに、前記記録媒体の前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録することを実行するかどうか決定するよう構成されたことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、変更されている前記オープンシーケンシャル記録領域内のすべての記録可能なエリアに前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、ダミーデータまたはデータのゼロ値として前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、戦記装置が、2ビットからなる前記パッディングインジケータ情報を前記記録媒体上に記録するよう構成されたことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
データを保存するために形成された1つ以上の記録領域(recording range)を有する記録媒体において、
記録可能な記録領域から非記録可能な記録領域へ変更するときに、少なくとも1つの記録ユニットがパッディングデータをパッディングさせた記録領域と、
前記少なくとも1つの記録ユニット内に前記パッディングデータがパッディングされたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報と
を備えたことを特徴とする記録媒体。
【請求項18】
前記パッディングデータは、外部命令なしに自動的に前記少なくとも1つの記録ユニットにパッディングされることを特徴とする請求項17に記載の記録媒体。
【請求項19】
前記パッディングデータは、ダミーデータまたはデータのゼロ値であることを特徴とする請求項18に記載の記録媒体。
【請求項20】
前記パッディングインジケータ情報は、2ビットからなることを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の記録媒体。
【請求項1】
データを保存するために形成された1つ以上のシーケンシャル記録領域(recording range)を有する記録媒体上に、管理情報を記録する方法において、前記記録方法は、
記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録するステップを実行するかどうかを決定するステップと、
前記パッディングデータを記録ステップが実行されたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
データを保存するために形成された1つ以上のシーケンシャル記録領域(recording range)を有する記録媒体上に、管理情報を記録する装置において、前記記録装置は、
前記記録媒体上へ/から、直接にデータを記録/再生するよう構成されたピックアップと、
再生信号を前記ピックアップから受信および再生し、または前記記録媒体に特有の信号を変調するよう構成されたデータプロセッサと、
前記ピックアップを制御して、前記記録媒体から/へ、信号を読み出し/記録するよう構成されたサーボ部と、
一時的にデータを保存するよう構成されたメモリと、
前記ピックアップ、前記データプロセッサ、前記サーボ部および前記メモリである構成要素と動作的に結合され、前記構成要素を制御して、前記装置が、記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録することを実行するかどうかを決定し、前記パッディングデータが記録されたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するよう構成されたマイクロコンピュータと
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項3】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、前記決定の結果に従って前記パッディング情報を記録するよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記オープンシーケンシャル記録領域から前記クローズシーケンシャル記録領域へ変更するときに、前記装置が前記パッディングデータを記録するように構成され、前記パッディングインジケータ情報は、前記パッディングデータが記録されたことを示すことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、ホストからのパッディング命令なしに前記記録可能なエリアに前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、前記マイクとコンピュータの制御の下で、前記パッディングデータを選択的に記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置がダミーデータまたはデータのゼロ値を前記パッディングデータとして記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項8】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、クローズされている前記オープンシーケンシャル記録領域のすべての記録可能なエリアに前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、2ビットからなる前記パッディングインジケータ情報を前記記録媒体上に記録するよう構成されたことを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記ホストは、前記記録媒体へ/からデータを記録し/再生するコマンドを前記マイクロコンピュータへ送信するよう構成され、前記マイクロコンピュータは、前記ホストの前記コマンドに従って、前記ピックアップを制御するようさらに構成されたことを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項11】
データを保存するために形成された1つ以上のシーケンシャル記録領域(recording range)を有する記録媒体上に、管理情報を記録する方法において、前記記録方法は、
記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録するステップと、
前記パッディングデータを記録する前記ステップが実行されたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
記録媒体上に管理情報を記録する装置において、
前記記録媒体上へ/から、データを直接に記録/再生するよう構成されたピックアップと、
再生信号を前記ピックアップから受信および再生し、または前記記録媒体に特有の信号を変調するよう構成されたデータプロセッサと、
前記ピックアップを制御して、前記記録媒体から/へ、信号を読み出し/記録するよう構成されたサーボ部と、
一時的にデータを保存するよう構成されたメモリと、
前記ピックアップ、前記データプロセッサ、前記サーボ部および前記メモリである構成要素と動作的に結合され、前記構成要素を制御して、前記装置が、記録可能な位置を持っているオープンシーケンシャル記録領域を記録可能な位置を持っていないクローズシーケンシャル記録領域に変更するときに、前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録し、および、前記パッディングデータが記録されているどうかを示しているパッディングインジケータ情報を記録するよう構成されたマイクロコンピュータと
を備えたことを特徴とする装置。
【請求項13】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、外部ホストからの外部命令なしに、前記記録媒体の前記オープンシーケンシャル記録領域の記録可能なエリアにパッディングデータを記録することを実行するかどうか決定するよう構成されたことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、変更されている前記オープンシーケンシャル記録領域内のすべての記録可能なエリアに前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、前記装置が、ダミーデータまたはデータのゼロ値として前記パッディングデータを記録するよう構成されたことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記マイクロコンピュータは、前記構成要素を制御して、戦記装置が、2ビットからなる前記パッディングインジケータ情報を前記記録媒体上に記録するよう構成されたことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
データを保存するために形成された1つ以上の記録領域(recording range)を有する記録媒体において、
記録可能な記録領域から非記録可能な記録領域へ変更するときに、少なくとも1つの記録ユニットがパッディングデータをパッディングさせた記録領域と、
前記少なくとも1つの記録ユニット内に前記パッディングデータがパッディングされたかどうかを示しているパッディングインジケータ情報と
を備えたことを特徴とする記録媒体。
【請求項18】
前記パッディングデータは、外部命令なしに自動的に前記少なくとも1つの記録ユニットにパッディングされることを特徴とする請求項17に記載の記録媒体。
【請求項19】
前記パッディングデータは、ダミーデータまたはデータのゼロ値であることを特徴とする請求項18に記載の記録媒体。
【請求項20】
前記パッディングインジケータ情報は、2ビットからなることを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の記録媒体。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−272040(P2009−272040A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−190943(P2009−190943)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【分割の表示】特願2006−520114(P2006−520114)の分割
【原出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【分割の表示】特願2006−520114(P2006−520114)の分割
【原出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]