通信ゲームシステム、ゲーム装置、ゲームの進行方法、プログラム及び記録媒体
【課題】3以上の端末装置で構成される通信ゲームシステムにおいて、余分な端末装置を用意することなく、一部の端末装置の通信が切断された場合に残りの端末装置でゲームを続行する。
【解決手段】4台のゲーム機が1ターンずつ交代してゲームを進めていく。各ゲーム機は、自己のターンにおいて、その入力に基づいて当該ターンのゲームを進めるとともに、当該入力に基づいてゲーム進行情報と当該ターンの確定を示すターン確定情報を他のゲーム機に送信する。他のゲーム機から受信したゲーム進行情報及びターン確定情報に従ってゲームを進める。4台中の主催者ゲーム機は、ターン確定情報を送信または受信すると、ターン終了情報を各参加者ゲーム機に送信し、所定時間経ってもターン確認情報の返送されない参加者ゲーム機を通信切断と認定する。通信切断と認定されたゲーム機がある場合、主催者ゲーム機は、当該切断状態のゲーム機のターンを代替して実行する。
【解決手段】4台のゲーム機が1ターンずつ交代してゲームを進めていく。各ゲーム機は、自己のターンにおいて、その入力に基づいて当該ターンのゲームを進めるとともに、当該入力に基づいてゲーム進行情報と当該ターンの確定を示すターン確定情報を他のゲーム機に送信する。他のゲーム機から受信したゲーム進行情報及びターン確定情報に従ってゲームを進める。4台中の主催者ゲーム機は、ターン確定情報を送信または受信すると、ターン終了情報を各参加者ゲーム機に送信し、所定時間経ってもターン確認情報の返送されない参加者ゲーム機を通信切断と認定する。通信切断と認定されたゲーム機がある場合、主催者ゲーム機は、当該切断状態のゲーム機のターンを代替して実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3以上の端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームの実行に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、他の1以上のゲーム機と無線通信機能により情報を送受信するゲーム機があり、このようなゲーム機を2台以上互いに接続してゲームを進める通信ゲームシステムがある(例えば、特許文献1参照)。もっとも、このようなゲーム機間での通信は、接続状態にあることが保証されているものではなく、他のゲーム機と離れたエリアへの移動、バッテリー切れ、装置の故障、或いは周辺に発生したノイズなどの影響により、他のゲーム機との間の通信が切断されてしまうゲーム機も発生し得る。
【0003】
これまでゲームを行っていたゲーム機のうちの一部のゲーム機の通信が切断されると、依然として通信が接続状態にある残りのゲーム機のみでゲームを続行するしかなかった。この場合、ゲームに参加するプレイヤが一人減ってしまうことになる。この種のゲームは、多くのプレイヤが参加して進行するものであることにゲームの楽しさを求めたものが多いので、各プレイヤは、このような場合においてもなるべく参加するプレイヤの数を減らすことなく、そのままゲームを続行したいと考えるようになる。
【0004】
ところで、このようなゲーム機を実行する通信ゲームシステムは、ハードウェア的な構成としては複数のコンピュータ装置が互いに通信可能に接続されたネットワークシステムである。一部のゲーム機の通信が切断される状態というのは、ネットワークシステムにおいて一部のコンピュータ装置がダウンした場合に他ならない。特にゲームの実行を考えたものではないが、一部のコンピュータ装置がダウンしても処理を続行するものとして、現用系と待機系とを有するデュプレックスシステムが考えられている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−292122号公報
【特許文献2】特開平1−195544号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2のようなデュプレックスシステムを構成するには、ゲームが正常に進行している限りにおいて全く必要ない待機系のゲーム機を用意しておく必要がある。また、待機系のゲーム機を用意することができたとしても、通信が切断されたゲーム機のプレイヤがいなくなってしまった場合などには、誰が待機系のゲーム機でプレイするかという問題もある。実行しているゲームの性質によっては、一人の者が複数のプレイヤとしてゲームを行うと、ゲームそのものが実質的に成立しなくなってしまう。
【0007】
一方、通信が切断されたゲーム機を切り離して残りのゲーム機のみでゲームを続行するにしても、実行しているゲームの性質によっては、ゲームそのものが以後において成立しなくなることがある。例えば、プレイヤの人数が固定される麻雀ゲーム等の場合である。このような場合は、残りのゲーム機が依然として互いに通信を行い得る状態にあっても、そこでゲームを終了せざるを得なかった。
【0008】
本発明は、3以上の端末装置で構成される通信ゲームシステムにおいて、余分な端末装置を用意することなく、一部の端末装置の通信が切断された場合に残りの端末装置でゲームを続行することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる通信ゲームシステムは、情報の通信を互いに行う3以上の端末装置から構成され、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことでゲームを進行する通信ゲームシステムであって、前記3以上の端末装置は、それぞれ、他の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、当該端末装置のユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段とを備え、前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置は、他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、前記特定の端末装置における前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行し、前記特定の端末装置以外の他の端末装置は、前記代替情報送信手段から送信された入力情報を受信する代替情報受信手段をさらに含み、該他の端末装置における前記ゲーム進行手段は、さらに前記代替情報受信手段により受信した入力情報に従ってゲームを進行することを特徴とする。
【0010】
上記通信ゲームシステムでは、特定の端末装置において他の端末装置のうちに通信が切断されたものが存在するかどうかを判定し、通信が切断された切断状態端末装置が存在する場合には、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を該特定の端末装置において代替して行うものとしている。特定の端末装置において切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行った場合には、該特定の端末装置においては代替して行われたゲーム入力に従って、他の端末装置においては該特定の端末装置から送信されてくる代替して行われたゲーム入力に関する情報に従って、ゲームを進行するものとしている。
【0011】
このため、特定の端末装置との間の通信が切断された切断状態端末装置が存在する場合でも、通信が切断される前の状態を引き継いで、該特定の端末装置と残りの他の端末装置との間でゲームを続行することができる。また、元々ゲームを行っていた特定の端末装置にて切断状態端末装置のゲーム入力を代替するので、通信が切断される前の状態を引き継いでゲームを続行するために、切断状態端末装置の代わりとなる別の端末装置を用意する必要がない。
【0012】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記ゲーム進行手段によりゲームが進行される度に、前記特定の端末装置に確認情報を送信する確認情報送信手段をさらに備えるものとし、前記特定の端末装置は、他の端末装置の各々から送信された確認情報を受信する確認情報受信手段をさらに備えるものとすることができる。この場合には、前記通信状態判定手段は、前記確認情報が前記確認情報受信手段により受信されていない他の端末装置があるときに、該確認情報が受信されていない他の端末装置を前記切断状態端末装置であると判定することができる。
【0013】
この場合には、確認情報の送受信というだけの簡単な構成で、特定の端末装置以外の端末装置のうちに通信の切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定することができる。
【0014】
また、この場合においては、前記特定の端末装置は、他の端末装置の全てから確認情報を受信したときに、次にゲーム入力を行う順番となる他の端末装置に順番情報を送信する順番情報送信手段をさらに備えるものとすることができ、前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記順番情報送信手段から送信された順番情報を受信する順番情報受信手段をさらに備えるものとすることができる。この場合には、前記特定の端末装置以外の端末装置における前記自己順番判定手段は、前記順番情報受信手段の受信した順番情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定することができる。
【0015】
この場合には、特定の端末装置以外の他の端末装置は、特定の端末装置から順番情報を受信したかどうかによって、自己においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判断することができる。このため、特定の端末装置以外の他の端末装置では、自己がゲーム入力を行う順番であるかどうかを管理する必要がないため、処理負荷が軽減されるものとなる。
【0016】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記自己順番判定手段は、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況に応じて、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定することができる。
【0017】
この場合には、特定の端末装置だけではなく他の端末装置でも自己がゲーム入力を行う順番であるかどうかを監視する必要はあるものの、順番情報を送受信しなくてもよいため、特定の端末装置と他の各端末装置との間の通信負荷が軽減されるものとなる。
【0018】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作に従って、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行うものとすることができる。
【0019】
また、前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作とは無関係に実行される所定の処理の実行によって、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力処理手段を含むものとすることもできる。
【0020】
前者の場合には、例えば、人間の操作に基づかなければ違和感を感じるような性質のゲームであっても、本発明を自然に適用することができるようになる。一方、後者の場合には、例えば、一人の人間が複数のプレイヤの役割を演じると実質的にゲームが成立し得なくなってしまうような性質のゲームであっても、本発明を問題なく適用することができるようになる。
【0021】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置は、前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、該切断状態端末装置との間における通信が復活したかどうかを判定する通信復活判定手段と、前記通信復活判定手段により通信が復活したと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、該切断状態端末装置であった端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末復帰手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記切断状態端末装置であった端末装置は、前記端末復帰手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段にゲームの進行を再開させるゲーム再開手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0022】
この場合には、開始当初からゲームに参加していたプレイヤの端末装置の通信が一時的に切断されるようなことがあっても通信が復活すれば当該プレイヤが再びゲームに参加するので、可能な限り同じメンバーでゲームを進めることができるようになる。また、一時的な原因に基づいて通信が切断された切断状態端末装置でゲームを行っていたプレイヤがその後のゲームから完全に排除されてしまうこともなく、また、他のプレイヤも切断状態端末装置の通信が復活するまで、ゲームの進行を待たされることもない。
【0023】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置は、前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、これまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったかどうかを判定する新規通信判定手段と、前記新規通信判定手段によりこれまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、通信が可能になった新たな端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末加入手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記通信が可能になった新たな端末装置は、前記端末加入手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を開始させるゲーム開始手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0024】
この場合には、開始当初からゲームに参加していたプレイヤが端末装置の通信の切断によりゲームに参加できなくなってしまっても、他の新たな端末装置が通信可能になれば、特定の端末装置でゲーム入力を代替するのを止めて、通信可能となった新たな端末装置を加えてゲームの開始当初と同じような状態でゲームを進行することができるようになる。また、この場合の構成は、当初からゲームに用いられていた端末装置とは別の端末装置が用意されている場合において、ゲームに用いられていた一部の端末装置が通信不能な状態となったときに、同じプレイヤのまま端末装置だけを取り替えてゲームを続行することができるようになる。
【0025】
なお、前記特定の端末装置が通信復活判定手段または端末復帰手段を備える場合、もしくは新規通信判定手段または端末加入手段を備える場合においては、前記代替順番判定手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定されている間において、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定するものとすることができる。
【0026】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記特定の端末装置との通信が切断されたかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断されたと判定された場合に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を終了するゲーム終了手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0027】
この場合には、他の端末装置との間の通信を管理する機能を有する端末装置は、特定の端末装置1つだけで済むようになる。すなわち、特定の端末装置以外の他の端末装置の構成を簡易なものとすることができる。
【0028】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置以外の端末装置以外の所定の端末装置は、前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ該特定の端末装置及び該所定の端末装置以外の他の端末装置との通信が継続しているかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ前記他の端末装置との通信が継続していると判定したときに、当該所定の端末装置を新たな特定の端末装置に設定する新特定端末装置設定手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記新たな特定の端末装置は、前記特定の端末装置であった端末装置を前記切断状態端末装置として、前記通信状態判定手段、前記代替順番判定手段、前記代替入力手段、及び前記代替情報送信手段による処理を行うものとすることができる。
【0029】
この場合には、特定の端末装置以外の他の端末装置は互いに通信可能であるが、特定の端末装置だけ通信が切断されてしまったというような場合にも、元々の特定の端末装置以外の端末装置だけでゲームをそのまま続行することが可能となる。
【0030】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるゲーム装置は、他の2以上の端末装置と情報の通信を行い、該他の2以上の端末装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するゲーム装置であって、前記他の2以上の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段と、前記他の2以上の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行することを特徴とする。
【0031】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるゲームの進行方法は、それぞれが情報の送受信を行う通信装置を有する3以上の端末装置から構成されたシステムにおいて、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームの進行方法であって、前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記通信装置が他の端末装置から送信された通信情報を受信する度に、該受信した通信情報を各々の端末装置が備える記憶手段に保存し、前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、各々の端末装置が備える前記記憶手段に保存された通信情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、自己の順番であると判定した端末装置において、当該端末装置に接続された入力装置から当該端末装置のユーザによる操作に従ってゲーム入力を行い、該ゲーム入力に関するゲーム情報を当該端末装置の前記記憶手段に保存し、前記ゲーム入力が行われた端末装置において、当該端末装置の前記通信装置から該ゲーム入力に関するゲーム情報を前記通信情報として互いに通信を行っている他の端末装置に送信し、前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置において、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報に従って、他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定し、前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報のうちの前記入力情報に従って、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、当該特定の端末装置に接続された入力装置から当該特定の端末装置のユーザの操作に従って、または当該特定の端末装置の処理装置が所定の処理を実行した結果に従って、該切断状態端末装置におけるゲーム入力としての代替入力を行い、該代替入力に関する情報を当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存し、前記特定の端末装置の前記通信装置から前記切断状態端末装置以外の他の端末装置に、前記記憶手段に保存された代替入力に関する情報を送信し、前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記記憶手段に保存されたゲーム入力に関する情報または代替入力に関する情報に従ってゲームを進行することを特徴とする。
【0032】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点にかかるプログラムは、他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムであって、前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【0033】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点にかかるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムは、前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0035】
図1は、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムの構成を示す図である。この通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームは、4人のプレイヤによって行われるゲームであり、1人のプレイヤがゲームの主催者となり、他の3人のプレイヤがゲームの参加者となる。この通信ゲームシステムは、図示するように、主催者となるプレイヤのゲーム機(以下、主催者ゲーム機と呼ぶ)1と、参加者となる各プレイヤのゲーム機(以下、参加者ゲーム機と呼ぶ)2(2−1〜2−3)とから構成される。主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2とは、同じ構成のゲーム機であり、互いに無線通信により情報を送受信する。
【0036】
図2は、図1の通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームの画面の例を示す図である。この通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームは、ボードゲームであり、ゲームボード100、プレイヤ指示情報表示枠101、プレイヤ別得点表示枠102、及びサイコロ103がゲーム画面に表示される。プレイヤ指示情報表示枠101からプレイヤが「情報を見る」の項目を選択した場合には、ゲームの進行状況に関する詳細な情報(図示せず)がゲーム画面のゲームボード100の前面側に表示される。
【0037】
主催者となるプレイヤ、及び主催者の呼びかけに応じて参加者となる各プレイヤは、ゲームボード100の中心にあるマス目(Hマス)から自己のプレイヤキャラクタを動かしてゲームを進める。ゲームを開始する際には、4人のプレイヤがゲームを進行する順番が決められる。一人のプレイヤの1回の順番でのゲームの開始から終了までを、1ターンという。各プレイヤのプレイヤキャラクタは、1ターンにおいてプレイヤの指示に従ってサイコロ103に出た目の数だけゲームボード100上のマスを進んでいく。
【0038】
プレイヤキャラクタの進行方向は、前回のターンにおける規制を受ける。ゲームボード100のHマスと、Hマスから最も上、右、下、左にあるUCマス、CRマス、DCマス、CLマスにおいて、プレイヤは、プレイヤキャラクタの進行方向を選択することができる。例えば、あるプレイヤのプレイヤキャラクタが、前回のターンにおいてHマスからR3マスまで進み、今回のターンで出たサイコロ103の目が4であった場合、前回のターンの進行方向による規制を受けるためにR3マスからCRマスまで進んだ後、プレイヤの選択に従ってC11マスかC12マスに進むことができる。さらに1コマ進んだC10マスかC13マスにプレイヤキャラクタを停止させることができる。
【0039】
プレイヤキャラクタがゲームボード100の各マスに停止すると、当該停止したマスに割り当てられた処理に従って当該ターンのゲームの結果が示されるものとなる。当該ターンのゲームの結果により、当該ターンをプレイしたプレイヤに得点が与えられ、またはプレイヤの間で得点が増減される。こうして変化する各プレイヤの得点は、プレイヤ別得点表示枠102に表示される。また、サイコロ103を振る、プレイヤキャラクタの停止するマスを確定する、プレイヤキャラクタの停止したマスに割り当てられた処理を行うには、プレイヤ指示情報表示枠101に表示された指示項目を選択することが必要なものもある。
【0040】
ターンの割り当てられたプレイヤのゲーム機1、2は、サイコロ103を振って出目が確定したときに、当該出目を示すゲーム進行情報を他のゲーム機1、2に送信する。ゲームボード100においてプレイヤキャラクタが1マス移動する度に、移動したマスを示すゲーム進行情報を他のゲーム機1、2に送信する。停止するマスを確定して当該マスでの処理が終了したときに、その処理結果を示すターン確定情報を他のゲーム機1、2に送信する。ターンの割り当てられていないプレイヤのゲーム機1、2は、これらのゲーム進行情報またはターン確定情報に従って、ターンの割り当てられたプレイヤのゲーム機1、2と同様にゲームを進行させることができる。
【0041】
また、1ターンの最後で当該ターンのプレイヤのゲーム機1、2から他のプレイヤのゲーム機1、2にターン確定情報が送信されるが、主催者ゲーム機1は、自らターン確定情報を送信した後、または何れかの参加者ゲーム機2からターン確定情報を受信した後に、ターン終了情報(次のターンを実行するプレイヤを特定する情報を含む)を、各参加者ゲーム機2に送信する。各参加者ゲーム機2は、ターン終了情報の受信に対して、ターン確認情報を主催者ゲーム機1に送信する。ゲームのターンは、ターン終了情報において指定されたプレイヤに移るものとなる。何れかのプレイヤが獲得した得点が所定ポイントに達すると、ゲームが終了となる。
【0042】
なお、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1〜2−3は、互いに無線通信によって情報を送受信し、また、それぞれ個別にバッテリー駆動されるものであるため、これらのゲーム機1、2−1〜2−3のうちに、ゲームが終了するよりも前に他のゲーム機との間の通信が切断されてしまうことになるものも発生し得る。このような場合の取り扱いについては、詳しく後述するものとする。
【0043】
次に、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムに適用されるゲーム機1、2について説明する。
【0044】
図3(a)は、図1の通信ゲームシステムに適用されるゲーム機1、2の外観を示す図である。図示するように、ゲーム機1、2は、本体6に、プレイヤによる入力操作が行われる方向キー5aおよび操作キー5bなどを有する操作入力部5、画像を出力するモニタ3、音声を出力するスピーカ4を備えて構成される。本体6にはゲームプログラムを記録した記録媒体が挿入され、本体6に内蔵されたCPUにより、ゲームプログラムが実行される。本体6にはメモリスティックなどの外部記憶装置が挿入されて、CPUによりゲームデータのセーブやセーブデータの読み出しなどが実行される。
【0045】
ゲーム機1、2は、また、無線インターフェース装置50を備える。無線インターフェース装置50は、無線LANの規格として例えばIEEE802.11を使用し、他のゲーム機との間で無線アドホックネットワークを構築する。ゲーム機1、2は、アドホックネットワークを構築することで、基地局やアクセスポイントなどのインフラストラクチャを別途必要とすることなく、他のゲーム機1、2と間の通信を実現できる。
【0046】
図3(b)は、図1の通信ゲームシステムに適用されるゲーム機1、2の機能構成を示すブロック図である。図示するように、ゲーム機1、2は、アプリケーション処理に関する動作を主として行う処理装置10と、通信に関する動作を行う無線インターフェース装置50とを備える。処理装置10および無線インターフェース装置50は、別個のハードウェアとして設けられ、処理装置10および無線インターフェース装置50の間は、バスにより電気的に接続される。なお、処理装置10はホストPCとして構成され、無線インターフェース装置50の動作を管理する機能ももつ。無線インターフェース装置50は、独自のCPUを有している。
【0047】
処理装置10は、CPU12と、メモリ30と、外部記憶装置40と、メディアドライブ42と、操作入力部5と、モニタ3と、スピーカ4とを備えている。CPU12は、メモリ30に記憶され、後述するフローチャートに示される処理を実現するプログラムを実行する。主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2とでは、CPU12が実行するプログラムは異なるが、当該プレイヤが1ターン分だけゲームを進めるためのターン実行処理のプログラムは、主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2とで共通している。CPU12は、内部タイマを備えている。
【0048】
メモリ30は、他のゲーム機1、2から受信した情報(ゲーム進行情報、ターン確定情報、ターン終了情報(及びターン終了情報))を先入れ先出し方式で記憶する受信情報キュー31と、操作入力部5から入力された操作に関する情報を記憶する入力情報レジスタ32と、ゲームの進行状況に関する情報を記憶するゲーム情報記憶部33とを含んでいる。
主催者ゲーム機1のメモリ30は、さらに参加者ゲーム機2−1〜2−3との通信状態を管理するための通信管理記憶部34を含んでいる。
【0049】
なお、ゲーム情報記憶部33に記憶される情報のうちで自己及び他の各プレイヤのプレイヤキャラクタの位置するマスを示す情報は、現在暫定的に位置しているマス及びその1つ前に位置していたマスを示す情報と、ターンが確定したときに位置していたマスを示す情報を含んでいる。さらに、ターンが確定したときに位置していたマスに進んだ進行方向を示す情報を含んでおり、前回のターンにおけるプレイヤキャラクタの進行方向も判断できるものとなっている。
【0050】
メモリ30は、これらの記憶領域の他に、CPU12が実行するプログラムの記憶領域と、CPU12がプログラムを実行する際に一時的に生成されるデータを記憶する作業領域とを含んでいる。この実施の形態にかかるゲームを実行するためのプログラムは、記録媒体44に格納されて配布されており、プログラムの記憶領域には、ゲームの進行状況に従ってCPU12の制御の下メディアドライブ42により記録媒体44から必要なプログラムモジュールが分割してロードされるものとなる。
【0051】
操作入力部5は、プレイヤからの操作指示を受け付ける方向キー5aや操作キー5bなどを備える。モニタ3は例えば液晶パネルなどで構成されて画像を出力し、スピーカ4は音声を出力する。外部記憶装置40は、メモリスティックなどの記憶装置として構成され、ゲームデータのセーブやロードなどに利用される。メディアドライブ42には、ディスク状の記録媒体44が挿入され、記録媒体44に記録されているプログラムやデータなどが読み出される。読み出されたプログラムおよびデータはメモリ30に記憶され、CPU12における処理に利用される。
【0052】
無線インターフェース装置50は、他のゲーム機1、2から送信された情報を受信する受信部52と、他のゲーム機1、2に情報を送信する送信部54とを含む。受信部52が受信した情報は、無線インターフェース装置50が有するCPUの制御で、受信した順番にメモリ30の受信情報キュー31に記憶される。また、処理装置10のCPU12は、他のゲーム機1、2に送信する必要のある情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54は、無線インターフェース装置50が有するCPUの制御で、CPU12から渡された情報を他のゲーム機1、2に送信する。
【0053】
なお、ゲーム機1、2の間で送受信される情報には、それぞれ送信元となるゲーム機1または2を示す送信元情報と、送信先となるゲーム機1または2を示す送信先情報とを含んでいる。送信先情報は、1つのゲーム装置1または2から他の複数のゲーム機1または2に送信される情報については、当該他の複数のゲーム機1または2を示す情報をそれぞれ含むものとなる。送信元情報及び送信先情報は、送信元及び送信先となるゲーム機1、2をゲーム機固有の個体識別番号で特定することができる。
【0054】
また、ゲーム進行情報及びターン確定情報は、各プレイヤがゲームを行う順番やプレイヤキャラクタ名などで特定されるプレイヤ情報を送信元情報とは別に含んでいる。このようなプレイヤ情報が必要となるのは、次に説明するように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のうちに通信が切断されたものが発生したときには、当該通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを、主催者ゲーム機1において代替して行うことがあるからである。
【0055】
次に、主催者ゲーム機1または参加者ゲーム機2−1〜2−3と他のゲーム機1、2との間の通信が切断された場合について説明する。ゲーム機1、2から送信された情報は、通信が切断状態となっている他のゲーム装置1、2に受信されることがない。ゲーム機1、2は、通信が切断状態となっている他のゲーム装置1、2から送信された情報を受信することもない。なお、ここでは1ターンの途中でゲーム機1、2の間の通信が切断されることはなく、ゲーム進行情報を受信したターンでは、必ずターン確定情報を受信できることを前提として説明する。
【0056】
この実施の形態においては、主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−1〜2−3の各々との間の通信が可能になっているかを常時監視している。具体的には、1ターンの終了となるターン確定情報を自ら送信した後、或いは何れかの参加者ゲーム機2からターン確定情報を受信した後、ターン終了情報を接続状態にある参加者ゲーム機2に送信するものとしている。ターン終了情報を受信した参加者ゲーム機2は、該ターン終了情報の受信に応答してターン確認情報を主催者ゲーム機1に返送するものとなっている。
【0057】
主催者ゲーム機1は、ターン終了情報を送信した後に参加者ゲーム機2のそれぞれからのターン確認情報の受信を監視し、ターン終了情報を送信してから所定時間を経過してもターン確認情報が返送されない参加者ゲーム機2を、通信が切断状態となったものと認識して、その旨の情報を通信管理記憶部34に記憶するものとしている。通信が切断状態となった参加者ゲーム機2を示す情報が通信管理記憶部34に記憶されている場合は、主催者ゲーム機1は、自分のターンになったかどうかだけではなく、当該通信が切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンになったかどうかも判断するものとしている。
【0058】
通信が切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンになった場合は、主催者ゲーム機1は、当該プレイヤのターンを代替して実行するものとなる。もっとも、主催者となるプレイヤがそのターンにおけるゲームの進行を決めるのではなく、所定の思考ルーチンの実行によって代替されたターンのゲームの進行が決められることとなる。切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンが代替して実行された場合は、主催者ゲーム機1から接続状態にある参加者ゲーム機2に、ターンが代替して実行されたプレイヤのプレイヤ情報を含むゲーム進行情報及びターン確定情報が順次送られるものとなる。
【0059】
一方、参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1のように他のプレイヤのゲーム機1、2との間の通信が切断されているかどうかを監視する機能を有していない。参加者ゲーム機1は、自己のターンにおいてターン確定情報を送信したとき、或いは他のゲーム機1、2からターン確定情報を受信したときには、主催者ゲーム機1が接続状態にあれば、これらのターン確定情報に応答してターン終了情報が主催者ゲーム機1から送られてくるはずである。しかし、ターン確定情報の送信または受信から所定時間を経過してもターン終了情報を受信しないときには、主催者ゲーム機1との間の通信が切断されているものと判断して、ゲームを終了させるものとしている。
【0060】
以下、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムにおいて、ゲーム機1、2のそれぞれにおいて実行される処理について説明する。この通信ゲームシステムにおいては、主催者となるプレイヤのゲーム機1で実行される処理と、参加者となる各プレイヤのゲーム機で実行される処理とが異なる。もっとも、同じゲームを進行させるものであるため、両者で共通している処理も多い。
【0061】
ゲームを始める際には、主催者となるプレイヤが、他に3名の参加者となるプレイヤを募ることとなる。主催者ゲーム機1がゲームに参加する他の3台の参加者ゲーム機2と同期をとれると、これでゲームの参加者が確定する。ゲームの参加者が確定すると、各プレイヤは、自分がゲームを行うのに使用するプレイヤキャラクタを選択する。参加者ゲーム機2は、選択したプレイヤキャラクタを示す情報を主催者ゲーム機1に送信する。
【0062】
次に、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2のCPU12は、ランダム関数を実行し、所定の範囲にある何れかの数値を取得する。参加者ゲーム機2で取得された数値は、それぞれ主催者ゲーム機1に送られる。主催者ゲーム機1では、各ゲーム機1、2で取得された数値が比較され、各プレイヤが1ターンのゲームを行う順番が決められる。主催者ゲーム機1は、決められた順番を示す情報をゲーム情報記憶部33に記憶させるとともに、該順番と参加者となる各プレイヤが選んだプレイヤキャラクタを示す情報を参加者ゲーム機2に送信する。
【0063】
参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1から受信した情報に従って、各プレイヤが1ターンのゲームを行う順番と他のプレイヤのプレイヤキャラクタをゲーム情報記憶部33に記憶させる。この時点でゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を示す情報において、各プレイヤのプレイヤキャラクタは、ゲームボード100の中央のHマスに位置しており、また、各プレイヤの獲得した得点は、予め定められた値となっている。
【0064】
以下、このようにして主催者と3人の参加者の間でゲームを行う際の順番が確定した後に実行される処理を、主催者となるプレイヤのゲーム機1で実行される処理と、参加者となる各プレイヤのゲーム機2で実行される処理とに分けて説明する。なお、ゲーム機1、2においては、ゲーム情報記憶部33に記憶されたゲームの進行状況を示す情報に応じた画面をモニタ3に表示させ、必要に応じて音声をスピーカ4から出力させる処理を行っているが、このような処理については従来のゲームと差異がないため、詳細な説明を省略するものとする。
【0065】
図4は、主催者ゲーム機1で実行される処理を示すフローチャートである。主催者ゲーム機1では、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって参加者ゲーム機2−1〜2−3の何れかからゲーム進行情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS101)。
【0066】
ゲーム進行情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、CPU12は、当該ゲーム進行情報を受信情報キュー31から取り出し、取り出したゲーム進行情報に従ってゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を更新する。例えば、ゲーム進行情報がサイコロの出目を示している場合には、ゲーム画面のサイコロ103の出目を当該ゲーム進行情報が示す出目とする。また、ゲーム進行情報がプレイヤキャラクタの移動したマスを示している場合には、ゲームボード100において当該プレイヤキャラクタの位置するマスを更新する(ステップS102)。そして、ステップS101の処理に戻る。
【0067】
ステップS101において受信情報キュー31の先頭にゲーム進行情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって参加者ゲーム機2−1〜2−3の何れかからターン確定情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS103)。
【0068】
ターン確定情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、CPU12は、当該ターン確定情報を受信情報キュー31から取り出し、取り出したターン確定情報に従ってゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を更新する。ここでは、ターン確定情報に従って、各プレイヤの得点が増減され、ターン終了時のマスと進行方向が記憶されることとなる(ステップS104)。その後、ステップS105の処理に進む。ステップS105には、後述するステップS111のターン実行処理または後述するステップS114のターン代替処理が終了した場合にも進むものとなる。
【0069】
ステップS105では、ターン確定情報に従って各プレイヤの得点が増減されると、CPU12は、何れかのプレイヤの得点がゲーム終了となる条件を満たしているかどうかを判定する。何れのプレイヤの得点もゲーム終了となる条件を満たしていなければ、CPU12は、次にターンを迎えるプレイヤを示すターン終了情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる。CPU12は、また、内部タイマによる計時を0から開始する(ステップS106)。
【0070】
次に、CPU12は、受信情報キュー31に参加者ゲーム機2のそれぞれから送られてくるターン確認情報が記憶されていればこれを取り出し、ステップS106で送信したターン終了情報に応答して参加者ゲーム機2のうちの通信が接続状態にある全てからターン確認情報を受信したかどうかを判定する(ステップS107)。接続状態にある参加者ゲーム機2のうちに未だターン確認情報を受信していないものがあれば、CPU12は、ステップS106の計時開始から所定時間を経過したかどうかを判定する(ステップS108)。所定時間を経過していなければ、ステップS107の処理に戻る。
【0071】
所定時間を経過していれば、CPU12は、ターン確認情報が受信されなかった参加者ゲーム機2を通信が切断状態にあるゲーム機として認定して、その旨を示す情報を通信管理記憶部34に記憶させる(ステップS109)。そして、ステップS110の処理に進む。また、ステップS107で接続状態にある参加者ゲーム機2の全てからターン確認情報を受信した場合も、ステップS110の処理に進む。
【0072】
ステップS110では、CPU12は、ゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を参照して、次に自分のターンを迎える順番となっているかどうかを判定する。自分のターンを迎える順番となっていなければ、ステップS101の処理に戻る。自分のターンを迎える順番となっていれば、CPU12は、詳細を後述するターン実行処理を行い、主催者となるプレイヤに1ターンのゲームを進めさせる(ステップS111)。ターン実行処理が終了すると、ステップS105の処理に進む。
【0073】
ステップS103において受信情報キュー31の先頭にターン確定情報が記憶されていない場合には、CPU12は、通信管理記憶部34を参照して、切断状態となっている参加者ゲーム機2があるかどうかを判定する(ステップS112)。切断状態となっている参加者ゲーム機2があれば、CPU12は、ゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を参照して、次に切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを迎える順番となっているかどうかを判定する(ステップS113)。
【0074】
切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを迎える順番となっていれば、CPU12は、詳細を後述するターン代替処理を行い、切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤに代わって当該プレイヤの1ターンのゲームを進めさせる(ステップS114)。ターン代替処理が終了すると、ステップS105の処理に進む。ステップS112で切断状態となっている参加者ゲーム機2がない場合、或いはステップS113で切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを迎える順番となっていない場合には、そのままステップS101の処理に戻る。
【0075】
ステップS105において何れかのプレイヤの得点がゲーム終了となる条件を満たしていれば、CPU12は、所定のゲーム終了処理を行って、ゲームを終了させる(ステップS115)。また、CPU12は、ゲーム終了情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS117)。そして、今回のゲームのために主催者ゲーム機1で実行される処理が終了となる。
【0076】
図5は、参加者ゲーム機2で実行される処理を示すフローチャートである。参加者ゲーム機2では、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって他のゲーム機1、2の何れかからゲーム進行情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS201)。ゲーム進行情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、ステップS204の処理に進む。
【0077】
受信情報キュー31の先頭にゲーム進行情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって他のゲーム機1、2の何れかからターン確定情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS202)。
【0078】
ターン確定情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、主催者ゲーム機1との通信が正常に接続されていれば、当該ターン確定情報を受信した主催者ゲーム機1からターン終了情報が次に送られてくることになるはずである。CPU12は、ここで内部タイマによる計時を0から開始する(ステップS203)。そして、ステップS204の処理に進む。
【0079】
ステップS204では、CPU12は、ゲーム進行情報またはターン確定情報を受信情報キュー31から取り出し、取り出したゲーム進行情報に従ってゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を更新する。例えば、ゲーム進行情報がサイコロの出目を示している場合には、ゲーム画面のサイコロ103の出目を当該ゲーム進行情報が示す出目とする。また、ゲーム進行情報がプレイヤキャラクタの移動したマス目を示している場合には、ゲームボード100において当該プレイヤキャラクタの位置するマス目を更新する。或いは、ターン確定情報に従って、各プレイヤの得点を増減する。そして、ステップS201の処理に戻る。
【0080】
ステップS202において受信情報キュー31の先頭にターン確定情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって主催者ゲーム機1からターン終了情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS205)。ターン終了情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、CPU12は、当該ターン終了情報を受信情報キュー31から取り出すとともに、内部タイマによる計時をここで停止する(ステップS206)。さらに、CPU12は、ターン確認情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から主催者ゲーム機1に送信させる(ステップS207)。
【0081】
次に、CPU12は、取り出したターン終了情報を参照して、次に自分のターンを迎える順番となっているかどうかを判定する。自分のターンを迎える順番となっていなければ、そのままステップS201の処理に戻る。自分のターンを迎える順番となっていれば、CPU12は、詳細を後述するターン実行処理を行い、主催者となるプレイヤに1ターンのゲームを進めさせる(ステップS209)。
【0082】
ターン実行処理が終了すると、主催者ゲーム機1との通信が正常に接続されていれば、当該ターン実行処理で送信したターン確定情報に応答して、主催者ゲーム機1からターン終了情報が次に送られてくることになるはずである。CPU12は、ここで内部タイマによる計時を0から開始する(ステップS210)。そして、ステップS201の処理に進む。
【0083】
ステップS205において受信情報キュー31の先頭にターン終了情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって主催者ゲーム機1からゲーム終了情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS211)。受信情報キュー31の先頭にゲーム終了情報が記憶されていない場合には、CPU12は、ステップS203またはS210の計時開始から所定時間を経過したかどうかを判定する(ステップS213)。所定時間を経過していなければ、ステップS201の処理に戻る。
【0084】
ステップS211において受信情報キュー31の先頭にゲーム終了情報が記憶されていた場合、或いはステップS212で計時開始から所定時間を経過していた場合には、CPU12は、所定のゲーム終了処理を行って、ゲームを終了させる(ステップS213)。そして、今回のゲームのために参加者ゲーム機2で実行される処理が終了となる。
【0085】
図6は、図4のステップS111と図5のステップS209とで実行されるターン実行処理を詳細に示すフローチャートである。ターン実行処理においては、CPU12は、プレイヤ指示情報表示枠101の表示と操作入力部5からの入力に従って、プレイヤからサイコロ103を振ることが指示されたかどうかを判定する(ステップS301)。サイコロ103を振ることが指示されていなければ、CPU12は、プレイヤ指示情報表示枠101の表示と操作入力部5からの入力に従って、サイコロ103を振ること以外の他のことが指示されたかどうかを判定する(ステップS302)。
【0086】
サイコロ103を振ること以外の他のことも指示されていなければ、そのままステップS301の処理に戻り、CPU12は、プレイヤから何らかの指示がされるのを待機する。サイコロ103を振ること以外の他のことが指示された場合は、CPU12は、指示に応じた処理を行う。この処理は、本発明と関係がないため、詳細な説明を省略する(ステップS303)。そして、ステップS301の処理に戻る。
【0087】
ステップS301でサイコロを振ることが指示されていた場合には、CPU12は、ランダム関数を実行して1〜6の範囲でサイコロ103の出目を決定する(ステップS304)。決定された出目は、ゲーム情報記憶部33に一旦記憶されるとともに、ゲーム画面にも表示される。CPU12は、当該プレイヤをプレイヤ情報として含むとともに決定されたサイコロの出目を示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から他のゲーム機1、2に送信させる(ステップS305)。そして、ステップS306の処理に進む。
【0088】
ステップS306では、CPU12は、プレイヤの操作入力部5(特に方向キー5a)の操作に従ってプレイヤキャラクタをゲームボード100で現在位置するマスから隣接するマスに移動させるための指示が入力されたかどうかを判定する。隣接するマスに移動させるための指示が入力された場合には、CPU12は、サイコロ103の出目と前回のターンにおける進行方向とに基づいて、移動が指示された先のマスがプレイヤキャラクタの移動可能なマスであるかどうかを判定する(ステップS307)。プレイヤキャラクタの移動可能なマスでなければ、そのままステップS306の処理に戻る。
【0089】
プレイヤキャラクタの移動可能なマスであれば、CPU12は、ゲームボード100においてプレイヤキャラクタの位置するマスを指示された先のマスに更新して、ゲーム情報記憶部33に記憶させる(ステップS308)。CPU12は、当該プレイヤをプレイヤ情報として含むとともにプレイヤキャラクタが移動したマスを示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から他のゲーム機1、2に送信させる(ステップS309)。そして、ステップS306の処理に戻る。
【0090】
ステップS306においてプレイヤキャラクタの位置するマスの移動が指示されていない場合には、CPU12は、プレイヤの操作入力部5(特に操作キー5b)の操作に従ってプレイヤキャラクタが今回のターンにおいて停止するマスを現在のマスで確定させるための指示が入力されたかどうかを判定する(ステップS310)。プレイヤキャラクタが停止するマスを確定させるための指示が入力されていない場合には、そのままステップS306の処理に戻る。
【0091】
プレイヤキャラクタが停止するマスを確定させるための指示が入力されていた場合には、CPU12は、今回のターンにおけるサイコロ103の出目に基づいて、プレイヤキャラクタが位置しているマスが今回のターンで停止させることが可能なマスであるかどうかを判定する(ステップS311)。今回のターンで停止させることが可能なマスでなければ、そのままステップS306の処理に戻る。
【0092】
今回のターンで停止させることが可能なマスであれば、CPU12は、プレイヤキャラクタが今回のターンで停止するマスを、現在位置しているマスで確定させる。CPU12は、この確定されたマスに割り当てられた処理を行うには、さらにプレイヤによる指示が必要なマスとなっているかどうかを判定する(ステップS312)。プレイヤによる指示が必要なマスとなっていなければ、そのままステップS314の処理に進む。
【0093】
プレイヤによる指示が必要なマスとなっていれば、CPU12は、プレイヤ指示情報表示枠101の表示と操作入力部5からの入力に従って、当該マスに割り当てられた処理の指示項目がプレイヤによって選択されたかどうかを判定する(ステップS313)。当該マスに割り当てられた処理の指示項目が選択されるまで、CPU12は、ステップS313の処理を繰り返して行い、指示項目が選択されるのを待機する。当該マスに割り当てられた処理の指示項目が選択されると、ステップS314の処理に進む。
【0094】
ステップS314では、CPU12は、マス目に割り当てられた処理(指示項目の選択が必要な場合は、さらに選択された指示項目)に応じて所定の演算を行い、その演算結果に応じて各プレイヤの得点を増減するとともに、指定が確定したマスとプレイヤキャラクタの進行方向をゲーム情報記憶部33に記憶させる。CPU12は、さらに当該プレイヤをプレイヤ情報として含むとともに各プレイヤの得点の増減値を示すターン確定情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から他のゲーム機1、2に送信させる(ステップS315)。そして、ターン実行処理を終了して、図4または図5のフローチャートの処理に復帰する。
【0095】
図7は、図4のステップS114で実行されるターン代替処理を詳細に示すフローチャートである。ターン代替処理では、CPU12は、ランダム関数を実行して1〜6の範囲でサイコロ103の出目を決定する(ステップS401)。CPU12は、ターンが代替されるプレイヤをプレイヤ情報として含むとともに決定されたサイコロの出目を示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS402)。
【0096】
次に、CPU12は、所定の思考ルーチンを実行し、サイコロの出目と、ターンが代替されるプレイヤのプレイヤキャラクタの前回のターンの確定時において位置するマス及び進行方向に応じて、ターンが代替されるプレイヤキャラクタが今回のターンで移動することとなるマスを決定する(ステップS403)。この思考ルーチンは、従来よりこの種のボードゲームでノンプレイヤキャラクタ(コンピュータ処理により動作が制御されるキャラクタ)の移動を決定するために用いられていたものをそのまま用いており、詳細な説明は省略するものとする。
【0097】
ターンが代替されるプレイヤキャラクタの移動先のマスが決定されると、CPU12は、当該プレイヤキャラクタの位置するマスを移動先のマスに向けて1マス進め、ゲーム情報記憶部33に記憶させる(ステップS404)。CPU12は、ターンが代替されるプレイヤをプレイヤ情報として含むとともにプレイヤキャラクタが移動したマスを示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS405)。
【0098】
CPU12は、当該プレイヤキャラクタが現在位置しているマスが、ステップS403で移動先として決定されたマスであるかどうかを判定する(ステップS406)。当該プレイヤキャラクタが現在位置しているマスが移動先として決定されたマスでなければ、ステップS404の処理に戻り、さらに1マス決定されたマスに向けて当該プレイヤキャラクタの位置が移動されるものとなる。
【0099】
ステップS403で移動先として決定されたマスまで当該プレイヤキャラクタが移動すると、CPU12は、当該マスに割り当てられた処理を行うには、さらにプレイヤによる指示が必要なマスとなっているかどうかを判定する(ステップS407)。プレイヤによる指示が必要なマスとなっていなければ、そのままステップS409の処理に進む。
【0100】
プレイヤによる指示が必要なマスとなっていれば、CPU12は、所定の思考ルーチンを実行して、当該マスに割り当てられた処理の指示項目を選択する(ステップS408)。この思考ルーチンも、従来よりこの種のボードゲームでノンプレイヤキャラクタの選択を決定するために用いられていたものをそのまま用いており、詳細な説明は省略するものとする。そして、ステップS409の処理に進む。
【0101】
ステップS409では、CPU12は、マス目に割り当てられた処理(指示項目の選択が必要な場合は、さらに選択された指示項目)に応じて所定の演算を行い、その演算結果に応じて各プレイヤの得点を増減するとともに、ターンが代替されるプレイヤキャラクタの停止したマスと進行方向をゲーム情報記憶部33に記憶させる。CPU12は、さらにターンが代替されるプレイヤをプレイヤ情報として含むとともに各プレイヤの得点の増減値を示すターン確定情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS410)。そして、ターン代替処理を終了して、図4のフローチャートの処理に復帰する。
【0102】
以下、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムにおけるゲームの実行態様を具体的な例に基づいて説明する。ここでは、ゲームを実行する順番が「主催者→ゲーム機2−1の参加者→ゲーム機2−2の参加者→ゲーム機2−3の参加者」の順で既に確定して、ゲームが開始されているものとする。また、以下の具体例を説明する図8〜図10において、ゲームを実行する順番となっているプレイヤのゲーム機1または2を二重枠の四角形で示し、通信が切断されているゲーム機1または2を×印で示す。
【0103】
図8は、この実施の形態にかかるゲームの実行態様の第1の例を示す図である。この例では、何れのプレイヤのゲーム機1、2も通信が切断されてなく、ゲームが正常に進行している場合の実行態様を説明する。図8(a)に示すように、主催者ゲーム機1は、主催者ゲーム機1のプレイヤのターンのときには、主催者となるプレイヤをプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、順次参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれに送信する。
【0104】
主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信すると、図8(b)に示すように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれにターン終了情報を送信する。このターン終了情報に応答して、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれは、図8(c)に示すように、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送する。ここで、参加者ゲーム機2−1〜2−3の全てからターン確認情報が受信されたため、通信が切断状態にある参加者ゲーム機2に関する情報が通信管理記憶部34に記憶されることはない。
【0105】
また、図8(b)で送信されたターン終了情報に従って、図8(d)に示すように、参加者ゲーム機2−1のプレイヤのターンに移行する。図8(d)に示すように、当該プレイヤのターンを迎えた参加者ゲーム機2−1は、当該プレイヤのターンのときに、自己をプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、順次主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−2、2−3にそれぞれ送信する。
【0106】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−1からターン確定情報を受信すると、図8(e)に示すように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれにターン終了情報を送信する。このターン終了情報に応答して、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれは、図8(f)に示すように、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送する。ここでも、参加者ゲーム機2−1〜2−3の全てからターン確認情報が受信されたため、通信が切断状態にある参加者ゲーム機2に関する情報が通信管理記憶部34に記憶されることはない。
【0107】
また、図8(e)で送信されたターン終了情報に従って、図8(g)に示すように、参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンに移行する。以下、同様にして、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1〜2−3の間でゲーム進行情報、ターン確定情報、ターン終了情報、ターン確認情報が送受信されて、ゲームの終了条件が成立するまで各プレイヤのターンに移行しながらゲームが進行していくものとなる。
【0108】
図9は、この実施の形態にかかるゲームの実行態様の第2の例を示す図である。この例では、参加者ゲーム機2−2の通信が切断された場合の実行態様を説明する。図9(a)に示すように、ターンを迎えた参加者ゲーム機2−1は、当該プレイヤのターンのときに、自己をプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、順次主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−2、2−3にそれぞれ送信する。
【0109】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−1からターン確定情報を受信すると、図9(b)に示すように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれにターン終了情報を送信する。図9(c)に示すように、このターン終了情報に応答して、接続状態にある参加者ゲーム機2−1、2−3は、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送するが、切断状態にある参加者ゲーム機2−2は、ターン終了情報を受信できないので、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送することはない。主催者ゲーム機1は、ターン終了情報の送信から所定時間経過しても参加者ゲーム機2−2からターン確認情報を受信しないため、参加者ゲーム機2−2が切断状態にある旨を示す情報を通信管理記憶部34に記憶する。
【0110】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−2が切断状態であると通信管理記憶部34に記憶しているため、ここから自己のターンになったことだけではなく、参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンになったかどうかも監視していくことになる。図9(a)でターン確定情報を送信したのは参加者ゲーム機2−1であるので、次は、通信が切断状態となっている参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンとなる。
【0111】
主催者ゲーム機1は、ここで参加者ゲーム機2−2のプレイヤに代替して当該ターンにおけるゲームを進行し、図9(d)に示すように、当該ターンの処理が終了するまで、参加者ゲーム機2−2のプレイヤをプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及び確定情報を、接続状態にある参加者ゲーム機2−1、2−3にそれぞれ送信する。
【0112】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−2のプレイヤに代替して行ったターンのターン確定情報を送信すると、図9(e)に示すように、さらに参加者ゲーム機2−1、2−3にターン終了情報を送信する。このターン終了情報に応答して、参加者ゲーム機2−1、2−3のそれぞれは、図9(f)に示すように、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送する。そして、図9(e)で送信されたターン終了情報に従って、図9(g)に示すように、参加者ゲーム機2−3のプレイヤのターンに移行する。
【0113】
以下、同様にして、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1、2−3の間でゲーム進行情報、ターン確定情報、ターン終了情報、ターン確認情報が送受信されて、ゲームの終了条件が成立するまで各プレイヤのターンに移行しながらゲームが進行していくものとなる。但し、参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンとなる度に、当該ターンのゲームが主催者ゲーム機1により代行して行われることとなる。
【0114】
図10は、この実施の形態にかかるゲームの実行態様の第3の例を示す図である。この例では、主催者ゲーム機1の通信が切断された場合の実行態様を説明する。図10(a)に示すように、ターンを迎えた参加者ゲーム機2−3は、当該プレイヤのターンのときに、自己をプレイヤ情報として含むゲーム進行情報を、順次主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−1、2−2にそれぞれ送信する。
【0115】
参加者ゲーム機2−3は、当該ターンの処理が確定すると、図10(b)に示すように、ターン確定情報を主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−1、2−2に送信する。参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれは、このターン確定情報の送信または受信により0から計時を開始する。一方、主催者ゲーム機1は、このターン確定情報を受信することはない。
【0116】
主催者ゲーム機1は、図10(b)で送信されたターン確定情報を受信していないので、これに対してターン終了情報を送信することはない。参加者ゲーム機2−1〜2−3は、図10(c)に示すように、ターン確定情報の送信または受信から所定時間を経過しても主催者ゲーム機1からターン終了情報を受信することはないので、そのままゲームを終了させるものとなる。
【0117】
以上説明したように、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムでは、主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信または受信する度、すなわち各プレイヤのターンが終了する度、通信が接続状態にある参加者ゲーム機2にターン終了情報を送信するものとしている。主催者ゲーム機1は、ターン終了情報を送信してから所定時間を経過してもターン確認情報が送信されてこない参加者ゲーム機2の情報を、通信が切断されたものとして通信管理記憶部34に記憶するものとしている。
【0118】
ここで、通信が切断された参加者ゲーム機2の情報が通信管理記憶部34に記憶されているときには、主催者ゲーム機1は、当該通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤのターンとなったかどうかを監視し、該プレイヤのターンになった場合には、ターン代替処理を行って、該プレイヤの当該ターンのゲームを代替して行うものとなっている。このターン代替処理によるゲームの実行でも、通常のターン実行処理によるゲームの実行と同様に主催者ゲーム機1のゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況に関する情報を更新し、また、ゲーム進行情報及びターン確定情報を送信して通信が接続状態にある参加者ゲーム機2のゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況に関する情報を更新させるものとしている。
【0119】
このため、参加者ゲーム機2−1〜2−3のうちの何れかに主催者ゲーム機1との間の通信が切断されてしまったものが存在しても、通信が切断される前のゲームの状態を引き継いで、主催者ゲーム機1と未だ通信が接続状態にある参加者ゲーム機2とでゲームを続行することができる。また、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンは、主催者ゲーム機1で代替して行うものとしているため、その代わりとなるゲーム機を用意しておく必要がない。
【0120】
また、主催者ゲーム機1は、ターン終了情報の送信から所定時間以内にターン確認情報を受信できたかどうかによって参加者ゲーム機2との間の通信が接続されているかどうかを判定するため、比較的簡単な処理で参加者ゲーム機2の通信の切断を認定することができるようになる。
【0121】
また、主催者ゲーム機1から送信されるターン終了情報は、次のターンのプレイヤを示す情報を含んでいるため、何れのプレイヤのターンとなるかを主催者ゲーム機1だけで管理すればよく、参加者ゲーム機2において別途管理する必要がなく、参加者ゲーム機2の処理負荷を軽減することができる。一方、参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1との間の通信が切断されれば、それでゲームを終了させてしまうことも、参加者ゲーム機2が何れのプレイヤのターンとなるかを管理する処理から解放させることができる。
【0122】
なお、主催者ゲーム機1との間の通信が切断された参加者ゲーム機2が存在する場合において、主催者ゲーム機1は、当該参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを、主催者となるプレイヤの入力操作に基づかずに所定の思考ルーチンの実行によって代替して行うものとしている。
【0123】
従来より、この実施の形態で適用されているようなボードゲームには、完全な機械側の制御で行動が決められるノンプレイヤキャラクタが適用されてきたものである。つまり、人間の操作に基づかずにゲームを進めても、実際にゲームをプレイしているプレイヤに大きな違和感を感じさせることはないと考えられてきたものである。ここで、思考ルーチンの実行で他のプレイヤの処理を代替して行うことで、主催者となるプレイヤが複数のプレイヤの役割を演じてしまうようなことがなく、あたかも複数のプレイヤがグルになってゲームが進められるような本来のゲーム性に反してゲームが進められてしまうことがない。
【0124】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0125】
上記の実施の形態では、本発明を適用した通信ゲームシステムで実行されるゲームとして、ボードゲームを例に挙げて説明していた。これに対して、互いに情報を送受信する3台以上のゲーム機の間でプレイヤ毎にゲームを実行するターンが決まっているゲームを実行するのであれば、ボードゲーム以外にも任意の種類のゲームを適用することができる。麻雀ゲームや3人以上で対戦するトランプ、花札などのゲームは、本発明を適用可能なゲームということになる。3人以上のプレイヤが順番に記録を競っていくようなゲームも、本発明を適用可能なゲームということになる。
【0126】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信または受信した後、ターン終了情報を1回だけ参加者ゲーム機2に送信するものとしていた。そして、ターン終了情報の送信から所定時間経過してもターン確認情報を受信していない参加者ゲーム機2を通信が切断状態にあるものと判断していた。もっとも、主催者ゲーム機1は、最初のターン終了情報の送信から所定時間を経過するか全ての参加者ゲーム機2からターン確認情報を受信するまで、複数回に亘ってターン終了情報を送信するものとしてもよい。これにより、ノイズなどの短期間の偶発的な原因による通信不良でターン終了情報が受信されなかった場合に、通信が切断状態にあると判定されてしまうことがなくなる。
【0127】
上記の実施の形態では、参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1からターン終了情報を受信した後、ターン確認情報を1回だけ返送するものとしていた。これに対して、参加者ゲーム機2は、ターン終了情報を受信してから次の何らかの情報を受信するまでの間において、ターン確認情報を複数回に亘って送信するものとしてもよい。これにより、ノイズなどの短期間の偶発的な原因による通信不良でターン確認情報が受信されなかった場合に、通信が切断状態にあると判定されてしまうことがなくなる。
【0128】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信または受信した後、ターン終了情報を参加者ゲーム機2に送信するものとし、参加者ゲーム機2は、ターン終了情報の受信に応答して、ターン確認情報を主催者ゲーム機1に返送するものとしていた。もっとも、主催者ゲーム機1がターン終了情報を送信する契機となるターン確定情報は、参加者ゲーム機2においても自ら送信しているか受信しているはずである。
【0129】
従って、主催者ゲーム機1がターン終了情報を送信せずに、参加者ゲーム機2は、ターン確定情報を送信または受信した後に、ターン確認情報を主催者ゲーム機1に送信するものとしてもよい。この場合には、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2のそれぞれでゲームの進行状況を判断して、自己のターンとなっているかどうかを判断するものとすればよい。これにより、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2の間での情報の送受信の回数が少なくなるので、それぞれの処理負荷を小さくすることができる。
【0130】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを、主催者となるプレイヤの操作に基づかずに思考ルーチンを実行した結果によって代替するものとしていた。もっとも、ゲームの性質によっては、純粋なコンピュータの内部処理によるプレイでは人間によるプレイとの公平性を欠き、ゲームに参加しているプレイヤに違和感を感じさせてしまうようなゲームもある。一方、順番に記録を競っていくゲームのように、特定のプレイヤに与えられるチャンスが多くなるというだけで、一人の人間が複数のプレイヤの役割を演じても、ゲームとしての成立性が問題とならないようなゲームもある。
【0131】
従って、特にこのような性質のゲームでは、主催者ゲーム機1は、ステップS114においても図6のターン実行処理を行うものとしてもよい。もっとも、ステップS114で呼び出したターン実行処理においては、主催者ゲーム機1ではゲーム情報記憶部33に記憶されている情報のうちのターンが代替されるプレイヤのゲームの進行に関する情報が更新されるし、参加者ゲーム機2に送信されるゲーム進行情報やターン確定情報は、ターンが代替されるプレイヤを特定するプレイヤ情報を含むものとなる。
【0132】
上記の実施の形態では、参加者ゲーム機2−1〜2−3の間での通信が互いに接続されていても、主催者ゲーム機1の通信が切断された場合には、主催者となるプレイヤのターンが代行されることはなく、そこでゲームが終了してしまうこととなっていた。しかしながら、参加者ゲーム機2−1〜2−3のいずれかで主催者となるプレイヤのターンの処理を代替して行うものとすることができる。
【0133】
図11は、主催ゲーム機1の通信が切断された場合におけるゲームの実行態様の変形例を示す図である。図11(a)〜(d)は、この変形例において、図10(b)の状態の次に順次行われる態様を示すものである。参加者ゲーム機2−1〜2−3は、ターン確定情報の送信または受信から所定時間を経過しても主催者ゲーム機1からターン終了情報を受信することはない。この場合、図11(a)に示すように、ターン確定情報を送信した参加者ゲーム機2−3が、主催者ゲーム機1の通信切断の認識を示す切断発生情報を他の参加者ゲーム機2−1、2−2に送信する。
【0134】
この切断発生情報に応答して、参加者ゲーム機2−1、2−2のそれぞれは、図11(b)に示すように、切断発生情報を送信した参加者ゲーム機2−3に切断確認情報を返送する。他の全ての参加者ゲーム機2−1、2−2から切断確認情報を受信した参加者ゲーム機2−3は、ここから図5のフローチャートの処理に代えて図4のフローチャートの処理を実行するものとなり、新たな主催者ゲーム機1’となる。
【0135】
主催者ゲーム機1’(参加者ゲーム機2−2)は、ここで元の主催者となるプレイヤのターンであると判断するので、最初に主催者であったプレイヤに代替して当該ターンにおけるゲームを進行し、図11(c)に示すように、当該ターンの処理が終了するまで、主催者ゲーム機1のプレイヤをプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、接続状態にある参加者ゲーム機2−1、2−2にそれぞれ送信する。主催者ゲーム機1’(参加者ゲーム機2−3)は、主催者であったプレイヤに代替して行ったターンのターン確定情報を送信すると、図11(d)に示すように、さらに参加者ゲーム機2−1、2−2にターン終了情報を送信する。
【0136】
ここで、主催者ゲーム機1の通信が切断されたときに、主催者であったプレイヤのターンを代替して実行する参加者ゲーム機2は、図11に示した手法以外の他の手法により定めるものとしてもよい。例えば、次にターンを迎えるプレイヤの参加者ゲーム機2で主催者であったプレイヤのターンを代替して実行するものとしてもよい。或いは、プレイ順が所定の順番に決められたプレイヤ(例えば、最も先に順番を迎える者など)の参加者ゲーム機2であったプレイヤのターンを代替して実行するものとしてもよい。
【0137】
これにより、主催者ゲーム機1の通信が切断された場合であっても、他の参加者ゲーム機2−1〜2−3の間で通信が可能になっていれば、ゲームを終了することなく、各参加者が最後までゲームを行うことができるようになる。なお、主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2という区別を予めしておかなくても(但し、この場合は、変形例として説明したように各ゲーム機1、2で自己の順番かどうかを判断する必要がある)、切断状態となった他のゲーム機1、2のプレイヤのターンを代替して実行するゲーム機1、2を定めるルールをこれと同様に決めておくことで、他のゲーム機1、2で代替して実行することができるようになる。
【0138】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、何れかの参加者ゲーム機2の通信が切断状態にあると判断した後には、ゲームが終了するまで当該参加者ゲーム機2のユーザのターンを代替して行うものとしていた。もっとも、参加者ゲーム機2は、電源切れや一時的な通信不良で一旦は主催者ゲーム機1と通信が不能となったものの、その後の状況の変化によって再び主催者ゲーム機1との通信が接続される場合もある。また、何れかの参加者ゲーム機2の通信が切断された後、未だゲームに参加していないユーザのゲーム機が主催者ゲーム機1等と通信可能な状態となることもある。
【0139】
そこで、主催者ゲーム機1は、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2を示す情報が通信管理記憶部34に記憶されているときにおいて、再び当該参加者ゲーム機2が通信可能となったかどうかを判定するものとしてもよい。或いは、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2を示す情報が通信管理記憶部34に記憶されているときにおいて、これまでゲームに参加していなかったユーザのゲーム機と新たに通信可能となったかどうかを判定するものとしてもよい。
【0140】
主催者ゲーム機1は、一旦通信が切断された参加者ゲーム機2との通信が再び可能になったとき、或いは新たなゲーム機と通信可能になったときに、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2の情報を通信管理記憶部34から消去するとともに、ゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を示す情報を、再び通信可能となった参加者ゲーム機2または新たに通信可能となったゲーム機に送信するものとしてもよい。その後は、通信が切断された参加者ゲーム機2の情報が通信管理記憶部34から消去されているので、主催者ゲーム機1が他のプレイヤのターンを代替して行う必要がない(但し、通信が切断状態となっていた参加者ゲーム機2が1つだけであった場合)。
【0141】
一方、再び通信可能となった参加者ゲーム機2または新たに通信可能となったゲーム機では、無線インターフェース装置50の受信部52が主催者ゲーム機1から送られてきたゲームの進行状況を示す情報を受信すると、それをゲーム情報記憶部33に記憶させる。その後、ゲーム情報記憶部33に記憶された情報に従って、ゲームを再開または開始するものとすることができる。
【0142】
上記のように、主催者ゲーム機1が通信の切断が一旦判定された参加者ゲーム機2で通信が復活したかどうかを判定し、そのような場合には、主催者ゲーム機1のゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を参加者ゲーム機2に送って、一旦通信が切断された参加者ゲーム機2においてそこからゲームを再開させることによって、通信の切断が一時的な原因による場合には、可能な限り同じメンバーで最後までゲームを進めることができるようになる。また、一時的な原因で通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤがその時点でゲームから完全に排除されてしまうこともなく、一方、他のプレイヤが一時的な通信の切断が生じている場合にゲームの進行を待たされることもない。
【0143】
一方、主催者ゲーム機1が新たなゲーム機が通信可能になったかどうかを判定し、そのような場合には、主催者ゲーム機1のゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を新たに通信可能となったゲーム機に送って、当該ゲーム機において参加者ゲーム機2としてゲームを開始させることによって、開始当初からゲームに参加していたプレイヤでなくても、なるべく別々の人間を個別のプレイヤとしてゲームを進行することができるようになる。
【0144】
また、この場合には、ゲームの開始当初に用いられていた主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1〜2−3の他にゲーム機が用意されていれば、一部の参加者ゲーム機2の通信が一時的な原因でなく(例えば、故障など)切断されたとしても、同じプレイヤがゲーム機を取り替えて、そのままゲームを続行することができるようになる。
【0145】
上記の実施の形態では、4台のゲーム機1、2によって構成される通信ゲームシステムでゲームを行っている間は、各ゲーム機1、2は、そのゲームだけを実行する者となっていた。もっとも、各ゲーム機1、2のプレイヤは、他のプレイヤのターンとなっているときには、特にやることもない。そこで、他のプレイヤのターンとなっている間において、各ゲーム機1、2において他の処理を行えるようにしてもよい。もっとも、他のプレイヤのターンとなっている場合も、ゲームの経過を示す画面がモニタ3に表示されないだけであって、図4〜図7に示した処理を並行して実行するものとすることができる。
【0146】
上記の実施の形態では、1台の主催者ゲーム機1と3台の参加者ゲーム機2−1〜2−3という互いに無線通信で情報を送受信する合計4台のゲーム機1、2でゲームを行う通信ゲームシステムに本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、本発明を適用可能な通信ゲームシステムは、4台のゲーム機によって構成されるものに限らず、3台以上の任意の数のゲーム機によって構成されるものであればよい。また、各ゲーム機は、互いに有線接続されているものであっても、さらにはサーバ装置を介して互いに接続されているものであってもよい。さらに、このような通信ゲームシステムを構成するゲーム機1、2には、図3に示したような携帯ゲーム機だけではなく、据え置き型のゲーム専用機、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ装置、さらには携帯電話機などを適用することもできる。
【0147】
上記の実施の形態では、ゲーム機1、2のプログラム及びデータは、記録媒体44に格納されて配布されるものとしていた。これに対して、これらのプログラム及びデータをインターネット上に存在するサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、該インターネットを介してゲーム機1、2に配信するものとしてもよい。ゲーム機1、2において、無線インターフェース装置50がサーバ装置から受信したプログラム及びデータは、外部記憶装置40に保存し、実行時にメモリ30にロードすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の実施の形態にかかる通信ゲームシステムの構成を示す図である。
【図2】図1の通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームの画面の例を示す図である。
【図3】(a)は、図1の通信ゲームシステムに適用されるゲーム機の外観図であり、(b)は、ゲーム機の機能ブロック図である。
【図4】ゲームの主催者のゲーム機において実行される処理を示すフローチャートである。
【図5】ゲームの参加者のゲーム装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図6】図4、図5のターン実行処理を詳細に示すフローチャートである。
【図7】図4のターン代替処理を詳細に示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態にかかるゲームの実行態様の第1の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかるゲームの実行態様の第2の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかるゲームの実行態様の第3の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態の変形例にかかるゲームの実行態様の例を示す図である。
【符号の説明】
【0149】
1、2 ゲーム機
3 モニタ
4 スピーカ
5 操作入力部
10 処理装置
12 CPU
30 メモリ
31 受信情報キュー
32 入力情報レジスタ
33 ゲーム情報記憶部
34 通信管理記憶部
40 外部記憶装置
42 メディアドライブ
44 記録媒体
50 無線インターフェース装置
52 受信部
54 送信部
【技術分野】
【0001】
本発明は、3以上の端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームの実行に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、他の1以上のゲーム機と無線通信機能により情報を送受信するゲーム機があり、このようなゲーム機を2台以上互いに接続してゲームを進める通信ゲームシステムがある(例えば、特許文献1参照)。もっとも、このようなゲーム機間での通信は、接続状態にあることが保証されているものではなく、他のゲーム機と離れたエリアへの移動、バッテリー切れ、装置の故障、或いは周辺に発生したノイズなどの影響により、他のゲーム機との間の通信が切断されてしまうゲーム機も発生し得る。
【0003】
これまでゲームを行っていたゲーム機のうちの一部のゲーム機の通信が切断されると、依然として通信が接続状態にある残りのゲーム機のみでゲームを続行するしかなかった。この場合、ゲームに参加するプレイヤが一人減ってしまうことになる。この種のゲームは、多くのプレイヤが参加して進行するものであることにゲームの楽しさを求めたものが多いので、各プレイヤは、このような場合においてもなるべく参加するプレイヤの数を減らすことなく、そのままゲームを続行したいと考えるようになる。
【0004】
ところで、このようなゲーム機を実行する通信ゲームシステムは、ハードウェア的な構成としては複数のコンピュータ装置が互いに通信可能に接続されたネットワークシステムである。一部のゲーム機の通信が切断される状態というのは、ネットワークシステムにおいて一部のコンピュータ装置がダウンした場合に他ならない。特にゲームの実行を考えたものではないが、一部のコンピュータ装置がダウンしても処理を続行するものとして、現用系と待機系とを有するデュプレックスシステムが考えられている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−292122号公報
【特許文献2】特開平1−195544号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2のようなデュプレックスシステムを構成するには、ゲームが正常に進行している限りにおいて全く必要ない待機系のゲーム機を用意しておく必要がある。また、待機系のゲーム機を用意することができたとしても、通信が切断されたゲーム機のプレイヤがいなくなってしまった場合などには、誰が待機系のゲーム機でプレイするかという問題もある。実行しているゲームの性質によっては、一人の者が複数のプレイヤとしてゲームを行うと、ゲームそのものが実質的に成立しなくなってしまう。
【0007】
一方、通信が切断されたゲーム機を切り離して残りのゲーム機のみでゲームを続行するにしても、実行しているゲームの性質によっては、ゲームそのものが以後において成立しなくなることがある。例えば、プレイヤの人数が固定される麻雀ゲーム等の場合である。このような場合は、残りのゲーム機が依然として互いに通信を行い得る状態にあっても、そこでゲームを終了せざるを得なかった。
【0008】
本発明は、3以上の端末装置で構成される通信ゲームシステムにおいて、余分な端末装置を用意することなく、一部の端末装置の通信が切断された場合に残りの端末装置でゲームを続行することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる通信ゲームシステムは、情報の通信を互いに行う3以上の端末装置から構成され、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことでゲームを進行する通信ゲームシステムであって、前記3以上の端末装置は、それぞれ、他の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、当該端末装置のユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段とを備え、前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置は、他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、前記特定の端末装置における前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行し、前記特定の端末装置以外の他の端末装置は、前記代替情報送信手段から送信された入力情報を受信する代替情報受信手段をさらに含み、該他の端末装置における前記ゲーム進行手段は、さらに前記代替情報受信手段により受信した入力情報に従ってゲームを進行することを特徴とする。
【0010】
上記通信ゲームシステムでは、特定の端末装置において他の端末装置のうちに通信が切断されたものが存在するかどうかを判定し、通信が切断された切断状態端末装置が存在する場合には、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を該特定の端末装置において代替して行うものとしている。特定の端末装置において切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行った場合には、該特定の端末装置においては代替して行われたゲーム入力に従って、他の端末装置においては該特定の端末装置から送信されてくる代替して行われたゲーム入力に関する情報に従って、ゲームを進行するものとしている。
【0011】
このため、特定の端末装置との間の通信が切断された切断状態端末装置が存在する場合でも、通信が切断される前の状態を引き継いで、該特定の端末装置と残りの他の端末装置との間でゲームを続行することができる。また、元々ゲームを行っていた特定の端末装置にて切断状態端末装置のゲーム入力を代替するので、通信が切断される前の状態を引き継いでゲームを続行するために、切断状態端末装置の代わりとなる別の端末装置を用意する必要がない。
【0012】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記ゲーム進行手段によりゲームが進行される度に、前記特定の端末装置に確認情報を送信する確認情報送信手段をさらに備えるものとし、前記特定の端末装置は、他の端末装置の各々から送信された確認情報を受信する確認情報受信手段をさらに備えるものとすることができる。この場合には、前記通信状態判定手段は、前記確認情報が前記確認情報受信手段により受信されていない他の端末装置があるときに、該確認情報が受信されていない他の端末装置を前記切断状態端末装置であると判定することができる。
【0013】
この場合には、確認情報の送受信というだけの簡単な構成で、特定の端末装置以外の端末装置のうちに通信の切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定することができる。
【0014】
また、この場合においては、前記特定の端末装置は、他の端末装置の全てから確認情報を受信したときに、次にゲーム入力を行う順番となる他の端末装置に順番情報を送信する順番情報送信手段をさらに備えるものとすることができ、前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記順番情報送信手段から送信された順番情報を受信する順番情報受信手段をさらに備えるものとすることができる。この場合には、前記特定の端末装置以外の端末装置における前記自己順番判定手段は、前記順番情報受信手段の受信した順番情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定することができる。
【0015】
この場合には、特定の端末装置以外の他の端末装置は、特定の端末装置から順番情報を受信したかどうかによって、自己においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判断することができる。このため、特定の端末装置以外の他の端末装置では、自己がゲーム入力を行う順番であるかどうかを管理する必要がないため、処理負荷が軽減されるものとなる。
【0016】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記自己順番判定手段は、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況に応じて、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定することができる。
【0017】
この場合には、特定の端末装置だけではなく他の端末装置でも自己がゲーム入力を行う順番であるかどうかを監視する必要はあるものの、順番情報を送受信しなくてもよいため、特定の端末装置と他の各端末装置との間の通信負荷が軽減されるものとなる。
【0018】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作に従って、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行うものとすることができる。
【0019】
また、前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作とは無関係に実行される所定の処理の実行によって、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力処理手段を含むものとすることもできる。
【0020】
前者の場合には、例えば、人間の操作に基づかなければ違和感を感じるような性質のゲームであっても、本発明を自然に適用することができるようになる。一方、後者の場合には、例えば、一人の人間が複数のプレイヤの役割を演じると実質的にゲームが成立し得なくなってしまうような性質のゲームであっても、本発明を問題なく適用することができるようになる。
【0021】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置は、前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、該切断状態端末装置との間における通信が復活したかどうかを判定する通信復活判定手段と、前記通信復活判定手段により通信が復活したと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、該切断状態端末装置であった端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末復帰手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記切断状態端末装置であった端末装置は、前記端末復帰手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段にゲームの進行を再開させるゲーム再開手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0022】
この場合には、開始当初からゲームに参加していたプレイヤの端末装置の通信が一時的に切断されるようなことがあっても通信が復活すれば当該プレイヤが再びゲームに参加するので、可能な限り同じメンバーでゲームを進めることができるようになる。また、一時的な原因に基づいて通信が切断された切断状態端末装置でゲームを行っていたプレイヤがその後のゲームから完全に排除されてしまうこともなく、また、他のプレイヤも切断状態端末装置の通信が復活するまで、ゲームの進行を待たされることもない。
【0023】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置は、前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、これまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったかどうかを判定する新規通信判定手段と、前記新規通信判定手段によりこれまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、通信が可能になった新たな端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末加入手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記通信が可能になった新たな端末装置は、前記端末加入手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を開始させるゲーム開始手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0024】
この場合には、開始当初からゲームに参加していたプレイヤが端末装置の通信の切断によりゲームに参加できなくなってしまっても、他の新たな端末装置が通信可能になれば、特定の端末装置でゲーム入力を代替するのを止めて、通信可能となった新たな端末装置を加えてゲームの開始当初と同じような状態でゲームを進行することができるようになる。また、この場合の構成は、当初からゲームに用いられていた端末装置とは別の端末装置が用意されている場合において、ゲームに用いられていた一部の端末装置が通信不能な状態となったときに、同じプレイヤのまま端末装置だけを取り替えてゲームを続行することができるようになる。
【0025】
なお、前記特定の端末装置が通信復活判定手段または端末復帰手段を備える場合、もしくは新規通信判定手段または端末加入手段を備える場合においては、前記代替順番判定手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定されている間において、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定するものとすることができる。
【0026】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記特定の端末装置との通信が切断されたかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断されたと判定された場合に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を終了するゲーム終了手段とをさらに備えるものとすることができる。
【0027】
この場合には、他の端末装置との間の通信を管理する機能を有する端末装置は、特定の端末装置1つだけで済むようになる。すなわち、特定の端末装置以外の他の端末装置の構成を簡易なものとすることができる。
【0028】
上記通信ゲームシステムにおいて、前記特定の端末装置以外の端末装置以外の所定の端末装置は、前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ該特定の端末装置及び該所定の端末装置以外の他の端末装置との通信が継続しているかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ前記他の端末装置との通信が継続していると判定したときに、当該所定の端末装置を新たな特定の端末装置に設定する新特定端末装置設定手段とをさらに備えていてもよい。この場合において、前記新たな特定の端末装置は、前記特定の端末装置であった端末装置を前記切断状態端末装置として、前記通信状態判定手段、前記代替順番判定手段、前記代替入力手段、及び前記代替情報送信手段による処理を行うものとすることができる。
【0029】
この場合には、特定の端末装置以外の他の端末装置は互いに通信可能であるが、特定の端末装置だけ通信が切断されてしまったというような場合にも、元々の特定の端末装置以外の端末装置だけでゲームをそのまま続行することが可能となる。
【0030】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかるゲーム装置は、他の2以上の端末装置と情報の通信を行い、該他の2以上の端末装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するゲーム装置であって、前記他の2以上の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段と、前記他の2以上の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行することを特徴とする。
【0031】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるゲームの進行方法は、それぞれが情報の送受信を行う通信装置を有する3以上の端末装置から構成されたシステムにおいて、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームの進行方法であって、前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記通信装置が他の端末装置から送信された通信情報を受信する度に、該受信した通信情報を各々の端末装置が備える記憶手段に保存し、前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、各々の端末装置が備える前記記憶手段に保存された通信情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、自己の順番であると判定した端末装置において、当該端末装置に接続された入力装置から当該端末装置のユーザによる操作に従ってゲーム入力を行い、該ゲーム入力に関するゲーム情報を当該端末装置の前記記憶手段に保存し、前記ゲーム入力が行われた端末装置において、当該端末装置の前記通信装置から該ゲーム入力に関するゲーム情報を前記通信情報として互いに通信を行っている他の端末装置に送信し、前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置において、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報に従って、他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定し、前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報のうちの前記入力情報に従って、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、当該特定の端末装置に接続された入力装置から当該特定の端末装置のユーザの操作に従って、または当該特定の端末装置の処理装置が所定の処理を実行した結果に従って、該切断状態端末装置におけるゲーム入力としての代替入力を行い、該代替入力に関する情報を当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存し、前記特定の端末装置の前記通信装置から前記切断状態端末装置以外の他の端末装置に、前記記憶手段に保存された代替入力に関する情報を送信し、前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記記憶手段に保存されたゲーム入力に関する情報または代替入力に関する情報に従ってゲームを進行することを特徴とする。
【0032】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点にかかるプログラムは、他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムであって、前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【0033】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点にかかるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムは、前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0035】
図1は、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムの構成を示す図である。この通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームは、4人のプレイヤによって行われるゲームであり、1人のプレイヤがゲームの主催者となり、他の3人のプレイヤがゲームの参加者となる。この通信ゲームシステムは、図示するように、主催者となるプレイヤのゲーム機(以下、主催者ゲーム機と呼ぶ)1と、参加者となる各プレイヤのゲーム機(以下、参加者ゲーム機と呼ぶ)2(2−1〜2−3)とから構成される。主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2とは、同じ構成のゲーム機であり、互いに無線通信により情報を送受信する。
【0036】
図2は、図1の通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームの画面の例を示す図である。この通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームは、ボードゲームであり、ゲームボード100、プレイヤ指示情報表示枠101、プレイヤ別得点表示枠102、及びサイコロ103がゲーム画面に表示される。プレイヤ指示情報表示枠101からプレイヤが「情報を見る」の項目を選択した場合には、ゲームの進行状況に関する詳細な情報(図示せず)がゲーム画面のゲームボード100の前面側に表示される。
【0037】
主催者となるプレイヤ、及び主催者の呼びかけに応じて参加者となる各プレイヤは、ゲームボード100の中心にあるマス目(Hマス)から自己のプレイヤキャラクタを動かしてゲームを進める。ゲームを開始する際には、4人のプレイヤがゲームを進行する順番が決められる。一人のプレイヤの1回の順番でのゲームの開始から終了までを、1ターンという。各プレイヤのプレイヤキャラクタは、1ターンにおいてプレイヤの指示に従ってサイコロ103に出た目の数だけゲームボード100上のマスを進んでいく。
【0038】
プレイヤキャラクタの進行方向は、前回のターンにおける規制を受ける。ゲームボード100のHマスと、Hマスから最も上、右、下、左にあるUCマス、CRマス、DCマス、CLマスにおいて、プレイヤは、プレイヤキャラクタの進行方向を選択することができる。例えば、あるプレイヤのプレイヤキャラクタが、前回のターンにおいてHマスからR3マスまで進み、今回のターンで出たサイコロ103の目が4であった場合、前回のターンの進行方向による規制を受けるためにR3マスからCRマスまで進んだ後、プレイヤの選択に従ってC11マスかC12マスに進むことができる。さらに1コマ進んだC10マスかC13マスにプレイヤキャラクタを停止させることができる。
【0039】
プレイヤキャラクタがゲームボード100の各マスに停止すると、当該停止したマスに割り当てられた処理に従って当該ターンのゲームの結果が示されるものとなる。当該ターンのゲームの結果により、当該ターンをプレイしたプレイヤに得点が与えられ、またはプレイヤの間で得点が増減される。こうして変化する各プレイヤの得点は、プレイヤ別得点表示枠102に表示される。また、サイコロ103を振る、プレイヤキャラクタの停止するマスを確定する、プレイヤキャラクタの停止したマスに割り当てられた処理を行うには、プレイヤ指示情報表示枠101に表示された指示項目を選択することが必要なものもある。
【0040】
ターンの割り当てられたプレイヤのゲーム機1、2は、サイコロ103を振って出目が確定したときに、当該出目を示すゲーム進行情報を他のゲーム機1、2に送信する。ゲームボード100においてプレイヤキャラクタが1マス移動する度に、移動したマスを示すゲーム進行情報を他のゲーム機1、2に送信する。停止するマスを確定して当該マスでの処理が終了したときに、その処理結果を示すターン確定情報を他のゲーム機1、2に送信する。ターンの割り当てられていないプレイヤのゲーム機1、2は、これらのゲーム進行情報またはターン確定情報に従って、ターンの割り当てられたプレイヤのゲーム機1、2と同様にゲームを進行させることができる。
【0041】
また、1ターンの最後で当該ターンのプレイヤのゲーム機1、2から他のプレイヤのゲーム機1、2にターン確定情報が送信されるが、主催者ゲーム機1は、自らターン確定情報を送信した後、または何れかの参加者ゲーム機2からターン確定情報を受信した後に、ターン終了情報(次のターンを実行するプレイヤを特定する情報を含む)を、各参加者ゲーム機2に送信する。各参加者ゲーム機2は、ターン終了情報の受信に対して、ターン確認情報を主催者ゲーム機1に送信する。ゲームのターンは、ターン終了情報において指定されたプレイヤに移るものとなる。何れかのプレイヤが獲得した得点が所定ポイントに達すると、ゲームが終了となる。
【0042】
なお、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1〜2−3は、互いに無線通信によって情報を送受信し、また、それぞれ個別にバッテリー駆動されるものであるため、これらのゲーム機1、2−1〜2−3のうちに、ゲームが終了するよりも前に他のゲーム機との間の通信が切断されてしまうことになるものも発生し得る。このような場合の取り扱いについては、詳しく後述するものとする。
【0043】
次に、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムに適用されるゲーム機1、2について説明する。
【0044】
図3(a)は、図1の通信ゲームシステムに適用されるゲーム機1、2の外観を示す図である。図示するように、ゲーム機1、2は、本体6に、プレイヤによる入力操作が行われる方向キー5aおよび操作キー5bなどを有する操作入力部5、画像を出力するモニタ3、音声を出力するスピーカ4を備えて構成される。本体6にはゲームプログラムを記録した記録媒体が挿入され、本体6に内蔵されたCPUにより、ゲームプログラムが実行される。本体6にはメモリスティックなどの外部記憶装置が挿入されて、CPUによりゲームデータのセーブやセーブデータの読み出しなどが実行される。
【0045】
ゲーム機1、2は、また、無線インターフェース装置50を備える。無線インターフェース装置50は、無線LANの規格として例えばIEEE802.11を使用し、他のゲーム機との間で無線アドホックネットワークを構築する。ゲーム機1、2は、アドホックネットワークを構築することで、基地局やアクセスポイントなどのインフラストラクチャを別途必要とすることなく、他のゲーム機1、2と間の通信を実現できる。
【0046】
図3(b)は、図1の通信ゲームシステムに適用されるゲーム機1、2の機能構成を示すブロック図である。図示するように、ゲーム機1、2は、アプリケーション処理に関する動作を主として行う処理装置10と、通信に関する動作を行う無線インターフェース装置50とを備える。処理装置10および無線インターフェース装置50は、別個のハードウェアとして設けられ、処理装置10および無線インターフェース装置50の間は、バスにより電気的に接続される。なお、処理装置10はホストPCとして構成され、無線インターフェース装置50の動作を管理する機能ももつ。無線インターフェース装置50は、独自のCPUを有している。
【0047】
処理装置10は、CPU12と、メモリ30と、外部記憶装置40と、メディアドライブ42と、操作入力部5と、モニタ3と、スピーカ4とを備えている。CPU12は、メモリ30に記憶され、後述するフローチャートに示される処理を実現するプログラムを実行する。主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2とでは、CPU12が実行するプログラムは異なるが、当該プレイヤが1ターン分だけゲームを進めるためのターン実行処理のプログラムは、主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2とで共通している。CPU12は、内部タイマを備えている。
【0048】
メモリ30は、他のゲーム機1、2から受信した情報(ゲーム進行情報、ターン確定情報、ターン終了情報(及びターン終了情報))を先入れ先出し方式で記憶する受信情報キュー31と、操作入力部5から入力された操作に関する情報を記憶する入力情報レジスタ32と、ゲームの進行状況に関する情報を記憶するゲーム情報記憶部33とを含んでいる。
主催者ゲーム機1のメモリ30は、さらに参加者ゲーム機2−1〜2−3との通信状態を管理するための通信管理記憶部34を含んでいる。
【0049】
なお、ゲーム情報記憶部33に記憶される情報のうちで自己及び他の各プレイヤのプレイヤキャラクタの位置するマスを示す情報は、現在暫定的に位置しているマス及びその1つ前に位置していたマスを示す情報と、ターンが確定したときに位置していたマスを示す情報を含んでいる。さらに、ターンが確定したときに位置していたマスに進んだ進行方向を示す情報を含んでおり、前回のターンにおけるプレイヤキャラクタの進行方向も判断できるものとなっている。
【0050】
メモリ30は、これらの記憶領域の他に、CPU12が実行するプログラムの記憶領域と、CPU12がプログラムを実行する際に一時的に生成されるデータを記憶する作業領域とを含んでいる。この実施の形態にかかるゲームを実行するためのプログラムは、記録媒体44に格納されて配布されており、プログラムの記憶領域には、ゲームの進行状況に従ってCPU12の制御の下メディアドライブ42により記録媒体44から必要なプログラムモジュールが分割してロードされるものとなる。
【0051】
操作入力部5は、プレイヤからの操作指示を受け付ける方向キー5aや操作キー5bなどを備える。モニタ3は例えば液晶パネルなどで構成されて画像を出力し、スピーカ4は音声を出力する。外部記憶装置40は、メモリスティックなどの記憶装置として構成され、ゲームデータのセーブやロードなどに利用される。メディアドライブ42には、ディスク状の記録媒体44が挿入され、記録媒体44に記録されているプログラムやデータなどが読み出される。読み出されたプログラムおよびデータはメモリ30に記憶され、CPU12における処理に利用される。
【0052】
無線インターフェース装置50は、他のゲーム機1、2から送信された情報を受信する受信部52と、他のゲーム機1、2に情報を送信する送信部54とを含む。受信部52が受信した情報は、無線インターフェース装置50が有するCPUの制御で、受信した順番にメモリ30の受信情報キュー31に記憶される。また、処理装置10のCPU12は、他のゲーム機1、2に送信する必要のある情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54は、無線インターフェース装置50が有するCPUの制御で、CPU12から渡された情報を他のゲーム機1、2に送信する。
【0053】
なお、ゲーム機1、2の間で送受信される情報には、それぞれ送信元となるゲーム機1または2を示す送信元情報と、送信先となるゲーム機1または2を示す送信先情報とを含んでいる。送信先情報は、1つのゲーム装置1または2から他の複数のゲーム機1または2に送信される情報については、当該他の複数のゲーム機1または2を示す情報をそれぞれ含むものとなる。送信元情報及び送信先情報は、送信元及び送信先となるゲーム機1、2をゲーム機固有の個体識別番号で特定することができる。
【0054】
また、ゲーム進行情報及びターン確定情報は、各プレイヤがゲームを行う順番やプレイヤキャラクタ名などで特定されるプレイヤ情報を送信元情報とは別に含んでいる。このようなプレイヤ情報が必要となるのは、次に説明するように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のうちに通信が切断されたものが発生したときには、当該通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを、主催者ゲーム機1において代替して行うことがあるからである。
【0055】
次に、主催者ゲーム機1または参加者ゲーム機2−1〜2−3と他のゲーム機1、2との間の通信が切断された場合について説明する。ゲーム機1、2から送信された情報は、通信が切断状態となっている他のゲーム装置1、2に受信されることがない。ゲーム機1、2は、通信が切断状態となっている他のゲーム装置1、2から送信された情報を受信することもない。なお、ここでは1ターンの途中でゲーム機1、2の間の通信が切断されることはなく、ゲーム進行情報を受信したターンでは、必ずターン確定情報を受信できることを前提として説明する。
【0056】
この実施の形態においては、主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−1〜2−3の各々との間の通信が可能になっているかを常時監視している。具体的には、1ターンの終了となるターン確定情報を自ら送信した後、或いは何れかの参加者ゲーム機2からターン確定情報を受信した後、ターン終了情報を接続状態にある参加者ゲーム機2に送信するものとしている。ターン終了情報を受信した参加者ゲーム機2は、該ターン終了情報の受信に応答してターン確認情報を主催者ゲーム機1に返送するものとなっている。
【0057】
主催者ゲーム機1は、ターン終了情報を送信した後に参加者ゲーム機2のそれぞれからのターン確認情報の受信を監視し、ターン終了情報を送信してから所定時間を経過してもターン確認情報が返送されない参加者ゲーム機2を、通信が切断状態となったものと認識して、その旨の情報を通信管理記憶部34に記憶するものとしている。通信が切断状態となった参加者ゲーム機2を示す情報が通信管理記憶部34に記憶されている場合は、主催者ゲーム機1は、自分のターンになったかどうかだけではなく、当該通信が切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンになったかどうかも判断するものとしている。
【0058】
通信が切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンになった場合は、主催者ゲーム機1は、当該プレイヤのターンを代替して実行するものとなる。もっとも、主催者となるプレイヤがそのターンにおけるゲームの進行を決めるのではなく、所定の思考ルーチンの実行によって代替されたターンのゲームの進行が決められることとなる。切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンが代替して実行された場合は、主催者ゲーム機1から接続状態にある参加者ゲーム機2に、ターンが代替して実行されたプレイヤのプレイヤ情報を含むゲーム進行情報及びターン確定情報が順次送られるものとなる。
【0059】
一方、参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1のように他のプレイヤのゲーム機1、2との間の通信が切断されているかどうかを監視する機能を有していない。参加者ゲーム機1は、自己のターンにおいてターン確定情報を送信したとき、或いは他のゲーム機1、2からターン確定情報を受信したときには、主催者ゲーム機1が接続状態にあれば、これらのターン確定情報に応答してターン終了情報が主催者ゲーム機1から送られてくるはずである。しかし、ターン確定情報の送信または受信から所定時間を経過してもターン終了情報を受信しないときには、主催者ゲーム機1との間の通信が切断されているものと判断して、ゲームを終了させるものとしている。
【0060】
以下、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムにおいて、ゲーム機1、2のそれぞれにおいて実行される処理について説明する。この通信ゲームシステムにおいては、主催者となるプレイヤのゲーム機1で実行される処理と、参加者となる各プレイヤのゲーム機で実行される処理とが異なる。もっとも、同じゲームを進行させるものであるため、両者で共通している処理も多い。
【0061】
ゲームを始める際には、主催者となるプレイヤが、他に3名の参加者となるプレイヤを募ることとなる。主催者ゲーム機1がゲームに参加する他の3台の参加者ゲーム機2と同期をとれると、これでゲームの参加者が確定する。ゲームの参加者が確定すると、各プレイヤは、自分がゲームを行うのに使用するプレイヤキャラクタを選択する。参加者ゲーム機2は、選択したプレイヤキャラクタを示す情報を主催者ゲーム機1に送信する。
【0062】
次に、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2のCPU12は、ランダム関数を実行し、所定の範囲にある何れかの数値を取得する。参加者ゲーム機2で取得された数値は、それぞれ主催者ゲーム機1に送られる。主催者ゲーム機1では、各ゲーム機1、2で取得された数値が比較され、各プレイヤが1ターンのゲームを行う順番が決められる。主催者ゲーム機1は、決められた順番を示す情報をゲーム情報記憶部33に記憶させるとともに、該順番と参加者となる各プレイヤが選んだプレイヤキャラクタを示す情報を参加者ゲーム機2に送信する。
【0063】
参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1から受信した情報に従って、各プレイヤが1ターンのゲームを行う順番と他のプレイヤのプレイヤキャラクタをゲーム情報記憶部33に記憶させる。この時点でゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を示す情報において、各プレイヤのプレイヤキャラクタは、ゲームボード100の中央のHマスに位置しており、また、各プレイヤの獲得した得点は、予め定められた値となっている。
【0064】
以下、このようにして主催者と3人の参加者の間でゲームを行う際の順番が確定した後に実行される処理を、主催者となるプレイヤのゲーム機1で実行される処理と、参加者となる各プレイヤのゲーム機2で実行される処理とに分けて説明する。なお、ゲーム機1、2においては、ゲーム情報記憶部33に記憶されたゲームの進行状況を示す情報に応じた画面をモニタ3に表示させ、必要に応じて音声をスピーカ4から出力させる処理を行っているが、このような処理については従来のゲームと差異がないため、詳細な説明を省略するものとする。
【0065】
図4は、主催者ゲーム機1で実行される処理を示すフローチャートである。主催者ゲーム機1では、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって参加者ゲーム機2−1〜2−3の何れかからゲーム進行情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS101)。
【0066】
ゲーム進行情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、CPU12は、当該ゲーム進行情報を受信情報キュー31から取り出し、取り出したゲーム進行情報に従ってゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を更新する。例えば、ゲーム進行情報がサイコロの出目を示している場合には、ゲーム画面のサイコロ103の出目を当該ゲーム進行情報が示す出目とする。また、ゲーム進行情報がプレイヤキャラクタの移動したマスを示している場合には、ゲームボード100において当該プレイヤキャラクタの位置するマスを更新する(ステップS102)。そして、ステップS101の処理に戻る。
【0067】
ステップS101において受信情報キュー31の先頭にゲーム進行情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって参加者ゲーム機2−1〜2−3の何れかからターン確定情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS103)。
【0068】
ターン確定情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、CPU12は、当該ターン確定情報を受信情報キュー31から取り出し、取り出したターン確定情報に従ってゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を更新する。ここでは、ターン確定情報に従って、各プレイヤの得点が増減され、ターン終了時のマスと進行方向が記憶されることとなる(ステップS104)。その後、ステップS105の処理に進む。ステップS105には、後述するステップS111のターン実行処理または後述するステップS114のターン代替処理が終了した場合にも進むものとなる。
【0069】
ステップS105では、ターン確定情報に従って各プレイヤの得点が増減されると、CPU12は、何れかのプレイヤの得点がゲーム終了となる条件を満たしているかどうかを判定する。何れのプレイヤの得点もゲーム終了となる条件を満たしていなければ、CPU12は、次にターンを迎えるプレイヤを示すターン終了情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる。CPU12は、また、内部タイマによる計時を0から開始する(ステップS106)。
【0070】
次に、CPU12は、受信情報キュー31に参加者ゲーム機2のそれぞれから送られてくるターン確認情報が記憶されていればこれを取り出し、ステップS106で送信したターン終了情報に応答して参加者ゲーム機2のうちの通信が接続状態にある全てからターン確認情報を受信したかどうかを判定する(ステップS107)。接続状態にある参加者ゲーム機2のうちに未だターン確認情報を受信していないものがあれば、CPU12は、ステップS106の計時開始から所定時間を経過したかどうかを判定する(ステップS108)。所定時間を経過していなければ、ステップS107の処理に戻る。
【0071】
所定時間を経過していれば、CPU12は、ターン確認情報が受信されなかった参加者ゲーム機2を通信が切断状態にあるゲーム機として認定して、その旨を示す情報を通信管理記憶部34に記憶させる(ステップS109)。そして、ステップS110の処理に進む。また、ステップS107で接続状態にある参加者ゲーム機2の全てからターン確認情報を受信した場合も、ステップS110の処理に進む。
【0072】
ステップS110では、CPU12は、ゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を参照して、次に自分のターンを迎える順番となっているかどうかを判定する。自分のターンを迎える順番となっていなければ、ステップS101の処理に戻る。自分のターンを迎える順番となっていれば、CPU12は、詳細を後述するターン実行処理を行い、主催者となるプレイヤに1ターンのゲームを進めさせる(ステップS111)。ターン実行処理が終了すると、ステップS105の処理に進む。
【0073】
ステップS103において受信情報キュー31の先頭にターン確定情報が記憶されていない場合には、CPU12は、通信管理記憶部34を参照して、切断状態となっている参加者ゲーム機2があるかどうかを判定する(ステップS112)。切断状態となっている参加者ゲーム機2があれば、CPU12は、ゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を参照して、次に切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを迎える順番となっているかどうかを判定する(ステップS113)。
【0074】
切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを迎える順番となっていれば、CPU12は、詳細を後述するターン代替処理を行い、切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤに代わって当該プレイヤの1ターンのゲームを進めさせる(ステップS114)。ターン代替処理が終了すると、ステップS105の処理に進む。ステップS112で切断状態となっている参加者ゲーム機2がない場合、或いはステップS113で切断状態にある参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを迎える順番となっていない場合には、そのままステップS101の処理に戻る。
【0075】
ステップS105において何れかのプレイヤの得点がゲーム終了となる条件を満たしていれば、CPU12は、所定のゲーム終了処理を行って、ゲームを終了させる(ステップS115)。また、CPU12は、ゲーム終了情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS117)。そして、今回のゲームのために主催者ゲーム機1で実行される処理が終了となる。
【0076】
図5は、参加者ゲーム機2で実行される処理を示すフローチャートである。参加者ゲーム機2では、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって他のゲーム機1、2の何れかからゲーム進行情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS201)。ゲーム進行情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、ステップS204の処理に進む。
【0077】
受信情報キュー31の先頭にゲーム進行情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって他のゲーム機1、2の何れかからターン確定情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS202)。
【0078】
ターン確定情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、主催者ゲーム機1との通信が正常に接続されていれば、当該ターン確定情報を受信した主催者ゲーム機1からターン終了情報が次に送られてくることになるはずである。CPU12は、ここで内部タイマによる計時を0から開始する(ステップS203)。そして、ステップS204の処理に進む。
【0079】
ステップS204では、CPU12は、ゲーム進行情報またはターン確定情報を受信情報キュー31から取り出し、取り出したゲーム進行情報に従ってゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を更新する。例えば、ゲーム進行情報がサイコロの出目を示している場合には、ゲーム画面のサイコロ103の出目を当該ゲーム進行情報が示す出目とする。また、ゲーム進行情報がプレイヤキャラクタの移動したマス目を示している場合には、ゲームボード100において当該プレイヤキャラクタの位置するマス目を更新する。或いは、ターン確定情報に従って、各プレイヤの得点を増減する。そして、ステップS201の処理に戻る。
【0080】
ステップS202において受信情報キュー31の先頭にターン確定情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって主催者ゲーム機1からターン終了情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS205)。ターン終了情報が受信情報キュー31の先頭に記憶されている場合には、CPU12は、当該ターン終了情報を受信情報キュー31から取り出すとともに、内部タイマによる計時をここで停止する(ステップS206)。さらに、CPU12は、ターン確認情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から主催者ゲーム機1に送信させる(ステップS207)。
【0081】
次に、CPU12は、取り出したターン終了情報を参照して、次に自分のターンを迎える順番となっているかどうかを判定する。自分のターンを迎える順番となっていなければ、そのままステップS201の処理に戻る。自分のターンを迎える順番となっていれば、CPU12は、詳細を後述するターン実行処理を行い、主催者となるプレイヤに1ターンのゲームを進めさせる(ステップS209)。
【0082】
ターン実行処理が終了すると、主催者ゲーム機1との通信が正常に接続されていれば、当該ターン実行処理で送信したターン確定情報に応答して、主催者ゲーム機1からターン終了情報が次に送られてくることになるはずである。CPU12は、ここで内部タイマによる計時を0から開始する(ステップS210)。そして、ステップS201の処理に進む。
【0083】
ステップS205において受信情報キュー31の先頭にターン終了情報が記憶されていない場合には、CPU12は、無線インターフェース装置50の受信部52によって主催者ゲーム機1からゲーム終了情報が受信され、受信情報キュー31の先頭に記憶されているかどうかを判定する(ステップS211)。受信情報キュー31の先頭にゲーム終了情報が記憶されていない場合には、CPU12は、ステップS203またはS210の計時開始から所定時間を経過したかどうかを判定する(ステップS213)。所定時間を経過していなければ、ステップS201の処理に戻る。
【0084】
ステップS211において受信情報キュー31の先頭にゲーム終了情報が記憶されていた場合、或いはステップS212で計時開始から所定時間を経過していた場合には、CPU12は、所定のゲーム終了処理を行って、ゲームを終了させる(ステップS213)。そして、今回のゲームのために参加者ゲーム機2で実行される処理が終了となる。
【0085】
図6は、図4のステップS111と図5のステップS209とで実行されるターン実行処理を詳細に示すフローチャートである。ターン実行処理においては、CPU12は、プレイヤ指示情報表示枠101の表示と操作入力部5からの入力に従って、プレイヤからサイコロ103を振ることが指示されたかどうかを判定する(ステップS301)。サイコロ103を振ることが指示されていなければ、CPU12は、プレイヤ指示情報表示枠101の表示と操作入力部5からの入力に従って、サイコロ103を振ること以外の他のことが指示されたかどうかを判定する(ステップS302)。
【0086】
サイコロ103を振ること以外の他のことも指示されていなければ、そのままステップS301の処理に戻り、CPU12は、プレイヤから何らかの指示がされるのを待機する。サイコロ103を振ること以外の他のことが指示された場合は、CPU12は、指示に応じた処理を行う。この処理は、本発明と関係がないため、詳細な説明を省略する(ステップS303)。そして、ステップS301の処理に戻る。
【0087】
ステップS301でサイコロを振ることが指示されていた場合には、CPU12は、ランダム関数を実行して1〜6の範囲でサイコロ103の出目を決定する(ステップS304)。決定された出目は、ゲーム情報記憶部33に一旦記憶されるとともに、ゲーム画面にも表示される。CPU12は、当該プレイヤをプレイヤ情報として含むとともに決定されたサイコロの出目を示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から他のゲーム機1、2に送信させる(ステップS305)。そして、ステップS306の処理に進む。
【0088】
ステップS306では、CPU12は、プレイヤの操作入力部5(特に方向キー5a)の操作に従ってプレイヤキャラクタをゲームボード100で現在位置するマスから隣接するマスに移動させるための指示が入力されたかどうかを判定する。隣接するマスに移動させるための指示が入力された場合には、CPU12は、サイコロ103の出目と前回のターンにおける進行方向とに基づいて、移動が指示された先のマスがプレイヤキャラクタの移動可能なマスであるかどうかを判定する(ステップS307)。プレイヤキャラクタの移動可能なマスでなければ、そのままステップS306の処理に戻る。
【0089】
プレイヤキャラクタの移動可能なマスであれば、CPU12は、ゲームボード100においてプレイヤキャラクタの位置するマスを指示された先のマスに更新して、ゲーム情報記憶部33に記憶させる(ステップS308)。CPU12は、当該プレイヤをプレイヤ情報として含むとともにプレイヤキャラクタが移動したマスを示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から他のゲーム機1、2に送信させる(ステップS309)。そして、ステップS306の処理に戻る。
【0090】
ステップS306においてプレイヤキャラクタの位置するマスの移動が指示されていない場合には、CPU12は、プレイヤの操作入力部5(特に操作キー5b)の操作に従ってプレイヤキャラクタが今回のターンにおいて停止するマスを現在のマスで確定させるための指示が入力されたかどうかを判定する(ステップS310)。プレイヤキャラクタが停止するマスを確定させるための指示が入力されていない場合には、そのままステップS306の処理に戻る。
【0091】
プレイヤキャラクタが停止するマスを確定させるための指示が入力されていた場合には、CPU12は、今回のターンにおけるサイコロ103の出目に基づいて、プレイヤキャラクタが位置しているマスが今回のターンで停止させることが可能なマスであるかどうかを判定する(ステップS311)。今回のターンで停止させることが可能なマスでなければ、そのままステップS306の処理に戻る。
【0092】
今回のターンで停止させることが可能なマスであれば、CPU12は、プレイヤキャラクタが今回のターンで停止するマスを、現在位置しているマスで確定させる。CPU12は、この確定されたマスに割り当てられた処理を行うには、さらにプレイヤによる指示が必要なマスとなっているかどうかを判定する(ステップS312)。プレイヤによる指示が必要なマスとなっていなければ、そのままステップS314の処理に進む。
【0093】
プレイヤによる指示が必要なマスとなっていれば、CPU12は、プレイヤ指示情報表示枠101の表示と操作入力部5からの入力に従って、当該マスに割り当てられた処理の指示項目がプレイヤによって選択されたかどうかを判定する(ステップS313)。当該マスに割り当てられた処理の指示項目が選択されるまで、CPU12は、ステップS313の処理を繰り返して行い、指示項目が選択されるのを待機する。当該マスに割り当てられた処理の指示項目が選択されると、ステップS314の処理に進む。
【0094】
ステップS314では、CPU12は、マス目に割り当てられた処理(指示項目の選択が必要な場合は、さらに選択された指示項目)に応じて所定の演算を行い、その演算結果に応じて各プレイヤの得点を増減するとともに、指定が確定したマスとプレイヤキャラクタの進行方向をゲーム情報記憶部33に記憶させる。CPU12は、さらに当該プレイヤをプレイヤ情報として含むとともに各プレイヤの得点の増減値を示すターン確定情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から他のゲーム機1、2に送信させる(ステップS315)。そして、ターン実行処理を終了して、図4または図5のフローチャートの処理に復帰する。
【0095】
図7は、図4のステップS114で実行されるターン代替処理を詳細に示すフローチャートである。ターン代替処理では、CPU12は、ランダム関数を実行して1〜6の範囲でサイコロ103の出目を決定する(ステップS401)。CPU12は、ターンが代替されるプレイヤをプレイヤ情報として含むとともに決定されたサイコロの出目を示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS402)。
【0096】
次に、CPU12は、所定の思考ルーチンを実行し、サイコロの出目と、ターンが代替されるプレイヤのプレイヤキャラクタの前回のターンの確定時において位置するマス及び進行方向に応じて、ターンが代替されるプレイヤキャラクタが今回のターンで移動することとなるマスを決定する(ステップS403)。この思考ルーチンは、従来よりこの種のボードゲームでノンプレイヤキャラクタ(コンピュータ処理により動作が制御されるキャラクタ)の移動を決定するために用いられていたものをそのまま用いており、詳細な説明は省略するものとする。
【0097】
ターンが代替されるプレイヤキャラクタの移動先のマスが決定されると、CPU12は、当該プレイヤキャラクタの位置するマスを移動先のマスに向けて1マス進め、ゲーム情報記憶部33に記憶させる(ステップS404)。CPU12は、ターンが代替されるプレイヤをプレイヤ情報として含むとともにプレイヤキャラクタが移動したマスを示すゲーム進行情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS405)。
【0098】
CPU12は、当該プレイヤキャラクタが現在位置しているマスが、ステップS403で移動先として決定されたマスであるかどうかを判定する(ステップS406)。当該プレイヤキャラクタが現在位置しているマスが移動先として決定されたマスでなければ、ステップS404の処理に戻り、さらに1マス決定されたマスに向けて当該プレイヤキャラクタの位置が移動されるものとなる。
【0099】
ステップS403で移動先として決定されたマスまで当該プレイヤキャラクタが移動すると、CPU12は、当該マスに割り当てられた処理を行うには、さらにプレイヤによる指示が必要なマスとなっているかどうかを判定する(ステップS407)。プレイヤによる指示が必要なマスとなっていなければ、そのままステップS409の処理に進む。
【0100】
プレイヤによる指示が必要なマスとなっていれば、CPU12は、所定の思考ルーチンを実行して、当該マスに割り当てられた処理の指示項目を選択する(ステップS408)。この思考ルーチンも、従来よりこの種のボードゲームでノンプレイヤキャラクタの選択を決定するために用いられていたものをそのまま用いており、詳細な説明は省略するものとする。そして、ステップS409の処理に進む。
【0101】
ステップS409では、CPU12は、マス目に割り当てられた処理(指示項目の選択が必要な場合は、さらに選択された指示項目)に応じて所定の演算を行い、その演算結果に応じて各プレイヤの得点を増減するとともに、ターンが代替されるプレイヤキャラクタの停止したマスと進行方向をゲーム情報記憶部33に記憶させる。CPU12は、さらにターンが代替されるプレイヤをプレイヤ情報として含むとともに各プレイヤの得点の増減値を示すターン確定情報を無線インターフェース装置50に渡し、送信部54から接続状態にある参加者ゲーム機2に送信させる(ステップS410)。そして、ターン代替処理を終了して、図4のフローチャートの処理に復帰する。
【0102】
以下、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムにおけるゲームの実行態様を具体的な例に基づいて説明する。ここでは、ゲームを実行する順番が「主催者→ゲーム機2−1の参加者→ゲーム機2−2の参加者→ゲーム機2−3の参加者」の順で既に確定して、ゲームが開始されているものとする。また、以下の具体例を説明する図8〜図10において、ゲームを実行する順番となっているプレイヤのゲーム機1または2を二重枠の四角形で示し、通信が切断されているゲーム機1または2を×印で示す。
【0103】
図8は、この実施の形態にかかるゲームの実行態様の第1の例を示す図である。この例では、何れのプレイヤのゲーム機1、2も通信が切断されてなく、ゲームが正常に進行している場合の実行態様を説明する。図8(a)に示すように、主催者ゲーム機1は、主催者ゲーム機1のプレイヤのターンのときには、主催者となるプレイヤをプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、順次参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれに送信する。
【0104】
主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信すると、図8(b)に示すように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれにターン終了情報を送信する。このターン終了情報に応答して、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれは、図8(c)に示すように、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送する。ここで、参加者ゲーム機2−1〜2−3の全てからターン確認情報が受信されたため、通信が切断状態にある参加者ゲーム機2に関する情報が通信管理記憶部34に記憶されることはない。
【0105】
また、図8(b)で送信されたターン終了情報に従って、図8(d)に示すように、参加者ゲーム機2−1のプレイヤのターンに移行する。図8(d)に示すように、当該プレイヤのターンを迎えた参加者ゲーム機2−1は、当該プレイヤのターンのときに、自己をプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、順次主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−2、2−3にそれぞれ送信する。
【0106】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−1からターン確定情報を受信すると、図8(e)に示すように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれにターン終了情報を送信する。このターン終了情報に応答して、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれは、図8(f)に示すように、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送する。ここでも、参加者ゲーム機2−1〜2−3の全てからターン確認情報が受信されたため、通信が切断状態にある参加者ゲーム機2に関する情報が通信管理記憶部34に記憶されることはない。
【0107】
また、図8(e)で送信されたターン終了情報に従って、図8(g)に示すように、参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンに移行する。以下、同様にして、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1〜2−3の間でゲーム進行情報、ターン確定情報、ターン終了情報、ターン確認情報が送受信されて、ゲームの終了条件が成立するまで各プレイヤのターンに移行しながらゲームが進行していくものとなる。
【0108】
図9は、この実施の形態にかかるゲームの実行態様の第2の例を示す図である。この例では、参加者ゲーム機2−2の通信が切断された場合の実行態様を説明する。図9(a)に示すように、ターンを迎えた参加者ゲーム機2−1は、当該プレイヤのターンのときに、自己をプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、順次主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−2、2−3にそれぞれ送信する。
【0109】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−1からターン確定情報を受信すると、図9(b)に示すように、参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれにターン終了情報を送信する。図9(c)に示すように、このターン終了情報に応答して、接続状態にある参加者ゲーム機2−1、2−3は、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送するが、切断状態にある参加者ゲーム機2−2は、ターン終了情報を受信できないので、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送することはない。主催者ゲーム機1は、ターン終了情報の送信から所定時間経過しても参加者ゲーム機2−2からターン確認情報を受信しないため、参加者ゲーム機2−2が切断状態にある旨を示す情報を通信管理記憶部34に記憶する。
【0110】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−2が切断状態であると通信管理記憶部34に記憶しているため、ここから自己のターンになったことだけではなく、参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンになったかどうかも監視していくことになる。図9(a)でターン確定情報を送信したのは参加者ゲーム機2−1であるので、次は、通信が切断状態となっている参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンとなる。
【0111】
主催者ゲーム機1は、ここで参加者ゲーム機2−2のプレイヤに代替して当該ターンにおけるゲームを進行し、図9(d)に示すように、当該ターンの処理が終了するまで、参加者ゲーム機2−2のプレイヤをプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及び確定情報を、接続状態にある参加者ゲーム機2−1、2−3にそれぞれ送信する。
【0112】
主催者ゲーム機1は、参加者ゲーム機2−2のプレイヤに代替して行ったターンのターン確定情報を送信すると、図9(e)に示すように、さらに参加者ゲーム機2−1、2−3にターン終了情報を送信する。このターン終了情報に応答して、参加者ゲーム機2−1、2−3のそれぞれは、図9(f)に示すように、主催者ゲーム機1にターン確認情報を返送する。そして、図9(e)で送信されたターン終了情報に従って、図9(g)に示すように、参加者ゲーム機2−3のプレイヤのターンに移行する。
【0113】
以下、同様にして、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1、2−3の間でゲーム進行情報、ターン確定情報、ターン終了情報、ターン確認情報が送受信されて、ゲームの終了条件が成立するまで各プレイヤのターンに移行しながらゲームが進行していくものとなる。但し、参加者ゲーム機2−2のプレイヤのターンとなる度に、当該ターンのゲームが主催者ゲーム機1により代行して行われることとなる。
【0114】
図10は、この実施の形態にかかるゲームの実行態様の第3の例を示す図である。この例では、主催者ゲーム機1の通信が切断された場合の実行態様を説明する。図10(a)に示すように、ターンを迎えた参加者ゲーム機2−3は、当該プレイヤのターンのときに、自己をプレイヤ情報として含むゲーム進行情報を、順次主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−1、2−2にそれぞれ送信する。
【0115】
参加者ゲーム機2−3は、当該ターンの処理が確定すると、図10(b)に示すように、ターン確定情報を主催者ゲーム機1と他の参加者ゲーム機2−1、2−2に送信する。参加者ゲーム機2−1〜2−3のそれぞれは、このターン確定情報の送信または受信により0から計時を開始する。一方、主催者ゲーム機1は、このターン確定情報を受信することはない。
【0116】
主催者ゲーム機1は、図10(b)で送信されたターン確定情報を受信していないので、これに対してターン終了情報を送信することはない。参加者ゲーム機2−1〜2−3は、図10(c)に示すように、ターン確定情報の送信または受信から所定時間を経過しても主催者ゲーム機1からターン終了情報を受信することはないので、そのままゲームを終了させるものとなる。
【0117】
以上説明したように、この実施の形態にかかる通信ゲームシステムでは、主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信または受信する度、すなわち各プレイヤのターンが終了する度、通信が接続状態にある参加者ゲーム機2にターン終了情報を送信するものとしている。主催者ゲーム機1は、ターン終了情報を送信してから所定時間を経過してもターン確認情報が送信されてこない参加者ゲーム機2の情報を、通信が切断されたものとして通信管理記憶部34に記憶するものとしている。
【0118】
ここで、通信が切断された参加者ゲーム機2の情報が通信管理記憶部34に記憶されているときには、主催者ゲーム機1は、当該通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤのターンとなったかどうかを監視し、該プレイヤのターンになった場合には、ターン代替処理を行って、該プレイヤの当該ターンのゲームを代替して行うものとなっている。このターン代替処理によるゲームの実行でも、通常のターン実行処理によるゲームの実行と同様に主催者ゲーム機1のゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況に関する情報を更新し、また、ゲーム進行情報及びターン確定情報を送信して通信が接続状態にある参加者ゲーム機2のゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況に関する情報を更新させるものとしている。
【0119】
このため、参加者ゲーム機2−1〜2−3のうちの何れかに主催者ゲーム機1との間の通信が切断されてしまったものが存在しても、通信が切断される前のゲームの状態を引き継いで、主催者ゲーム機1と未だ通信が接続状態にある参加者ゲーム機2とでゲームを続行することができる。また、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2のプレイヤのターンは、主催者ゲーム機1で代替して行うものとしているため、その代わりとなるゲーム機を用意しておく必要がない。
【0120】
また、主催者ゲーム機1は、ターン終了情報の送信から所定時間以内にターン確認情報を受信できたかどうかによって参加者ゲーム機2との間の通信が接続されているかどうかを判定するため、比較的簡単な処理で参加者ゲーム機2の通信の切断を認定することができるようになる。
【0121】
また、主催者ゲーム機1から送信されるターン終了情報は、次のターンのプレイヤを示す情報を含んでいるため、何れのプレイヤのターンとなるかを主催者ゲーム機1だけで管理すればよく、参加者ゲーム機2において別途管理する必要がなく、参加者ゲーム機2の処理負荷を軽減することができる。一方、参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1との間の通信が切断されれば、それでゲームを終了させてしまうことも、参加者ゲーム機2が何れのプレイヤのターンとなるかを管理する処理から解放させることができる。
【0122】
なお、主催者ゲーム機1との間の通信が切断された参加者ゲーム機2が存在する場合において、主催者ゲーム機1は、当該参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを、主催者となるプレイヤの入力操作に基づかずに所定の思考ルーチンの実行によって代替して行うものとしている。
【0123】
従来より、この実施の形態で適用されているようなボードゲームには、完全な機械側の制御で行動が決められるノンプレイヤキャラクタが適用されてきたものである。つまり、人間の操作に基づかずにゲームを進めても、実際にゲームをプレイしているプレイヤに大きな違和感を感じさせることはないと考えられてきたものである。ここで、思考ルーチンの実行で他のプレイヤの処理を代替して行うことで、主催者となるプレイヤが複数のプレイヤの役割を演じてしまうようなことがなく、あたかも複数のプレイヤがグルになってゲームが進められるような本来のゲーム性に反してゲームが進められてしまうことがない。
【0124】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
【0125】
上記の実施の形態では、本発明を適用した通信ゲームシステムで実行されるゲームとして、ボードゲームを例に挙げて説明していた。これに対して、互いに情報を送受信する3台以上のゲーム機の間でプレイヤ毎にゲームを実行するターンが決まっているゲームを実行するのであれば、ボードゲーム以外にも任意の種類のゲームを適用することができる。麻雀ゲームや3人以上で対戦するトランプ、花札などのゲームは、本発明を適用可能なゲームということになる。3人以上のプレイヤが順番に記録を競っていくようなゲームも、本発明を適用可能なゲームということになる。
【0126】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信または受信した後、ターン終了情報を1回だけ参加者ゲーム機2に送信するものとしていた。そして、ターン終了情報の送信から所定時間経過してもターン確認情報を受信していない参加者ゲーム機2を通信が切断状態にあるものと判断していた。もっとも、主催者ゲーム機1は、最初のターン終了情報の送信から所定時間を経過するか全ての参加者ゲーム機2からターン確認情報を受信するまで、複数回に亘ってターン終了情報を送信するものとしてもよい。これにより、ノイズなどの短期間の偶発的な原因による通信不良でターン終了情報が受信されなかった場合に、通信が切断状態にあると判定されてしまうことがなくなる。
【0127】
上記の実施の形態では、参加者ゲーム機2は、主催者ゲーム機1からターン終了情報を受信した後、ターン確認情報を1回だけ返送するものとしていた。これに対して、参加者ゲーム機2は、ターン終了情報を受信してから次の何らかの情報を受信するまでの間において、ターン確認情報を複数回に亘って送信するものとしてもよい。これにより、ノイズなどの短期間の偶発的な原因による通信不良でターン確認情報が受信されなかった場合に、通信が切断状態にあると判定されてしまうことがなくなる。
【0128】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、ターン確定情報を送信または受信した後、ターン終了情報を参加者ゲーム機2に送信するものとし、参加者ゲーム機2は、ターン終了情報の受信に応答して、ターン確認情報を主催者ゲーム機1に返送するものとしていた。もっとも、主催者ゲーム機1がターン終了情報を送信する契機となるターン確定情報は、参加者ゲーム機2においても自ら送信しているか受信しているはずである。
【0129】
従って、主催者ゲーム機1がターン終了情報を送信せずに、参加者ゲーム機2は、ターン確定情報を送信または受信した後に、ターン確認情報を主催者ゲーム機1に送信するものとしてもよい。この場合には、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2のそれぞれでゲームの進行状況を判断して、自己のターンとなっているかどうかを判断するものとすればよい。これにより、主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2の間での情報の送受信の回数が少なくなるので、それぞれの処理負荷を小さくすることができる。
【0130】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤのターンを、主催者となるプレイヤの操作に基づかずに思考ルーチンを実行した結果によって代替するものとしていた。もっとも、ゲームの性質によっては、純粋なコンピュータの内部処理によるプレイでは人間によるプレイとの公平性を欠き、ゲームに参加しているプレイヤに違和感を感じさせてしまうようなゲームもある。一方、順番に記録を競っていくゲームのように、特定のプレイヤに与えられるチャンスが多くなるというだけで、一人の人間が複数のプレイヤの役割を演じても、ゲームとしての成立性が問題とならないようなゲームもある。
【0131】
従って、特にこのような性質のゲームでは、主催者ゲーム機1は、ステップS114においても図6のターン実行処理を行うものとしてもよい。もっとも、ステップS114で呼び出したターン実行処理においては、主催者ゲーム機1ではゲーム情報記憶部33に記憶されている情報のうちのターンが代替されるプレイヤのゲームの進行に関する情報が更新されるし、参加者ゲーム機2に送信されるゲーム進行情報やターン確定情報は、ターンが代替されるプレイヤを特定するプレイヤ情報を含むものとなる。
【0132】
上記の実施の形態では、参加者ゲーム機2−1〜2−3の間での通信が互いに接続されていても、主催者ゲーム機1の通信が切断された場合には、主催者となるプレイヤのターンが代行されることはなく、そこでゲームが終了してしまうこととなっていた。しかしながら、参加者ゲーム機2−1〜2−3のいずれかで主催者となるプレイヤのターンの処理を代替して行うものとすることができる。
【0133】
図11は、主催ゲーム機1の通信が切断された場合におけるゲームの実行態様の変形例を示す図である。図11(a)〜(d)は、この変形例において、図10(b)の状態の次に順次行われる態様を示すものである。参加者ゲーム機2−1〜2−3は、ターン確定情報の送信または受信から所定時間を経過しても主催者ゲーム機1からターン終了情報を受信することはない。この場合、図11(a)に示すように、ターン確定情報を送信した参加者ゲーム機2−3が、主催者ゲーム機1の通信切断の認識を示す切断発生情報を他の参加者ゲーム機2−1、2−2に送信する。
【0134】
この切断発生情報に応答して、参加者ゲーム機2−1、2−2のそれぞれは、図11(b)に示すように、切断発生情報を送信した参加者ゲーム機2−3に切断確認情報を返送する。他の全ての参加者ゲーム機2−1、2−2から切断確認情報を受信した参加者ゲーム機2−3は、ここから図5のフローチャートの処理に代えて図4のフローチャートの処理を実行するものとなり、新たな主催者ゲーム機1’となる。
【0135】
主催者ゲーム機1’(参加者ゲーム機2−2)は、ここで元の主催者となるプレイヤのターンであると判断するので、最初に主催者であったプレイヤに代替して当該ターンにおけるゲームを進行し、図11(c)に示すように、当該ターンの処理が終了するまで、主催者ゲーム機1のプレイヤをプレイヤ情報として含むゲーム進行情報及びターン確定情報を、接続状態にある参加者ゲーム機2−1、2−2にそれぞれ送信する。主催者ゲーム機1’(参加者ゲーム機2−3)は、主催者であったプレイヤに代替して行ったターンのターン確定情報を送信すると、図11(d)に示すように、さらに参加者ゲーム機2−1、2−2にターン終了情報を送信する。
【0136】
ここで、主催者ゲーム機1の通信が切断されたときに、主催者であったプレイヤのターンを代替して実行する参加者ゲーム機2は、図11に示した手法以外の他の手法により定めるものとしてもよい。例えば、次にターンを迎えるプレイヤの参加者ゲーム機2で主催者であったプレイヤのターンを代替して実行するものとしてもよい。或いは、プレイ順が所定の順番に決められたプレイヤ(例えば、最も先に順番を迎える者など)の参加者ゲーム機2であったプレイヤのターンを代替して実行するものとしてもよい。
【0137】
これにより、主催者ゲーム機1の通信が切断された場合であっても、他の参加者ゲーム機2−1〜2−3の間で通信が可能になっていれば、ゲームを終了することなく、各参加者が最後までゲームを行うことができるようになる。なお、主催者ゲーム機1と参加者ゲーム機2という区別を予めしておかなくても(但し、この場合は、変形例として説明したように各ゲーム機1、2で自己の順番かどうかを判断する必要がある)、切断状態となった他のゲーム機1、2のプレイヤのターンを代替して実行するゲーム機1、2を定めるルールをこれと同様に決めておくことで、他のゲーム機1、2で代替して実行することができるようになる。
【0138】
上記の実施の形態では、主催者ゲーム機1は、何れかの参加者ゲーム機2の通信が切断状態にあると判断した後には、ゲームが終了するまで当該参加者ゲーム機2のユーザのターンを代替して行うものとしていた。もっとも、参加者ゲーム機2は、電源切れや一時的な通信不良で一旦は主催者ゲーム機1と通信が不能となったものの、その後の状況の変化によって再び主催者ゲーム機1との通信が接続される場合もある。また、何れかの参加者ゲーム機2の通信が切断された後、未だゲームに参加していないユーザのゲーム機が主催者ゲーム機1等と通信可能な状態となることもある。
【0139】
そこで、主催者ゲーム機1は、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2を示す情報が通信管理記憶部34に記憶されているときにおいて、再び当該参加者ゲーム機2が通信可能となったかどうかを判定するものとしてもよい。或いは、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2を示す情報が通信管理記憶部34に記憶されているときにおいて、これまでゲームに参加していなかったユーザのゲーム機と新たに通信可能となったかどうかを判定するものとしてもよい。
【0140】
主催者ゲーム機1は、一旦通信が切断された参加者ゲーム機2との通信が再び可能になったとき、或いは新たなゲーム機と通信可能になったときに、通信が切断状態となった参加者ゲーム機2の情報を通信管理記憶部34から消去するとともに、ゲーム情報記憶部33に記憶されているゲームの進行状況を示す情報を、再び通信可能となった参加者ゲーム機2または新たに通信可能となったゲーム機に送信するものとしてもよい。その後は、通信が切断された参加者ゲーム機2の情報が通信管理記憶部34から消去されているので、主催者ゲーム機1が他のプレイヤのターンを代替して行う必要がない(但し、通信が切断状態となっていた参加者ゲーム機2が1つだけであった場合)。
【0141】
一方、再び通信可能となった参加者ゲーム機2または新たに通信可能となったゲーム機では、無線インターフェース装置50の受信部52が主催者ゲーム機1から送られてきたゲームの進行状況を示す情報を受信すると、それをゲーム情報記憶部33に記憶させる。その後、ゲーム情報記憶部33に記憶された情報に従って、ゲームを再開または開始するものとすることができる。
【0142】
上記のように、主催者ゲーム機1が通信の切断が一旦判定された参加者ゲーム機2で通信が復活したかどうかを判定し、そのような場合には、主催者ゲーム機1のゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を参加者ゲーム機2に送って、一旦通信が切断された参加者ゲーム機2においてそこからゲームを再開させることによって、通信の切断が一時的な原因による場合には、可能な限り同じメンバーで最後までゲームを進めることができるようになる。また、一時的な原因で通信が切断された参加者ゲーム機2のプレイヤがその時点でゲームから完全に排除されてしまうこともなく、一方、他のプレイヤが一時的な通信の切断が生じている場合にゲームの進行を待たされることもない。
【0143】
一方、主催者ゲーム機1が新たなゲーム機が通信可能になったかどうかを判定し、そのような場合には、主催者ゲーム機1のゲーム情報記憶部33に記憶されている情報を新たに通信可能となったゲーム機に送って、当該ゲーム機において参加者ゲーム機2としてゲームを開始させることによって、開始当初からゲームに参加していたプレイヤでなくても、なるべく別々の人間を個別のプレイヤとしてゲームを進行することができるようになる。
【0144】
また、この場合には、ゲームの開始当初に用いられていた主催者ゲーム機1及び参加者ゲーム機2−1〜2−3の他にゲーム機が用意されていれば、一部の参加者ゲーム機2の通信が一時的な原因でなく(例えば、故障など)切断されたとしても、同じプレイヤがゲーム機を取り替えて、そのままゲームを続行することができるようになる。
【0145】
上記の実施の形態では、4台のゲーム機1、2によって構成される通信ゲームシステムでゲームを行っている間は、各ゲーム機1、2は、そのゲームだけを実行する者となっていた。もっとも、各ゲーム機1、2のプレイヤは、他のプレイヤのターンとなっているときには、特にやることもない。そこで、他のプレイヤのターンとなっている間において、各ゲーム機1、2において他の処理を行えるようにしてもよい。もっとも、他のプレイヤのターンとなっている場合も、ゲームの経過を示す画面がモニタ3に表示されないだけであって、図4〜図7に示した処理を並行して実行するものとすることができる。
【0146】
上記の実施の形態では、1台の主催者ゲーム機1と3台の参加者ゲーム機2−1〜2−3という互いに無線通信で情報を送受信する合計4台のゲーム機1、2でゲームを行う通信ゲームシステムに本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、本発明を適用可能な通信ゲームシステムは、4台のゲーム機によって構成されるものに限らず、3台以上の任意の数のゲーム機によって構成されるものであればよい。また、各ゲーム機は、互いに有線接続されているものであっても、さらにはサーバ装置を介して互いに接続されているものであってもよい。さらに、このような通信ゲームシステムを構成するゲーム機1、2には、図3に示したような携帯ゲーム機だけではなく、据え置き型のゲーム専用機、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータ装置、さらには携帯電話機などを適用することもできる。
【0147】
上記の実施の形態では、ゲーム機1、2のプログラム及びデータは、記録媒体44に格納されて配布されるものとしていた。これに対して、これらのプログラム及びデータをインターネット上に存在するサーバ装置が有する固定ディスク装置に格納しておき、該インターネットを介してゲーム機1、2に配信するものとしてもよい。ゲーム機1、2において、無線インターフェース装置50がサーバ装置から受信したプログラム及びデータは、外部記憶装置40に保存し、実行時にメモリ30にロードすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】本発明の実施の形態にかかる通信ゲームシステムの構成を示す図である。
【図2】図1の通信ゲームシステムにおいて実行されるゲームの画面の例を示す図である。
【図3】(a)は、図1の通信ゲームシステムに適用されるゲーム機の外観図であり、(b)は、ゲーム機の機能ブロック図である。
【図4】ゲームの主催者のゲーム機において実行される処理を示すフローチャートである。
【図5】ゲームの参加者のゲーム装置において実行される処理を示すフローチャートである。
【図6】図4、図5のターン実行処理を詳細に示すフローチャートである。
【図7】図4のターン代替処理を詳細に示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態にかかるゲームの実行態様の第1の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかるゲームの実行態様の第2の例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかるゲームの実行態様の第3の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態の変形例にかかるゲームの実行態様の例を示す図である。
【符号の説明】
【0149】
1、2 ゲーム機
3 モニタ
4 スピーカ
5 操作入力部
10 処理装置
12 CPU
30 メモリ
31 受信情報キュー
32 入力情報レジスタ
33 ゲーム情報記憶部
34 通信管理記憶部
40 外部記憶装置
42 メディアドライブ
44 記録媒体
50 無線インターフェース装置
52 受信部
54 送信部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の通信を互いに行う3以上の端末装置から構成され、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことでゲームを進行する通信ゲームシステムであって、
前記3以上の端末装置は、それぞれ、
他の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、当該端末装置のユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、
他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段とを備え、
前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置は、
他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、
前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、
前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、
前記特定の端末装置における前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行し、
前記特定の端末装置以外の他の端末装置は、前記代替情報送信手段から送信された入力情報を受信する代替情報受信手段をさらに含み、該他の端末装置における前記ゲーム進行手段は、さらに前記代替情報受信手段により受信した入力情報に従ってゲームを進行する
ことを特徴とする通信ゲームシステム。
【請求項2】
前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記ゲーム進行手段によりゲームが進行される度に、前記特定の端末装置に確認情報を送信する確認情報送信手段をさらに備え、
前記特定の端末装置は、他の端末装置の各々から送信された確認情報を受信する確認情報受信手段をさらに備え、
前記通信状態判定手段は、前記確認情報が前記確認情報受信手段により受信されていない他の端末装置があるときに、該確認情報が受信されていない他の端末装置を前記切断状態端末装置であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信ゲームシステム。
【請求項3】
前記特定の端末装置は、他の端末装置の全てから確認情報を受信したときに、次にゲーム入力を行う順番となる他の端末装置に順番情報を送信する順番情報送信手段をさらに備え、
前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記順番情報送信手段から送信された順番情報を受信する順番情報受信手段をさらに備え、
前記特定の端末装置以外の端末装置における前記自己順番判定手段は、前記順番情報受信手段の受信した順番情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信ゲームシステム。
【請求項4】
前記自己順番判定手段は、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況に応じて、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項5】
前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作に従って、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項6】
前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作とは無関係に実行される所定の処理の実行によって、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力処理手段を含む
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項7】
前記特定の端末装置は、
前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、該切断状態端末装置との間における通信が復活したかどうかを判定する通信復活判定手段と、
前記通信復活判定手段により通信が復活したと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、該切断状態端末装置であった端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末復帰手段とをさらに備え、
前記切断状態端末装置であった端末装置は、
前記端末復帰手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段にゲームの進行を再開させるゲーム再開手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項8】
前記特定の端末装置は、
前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、これまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったかどうかを判定する新規通信判定手段と、
前記新規通信判定手段によりこれまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、通信が可能になった新たな端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末加入手段とをさらに備え、
前記通信が可能になった新たな端末装置は、
前記端末加入手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を開始させるゲーム開始手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項9】
前記代替順番判定手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定されている間において、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の通信ゲームシステム。
【請求項10】
前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、
前記特定の端末装置との通信が切断されたかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、
前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断されたと判定された場合に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を終了するゲーム終了手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項11】
前記特定の端末装置以外の端末装置以外の所定の端末装置は、
前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ該特定の端末装置及び該所定の端末装置以外の他の端末装置との通信が継続しているかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、
前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ前記他の端末装置との通信が継続していると判定したときに、当該所定の端末装置を新たな特定の端末装置に設定する新特定端末装置設定手段とをさらに備え、
前記新たな特定の端末装置は、前記特定の端末装置であった端末装置を前記切断状態端末装置として、前記通信状態判定手段、前記代替順番判定手段、前記代替入力手段、及び前記代替情報送信手段による処理を行う
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項12】
他の2以上の端末装置と情報の通信を行い、該他の2以上の端末装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記他の2以上の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、
他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段と、
前記他の2以上の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、
前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、
前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、
前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
それぞれが情報の送受信を行う通信装置を有する3以上の端末装置から構成されたシステムにおいて、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームの進行方法であって、
前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記通信装置が他の端末装置から送信された通信情報を受信する度に、該受信した通信情報を各々の端末装置が備える記憶手段に保存し、
前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、各々の端末装置が備える前記記憶手段に保存された通信情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、
自己の順番であると判定した端末装置において、当該端末装置に接続された入力装置から当該端末装置のユーザによる操作に従ってゲーム入力を行い、該ゲーム入力に関するゲーム情報を当該端末装置の前記記憶手段に保存し、
前記ゲーム入力が行われた端末装置において、当該端末装置の前記通信装置から該ゲーム入力に関するゲーム情報を前記通信情報として互いに通信を行っている他の端末装置に送信し、
前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置において、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報に従って、他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定し、
前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報のうちの前記入力情報に従って、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、
前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、当該特定の端末装置に接続された入力装置から当該特定の端末装置のユーザの操作に従って、または当該特定の端末装置の処理装置が所定の処理を実行した結果に従って、該切断状態端末装置におけるゲーム入力としての代替入力を行い、該代替入力に関する情報を当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存し、
前記特定の端末装置の前記通信装置から前記切断状態端末装置以外の他の端末装置に、前記記憶手段に保存された代替入力に関する情報を送信し、
前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記記憶手段に保存されたゲーム入力に関する情報または代替入力に関する情報に従ってゲームを進行する
ことを特徴とするゲームの進行方法。
【請求項14】
他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムであって、
前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、
他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、
前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、
前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、
前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、
前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段
として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムを記録した記録媒体であって、
前記プログラムは、
前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、
他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、
前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、
前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、
前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、
前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段
として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
情報の通信を互いに行う3以上の端末装置から構成され、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことでゲームを進行する通信ゲームシステムであって、
前記3以上の端末装置は、それぞれ、
他の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、当該端末装置のユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、
他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段とを備え、
前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置は、
他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、
前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、
前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、
前記特定の端末装置における前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行し、
前記特定の端末装置以外の他の端末装置は、前記代替情報送信手段から送信された入力情報を受信する代替情報受信手段をさらに含み、該他の端末装置における前記ゲーム進行手段は、さらに前記代替情報受信手段により受信した入力情報に従ってゲームを進行する
ことを特徴とする通信ゲームシステム。
【請求項2】
前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記ゲーム進行手段によりゲームが進行される度に、前記特定の端末装置に確認情報を送信する確認情報送信手段をさらに備え、
前記特定の端末装置は、他の端末装置の各々から送信された確認情報を受信する確認情報受信手段をさらに備え、
前記通信状態判定手段は、前記確認情報が前記確認情報受信手段により受信されていない他の端末装置があるときに、該確認情報が受信されていない他の端末装置を前記切断状態端末装置であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信ゲームシステム。
【請求項3】
前記特定の端末装置は、他の端末装置の全てから確認情報を受信したときに、次にゲーム入力を行う順番となる他の端末装置に順番情報を送信する順番情報送信手段をさらに備え、
前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、前記順番情報送信手段から送信された順番情報を受信する順番情報受信手段をさらに備え、
前記特定の端末装置以外の端末装置における前記自己順番判定手段は、前記順番情報受信手段の受信した順番情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信ゲームシステム。
【請求項4】
前記自己順番判定手段は、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況に応じて、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項5】
前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作に従って、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項6】
前記代替入力手段は、前記特定の端末装置のユーザによる操作とは無関係に実行される所定の処理の実行によって、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力処理手段を含む
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項7】
前記特定の端末装置は、
前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、該切断状態端末装置との間における通信が復活したかどうかを判定する通信復活判定手段と、
前記通信復活判定手段により通信が復活したと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、該切断状態端末装置であった端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末復帰手段とをさらに備え、
前記切断状態端末装置であった端末装置は、
前記端末復帰手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段にゲームの進行を再開させるゲーム再開手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項8】
前記特定の端末装置は、
前記通信状態判定手段により前記切断状態端末装置が存在すると判定された後に、これまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったかどうかを判定する新規通信判定手段と、
前記新規通信判定手段によりこれまで通信を行う状態になかった新たな端末装置との通信が可能になったと判定したときに、前記通信状態判定手段の判定を前記切断状態端末装置が存在しないものとするとともに、通信が可能になった新たな端末装置に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行状況を示すゲーム進行情報を送信する端末加入手段とをさらに備え、
前記通信が可能になった新たな端末装置は、
前記端末加入手段から送信されたゲーム進行情報を受信するゲーム進行情報受信手段と、
前記ゲーム進行情報受信手段の受信したゲーム進行情報に従って、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を開始させるゲーム開始手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項9】
前記代替順番判定手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定されている間において、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の通信ゲームシステム。
【請求項10】
前記特定の端末装置以外の端末装置は、それぞれ、
前記特定の端末装置との通信が切断されたかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、
前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断されたと判定された場合に、前記ゲーム進行手段によるゲームの進行を終了するゲーム終了手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項11】
前記特定の端末装置以外の端末装置以外の所定の端末装置は、
前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ該特定の端末装置及び該所定の端末装置以外の他の端末装置との通信が継続しているかどうかを判定する特定通信状態判定手段と、
前記特定通信状態判定手段により前記特定の端末装置との通信が切断され、且つ前記他の端末装置との通信が継続していると判定したときに、当該所定の端末装置を新たな特定の端末装置に設定する新特定端末装置設定手段とをさらに備え、
前記新たな特定の端末装置は、前記特定の端末装置であった端末装置を前記切断状態端末装置として、前記通信状態判定手段、前記代替順番判定手段、前記代替入力手段、及び前記代替情報送信手段による処理を行う
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の通信ゲームシステム。
【請求項12】
他の2以上の端末装置と情報の通信を行い、該他の2以上の端末装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するゲーム装置であって、
前記他の2以上の端末装置との間における通信で受信した情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段と、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段と、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他の端末装置に送信するゲーム情報送信手段と、
他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他の端末装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段と、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段と、
前記他の2以上の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段と、
前記通信状態判定手段により切断状態端末装置が存在すると判定したときに、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段と、
前記代替順番判定手段により前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態端末装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段と、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態端末装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態端末装置以外の他の端末装置に送信する代替情報送信手段とを備え、
前記ゲーム進行手段は、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、さらに前記代替入力手段により代替して行われたゲーム入力に従ってゲームを進行する
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
それぞれが情報の送受信を行う通信装置を有する3以上の端末装置から構成されたシステムにおいて、各端末装置のユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームの進行方法であって、
前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記通信装置が他の端末装置から送信された通信情報を受信する度に、該受信した通信情報を各々の端末装置が備える記憶手段に保存し、
前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、各々の端末装置が備える前記記憶手段に保存された通信情報に従って、自己の端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、
自己の順番であると判定した端末装置において、当該端末装置に接続された入力装置から当該端末装置のユーザによる操作に従ってゲーム入力を行い、該ゲーム入力に関するゲーム情報を当該端末装置の前記記憶手段に保存し、
前記ゲーム入力が行われた端末装置において、当該端末装置の前記通信装置から該ゲーム入力に関するゲーム情報を前記通信情報として互いに通信を行っている他の端末装置に送信し、
前記3以上の端末装置のうちの特定の端末装置において、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報に従って、他の端末装置のうちに通信が切断された切断状態端末装置が存在するかどうかを判定し、
前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置が存在すると判定したときに、当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存された通信情報のうちの前記入力情報に従って、該切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定し、
前記特定の端末装置において、前記切断状態端末装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、当該特定の端末装置に接続された入力装置から当該特定の端末装置のユーザの操作に従って、または当該特定の端末装置の処理装置が所定の処理を実行した結果に従って、該切断状態端末装置におけるゲーム入力としての代替入力を行い、該代替入力に関する情報を当該特定の端末装置の前記記憶手段に保存し、
前記特定の端末装置の前記通信装置から前記切断状態端末装置以外の他の端末装置に、前記記憶手段に保存された代替入力に関する情報を送信し、
前記3以上の端末装置のそれぞれにおいて、前記記憶手段に保存されたゲーム入力に関する情報または代替入力に関する情報に従ってゲームを進行する
ことを特徴とするゲームの進行方法。
【請求項14】
他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムであって、
前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、
他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、
前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、
前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、
前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、
前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段
として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
他の2以上のコンピュータ装置と情報の通信を行うコンピュータ装置において実行され、該他の2以上のコンピュータ装置のユーザとの間においてユーザが交互にゲーム進行のための所定のゲーム入力を行うことで進行するゲームを実行するためのプログラムを記録した記録媒体であって、
前記プログラムは、
前記他の2以上のコンピュータ装置との間における通信で受信した情報に従って、自己のコンピュータ装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する自己順番判定手段、
前記自己順番判定手段により自己の順番であると判定したときに、ユーザによる操作に従って、自己の順番のゲーム入力を行う入力手段、
前記入力手段から入力されたゲーム入力に関する入力情報を他のコンピュータ装置に送信するゲーム情報送信手段、
他のユーザがゲーム入力を行う順番にて、他のコンピュータ装置において入力されたゲーム入力に関する入力情報を受信するゲーム情報受信手段、
前記入力手段からゲーム入力が行われる度、または前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段、
前記他の2以上のコンピュータ装置のうちに通信が切断された切断状態装置が存在するかどうかを判定する通信状態判定手段、
前記通信状態判定手段により切断状態装置が存在すると判定したときに、該切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であるかどうかを判定する代替順番判定手段、
前記代替順番判定手段により前記切断状態装置においてゲーム入力を行う順番であると判定したときに、該切断状態装置におけるゲーム入力を代替して行う代替入力手段、
前記代替入力手段により行われたゲーム入力に関する入力情報を、前記切断状態装置におけるゲーム入力に関する入力情報として該切断状態装置以外の他のコンピュータ装置に送信する代替情報送信手段、
前記入力手段または前記代替入力手段からゲーム入力が行われる度、もしくは前記ゲーム情報受信手段が入力情報を受信する度に、該ゲーム入力または該受信した入力情報に従ってゲームを進行するゲーム進行手段
として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−307303(P2007−307303A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−141883(P2006−141883)
【出願日】平成18年5月22日(2006.5.22)
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月22日(2006.5.22)
【出願人】(592044813)株式会社スクウェア・エニックス (115)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]