説明

送信装置及び受信装置

【課題】受信装置が通信パラメータを取得した後、ユーザの手間を要することなく、通信パラメータを送信するための通信回線を切断する。
【解決手段】パラメータ送信装置102は、第1の通信回線を介して通信パラメータをパラメータ受信装置103に対して送信し、パラメータ受信装置103が通信パラメータを用いて接続する第2の通信回線においてパラメータ受信装置103を探索する。そしてパラメータ送信装置102は、パラメータ受信装置103を発見すると、第1の通信回線を切断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の通信回線で送信した通信パラメータを用いて第2の通信回線の接続を確立する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、可視光に情報を含ませる技術や、画像や映像に情報を含ませる技術が知られている。これらの技術を用いることにより、通信パラメータを簡単に設定することができる。
【0003】
特許文献1には、通信相手にカメラのディスプレイに写った模様を見せ、ディスプレイに写っている模様からパラメータを抽出し、通信相手のカメラから取得した画像データを復号化する技術が開示されている。また特許文献2には、二次元バーコードを投影し、投影された二次元バーコードを撮影することにより、通信パラメータを取得する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−269486号公報
【特許文献2】特開2010−28274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では、受信装置が通信パラメータを取得した後も、ディスプレイの表示や二次元バーコードの投影が継続されており、ユーザが自ら終了させる必要があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、受信装置が通信パラメータを取得した後、ユーザの手間を要することなく、通信パラメータを送信するための通信回線を切断することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の送信装置は、第1の通信回線を介して通信パラメータを受信装置に対して送信する送信手段と、前記受信装置が前記通信パラメータを用いて接続する第2の通信回線において前記受信装置を探索する探索手段と、前記探索手段により前記受信装置が発見された場合、前記第1の通信回線を切断する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、受信装置が通信パラメータを取得した後、ユーザの手間を要することなく、通信パラメータを送信するための通信回線を切断することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるパラメータ送信装置のモジュール構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態におけるパラメータ受信装置のモジュール構成を示す図である。
【図4】可視光通信を用いて無線LANに関連するパラメータを送信する際におけるパラメータ送信装置の処理を示すフローチャートである。
【図5】可視光通信を用いて無線LANに関連するパラメータを受信する際におけるパラメータ受信装置の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る通信システムの処理を示すシーケンスチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるパラメータ送信装置のモジュール構成を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるパラメータ受信装置のモジュール構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る通信システムの処理を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を適用した好適な実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。図1において、101は、アクセスポイントである。102は、アクセスポイント101の通信パラメータ(以下、単にパラメータと称す)を後述のパラメータ受信装置に送信するパラメータ送信装置である。103は、アクセスポイント101のパラメータをパラメータ送信装置102から受信し、アクセスポイント101に接続するパラメータ受信装置である。なお、アクセスポイント101、パラメータ送信装置102及びパラメータ受信装置103は、インターネット等の通信回線により接続され、相互にデータ通信が可能である。
【0012】
図2は、パラメータ送信装置102のモジュール構成を示す図である。図2において、200は、各モジュールを接続するバスである。201は、パラメータを送信するパラメータ送信部である。202は、無線LANを制御する無線LAN制御部である。203は、無線LANのインタフェースを制御する無線LAN IF部である。204は、パラメータ送信部201によって送信されたパラメータを受信したデバイスを発見するデバイス発見部である。205は、デバイス発見部204においてネットワーク上で該当するデバイスが発見された場合、パラメータ送信部201を終了させるパラメータ送信終了判断部である。206は、可視光通信を制御する可視光通信制御部である。207は、可視光通信のインタフェースを制御する可視光通信IF部である。208は、ユーザインタフェースを制御するユーザ制御部である。なお、上述した各モジュールは、パラメータ送信装置102内において、CPUがROM等の記録媒体から必要なプログラムをRAMにロードし、実行することにより機能するものである。
【0013】
図3は、パラメータ受信装置103のモジュール構成を示す図である。図3において、300は、各モジュールを接続するバスである。301は、パラメータを受信するパラメータ受信部である。302は、無線LANを制御する無線LAN制御部である。303は、無線LANのインタフェースを制御する無線LAN IF部である。304は、パラメータ受信部301で受信したパラメータを利用して、パラメータを送信したデバイスを発見するデバイス発見部である。305は、デバイス発見部304においてネットワーク上で該当するデバイスが発見された場合、パラメータ受信部301を終了させるパラメータ受信終了判断部である。306は、可視光通信を制御する可視光通信制御部である。307は、可視光通信のインタフェースを制御する可視光通信IF部である。308は、ユーザインタフェースを制御するユーザ制御部である。なお、上述した各モジュールは、パラメータ受信装置103内において、CPUがROM等の記録媒体から必要なプログラムをRAMにロードし、実行することにより機能するものである。なお、可視光通信を行うための通信回線は、第1の通信回線の一例であり、無線LANは、第2の通信回線を一例である。
【0014】
図4は、可視光通信を用いて無線LANに関連するパラメータを送信する際におけるパラメータ送信装置102の処理を示すフローチャートである。なお、本フローチャートに示す処理を実行する前に、無線LAN制御部202は、無線LAN IF部203を用いてアクセスポイント101に対する接続を完了しているものとする。
【0015】
ステップS401において、パラメータ送信部201は、無線LANのパラメータ、及び、無線LAN上でパラメータ送信装置102とパラメータ受信装置103とが相互に発見し合うためのパラメータを取得する。上記パラメータは、予め記憶されていてもよいし、ネットワーク上に接続されるサーバから取得するようにしてもよい。本実施形態では、相互に発見し合うためのパラメータとして、識別情報であるUUID(Universally Unique Identifier)を用いるものとする。即ち、上記相互に発見し合うためのパラメータには、パラメータ送信装置102によって利用されるUUIDと、パラメータ受信装置103によって利用されるUUIDとのそれぞれが含まれている。なお、本実施形態では、無線LANのパラメータを使用しているが、これに限らず、パラメータ送信装置102のIPアドレスやポート番号でもよいし、他のネットワークに接続するためのパラメータであってもよい。
【0016】
ステップS402において、可視光通信制御部206は、可視光通信IF部207を用いて可視光通信を開始する。ステップS403において、パラメータ送信部201は、無線LANのパラメータと、無線LAN上でパラメータ送信装置102とパラメータ受信装置103とが相互に発見し合うためのパラメータとを、可視光通信を用いて送信する。
【0017】
ステップS404において、デバイス発見部204は、アクセスポイント101を介する無線LANネットワークにおいてパラメータ受信装置103を発見したか否かを判定する。パラメータ受信装置103を発見した場合、処理はステップS405に移行する。一方、パラメータ受信装置103を発見していない場合、処理はステップS407に移行する。デバイス発見部204は、パラメータ受信装置103に送信したUUIDを用いてUPnPデバイスを起動し、パラメータ受信装置103から発見できるようにする。また、デバイス発見部204は、SSDP(Simple Service Discovery Protocol)とパラメータ受信装置103のUUIDとを用いて、パラメータ受信装置103を発見する。なお、本実施形態では、SSDPを用いているが、これに限らず、WS-Discoveryといった他のディスカバリープロトコルを用いてもよい。
【0018】
ステップS405において、ユーザ制御部208は、パラメータ受信装置103のネットワーク接続が完了したことを示すウインドウをパラメータ送信装置102の画面に表示する。ステップS406において、パラメータ送信終了判断部205は、パラメータ送信部201によるパラメータ送信を終了させる。さらに、パラメータ送信終了判断部205は、可視光通信制御部206に可視光通信の終了を通知する。これを受けて、可視光通信制御部206は、可視光通信IF部207を用いた可視光通信を終了する。
【0019】
ステップS407において、デバイス発見部204は、可視光通信開始から一定時間経過し、タイムアウトしたか否かを判定する。タイムアウトした場合、処理はステップS406に移行して可視光通信が終了する。一方、タイムアウトしていない場合、処理はステップS403に戻る。このように、パラメータ受信装置103を発見できなかった場合で、且つタイムアウトしていない場合には、可視光通信を用いてパラメータの再送信が行われる。
【0020】
図5は、可視光通信を用いて無線LANに関連するパラメータを受信する際におけるパラメータ受信装置103の処理を示すフローチャートである。
【0021】
ステップS501において、可視光通信制御部306は、可視光通信IF部307を用いて、無線LANのパラメータ、及び、無線LAN上でパラメータ送信装置102とパラメータ受信装置103とが相互に発見し合うためのパラメータの受信待ち受けを開始する。ステップS502において、可視光通信制御部306は、可視光通信を受信したか否かを判定する。可視光通信を受信した場合、処理はステップS503に移行する。一方、可視光通信を受信していない場合、処理はステップS511に移行する。
【0022】
ステップS503において、可視光通信制御部306は、可視光通信のパターンとして、光の色や点滅等を認識する。ステップS504において、ユーザ制御部308は、可視光通信制御部306によって認識された可視光通信のパターンを表示するとともに、パラメータ送信装置102からの通信を受け付けるか否かを入力するためのユーザインタフェースを表示する。
【0023】
ユーザは、ユーザインタフェースに表示された可視光通信のパターンと、パラメータ送信装置102の可視光通信のパターンとが同一であるか否かを判定する。同一であれば、ユーザは、パラメータ送信装置102からの通信を受け付ける旨をユーザインタフェース上で入力する。ステップS505において、ユーザ制御部308は、パラメータ送信装置102からの通信を受け付ける旨がユーザインタフェース上で入力されたか否かを判定する。パラメータ送信装置102からの通信を受け付ける旨がユーザインタフェース上で入力された場合、処理はステップS506に移行する。一方、パラメータ送信装置102からの通信を受け付けない旨がユーザインタフェース上で入力された場合、処理はステップS511に移行する。なお、本実施形態では、ユーザインタフェースに表示される可視光通信のパターンに基づいて、ユーザが所望のパラメータ送信装置102からの通信を受け付けるか否かを入力しているが、これに限らず、特定の可視光通信パターンのパラメータ送信装置からの通信は受け付けるように予め設定しておいてもよい。
【0024】
ステップS506において、パラメータ受信部301は、無線LANのパラメータ、及び、無線LAN上でパラメータ送信装置102とパラメータ受信装置103とが相互に発見し合うためのパラメータを受信する。ステップS507において、パラメータ受信部301は、パラメータを全て受信したか否かを判定する。本処理は、可視光通信等の単方向通信の場合、パラメータを途中からしか受信していない場合や、途中で通信が打ち切られることが考えられるために実行される処理である。パラメータを全て受信した場合、処理はステップS508に移行する。一方、パラメータを全て受信していない場合、処理はステップS511に移行する。
【0025】
ステップS508において、無線LAN制御部302は、無線LANのパラメータを用いてアクセスポイント101に対する接続を開始する。ステップS509において、無線LAN制御部302は、アクセスポイント101に対する接続を成功し、無線LANネットワークに接続したか否かを判定する。無線LAN制御部302は、無線LANネットワークに対する接続に成功した場合、処理はステップS510に移行する。一方、無線LANネットワークに対する接続に失敗した場合、処理はステップS511に移行する。
【0026】
ステップS510において、デバイス発見部304は、無線LANネットワークにおいて、パラメータ送信装置102を発見したか否かを判定する。このとき、デバイス発見部304は、SSDPとパラメータ送信装置102のUUIDとを用いてパラメータ送信装置102を発見する。また、デバイス発見部304は、パラメータ送信装置102から受信したUUIDを用いてUPnPデバイスを起動し、パラメータ送信装置102から発見できるようにする。なお、本実施形態ではSSDPを用いているが、これに限らず、WS-Discoveryといった他のディスカバリープロトコルを用いてもよい。無線LANネットワークにおいてパラメータ送信装置102を発見できた場合、処理はステップS512に移行する。一方、無線LANネットワークにおいてパラメータ送信装置102を発見できなかった場合、処理はステップS513に移行する。
【0027】
ステップS511において、デバイス発見部304は、可視光通信開始から一定時間経過し、タイムアウトしたか否かを判定する。タイムアウトした場合、処理はステップS513に移行する。一方、タイムアウトしていない場合、処理はステップS502に戻る。このように、パラメータ送信装置102から全てのパラメータを受信していない場合や、パラメータ送信装置102を発見できなかった場合で、且つ、タイムアウトしていない場合、パラメータ送信装置102からのパラメータの再受信が行われる。
【0028】
ステップS512において、ユーザ制御部308は、パラメータ送信装置102を発見したこと(成功)をユーザインタフェースに表示する。ステップS513において、ユーザ制御部308は、パラメータ送信装置102を発見できなかったこと(エラー)をユーザインタフェースに表示する。ステップS514において、パラメータ受信終了判断部305は、可視光通信の終了を決定し、可視光通信制御部306に終了を通知する。これにより、可視光通信が終了する。
【0029】
なお、本実施形態においては可視光通信を使用しているが、これに限らず、パラメータ送信装置102は、二次元バーコード、静止画又は動画に情報を埋め込む技術等を用いて、パラメータ受信装置103に対してパラメータを渡すことも可能である。この場合、ステップS504において、ユーザ制御部308は、二次元バーコード、静止画又は動画をインタフェース上に表示させる。
【0030】
図6は、本実施形態に係る通信システムの処理を示すシーケンスチャートである。本実施形態において、パラメータ送信装置102及びパラメータ受信装置103は夫々2つのインタフェースを持っている。
【0031】
M601において、パラメータ送信装置102のユーザ制御部208は、パラメータ(無線LANのパラメータ、及び、無線LAN上でパラメータ送信装置102とパラメータ受信装置103とが相互に発見し合うためのパラメータ)の送信開始を決定する。M602において、パラメータ受信装置103のユーザ制御部308は、パラメータの受信開始を決定する。M603において、パラメータ送信装置102のパラメータ送信部201は、可視光通信を用いて、パラメータ受信装置103に対してパラメータを送信し、パラメータ受信装置103のパラメータ受信部301はパラメータを受信する。なお、本実施形態において、パラメータ送信装置102とパラメータ受信装置103との間は単方向通信であることを想定している。従って、パラメータ受信装置103は、パラメータ送信装置102に対してパラメータ受信完了を示すメッセージを送信することができず、パラメータ送信装置102は、パラメータ受信装置103に対してパラメータを正しく送信できたかを判断することができない。
【0032】
M604において、パラメータ受信装置103のユーザ制御部308は、パラメータ送信装置102の可視光通信のパターンを表示するとともに、パラメータ送信装置102からの通信を受け付けるか否かを入力させるためのユーザインタフェースを表示する。ユーザによってパラメータ送信装置102からの通信を受け付ける旨がユーザインタフェース上で入力されると、M605において、パラメータ受信装置103のユーザ制御部308は、その旨を入力する。
【0033】
M606において、パラメータ受信装置103の無線LAN制御部302は、受信した無線LANのパラメータを用いて、無線LAN IF部303に対する設定を行う。M607において、無線LAN制御部302は、無線LAN IF部303を用いて、アクセスポイント101に対する接続を行う。
【0034】
M608において、パラメータ受信装置103のデバイス発見部304は、無線LANネットワーク上において、パラメータ送信装置102を探索する。M609において、パラメータ送信装置102のデバイス発見部204は、無線LANネットワーク上において、パラメータ受信装置103を探索する。
【0035】
M610において、パラメータ送信装置102のパラメータ送信終了判断部205は、パラメータ受信装置103を発見すると、可視光通信制御部206に対してパラメータ送信に利用した可視光通信の終了を指示し、可視光通信を切断させる。
【0036】
M611において、パラメータ受信装置103のパラメータ受信終了判断部305は、パラメータ送信装置102を発見すると、可視光通信制御部306に対してパラメータ受信に利用した可視光通信の終了を指示し、可視光通信を切断させる。
【0037】
M612以降、パラメータ送信装置102とパラメータ受信装置103とは、アクセスポイント101を経由して通信を終了する。
【0038】
本実施形態では、無線LANのパラメータとして、アクセスポイント101に接続するためのパラメータを用いたが、これに限らず、アドホックに接続するためのパラメータであってもよい。また、無線LANのパラメータに限らず、パラメータ送信装置102のIPアドレス、ポート番号、認証情報といったパラメータであっても実現することができる。
【0039】
パラメータ送信装置102は、無線LANネットワーク上でパラメータ受信装置103を発見すると、無線LANのパラメータを送信するための可視光通信を終了させることによって、意図しない第三者への誤送信を低減することができる。さらに、ユーザがユーザインタフェースを通じて指示しなくても可視光通信を終了させることができるため、無駄な通信が削減され、結果として電力消費を抑えることが可能となる。
【0040】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。以下では、上述した第1の実施形態との差異を中心に第2の実施形態について説明を行う。
【0041】
図7は、第2の実施形態に係る通信システムの構成を示す図である。図7において、701はインターネットである。702は、パラメータ送信装置704が接続される携帯網である。703は、パラメータ受信装置705が接続される無線LANである。携帯網702と無線LAN703とはインターネット701を介して接続されている。なお、上記インターネット701の代わりに、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、アドホックネットワーク、または、それらを複合させたネットワークを適用してもよい。また、携帯網702及び無線LAN703の代わりに、他のアクセスネットワークを適用してもよい。
【0042】
図8は、本実施形態におけるパラメータ送信装置704のモジュール構成を示す図である。801は、携帯網を制御する携帯網制御部である。802は、携帯網のインタフェースを制御する携帯網IF部である。なお、図8における201〜205、208に示す構成は、図2における同一符号の構成と同様である。
【0043】
図9は、本実施形態に係るパラメータ受信装置705のモジュール構成を示す図である。901は、無線LANの制御のうち、インフラモードの制御を行うインフラモード制御部である。902は、無線LANの制御のうち、アドホックモードの制御を行うアドホックモード制御部である。なお、図9における301、303〜305、308に示す構成は、図3における同一符号の構成と同様である。
【0044】
図10は、本実施形態に係る通信システムの処理を示すシーケンスチャートである。図10におけるM601、M604、M605、M607、M612は、図6における同一符号の処理と同様である。本実施形態において、パラメータ送信装置704は2つのインタフェースを持ち、パラメータ受信装置705は1つのインタフェースを持っている。また、パラメータ送信装置704の無線LAN制御部202は、無線LAN IF部203に対してアドホック接続の設定を行っている。また、パラメータ受信装置705のインフラモード制御部901は、無線LAN IF部303に対してアドホック接続の設定を行っている。以上により、パラメータ送信装置704とパラメータ受信装置705とは、アドホック接続されているものとする。
【0045】
M1001において、パラメータ送信装置704のパラメータ送信部201は、パラメータ受信装置705に対し、携帯網702経由でパラメータ送信装置704に接続するためのパラメータ(携帯網IF部802のIPアドレス、ポート番号等)を送信する。本実施形態では、パラメータをIPアドレス及びポート番号としたが、これに限らず、認証情報や接続方法といった情報を含んでもよい。パラメータ受信装置705のパラメータ受信部301は、パラメータ送信装置704から送信された、携帯網702経由でパラメータ送信装置704に対して接続するためのパラメータを受信する。
【0046】
M1002において、パラメータ受信装置705のインフラモード制御部901は、パラメータ送信装置704から受信したパラメータを用いて、無線LAN IF部303に対して設定を行う。このとき、無線LAN IF部303は、アドホックモードからインフラモードに切り替わる。
【0047】
M1003において、パラメータ受信装置705のデバイス発見部304は、携帯網702のネットワークを介して、パラメータ送信装置704を探索する。M1004において、パラメータ送信装置704のデバイス発見部204は、携帯網702のネットワークを介して、パラメータ受信装置705を探索する。
【0048】
M1005において、パラメータ送信装置704のパラメータ送信終了判断部205は、パラメータ受信装置705を発見すると、無線LAN制御部202を介して無線LAN IF部203に対して、アドホックモードの終了を指示する。
【0049】
このようにパラメータ送信装置704は、パラメータ受信装置705を発見すると、無線LANのアドホック接続を終了させることによって、不要なアドホック待ち受けを抑制することができる。
【0050】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0051】
101:アクセスポイント、102、704:パラメータ送信装置、103、705:パラメータ受信装置、200、300:バス、201:パラメータ送信部、202、302:無線LAN制御部、203、303:無線LAN IF部、204、304:デバイス発見部、205:パラメータ送信終了判断部、206、306:可視光通信制御部、207、307:可視光通信IF部、208、308:ユーザ制御部、301:パラメータ受信部、305:パラメータ受信終了判断部、701:インターネット、702:携帯網、703:無線LAN、801:携帯網制御部、802:携帯網IF部、901:インフラモード制御部、902:アドホックモード制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の通信回線を介して通信パラメータを受信装置に対して送信する送信手段と、
前記受信装置が前記通信パラメータを用いて接続する第2の通信回線において前記受信装置を探索する探索手段と、
前記探索手段により前記受信装置が発見された場合、前記第1の通信回線を切断する制御手段とを有することを特徴とする送信装置。
【請求項2】
前記送信手段は、前記探索手段により前記受信装置が発見されなかった場合、前記通信パラメータを再送信することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記探索手段は、前記受信装置の識別情報を用いて前記受信装置を探索することを特徴とする請求項1又は2に記載の送信装置。
【請求項4】
第1の通信回線を介して通信パラメータを送信装置から受信する受信手段と、
前記通信パラメータを用いて第2の通信回線に接続する接続手段と、
前記第2の通信回線において前記送信装置を探索する探索手段と、
前記探索手段により前記送信装置が発見された場合、前記第1の通信回線を切断する制御手段とを有することを特徴とする受信装置。
【請求項5】
前記受信手段にて前記通信パラメータを前記送信装置から受信するか否かを決定する決定手段を更に有することを特徴とする請求項4に記載の受信装置。
【請求項6】
前記第1の通信回線における前記送信装置の通信パターンを表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記送信装置の通信パターンに応じて前記受信手段にて前記通信パラメータを前記送信装置から受信するか否かを入力させるための入力手段とを更に有し、
前記決定手段は、前記入力手段により入力された内容に応じて、前記受信手段にて前記通信パラメータを前記送信装置から受信するか否かを決定することを特徴とする請求項5に記載の受信装置。
【請求項7】
前記受信手段にて前記通信パラメータを全て受信したか否かを判定する判定手段を更に有し、
前記受信手段は、前記判定手段において前記通信パラメータを全て受信していないと判定された場合、前記通信パラメータを再受信することを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の受信装置。
【請求項8】
前記受信手段は、前記探索手段により前記送信装置が発見されなかった場合、前記通信パラメータを再受信することを特徴とする請求項4乃至7の何れか1項に記載の受信装置。
【請求項9】
前記探索手段は、前記通信パラメータに含まれる前記送信装置の識別情報を用いて、前記送信装置を探索することを特徴とする請求項4乃至8の何れか1項に記載の受信装置。
【請求項10】
第1の通信回線を介して通信パラメータを受信装置に対して送信する送信ステップと、
前記受信装置が前記通信パラメータを用いて接続する第2の通信回線において前記受信装置を探索する探索ステップと、
前記探索ステップにより前記受信装置が発見された場合、前記第1の通信回線を切断する制御ステップとを有することを特徴とする送信装置の制御方法。
【請求項11】
第1の通信回線を介して通信パラメータを送信装置から受信する受信ステップと、
前記通信パラメータを用いて第2の通信回線に接続する接続ステップと、
前記第2の通信回線において前記送信装置を探索する探索ステップと、
前記探索ステップにより前記送信装置が発見された場合、前記第1の通信回線を切断する制御ステップとを有することを特徴とする受信装置の制御方法。
【請求項12】
第1の通信回線を介して通信パラメータを受信装置に対して送信する送信ステップと、
前記受信装置が前記通信パラメータを用いて接続する第2の通信回線において前記受信装置を探索する探索ステップと、
前記探索ステップにより前記受信装置が発見された場合、前記第1の通信回線を切断する制御ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
第1の通信回線を介して通信パラメータを送信装置から受信する受信ステップと、
前記通信パラメータを用いて第2の通信回線に接続する接続ステップと、
前記第2の通信回線において前記送信装置を探索する探索ステップと、
前記探索ステップにより前記送信装置が発見された場合、前記第1の通信回線を切断する制御ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−256958(P2012−256958A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127277(P2011−127277)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】